JP2000343807A - インク記録方法 - Google Patents

インク記録方法

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JP2000343807A
JP2000343807A JP11157557A JP15755799A JP2000343807A JP 2000343807 A JP2000343807 A JP 2000343807A JP 11157557 A JP11157557 A JP 11157557A JP 15755799 A JP15755799 A JP 15755799A JP 2000343807 A JP2000343807 A JP 2000343807A
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recording medium
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hydroxide
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JP11157557A
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Satoru Izumitani
哲 泉谷
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクを紙等の記録媒体に供給した場合に、
インクが記録媒体の表面において滲んだり、記録媒体の
裏面にまで浸透して裏抜けと呼ばれる現象が生じるのを
防止する。 【解決手段】 記録媒体1上にインクを供給して画像を
形成するにあたり、テトラエチルアンモニウムヒドロオ
キサイド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロオキ
サイド、ジメチルジベンジルアンモニウムヒドロオキサ
イド、Ca(SCN)2、ZnCl2 、LiCl、LiI 、LiSCN 、CaB
r2 、NaSCN 、KSCN、KI、NaI 、水酸化銅のアンモニア
又はエチレンジアミン溶液、酒石酸鉄のアルカリ溶液か
ら選択される少なくとも1種を含む浸透促進剤を記録媒
体上に供給する工程と、インクを記録媒体上に供給する
工程とを行った。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、インクを記録媒
体上に供給して、インクによる画像を記録媒体に形成す
るようにしたインク記録方法に係り、特に、インクを紙
等の記録媒体に供給した場合に、このインクが記録媒体
の表面において滲んだり、このインクが記録媒体の裏面
にまで浸透して裏抜けと呼ばれる現象が生じるのを防止
する点に特徴を有するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェットプリンター等のイ
ンク記録装置においては、一般に染料や顔料を水系媒体
に溶解或いは分散させたインクを、インク供給装置から
紙等の記録媒体上に供給して、この記録媒体上にインク
による画像を形成するようにしていた。
【0003】そして、上記のようにインクをインク供給
装置から記録媒体上に供給した場合、このように供給さ
れたインクが記録媒体中に浸透して乾燥するまでには一
定の時間が必要であった。
【0004】このため、インクが記録媒体中に浸透して
乾燥する前に、このインクが記録媒体の表面で滲み、ブ
リーディンクやフェザリングと呼ばれる現象が発生する
という問題があり、また高速で記録媒体に画像を形成す
るようにした場合には、色彩の異なるインクが混じり合
って、いわゆるカラーブリーディングと呼ばれる現象が
生じたり、先の記録媒体に供給されたインクが乾燥する
前に、この先の記録媒体の上に次の記録媒体が排出され
て、先の記録媒体に供給されたインクが次の記録媒体と
接触し、これによって先の記録媒体におけるインクが次
の記録媒体の裏面に付着したり、先の記録媒体に供給さ
れたインクが次の記録媒体により擦られて、先の記録媒
体に形成された画像が乱れたりする等の問題があった。
【0005】そこで、従来においても、特開昭55−2
9546号公報に示されるように、上記のインク中に界
面活性剤を添加させたり、特開平3−97771号公報
に示されるように、上記のインク中にアルコール系溶剤
を添加させたりして紙等の記録媒体に対するインクの濡
れ性を向上させることが行われていた。
【0006】しかし、上記の公報に示されるように、イ
ンク中にアルコール系溶剤や界面活性剤を添加させた場
合、このインクが記録媒体の裏面まで浸透して裏抜けと
呼ばれる現象が発生したり、またこのインクが記録媒体
の表面においてもその幅方向等に浸透し、依然として、
ブリーディングやフェザリングと呼ばれるインクの滲み
が発生するという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、インクを
記録媒体上に供給して、インクによる画像を記録媒体に
形成するようにしたインク記録方法における上記のよう
な様々な問題を解決することを課題とするものであり、
インクを紙等の記録媒体に供給した場合に、このインク
が記録媒体の表面において滲んだり、このインクが記録
媒体の裏面にまで浸透して裏抜けと呼ばれる現象が生じ
るのを防止することを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明におけるインク
記録方法においては、上記のような課題を解決するた
め、記録媒体上にインクを供給して画像を形成するイン
ク記録方法において、テトラエチルアンモニウムヒドロ
オキサイド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロオ
キサイド、ジメチルジベンジルアンモニウムヒドロオキ
サイド、Ca(SCN)2 、ZnCl2 、LiCl、L
iI、LiSCN、CaBr2 、NaSCN、KSC
N、KI、NaI、水酸化銅のアンモニア又はエチレン
ジアミン溶液、酒石酸鉄のアルカリ溶液から選択される
少なくとも1種を含む浸透促進剤を記録媒体上に供給す
る工程と、インクを記録媒体上に供給する工程とを行う
ようにしたのである。
【0009】そして、この発明におけるインク記録方法
のように、上記のような浸透促進剤を記録媒体上に供給
する工程と、インクを記録媒体上に供給する工程とを行
うようにすると、上記の浸透促進剤によって紙等の記録
媒体におけるセルロースが溶解或いは膨潤されてインク
が浸透しやすい状態になり、インクが速やかに記録媒体
の内部に浸透する。
【0010】このため、この発明におけるインク記録方
法のようにして、インクによる画像を記録媒体上に形成
した場合に、このインクが記録媒体の内部に浸透して速
やかに乾燥し、記録媒体の表面においてインクが滲んだ
りするのが防止され、またインク中にアルコール系溶剤
や界面活性剤を加えたものを用いて、このインクによる
画像を記録媒体上に形成した場合のように、記録媒体の
裏面にまでインクが浸透して裏抜けが生じるということ
もない。
【0011】ここで、上記のように浸透促進剤を記録媒
体上に供給する工程と、インクを記録媒体上に供給する
工程とを行うにあたり、記録媒体上に供給されたインク
が記録媒体の内部に速やかに浸透されるようにするため
には、請求項2に示すように、浸透促進剤を記録媒体上
に供給する工程を行った後に、インクを記録媒体上に供
給する工程を行うようにすることが好ましい。
【0012】ここで、この発明のインク記録方法におい
て使用するインクとしては、水性媒体中に適当な着色剤
等を添加したものを用いることができ、この水性媒体と
しては、水を単独で使用する他、水と水性有機溶媒との
混合溶媒を用いることができる。
【0013】そして、上記の水性有機溶媒としては、記
録媒体へのインクの定着を速めるために、例えば、メチ
ルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコ
ール、イソプロピルアルコール等の炭素数1〜5の脂肪
族アルコール等を適当量用いることができ、またインク
における保湿性を向上させたり、その粘度等を調整する
ため、例えば、エチレングリコール,プロピレングリコ
ール,ブチレングリコール,ヘキシレングリコール等の
モノアルキレングリコール、ジエチレングリコール,ジ
プロピレングリコール等のジアルキレングリコール、ト
リエチレングリコール等のトリアルキレングリコール、
グリセリン等の多価アルコール類を加えるようにした
り、さらにインク中において着色剤が析出するのを防止
するため、例えば、尿素、アミド、環式アミド、アルカ
ノールアミン等の両親媒性物質を添加することもでき
る。
【0014】さらに、吸湿性や水への溶解度の高い臭化
リチウム,臭化ナトリウム,塩化ナトリウム等の無機塩
類や、酢酸ナトリウム,トルエンスルホン酸ナトリウ
ム,フタル酸ナトリウム,酢酸アンモニウム,酢酸トリ
エタノールアミン塩等の有機塩を添加させることもでき
る。
【0015】また、この発明のインク記録方法において
使用するインクにおいて、上記の水性媒体中に添加させ
る着色剤としては、従来より一般に使用されている公知
の酸性染料,直接染料,反応性染料等の水溶性染料、油
溶性染料、顔料を用いることができる。
【0016】そして、上記の染料としては、例えば、
C.I.アシッドイエロー17,23,42,44,7
9,142;C.I.アシッドレッド1,8,13,1
4,18,26,27,35,37,42,52,8
7,89,92,97,106,111,114,11
5,186,249,254,289;C.I.アシッ
ドブルー9,29,45,92,249;C.I.アシ
ッドブラック1,2,7,24,26,94;C.I.
ダイレクトイエロー1,12,24,26,33,4
4,50,86,120,132,142,144;
C.I.ダイレクトレッド1,4,9,13,17,2
0,28,31,39,80,81,83,89,22
5,227;C.I.ダイレクトブルー1,2,6,1
5,22,25,71,76,79,86,87,9
0,98,163,165,199,202;C.I.
ダイレクトブラック19,22,32,38,51,5
6,71,74,75,77,154,168,17
1;C.I.ベーシックイエロー1,2,11,13,
14,15,19,21,23,24,25,28,2
9,32,36,40,41,45,49,51,5
3,63,64,65,67,70,73,77,8
7,91;C.I.ベーシックレッド2,12,13,
14,15,18,22,23,24,27,29,3
5,36,38,39,46,49,51,52,6
8,70,73,78,82,102,104,10
9,112;C.I.ベーシックブルー1,3,5,
7,9,21,22,26,35,41,45,47,
54,62,65,66,67,69,75,77,8
9,92,93,105,117,120,122,1
24,129,137,141,155;C.I.ベー
シックブラック2,8;C.I.リアクティブイエロー
1,5,11,13,14,20,21,22,25,
40,47,51,55,65,67;C.I.リアク
ティブレッド1,14,17,25,26,32,3
7,44,46,55,60,66,74,79,9
6,97;C.I.リアクティブブルー1,2,7,1
4,15,23,32,35,38,41,63,8
0,95;C.I.リアクティブブラック3,4,7,
11,12,17等が使用できる。
【0017】また、上記の顔料としては、アゾ系,フタ
ロシアニン系,アントラキノン系,キナクリドン系,ジ
オキサジン系,インジゴ系,チオインジゴ系,ペリレン
系,アニリンブラック,アゾメチン系,ローダミンBレ
ーキ系,カーボンブラック等が使用でき、具体的には、
C.I.ピグメントイエロー1,2,3,13,16,
83,93,95;C.I.ピグメントレッド5,7,
12,48,57,112,122;C.I.ピグメン
トブルー1,2,3,15:3,16等が用いられる。
【0018】そして、上記のような着色剤を水性媒体中
に添加させる量については、その量があまり少ないと、
インクに充分な色彩が付与されない一方、その量が多く
なりすぎると、着色剤の分散等が充分に行えなくなるた
め、一般に、インク中に着色剤を0.1〜20重量%の
範囲で加えるようにする。
【0019】また、この発明のインク記録方法において
使用するインクにおいては、インクの特性を向上させる
ために、例えば、水可溶性樹脂、防カビ剤、防腐剤、p
H調整剤、キレート剤、酸素吸収剤、防錆剤、消光剤等
を加えることもできる。
【0020】ここで、水可溶性樹脂は、インクの定着性
を向上させたり、インク中における着色剤の分散性を高
めるために用いられ、例えば、ヒドロキシエチルセルロ
ース,カルボキシメチルセルロース,ビスコース等のセ
ルロース誘導体、アルギン酸,アラビアゴム,トラガン
トゴム,リグニンスルホン酸,ゼラチン等の天然高分子
類、りん酸でん粉,カルボキシメチルでん粉塩等のでん
粉誘導体、ポリアクリル酸,ポリメタクリル酸,ポリビ
ニル硫酸,ポリビニルスルホン酸,縮合ナフタレンスル
ホン酸,エチレン−アクリル酸共重合体,スチレン−ア
クリル酸共重合体,スチレン−メタクリル酸共重合体,
アクリル酸エステル−アクリル酸共重合体,アクリル酸
エステル−メタクリル酸共重合体,スチレン−マレイン
酸共重合体,スチレン−マレイン酸エステル共重合体,
スチレン−イタコン酸共重合体,イタコン酸エステル−
イタコン酸共重合体,ビニルナフタレン−アクリル酸共
重合体,ビニルナフタレン−メタクリル酸共重合体,ビ
ニルナフタレン−イタコン酸共重合体,フェノール樹
脂,ポリアミド樹脂,ポリイミド樹脂,ポリアミック酸
樹脂,エポキシ樹脂,ポリエステル樹脂,ポリウレタン
樹脂,ポリウレタン−ウレア樹脂,ポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテル,ポリオキシエチレンアルキ
ルアミン,ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステ
ル,ポリビニルアルコール,ポリビニルピロリドン,ポ
リアルキレンカチオン,フタル化ゼラチン,両性イオン
基を有する高分子等の合成樹脂を用いることができる。
【0021】また、pH調整剤は、インクのpHを適切
な状態に保ち、pHの変化によって着色剤の分散安定性
が低下するのを抑制するために用いられ、例えば、Na
HCO3 ,Na2 4 7 ,Na2 CO3 ,KHC
3 ,K2 CO3 ,NaOH,CH3 COONa,N
(CH2 CH2 OH)3 等を用いることができる。
【0022】また、保湿剤は、水性媒体の主成分である
水の蒸発によってインクの濃度や粘度等が変化するのを
防止するために用いられ、例えば、1,2−エタンジオ
ール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジ
オール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオ
ール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,7−ヘプタンジオ
ール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2−エ
チル−1,3−ヘキサンジオール、グリセリン、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチ
レングリコール、ポリエチレングリコール200、ジプ
ロピレングリコール、2,2' −チオジエタノール、
1,2,6−ヘキサントリオール等のアルキレングリコ
ール類;1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキ
シエタン、1,2−ジブトキシエタン、ジエチレングリ
コールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチ
ルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、
2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2
−(メトキシメトキシ)エタノール、2−ブトキシエタ
ノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレング
リコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール
モノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチ
ルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エ
トキシ−2−プロパノール、ジプロピレングリコール、
ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピ
レングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレング
リコールモノメチルエーテル等の多価アルコールの低級
アルキルエーテル類等を用いることができる。
【0023】また、キレート剤は、インク中に存在する
金属イオンを捕捉し、金属イオンによって着色剤の分散
安定性が失われるのを防止するために用いられるもので
あり、例えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、エ
チレンジアミン四酢酸、ニトリル三酢酸ナトリウム、ヒ
ドロオキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、
ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル二酢
酸ナトリウム等を用いることができる。
【0024】また、防カビ剤は、インク中においてカビ
等が発生するのを防止するために用いられるものであ
り、例えば、チアベンゾール(メルク社製),メルガー
ル(ヘキスト社製)等のイミダゾール系のものや、プロ
キセル(ゼネカ社製)、アモルデン(大和化学工業社
製)等のイソチアゾリン系のものや、プレベントールシ
リーズ(バイエル社製)、ソヂウムオマジン、ジオキシ
ン、ジヒドロ酢酸ナトリウム、水ガラス等を用いること
ができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態に係る
インク記録方法を添付図面に基づいて具体的に説明す
る。
【0026】(実施形態1)実施形態1においては、図
1に示すように、記録媒体1上にインクを吐出させるイ
ンク吐出装置10よりも記録媒体1の搬送方向上流側の
位置に、浸透促進剤を記録媒体1に供給する浸透促進剤
供給装置20として、浸透促進剤を記録媒体1に塗布す
る塗布ローラ21を設けている。
【0027】そして、この塗布ローラ21によって記録
媒体1に浸透促進剤を塗布した後、上記のインク吐出装
置10から記録媒体1上にインクを吐出させて記録媒体
1に画像を形成するようにしている。
【0028】(実施形態2)実施形態2においては、図
2に示すように、記録媒体1上にインクを吐出させるイ
ンク吐出装置10よりも記録媒体1の搬送方向上流側の
位置に、浸透促進剤を記録媒体1に供給する浸透促進剤
供給装置20として、浸透促進剤を記録媒体1に吐出さ
せる吐出装置22を設けている。
【0029】そして、この吐出装置22によって記録媒
体1に浸透促進剤を吐出させた後、上記のインク吐出装
置10から浸透促進剤が吐出された記録媒体1上にイン
クを吐出させて記録媒体1に画像を形成するようにして
いる。
【0030】なお、上記の実施形態1,2においては、
記録媒体1上にインクを吐出させるインク吐出装置10
よりも記録媒体1の搬送方向上流側の位置に浸透促進剤
供給装置20を設けるようにしたが、記録媒体1上にイ
ンクを吐出させるインク吐出装置10よりも記録媒体1
の搬送方向下流側の位置に、浸透促進剤を記録媒体1に
供給する浸透促進剤供給装置20を設け、上記のインク
吐出装置10から記録媒体1上にインクを吐出させて画
像を形成した後、インクが吐出された記録媒体1の部分
に上記の浸透促進剤供給装置20から浸透促進剤を供給
するようにしてもよい。
【0031】
【実施例】以下、この発明の実施例に係るインク記録方
法について具体的に説明すると共に、この発明の実施例
に係るインク記録方法が優れている点を比較例を挙げて
明らかにする。
【0032】(実施例1)この実施例1においては、浸
透促進剤として、トリメチルベンジルアンモニウムヒド
ロオキサイド(アルドリッチ社製)が40%含有された
水溶液を20重量部、蒸留水を80重量部の割合にし、
これらをビーカー中において30分間混合攪拌させて調
製した浸透促進剤を用いるようにした。
【0033】また、インクとしては、着色剤のダイレク
トブルーを10.0重量部、分子量が2000のポリエ
チレングリコールを3.0重量部、蒸留水を77.0重
量部の割合にし、これらをビーカー中において混合攪拌
して調製した粘度が2.6cp、表面張力が65.2d
yn/cmになったインクを用いるようにした。
【0034】そして、この実施例1においては、記録媒
体1として市販の記録紙(ミノルタ社製:EPペーパ
ー)を用い、前記の実施形態1に示すように、塗布ロー
ラ21によって上記の記録媒体1に上記の浸透促進剤を
塗布した後、インク吐出装置10から記録媒体1上に上
記のインクを吐出させて、記録媒体1に画像を形成する
ようにした。
【0035】(実施例2)この実施例2においては、浸
透促進剤として、上記の実施例1の場合と同じ浸透促進
剤を用いる一方、インクとしては、着色剤の銅フタロシ
アニンブルーを5.0重量部、スチレン−マレイン酸樹
脂を2.0重量部、蒸留水を90.0重量部の割合に
し、これらをビーカー中において混合撹拌した後、サン
ドミルを用いて5時間分散させて調製した粘度が2.6
cp、表面張力が48.9dyn/cmになったインク
を用いるようにした。
【0036】そして、この実施例2においても、上記の
実施例1の場合と同様に、記録媒体1に市販の記録紙
(ミノルタ社製:EPペーパー)を用い、前記の実施形
態1に示すように、塗布ローラ21によって上記の記録
媒体1に上記の浸透促進剤を塗布した後、インク吐出装
置10から記録媒体1上に上記のインクを吐出させて、
記録媒体1に画像を形成するようにした。
【0037】(実施例3)この実施例3においては、浸
透促進剤として、水酸化鉄(II)15g(0.167m
ol)と酒石酸水素ナトリウム85.0g(0.5mo
l)とを、1NのNaOH水溶液200gに加えて撹拌
し、酒石酸ナトリウム鉄の塩基性水溶液を調製した。そ
して、このように調製した酒石酸ナトリウム鉄の塩基性
水溶液を20重量部、蒸留水を80重量部の割合にし、
これらをビーカー中において30分間混合撹拌させて調
製した浸透促進剤を用いるようにした。
【0038】また、インクとしては、着色剤のダイレク
トブルーを10.0重量部、ポリエチレングリコールを
3.0重量部、蒸留水を77.0重量部の割合にし、こ
れらをビーカー中において混合攪拌して調製した粘度が
2.4cp、表面張力が65.1dyn/cmになった
インクを用いるようにした。
【0039】そして、この実施例3においては、記録媒
体1に市販の記録紙(ミノルタ社製:EPペーパー)を
用い、前記の実施形態2に示すように、吐出装置22か
ら記録媒体1上に上記の浸透促進剤を吐出させた後、こ
のように浸透促進剤が吐出された記録媒体1上にインク
吐出装置10から上記のインクを吐出させて、記録媒体
1に画像を形成するようにした。
【0040】(実施例4)この実施例4においては、浸
透促進剤として、Ca(SCN)2 を20.0重量部、
蒸留水を80.0重量部の割合にし、これらをビーカー
中において30分間混合撹拌させて調製した浸透促進剤
を用いるようにした。
【0041】また、インクとしては、着色剤のダイレク
トブルーを10.0重量部、ポリエチレングリコールを
3.0重量部、蒸留水を77.0重量部の割合にし、こ
れらをビーカー中において混合攪拌して調製した粘度が
2.6cp、表面張力が65.0dyn/cmになった
インクを用いるようにした。
【0042】そして、この実施例4においては、記録媒
体1として市販の記録紙(ミノルタ社製:EPペーパ
ー)を用い、上記の実施例1,2の場合と同様に、前記
の実施形態1に示すように、塗布ローラ21によって上
記の記録媒体1に上記の浸透促進剤を塗布した後、イン
ク吐出装置10から記録媒体1上に上記のインクを吐出
させて、記録媒体1に画像を形成するようにした。
【0043】(比較例1〜3)比較例1においては、イ
ンクとして、着色剤のダイレクトブルーを10.0重量
部、ポリエチレングリコールを3.0重量部、ノニオン
性界面活性剤(三洋化成社製:ノニポール60)を1.
0重量部、蒸留水を86.0重量部の割合にし、これら
をビーカー中において混合撹拌させて調製した粘度が
2.7cp、表面張力が40.8dyn/cmになった
インクを用いるようにした。
【0044】比較例2においては、インクとして、着色
剤のダイレクトブルーを10.0重量部、ポリエチレン
グリコールを3.0重量部、アルコール系溶剤のジエチ
レングリコールを7.0重量部、蒸留水を86.0重量
部の割合にし、これらをビーカー中において混合撹拌し
て調製した粘度が2.7cp、表面張力が50.2dy
n/cmになったインクを用いるようにした。
【0045】比較例3においては、インクとして、上記
の実施例1の場合と同様に、着色剤のダイレクトブルー
を10.0重量部、ポリエチレングリコールを3.0重
量部、蒸留水を77.0重量部の割合にし、これらをビ
ーカー中において混合攪拌して調製した粘度が2.7c
p、表面張力が62.0dyn/cmになったインクを
用いるようにした。
【0046】そして、これらの比較例1〜3において
は、記録媒体1に市販の記録紙(ミノルタ社製:EPペ
ーパー)を用い、インク吐出装置10から上記のインク
をそれぞれ上記の記録媒体上に吐出させて画像を形成す
るようにし、記録媒体1に別個に浸透促進剤を供給しな
いようにした。
【0047】次に、上記の実施例1〜4及び比較例1〜
3のようにして形成した画像について、記録媒体1上に
おけるインクの乾燥性、記録媒体1の裏面にまでインク
が浸透する裏抜け及びインクの滲みの評価を行い、これ
らの結果を下記の表1に合わせて示した。
【0048】ここで、記録媒体上におけるインクの乾燥
性については、上記の実施例1〜4及び比較例1〜3の
ようにして画像を形成した後、すぐにこの画像の印字面
を綿棒で擦り、この時の綿棒の汚れを目視により評価
し、綿棒にインクの付着が全くない場合を○、綿棒にイ
ンクがわずかに付着する場合を△、綿棒にインクの付着
がある場合を×で示した。
【0049】また、裏抜けについては、上記の実施例1
〜4及び比較例1〜3のようにして画像を形成した後、
この画像における裏抜けをドットアナライザーを用いて
調べ、裏抜けが全く無い場合を○、画像の裏面において
部分的に裏抜けが生じた場合を△、画像の裏面全体に裏
抜けが生じた場合を×で示した。
【0050】また、インクの滲みについては、上記の記
録媒体1上に幅が3ドットの直線を印字して、この直線
におけるガタツキ具合を示すTEP(Tangenti
alEdge Profile)を、ドットアナライザ
ー(王子計測機器社製:DA−5000S)を用いて調
べ、TEPが40μm未満の場合を○、TEPが40μ
m以上で60μm未満の場合を△、TEPが60μm以
上の場合を×で示した。なお、TEPは、直線のガタツ
キを本来あるべき直線からの変位量として求め、その標
準偏差値を示している。
【0051】
【表1】
【0052】この結果、上記の実施例1〜4の各インク
記録方法に示すように、記録媒体1上に浸透促進剤を供
給した後、この記録媒体1上にインクを吐出して画像を
形成した場合、ノニオン系界面活性剤やアルコール系溶
剤を含有させたインクを用いて画像を形成した比較例
1,2のものに比べて、インクの裏抜けや滲みのない良
好な画像が得られるようになり、またインク中にノニオ
ン系界面活性剤やアルコール系溶剤を加えず、このイン
クを単に記録媒体1上に吐出させて画像を形成した比較
例3のものに比べて、記録媒体1上においてインクが速
やかに乾燥されるようなった。
【0053】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明における
インク記録方法においては、テトラエチルアンモニウム
ヒドロオキサイド、トリメチルベンジルアンモニウムヒ
ドロオキサイド、ジメチルジベンジルアンモニウムヒド
ロオキサイド、Ca(SCN) 2 、ZnCl2 、LiC
l、LiI、LiSCN、CaBr2 、NaSCN、K
SCN、KI、NaI、水酸化銅のアンモニア又はエチ
レンジアミン溶液、酒石酸鉄のアルカリ溶液から選択さ
れる少なくとも1種を含む浸透促進剤を記録媒体上に供
給する工程と、インクを記録媒体上に供給する工程とを
行うようにしたため、上記の浸透促進剤によって紙等の
記録媒体におけるセルロースが溶解或いは膨潤されてイ
ンクが浸透しやすい状態になり、インクが速やかに記録
媒体の内部に浸透するようになった。
【0054】この結果、この発明におけるインク記録方
法により記録媒体上にインクによる画像を形成する場
合、インクが記録媒体の内部に浸透して速やかに乾燥
し、記録媒体の表面においてインクが滲んだりするのが
防止され、またアルコール系溶剤や界面活性剤を加えた
インクを用いて画像を記録媒体上に形成する場合のよう
に、記録媒体の裏面にまでインクが浸透して裏抜けが生
じるということもなく、良好な画像が安定して得られる
ようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態1に係るインク記録方法を
示した概略説明図である。
【図2】この発明の実施形態2に係るインク記録方法を
示した概略説明図である。
【符号の説明】
1 記録媒体 10 インク吐出装置 20 浸透促進剤供給装置 21 塗布ローラ 22 吐出装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体上にインクを供給して画像を形
    成するインク記録方法において、テトラエチルアンモニ
    ウムヒドロオキサイド、トリメチルベンジルアンモニウ
    ムヒドロオキサイド、ジメチルジベンジルアンモニウム
    ヒドロオキサイド、Ca(SCN)2 、ZnCl2 、L
    iCl、LiI、LiSCN、CaBr2 、NaSC
    N、KSCN、KI、NaI、水酸化銅のアンモニア又
    はエチレンジアミン溶液、酒石酸鉄のアルカリ溶液から
    選択される少なくとも1種を含む浸透促進剤を記録媒体
    上に供給する工程と、インクを記録媒体上に供給する工
    程とを有することを特徴とするインク記録方法。特徴と
    するインク記録方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載したインク記録方法にお
    いて、テトラエチルアンモニウムヒドロオキサイド、ト
    リメチルベンジルアンモニウムヒドロオキサイド、ジメ
    チルジベンジルアンモニウムヒドロオキサイド、Ca
    (SCN)2 、ZnCl2 、LiCl、LiI、LiS
    CN、CaBr2 、NaSCN、KSCN、KI、Na
    I、水酸化銅のアンモニア又はエチレンジアミン溶液、
    酒石酸鉄のアルカリ溶液から選択される少なくとも1種
    を含む浸透促進剤を記録媒体上に供給する工程を行った
    後に、上記の浸透促進剤を供給した記録媒体上にインク
    を供給する工程を行うことを特徴とするインク記録方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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