JP2000348900A - 超電導高周波加速空胴の製造方法 - Google Patents
超電導高周波加速空胴の製造方法Info
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- JP2000348900A JP2000348900A JP11159476A JP15947699A JP2000348900A JP 2000348900 A JP2000348900 A JP 2000348900A JP 11159476 A JP11159476 A JP 11159476A JP 15947699 A JP15947699 A JP 15947699A JP 2000348900 A JP2000348900 A JP 2000348900A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 内周面に溶接跡が残らない超電導高周波加速
空胴を製造する。 【解決手段】 軸方向の両端に開口11a、11bを有
する複数のセル11を軸方向に配列して開口どうしを接
触させて、接触部をセルの内周面側から溶接することに
よって、複数のセルで一つの空胴本体1を作成して、こ
の空胴本体1の両端開口1a、1bにフランジ41を取
付けて超電導高周波加速空胴とする。
空胴を製造する。 【解決手段】 軸方向の両端に開口11a、11bを有
する複数のセル11を軸方向に配列して開口どうしを接
触させて、接触部をセルの内周面側から溶接することに
よって、複数のセルで一つの空胴本体1を作成して、こ
の空胴本体1の両端開口1a、1bにフランジ41を取
付けて超電導高周波加速空胴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空胴本体の空胴内
に高周波電力を入力して電界を発生させ、この電界によ
り荷電粒子を加速させる超電導高周波加速空胴の製造方
法に関する。
に高周波電力を入力して電界を発生させ、この電界によ
り荷電粒子を加速させる超電導高周波加速空胴の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、LSI製造工程におけるX線リ
ソグラフィに使用される電子、陽電子などの荷電粒子を
高周波加速空胴を用いて加速する場合がある。
ソグラフィに使用される電子、陽電子などの荷電粒子を
高周波加速空胴を用いて加速する場合がある。
【0003】このように、高周波加速空胴は高周波電力
を荷電粒子に供給するものであり、高周波加速空胴内で
は荷電粒子の速度に同期した数十MHzから数GHz程
度の高周波の高電界により発生し、荷電粒子はこの高周
波電界により電力が供給される。荷電粒子ビームを効率
良く加速するため、高周波加速空胴にはより高い加速電
界が求められる。超電導高周波加速空胴は従来の常電導
高周波加速空胴より高い加速電界を得られることから次
世代の粒子加速器に適用される。
を荷電粒子に供給するものであり、高周波加速空胴内で
は荷電粒子の速度に同期した数十MHzから数GHz程
度の高周波の高電界により発生し、荷電粒子はこの高周
波電界により電力が供給される。荷電粒子ビームを効率
良く加速するため、高周波加速空胴にはより高い加速電
界が求められる。超電導高周波加速空胴は従来の常電導
高周波加速空胴より高い加速電界を得られることから次
世代の粒子加速器に適用される。
【0004】図12は、超電導高周波加速空胴における
実際の使用状態を示す断面模式図である。この超電導高
周波加速空胴は、空胴本体1とこの空胴本体1の両端に
取付られたフランジ2a、2bとで構成されている。フ
ランジ2a、2bには、荷電粒子ビーム4a、4bを空
胴本体1内へ入出力させるためのビームパイプ3a、3
bが取付けられている。
実際の使用状態を示す断面模式図である。この超電導高
周波加速空胴は、空胴本体1とこの空胴本体1の両端に
取付られたフランジ2a、2bとで構成されている。フ
ランジ2a、2bには、荷電粒子ビーム4a、4bを空
胴本体1内へ入出力させるためのビームパイプ3a、3
bが取付けられている。
【0005】この超電導高周波加速空胴は、図示すよう
に、液体ヘリウム5が充満された液体ヘリウム糟6内に
収納されている。この液体ヘリウム糟6は輻射熱シール
ド材7で覆われ、さらに、その外側を真空容器8で覆わ
れている。さらに、液体ヘリウム糟5には、ヘリウム供
給ポート9が取付けられ、空胴本体1のフランジ近傍位
置には、空胴本体1内へ高周波電力を供給するための入
力カプラポート10が取付けられている。
に、液体ヘリウム5が充満された液体ヘリウム糟6内に
収納されている。この液体ヘリウム糟6は輻射熱シール
ド材7で覆われ、さらに、その外側を真空容器8で覆わ
れている。さらに、液体ヘリウム糟5には、ヘリウム供
給ポート9が取付けられ、空胴本体1のフランジ近傍位
置には、空胴本体1内へ高周波電力を供給するための入
力カプラポート10が取付けられている。
【0006】このように構成された超電導高周波加速空
胴クライオシステムにおいて、液体ヘリウム5中で冷却
された超電導高周波加速空胴に入力カプラポート10か
ら高周波電力を入力した状態で、ビームパイプ3aから
荷電粒子ビーム4aを空胴本体1内へ供給すると、この
荷電粒子は高周波電力の速度に同期せられて、ビームパ
イプ3bから加速された荷電粒子ビーム4bとして出力
される。
胴クライオシステムにおいて、液体ヘリウム5中で冷却
された超電導高周波加速空胴に入力カプラポート10か
ら高周波電力を入力した状態で、ビームパイプ3aから
荷電粒子ビーム4aを空胴本体1内へ供給すると、この
荷電粒子は高周波電力の速度に同期せられて、ビームパ
イプ3bから加速された荷電粒子ビーム4bとして出力
される。
【0007】このように、荷電粒子を加速させる超電導
高周波加速空胴は、例えば、図13に示す手順で製造さ
れる。
高周波加速空胴は、例えば、図13に示す手順で製造さ
れる。
【0008】まず、図13(a)に示す軸方向の両端に
開口11a、11bを有した半割セル11を多数個製造
する。具体的には、例えばNb等の超電導材料を型を用
いた絞り加工等で成形し、他の半割セル11との接合部
(接触部)となる開口11a、11bを機械加工で規定
寸法に仕上げる。
開口11a、11bを有した半割セル11を多数個製造
する。具体的には、例えばNb等の超電導材料を型を用
いた絞り加工等で成形し、他の半割セル11との接合部
(接触部)となる開口11a、11bを機械加工で規定
寸法に仕上げる。
【0009】そして、第1工程においては、図13
(b)に示すように、2個の半割セル11における互い
の開口11aどうしを接触させて、この接触部を半割セ
ル11の外周面側より電子ビーム溶接(EBW)等で溶
接して一体化して一つのユニット12を製作する。
(b)に示すように、2個の半割セル11における互い
の開口11aどうしを接触させて、この接触部を半割セ
ル11の外周面側より電子ビーム溶接(EBW)等で溶
接して一体化して一つのユニット12を製作する。
【0010】第2工程においては、図13(c)に示す
ように、第1工程で製造された複数個のユニット12を
互いの開口11bが接触するように軸方向に配列し、ま
た両端側にそれぞれに同じくNb等の超電導材料で円筒
状に形成されたビームポート13を接触するように配列
させる。そして、各接触部を図13(d)に示すように
ユニット12の外面側より電子ビーム溶接(EBW)等
で溶接して一体化して1つの空胴本体1を製作する。
ように、第1工程で製造された複数個のユニット12を
互いの開口11bが接触するように軸方向に配列し、ま
た両端側にそれぞれに同じくNb等の超電導材料で円筒
状に形成されたビームポート13を接触するように配列
させる。そして、各接触部を図13(d)に示すように
ユニット12の外面側より電子ビーム溶接(EBW)等
で溶接して一体化して1つの空胴本体1を製作する。
【0011】そして、この空胴本体1の両端の開口1
a、1bに、図12に示したフランジ2a、2bを取付
ける。
a、1bに、図12に示したフランジ2a、2bを取付
ける。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図13
に示した超電導高周波加速空胴の製造方法においても未
だ解消すべき次のような課題があった。
に示した超電導高周波加速空胴の製造方法においても未
だ解消すべき次のような課題があった。
【0013】すなわち、空胴本体1の内表面は表皮効果
により超電導材表面の数マイクロオーダーの非常に薄い
層を高周波電流が流れるため、超電導材内面にわずかの
溶接欠陥があっても電界放出(フィールドエミッショ
ン)を誘発し、予定した性能が得られなくなる。
により超電導材表面の数マイクロオーダーの非常に薄い
層を高周波電流が流れるため、超電導材内面にわずかの
溶接欠陥があっても電界放出(フィールドエミッショ
ン)を誘発し、予定した性能が得られなくなる。
【0014】そのため上記のよう空胴本体1を構成する
複数の半割セル11、ビームポート13相互を接続する
連結部(開口の接触部)を電子ビーム溶接(EBW)に
て外面側より溶接する場合、空胴本体1の内面側まで貫
通した一様な溶け込みが必要とされる。
複数の半割セル11、ビームポート13相互を接続する
連結部(開口の接触部)を電子ビーム溶接(EBW)に
て外面側より溶接する場合、空胴本体1の内面側まで貫
通した一様な溶け込みが必要とされる。
【0015】しかし、各半割セル11を製造する場合に
おいて、型を用いた絞り加工の精度不足による溶接接合
面の厚み寸法、真円度のバラツキや、また、溶接装置の
電圧、電流、溶接速度、焦点距離と対物距離など溶け込
み深さに起因する環境因子条件の影響により、溶接条件
の最適化の選定、確保が非常に困難である。
おいて、型を用いた絞り加工の精度不足による溶接接合
面の厚み寸法、真円度のバラツキや、また、溶接装置の
電圧、電流、溶接速度、焦点距離と対物距離など溶け込
み深さに起因する環境因子条件の影響により、溶接条件
の最適化の選定、確保が非常に困難である。
【0016】そのため溶接面(内面側)の全面に亘って
一様な貫通溶接がなされないこともあり、溶接の溶け込
み不足による開先溶接線の残り、スパイク等の発生によ
る欠陥、ビーム抜け落ちによる欠陥の発生などの問題が
生じる。一方、空胴本体1の両端開口1a、1bに取付
けられたフランジ2a、2bを、空胴本体1を構成する
各半割セル11やビームポート13と同じ超電導材料の
Nb材で製作した場合、Nb材は非常に高価であること
から超電導高周波加速空胴全体のコストが上昇する。ま
た、Nb材はステレンス鋼ほどの強度もなく、真空シー
ル性に問題がある。
一様な貫通溶接がなされないこともあり、溶接の溶け込
み不足による開先溶接線の残り、スパイク等の発生によ
る欠陥、ビーム抜け落ちによる欠陥の発生などの問題が
生じる。一方、空胴本体1の両端開口1a、1bに取付
けられたフランジ2a、2bを、空胴本体1を構成する
各半割セル11やビームポート13と同じ超電導材料の
Nb材で製作した場合、Nb材は非常に高価であること
から超電導高周波加速空胴全体のコストが上昇する。ま
た、Nb材はステレンス鋼ほどの強度もなく、真空シー
ル性に問題がある。
【0017】このようなことから、従来の超電導高周波
加速空胴の製造方法では品質的に十分に満足するものを
得ることは困難であった。
加速空胴の製造方法では品質的に十分に満足するものを
得ることは困難であった。
【0018】本発明は上記のような事情に鑑みてなされ
たもので、溶接方向や溶接方法を変更することにより、
空胴本体の内周面に溶接に起因する不連続部分が発生す
ることを極力抑制でき、常に、荷電粒子における一定水
準以上の加速特性を確保でき、しかも製造費を低減でき
品質的に安定した超電導高周波加速空胴の製造方法を提
供することを目的とする。
たもので、溶接方向や溶接方法を変更することにより、
空胴本体の内周面に溶接に起因する不連続部分が発生す
ることを極力抑制でき、常に、荷電粒子における一定水
準以上の加速特性を確保でき、しかも製造費を低減でき
品質的に安定した超電導高周波加速空胴の製造方法を提
供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題を解消するため
に、請求項1の超電導高周波加速空胴の製造方法におい
ては、軸方向の両端に開口を有する複数のセルを軸方向
に配列して開口どうしを接触させて、接触部をセルの内
周面側から溶接することによって、複数のセルで一つの
空胴本体を作成して、この空胴本体の両端開口にフラン
ジを取付けて超電導高周波加速空胴としている。
に、請求項1の超電導高周波加速空胴の製造方法におい
ては、軸方向の両端に開口を有する複数のセルを軸方向
に配列して開口どうしを接触させて、接触部をセルの内
周面側から溶接することによって、複数のセルで一つの
空胴本体を作成して、この空胴本体の両端開口にフラン
ジを取付けて超電導高周波加速空胴としている。
【0020】このように構成された超電導高周波加速空
胴の製造方法においては、空胴本体を構成する複数のセ
ル(半割セル)どうしの接合(接触)部分は、空胴本体
の内周面側から溶接される。
胴の製造方法においては、空胴本体を構成する複数のセ
ル(半割セル)どうしの接合(接触)部分は、空胴本体
の内周面側から溶接される。
【0021】したがって、この複数のセル(半割セル)
どうしの接合(接触)部分を空胴本体の外側から溶接す
ることに起因して、接合(接触)部分における溶接の溶
け込み不足によって、内周面に接合(接触)部分に沿っ
て、溝(クラック)が残留することはない。よって、空
胴本体の内周面全体に亘って一様な表面仕上げとなり、
荷電粒子に対する良好な加速性能を確保できる。
どうしの接合(接触)部分を空胴本体の外側から溶接す
ることに起因して、接合(接触)部分における溶接の溶
け込み不足によって、内周面に接合(接触)部分に沿っ
て、溝(クラック)が残留することはない。よって、空
胴本体の内周面全体に亘って一様な表面仕上げとなり、
荷電粒子に対する良好な加速性能を確保できる。
【0022】請求項2の超電導高周波加速空胴の製造方
法においては、軸方向の両端に開口を有する複数のセル
を軸方向に配列して開口どうしを接触させて、接触部の
内周側にこの接触部の内周面に接するセルと同一材質の
リングを挿入して、接触部をセルの外周面側から溶接
し、その後、リングを除去することによって、複数のセ
ルで一つの空胴本体を作成して、この空胴本体の両端開
口にフランジを取付けて超電導高周波加速空胴としてい
る。
法においては、軸方向の両端に開口を有する複数のセル
を軸方向に配列して開口どうしを接触させて、接触部の
内周側にこの接触部の内周面に接するセルと同一材質の
リングを挿入して、接触部をセルの外周面側から溶接
し、その後、リングを除去することによって、複数のセ
ルで一つの空胴本体を作成して、この空胴本体の両端開
口にフランジを取付けて超電導高周波加速空胴としてい
る。
【0023】このように構成された超電導高周波加速空
胴の製造方法においては、空胴本体の内周面におけるセ
ル(半割セル)どうしの接合(接触)部分の内周側にこ
の接触部の内周面に接するセルと同一材質のリングが挿
入されている。そして、接触部を空胴本体(セル)の外
周面側から溶接している。
胴の製造方法においては、空胴本体の内周面におけるセ
ル(半割セル)どうしの接合(接触)部分の内周側にこ
の接触部の内周面に接するセルと同一材質のリングが挿
入されている。そして、接触部を空胴本体(セル)の外
周面側から溶接している。
【0024】この場合、接合(接触)部分の内周側にセ
ルと同一材質のリングが存在するので、溶接のパワーを
故意に大きく設定して、リングも一部溶込まして、後か
ら、この余分に溶け込んだ部分も同時にリングを除去す
れば、空胴本体の内周面全体に亘って一様な表面仕上げ
となる。よって、先の発明とほぼ同様の効果を得ること
ができる。
ルと同一材質のリングが存在するので、溶接のパワーを
故意に大きく設定して、リングも一部溶込まして、後か
ら、この余分に溶け込んだ部分も同時にリングを除去す
れば、空胴本体の内周面全体に亘って一様な表面仕上げ
となる。よって、先の発明とほぼ同様の効果を得ること
ができる。
【0025】請求項3、4の超電導高周波加速空胴の製
造方法においては、接触部に対する溶接を電子ビーム溶
接又はレーザ溶接で実現している。
造方法においては、接触部に対する溶接を電子ビーム溶
接又はレーザ溶接で実現している。
【0026】このように、電子ビーム溶接やレーザ溶接
を採用することによって、接触部(接合部)に対する溶
接精度を大幅に向上できる。
を採用することによって、接触部(接合部)に対する溶
接精度を大幅に向上できる。
【0027】請求項5の超電導高周波加速空胴の製造方
法は、請求項1又は2における空胴本体の両端開口にフ
ランジを取付ける手順において、空胴本体の両端開口の
外周面に対してセルに比較して高強度金属材質のフラン
ジを外挿し、このフランジの内周面と開口の外周面内と
の隙間にろう材を挿入し、開口の内側にセルに比較して
高熱膨張係数の内リングを挿入して、空胴本体の開口部
分及びその近傍を加熱し、その後、内リングを除去する
ようにしている。
法は、請求項1又は2における空胴本体の両端開口にフ
ランジを取付ける手順において、空胴本体の両端開口の
外周面に対してセルに比較して高強度金属材質のフラン
ジを外挿し、このフランジの内周面と開口の外周面内と
の隙間にろう材を挿入し、開口の内側にセルに比較して
高熱膨張係数の内リングを挿入して、空胴本体の開口部
分及びその近傍を加熱し、その後、内リングを除去する
ようにしている。
【0028】このように構成された超電導高周波加速空
胴の製造方法においては、内リングの熱膨張係数はフラ
ンジやセルの熱膨張係数より大きいので、加熱すると、
開口の外周面がフランジの内周面方向に付勢される。そ
の結果、フランジの内周面と開口の外周面内とは、この
隙間に存在するろう材で堅牢に接続される。
胴の製造方法においては、内リングの熱膨張係数はフラ
ンジやセルの熱膨張係数より大きいので、加熱すると、
開口の外周面がフランジの内周面方向に付勢される。そ
の結果、フランジの内周面と開口の外周面内とは、この
隙間に存在するろう材で堅牢に接続される。
【0029】請求項6の超電導高周波加速空胴の製造方
法は、請求項1又は2における空胴本体の両端開口にフ
ランジを取付ける手順において、空胴本体の両端開口の
外周面に対してセルに比較して高強度金属材質のフラン
ジを外挿し、このフランジの内周面と開口の外周面との
隙間にセルと異なる金属組成を有した金属インサート材
を挿入して、開口の内側にセルに比較して高熱膨張係数
の内リングを挿入して、空胴本体の開口部分及びその近
傍を加熱することによって金属インサート材をフランジ
の内周面の金属と開口の外周面の金属とに拡散接合さ
せ、その後、内リングを除去するようにしている。
法は、請求項1又は2における空胴本体の両端開口にフ
ランジを取付ける手順において、空胴本体の両端開口の
外周面に対してセルに比較して高強度金属材質のフラン
ジを外挿し、このフランジの内周面と開口の外周面との
隙間にセルと異なる金属組成を有した金属インサート材
を挿入して、開口の内側にセルに比較して高熱膨張係数
の内リングを挿入して、空胴本体の開口部分及びその近
傍を加熱することによって金属インサート材をフランジ
の内周面の金属と開口の外周面の金属とに拡散接合さ
せ、その後、内リングを除去するようにしている。
【0030】このように構成された超電導高周波加速空
胴の製造方法においては、内リングの熱膨張係数はフラ
ンジやセルの熱膨張係数より大きいので、加熱すると、
開口の外周面がフランジの内周面方向に付勢される。そ
の結果、フランジの内周面の金属と開口の外周面内の金
属に、この隙間に存在する金属インサート材が拡散され
る。したがって、フランジと開口の外周面とは金属イン
サート材で堅牢に接続される。
胴の製造方法においては、内リングの熱膨張係数はフラ
ンジやセルの熱膨張係数より大きいので、加熱すると、
開口の外周面がフランジの内周面方向に付勢される。そ
の結果、フランジの内周面の金属と開口の外周面内の金
属に、この隙間に存在する金属インサート材が拡散され
る。したがって、フランジと開口の外周面とは金属イン
サート材で堅牢に接続される。
【0031】請求項7の超電導高周波加速空胴の製造方
法は、請求項1又は2における空胴本体の両端開口にフ
ランジを取付ける手順において、空胴本体の両端開口の
外周面に対してセルに比較して高強度金属材質のフラン
ジを外挿し、このフランジの内周面と開口の外周面内と
の隙間にろう材を挿入して、開口の内側に内リングを挿
入して、この内リングの外傷面と開口の内周面との隙間
にガスを封入した金属袋を挿入し、空胴本体の開口部分
及びその近傍を加熱し、その後、内リング及び金属袋を
除去するようにしている。
法は、請求項1又は2における空胴本体の両端開口にフ
ランジを取付ける手順において、空胴本体の両端開口の
外周面に対してセルに比較して高強度金属材質のフラン
ジを外挿し、このフランジの内周面と開口の外周面内と
の隙間にろう材を挿入して、開口の内側に内リングを挿
入して、この内リングの外傷面と開口の内周面との隙間
にガスを封入した金属袋を挿入し、空胴本体の開口部分
及びその近傍を加熱し、その後、内リング及び金属袋を
除去するようにしている。
【0032】このように構成された超電導高周波加速空
胴の製造方法においては、加熱すると、金属袋に封入さ
れたガスが膨張して、開口の外周面がフランジの内周面
方向に付勢される。その結果、フランジの内周面と開口
の外周面内とは、この隙間に存在するろう材で堅牢に接
続される。
胴の製造方法においては、加熱すると、金属袋に封入さ
れたガスが膨張して、開口の外周面がフランジの内周面
方向に付勢される。その結果、フランジの内周面と開口
の外周面内とは、この隙間に存在するろう材で堅牢に接
続される。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施形態を図面
を用いて説明する。 (第1実施形態)図1は本発明の第1実施形態に係る超
電導高周波加速空胴の製造方法を示す図である。図1
2、図13に示した超電導高周波加速空胴及び従来の超
電導高周波加速空胴の製造方法における同一部分には同
一符号を付して、重複する部分の詳細説明を省略する。
を用いて説明する。 (第1実施形態)図1は本発明の第1実施形態に係る超
電導高周波加速空胴の製造方法を示す図である。図1
2、図13に示した超電導高周波加速空胴及び従来の超
電導高周波加速空胴の製造方法における同一部分には同
一符号を付して、重複する部分の詳細説明を省略する。
【0034】図1(a)は半割セル11とビームポート
13との溶接を行う第1工程を示す図。図1(b)はビ
ームポート13が取付けられた半割セル11と他の半割
セル11との溶接を行いユニット12を製造する第2工
程を示す図。図1(c)は複数のユニット12及び一対
のビームポート13から一つの空胴本体1を製造する第
3の工程を示す図である。
13との溶接を行う第1工程を示す図。図1(b)はビ
ームポート13が取付けられた半割セル11と他の半割
セル11との溶接を行いユニット12を製造する第2工
程を示す図。図1(c)は複数のユニット12及び一対
のビームポート13から一つの空胴本体1を製造する第
3の工程を示す図である。
【0035】なお、図1では示していないが、空胴本体
1の両端開口1a、1bにフランジを取付けて最終の超
電導高周波加速空胴を製造する第4の工程が存在する。
1の両端開口1a、1bにフランジを取付けて最終の超
電導高周波加速空胴を製造する第4の工程が存在する。
【0036】図2は、半割セル11とビームポート13
との間及び半割セル11相互間を電子ビーム溶接(EB
W)を行うための電子ビーム溶接装置の概略構成を示す
断面模式図である。
との間及び半割セル11相互間を電子ビーム溶接(EB
W)を行うための電子ビーム溶接装置の概略構成を示す
断面模式図である。
【0037】真空ポンプ14で内部気圧が減圧される真
空容器15内に取付けられた支持部材16に対して溶接
対象物を固定する固定治具17が回転軸18を介して回
転自在に支持されている。したがって、固定治具17は
回転軸18の軸心回りに図示しない回転機構にて回転駆
動される。なお、回転軸18の軸心と支持部材16のな
す角度θは任意に変更可能である。
空容器15内に取付けられた支持部材16に対して溶接
対象物を固定する固定治具17が回転軸18を介して回
転自在に支持されている。したがって、固定治具17は
回転軸18の軸心回りに図示しない回転機構にて回転駆
動される。なお、回転軸18の軸心と支持部材16のな
す角度θは任意に変更可能である。
【0038】図3(a)は固定治具17の断面図であ
り、図3(b)は固定治具17の正面図である。この固
定治具17は、回転軸18の一端が固定された円盤19
と中央に貫通孔20aが形成された押さえ板20と両者
を固定する複数のねじ棒21a、21b、21c、21
dとで構成されている。
り、図3(b)は固定治具17の正面図である。この固
定治具17は、回転軸18の一端が固定された円盤19
と中央に貫通孔20aが形成された押さえ板20と両者
を固定する複数のねじ棒21a、21b、21c、21
dとで構成されている。
【0039】そして、円盤19上に溶接対象物である筒
状のビームポート13の一端と半割セル11の開口11
bとを接触させた状態で載置して、押さえ板20で半割
セル11の開口11aを押さえて、ねじ棒21a、21
b、21c、21dで円盤19と押さえ板20とを締付
け固定する。
状のビームポート13の一端と半割セル11の開口11
bとを接触させた状態で載置して、押さえ板20で半割
セル11の開口11aを押さえて、ねじ棒21a、21
b、21c、21dで円盤19と押さえ板20とを締付
け固定する。
【0040】図4は、別の固定治具17aの断面図であ
り、この固定治具17aにおいては、図3示した固定治
具17の押さえ板20の代に、貫通孔27aが半割セル
11の小さい方の開口11bに対応する内径を有した押
さえ板27が用いられる。
り、この固定治具17aにおいては、図3示した固定治
具17の押さえ板20の代に、貫通孔27aが半割セル
11の小さい方の開口11bに対応する内径を有した押
さえ板27が用いられる。
【0041】このような構造の固定治具17aにおいて
は、図示するように、二つのの半割セル11を大きい方
の開口11aどうしを、半割セル11の内周面側から電
子ビーム溶接(EBW)することがが可能である。
は、図示するように、二つのの半割セル11を大きい方
の開口11aどうしを、半割セル11の内周面側から電
子ビーム溶接(EBW)することがが可能である。
【0042】図2において、高電圧源22から出力され
た高電圧は真空容器15内部に連通するケース23内に
収納された電子ビーム発生器24へ入力される。電子ビ
ーム発生器24は電子ビーム25を出力する。電子ビー
ム発生器24から出力されたは電子ビーム25はコイル
26の地場で収束されて、押さえ板20の貫通孔20a
を貫通して固定治具17に固定されたビームポート13
と半割セル11との円環状の接触部(接続部)に焦点を
結ぶ。
た高電圧は真空容器15内部に連通するケース23内に
収納された電子ビーム発生器24へ入力される。電子ビ
ーム発生器24は電子ビーム25を出力する。電子ビー
ム発生器24から出力されたは電子ビーム25はコイル
26の地場で収束されて、押さえ板20の貫通孔20a
を貫通して固定治具17に固定されたビームポート13
と半割セル11との円環状の接触部(接続部)に焦点を
結ぶ。
【0043】そして、回転軸18を回転させることによ
って、電子ビーム25の焦点が円環状の接触部(接続
部)上を移動するので、ビームポート13と半割セル1
1との接触部(接続部)が半割セル11の内周面側から
電子ビーム溶接(EBW)される。
って、電子ビーム25の焦点が円環状の接触部(接続
部)上を移動するので、ビームポート13と半割セル1
1との接触部(接続部)が半割セル11の内周面側から
電子ビーム溶接(EBW)される。
【0044】なお、回転軸18の軸心と支持部材16の
なす角度θを変更することによってビームポート13と
半割セル11の軸方向の任意位置に存在する円環状の接
触部(接続部)を溶接可能である。
なす角度θを変更することによってビームポート13と
半割セル11の軸方向の任意位置に存在する円環状の接
触部(接続部)を溶接可能である。
【0045】このように、図2に示した電子ビーム溶接
装置を用いることによって、半割セル11とビームポー
ト13との間及び半割セル11相互間に存在する環状の
接触部(接続部)を内周面側から溶接可能である。
装置を用いることによって、半割セル11とビームポー
ト13との間及び半割セル11相互間に存在する環状の
接触部(接続部)を内周面側から溶接可能である。
【0046】次に、図1に示した第1工程から第3工程
までを順を追って説明する。
までを順を追って説明する。
【0047】第1工程においては、図1(a)に示すよ
うに、図2に示した電子ビーム溶接装置を用いて、予め
製造されている半割セル11の開口11bとビームポー
ト13の一方に開口とを、図示するように、半割セル1
1の内周明側から電子ビーム溶接(EBW1)する。
うに、図2に示した電子ビーム溶接装置を用いて、予め
製造されている半割セル11の開口11bとビームポー
ト13の一方に開口とを、図示するように、半割セル1
1の内周明側から電子ビーム溶接(EBW1)する。
【0048】第2工程においては、図1(b)に示すよ
うに、図2に示した電子ビーム溶接装置を用いて、第1
工程で作成されたビームポート13が一方の開口11b
の溶接されている半割セル11の他方の開口11aに、
同一形状の別の半割セル11の開口11aを、図示する
ように、半割セル11の内周明側から電子ビーム溶接
(EBW2)する。そして、一つのユニット12とす
る。この場合、図4に示した状態の固定治具17aを採
用する。
うに、図2に示した電子ビーム溶接装置を用いて、第1
工程で作成されたビームポート13が一方の開口11b
の溶接されている半割セル11の他方の開口11aに、
同一形状の別の半割セル11の開口11aを、図示する
ように、半割セル11の内周明側から電子ビーム溶接
(EBW2)する。そして、一つのユニット12とす
る。この場合、図4に示した状態の固定治具17aを採
用する。
【0049】第3工程においては、図1(c)に示すよ
うに、図2に示した電子ビーム溶接装置を用いて、第2
工程で作成されたユニット12のビームポート13が接
続されていない側の半割セル11の開口11bにさらに
別の開口11bを、半割セル11の内周面側から電子ビ
ーム溶接(EBW3)する。
うに、図2に示した電子ビーム溶接装置を用いて、第2
工程で作成されたユニット12のビームポート13が接
続されていない側の半割セル11の開口11bにさらに
別の開口11bを、半割セル11の内周面側から電子ビ
ーム溶接(EBW3)する。
【0050】さらに、この半割セル11の反対側の開口
11aに対して、さらに別の半割セル11の開口11a
を半割セル11の内周明側から電子ビーム溶接(EBW
3)すしてユニット12を増設する。このように、順
次、半割セル11を互いの開口11a、11bどうし半
割セル11の内周面側から順次電子ビーム溶接(EBW
4,EBW5,EBW6)溶接していく。
11aに対して、さらに別の半割セル11の開口11a
を半割セル11の内周明側から電子ビーム溶接(EBW
3)すしてユニット12を増設する。このように、順
次、半割セル11を互いの開口11a、11bどうし半
割セル11の内周面側から順次電子ビーム溶接(EBW
4,EBW5,EBW6)溶接していく。
【0051】そして、最終の半割セル11の開口11b
に別のビームポート13の一端をビームポート13の内
周面側から電子ビーム溶接(EBW7)して、一つの空
胴本体1を作成する。
に別のビームポート13の一端をビームポート13の内
周面側から電子ビーム溶接(EBW7)して、一つの空
胴本体1を作成する。
【0052】第4の工程においては、空胴本体1の両端
開口1a、1bにフランジを取付けて最終の超電導高周
波加速空胴とする。
開口1a、1bにフランジを取付けて最終の超電導高周
波加速空胴とする。
【0053】このような、図2に示した電子ビーム溶接
装置を用いて、第1工程から第3工程で製造された超電
導高周波加速空胴においては、空胴本体1を構成する複
数の半割セル11相互の接続部(接触部)、最外側の半
割セル11とビームポート13との接続部(接触部)
は、結果的に、空胴本体1の内周面側から電子ビーム溶
接(EBW)されている。
装置を用いて、第1工程から第3工程で製造された超電
導高周波加速空胴においては、空胴本体1を構成する複
数の半割セル11相互の接続部(接触部)、最外側の半
割セル11とビームポート13との接続部(接触部)
は、結果的に、空胴本体1の内周面側から電子ビーム溶
接(EBW)されている。
【0054】したがって、空胴本体1の外周面側から溶
接した場合に発生する溶け込み不足等に起因する溝(ク
ラック)が発生するのを未然に防止できる。よって、空
胴本体1の内周面全体に亘って一様な表面仕上げとな
り、荷電粒子に対する良好な加速性能を確保できる。
接した場合に発生する溶け込み不足等に起因する溝(ク
ラック)が発生するのを未然に防止できる。よって、空
胴本体1の内周面全体に亘って一様な表面仕上げとな
り、荷電粒子に対する良好な加速性能を確保できる。
【0055】(第2実施形態)図5、図6は本発明の第
2実施形態に係る超電導高周波加速空胴の製造方法を示
す図である。図1〜図4に示した第1実施形態の超電導
高周波加速空胴の製造方法と同一部分には同一符号を付
して、重複する部分の詳細説明を省略する。
2実施形態に係る超電導高周波加速空胴の製造方法を示
す図である。図1〜図4に示した第1実施形態の超電導
高周波加速空胴の製造方法と同一部分には同一符号を付
して、重複する部分の詳細説明を省略する。
【0056】次に、この実施形態製の造方法における第
1工程から第4工程まで順を追って説明する。
1工程から第4工程まで順を追って説明する。
【0057】第1工程においては、図5(a)に示すよ
うに、図2に示した電子ビーム溶接装置を用いて、予め
製造されている半割セル11の小さい開口11bと別の
半割セル11の小さい開口11bとを、図示するよう
に、半割セル11の内周明側から電子ビーム溶接(EB
W1)して、ユニット12aを作成する。図6は、一対
の半割セル1を小さい開口11bどうしで接続する場合
における電子ビーム溶接装置の固定治具17の取付状態
を示す図である。このように、円盤19と押さえ板20
との間に、小さい開口11bどうしを接触させて二つの
半割セル11を装着することによって、半割セル11の
内周明側から開口11bどうしの接触部を電子ビーム溶
接が可能である。このように、第1工程において、2個
のユニット12aを作成する。
うに、図2に示した電子ビーム溶接装置を用いて、予め
製造されている半割セル11の小さい開口11bと別の
半割セル11の小さい開口11bとを、図示するよう
に、半割セル11の内周明側から電子ビーム溶接(EB
W1)して、ユニット12aを作成する。図6は、一対
の半割セル1を小さい開口11bどうしで接続する場合
における電子ビーム溶接装置の固定治具17の取付状態
を示す図である。このように、円盤19と押さえ板20
との間に、小さい開口11bどうしを接触させて二つの
半割セル11を装着することによって、半割セル11の
内周明側から開口11bどうしの接触部を電子ビーム溶
接が可能である。このように、第1工程において、2個
のユニット12aを作成する。
【0058】第2工程においては、図5(b)に示すよ
うに、図2に示した電子ビーム溶接装置を用いて、第1
工程で作成された2個のユニット12aの大きい方の開
口11aどうしを接触させて、この接触部(接続部)
を、半割セル11の内周明側から電子ビーム溶接(EB
W2)する。
うに、図2に示した電子ビーム溶接装置を用いて、第1
工程で作成された2個のユニット12aの大きい方の開
口11aどうしを接触させて、この接触部(接続部)
を、半割セル11の内周明側から電子ビーム溶接(EB
W2)する。
【0059】第3工程においては、図5(c)に示すよ
うに、図2に示した電子ビーム溶接装置を用いて、第2
工程で作成された2個のユニット12aの連結体の外側
に位置する各半割セル11の外側の開口11aに、別の
半割セル11の開口11aを半割セル11の内周面側か
ら電子ビーム溶接(EBW3、EBW4)する。
うに、図2に示した電子ビーム溶接装置を用いて、第2
工程で作成された2個のユニット12aの連結体の外側
に位置する各半割セル11の外側の開口11aに、別の
半割セル11の開口11aを半割セル11の内周面側か
ら電子ビーム溶接(EBW3、EBW4)する。
【0060】さらに、最後に溶接された半割セル11の
小さい開口11bに対して、ビームポート13の一端を
このビームポート13の外側面側から電子ビーム溶接
(EBW5、EBW6)して、一つの空胴本体1を作成
する。
小さい開口11bに対して、ビームポート13の一端を
このビームポート13の外側面側から電子ビーム溶接
(EBW5、EBW6)して、一つの空胴本体1を作成
する。
【0061】第4の工程においては、空胴本体1の両端
開口1a、1bにフランジを取付けて最終の超電導高周
波加速空胴とする。
開口1a、1bにフランジを取付けて最終の超電導高周
波加速空胴とする。
【0062】このように構成された第2実施形態の製造
方法においては、各半割セル11どうしの円環状の接触
部(接続部)は半割セル11の内周面側から電子ビーム
溶接(EBW)されるので、第1実施形態の製造方法と
ほぼ同様の効果を奏することができる。
方法においては、各半割セル11どうしの円環状の接触
部(接続部)は半割セル11の内周面側から電子ビーム
溶接(EBW)されるので、第1実施形態の製造方法と
ほぼ同様の効果を奏することができる。
【0063】さらに、この第2実施形態の製造方法にお
いては、第1工程で多数のユニット12aをまとめて作
成して、第2工程へ搬入すればよい。したがって、超電
導高周波加速空胴全体の製造作業効率を上げることがで
きる。
いては、第1工程で多数のユニット12aをまとめて作
成して、第2工程へ搬入すればよい。したがって、超電
導高周波加速空胴全体の製造作業効率を上げることがで
きる。
【0064】図7、図8は本発明の第3実施形態に係る
超電導高周波加速空胴の製造方法を示す図である。図
5、図6に示した第2実施形態の超電導高周波加速空胴
の製造方法と同一部分には同一符号を付して、重複する
部分の詳細説明を省略する。
超電導高周波加速空胴の製造方法を示す図である。図
5、図6に示した第2実施形態の超電導高周波加速空胴
の製造方法と同一部分には同一符号を付して、重複する
部分の詳細説明を省略する。
【0065】この第3実施形態製造方法においては、図
5(c)に示した、第2実施形態の製造方法の第3工程
における最も外側に位置する各半割セル11の開口11
bにビームポート13の一端を溶接する手法が異なる。
5(c)に示した、第2実施形態の製造方法の第3工程
における最も外側に位置する各半割セル11の開口11
bにビームポート13の一端を溶接する手法が異なる。
【0066】すなわち、図8(a)(b)に示すよう
に、各半割セル11の開口11bとビームポート13と
の接触面の内周側に、この接触部の内周面の接するよう
に、半割セル11とビームポート13と同一材質のリン
グ28を挿入する。そして、半割セル11の外周面側か
ら接触部(接続部)を電子ビーム溶接(EBW)する。
その後、内面の加工仕上線39の外側の余分部分をリン
グ28と共に、機械的に除去し仕上げすることで空胴本
体1を製作する。
に、各半割セル11の開口11bとビームポート13と
の接触面の内周側に、この接触部の内周面の接するよう
に、半割セル11とビームポート13と同一材質のリン
グ28を挿入する。そして、半割セル11の外周面側か
ら接触部(接続部)を電子ビーム溶接(EBW)する。
その後、内面の加工仕上線39の外側の余分部分をリン
グ28と共に、機械的に除去し仕上げすることで空胴本
体1を製作する。
【0067】この場合、最終溶接である半割セル11と
ビームポート12との接触面(接続面)等の電子ビーム
の入射角θの制限による内面側から電子ビーム溶接(E
SW)が困難な場合においても、半割セル11とビーム
ポート12との接触面の厚み寸法に対応したビーム電流
に対してビーム電流値をやや強めにし、リング28内に
溶接の一部が溶け込む条件を選定しておくことで、溶接
部40が加工仕上線39より深く溶け込むことで欠陥の
ない良好な溶接面が得られる。
ビームポート12との接触面(接続面)等の電子ビーム
の入射角θの制限による内面側から電子ビーム溶接(E
SW)が困難な場合においても、半割セル11とビーム
ポート12との接触面の厚み寸法に対応したビーム電流
に対してビーム電流値をやや強めにし、リング28内に
溶接の一部が溶け込む条件を選定しておくことで、溶接
部40が加工仕上線39より深く溶け込むことで欠陥の
ない良好な溶接面が得られる。
【0068】このように、リング28を用いることによ
って、たとえ半割セル11の外周面側から電子ビーム溶
接(EBW)したとしても、型を用いた絞り加工の精度
不足による溶接接合面の厚み寸法、真円度のバラツキ
や、また、溶接装置の環境因子条件の影響による溶け込
み不足や、抜け落ちなどの問題が排除できる。
って、たとえ半割セル11の外周面側から電子ビーム溶
接(EBW)したとしても、型を用いた絞り加工の精度
不足による溶接接合面の厚み寸法、真円度のバラツキ
や、また、溶接装置の環境因子条件の影響による溶け込
み不足や、抜け落ちなどの問題が排除できる。
【0069】また、上述した第1、第2、第3の実施形
態においては、電子ビーム溶接(EBW)を採用した。
しかし、電子ビーム溶接(EBW)と同様に、高エネル
ギー密度の溶接法であるレーザ溶接により上記方法によ
る製作を行っても同等の効果が得られる。
態においては、電子ビーム溶接(EBW)を採用した。
しかし、電子ビーム溶接(EBW)と同様に、高エネル
ギー密度の溶接法であるレーザ溶接により上記方法によ
る製作を行っても同等の効果が得られる。
【0070】(第4実施形態)図9、図10は本発明の
第4実施形態に係る超電導高周波加速空胴の製造方法を
示す図である。図1〜図4に示した第1実施形態の超電
導高周波加速空胴の製造方法と同一部分には同一符号を
付して、重複する部分の詳細説明を省略する。
第4実施形態に係る超電導高周波加速空胴の製造方法を
示す図である。図1〜図4に示した第1実施形態の超電
導高周波加速空胴の製造方法と同一部分には同一符号を
付して、重複する部分の詳細説明を省略する。
【0071】この第4実施形態製造方法においては、複
数の半割セル11及び一対のビームポート13を用いて
空胴本体1を製造するまでの工程は、前述した第1〜第
3実施形態におけるいずれの製造方法を採用してもよ
い。そして、この第4実施形態製造方法においては、空
胴本体1の両端開口1a、1bにフランジ41を取付け
る第4工程に特徴を有する。
数の半割セル11及び一対のビームポート13を用いて
空胴本体1を製造するまでの工程は、前述した第1〜第
3実施形態におけるいずれの製造方法を採用してもよ
い。そして、この第4実施形態製造方法においては、空
胴本体1の両端開口1a、1bにフランジ41を取付け
る第4工程に特徴を有する。
【0072】すなわち、図10に示すように、空胴本体
1の両端開口1a、1bであるビームポート13の先端
部に半割セル11及びビームポート13と線膨張係数の
異なるステンレス鋼等の高強度金属材料からなるフラン
ジ41を外挿し、両端開口1a、1bであるビームポー
ト13の内側に半割セル11及びビームポート13の超
電導材より線膨張係数の大きな材料からなる離形処理を
施された内リング43を挿入する。さらに、ビームポー
ト13の外周面とフランジ41の内周面との間にろう材
42を挿入すうる。
1の両端開口1a、1bであるビームポート13の先端
部に半割セル11及びビームポート13と線膨張係数の
異なるステンレス鋼等の高強度金属材料からなるフラン
ジ41を外挿し、両端開口1a、1bであるビームポー
ト13の内側に半割セル11及びビームポート13の超
電導材より線膨張係数の大きな材料からなる離形処理を
施された内リング43を挿入する。さらに、ビームポー
ト13の外周面とフランジ41の内周面との間にろう材
42を挿入すうる。
【0073】そして、真空雰囲気中でビームポート13
の外周面とフランジ41とからなる被接合体をその融点
以下の温度に加熱して、真空ろう付を行う。フランジ4
1、ビームポート13、及び内リング43は熱膨張によ
り半径方向に膨張する。このとき内リング43の線膨張
係数は(例えばCu 17×10-6,SUS304 17.3×10-6)、ビ
ームポート13の線膨張係数(例えばNb7.1×10-6)
より大きく、フランジ41の線膨張係数は(例えばSUS3
16 16.5×10-6)、内リング43の線膨張係数と同等か
あるいは小さい。
の外周面とフランジ41とからなる被接合体をその融点
以下の温度に加熱して、真空ろう付を行う。フランジ4
1、ビームポート13、及び内リング43は熱膨張によ
り半径方向に膨張する。このとき内リング43の線膨張
係数は(例えばCu 17×10-6,SUS304 17.3×10-6)、ビ
ームポート13の線膨張係数(例えばNb7.1×10-6)
より大きく、フランジ41の線膨張係数は(例えばSUS3
16 16.5×10-6)、内リング43の線膨張係数と同等か
あるいは小さい。
【0074】したがって、ビームポート13とフランジ
21とは、両者の線膨張の差による面圧が働いた状態に
おいてろう材42により、真空ろう付が行われ、接合面
に十分な強度を得ることができる。その結果、接合面の
全面に渡って一様な接合がなされ、十分な気密性を得る
ことができ、品質的に優れ、しかも図12で示した従来
のNb製のフランジ2a、2bに代わり、SUS(ステンレ
ス)製のフランジ41を使用することができる。次に、
予め離形処理が施された内リング41を前述した加工仕
上げ線に沿って取り除くことによって、最終的な超電導
高周波加速空胴が得られる、その結果、低コストで堅牢
な超電導高周波加速空胴を製造できる。ちなみに、内リ
ング43を入れないで真空ろう付した場合、ビームポー
ト13の径を100mmとし、ろう材42にパラジウム
ろうを使用し、ろう付温度の910℃に加熱した時点で
(1)式から理解できるようにビームポート13とフラ
ンジ41との間に0.43mmのギャップδが発生する
ことが確認された。通常健全なる接合が行われるにはギ
ャップδは0.1mm以下であることから、ろう材42
が流出してしまい、健全な接合はできない。
21とは、両者の線膨張の差による面圧が働いた状態に
おいてろう材42により、真空ろう付が行われ、接合面
に十分な強度を得ることができる。その結果、接合面の
全面に渡って一様な接合がなされ、十分な気密性を得る
ことができ、品質的に優れ、しかも図12で示した従来
のNb製のフランジ2a、2bに代わり、SUS(ステンレ
ス)製のフランジ41を使用することができる。次に、
予め離形処理が施された内リング41を前述した加工仕
上げ線に沿って取り除くことによって、最終的な超電導
高周波加速空胴が得られる、その結果、低コストで堅牢
な超電導高周波加速空胴を製造できる。ちなみに、内リ
ング43を入れないで真空ろう付した場合、ビームポー
ト13の径を100mmとし、ろう材42にパラジウム
ろうを使用し、ろう付温度の910℃に加熱した時点で
(1)式から理解できるようにビームポート13とフラ
ンジ41との間に0.43mmのギャップδが発生する
ことが確認された。通常健全なる接合が行われるにはギ
ャップδは0.1mm以下であることから、ろう材42
が流出してしまい、健全な接合はできない。
【0075】 ギャップδ=[100mm×910℃×(16.5×10-6/℃-7.1×10-6/℃)]/2=0.43 mm …(1) (第5実施形態)次に、本発明の第5実施形態に係わる
超電導高周波加速空胴の製造方法を説明する。この第5
実施形態の製造方法においては、図10に示す第4実施
形態の製造方法におけるろう材42の代わりに、ビーム
ポート13とフランジ41と異なった組成、組織をもっ
た金属インサート材を挿入し、ビームポート13及びフ
ランジ41を含む空胴本体1を真空炉にて拡散温度まで
加熱する。
超電導高周波加速空胴の製造方法を説明する。この第5
実施形態の製造方法においては、図10に示す第4実施
形態の製造方法におけるろう材42の代わりに、ビーム
ポート13とフランジ41と異なった組成、組織をもっ
た金属インサート材を挿入し、ビームポート13及びフ
ランジ41を含む空胴本体1を真空炉にて拡散温度まで
加熱する。
【0076】その結果、フランジ41の内周面の金属と
ビームポート13の外周面内の金属に、この隙間に存在
する金属インサート材が拡散される。したがって、フラ
ンジ41とビームポート13の外周面とは金属インサー
ト材で堅牢に接続される。
ビームポート13の外周面内の金属に、この隙間に存在
する金属インサート材が拡散される。したがって、フラ
ンジ41とビームポート13の外周面とは金属インサー
ト材で堅牢に接続される。
【0077】その後、予め離形処理が施された内リング
41を前述した加工仕上げ線に沿って取り除くことによ
って、最終的な超電導高周波加速空胴が得られる、その
結果、第4実施形態低の製造方法と同様に、低コストで
堅牢な超電導高周波加速空胴を製造できる。
41を前述した加工仕上げ線に沿って取り除くことによ
って、最終的な超電導高周波加速空胴が得られる、その
結果、第4実施形態低の製造方法と同様に、低コストで
堅牢な超電導高周波加速空胴を製造できる。
【0078】(第6実施形態)図11は本発明の第6実
施形態に係る超電導高周波加速空胴の製造方法を示す図
である。図10に示した第4実施形態の超電導高周波加
速空胴の製造方法と同一部分には同一符号を付して、重
複する部分の詳細説明を省略する。
施形態に係る超電導高周波加速空胴の製造方法を示す図
である。図10に示した第4実施形態の超電導高周波加
速空胴の製造方法と同一部分には同一符号を付して、重
複する部分の詳細説明を省略する。
【0079】この第6実施形態においては、ビームポー
ト13の外周面とフランジ41の内周面との間にろう材
42を挿入する。また、ビームポート13の内側に内リ
ング43を挿入する。さらに、この内リング43の外周
面とビームポート13の内周面との隙間に不活性ガスを
封入した金属袋44を挿入し、空胴本体1のフランジ4
1を含むビームポート13部分及びその近傍を加熱し、
その後、内リング43及び金属袋44を除去する。
ト13の外周面とフランジ41の内周面との間にろう材
42を挿入する。また、ビームポート13の内側に内リ
ング43を挿入する。さらに、この内リング43の外周
面とビームポート13の内周面との隙間に不活性ガスを
封入した金属袋44を挿入し、空胴本体1のフランジ4
1を含むビームポート13部分及びその近傍を加熱し、
その後、内リング43及び金属袋44を除去する。
【0080】この場合、空胴本体1のフランジ41を含
むビームポート13部分及びその近傍を加熱すると、金
属袋44に封入された不活性ガスが膨張して、ビームポ
ート13の外周面がフランジ41の内周面方向に付勢さ
れる。その結果、フランジ41の内周面とビームポート
13の外周面内とは、この隙間に存在するろう材42で
堅牢に接続される。
むビームポート13部分及びその近傍を加熱すると、金
属袋44に封入された不活性ガスが膨張して、ビームポ
ート13の外周面がフランジ41の内周面方向に付勢さ
れる。その結果、フランジ41の内周面とビームポート
13の外周面内とは、この隙間に存在するろう材42で
堅牢に接続される。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の超電導高
周波加速空胴の製造方法においては、空胴本体を構成す
る各セル相互間の接続部(接触部)をセルの内側から溶
接している。また、各セル相互間の接続部(接触部)の
内側に同一材質のリングを挿入した状態でセルの外側か
ら溶接している。
周波加速空胴の製造方法においては、空胴本体を構成す
る各セル相互間の接続部(接触部)をセルの内側から溶
接している。また、各セル相互間の接続部(接触部)の
内側に同一材質のリングを挿入した状態でセルの外側か
ら溶接している。
【0082】したがって、空胴本体の内周面に溶接に起
因する不連続部分が発生することを極力抑制でき、常
に、荷電粒子における一定水準以上の加速特性を確保で
き、しかも製造費を低減でき品質的に安定した超電導高
周波加速空胴を得ることができる。
因する不連続部分が発生することを極力抑制でき、常
に、荷電粒子における一定水準以上の加速特性を確保で
き、しかも製造費を低減でき品質的に安定した超電導高
周波加速空胴を得ることができる。
【0083】また、空胴本体の材料と線膨張係数の異な
るステンレス鋼等の高強度金属材料からなるフランジを
配置し、その空胴本体の開口の内周側に空胴本体の超電
導材より線膨張係数の大きな材料からなる内リングを設
け、真空ろう付にて一体化している。
るステンレス鋼等の高強度金属材料からなるフランジを
配置し、その空胴本体の開口の内周側に空胴本体の超電
導材より線膨張係数の大きな材料からなる内リングを設
け、真空ろう付にて一体化している。
【0084】したがって、線膨張係数の異なる異種材料
の接合において接合部に十分な強度を得ることができ、
接合部の全面に亘って一様な接合がなされ、また披接合
体に変形を与えることなく、十分な気密性を得ることが
でき品質に優れた、しかも低コストな超電導高周波加速
空胴を得ることができる。
の接合において接合部に十分な強度を得ることができ、
接合部の全面に亘って一様な接合がなされ、また披接合
体に変形を与えることなく、十分な気密性を得ることが
でき品質に優れた、しかも低コストな超電導高周波加速
空胴を得ることができる。
【図1】本発明の第1実施形態に係わる超電導高周波加
速空胴の製造方法における各製造工程を示す図
速空胴の製造方法における各製造工程を示す図
【図2】同第1実施形態に係わる超電導高周波加速空胴
の製造方法で用いられる電子ビーム溶接装置の断面模式
図
の製造方法で用いられる電子ビーム溶接装置の断面模式
図
【図3】同電子ビーム溶接装置内に組込まれた固定治具
の概略構成を示す図
の概略構成を示す図
【図4】同じく同電子ビーム溶接装置内に組込まれた固
定治具の概略構成を示す図
定治具の概略構成を示す図
【図5】本発明の第2実施形態に係わる超電導高周波加
速空胴の製造方法における各製造工程を示す図
速空胴の製造方法における各製造工程を示す図
【図6】同電子ビーム溶接装置内に組込まれた固定治具
の概略構成を示す図
の概略構成を示す図
【図7】本発明の第3実施形態に係わる超電導高周波加
速空胴の製造方法における各製造工程を示す図
速空胴の製造方法における各製造工程を示す図
【図8】同じく第3実施形態に係わる超電導高周波加速
空胴の製造方法の要部を示す図
空胴の製造方法の要部を示す図
【図9】本発明の第4実施形態に係わる超電導高周波加
速空胴の製造方法における各製造工程を示す図
速空胴の製造方法における各製造工程を示す図
【図10】同じく第4実施形態に係わる超電導高周波加
速空胴の製造方法の要部を示す図
速空胴の製造方法の要部を示す図
【図11】本発明の第6実施形態に係わる超電導高周波
加速空胴の製造方法の要部を示す図
加速空胴の製造方法の要部を示す図
【図12】超電導高周波加速空胴が組込まれた超電導高
周波加速空胴クライオシステムの全体構成図
周波加速空胴クライオシステムの全体構成図
【図13】従来の超電導高周波加速空胴の製造方法にお
ける各製造工程を示す図
ける各製造工程を示す図
1…空胴本体 1a、1b、11a,11b…開口 11…半割セル 12,12a…ユニット 13…ビームポート 17,17a…固定治具 25…電子ビーム 28…リング 41…フランジ 42…ろう材 43…内リング 44…金属袋
Claims (7)
- 【請求項1】 軸方向の両端に開口を有する複数のセル
を軸方向に配列して開口どうしを接触させて、接触部を
セルの内周面側から溶接することによって、前記複数の
セルで一つの空胴本体を作成して、この空胴本体の両端
開口にフランジを取付けて超電導高周波加速空胴とする
ことを特徴とする超電導高周波加速空胴の製造方法。 - 【請求項2】 軸方向の両端に開口を有する複数のセル
を軸方向に配列して開口どうしを接触させて、接触部の
内周側にこの接触部の内周面に接する前記セルと同一材
質のリングを挿入して、前記接触部をセルの外周面側か
ら溶接し、その後、前記リングを除去することによっ
て、前記複数のセルで一つの空胴本体を作成して、この
空胴本体の両端開口にフランジを取付けて超電導高周波
加速空胴とすることを特徴とする超電導高周波加速空胴
の製造方法。 - 【請求項3】 前記接触部に対する溶接は電子ビーム溶
接で実施されることを特徴とする請求項1又は2記載の
超電導高周波加速空胴の製造方法。 - 【請求項4】 前記接触部に対する溶接はレーザ溶接で
実施されることを特徴とする請求項1又は2記載の超電
導高周波加速空胴の製造方法。 - 【請求項5】 前記空胴本体の両端開口にフランジを取
付ける手順は、 前記空胴本体の両端開口の外周面に対して前記セルに比
較して高強度金属材質のフランジを外挿し、このフラン
ジの内周面と前記開口の外周面内との隙間にろう材を挿
入し、前記開口の内側に前記セルに比較して高熱膨張係
数の内リングを挿入して、前記空胴本体の開口部分及び
その近傍を加熱し、その後、前記内リングを除去するこ
とを特徴とする請求項1又は2記載の超電導高周波加速
空胴の製造方法。 - 【請求項6】 前記空胴本体の両端開口にフランジを取
付ける手順は、 前記空胴本体の両端開口の外周面に対して前記セルに比
較して高強度金属材質のフランジを外挿し、このフラン
ジの内周面と前記開口の外周面との隙間に前記セルと異
なる金属組成を有した金属インサート材を挿入して、前
記開口の内側に前記セルに比較して高熱膨張係数の内リ
ングを挿入して、前記空胴本体の開口部分及びその近傍
を加熱することによって前記金属インサート材をフラン
ジの内周面の金属と開口の外周面の金属とに拡散接合さ
せ、その後、前記内リングを除去することを特徴とする
請求項1又は2記載の超電導高周波加速空胴の製造方
法。 - 【請求項7】 前記空胴本体の両端開口にフランジを取
付ける手順は、 前記空胴本体の両端開口の外周面に対して前記セルに比
較して高強度金属材質のフランジを外挿し、このフラン
ジの内周面と前記開口の外周面内との隙間にろう材を挿
入して、前記開口の内側に内リングを挿入して、この内
リングの外傷面と前記開口の内周面との隙間にガスを封
入した金属袋を挿入し、前記空胴本体の開口部分及びそ
の近傍を加熱し、その後、前記内リング及び金属袋を除
去することを特徴とする請求項1又は2記載の超電導高
周波加速空胴の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11159476A JP2000348900A (ja) | 1999-06-07 | 1999-06-07 | 超電導高周波加速空胴の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11159476A JP2000348900A (ja) | 1999-06-07 | 1999-06-07 | 超電導高周波加速空胴の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000348900A true JP2000348900A (ja) | 2000-12-15 |
Family
ID=15694615
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11159476A Withdrawn JP2000348900A (ja) | 1999-06-07 | 1999-06-07 | 超電導高周波加速空胴の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000348900A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011142324A1 (ja) * | 2010-05-12 | 2011-11-17 | 三菱重工業株式会社 | 超伝導加速空洞の製造方法 |
WO2013021999A1 (ja) * | 2011-08-11 | 2013-02-14 | 三菱重工業株式会社 | 加工装置及び加工方法 |
KR101402347B1 (ko) | 2007-12-21 | 2014-06-03 | 주식회사 한라이비텍 | 초전도 공동기의 전자빔 용접방법 |
CN108633161A (zh) * | 2018-06-26 | 2018-10-09 | 中国科学院高能物理研究所 | 超导加速器、超导腔及其制造方法 |
CN114211213A (zh) * | 2022-01-28 | 2022-03-22 | 欧拉姆阀门科技有限公司 | 一种阀杆多材质融合焊接工艺 |
-
1999
- 1999-06-07 JP JP11159476A patent/JP2000348900A/ja not_active Withdrawn
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101402347B1 (ko) | 2007-12-21 | 2014-06-03 | 주식회사 한라이비텍 | 초전도 공동기의 전자빔 용접방법 |
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EP2571337A1 (en) * | 2010-05-12 | 2013-03-20 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Method of producing superconducting accelerator cavity |
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US10035229B2 (en) | 2011-08-11 | 2018-07-31 | Mitsubishi Heavy Industries Machinery Systems, Ltd. | Processing apparatus and processing method |
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CN114211213A (zh) * | 2022-01-28 | 2022-03-22 | 欧拉姆阀门科技有限公司 | 一种阀杆多材质融合焊接工艺 |
CN114211213B (zh) * | 2022-01-28 | 2024-03-22 | 欧拉姆阀门科技有限公司 | 一种阀杆多材质融合焊接工艺 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20060428 |