JP2000503739A - 流体ベーンモータ/ポンプ - Google Patents

流体ベーンモータ/ポンプ

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Abstract

(57)【要約】 密封された両端部(14および16)の間の空洞(18)を区画するハウジング(12)を有するモータ/ポンプ(10)。実質的に中空な本体(26)を持つロータ(24)がハウジング(12)により保持され、空洞(18)の長手軸芯(30)に平行であるがオフセットしている中心軸芯(28)の回りで前記空洞(18)の内部で回転可能になっている。多数のベーン(32)が、ロータ(24)に対して、回転軸芯(28)の半径方向に移動可能に保持してある。近接するベーン(32)と、ハウジング(12)の内周面(34)と、ロータ本体(26)の外周面(36)との間に、実質的に密封されたチャンバが形成されるように、ベーン(32)、ロータ(24)およびハウジング(12)が配置してある。第1ポート(20)と第2ポート(22)とが、ハウジング(12)に形成してあり、それらは、チャンバの内の異なるチャンバに位置するように配置してある。分離スリーブ(122)がロータ(24)の内部に装着してあり、ベーン(32)を回転軸芯(28)から半径方向外側に付勢するようになっており、ベーン(32)の相対する両軸端が、前記ロータ本体の相対する第1端部および第2端部の内部に配置され、前記ロータ本体の外周面(36)から越えて伸びる各ベーン(32)の相対する軸端の所定長のみが、ハウジングの各々近接する端部(46,56)に対して摺動自在に接触することができるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】 流体ベーンモータ/ポンプ発明の技術分野 本発明は、ポンプまたはモータとして用いることができる装置に係り、特に、 流体ベーンポンプ/モータに関する。発明の背景技術 典型的には、流体ベーンモータは、端板によって閉塞された円柱状空隙を持つ ハウジングと、空隙内に回転可能に装着してあるロータとを有する。ロータは、 その円周回りに形成された長手方向に伸びる複数のスロットを持つ金属製剛性円 柱状棒材の形態を有する。ロータの回転軸芯は、ハウジングの長手軸芯に対して 平行であるがオフセットしている。多数のベーンがロータの長手状スロットに対 して各々装着してあり、それらのベーンの半径方向移動を許容するようになって いる。近接するベーン間には、流体チャンバが形成され、各チャンバの容積は、 ロータの回転と共に変化するようになっている。ポンプとして機能させるには、 これらチャンバは、ハウジングの入口から出口に向けて流体を排出するように動 作する。そして、モータとして動作させるには、これらチャンバは、圧縮された 流体を逃がすことにより、ロータに装着してあるシャフトを回転させるように動 作する。 従来の流体ベーンモータ/ポンプは、ベーンの外周回りに形成されたリーク道 を介しての近接するベーン間での流体の漏洩、およびロータ自体を通しての流体 の漏洩により、効率が悪いと言うことが良く知られている。さらに、ベーンの両 側端とハウジングの端板との間に実質的な接触面が形成されることにより、摩擦 損失が大きいという課題もある。発明の開示 本発明の目的は、効率を向上させたポンプまたはモータとして使用することが できる装置を提供することにある。 本発明によれば、ポンプまたはモータとして使用されることが可能な装置であ って、 密封された端部を持ち、これら端部間には空隙が具備してあり、しかも内部お よび外部との間で流体の連通を可能とする第1ポートおよび第2ポートを有する ハウジングと、 前記ハウジングにより、ハウジングの空隙の内部に、前記空隙の長手軸芯に対 して平行で且つオフセットしている回転軸芯の回りに回転可能に保持され、実質 的に中空なロータ本体を持つロータと、 前記回転軸芯の半径方向移動可能に、前記ロータにより保持された複数のベー ンとを有し、 近接する前記ベーンと、前記ハウジングの内周面と、前記ロータとの間に、実 質的に密封されたチャンバが形成されるように、前記ベーン、ロータおよびハウ ジングが配置してあり、前記第1ポートと第2ポートとが、前記チャンバの内の 異なるチャンバに位置するように配置してある装置を提供する。 好ましくは、前記ベーンの相対する軸方向両端が、ロータ本体の相対する第1 端部および第2端部の内部に配置してあり、使用状態では、前記ロータ本体の外 周面を越えて伸びる各ベーンの所定長さの前記軸方向両端のみが、それぞれに近 接する前記ハウジングの端部に対して摺動自在に接触する。 好ましくは、前記ロータには、各ベーンを受けるための分離したスロットが具 備してあり、各スロットが、前記ロータ本体の第1端部および第2端部の間に内 側に伸び、前記ベーンの半径方向移動を許容するような幅寸法を各スロットが有 する。 好ましくは、前記ロータ本体の第1端部および第2端部が、それぞれ減径部を 持ち、前記各スロットの相対する両端部が、前記減径部で終端している。 好ましくは、各スロットの相対する端部がアーチ形状となっている。 好ましくは、前記減径部の回りにあるシール部材をさらに有し、前記シール部 材が、各スロットの相対する両端部を覆うように、且つ前記ベーンの相対する軸 方向両端に当接して密封するように着座してある。 好ましくは、前記ハウジングの各端部には、二つの面の接合によって形成され た段差状内面が具備してあり、前記シール部材が、前記ハウジングの近接する端 部の前記二面の双方に対して密封状態での接触を可能としている。 好ましくは、前記スロットに受けられているベーンの相対する軸方向両端部を 受けるように、前記ロータ本体の内部で、前記減径部のそれぞれの表面に、各ス ロットの各端部から半径方向に伸びる溝が形成してある。 好ましくは、前記第1減径部上に形成してある前記溝が、前記ロータ本体の中 心軸芯を越えて伸びている。 本発明の別の態様として、前記ロータ本体の内部で、前記第1減径部の表面に は、前記回転軸芯の回りを中心とする円形凹部が具備してあり、前記第1減径部 に近接するスロットの端部から前記円形凹部に向けて半径方向に伸びる溝が、前 記第1減径部の表面に形成してあっても良い。 好ましくは、前記ロータが、前記ロータ本体の第1端部から前記ハウジングの 両端の内の第1端部に形成してある開口を通して伸びるシャフトを有し、前記装 置をポンプとして用いる場合には、前記ロータに回転動作を与えるために、前記 シャフトにトルクが印加されることができ、そして、前記装置をモータとして用 いる場合には、前記シャフトが動力取り出し用として機能することができる。 好ましくは、前記シャフトの反対側に位置する前記ロータ本体の第2端部には 、前記ハウジングの両端の内の第2端部に形成してある短シャフトを受け、前記 ロータ本体の前記第2端部を回転自在に保持するための凹部が具備してある。 好ましくは、前記ベーンの相対する両軸端が、前記ハウジングの各々近接する 第1端部および第2端部に対して摺動自在に且つ実質的に密封可能に接触するよ うに、アーチ形状表面に成形してある。 好ましくは、各ベーンの半径方向遠位端が、前記ハウジングの内周面に対して 摺動自在に且つ実質的に密封可能に接触するように、アーチ形状表面に成形して ある。 好ましくは、前記ハウジングの内周面に向けて前記ベーンを半径方向外側に付 勢するためのバイアス手段をさらに有し、当該バイアス手段が前記ロータ本体の 内部に装着してある。 好ましくは、前記バイアス手段を受けるように、前記各ベーンの相対する軸端 の内側で、前記各ベーンの半径方向内側端に凹部が形成してある。 好ましくは、前記バイアス手段が、弾力性要素を有する。 好ましくは、前記弾力性要素が、弾力性材から成る分離スリーブまたはチュー ブ;所定長さの天然ゴムまたは合成ゴムのチューブまたはロッド;プラスチック 材料で構成してあるチューブまたはロッド;前記ロータ本体の内部に軸方向に装 着してある平坦断面の螺旋スプリング;および前記ベーンの位置に対応した間隔 で外周面に具備してある弾力性挿入部材を具備する中実または中空のロッドまた はチューブ材料の内のいずれかである。また、その他の態様としては、前記バイ アス手段は、前記ロータ本体の内部に保持された加圧流体を有するものでも良い 。図面の簡単な説明 図1は本発明の1実施形態に係る装置の一部展開された軸方向に沿った断面図 、 図2は図1に示す装置に含まれるロータの一端部における端部立面図、 図3は図2に示すロータの反対側端部における端部立面図、 図4は図1および図2に示すロータの側部立面図、 図5Aは図1に示す装置に含まれるベーンの側部立面図、 図5Bは図5Aに示すベーンの底部立面図、 図5Cは図5Aに示すA−A線に沿った断面図、 図6Aは図1に示す装置に含まれる付勢要素の側部立面図、 図6Bは図6Aに示す付勢要素の端部立面図、 図7は本発明の第2実施形態に係る装置の一部展開された軸方向に沿った断面 図、 図8は図7に示すロータの一端における端部立面図、 図9Aは本実施形態の装置に用いられる第2実施形態に係るベーンの側部立面 図、 図9Bは図9Aに示すベーンの底面図、 図9Cは図9Aに示すA−A線に沿った断面図である。好ましい実施形態の詳細な説明 以下、本発明を図面に示す実施形態に基づき詳細に説明する。 図1に示すように、ポンプまたはモータとして用いることができる装置10は 、ハウジング12を有し、ハウジングは、密封された端部14および16を持ち 、これら端部14および16間には空洞18が具備してある。ハウジング12に は、第1および第2ポート20および22が形成してあり、ハウジング12の内 外間で、流体の流通が可能になっている。実質的に中空なロータ本体26を持つ ロータ24は、ハウジング12により前記空洞18内に回転軸芯28の回りに回 転自在に保持してある。回転軸芯28は、空洞18の長手軸芯30に対して平行 であるがオフセットしてある。多数のベーン32が、回転軸芯28に対する半径 方向移動を許容するようにロータ24によって保持してある。ベーン32、ロー タ24およびハウジング12は、近接するベーン32間、ハウジング12の内周 面およびロータ本体26の外周面により区画される実質的に密閉されたチャンバ が形成されるように配列してある。第1ポート20と第2ポート22とは、異な るチャンバに配置されるようになっている。 ハウジング12は、円筒状部材38から成り、その内部に空洞18が形成して ある。ハウジング12の端部14および16は、それぞれ板材40および42の 形態を有し、それらは、円筒状部材38の相対する両端部に各々ボルトなどで固 定することができる。図1から明らかなように、ロータ24の側に面する各板材 40および42の表面には、それぞれ段差が設けてある。第1板材40の場合に は、その内面44には、回転軸芯28に向けて半径方向の幅が小さくなるように 段差が設けてある。より詳細には、内面44は、半径方向最外周第1環状面46 と、段差面47と、近接する半径方向中間第2環状面48と、更なる段差面49 と、近接する半径方向最内周第3環状面50とを有する。第1板材40には、回 転軸芯28上に開口または孔52が形成してある。 第2板材42は、内面54を持ち、その内面54は、半径方向最外周第1環状 面56と、第1段差面57と、近接する半径方向第2環状面58と、第2段差面 59と、半径方向最内周第3環状面60とを有する。第3環状面60には、回転 軸芯28と同軸上に短シャフト62が突出して形成してある。第1および第2板 材40および42の外周には、筒状部材38の相対する両端に形成してある複数 のネジ孔66に対応するように、多数の軸孔64が円周方向に形成してある。軸 孔64には、ボルト(図示省略)が通され、それらのボルトが各ネジ孔66に対 して螺合し、第1および第2板材40および42を、筒状要素38の相対する両 端に固定可能になっている。 図2から図4に示すように、ロータ本体26は、第1端部68が閉じられて第 2端部70が開口している中空シリンダの形状を一般的に有する。そのロータ本 体26には、第1および第2端部68および70において減径部72および74 がそれぞれ具備してある。図1から最も良く分かるように、これら減径部72お よび74には環状シール部材76および78がそれぞれ着座してある。シャフト 80が、第1端部68から回転軸芯28に対して同軸上に第1板材40の孔52 を通して伸びている。第1端部68に近接するシャフト80の短長さ部分82に は、増径部が形成してある。軸受83が、シャフト80上に増径の短長さ部分8 2に当たるまで装着してあり、第1板材40の面49および50に対して密封し てある。 第2端部70には、半径方向内側に突出する円周状リップ84と、軸方向に突 出する環状ボス86とが形成してある。短シャフト62は、リップ84およびボ ス86により形成された開口の内部に保持可能になっている。第2板材42に面 するリップ84の環状面90と、ボス86の半径方向最内周面92とは、軸受9 4のための着座部を形成するように配置してある。軸受94は、短シャフト62 を内部に嵌合させて保持する内側レース96を持つ。 多数のスロット96(図2〜図4参照)がロータ本体26に形成してあり、こ れらスロットは、第1端部68および第2端70の間を内部に伸びている。図4 に最も良く示すように、スロット96の相対する両端98および100は、それ ぞれアーチ形状を有し、減径部72および74にて各々終端している。スロット 96は、ロータ本体26の厚みを完全に貫通している。この特別な実施形態では 、ロータ本体26の回りに、円周方向に4つに等間隔に配置されたスロット96 が形成してある。半径方向に伸びる溝102(図1および図3参照)が、スロッ ト端98で各スロット96の深さ方向に直線状に一致するように、第1端部68 の 内面に形成してある。各溝102は、回転軸芯28まで伸び、反対側のスロット 96の対応する溝102へと繋がっている。 各スロット96の反対側端部100において、リップ84の軸方向内側環状面 106には、前記溝102と同様な構成の溝104が形成してある。しかしなが ら、これらの溝104は、リップ84の半径方向長さまでしか伸びていないため 、これら溝104は、回転軸芯28まで到達せず、反対側のスロット96の溝1 04まで相互に繋がることもない。 ベーン32は、アーチ形状を持つ概略的に矩形板材の形態を有し、さらに詳細 には、凸状に湾曲した軸端108および110と、同様に湾曲した半径方向遠位 端112および半径方向近位端114とを有する。それらの軸端108および1 10は、半径方向近位端114の下まで半径方向に伸び、それぞれ突出タブ11 6および118を形成し、それらの間に凹部120を構成してある。 分離スリーブ122の形態を持つバイアス手段(図1、図6Aおよび6B)は 、筒状要素38の内部に、ベーン32を回転軸28から半径方向外方向に付勢す るように配置され、ベーン32の半径方向遠位端112は、内面34に対して、 摺動および気密状態で接触し、それらの間には、潤滑油の層が形成してある。分 離スリーブ122は、各ベーン32のタブ116および118間に形成してある 凹部120内に受けられ、装置10の作動中に、スリーブ122が軸方向に移動 することを防止している。スリーブ122は、金属バネで構成してあり、ロータ 24の回転に際して、全てのベーン32に対して接触状態を維持するような寸法 関係を有し、スリーブ122の単一の分離ラインは、好ましくはスリーブ軸芯に 対してねじれの関係にある。好ましくは、スリーブ122は、ロータ24の内部 で浮遊状態となり、ハウジング12の軸芯30に対して平行に且つ同芯状態とな る。一般に、スリーブ122の外径は、ハウジング12の内径から、ベーン32 の半径方向遠位端112および半径方向近位端の距離の二倍を引いた寸法に略等 しい。しかしながら、この分離スリーブの特別な場合では、分離スリーブの外径 は、ベーン32の半径方向近位端114に対して所望のスプリング負荷を与える ために、僅かに大きくても良い。 装置10が完全に組み立てられた場合、シール部材76が、各スロット96の 端部98上に重なり、各ベーン32の軸方向端部108に対して当接する。シー ル部材78は、スロット96の端部100およびベーン32の軸端部110に対 して同様に並置される。その結果、シール部材76および78は、スロット96 の両端部を有効に密封する。また、シール部材76は、第1板材40の表面47 および48に対して気密に当接する。同様に、シール部材78は、第2板材42 の表面57および58に対して気密に当接する。各ベーン32の半径方向遠位端 112は、ハウジング12の内表面34に対する摺動性シール部材を形成する。 ベーン32の半径方向遠位端および近位端112および114は、ハウジング 12の内表面34の曲面と、スリーブ122の外周面の曲面および位置に適合す るような形状にそれぞれ成形してある。ベーン32は、ハウジングの筒状要素3 8の長さから潤滑のための許容精度分だけ小さい長さと略同等な長さを持ち、同 様に、スロット96の幅とベーン32の厚みとは、潤滑のための許容精度を持っ てスロット96の内部にベーン32がスライド移動することを許容するように相 対的な寸法関係が決定される。このような小さな許容精度を持って、シール部材 76および78を包含させて装置10の各要素を組み立てることにより、装置1 0における流体の漏洩は最小限となる。 三つのベーンを持つ装置10の実施形態を図7および図8に示す。これらの図 において、図1〜図6Bに示す実施形態で述べた部材と同様な部材には、同様な 符号を付してある。 装置10が三つの(またはその他の奇数の数の)ベーン32を有する場合には 、全く正反対に位置する溝102の対が無くなり、すなわち、奇数のベーン32 を持つ装置10の場合には、中心軸芯28を越えてロータ内にベーン32を引き 込むことを可能にする。本実施形態において、そのようなベーン32の中心軸芯 を越えた引き込みを許容するために、第1端部68の内面は、軸芯28の回りに 深ザグリしてあり、溝102の深さと同じ深さの円柱状凹部103が形成してあ る。 さらに可能性のある実施形態として、ベーン32のデザインは種々に改変する ことができ、図9Aおよび図9Bに示すように、半径方向内端部114の両側を テーパ状に成形しても良い。これらのテーパ加工は、ロータ24が6またはそれ 以下のベーン32を持つ場合には、必ずしも必要ではない。しかしながら、ロー タが7またはそれ以上のベーンを持ち、しかも近接するベーン相互が十分に引き 込まれ、軸芯28を越える際に、近接するベーン32の半径方向内端部114間 で干渉することを防止するためには特に好適である。 上述した説明から、その分野の当業者であれば明らかなように、上述した実施 形態の装置は、公知の半径方向ベーンモータおよびベーンポンプに比較して、次 に示すような数々の利点および利便性を持つ。 (a)中空ロータは、従来のスロット付き剛体ロータに比較した場合、かなり の重量削減を実現することができる。 (b)より小さい外径のロータを、所定の内径のハウジングの内部に、より大 きな度合の偏芯状態で装着することができ、その結果、ベーンの有効な伸びの増 大を招き、それに付随した容積能力の増大を図ることができる。 (c)中空ロータの溝102がロータ軸芯28(図3参照)で交差するという 事実に基づき、従来のスロット付きロータにより達成されることができる数より も大幅に多い数のベーンを、中空ロータに対して装着し、ロータからのベーンの より大きな有効伸びを確保することができる。もし、従来のロータにおいてスロ ットがロータの軸芯で交差するとしたら、スロットの根部においてウェブ部分が 残らなくなり、ロータは、その形態を保持することができなくなる。逆に、本実 施形態の中空ロータのウェブ部分は、その外周部にあるので、ロータ軸芯での溝 の交差は、ロータの一体性に影響を与えない。それ故に、同じ外部寸法を持つ従 来のユニットに比較して、中空ロータのモータは、より少ないトルク変化で、よ り大きな出力を運ぶ能力がある。また、ポンプとして用いた場合には、同じ外部 寸法を持つ従来のユニットに比較し、より低いパルス増幅で、より大きな流体搬 送能力を具備する。 (d)ベーン32のほぼ全長に亘って支持するスリーブ122は、ベーン32 がハウジングに対して良好な密封状態で正規に接触することを確保し、ベーンの 伸びのために流体圧力が作用するような信頼性を必要とする場合などのように高 い作動圧力が作用する場合にも、ベーンの部分的な引き込みを防止することがで きる。また、そのようなベーンがそれらの端部でカムやリングなどの部材により 支持されているのみの場合でも、高い流体圧力下でベーンが倒れたりしてしまう ことを有効に防止することができる。ベーン32とハウジング12の内面34と の間での流体のバイパスを阻止することは、装置の効率を向上させる結果となる 。 (e)従来の半径方向スライド移動ベーンポンプおよびモータでは、ベーンが ロータに対して引き込まれているか伸びているかに関係なく、ベーンの平坦な両 軸端が各端板の表面に常時接触しているので、かなり大きな側部摩擦力を引き起 こす。上述した実施形態では、端板40および42は、ロータ本体26の外径に 合わせて窪んで成形してあるので、ロータ本体26の外周面36を越えてベーン 32が伸びた時にのみ、ベーン32は、端板40および42に対して接触するの みであり、それ故に、ベーンの軸方向端部108,110に起因する摩擦力は、 端板の作動面積の約50%に接触を制限することにより、かなり低減することが できる。この摩擦力は、厚み方向に全て平坦なベーン端部により生成される摩擦 力に比較して、曲面化されたベーン軸端部108,110のより小さな接触によ り、さらに低減することができる。このような本実施形態の特徴構成は、従来の スライド可能ベーンユニットでは一般的な端板へのロータ端部の接触の可能性を も防止する。 (f)正確に精度が出されたシール部材76および78は、ベーン軸端部10 8,110でのチャンバ間またはその他のチャンバ間での作動流体の内部バイパ スを阻止するとともに、または従来のスライド式ベーン型ポンプまたはモータで は一般的な作動流体に対する共通アクセスに起因するスロット96の空間部分を 介しての近接するチャンバ間またはその他のチャンバ間での作動流体の内部バイ パスを阻止する。この本実施形態の特徴構成は、そのユニットが、作動負荷状態 下で失速状態にあるときにも、流体損失または流体の内部バイパスを制限する。 本発明の実施形態が詳細に説明されたので、その分野の当業者によれば、本発 明の基本的な発明概念から離れることなく、数々の改変や変更が可能であること が明らかである。たとえば、図面では、ハウジング12は、別部材の端板40お よび42を有しているが、いずれか一方の端板は、ハウジング12の筒状要素3 8に対して一体的に成形しても良く、その場合の端板には、機械加工することに より対応する段差部を成形しても良い。また、図示では、ロータ24は、4つの ベーン32(すなわち、4つのスロット96)を持つものとして示してあるが、 それより多いまたは少ないベーンを内蔵させることもできる。さらに、ベーン3 2を半径方向外方向に付勢するバイアス手段として、上述した例では、分離スリ ーブ122を示している。しかしながら、同じ作用を持つその他のタイプのバイ アス手段を用いることもできる。そのようなバイアス手段としては、たとえば、 天然ゴム、合成ゴムまたは合成樹脂から製造されることができる所定長さの弾力 性チューブまたは弾力性ロッド;平坦断面螺旋スプリング;ベーン32の位置に 対応した間隔で外周面に具備してある弾力性挿入部材を具備する中実または中空 のロッドまたはチューブ材料;またはロータ本体の内部に密封されて閉じこめら れた加圧流体などを例示することができる。このような全ての改変および変更は 、本発明の範囲内と見なされ、本発明の本質は、前述した説明から決定される。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1997年4月8日(1997.4.8) 【補正内容】 本発明によれば、ポンプまたはモータとして使用されることが可能な装置であ って、 密封された端部を持ち、これら端部間には空隙が具備してあり、しかも内部お よび外部との間で流体の連通を可能とする第1ポートおよび第2ポートを有する ハウジングと、 前記ハウジングにより、ハウジングの空隙の内部に、前記空隙の長手軸芯に対 して平行で且つオフセットしている回転軸芯の回りに回転可能に保持され、実質 的に中空なロータ本体を持つロータであって、前記ロータ本体が、当該ロータ本 体の中間部分に対して外径が減径された減径部を各々含む第1端部および第2端 部を持つところのロータと、 相対する前記第1端部および第2端部の間に伸び、前記減径部の内部で終端す るように、前記ロータ本体に形成された多数のスロットと、 前記別々のスロットの内部に各々の前記ベーンがそれぞれ前記回転軸芯の半径 方向移動可能にスライド自在に保持してあるところの複数のベーンとを有し、 近接する前記ベーンと、前記ハウジングの内周面と、前記ロータとの間に、実 質的に密封されたチャンバが形成されるように、前記ベーン、ロータおよびハウ ジングが配置してあり、前記第1ポートと第2ポートとが、前記チャンバの内の 異なるチャンバに位置するように配置してある装置を提供する。 好ましくは、各スロットの相対する端部がアーチ形状となっている。 好ましくは、前記減径部の回りにあるシール部材をさらに有し、前記シール部 材が、各スロットの相対する両端部を覆うように、且つ前記ベーンの相対する軸 方向両端に当接して密封するように着座してある。 好ましくは、前記ハウジングの各端部には、二つの面の接合によって形成され た段差状内面が具備してあり、前記シール部材が、前記ハウジングの近接する端 部の前記二面の双方に対して密封状態での接触を可能としている。 好ましくは、前記スロットに受けられているベーンの相対する軸方向両端部を 受けるように、前記ロータ本体の内部で、前記第1端部および第2端部のそれぞ れの内表面に、各スロットの各端部から半径方向に伸びる溝が形成してある。 好ましくは、前記第1端部および第2端部での内表面上に形成してある前記溝 が、前記ロータ本体の中心軸芯を越えて伸びている。 本発明の別の態様として、前記ロータ本体の第1端部での内表面には、前記回 転軸芯の回りを中心とする円形凹部が具備してあり、前記内表面に形成してある 前記溝が、前記第1端部の近くのスロットの端部から前記円形凹部に向けて半径 方向に伸びるように形成してあっても良い。 好ましくは、前記ロータが、前記ロータ本体の第1端部から前記ハウジングの 両端の内の第1端部に形成してある開口を通して伸びるシャフトを有し、前記装 置をポンプとして用いる場合には、前記ロータに回転動作を与えるために、前記 シャフトにトルクが印加されることができ、そして、前記装置をモータとして用 いる場合には、前記シャフトが動力取り出し用として機能することができる。 好ましくは、前記シャフトの反対側に位置する前記ロータ本体の第2端部には 、前記ハウジングの両端の内の第2端部に形成してある短シャフトを受け、前記 ロータ本体の前記第2端部を回転自在に保持するための凹部が具備してある。 好ましくは、前記ベーンの相対する両軸端縁が、前記ハウジングの各々近接す る第1端部および第2端部に対して摺動自在に且つ実質的に密封可能に接触する ように、アーチ形状表面に成形してある。 好ましくは、各ベーンの半径方向遠位端が、前記ハウジングの内周面に対して 摺動自在に且つ実質的に密封可能に接触するように、アーチ形状表面に成形して ある。 好ましくは、前記ハウジングの内周面に向けて前記ベーンを半径方向外側に付 勢するためのバイアス手段をさらに有し、当該バイアス手段が前記ロータ本体の 内部に装着してある。 好ましくは、前記バイアス手段を受けるように、前記各ベーンの相対する軸端 の内側で、前記各ベーンの半径方向内側端縁に凹部が形成してある。 好ましくは、前記ロータが、前記ロータ本体の第1端部から前記ハウジングの 両端の内の第1端部に形成してある開口を通して伸びるシャフトを有し、前記装 置をポンプとして用いる場合には、前記ロータに回転動作を与えるために、前記 シャフトにトルクが印加されることができ、そして、前記装置をモータとして用 いる場合には、前記シャフトが動力取り出し用として機能することができる。 好ましくは、前記バイアス手段が、弾力性要素を有する。 好ましくは、前記弾力性要素が、弾力性材から成る分離スリーブまたはチュー ブ;所定長さの天然ゴムまたは合成ゴムのチューブまたはロッド;プラスチック 材料で構成してあるチューブまたはロッド;前記ロータ本体の内部に軸方向に装 着してある平坦断面の螺旋スプリング;および前記ベーンの位置に対応した間隔 で外周面に具備してある弾力性挿入部材を具備する中実または中空のロッドまた はチューブ材料の内のいずれかである。また、その他の態様としては、前記バイ アス手段は、前記ロータ本体の内部に保持された加圧流体を有するものでも良い 。 第1端部68に近接するシャフト80の短長さ部分82には、増径部が形成して ある。軸受83が、シャフト80上に増径の短長さ部分82に当たるまで装着し てあり、第1板材40の面49および50に対して密封してある。 第2端部70には、半径方向内側に突出する円周状リップ84と、軸方向に突 出する環状ボス86とが形成してある。短シャフト62は、リップ84およびボ ス86により形成された開口の内部に保持可能になっている。第2板材42に面 するリップ84の環状面90と、ボス86の半径方向最内周面92とは、軸受9 4のための着座部を形成するように配置してある。軸受94は、短シャフト62 を内部に嵌合させて保持する内側レース96を持つ。 多数のスロット96(図2〜図4参照)がロータ本体26に形成してあり、こ れらスロットは、第1端部68および第2端部70の間を内部に伸びている。図 4に最も良く示すように、スロット96の相対する両端98および100は、そ れぞれアーチ形状を有し、減径部72および74にて各々終端している。スロッ ト96は、ロータ本体26の厚みを完全に貫通している。この特別な実施形態で は、ロータ本体26の回りに、円周方向に4つに等間隔に配置されたスロット9 6が形成してある。半径方向に伸びる溝102(図1および図3参照)が、スロ ット端98で各スロット96の深さ方向に直線状に一致するように、第1端部6 8の内面に形成してある。各溝102は、回転軸芯28まで伸び、反対側のスロ ット96の対応する溝102へと繋がっている。 各スロット96の反対側端部100において、リップ84の軸方向内側環状面 106には、前記溝102と同様な構成の溝104が形成してあろ。しかしなが ら、これらの溝104は、リップ84の半径方向長さまでしか伸びていないため 、これら溝104は、回転軸芯28まで到達せず、反対側のスロット96の溝1 04まで相互に繋がることもない。 請求の範開 1.ポンプまたはモータとして使用されることが可能な装置であって、 密封された端部を持ち、これら端部間には空隙が具備してあり、しかも内部お よび外部との間で流体の連通を可能とする第1ポートおよび第2ポートを有する ハウジングと、 前記ハウジングにより、ハウジングの空隙の内部に、前記空隙の長手軸芯に対 して平行で且つオフセットしている回転軸芯の回りに回転可能に保持され、実質 的に中空なロータ本体を持つロータであって、前記ロータ本体が、当該ロータ本 体の中間部分に対して外径が減径された減径部を各々含む第1端部および第2端 部を持つところのロータと、 相対する前記第1端部および第2端部の間に伸び、前記減径部の内部で終端す るように、前記ロータ本体に形成された多数のスロットと、 前記別々のスロットの内部に各々の前記ベーンがそれぞれ前記回転軸芯の半径 方向移動可能にスライド自在に保持してあるところの複数のベーンとを有し、 近接する前記ベーンと、前記ハウジングの内周面と、前記ロータとの間に、実 質的に密封されたチャンバが形成されるように、前記ベーン、ロータおよびハウ ジングが配置してあり、前記第1ポートと第2ポートとが、前記チャンバの内の 異なるチャンバに位置するように配置してある装置。 2.請求項1に記載の装置であって、 前記減径部の回りにあるシール部材をさらに有し、前記シール部材が、各スロ ットの相対する両端部を覆うように、且つ前記ベーンの相対する軸方向両端に当 接して密封するように着座してあることを特徴とする装置。 3.請求項2に記載の装置であって、 各スロットの相対する端部がアーチ形状となっている装置。 4.請求項3に記載の装置であって、 前記ハウジングの各端部には、二つの面の接合によって形成された段差状内面 が具備してあり、前記シール部材が、前記ハウジングの近接する端部の前記二面 の双方に対して密封状態での接触を可能とすることを特徴とする装置。 5.請求項4に記載の装置であって、 前記スロットに受けられているベーンの相対する軸方向両端部を受けるように 、前記ロータ本体の内部で、前記第1端部および第2端部のそれぞれの表面に、 各スロットの各端部から半径方向に伸びる溝が形成してあることを特徴とする装 置。 6.請求項5に記載の装置であって、 前記ロータ本体の前記第1端部での内部表面上に形成してある前記溝が、前記 ロータ本体の中心軸芯を越えて伸びていることを特徴とする装置。 7.請求項5に記載の装置であって、 前記ロータ本体の前記第1端部での内部表面には、前記回転軸芯の回りを中心 とする円形凹部が具備してあり、前記内部表面に形成された溝が、前記第1端部 の近くの前記スロットの端部から前記円形凹部に向けて半径方向に伸びることを 特徴とする装置。 8.請求項1に記載の装置であって、 前記ベーンの相対する両軸端縁が、前記ハウジングの各々近接する第1端部お よび第2端部に対して摺動自在に且つ実質的に密封可能に接触するように、アー チ形状表面に成形してあることを特徴とする装置。 9.請求項1に記載の装置であって、 各ベーンの半径方向遠位端が、前記ハウジングの内周面に対して摺動自在に且 つ実質的に密封可能に接触するように、アーチ形状表面に成形してあることを特 徴とする装置。 10.請求項1に記載の装置であって、 前記ハウジングの内周面に向けて前記ベーンを半径方向外側に付勢するための バイアス手段をさらに有し、当該バイアス手段が前記ロータ本体の内部に装着し てある装置。 11.請求項10に記載の装置であって、 前記バイアス手段が、前記回転軸芯の方向に伸びて、前記ベーンのそれぞれに 対して同時に作用するように適合してある弾力性要素を有する装置。 12.請求項11に記載の装置であって、 前記弾力性要素が、弾力性材から成る分離スリーブまたはチューブ;所定長さ の天然ゴムまたは合成ゴムのチューブまたはロッド;プラスチック材料で構成し てあるチューブまたはロッド;前記ロータ本体の内部に軸方向に装着してある平 坦断面の螺旋スプリング;および前記ベーンの位置に対応した間隔で外周面に具 備してある弾力性挿入部材を具備する中実または中空のロッドまたはチューブ材 料の内のいずれかであることを特徴とする装置。 13.請求項12に記載の装置であって、 前記バイアス手段を受けるように、前記各ベーンの相対する軸端の内側で、前 記各ベーンの半径方向内側端縁に凹部が形成してある装置。 14.請求項10に記載の装置であって、 前記バイアス手段が、前記ロータ本体の内部に保持された加圧流体を有するこ とを特徴とする装置。 15.請求項1に記載の装置であって、 前記ロータが、前記ロータ本体の第1端部から前記ハウジングの両端の内の第 1端部に形成してある開口を通して伸びるシャフトを有し、前記装置をポンプと して用いる場合には、前記ロータに回転動作を与えるために、前記シャフトにト ルクが印加されることができ、そして、前記装置をモータとして用いる場合には 、前記シャフトが動力取り出し用として機能することができることを特徴とする 装置。 16.請求項15に記載の装置であって、 前記シャフトの反対側に位置する前記ロータ本体の第2端部には、前記ハウジ ングの両端の内の第2端部に形成してある短シャフトを受け、前記ロータ本体の 前記第2端部を回転自在に保持するための凹部が具備してあることを特徴とする 装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN, MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S D,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT ,UA,UG,US,UZ,VN 【要約の続き】 (32)の相対する両軸端が、前記ロータ本体の相対す る第1端部および第2端部の内部に配置され、前記ロー タ本体の外周面(36)から越えて伸びる各ベーン(3 2)の相対する軸端の所定長のみが、ハウジングの各々 近接する端部(46,56)に対して摺動自在に接触す ることができるようになっている。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ポンプまたはモータとして使用されることが可能な装置であって、 密封された端部を持ち、これら端部間には空隙が具備してあり、しかも内部お よび外部との間で流体の連通を可能とする第1ポートおよび第2ポートを有する ハウジングと、 前記ハウジングにより、ハウジングの空隙の内部に、前記空隙の長手軸芯に対 して平行で且つオフセットしている回転軸芯の回りに回転可能に保持され、実質 的に中空なロータ本体を持つロータと、 前記回転軸芯の半径方向移動可能に、前記ロータにより保持された複数のベー ンとを有し、 近接する前記ベーンと、前記ハウジングの内周面と、前記ロータとの間に、実 質的に密封されたチャンバが形成されるように、前記ベーン、ロータおよびハウ ジングが配置してあり、前記第1ポートと第2ポートとが、前記チャンバの内の 異なるチャンバに位置するように配置してある装置。 2.請求項1に記載の装置であって、 前記ベーンの相対する軸方向両端が、ロータ本体の相対する第1端部および第 2端部の内部に配置してあり、使用状態では、前記ロータ本体の外周面を越えて 伸びる各ベーンの所定長さの前記軸方向両端のみが、それぞれに近接する前記ハ ウジングの端部に対して摺動自在に接触することを特徴とする装置。 3.請求項2に記載の装置であって、 前記ロータには、各ベーンを受けるための分離したスロットが具備してあり、 各スロットが、前記ロータ本体の第1端部および第2端部の間に内側に伸び、 前記ベーンの半径方向移動を許容するような幅寸法を各スロットが有する装置 。 4.請求項3に記載の装置であって、 前記ロータ本体の第1端部および第2端部が、それぞれ減径部を持ち、前記各 スロットの相対する両端部が、前記減径部で終端していることを特徴とする装置 。 5.請求項4に記載の装置であって、 各スロットの相対する端部がアーチ形状となっている装置。 6.請求項5に記載の装置であって、 前記減径部の回りにあるシール部材をさらに有し、前記シール部材が、各スロ ットの相対する両端部を覆うように、且つ前記ベーンの相対する軸方向両端に当 接して密封するように着座してあることを特徴とする装置。 7.請求項6に記載の装置であって、 前記ハウジングの各端部には、二つの面の接合によって形成された段差状内面 が具備してあり、前記シール部材が、前記ハウジングの近接する端部の前記二面 の双方に対して密封状態での接触を可能とすることを特徴とする装置。 8.請求項7に記載の装置であって、 前記スロットに受けられているベーンの相対する軸方向両端部を受けるように 、前記ロータ本体の内部で、前記減径部のそれぞれの表面に、各スロットの各端 部から半径方向に伸びる溝が形成してあることを特徴とする装置。 9.請求項8に記載の装置であって、 前記第1減径部上に形成してある前記溝が、前記ロータ本体の中心軸芯を越え て伸びていることを特徴とする装置。 10.請求項7に記載の装置であって、 前記ロータ本体の内部で、前記第1減径部の表面には、前記回転軸芯の回りを 中心とする円形凹部が具備してあり、前記第1減径部に近接するスロットの端部 から前記円形凹部に向けて半径方向に伸びる溝が、前記第1減径部の表面に形成 してあることを特徴とする装置。 11.請求項2に記載の装置であって、 前記ベーンの相対する両軸端が、前記ハウジングの各々近接する第1端部およ び第2端部に対して摺動自在に且つ実質的に密封可能に接触するように、アーチ 形状表面に成形してあることを特徴とする装置。 12.請求項1に記載の装置であって、 各ベーンの半径方向遠位端が、前記ハウジングの内周面に対して摺動自在に且 つ実質的に密封可能に接触するように、アーチ形状表面に成形してあることを特 徴とする装置。 13.請求項1に記載の装置であって、 前記ハウジングの内周面に向けて前記ベーンを半径方向外側に付勢するための バイアス手段をさらに有し、当該バイアス手段が前記ロータ本体の内部に装着し てある装置。 14.請求項13に記載の装置であって、 前記バイアス手段を受けるように、前記各ベーンの相対する軸端の内側で、前 記各ベーンの半径方向内側端に凹部が形成してある装置。 15.請求項14に記載の装置であって、 前記バイアス手段が、弾力性要素を有する装置。 16.請求項15に記載の装置であって、 前記弾力性要素が、弾力性材から成る分離スリーブまたはチューブ;所定長さ の天然ゴムまたは合成ゴムのチューブまたはロッド;プラスチック材料で構成し てあるチューブまたはロッド;前記ロータ本体の内部に軸方向に装着してある平 坦断面の螺旋スプリング;および前記ベーンの位置に対応した間隔で外周面に具 備してある弾力性挿入部材を具備する中実または中空のロッドまたはチューブ材 料の内のいずれかであることを特徴とする装置。 17.請求項15に記載の装置であって、 前記バイアス手段が、前記ロータ本体の内部に保持された加圧流体を有するこ とを特徴とする装置。 18.請求項1に記載の装置であって、 前記ロータが、前記ロータ本体の第1端部から前記ハウジングの両端の内の第 1端部に形成してある開口を通して伸びるシャフトを有し、前記装置をポンプと して用いる場合には、前記ロータに回転動作を与えるために、前記シャフトにト ルクが印加されることができ、そして、前記装置をモータとして用いる場合には 、前記シャフトが動力取り出し用として機能することができることを特徴とする 装置。 19.請求項18に記載の装置であって、 前記シャフトの反対側に位置する前記ロータ本体の第2端部には、前記ハウジ ングの両端の内の第2端部に形成してある短シャフトを受け、前記ロータ本体の 前記第2端部を回転自在に保持するための凹部が具備してあることを特徴とする 装置。
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