JP2000501584A - コードレス電気通信システム、特にdect/gapシステムにおける緊急呼出の発信制御方法 - Google Patents
コードレス電気通信システム、特にdect/gapシステムにおける緊急呼出の発信制御方法Info
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Abstract
(57)【要約】
コードレス電気通信システム、特にDECT/GAPシステムにおける緊急呼出の発信制御方法であり、コードレス電気通信システムでの緊急呼出の発信を、効率的にまた信頼できるように制御するために、前記システムが、基地局へのアクセス許可を持っている、または持っていない移動部を含むという事実を考慮に入れる特殊な手順の提案。
Description
【発明の詳細な説明】
コードレス電気通信システム、特にDECT/GAP
システムにおける緊急呼出の発信制御方法
技術分野・背景技術
電気通信源側と電気通信受信側との間に電気通信リンクを持つ電気通信システ
ムにおいては、送信ユニットおよび受信ユニットは、電気通信を処理し、送信す
るために使用される。前記送信ユニットおよび受信ユニットにおいては、
1)電気通信の処理および送信を好適な方向に(単信モードで)行うこともで
きるし、または両通信方向に(二重モードで)行うこともできるし、
2)電気通信の処理は、アナログまたはデジタルであり、
3)長距離送信リンクを通しての電気通信の送信は、例えば、DECT、GS
M、WACSまたはPACS、IS−54、PHS、PDC等の無線規格(IE
EE通信マガジン、1995年1月号、50〜57ページ掲載の、D.D.フォ
ークナ他の「無線個人通信用の時分割多重アクセス」参照)、および/または有
線用の方法により、種々の電気通信送信方法、すなわち、FDMA(周波数分割
多重アクセス)、TDMA(時分割多重アクセス)および/またはCDMA(符
号分割多重アクセス)に基づいて無線で行われる。
「電気通信」は、信号内容(情報)および物理的表現(信号)の両方を意味す
る上位の用語である。電気通信が同じ内容、すなわち、同じ情報を持っている場
合でも、信号形式が異なる場合がある。それ故、例えば一つの対象に関連する電
気通信は、下記の方法、すなわち、
(1)画像の形で、
(2)音声の形の語として、
(3)文字の形の語として、
(4)暗号の形の語または画像として、送信することができる。
本明細書においては、(1)…(3)による送信方法は、通常、連続(アナロ
グ)信号を特徴とするが、一方、(4)による送信方法の場合には、通常、不連
続信号(例えば、パルス、デジタル信号)が使用される。
電気通信システムの前記一般的な定義を基準にした場合、本発明は、請求の範
囲1の前文に記載するように、コードレス電気通信システム、特にDECT/G
APシステムでの緊急呼出の発信を制御するための方法に関する。
前記タイプのコードレス電気通信システムとしては、例えば、DECTシステ
ム(デジタル強化(初期においては、ヨーロッパ)コードレス電気通信)がある
。参照文献:(1)ETSI出版物、ETSの1992年10月付の30017
5−1…9に関連する、Nachrichtentechnik Elektr
onik(電気通信エレクトロニクス)42(1992年)1月/2月、1号、
ドイツ、ベルリン、U.ピルガの「Struktur des DECT−St
andards」(DECT規格の構造)23〜29ページ:(2)テレコム・
レポート16(1993年)、1号、J.H.コ
ose Telekommunikation − DECT−Standar
d eroffnet neue Nutzungsgebiete」(コード
レス電気通信用のデジタル法−DECT規格が新しい使用分野を開く)の26お
よび27ページ:(3)tec 2/93 −Das tecnische M
agazin von Ascom「Wege zuruniverselle
n mobilen Te1ekommunikation」[Asomからの
技術雑誌「汎用移動電気通信用の方法」]35〜42ページ:(4)1991年
9月付の「フィリップス電気通信レビュー、49巻、3号、R.J.マルダの「
DECT、汎用コードレス・アクセス・システム」:(5)例えば、図1により
設計することができる、関連説明を含む、WO93/21719(図1〜図3)
またはGAPシステム(一般アクセス・プロファイル;ETSI出版prETS
300444、1995年
4月付け、最終草案、ETSI、FR)参照。
GAP規格は、DECT規格のサブセットであり、特に公衆電気通信用途に対
するDECTエアインタフェースの相互動作を確実に可能にする機能を持つ。
以下の説明でDECT/GAPシステムが出てきた場合には、専用および/ま
たは公衆システムを意味する。
DECT/GAP規格の場合、図1の装置により、DECT/GAP基地局B
Sにおいて、1.88および1.90GHzの間の周波数範囲に対して構成され
たDECT/GAPエアインタフェース上に、DECT/GAP移動部分MT1
…MT12に並列に、TDMA/FDMA/TDD法(時分割多重アクセス、周
波数分割多重アクセス、時分割二重)による最大12の接続を設定することがで
きる。この12という数字は、DECT/GAPシステムの二重モードの場合に
使用することができる時間スロットの数「k」、または電気通信チャネルの数「
k=12」からきた数字である。本明細書における前記接続としては、内部接続
および/または外部接続を使用することができる。内部接続を使用する場合には
、前記基地局BSに登録している二つの移動部、例えば移動部MT2および移動
部MT3は、相互に通信することができる。外部接続を設定する場合には、基地
局BSは、有線で電気通信ネットワークに接続している、電気通信接続ユニット
TAE、および/または構内交換システムNStAを通して、または上位電気通
信ネットワークに接続している中継局としての無線装置により、WO 95/0
5040に従って、例えば有線で電気通信ネットワークTKNに接続している。
外部接続を使用する場合には、例えば前記基地局BS、前記電気通信接続ユニッ
トTAEまたは構内交換システムNStAを通して、前記電気通信ネットワーク
TKNの加入者と通信するために、例えば、移動部MT1のような移動部を使用
することができる。前記基地局BSが、ギガセット951(ジーメンス社のコー
ドレス電話、(1993年)テレコム・レポート16、1号の26
および27ページ参照)の場合のように、電気通信接続ユニットTAEおよび/
または構内交換システムNStAに対して一つの接続しか持っていない場合には
、外部接続は一つだけしか設定できない。前記基地局BSが、ギガセット952
(ジーメンス社のコードレス電話、(1993年)テレコム・レポート16、1
号の26および27ページ参照)の場合のように、前記電気通信ネットワークに
対して二つの接続を持っている場合には、移動部MT1への外部接続の他に、前
記基地局BSに接続しているライン向け電気通信ターミナルTKEからもう一つ
の外部接続を行うことができる。この場合、原則的には、前記電気通信ターミナ
ルTKEの代わりに、外部接続用の第二のポートを使用するために、例えば移動
部MT12のような第二の移動部の設置も可能である。前記移動部MT1…MT
12は、バッテリまたは蓄電池により動作するが、コードレス小型交換機として
設計されている前記基地局BSは、主接続ユニット、NAGを通して電圧ネット
ワークSPNに接続する。
図2は、出版物「コンポーネント」31(1993年)、6号、215〜21
8ページ掲載の、S.アルサマ、D.ブルックマンの「Hochoptimie
rte IC’s fur DECT−Schnurlostelefone」
(DECTコードレス電話用の高度に最適化されたIC)に基づく、前記基地局
BSおよび前記移動部MTの基本的回路設計を示す。後者の場合、基地局BSお
よび移動部MTは、無線信号を送受信するように設計されているアンテナANT
を持つ無線構成部分FKT、図に示すように相互に接続している信号処理装置S
VEおよび中央コントローラZSTを持つ。無線構成部分FKTは、本質的には
、送信機SE、受信機EMおよびシンセサイザSYNのような周知の装置を含む
。信号処理装置SVEは、とりわけ、符号化/複号化装置CODECを含む。中
央コントローラZSTは、OSI/ISO層モデルに従って設定したプログラム
・モジュールPGMを含む、前記基地局BSおよび前記移動部MT用のマイクロ
プロセッサμPを含む
((1)指示シート−ドイツ・テレコム、48、2/1995、102〜111
ページ;(2)ETSI出版ETS 300175−1…9、1992年10月
参照)。さらに、中央コントローラZSTは、図に示すように相互に接続してい
る信号制御構成部分SSTおよびデジタル信号プロセッサDSPを含む。前記層
モデルに形成されている層のうち図に示したのは、基地局BSおよび移動部MT
用の直接の本質的な第一の四つの層だけである。信号制御構成部分SSTは、基
地局BSでは時間スイッチ・コントローラTSCとして設計され、移動部MTで
はバースト・モード・コントローラBMCとして設計されている。二つの信号制
御構成部分TSC、BMCの本質的な違いは、基地局専用信号制御構成部分TS
Cは、移動部専用信号制御構成部分BMCと比較すると、さらに、BMCが持た
ない切り替え機能を持つことである。
前記回路ユニットを作動する主な方法は、例えば前記出版物「コンポーネント
」31(1993年)6号、215〜218ページに記載されている。
図2の回路設計は、追加の機能ユニットにより、図1のDECT/GAPシス
テムの基地局BSおよび移動部MTにそれらの機能に従って設置される。
基地局BSは、前記信号処理装置SVEおよび前記電気通信接続ユニットTA
Eまたは構内交換システムNStAを通して電気通信ネットワークTKNに接続
している。基地局BSは、また例えば、キーパッドとして設計された入力装置E
E、ディスプレイとして設計されたディスプレイ装置AE、マイクロホンMIF
およびイヤホンHKおよび電鈴TRKを持つハンドセットして設計された手持ち
ユニットSHEを備えるユーザ・インタフェース(図2に点線で示す機能ユニッ
ト)をオプションで持つことができる。
移動部MTは、ユーザ・インタフェースを有する。このユーザ・インタフェー
スは、前記基地局BSと同様にオプションとすることが可能で、前記基地局BS
のユーザ・インタフェースと同様の上述した制御素子を備える。
図3は、図1のDECTシステムを出発点とするセルラDECT/GAP
多重システムCMI(コードレス多重セル集積)である。その内部には、複数の
前記DECT/GAPシステムTKSが存在し、その個々のTKSは、一つの基
地局BSおよび一つまたはそれ以上の移動部MTを有して、大きなオープン・プ
ラン・オフィスを持つ官庁ビル内の一定の地理上の位置に、例えば集中した状態
、すなわち「ホットスポット配置」で位置している。しかし、官庁ビルのような
「閉鎖した」地理上の位置の代わりに、例えば交通量が多く商業上の地点が非常
に集中していて、大勢の人々が移動する大都市のスクエアのような電気通信上戦
略的な意味をもつ「開放された」地理上の地点にもセルラDECT/GAP多重
システムCMIを設置することができる。図1および図2のWO 95/107
64による基地局とは反対に、前記オープン・プラン・オフィスに配置されてい
る前記基地局BSをアンテナ・ダイバシティ基地局として設計することができる
。セルラDECT/GAP無線セルFBが重畳しているので、個々のDECT/
GAPシステムTKSが同じエリアで動作するほど、DECT/GAPシステム
の集中は著しい(地理上の地点が隙間もなく無線でカバーされている)。
この場合、重畳の度合により、前記同じエリアは下記の意味を持つ。
a)第一の電気通信システムTKS1の第一の基地局BS1は第一の無線セル
FB1に配置され、第二の電気通信システムTKS2の第二の基地局BS2は第
二の無線セルFB2に配置され、少なくとも一つの移動部MT1.2との電気通信
接続を設定することができる。
b)第三の電気通信システムTKS3の第三の基地局BS3および第四の電気
通信システムTKS4の第四の基地局BS4は共通の第三の無線セルFB3に配
置され、少なくとも一つの移動部MT3.4との電気通信接続を設定することがで
きる。
図4は、図1〜図3に基づき、ETSI出版物、ETSの1992年10月付
の300175−1…9に関連する、前記出版物、「Nachrichtent
echnik Elektoronik(電気通信エレクトロニク
ス)42(1992年)1月/2月、1号、ドイツ、ベルリン、U.ピルガの「
Struktur des DECT−Standards」(DECT規格の
構造)23〜29ページを参照した、前記DECT/GAPシステムTKSのT
DMA構造体である。前記DECT/GAPシステムは、多重アクセス法から見
た場合ハイブリッド・システムであり、このシステムにおいては、FDMA原理
により前記基地局BSから前記移動部MTへ1.88〜1.90GHzの周波数
帯の10の周波数で無線電気通信を送信することができ、指定の時間シーケンス
により図4のTDMA原理により(時分割二重モードで)前記移動部MTから前
記基地局BSへ無線電気通信を送信することができる。この場合、時間シーケン
スは160ミリ秒毎に発生し、それぞれが10ミリ秒の周期の16の時間フレー
ムZRを持つ複数の時間フレームMZRにより決定される。DECT規格に定義
されているC−、M−、N−、P−、Qチャネルに関連する情報は、三つの時間
フレームZRにより前記基地局BSおよび前記移動部MTに別々に送信される。
複数の前記チャネルに対する情報が一つの時間フレームZRにより送信される場
合には、その送信は、M>C>NおよびP>Nの優先権リストにより行われる。
複数の時間フレームMZRの16の各時間フレームZRは、24の時間スロット
ZSに分割されるが、各時間スロットは417マイクロ秒の周期を持ち、前記2
4の時間スロットの中12の時間スロットZS(時間スロット0…11)は、送
信方向「基地局BS→移動部MT」用のものであり、他の12の時間スロットZ
S(時間スロット12…23)は、送信方向「移動部MT→基地局BS」用のも
のである。これら各時間スロットZSにより、480ビットのビット長の情報が
DECT規格により送信される。これら480ビット中、32ビットは、SYN
Cフィールドにより同期情報として送信され、388ビットはDフィールドによ
り有用な情報として送信される。残りの60ビットは、Zフィールドにより追加
情報として、また「監視時間」フィールドにより保護情報として送信される。有
用情報として送信された前記Dフィール
ドの388ビットは、64ビット長のAフィールド、320ビット長のBフィー
ルド、および4ビット長の「X−CRC」語に分割される。64ビット長のAフ
ィールドは、8ビット長のデータ・ヘッダ、C−、Q−、M−、N−、P−チャ
ネル用のデータを持つ40ビット長のデータ・レコード、および16ビット長の
「A−CRC」語からなる。
さらに、前記DECT/GAPシステムに加えて、周知の多重アクセス方法す
なわちFTMA、TDMA、CDMA(周波数分割多重アクセス、時分割多重ア
クセス、符号分割多重アクセス)および前記アクセスから形成されたハイブリッ
ド多重アクセス方法に基づく将来のコードレス電気通信システムは、緊急呼出を
送信することができる。
図1〜図4のDECT/GAPシステムの一つの基地局または複数の基地局B
Sと、複数の移動部MTとの間で電気通信接続を設定するには、例示として下記
の手順がDECT規格に規定されている。
図1〜図4の基地局BS(無線固定部RFP)は、一定の間隔で、DECTエ
アインタフェース上の単信送信経路により、いわゆるダミー・ベアラを送信する
。ダミー・ベアラは同報情報であり、図1〜図4に示すように移動部MT(無線
携帯部RPP)により受信され、前記基地局との同期および接続設定用に使用さ
れる。この同報情報は、必ずしも、ダミー送信経路(ダミー・ベアラ)により送
信する必要はない。
この場合、ダミー送信経路を使用する必要はない。何故なら、前記基地局はす
でに他の移動部への少なくとも一つの電気通信接続、いわゆるトラヒック送信経
路(トラヒック・ベアラ)を維持しているからである。前記送信経路により、前
記基地局は必要な同報情報を送信する。この場合、前記基地局との電気通信接続
を行いたい前記移動部は、前記ダミー送信経路による同報情報の送信の場合のよ
うに、前記同報情報を受信することができる。
1992年10月付のETSI出版物、ETS 300175−3、9.1.
1.1章に従って、前記同報情報は、アクセス権に関する情報、システ
ム情報およびページング情報を含む。
さらに、前記システム情報は、前記基地局が、そこを通して緊急呼出を送信す
ることができる基地局であるかどうかを前記移動部に通知する追加情報を含む(
1996年の上半期に、ETSI−RES03Rグレミアム(Gremium)
およびESTIRES03Nグレミアムで公開討論された主題)。
前記移動部が前記追加情報を受信した場合、および前記各移動部がまた前記追
加情報を送信している前記基地局へのアクセス権を持っている場合(例えば前記
移動部がWO 94/10785−図4の説明の請求の範囲iVmに従って前記基
地局に加入し登録した場合)には、予め構成した緊急呼出番号が自動的にダイヤ
ルされ、直接呼出接続[1995年4月付のETSI出版物prETS3004
44、8.10章(「CC_INFO<<MULTI KEYPAD>>)参照
]を通しての普通(通常)の送出電気通信接続用の設定手順に基づくGAP規格
[1995年4月付のETSI出版物prETS300444参照]による前記
移動部上での特別なユーザ・インタフェース手順(例えば緊急呼出番号112を
ダイヤルするか、緊急呼出キーを押すか、メニュー情報「緊急呼出」のある項目
を選択する等)に従って緊急呼出サービス点への緊急呼出接続が確立される。
前記DECT/GAPシステムで緊急呼出を送信するための上記手順は、前記
移動部が基地局に対するアクセス許可を持っていると推測できる専用システムに
対しては十分であるかも知れないが、個々の場合だけにアクセスが許可される公
衆システムに対しては不適当である。
さらに、DECT/GAPシステムにおいて緊急呼出を送信するための上記手
順においては、アクセス許可を持つ前記移動部の基地局に対する緊急呼出の送信
が、すべての場合に何時でも保証されているわけではない。それ故、例えば各基
地局が、例えばチャネル資源が少ないため、もはや空チャネルがないか、または
他の(特別な)理由により、緊急呼出の送信の要求または要請を断わらなければ
ならない場合が生じる[1995年4月付のETSI出
版物、prETS300444、8.2.2.3章および8.8章参照]。
その後、各移動部は、緊急呼出を依然として送信することができる他の基地局を
サーチすることができるが、このサーチの成功は保証されない。
さらに、まず第一に、基地を通しての移動部からの緊急サービスへの緊急呼出
の送信が成功した場合、どんな方法で何時、特に誰が現在の緊急呼出接続を再び
終了またはクリアすることができるかという問題が残る。
無線電気通信システムでの緊急呼出の送信は、GSM規格により移動無線シス
テムで知ることができる(1992年、国際規格書2−9507190−0−7
の49、453、437および532〜535ページ掲載の、M.モウリ、M−
B.パーテットの著書「移動通信用のGSMシステム」参照)。
緊急呼出の送信に関する上記の問題は、これら移動無線システムでは起こらな
い。
発明の開示
本発明の基本的な目的は、コードレス電気通信システム、特にDECT/GA
Pシステムでの緊急呼出の発信を効率的に信頼できるような方法で制御すること
である。
上記目的は、請求項1の特徴が記載されている部分に開示されている機能によ
り、請求項1の前文に記載した方法に基づいて達成される。
本発明の基礎となっているアイデアは、本質的には、前記システムがコードレ
ス電気通信システムで、基地局に対するアクセス許可を持っているまたは持って
いない移動部を含んでいるという事実を考慮に入れるという方法での特殊の手順
による緊急呼出の発信の制御である。
図面の簡単な説明
図1はDECT/GAPシステムを示す構成図。
図2は基地局および移動部の回路設計を示す回路図。
図3はセルラーDECT/GAP多重システムCMIのモデル図。
図4はDECT/GAPシステムのTDMA構造体を示す図。
図5は本発明に係る緊急呼出送信手順を示すシーケンス図。
発明を実施するための最良の形態
本発明の好適な実施形態はサブクレームに開示してある。
図5を参照しながら、例示としての実施形態を説明する。
図5は、開始段階の図で、図1〜図4によるDECT/GAPシステムで緊急
呼出の送信を効率的に、かつ、信頼性高く送信を確実に行う緊急呼出送信手順を
示す。
移動部MT(ポータブル部)が基地局BS(固定部)を相手に図示の手順を開
始する前に、前記移動部は、冒頭のところですでに説明したように、前記基地局
に対するアクセス許可を持っているか、または前記アクセス許可を持っていない
場合には、用心のために、前記移動部は、緊急呼出の送信に制限される電気通信
のために、前記基地局BSと少なくとも一時的にでも同期していなければならな
い。この事前の同期により、緊急の際の緊急呼出の終了時間が実質的に短縮され
る。前記基地局との前記同期により、送信した同報情報の範囲内で、後者が冒頭
のところで説明した追加情報が同報される。前記移動部が全然アクセス許可を持
たない基地局をサーチしている間に、前記移動部が最初に公衆基地局をサーチで
きれば有利である。何故なら、公衆基地局は、専用基地局と比較すると高い確率
で前記追加情報を同報し、その後でこのサーチが失敗した時だけ専用基地局をサ
ーチするからである。公衆基地局と専用基地局とを識別する基準としては、前記
公衆基地局が使用し、前記公衆基地局により前記追加情報よりかなりより頻繁に
送信される識別ARC(アクセス権クラス)があるだけである。
前記移動部MTが前記基準により基地局BSを発見した場合には、必要な場合
、すでに説明したように、緊急呼出の送信が手動ユーザ・インタフェース手順に
より前記移動部MTのところで開始する。
その後、接続設定手順(ベアラ設定手順;1992年10月付けのETSI出
版物、EST300175−3、10.5.1.1章参照)の範囲内で、
前記移動部MTは、パラメータ「PMID」(ポータブルMAC識別子)と一緒
に、第一のMAC電気通信「ベアラー要求」(1992年10月付けのETSI
出版物、ETS300175−3、7.3.3.2章参照)を前記基地局BSに
送信する。前記パラメータには、パラメータ「TPUI」(臨時ポータブル・ユ
ーザ識別;1992年10月付け、ETSI出版物、ETS3000175−6
、6.3.1章参照)が、緊急呼出専用臨時識別として割り当てられる。このよ
うに指定された前記電気通信により、前記基地局BSは、前記移動部からの緊急
呼出要求と通常の呼出要求とを区別する。受信した第一の電気通信への応答とし
て、前記基地局BSは、前記移動部に第二のMAC電気通信「ベアラー確認」(
1992年10月付け、ETSI出版物、ETS300175−3、7.3.3
.3章参照)を送信する。
前記基地局BS(前記MACプロトコル層)が緊急呼出要求を認識すると、上
位のプロトコル層および前記プロトコル層制御(下位の層管理エンティティLL
ME)に、空き電気通信チャネル設定のタスクが与えられる。この場合、前記装
置は、前記基地局で使用することができるすべての電気通信チャネルが捕捉でき
た場合には、現在の電気通信接続をクリアすることにより一つの空きチャネルを
生成するか、または最初から一つの空きチャネルをリザーブする。この場合、前
記チャネルは電気通信チャネルであり、それ故、ネットワーク側の音声およびデ
ータ・チャネル、および無線チャネルまたは時間スロットの両方を意味する。
前記空き電気通信チャネルの設定後、また前記移動部MTに対して前記設定が
通知された後で、前記移動部MTは、
1)セグメント「呼出クラス」が「緊急呼出」という内容を持つ情報素子「基
本サービス」(1992年10月付け、ETSI出版物、ETS300175−
5、7.6.4章参照)と、
2)情報素子「ポータブルアイデンティティ」(1992年10月付け、ET
SI出版物、ETS300175−5、7.7.30章参照)およびセ
グメント「IPUI−N」と、
3)情報素子「固定アイデンティティ」(1992年10月付け、ETSI出
版物、ETS300175−5、7.7.18章参照)およびセグメント「内容
の長さ0」と一緒に、第一のNWK電気通信「CC−設定」(1992年10月
付け、ETSI出版物、ETS300175−5、6.3.2.1章参照)を送
信する。
前記基地局BSは、前記「固定_アイデンティティ」および前記「ポータブル
_アイデンティティ」をチェックしないで、前記移動部MTから前記NWK電気
通信を受信し、NWKプロトコル層識別をチェックしないで、GAP規格(19
95年4月付け、ETSI出版物、prETS300444、8.2章参照)に
従って前記NWKプロトコル層識別を続行する。
前記GAP規格に従って前記緊急呼出の受信を確認した後、前記基地局BSは
、前記電気通信サービス点への緊急呼出接続を確立し、前記移動部MTへ第二の
NWK電気通信「CC−接続」(1992年10月付け、ETSI出版物、ET
S300175−5、6.3.2.6章参照)を送信する。この場合、公衆基地
局の場合には、好適には、前記緊急呼出接続は自動的に確立されるのが好ましく
、専用基地局の場合には、緊急呼出番号が自動的にダイヤルされることが好まし
い。
実際の緊急呼出電気通信は、前記移動部MTのところから直接または間接に入
力することができる。前記緊急呼出サービスに対する前記緊急呼出電気通信は、
前記基地局BSを通して行われる。
さらに、緊急呼出接続が現在行われていて、緊急呼出電気通信がすでに送信さ
れていた場合には、前記基地局により現在の緊急呼出接続はオフにされる。その
ため、例えば、事故のような緊急の場合には、緊急呼出接続を、前記移動部にお
けるうっかりしたユーザ・インタフェース手順によりオフにすることができない
ようにすることができる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.コードレス基地局(BS)が、コードレス移動部(MT)により受信され る追加情報を送信し、前記移動部に、前記コードレス基地局(BS)を通して、 複数の緊急呼出サービス点に対して、システム専用緊急呼出送信手順により緊急 呼出を行うことができることを表示するコードレス電気通信システム、特にDE CTシステムにおいて緊急呼出の発信を制御するための方法であって、 前記第一のコードレス基地局から前記追加情報は受信するが、前記基地局に対 するアクセスの許可をもたない第一のコードレス移動部(MT)が、システム専 用の第一の緊急呼出送信手順により緊急呼出の発信を行わないようにするために 、緊急呼出の発信だけしか行えない電気通信に対する前記第一のコードレス基地 局(BS)に少なくとも一時的に同期していることを特徴とする方法。 2.請求項1に記載の方法において、前記第一の緊急呼出送信手順が下記の手 順ステップ、すなわち、 a)緊急呼出を前記コードレス移動部(MT)のところで手動制御インタフェ ース手順により開始するステップと、 b)前記コードレス移動部(MT)が、前記コードレス基地局(BS)へ、緊 急呼出専用臨時第一識別(TPUI)と一緒に第一の電気通信(ベアラ_要求) を送信し、前記電気通信により、前記移動部が、前記コードレス基地(BS)に おいて、前記緊急呼出サービス点への緊急呼出接続をサーチするステップと、 c)前記コードレス基地局(BS)が、受信した前記第一の識別により通常の 通信要求と、緊急呼出とを区別するステップと、 d)前記コードレス基地局(BS)が、第二の電気通信(ベアラ_確認)によ り前記第一の電気通信に応答し、前記緊急呼出接続に対して空いている 電気通信チャネルを確実に設定するステップと、 e)前記コードレス移動部(MT)が、前記コードレス基地局(BS)に、前 記緊急呼出に対する呼出インジケータ(呼出クラス)含む第一の情報素子(基本 サービス)と、移動部専用の第二の識別を含む第二の情報素子(ポータブル_ア イデンティティ)と、 ゼロ内容インジケータ(内容の長さ0)を含む第三の情報素子(固定_アイデ ンティティ)と一緒に第三の電気通信(CC_設定)を送信し、この第三の電気 通信(CC_設定)が前記コードレス基地局(BS)に前記緊急呼出サービス点 への緊急呼出接続を設定させるステップと、 f)前記コードレス基地局(BS)が、前記緊急呼出サービス点への緊急呼出 接続を設定し、前記コードレス移動部(MT)に、第四の電気通信(CC_接続 )により、前記第三の電気通信に応答して前記緊急呼出接続の設定を通知するス テップと を含むことを特徴とする方法。 3.請求項2に記載の方法において、前記緊急呼出サービス点への緊急呼出接 続は、前記第一のコードレス基地局(BS)が専用基地局である場合には、緊急 呼出番号を自動的にダイヤルすることにより設定されることを特徴とする方法。 4.請求項2に記載の方法において、前記第一のコードレス基地局(BS)が 公衆コードレス基地局である場合には、前記緊急呼出サービス点への緊急呼出接 続が自動的に設定されることを特徴とする方法。 5.請求項2ないし4の何れか1項に記載の方法において、前記空いている電 気通信チャネルは、前記コードレス基地局(BS)で使用することができる電気 通信チャネルの数の中から一つの電気通信チャネルをリザーブすることにより前 記緊急呼出接続のために設定されることを特徴とする方法。 6.請求項2ないし4の何れか1項に記載の方法において、前記空いている電 気通信チャネルは、緊急呼出接続用に設定され、前記コードレス基地局 (BS)で使用することができる電気通信チャネルのすべてが使用されている場 合は、この電気通信チャネルの中の一つの電気通信チャネルを使用できるように することを特徴とする方法。 7.請求項2ないし6の何れか1項に記載の方法において、前記電気通信チャ ネルは、前記コードレス基地局(BS)と前記コードレス移動部(MT)との間 の無線チャネル、および前記コードレス基地局(BS)と前記緊急呼出サービス 点との間の音声/データ・チャネルを含むことを特徴とする方法。 8.請求項2ないし6に記載の方法において、前記コードレス通信システムの 前記確立した緊急呼出接続は、前記コードレス基地局(BS)によりオフにされ ることを特徴とする方法。 9.請求項1ないし7の何れか1項に記載の方法において、前記コードレス電 気通信システムはDECT/GAPシステムであることを特徴とする方法。 10.請求項1ないし7の何れか1項に記載の方法において、前記コードレス 電気通信システムは、PHSシステム、WACSシステムまたはPACSシステ ムであることを特徴とする方法。 11.請求項1ないし7の何れか1項に記載の方法において、前記コードレス 電気通信システムは、CDMAシステム、TDMAシステム、FDMAシステム または前記送信規格のハイブリッドであるシステムであることを特徴とする方法 。
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