JP2000356432A - 船舶用蒸気噴射式冷凍・ヒートポンプ装置 - Google Patents

船舶用蒸気噴射式冷凍・ヒートポンプ装置

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JP2000356432A
JP2000356432A JP2000103386A JP2000103386A JP2000356432A JP 2000356432 A JP2000356432 A JP 2000356432A JP 2000103386 A JP2000103386 A JP 2000103386A JP 2000103386 A JP2000103386 A JP 2000103386A JP 2000356432 A JP2000356432 A JP 2000356432A
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refrigerant
heat
ejector
heat pump
refrigeration
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Masaru Sanada
勝 真田
Shoji Kuri
正二 九里
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Mayekawa Manufacturing Co
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Mayekawa Manufacturing Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冬期の船の運航にタラップ、手摺り等の着氷
防止とともに夏期において、船室の空調等に使用する船
舶用蒸気噴射式冷凍・ヒートポンプ装置を提供する。 【解決手段】 船舶内のエンジン56やポンプ15a、
53a等の主機や補機の廃熱を利用して蒸気発生器50
内の冷媒を蒸発させて生成した気流を駆動気流としてエ
ジェクタ52のノズル52cに導き、該エジェクタ52
の吸引効果により蒸発器51よりの冷媒を混合させて、
エジェクタ出口側より噴出した蒸発冷媒を搬送経路に導
き、該搬送経路を船体の所望部位に熱接触させるか若し
くは船体の一部に設けた凝縮空間に導いて熱放出を行
い、凝縮した熱を再度蒸発器と蒸気発生器50に導いて
冷凍若しくはヒートポンプサイクルを構成することを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、船舶の冬期運転時
における着氷防止と船室の空調等に使用する船舶用蒸気
噴射式冷凍・ヒートポンプ装置に係り、特に船舶の主機
及び補機の100℃以下の低温廃熱を効果的に利用する
とともに、熱媒体の搬送過程の冷却による影響を最小に
抑える事の出来る船舶用蒸気噴射式冷凍・ヒートポンプ
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、船舶で必要とする冷凍・ヒー
トポンプ装置は、冷媒にR22、NH 等を使用する蒸
気圧縮式冷凍サイクルが殆どで、専用の凝縮器を設け海
水を冷却水に使用していた。そのため、従来の冷凍機設
置の場合は圧縮機、該圧縮機駆動用モータ、及び凝縮器
及び冷却水循環機器等の設置を必要とし、手狭な船舶機
関室をより狭くして作業能率の低下の一因を形成してい
た。また、船舶の主機(エンジン)や圧縮機等の補機の廃
熱利用の点でも従来は100℃以上の高温廃熱の利用に
片寄っていた。また、船舶の冬期運転時に、レーダード
ーム、窓、甲板、タラップ手摺り等の重要安全部位の冬
期凍結による安全度喪失や、EPIRB(衛星非常用位
置指示無線標識)や救命艇自動離脱装置のダビッド等の
重要機器の着氷凍結による機能喪失防止のため、これら
の部位には低コストの着氷防止手段の設置が要求されて
いるがこれらについても省エネルギ性、低コスト性な着
氷防止手段が要求されている。
【0003】上記課題に対し、従来は電熱ヒータ等の加
熱による着氷防止か、当該船舶の主機、補機の比較的高
温廃熱を使用した熱媒油のポンプ循環に依存している状
況で、省エネルギ性の面からも又コスト面からも課題が
多い。そこで、最近は、上記要求に沿うべく、蒸気圧縮
式冷凍・ヒートポンプ装置と基本的には類似な要素機器
よりなり、圧縮機の代わりに蒸気エジェクタを使用し
た、構造的には簡単で駆動部分が少ない蒸気噴射式冷凍
・ヒートポンプ装置を組み込んだ着氷防止システムの開
発が検討されている。
【0004】尚従来の蒸気噴射式冷凍装置は、圧縮機の
代わりに蒸気エジェクタを用いるものであり、図4に示
すように、蒸気エジェクタ52に供給された駆動蒸気
は、エジェクタ52のノズル52cから圧力差により高
速で噴出して蒸発器51内の蒸気を吸引し、該蒸発器5
1内を真空に維持して該蒸発器51内の冷媒液を沸騰さ
せ、前記駆動蒸気は前記蒸発器51から吸引された蒸気
と前記エジェクタ52の混合域52bで混合し、該混合
蒸気は前記エジェクタ52のディフューザ域52dで速
度を減じて圧力と温度が上昇し、凝縮部54に流入し、
該凝縮部54内に配設された冷却水管により冷却されて
凝縮し液状となった冷媒は前記蒸発器51と前記駆動蒸
気を発生させたボイラに還流される。前記蒸発器51内
の冷媒液は、蒸発に伴い蒸発潜熱を奪われて温度が下が
り、該冷却冷媒が空気等の負荷を冷却する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題の
解決のためになされたもので、冬期の船の運航に必要な
レーダードーム、窓、甲板、タラップ、手摺りの凍結に
よる安全度喪失の防止と、EPIRB(衛星非常位置指
示無線標識)や救命艇自動離脱装置用ダビッド等の重要
機器の凍結による機能喪失防止等に使用する着氷防止と
ともに夏期において、船室の空調等に使用する船舶用蒸
気噴射式冷凍・ヒートポンプ装置を提供することを目的
とする。又、本発明の他の目的は船舶の主機及び補機の
低温廃熱を駆動源とするエジェクタポンプを用いた船舶
用蒸気噴射式冷凍・ヒートポンプ装置を提供することに
ある。本発明の他の目的は、前記エジェクタポンプにお
ける冷媒搬送媒体が、搬送過程で受ける冷却による影響
を最小に抑える事の出来る船舶用蒸気噴射式冷凍・ヒー
トポンプ装置を提供することにある。又本発明の他の目
的は、船舶の主機や補機の廃熱の完全有効利用を図ると
ともに、省スペース、省コスト、保安性を確保できる船
舶用蒸気噴射式冷凍・ヒートポンプ装置を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに、船舶内のエンジンやポンプ等の主機や補機の廃熱
を利用して蒸気発生器内の冷媒を蒸発させて生成した冷
媒蒸気を駆動蒸気としてエジェクタのノズル部に導き、
該ノズルから高速気流による吸引効果により蒸発器で蒸
発した冷媒蒸気を吸引して混合し、エジェクタ出口側よ
り流出した冷媒蒸気を搬送経路に導き、該搬送経路を船
体の所望部位に熱接触させるか若しくは船体の一部に設
けた凝縮空間に導いて冷媒蒸気の熱放出を行い、凝縮し
た冷媒を再度蒸発器と蒸気発生器に導いて冷凍若しくは
ヒートポンプサイクルを構成することを特徴とする。
【0007】かかる発明によれば、従来の蒸気圧縮式冷
凍サイクルの構成要素の一である圧縮機の代わりに蒸気
エジェクタを使用しているため、圧縮機と該圧縮機の駆
動モータが不要となり、また、前記蒸気エジェクタの駆
動には駆動蒸気を発生する廃熱利用の蒸気発生器を使用
するため、船舶の廃熱利用と省エネ、省スペースの効果
を持つ。又凝縮器においても船体の所望部位に熱接触さ
せるか若しくは船体の一部に設けた凝縮空間に導いて熱
放出を行うように構成しているために、独立した凝縮器
が不要となり、省スペース化が達成される。
【0008】そして本発明は前記蒸気発生器の入口側の
液冷媒導入通路上に予熱器を設け、蒸気発生器に導入さ
れる液冷媒の予熱を行うとともに、前記予熱器に導入す
る熱源として、蒸気発生器に導入する船舶内の主機や補
機の廃熱よりも低い温度域の廃熱を利用するのがよい。
また、上記蒸発搬送冷媒は凝縮部で潜熱を奪われ液化し
て液状冷媒を含む湿り蒸気或は過冷却液即ち飽和温度以
下の液体である圧縮液となり、さらに受液部までの搬送
後段においても冷却を受け、受液部では完全過冷却の状
態に置かれるが、廃熱ボイラに供給する際は前記選別し
た低レベルの熱源を使用して予熱源を形成させ、当該過
冷却の冷媒が蒸気発生器内で蒸発するまでに要する熱量
を節約するとともに、低レベルの廃熱の有効利用を図っ
たものである。これにより主機ないし補機のアフタクー
ラの冷却水のように25℃前後の低級熱源即ち低温熱源
でも有効に利用可能になるとともに、冬期運転のように
凝縮器側で着氷防止などに使用した後過冷却状態になっ
た液冷媒でも、蒸気発生器内に導入された時点で常に2
5℃程度に維持されているために、蒸気発生器内の受液
部内における蒸気発生用廃熱の熱負荷の低減が図られ
る。
【0009】又本発明は、前記蒸気発生器内上部の蒸気
空間からエジェクタ出口側に至る部位の内、選択された
部位に過熱器を設け、該過熱器の熱源に、船舶内の主機
や補機の廃熱を利用するのがよい。先に述べたように、
前記蒸発器内の冷媒液は蒸発によって温度が下がるの
で、該蒸発器内に熱交換手段を設け、該熱交換手段に海
水を循環させ蒸発器内冷媒液を加熱して温度低下を防
ぐ。すなわち、本発明は、海水から熱を汲み上げて前記
蒸発器内液冷媒を加熱するヒートポンプを構成する。
又、前記蒸発器内で真空下で沸騰蒸発した低温蒸気と、
前記ノズルで膨張して圧力と温度が低下した駆動蒸気と
の混合蒸気は前記エジェクタのディフューザ域で圧力と
温度が上昇されて過熱蒸気の状態になるが、搬送過程に
おける熱損失があると該搬送過程で湿り蒸気となって保
有潜熱の一部が失われ、搬送冷媒蒸気の搬送経路末端側
の凝縮部での凝縮による加熱能力が減殺される。また、
冷媒ガス中に液状冷媒が混在する状態となるので流れが
阻害される。これらを防止するために、前記エジェクタ
のディフューザ域を出た混合蒸気を加熱して過熱度を高
めるために過熱器を設ける。
【0010】そして本発明は、前記蒸気発生器内上部の
蒸気空間からエジェクタ出口側に至る部位の内、選択さ
れた部位に過熱器を、前記蒸気発生器の入口側の液冷媒
導入通路上に予熱器を夫々設けるとともに、船舶内の主
機や補機の廃熱より複数の温度域の廃熱を選択し、相対
的に低い温度域の廃熱を予熱器側に、高い温度域の廃熱
を過熱器側に夫々導入可能に構成するのがよい。上記構
成によれば、エジェクタを出て凝縮部を形成する着氷防
止部に到るまでの間、搬送冷媒蒸気を乾燥蒸気の状態に
確実に保持できるとともに、熱源としては、主機や補機
の廃熱を有効に利用でき、特に前記廃熱の内、過熱や蒸
発に用いる70℃以上の廃熱以外の、それよりも温度の
低い40℃以下の廃熱も予熱源として利用できるので、
前記駆動蒸気を発生する蒸気発生器には使用できない低
い温度レベルの熱源を選択して使用し、廃熱の有効利用
を図る事が出来る。
【0011】又、本発明は、前記エジェクタ出口側の蒸
発冷媒搬送経路の先側に、船体の着氷防止部位が熱接触
するように位置させ、該着氷防止部位が凝縮器として機
能させた事を特徴とする。前記エジェクタを出た冷媒蒸
気は前記過熱器により加熱されているので、冷媒の搬送
距離が長く途中の熱損失が大きくなった場合でも、着氷
防止に必要な箇所での潜熱が有効に供給出来、十分な着
氷防止が発揮できる。本発明は、前記冷凍・ヒートポン
プサイクルを密閉サイクルで構成するとともに、前記着
氷防止部位を通過後の冷媒を海水と対面する船底若しく
は船腹に設けた凝縮空間に導き、該海水との熱接触によ
り該冷媒液温度の変動の抑制を図り、特に本発明は、前
記凝縮空間が、船底の一部を二重底構造とするか或はバ
ラストタンクの一部で構成して冷媒の海水との熱接触が
可能に構成した二重殻構造の凝縮空間であることを特徴
とする。
【0012】かかる発明によれば、海水を用いるため、
凝縮空間の冷媒の温度がほぼ一定温度となり、蒸気発生
器に還流される冷媒の温度を一定に保つことができ、一
方前記蒸気・ヒートポンプサイクルは密閉サイクルに構
成されているので、該冷凍・ヒートポンプサイクルの安
定的運転に資することができる。又、本発明は前記冷媒
に大気圧下での沸点が50℃以上の高沸点冷媒を用いる
とともに、冷凍・ヒートポンプサイクル経路を密閉さ
せ、該サイクルの作動圧力をほぼ大気圧以下の負圧領域
に保持させる。
【0013】本発明によれば、50℃以上の高沸点冷媒
であるために、例え洩出しても常温では液化状態で安全
であり、又、作動圧力が大気圧力以下の低圧であるた
め、媒体搬送の圧力損失が小さく、戻り側の液冷媒を前
記蒸気発生器に戻すポンプのみで、冷媒蒸気を送るポン
プを不用とするとともに、搭載貨物の衝突、ぶつかり、
その他の事故に起因して冷媒搬送系からの噴出があって
も2次災害の発生を防止し、船舶の安全性の保持確保を
図ることができる。又、サイクルの作動圧力を負圧領域
に保持させる事により冷媒の沸点が下がるために、低温
度の廃熱の利用が可能となるとともに、冷媒蒸気を送る
ための気体ポンプは不用となる。
【0014】又本発明は前記エジェクタの吸引部と接続
させた蒸発器が、下方に冷媒受液部を有する密閉された
容器であり、前記受液部内に熱交換手段を介して海水を
循環させて、液冷媒の加熱を図りながら、エジェクタに
よる冷媒蒸気の吸引を図っている。かかる発明によれ
ば、前記エジェクタの吸引部と接続させた蒸発器内の冷
媒受液部は海水という一定温度の媒体で加熱されるの
で、冷媒液の温度が一定に保持され、蒸発量が変動する
ことなく、エジェクタにおいて吸引される冷媒蒸気量も
安定化して、変動のない冷凍サイクルの形成が可能であ
る。
【0015】又本発明は、前記エジェクタの吸引部と接
続させた蒸発器が、船室内の負荷空気と熱接触する除湿
冷却器であり、該除湿冷却器の入口側に膨張弁が、出口
側に前記エジェクタの吸引部が接続されているのがよ
い。かかる発明によれば、特別な冷凍サイクルを用いな
くても乗員室内や貨物室の空調が可能となる。本発明
は、蒸発冷媒を搬送経路の先側に位置する蒸発機能部
が、手摺りやタラップや艦橋の壁面等を利用した二重殻
構造の凝縮空間であるのがよい。これにより有効な着氷
防止のみならず、手摺りやタラップを利用した凝縮機能
も達成できる。従って本発明は着氷防止のみならず、空
調等のみに利用する冷凍・ヒートポンプサイクルにも利
用できる。
【0016】本発明は、上記構成であるため、その利用
分野は単に船舶の着氷防止に限定されず、船舶冷房・除
湿等種々の利用が可能である。又本発明の冷凍サイクル
に使用する凝縮器は既設設備をそれぞれ兼用した船体空
間や外気と接する部分を利用しているために、冷凍サイ
クルの構成に特別の凝縮器の設置を不要とし、省スペー
ス的に構成することができる。又空冷凝縮器は、船舶の
要安全部位を形成する構造物である、二重殻構造の手摺
り用パイプやタラップや艦橋壁面等の冬期着氷凍結部位
の広い表面伝熱面積を確保できる部位を、冬における着
氷防止と夏においては凝縮器の両方に兼用し、外気接触
による伝熱を可能とした凝縮器を構成し、夏期には船内
冷房用として、冬期には前記したように要安全部位の着
氷防止に使用でき、広範囲の利用が可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例
に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相
対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明
の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に
過ぎない。図1は本発明の第1実施例にかかる船舶用蒸
気噴射式冷凍・ヒートポンプ装置(エジェクタ式ヒート
ポンプ装置)の概略構成を示し、図1に示すように、従
来より、船舶の甲板上には、レーダードーム、窓54
d、運転室用甲板54e、タラップ54b、手摺り54
a等、更には、EPIRB等54c、救命艇ダビッド5
4f等の重要機器が存在し、これらは冬期運転時の着氷
凍結による安全度喪失や、着氷凍結による機能喪失が重
要な問題となっている。
【0018】そこで本実施例は、前記夫々の機器を連絡
して結ぶ如く、エジェクタ52出口側に設けた過熱器1
0で過熱された後の水、その他の蒸発状態にある過熱冷
媒が循環する冷媒蒸気搬送路60Aを設けるとともに、
前記重要機器で奪熱され液化凝縮した後の戻し搬送路6
0Bを受液タンク53に戻すように構成されている。
尚、前記搬送路60Aは、甲板等の重要機器の背面にジ
グザグに這わせ、着床防止機能を有する凝縮器として機
能させても良く、後記図3に示すように重要機器の背面
に空間を設け、該空間内に蒸発冷媒が導入されて、着床
防止時の熱交換により熱が放出されて液化凝縮する。そ
して液化凝縮した液冷媒は戻し搬送路60Bを経て受液
タンク53に戻す。
【0019】56はエンジン(主機)で、エンジン排気ガ
ス管周囲に囲撓した約70〜100℃前後の加温水を得
る熱交換器10aを設け、該加温水はポンプ10bによ
り廃熱熱交換器から過熱器10に導き、該過熱器10で
エジェクタ52出口側に設けた水その他の蒸発状態にあ
る冷媒を約35〜50℃前後に過熱し、前記顕熱とその
負圧領域での冷媒の蒸発潜熱を確保する事になる。又前
記過熱器10で過熱された後の過熱冷媒は、前記冬期運
転中における重要機器の加熱により着床防止機能を果た
しながら、奪熱冷却され凝縮された後の例えば20℃前
後の奪熱凝縮冷媒は、戻し搬送路60Bを通って受液タ
ンク53に戻される。前記受液タンク53に戻された冷
媒はポンプ53aにより蒸発器51とともに予熱器11
に導かれ、エンジン56のターボチャージャ等を出てエ
ンジンに吸入される空気を冷やすアフタクーラ11aの
低熱源である冷却水(略30℃)を使用してほぼ10〜
20℃近くまで低下している過冷却の搬送冷媒液を略2
5℃程度に予熱するように構成してある。
【0020】又約25℃前後に予熱された予熱器11の
戻し冷媒は、廃熱ボイラ(蒸気発生器)50内に導かれ
る。該ボイラ50の受液部内には、70〜80℃前後の
温度が得られるエンジン冷却用温水(70℃)がポンプに
より廃熱ボイラ50内の受液部の熱交換パイプを循環さ
せ熱放出を行っているために、該受液部内の略25℃前
後の冷媒は加熱されて蒸発し、一方エンジン冷却用温水
は、65℃の温度に低下して戻される。尚、廃熱ボイラ
50内は負圧下若しくは冷媒の選択により70℃で冷媒
が蒸発するような負圧域に設定されている。
【0021】尚、本実施形態の冷媒は、船舶の保安上か
ら60℃以上の高沸点冷媒を使用し、例えば廃熱ボイラ
50内を負圧下に置き60〜70℃で蒸発するようにし
た水や1,1,2トリクロロエタン(CHClCH
l、沸点114℃)等が用いられ、又3M社が特定フロ
ン代替溶剤として開発されたHFE(ハイドロフルオロ
エーテル、HFF−7100:COCH沸点6
0℃、HFE−7200:COC沸点78
℃)冷媒においては大気圧若しくはそれに準じる圧力で
沸騰蒸発させる事が出来る。従って、HFE冷媒を使用
した場合は、廃熱ボイラ50内は負圧にしなくても60
〜80℃で冷媒が蒸発するために好ましい。かかる高沸
点冷媒を使用することにより、冷媒系全体の動作圧をほ
ぼ2kg/cm未満低圧力(ほぼ大気圧力程度)から極
低圧域の間、危険のない圧力域で作動させ、気体ポンプ
なしで冷媒蒸気の円滑な搬送を可能とするとともに、こ
れらの搬送系が貨物の衝突、ぶつかり、その他の事故で
破損した場合であっても、冷媒系統からの冷媒ガスの噴
出による2次災害を防止するようにしてある。一方、蒸
発器51に導入された戻し冷媒は、蒸発器51内で5℃
前後の冬期海水との熱交換により加熱され、蒸発による
冷却と戻し冷媒の温度とに応じたほぼ一定温度に保たれ
る。
【0022】次にかかる実施例の作用を説明する。エン
ジンの廃熱エンジン冷却用温水(70℃)がポンプにより
廃熱ボイラ50内の受液部に導かれているために、該受
液部内の25℃前後の冷媒は加熱されて蒸発し、エジェ
クタ52内のノズルに供給され、該ノズルから高速気流
として噴出される。そして前記エジェクタ52のノズル
から噴出される高速気流による吸引効果によって蒸発器
51内で蒸発した冷媒蒸気が吸引されるので前記蒸発器
51内は真空に保たれて該蒸発器51内の冷媒液は真空
中で沸騰して蒸発し、蒸発した冷媒蒸気は前記エジェク
タ52により吸引される。吸引された蒸気は前記ノズル
から噴出された駆動蒸気は前記エジェクタ52の混合域
で混合するが、該混合蒸気は前記ノズルから噴出する際
の膨張により低圧、低温となっており、前記エジェクタ
の混合域に続くディフューザ域で圧力と温度が上昇され
て過熱蒸気の状態になる。
【0023】該過熱状態の冷媒蒸気は、前記ディフュー
ザ後流に配設された過熱器10によって過熱されて過熱
度が高められて約35〜50℃前後に過熱蒸気になり、
冷媒蒸気搬送路60Aによってレーダードーム、窓54
d、運転室用甲板54e、タラップ54b、手摺り54
a等、更には、EPIRB54c、救命艇ダビッド54
f等の重要機器に搬送され、そこで熱放出を行なってこ
れらを加熱し、冬期運転時の着氷凍結防止を図る。そし
て前記冷媒蒸気搬送路60Aの先側に位置する前記重要
機器を加熱して奪熱され凝縮された後の冷媒は戻し搬送
路60Bを通って受液タンク53に戻される。
【0024】従って本実施例によれば、廃熱ボイラ50
により蒸発させた駆動蒸気により蒸発器51内の冷媒を
吸引するエジェクタ52からの冷媒蒸気を過熱器10に
より過熱して、冷媒蒸気の熱品質を高め、即ち加熱度を
高め、該冷媒蒸気を、着氷防止部を形成し凝縮器として
機能する甲板等の着氷防止機器(凝縮部)54間を貫流
させながら着氷防止を図り、凝縮された冷媒を戻し搬送
路60Bを通って受液タンク53に戻す事が出来る。
【0025】そして前記受液タンク53より戻し冷媒は
ポンプ53aを介して蒸発器51と廃熱ボイラ50へ還
流させる訳であるが、廃熱ボイラ50側の戻し冷媒は、
廃熱ボイラ50への過冷却の搬送冷媒を供給する冷媒液
供給路61に設けた予熱器11により加温された後廃熱
ボイラ50に導入されるために、廃熱ボイラ50の熱負
担がその分小さくできる。
【0026】図2は過熱器の配設位置を廃熱ボイラ50
上部に設けた他の実施例で、上記過熱器10は廃熱ボイ
ラ50内の沸騰、蒸発した蒸気中に設けた熱交換器で構
成してある。着氷防止部が送る冷媒蒸気の温度は、該着
氷防止部を形成する凝縮部54の受熱構造にもよるが、
略35〜40℃程度であり、前記過熱器10が配設され
る前記廃熱ボイラ内の蒸気温度は約60℃で十分に過熱
することができる。また、予熱器11は、エンジン(主
機)56のアフタクーラ11aの冷却水を使用して過冷
却の戻し冷媒液を略30℃程度に予熱するようにしてあ
り、予熱器11により戻し冷媒が25〜30℃前後に予
熱されて廃熱ボイラ50内に導入されるために、廃熱ボ
イラの熱負担がその分小さくなるのは前記実施例と同様
である。
【0027】したがって、この船舶の運航に必要なレー
ダードーム、窓54d、甲板54e、タラップ54b、
手摺り54a等の凍結による安全度喪失や、EPIRB
等54c、救命艇ダビッド54f等の重要機器の着氷凍
結による機能喪失を完全に防止できる。また、予熱器1
1により過冷却の状態にある搬送冷媒液を廃熱ボイラへ
の還流の手前で予熱できるので、二段階加熱により主機
や補機の低級な、即ち低温の廃熱を有効に利用して、無
駄な熱損失を防止するとともに冷媒を短時間で沸騰状態
にすることができる。
【0028】なお、上記過熱及び予熱に使用する熱源
は、エンジン56から排出される廃熱の内低レベルのも
のを適宜選択使用するようにしてあるため廃熱の有効利
用が図れる。従ってこれらの実施例によれば、着氷防止
用搬送冷媒蒸気の潜熱を、搬送路で消費することなく着
氷防止部に完全に与えることができ、船舶の安全度喪失
及び重要機器の凍結による機能喪失を完全防止するとと
もに、搬送過程における熱損失による影響を最小に抑
え、主機及び補機の低レベルの廃熱も有効に利用でき
る。
【0029】図3は、本発明の第3実施例に係わる船舶
用蒸気噴射式冷凍・ヒートポンプ装置の概略構成を示
し、特に前記実施例の冬期における着床防止機能に加え
て、夏期における客室、貨物室、乗務員室等の空調除湿
機能を付加した概略構成を示している。尚、本実施例で
は前記実施例と異なり、過熱器と予熱器は設けておら
ず、エジェクタ52よりの吐出蒸気を凝縮する凝縮部4
9として、艦橋やタラップ、手摺り等を通る着氷防止機
器(凝縮部)54からなる甲板凝縮器41に加えてバラス
トタンク等に設けた船体凝縮器42を設けている。
【0030】ここで甲板凝縮器41は、手摺りパイプ5
4aやタラップ54bや艦橋54g壁面等の冬期航行時
に着氷される恐れがあるために、着氷防止設備を必要と
する要安全部位の内面(背面)側を、蒸気エジェクタ52
出口側の冷媒蒸気搬送路60Aと連接する二重隔殻構造
甲板凝縮器41で形成し、前記甲板凝縮器41の内部空
間にエジェクタ52の吐出側より搬送される冷媒蒸気を
導入して凝縮させながらその放出潜熱により、外気に接
触する伝熱表面を加温するようにしたものである。ま
た、船体凝縮器42は船底の一部に設けた二重底部、ま
たはバラストタンクの一部を使用し、前記エジェクタ5
2の吐出側からの搬送路60Aを分岐して前記船体凝縮
器42に接続し、該船体凝縮器42に導入された蒸発冷
媒を船舶外殻を取り巻く海水と熱接触させながら、海水
に近い低温で凝縮液化するようにしたもので、海水の温
度は略一定であるため、安定した温度の凝縮液が得ら
れ、冷凍サイクルの安定運転が可能になるようにしたも
のである。
【0031】本発明は前記実施例のように容器状蒸発器
を用いずに、従来の冷凍サイクルのように膨張弁43と
管路状蒸発器14を用い、ファン14aにより客室、貨
物室、乗務員室等の負荷空気45と循環させ、前記管路
状蒸発器14に接触させて冷却する船舶空調除湿装置4
4を配設している。又、エジェクタ52の吸引口は蒸気
吸引管46を介して前記管路状蒸発器14の出口dと接
続されており、又前記エジェクタ52のノズル入口a
は、廃熱ボイラ(蒸気発生器)50の出口管路に接続さ
れている。廃熱ボイラ(蒸気発生器)50は海水により
一定液温度に維持された船体凝縮器42と着床防止機能
を有する艦橋54g、手摺り54a、タラップ54b等
の背面に設けた前記二重殻構造(甲板凝縮器、冬期にお
いては着氷防止機能を有する)よりの凝縮冷媒液を前記
廃熱ボイラ(蒸気発生器)50内の受液部に導き、該受
液部内で、エンジンの排気管冷却器(熱交換器)10
a、ジャケット11b、或はポンプで昇温された80℃
前後の低温廃熱と熱交換してエジェクタ52駆動用の冷
媒蒸気を発生させるように構成している。
【0032】即ち、前記廃熱ボイラ(蒸気発生器)50に
供給する100℃以下の低温廃熱源は、主機や、ポンプ
等補機の過熱を防ぐために設けられた冷却用の水冷ジャ
ケットを介して得られる低温廃熱と、エンジンの排気ガ
スの煙道に設けられた冷却器10aより得られた低温廃
熱とから略80℃の低温廃熱を得るようにしており、該
80℃の廃熱との熱交換により、前記廃熱ボイラ(蒸気
発生器)50内で前記エジェクタ52の駆動蒸気として
十分な量の冷媒蒸気が得られる。従って本実施形態によ
れば、エジェクタ52の吸入部に蒸気を供給する管路状
蒸発器14を空調除湿装置44内に配設し、ファン14
aにより客室、貨物室、乗務員室等の負荷空気45を前
記管路状還流して蒸発器14に接触させて、夏期におけ
る円滑な船舶空調除湿を可能(冬期においては機関室等
の冷房に用いても良く、又停止させても良い)とすると
ともに、前記蒸気発生器50に熱エネルギを供給する主
機や補機と排気ガスよりの低温廃熱を有効に利用でき
る。
【0033】以下本発明の具体例を、例えば冷媒に上記
HFE−7100(COCH 沸点60℃)を使
用し、海水温度25℃、前記低温廃熱源より回収する温
廃熱の温度を80℃とし、各部の温度、圧力は下記に示
す値を持つ夏期において冷凍サイクルを行なう場合を説
明する。 エジェクタ52の入り口側a:温度Ta=70℃、圧力
Pa=1.40bar 凝縮温度Tcon=35℃、 凝縮器42部の海水温度:Tsea=25℃、 膨張弁43入り口e:温度T e=30℃、圧力Pe=
0.41bar 蒸発器入り口c(膨張弁43の下流:):冷媒温度Tc
=5℃ 蒸発器14の出口e:温度Te=10℃、圧力Pe=
0.18bar、 エジェクタ出口b:温度Tb=50℃ 上に示されるように、廃熱ボイラ(蒸気発生器)の圧力
は1.40barと略大気圧と同等、搬送路圧力は0.
41bar、蒸発器内圧力は0.18barで冷凍サイ
クルが可能である。
【0034】即ち、蒸気発生器50に貯留されている液
状の冷媒は低温廃熱源により得られた80℃の温水によ
り加熱されて沸騰、蒸発し、エジェクタ52に70℃、
1.40barの駆動蒸気が供給され、前記エジェクタ
52の吸入口からは前記管路状蒸発器14の出口からの
10℃、0.18barの蒸気が吸入され、エジェクタ
52の出口からは50℃の冷媒蒸気が吐出される。該冷
媒蒸気は、搬送路60Aを介して0.41barの負圧
下で搬送され、甲板凝縮器41である艦橋54gやタラ
ップ54b等の要安全部位にて冷却され、更に船体凝縮
器42で25℃の海水による冷却を受け、冷媒蒸気は液
化して30℃の凝縮冷媒液となり、その一部が分岐され
て膨張弁43で圧力0.18barに膨張されて、管路
状蒸発器14に流入し該蒸発器の管路内を流れながらフ
ァン14aで循環される空気から熱を奪って前記蒸発気
出口で温度10℃となって前記エジェクタ52の吸入口
から吸引される。前記分岐された残りの冷媒はポンプ1
5aを介して前記蒸気発生器50に送り込まれる。従っ
て、かかる実施形態によれば、船体の一部に凝縮器4
1、42を設けることにより、従来使用された凝縮器等
の補機設置スペースは不要となり、省スペース効果を上
げることが出来るとともに、機関の廃熱の有効利用を可
能とした省エネルギ型冷房・除湿が可能となる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
大気圧下で沸点が50℃以上の高沸点冷媒を、船舶の主
機や補機から得られる低温の廃熱を利用して沸騰、蒸発
させて駆動蒸気とした蒸気噴射冷凍或はヒートポンプサ
イクルを行なわせ、着氷防止を要する船舶の構造物や機
器に凝縮空間を設け或は凝縮空間を有するパイプ等を這
わせてこれら空間を前記サイクルにおける凝縮器とし、
冬季には海水の熱も利用して前記構造物や機器の着氷や
凍結を防止し、夏季には船内空調機として作動させるこ
とができる、底コスト、省エネルギー、省スペースで、
事故等で冷媒が漏出或は噴出しても2次災害が発生する
ことのない装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例にかかる船舶用蒸気噴射
式冷凍・ヒートポンプ装置(エジェクタ式ヒートポンプ
装置)の概略構成を示す図である。
【図2】 本発明の第2実施例にかかる船舶用蒸気噴射
式冷凍・ヒートポンプ装置の概略構成を示す図である。
【図3】 本発明の第3実施例にかかる船舶用蒸気噴射
式冷凍・ヒートポンプ装置の概略構成を示し、特に前記
実施例の着床防止機能に加えて、空調除湿機能を付加し
た概略構成を示している。
【図4】 従来の蒸気噴射式冷凍の基本的な構成を示す
図である。
【符号の説明】
10 過熱器 11 予熱器 14 管路状蒸発器 15a ポンプ 41 二重隔殻構造甲板凝縮器 42 船体凝縮器 43 膨張弁 44 船舶空調除湿装置 46 蒸気吸引管 49 凝縮部 50 廃熱ボイラ(蒸気発生器) 51 蒸発器 52 エジェクタ 53 受液タンク 54 凝縮部(着氷防止機器) 56 エンジン 60A 冷媒蒸気搬送路 60B 戻し搬送路 61 冷媒液供給路

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船舶内のエンジンやポンプ等の主機や補
    機の廃熱を利用して蒸気発生器内の冷媒を蒸発させて生
    成した気流を駆動気流としてエジェクタのノズル部に導
    き、該エジェクタの吸引効果により蒸発器よりの冷媒を
    混合させて、エジェクタ出口側より噴出した蒸発冷媒を
    搬送経路に導き、該搬送経路を船体の所望部位に熱接触
    させるか若しくは船体の一部に設けた凝縮空間に導いて
    熱放出を行い、凝縮した熱を再度蒸発器と蒸気発生器に
    導いて冷凍若しくはヒートポンプサイクルを構成するこ
    とを特徴とする船舶用蒸気噴射式冷凍・ヒートポンプ装
    置。
  2. 【請求項2】 前記蒸気発生器の入口側の液冷媒導入通
    路上に予熱器を設け、蒸気発生器に導入される液冷媒の
    予熱を行うとともに、前記予熱器に導入する熱源とし
    て、蒸気発生器に導入する船舶内の主機や補機の廃熱よ
    り低い温度域の廃熱を利用した事を特徴とする請求項1
    記載の船舶用蒸気噴射式冷凍・ヒートポンプ装置。
  3. 【請求項3】 前記蒸気発生器内上部の蒸気空間からエ
    ジェクタ出口側に至る部位の内、選択された部位に過熱
    器を設け、該過熱器の熱源に、船舶内の主機や補機の廃
    熱を利用することを特徴とする請求項1記載の船舶用蒸
    気噴射式冷凍・ヒートポンプ装置。
  4. 【請求項4】 前記蒸気発生器内上部の蒸気空間からエ
    ジェクタ出口側に至る部位の内、選択された部位に過熱
    器を、前記蒸気発生器の入口側の液冷媒導入通路上に予
    熱器を夫々設けるとともに、船舶内の主機や補機の廃熱
    より複数の温度域の廃熱を選択し、相対的に低い温度域
    の廃熱を予熱器側に、高い温度域の廃熱を過熱器側に夫
    々導入可能に構成した事を特徴とする請求項1記載の船
    舶用蒸気噴射式冷凍・ヒートポンプ装置。
  5. 【請求項5】 前記エジェクタ出口側の蒸発冷媒搬送経
    路の先側に、船体の着氷防止部位が熱接触するように位
    置させ、該着氷防止部位が凝縮器として機能させた事を
    特徴とする請求項1記載の船舶用蒸気噴射式冷凍・ヒー
    トポンプ装置。
  6. 【請求項6】 前記冷凍・ヒートポンプサイクルを密閉
    サイクルで構成するとともに、前記エジェクタ出口側の
    蒸発冷媒搬送経路の先側に海水と対面する船底若しくは
    船腹に設けた凝縮空間と接続させ、該海水との熱接触に
    より凝縮温度の変動の抑制を図った事を特徴とする請求
    項1記載の船舶用蒸気噴射式冷凍・ヒートポンプ装置。
  7. 【請求項7】 前記冷媒に大気圧下での沸点が50℃以
    上の高沸点冷媒を用いるとともに、冷凍・ヒートポンプ
    サイクル経路を密閉させ、該サイクルの作動圧力をほぼ
    大気圧以下の負圧領域に保持させた事を特徴とする請求
    項1記載の船舶用蒸気噴射式冷凍・ヒートポンプ装置。
  8. 【請求項8】 前記エジェクタの吸引部と接続させた蒸
    発器が、下方に冷媒受液部を有する密閉された容器であ
    り、前記受液部内に熱交換手段を介して海水を循環させ
    て、液冷媒の加熱を図りながら、エジェクタによる冷媒
    蒸気の吸引を図る事を特徴とする請求項1記載の船舶用
    蒸気噴射式冷凍・ヒートポンプ装置。
  9. 【請求項9】 前記エジェクタの吸引部と接続させた蒸
    発器が、船室内の負荷空気と熱接触する除湿冷却器であ
    り、該除湿冷却器の入口側に膨張弁が、出口側に前記エ
    ジェクタの吸引部が接続されている請求項1記載の船舶
    用蒸気噴射式冷凍・ヒートポンプ装置。
  10. 【請求項10】 蒸発冷媒を搬送経路の先側に位置する
    蒸発機能部が、手摺りやタラップや艦橋の壁面等を利用
    した二重殻構造の凝縮空間であることを特徴とする請求
    項1記載の船舶用蒸気噴射式冷凍・ヒートポンプ装置。
  11. 【請求項11】 蒸発冷媒を搬送経路の先側に位置する
    蒸発機能部が、船底の一部を二重底構造とするかバラス
    トタンクの一部で構成し、海水と熱接触可能に構成した
    二重殻構造の凝縮空間であることを特徴とする請求項1
    記載の船舶用蒸気噴射式冷凍・ヒートポンプ装置。
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