JP2000357593A - 放電灯点灯装置 - Google Patents

放電灯点灯装置

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JP2000357593A
JP2000357593A JP16903099A JP16903099A JP2000357593A JP 2000357593 A JP2000357593 A JP 2000357593A JP 16903099 A JP16903099 A JP 16903099A JP 16903099 A JP16903099 A JP 16903099A JP 2000357593 A JP2000357593 A JP 2000357593A
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lamp
voltage
starting
component
peak
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Nobukazu Miki
伸和 三木
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】管壁に放電路方向に不均一な抵抗分布を有する
ランプと、出力電圧が正負非対称となるバラスト回路と
の全ての組み合わせに対して、ピーク対ピーク値で見た
ときのランプ両端に印加される始動電圧を低減し、点灯
装置のコストダウンや小型化を可能とする。 【解決手段】管壁に放電路方向に不均一な抵抗分布を有
するランプを適合ランプとし、前記ランプに印加される
交流電圧には通常点灯時にDC成分が重畳されている放
電灯点灯装置において、ランプ始動時には他の状態より
もDC成分を少なくする手段を設ける。例えば、ランプ
に対してDC成分を重畳している電流経路内のインピー
ダンスを少なくとも始動時には増加させるように制御す
る。あるいは、ランプに対してDC成分を重畳している
第1の電圧をキャンセルする方向に第2の電圧を発生さ
せる補正手段を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインバータ回路の出
力にDC成分を重畳させて蛍光ランプを点灯させる放電
灯点灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に放電灯点灯装置はランプ無負荷、
ランプ誤挿入、ランプフィラメント断線やランプ寿命末
期時等の異常時に、安全性のため、負荷への出力を制限
したり、停止したりする考慮がなされている。特に電子
部品で構成された電子式安定器(以後インバータと呼
ぶ)は、上記のような異常に対し、発振停止機能や、間
欠発振機能などの保護対策を実施している場合が多い。
【0003】図14は従来例(特開平9−153397
号)の回路図である。本回路は、交流電源を全波整流す
る整流器DBと、整流器DBの出力端に接続されたコン
デンサC2と、コンデンサC2の両端に接続されたスイ
ッチング素子Q1,Q2の直列接続と、スイッチング素
子Q2の両端に接続されたダイオードD1,D2の直列
接続と、ダイオードD2を介してスイッチング素子Q1
の両端に接続されたインダクタL1,平滑コンデンサC
1の直列接続と、スイッチング素子Q2の両端に接続さ
れたコンデンサC3,インダクタL2,トランスT1の
1次巻線の直列接続とから構成されると共に、2石のス
イッチング素子Q1,Q2が交互にオンオフを繰り返す
ことにより、トランスT1の2次巻線,直流成分カット
用コンデンサC4を介して負荷である放電灯2交流の高
周波電力を供給する放電灯点灯装置である。また、イン
ダクタL1,平滑コンデンサC1,ダイオードD1,D
2から成る回路では、スイッチング素子Q2のオン時
に、交流電源→整流器DB→インダクタL1→平滑コン
デンサC1→ダイオードD2→スイッチング素子Q2→
整流器DB→交流電源の経路で電流を供給することによ
り、平滑コンデンサC1に所定値の充電電圧を発生さ
せ、整流器DBの出力電圧が平滑コンデンサC1の充電
電圧より低下すると、平滑コンデンサC1の充電電圧が
スイッチング素子Q1,Q2等から成るインバータ回路
の電源となる。つまり、インダクタL1,平滑コンデン
サC1,ダイオードD1,D2から成る回路は、所謂部
分平滑電源として動作する。
【0004】また、放電灯2の非電源側端子間に並列接
続された抵抗R1と、放電灯2のフィラメントf1,f
2を介してスイッチング素子Q1,Q2の両端に並列接
続された抵抗R2,抵抗R3と、抵抗R1〜R3,放電
灯2のフィラメントf1,f2により決定される電圧を
基準電圧Vrefと比較して発振回路IC2に信号を出
力するIC1とを設けて、無負荷検出及びフィラメント
断線検出を行う構成を有する。
【0005】この検出回路の動作は以下の通りである。
正常な放電灯の装着時は、電源より放電灯2のフィラメ
ントf1→抵抗R1→放電灯2のフィラメントf2→抵
抗R2→抵抗R3の経路で電流が流れるので、抵抗R1
〜R3,放電灯2のフィラメントf1,f2により決定
される抵抗R3の電圧は上昇し、この状態では基準電圧
Vrefを上回るように設定しておくことで、IC1は
ローレベルの信号を発振回路IC2に出力する。発振回
路IC2はこの信号を受けてスイッチング素子Q1,Q
2の発振動作を継続する。一方、放電灯が未装着もしく
は放電灯のフィラメントf1,f2の少なくとも一方が
断線すると、上述のような抵抗R2,R3への電流経路
が遮断されるので、抵抗R3の電圧は略零に低下し、つ
まり所定電圧Vrefを下回り、IC1はハイレベルの
信号を発振回路IC2に出力する。発振回路IC2はこ
の信号を受けて回路部品の保護のためにスイッチング素
子Q1,Q2の発振動作を停止し、スイッチング素子Q
1,Q2の発振停止を行う。ここで、直流成分カット用
コンデンサC4には電荷が充電されているものとする
と、電源→直流成分カット用コンデンサC4→トランス
T1の2次巻線→抵抗R2→抵抗R3→電源という電流
経路は存在しない。
【0006】以上のように、この従来例では、ランプの
無負荷及びフィラメントの断線などの異常状態を検出す
る手段として、フィラメント抵抗、ランプに並列に接続
された抵抗を介して分圧されたDC成分が基準電圧以上
かどうかを判定している。この無負荷検出方式は、ラン
プの両フィラメントを介しているので、フィラメントが
断線され、DC電流経路が遮断されたことを検出するの
に非常に効果があり、一般的に用いられている。
【0007】図15は従来例の回路でランプを予熱、始
動、点灯させた場合のランプ両端の電圧波形を示してい
る。図15より明らかなように、この回路でのランプ両
端の電圧は、グランド面からの電圧が正負非対称となる
点に特徴がある。予熱、始動、点灯時、常にインバータ
の発振電圧に無負荷検出用のDC成分が重畳されるた
め、接地面を基準としたDC電圧の正側のランプ電圧を
V0−p+、負側のランプ電圧をV0−p−とすると、
必然的に|V0−p+|>|V0−p−|の関係が成立
する。このように、ランプの始動電圧が中点接地に対し
正負非対称な場合、(正の)ピークから(負の)ピーク
までの電圧Vppで見たときの始動電圧を高く設定する
必要がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図13は各種ランプメ
ーカの導電性皮膜を有するランプの抵抗分布を示したも
のである。A社製、B社製のランプは、導電性皮膜の抵
抗分布がランプ長手方向中心の位置から見て大きく非対
称であり、ランプ表面のメーカマーク側の管端部の抵抗
値が低く、マークと反対側のランプの管端部の抵抗値が
非常に高くなっている。C社製、D社製のランプは導電
性皮膜の抵抗分布がランプ長手方向中心の位置から見て
若干非対称であり、ランプ両管端部の抵抗値が高く、中
央部が低い分布となっている。このような差は各社共、
製造工程の違いに起因する。導電性皮膜付ランプは各メ
ーカによって差はあるが、長手方向中心からみて抵抗分
布が非対称であると言える。
【0009】図10は導電性皮膜付ランプの構造を示し
ている。ガラス管の内面に、導電性皮膜であるネサ膜が
設けられており、その上に、保護膜を介して蛍光体が塗
布されている。図11は、導電性皮膜付ランプの点灯前
の状態を疑似モデルで示したものである。導電性皮膜付
ランプは、始動電圧印加時に両極側から導電性皮膜を通
じて、次々と電子をチャージアップされることにより、
ランプ内にプラズマを発生し、放電路を形成し、ランプ
を点灯させる。導電性皮膜付ランプの導電性皮膜が均一
に分布していれば、単位長さ当たりの抵抗値は等しくな
るが、導電性皮膜が管全体に不均一で単位長さ当たりの
抵抗値に差があると部分的な電位差を生じる。特に図1
3のA社製、B社製のような片方向の抵抗値が非常に大
きい場合、ランプ中に大きな電位差部分が発生し、単位
長さ当たりの電位差が高い場所には電子が飛びやすくな
る。
【0010】また、ランプの始動をさせるためには然る
べき始動電圧の印加が必要であるが、この電圧は(正
の)ピークから(負の)ピークまでの電圧Vppで決ま
る場合と、接地面から正負いずれかのピークまでの電圧
V0−pで決まる場合が有り、これは適合ランプとラン
プの接地条件により区別される。特に、ランプが中点接
地に近い場合においては、ゼロ対ピーク値V0−pによ
り始動電圧が決定される。
【0011】そこで、バラスト回路の出力電圧の非対称
性と、ランプそのものの始動特性の非対称性の組み合わ
せの条件により、点灯装置全体として見たときに、ラン
プの始動性に違いが発生する。全ての組み合わせの条件
でランプを点灯させるためには、導電性皮膜の抵抗値の
低い側の電極に負方向のピーク電圧|V0−p−|が印
加された場合であっても点灯できるだけの始動電圧を与
える必要がある。
【0012】すなわち、ランプに印加されるAC電圧に
DC電圧が重畳されるようなバラスト回路の構成と、導
電性皮膜付ランプとの組み合わせにおいては、ランプを
始動させるための始動電圧は、ランプの始動特性の指向
性を考慮すると、ランプ両端に印加される(正の)ピー
クから(負の)ピークまでの電圧Vppとして見た場
合、非常に高く設定する必要がある。その結果、耐圧の
高い部品を使用せざるを得ないので、インバータのサイ
ズが大きくなるという課題や、値段の高い部品を必要と
するという課題が生じる。
【0013】本発明はこのような課題を解決しようとす
るものであり、管壁に放電路方向に不均一な抵抗分布を
有するランプと、出力電圧が正負非対称となるバラスト
回路との全ての組み合わせに対して、ピーク対ピーク値
で見たときのランプ両端に印加される始動電圧を低減
し、点灯装置のコストダウンや小型化を可能とすること
を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明によれ
ば、上記の課題を解決するために、管壁に放電路方向に
不均一な抵抗分布を有するランプを適合ランプとし、前
記ランプに印加される交流電圧には通常点灯時にDC成
分が重畳されている放電灯点灯装置において、ランプ始
動時には他の状態よりもDC成分を少なくする手段を具
備することを特徴とする。
【0015】請求項2の発明によれば、請求項1におい
て、ランプに対してDC成分を重畳している電流経路内
のインピーダンスを少なくとも始動時には増加させるよ
うに制御することを特徴とする。請求項3の発明によれ
ば、請求項1において、ランプに対してDC成分を重畳
している第1の電圧をキャンセルする方向に第2の電圧
を発生させる補正手段を具備することを特徴とする。請
求項4の発明によれば、請求項1において、始動電圧の
印加時に時間を追って徐々にDC成分を可変する手段を
具備することを特徴とする。
【0016】請求項5の発明によれば、請求項1におい
て、ランプの予熱時にはランプに対してDC成分を重畳
させることを特徴とする。請求項6の発明によれば、請
求項1において、ランプ印加電圧の周波数は、ランプ予
熱時にはランプ始動時よりも低く設定することを特徴と
する。
【0017】
【発明の実施の形態】(実施例1)本発明の第1の実施
例について説明する。第1の実施例は、導電性皮膜付ラ
ンプの始動時にランプに重畳されるDC成分を少なくす
ることで始動電圧Vppの低減を図るものである。図1
は本実施例の具体的な回路構成である。従来例(特開平
9−153397号)に示した基本構成回路の抵抗R2
を可変抵抗Rxとし、タイマー回路IC3を追加した構
成である。予熱時及び点灯時には、可変抵抗Rxの値を
フィラメントの有無を検出できるような適正な抵抗値と
し、始動電圧印加時には、可変抵抗Rxの値を上げる方
向に働くように、タイマー回路IC3で制御を行うもの
である。同時にこの始動電圧印加時は、フィラメント断
線検出禁止区間とする。タイマー回路IC3の構成は、
汎用品を用いても良いし、CRの時定数を利用するもの
であっても良いので、詳細な説明は省略する。
【0018】図2は図1の回路を用いて、始動電圧印加
時に可変抵抗Rxを1MΩ程度に高く変化させた結果、
ランプ始動時にDC成分の重畳が少なくなった場合のラ
ンプ電圧波形を示している。なお、予熱時、点灯時には
ランプ電圧にDC成分が印加されている。
【0019】図2において、正側のランプ電圧は500
V0−p+、負側のランプ電圧は500V0−p−でラ
ンプは点灯している。(正の)ピークから(負の)ピー
クまでの電圧は、Vpp=|V0−p+|+|V0−p
−|=1000Vとなる。
【0020】一方、図15においては、正側のランプ電
圧は500V0−p+、負側のランプ電圧は650V0
−p−でランプは点灯している。(正の)ピークから
(負の)ピークまでの電圧は、Vpp=|V0−p+|
+|V0−p−|=1150Vとなる。なお、図2及び
図15において、周囲温度は常温、ランプはFLR40
S36である。
【0021】一般的に、安定器は、始動時のストレスが
構成部品に一番きつくなる。したがって、始動電圧を抑
制することで、各種構成部品の耐圧軽減が可能となる。
図2のように始動時にはDC成分を少なくすることで、
インバータのストレスはピーク対ピーク値Vppで15
0V低減することが可能である。また、周囲温度が低温
側に移行すると、ランプを点灯するための始動電圧は高
くなるので、この傾向は著しくなる。
【0022】本実施例の適用範囲において、安定器の回
路構成は特に問う必要が無く、図2に示したようなラン
プ電圧を、導電性皮膜付ランプに印加するものは全て適
用される。また、点灯時については継続的にDC成分を
少なくさせても良い。
【0023】(実施例2)図3は本発明の第2の実施例
の回路構成を示している。本実施例は、実施例1の可変
抵抗Rxを固定抵抗にし、始動電圧の印加時にのみ検出
回路を構成するインピーダンスを遮断する回路を具備し
ている。つまり、始動電圧の印加時にのみ、図3のスイ
ッチ素子Q3をOFFしてランプへのDC電圧の印加を
ゼロにすることを特徴としている。このスイッチ素子Q
3を制御するのは、タイマー回路IC3であり、予熱時
間の終了とほぼ同時に、スイッチ素子Q3のオフ信号を
与え、規定の始動電圧印加時間を過ぎたときに、スイッ
チ素子Q3にオン信号を与えるように動作する。その結
果、実施例1の始動時の状態をより確実に実施できるた
め、始動時のランプ両端のピーク対ピーク電圧Vppの
低減に対し、非常に効果が高い。
【0024】(実施例3)本実施例では、従来例のよう
に、外付けのDC成分印加手段がある場合において、始
動時にのみ、ランプに印加されるDC成分の電圧をキャ
ンセルするように補正制御する手段について述べる。
【0025】図4はランプにDC成分が全く重畳されな
い場合のランプ電圧を微視的に見たものである。Gro
und(接地電位)より見た場合の正側電圧X1と負側
電圧X2は等しくなっている。ここでの正側電圧X1及
び負側電圧X2は、ランプを点灯させるための最低のV
0−p電圧である。ここで、V0−pはゼロ対ピーク値
を意味する。
【0026】図5はランプにDC成分が重畳された場合
の始動時におけるランプ電圧を微視的に見たものであ
る。直流電圧VDCによって、Groundより正側にバ
イアスされているため、負側のピーク値でランプを点灯
させるためには、図4のX2と少なくとも同じだけ負側
電圧を昇圧させる必要がある。つまり、ピーク対ピーク
値Vppで見れば、図4の場合よりも上昇させる必要が
ある。また、|X3|=|X4|であるから、|X3|
+|X4|>|X1|+|X2|という関係となる。
【0027】図6はインバータのスイッチングデューテ
ィをアンバランスにした場合のランプ電圧を微視的に見
たものである。スイッチングデューティをアンバランス
にする方法は、調光点灯するための一般的な方法である
ので、説明は省略する。ここでは、Groundより負
側にバイアスされるように、スイッチングデューティの
アンバランス制御を行う。正側のピーク値でランプを点
灯させるためには、図4のX1と少なくとも同じだけ正
側電圧を昇圧させる必要がある。つまり、ピーク対ピー
ク値Vppで見れば、図4の場合よりも上昇させる必要
がある。また、|X5|>|X1|であるから、|X1
|+|X5|>|X1|+|X2|という関係となる。
【0028】図7は図6の直流電圧VDCの重畳と、図6
のスイッチングデューティのアンバランス制御の効果を
組み合わせた場合のランプ電圧を微視的に見たものであ
る。直流電圧VDCの重畳によってランプ電圧はGrou
nd側より正側にバイアスされ、且つ、Groundよ
り負側にバイアスされるようにスイッチングデューティ
のアンバランス制御を行う。この場合、正側のバイアス
と負側のバイアスとが互いに補正し合うことで、|X6
|+|X7|=|X1|+|X2|の関係となる。つま
り、ピーク対ピーク値Vppで見れば、図4の場合と同
じだけの始動電圧で充分である。その結果、図7の場合
には、始動時のピーク対ピーク値Vppを低減する効果
がある。
【0029】本実施例では、直流電圧VDCの重畳を正側
に、スイッチングデューティのアンバランス制御による
バイアスを負側としたが、これは、直流電圧VDCの重畳
を負側に、スイッチングデューティのアンバランス制御
によるバイアスを正側とすることでも同じ効果を得られ
る。また、商用周波数や高周波電圧をDC成分キャンセ
ルのために重畳させる手段も本発明の範囲内である。
【0030】(実施例4)図8は本発明の第4の実施例
の回路構成を示している。図中、1はバラスト回路、2
は導電皮膜付ランプ、3は補正回路である。上述の実施
例3では、ランプ電圧をアンバランスにすることで、始
動電圧波形の補正を行っているが、始動時においての
み、ランプに印加されるDC成分と逆方向のDC成分を
外部より別の補正手段により印加し、ランプに印加され
るDC成分を少なくする(キャンセルする)方法も有効
である。図8の回路では、ランプの始動時のみ補正回路
のスイッチSW1がオンされることで、ランプに印加さ
れるDC成分E1が補正回路中のDC成分E2によりキ
ャンセルされるように働く。その結果、図2に示すよう
なランプ始動電圧が印加されるものである。ランプに印
加されるDC成分E1と補正回路中のDC成分E2と
は、|E1|=|E2|の関係であることが好ましい
が、ランプに印加されるDC成分を低減できる範囲であ
れば良い。
【0031】(実施例5)本実施例では、実施例1〜4
で述べた制御手法に時間的概念を加え、始動電圧に印加
されるDC成分を時間を追って徐々に可変とする手段に
ついて述べる。つまり、DC成分を急激にキャンセルさ
せるのではなく、徐々にDC成分をキャンセルさせる手
段である。
【0032】図9は、本実施例において、ランプに印加
される始動電圧波形である。本実施例では、急激なデュ
ーティ変調をスイッチング素子に与えるのではなく、徐
々にデューティ変調を与えることにより始動電圧に印加
されるDC成分を時間を追って徐々に可変とするもので
ある。このことにより、ピーク対ピーク値で見たときの
始動電圧Vppを昇圧する必要が無いため、安定器中の
構成部品の耐圧を低減できる。また、電圧の急激な変化
による電子部品への急激なストレスを低減することが可
能である。例えば、コンデンサのストレスはdV/dt
により規定されるが、電圧を時間的に徐々に変化させる
ことにより、コンデンサのストレスを低減することがで
きる。
【0033】(実施例6)本実施例は、導電性皮膜付ラ
ンプと組み合わせた場合のランプ予熱方法に関するもの
である。通常、導電性皮膜付ランプはフィラメントを予
熱させるタイプの通称ラピッドランプが主流である。そ
のため、安定器はコールドスタートさせないように、フ
ィラメントの予熱を必要とする。ここでの課題は、予熱
によるロスを少なくするために、常時点灯中の予熱を少
なくし、ランプ始動前のフィラメント予熱は充分に行う
ことである。そこで、前述のランプに予熱時にはDC成
分を印加する。これにより始動しにくくなるので、予熱
時にランプを点灯させずに、充分なフィラメントの予熱
を行うことができる。その結果、ランプ寿命を延ばす効
果に寄与することができる。
【0034】(実施例7)本実施例は、導電性皮膜付ラ
ンプと組み合わせた場合のランプ予熱方法を周波数制御
にて実施する手段に関するものである。図12に導電性
皮膜付ランプの等価回路を示す。この等価回路から分か
るように、電極と導電性皮膜は分布容量のコンデンサで
結合されている。この結合コンデンサは数10nF程度
の容量があることが知られている。電極から飛び出した
電子は、この結合コンデンサを介して導電性皮膜に飛ぶ
ため、放電灯に印加される周波数に対して影響を受け
る。すなわち、この結合コンデンサのインピーダンスは
低周波の方が高く、高周波では低くすることができる。
したがって、予熱時にランプをコールドスタートさせず
に、ランプの予熱を充分に行うためには、できる限り、
予熱時はDCに近い周波数で動作させることが効果的で
ある。また、ランプ始動時には、周波数が高い方が結合
コンデンサのインピーダンスを低減することができるた
め、導電性皮膜に電子を効果的にチャージできる。
【0035】以上の条件をまとめると、ランプ予熱時の
周波数をfpreとし、ランプ始動時の周波数をfos
cとすると、DC<fpre<foscとすることで、
予熱時にはランプを点灯させず、充分に予熱を与えるこ
とにより、ランプ寿命を伸ばすことができ、始動時には
放電路を確実に形成し、点灯させることができる効果が
ある。
【0036】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、管壁に放電路
方向に不均一な抵抗分布を有するランプを適合ランプと
し、前記ランプに印加される交流電圧には通常点灯時に
DC成分が重畳されている放電灯点灯装置において、ラ
ンプ始動時には他の状態よりもDC成分を少なくする手
段を設けたことにより、例えば負荷異常時に対する保護
回路等のDC成分重畳手段を具備しながら、ランプ両端
に印加されるピーク対ピーク値で見た始動電圧を低下さ
せることができるため、この始動電圧の大きさを基準に
使用電子部品の耐圧低減や小型化を実現できる。
【0037】請求項2の発明によれば、請求項1におい
て、ランプに対してDC成分を重畳している電流経路内
のインピーダンスを少なくとも始動時には増加させるよ
うに制御するので、可変抵抗やスイッチ手段などを追加
するだけの簡単な構成で、始動性能を改善することがで
きる。請求項3の発明によれば、請求項1において、ラ
ンプに対してDC成分を重畳している第1の電圧をキャ
ンセルする方向に第2の電圧を発生させる補正手段を具
備するので、主回路の構成を変更しなくても本発明の効
果を達成できるという利点がある。
【0038】請求項4の発明によれば、請求項1におい
て、始動電圧の印加時に時間を追って徐々にDC成分を
可変する手段を具備するので、急激な電圧変化による回
路部品へのストレスを防止することができる。請求項5
の発明によれば、請求項1において、ランプの予熱時に
はランプに対してDC成分を重畳させるようにしたの
で、予熱を充分に行うことができ、ランプ寿命を改善で
きる。
【0039】請求項6の発明によれば、請求項1におい
て、ランプ印加電圧の周波数は、ランプ予熱時にはラン
プ始動時よりも低く設定するようにしたので、ランプの
電極と導電性皮膜の間の結合コンデンサのインピーダン
スをランプ予熱時には高く、ランプ始動時には低くする
ことができ、したがって、ランプ予熱時には始動しにく
く、ランプ始動時には始動しやすい条件とすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の回路図である。
【図2】本発明の実施例1の始動時のランプ電圧の波形
図である。
【図3】本発明の実施例2の回路図である。
【図4】本発明の実施例3の第1の動作説明図である。
【図5】本発明の実施例3の第2の動作説明図である。
【図6】本発明の実施例3の第3の動作説明図である。
【図7】本発明の実施例3の第4の動作説明図である。
【図8】本発明の実施例4の回路図である。
【図9】本発明の実施例5の始動時のランプ電圧の波形
図である。
【図10】本発明の適合ランプである導電性皮膜付ラン
プの構造を示す一部破断正面図である。
【図11】本発明の適合ランプである導電性皮膜付ラン
プの始動メカニズムを示す説明図である。
【図12】本発明の適合ランプである導電性皮膜付ラン
プの等価回路図である。
【図13】本発明の適合ランプである導電性皮膜付ラン
プの抵抗分布を各社別に示す特性図である。
【図14】従来例の放電灯点灯装置の回路図である。
【図15】従来例の放電灯点灯装置の始動時のランプ電
圧を示す波形図である。
【符号の説明】
1 バラスト回路 2 ランプ 3 補正回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3K072 AA02 AC04 AC13 BA03 BB03 BC01 BC03 BC07 DB03 DD04 EA02 EB01 EB05 GA02 GB12 GC04 HA06 HA10 HB03 3K082 AA71 AA77 BA05 BA06 BA24 BA33 BA44 BA45 BB05 BD03 BD26 BD32 BD35 BE04 CA09 CA37

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管壁に放電路方向に不均一な抵抗分布
    を有するランプを適合ランプとし、前記ランプに印加さ
    れる交流電圧には通常点灯時にDC成分が重畳されてい
    る放電灯点灯装置において、ランプ始動時には他の状態
    よりもDC成分を少なくする手段を具備することを特徴
    とする放電灯点灯装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、ランプに対してD
    C成分を重畳している電流経路内のインピーダンスを少
    なくとも始動時には増加させるように制御することを特
    徴とする放電灯点灯装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、ランプに対してD
    C成分を重畳している第1の電圧をキャンセルする方向
    に第2の電圧を発生させる補正手段を具備することを特
    徴とする放電灯点灯装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、始動電圧の印加時
    に時間を追って徐々にDC成分を可変する手段を具備す
    ることを特徴とする放電灯点灯装置。
  5. 【請求項5】 請求項1において、ランプの予熱時に
    はランプに対してDC成分を重畳させることを特徴とす
    る放電灯点灯装置。
  6. 【請求項6】 請求項1において、ランプ印加電圧の
    周波数は、ランプ予熱時にはランプ始動時よりも低く設
    定することを特徴とする放電灯点灯装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010003560A (ja) * 2008-06-20 2010-01-07 Panasonic Electric Works Co Ltd 放電灯点灯装置
US8648544B2 (en) 2008-06-20 2014-02-11 Panasonic Corporation Illumination lighting apparatus, illumination apparatus, and illumination system

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