JP2000343725A

JP2000343725A - インクジェット記録装置、及びこれに適したインクカートリッジ

Info

Publication number: JP2000343725A
Application number: JP2000098511A
Authority: JP
Inventors: Katsuhiro Okubo; 勝弘大久保
Original assignee: Seiko Epson Corp
Current assignee: Seiko Epson Corp
Priority date: 1999-03-31
Filing date: 2000-03-31
Publication date: 2000-12-12

Abstract

(57)【要約】【課題】インクカートリッジの装着状態において、イ
ンク供給針での気泡の発生を防止すること。【解決手段】インク供給口１にインク供給針２をガイ
ドするテーパ部３と、封止部６とを備えたパッキン４が
設けられ、テーパ部３がインク供給針２の外表面に密着
して大気との接触領域を可及的に減少させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】本発明は、記録ヘッドに連通するインク供
給針にインクカートリッジを装着してインクを供給する
形式のインクジェット記録装置、及びこれに適したイン
クカートリッジに関する。

【０００２】

【従来の技術】インクカートリッジをキャリッジに搭載
し、記録ヘッドに連通するインク供給針を介してカート
リッジから記録ヘッドに供給する記録装置は、図６に示
したようにカートリッジＡのインク供給口Ｂに、インク
供給針Ｃの外周に弾性的に係合するパッキンＤを嵌装し
て、インクカートリッジの脱着と、インク溶媒の蒸発の
防止を図るように構成されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、インク
カートリッジＡのパッキンＤとの係合部よりも記録ヘッ
ドＥ側の領域においては、パッキンＤとの間で形成され
る空間Ｆの大気がインク供給針Ｃを構成する材料を透過
してインク供給針Ｃの内部空間に侵入して気泡を発生さ
せる。そして、この気泡は、温度の上昇や、また長期間
の放置により大きく成長してインクの流路のフィルタＧ
を塞ぎ、記録ヘッドＥへのインクの供給を阻害するとい
う問題がある。本発明はこのような問題に鑑みてなされ
たものであって、その目的とするところは、インクカー
トリッジとインク供給針との係合部近傍からの大気の侵
入を可及的に防止して、インクを確実に記録ヘッドに供
給することができる記録装置を提供することである。本
発明の他の目的は、上記記録装置に適したインクカート
リッジを提供することである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】このような問題を解消す
るために本発明においては、インク供給針に接続された
記録ヘッドと、前記インク供給針にインク供給口を介し
て装着されるインクカートリッジとをキャリッジの搭載
したインクジェット記録装置において、前記インク供給
針の少なくとも基底部側で前記インク供給針に弾接する
パッキンが前記インク供給口に設けられている。

【０００５】

【作用】インク供給針の基底部にパッキンが密着してイ
ンク供給針の大気露出面を可及的に減少させてインク供
給針内での気泡の発生を防止する。

【０００６】

【発明の実施の形態】そこで以下に本発明の詳細を図示
した実施例に基づいて説明する。図１は、インクカート
リッジのインク供給口の領域を拡大して示すものであっ
て、インク供給口１には、インク供給針２の挿入側が拡
開したテーパ部３を備えたパッキン４が、インク供給口
１の表面から若干量ｇ、突出する状態で挿入されてい
る。

【０００７】パッキン４は、その基底部の露出端面に、
挿入されるインク供給針２の軸心と同心上に位置するよ
うに環状凸部５が形成され、さらに上部にインク供給針
２の外径よりも若干小さな内径の封止部６を形成して構
成されている。またテーパ部３は、その内面が後述する
インク供給針２のすそ部に密着する形状に整形されてい
る。

【０００８】一方、インク供給針２は、記録ヘッドを固
定するヘッドホルダ７の上部に形成された凹部８に係合
する基部９を備え、フィルタ室１０を確保するすそ部１
１から筒胴部１２を延長して先端に挿入ガイド用のテー
パ面１３を形成して構成され、基部９をフィルタ１４を
介装するようにヘッドホルダ７の凹部８に気密的に固定
されている。基部９の表面にはパッキン４の環状凸部５
が圧接される環状溝１５が形成されている。

【０００９】この実施例において、インクカートリッジ
が装着されると、インク供給針１３がインク供給口１の
パッキン４のテーパ部３の内面に案内されて封止部６を
押し広げながら陥入する。インクカートリッジが規定の
位置まで挿入されると、テーパ部３がインク供給針２の
すそ部１１に密着する。そして、パッキン４はその底部
がインク供給口１の表面から若干量ｇ突出しているた
め、凸部５がインク供給針２の環状溝１５に確実に弾接
する。

【００１０】この結果、インク供給針２は、封止部６よ
りインクカートリッジ側では封止部６及びインク溜め室
１６のインクにより大気と遮断され、またすそ部１１は
表面に密着しているパッキン４のテーパ部３により大気
と遮断されている。また、基部９側においては環状凸部
５と環状溝１５とが弾性的に係合して気密性を高めてい
る。したがって、記録動作が長時間中断されてインク供
給針２にインクが長時間停滞しても、ここに溶け込む空
気の量が少なく、気泡の発生が可及的に防止される。

【００１１】なお、上述の実施例においては、パッキン
４の基底部に環状凸部を、またインク供給針２の基部９
に環状溝を形成しているが、パッキン４の基底部に環状
溝を、またインク供給針２の基部９に環状凸部を形成し
ても同様の作用を奏することは明らかである。

【００１２】図２は、本発明の他の実施例を示すもので
あって、この実施例においてはパッキン４は、インク供
給針２の筒胴領域からすそ部に対向する領域に、インク
供給針２の形状よりも若干小さい相似形状の貫通孔１７
を備えた筒胴体として形成されている。

【００１３】この実施例によれば、図２（ロ）に示した
ようにインク供給針２が挿入されると、パッキン４がそ
の弾性によりにより押し広げられて貫通孔１７がインク
供給針２の外表面に密着するから、インク供給針２から
の空気の侵入を筒胴体として厚く形成されたパッキン４
により阻止することができる。

【００１４】図３は、本発明の他の実施例を示すもので
あって、インク供給針２には図３（イ）に示したように
底部側に垂直面２ａを形成する一方、パッキンには図３
（ロ）に示したようにカートリッジが正規の位置に装着
されたとき垂直面２ａに対向する領域に環状凸部１８を
形成すると、図３（ハ）に示したように環状凸部１８が
インク供給針２の根元で垂直壁２ａに弾接してここを封
止するから、インク供給口からの空気の侵入を防止する
ことができる。

【００１５】なお、上述の実施例においては、インク供
給針２のすそ部１１にパッキン４のテーパ部３を弾接さ
せて封止しているが、パッキン４を遮気性が高い材質に
より構成した場合には、図４に示したように、パッキン
４の基底部に環状凸部５を、インク供給針２の基部９に
環状溝１５を形成し、これらで大気との連通を断つと、
パッキン４とインク供給針４の間に空隙Ｆが存在しても
気泡の発生を防止することが可能である。

【００１６】ところで、上述の実施例のインク供給針２
は、図１に見られるように筒胴部１２が長く、またテー
パ面１３も大きく形成されていて、パッキン４の密着面
積を広く取ることができるが、図５（イ）（ロ）に示し
たインク供給針２’のように筒胴部１２’の長さＬが短
く、またテーパ面１３’も小さいか、存在しない場合に
は、前述のパッキンとの接触面積が小さくなり気密性の
確保が困難となる。

【００１７】このようなインク供給針２’に対しては、
インク供給口形成部１７’の先端部１７ａ’の中心より
側に環状の溝２０を形成し、ここに若干突出するように
柔軟性物質からなる環状板２１を若干インク供給口形成
部１７’の先端部１７ａから突出するように収容した
り、または図５（ロ）に示したようにリング状パッキン
２２を装填して、インク供給針２’の基部９’に弾接さ
せるようにしても同様の作用を奏する。

【００１８】この場合、好ましくはインク供給口形成部
１７’の先端部１７ａ’がヘッドホルダ７の表面からギ
ャップＧをもって浮いている状態、つまり先端側の周面
が露出している状態でカートリッジを保持するのが好ま
しく、さらには比較的硬質のパッキン２２を用いる場合
には、インク供給針２’の基部９’にパッキン２２が係
合する溝を形成すると、気密性をより確実に維持するこ
とができる。

【００１９】

【発明の効果】以上、説明したように本発明において
は、インク供給針の基底部に弾接するパッキンがインク
供給口に設けらているので、インク供給針の基底部がパ
ッキンにより封止されてインク供給針の大気露出面を可
及的に減少させて、長期間の休止状態におかれてもイン
ク供給針内での気泡の発生を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図（イ）、（ロ）は、それぞれ本発明のインク
ジェット式記録装置の一実施例を、インク供給針とイン
ク供給口との接続構造、及びインクカートリッジのイン
ク供給口の構造で示す図である。

【図２】図（イ）、（ロ）は、それぞれインクカートリ
ッジのインク供給口の他の実施例、及びインク供給針と
の接続状態を示す図である。

【図３】図（イ）乃至（ハ）は、それぞれインク供給
針、インク供給口の他の実施例、及びこれらの接続状態
を示す図である。

【図４】インク供給口の他の実施例をインク供給針との
接続構造で示す図である。

【図５】図（イ）、（ロ）は、それぞれインクカートリ
ッジのインク供給口の他の実施例をインク供給針との接
続状態で示す図である。

【図６】インクジェット記録装置の一例を、キャリッジ
に搭載された記録ヘッドとインクカートリッジとのイン
ク供給流路の構造で示す図である。

【符号の説明】

１インク供給口２インク供給針３テーパ部４パッキン５環状凸部６封止部７ヘッドホルダ９基部１２筒胴部１５環状溝

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】インク供給針に接続された記録ヘッド
と、前記インク供給針にインク供給口を介して装着され
るインクカートリッジとをキャリッジの搭載したインク
ジェット記録装置において、前記インク供給針の少なくとも基底で前記インク供給針
に弾接するパッキンが前記インク供給口に設けられてい
るインクジェット記録装置。
【請求項２】前記パッキンが前記インク供給針の先端
側と基部とで弾接する請求項１に記載のインクジェット
記録装置。
【請求項３】前記パッキンが、前記インク供給口から
突出している請求項１に記載のインクジェット記録装
置。
【請求項４】前記インク供給口から突出する前記パッ
キンが露出されている請求項３に記載のインクジェット
記録装置。
【請求項５】前記パッキンが、前記インク供給針をガ
イドするテーパ部と、封止部とを備え、前記テーパ部が
前記インク供給針の外表面に密着する請求項１に記載の
インクジェット記録装置。
【請求項６】前記インク供給針と対向する領域に前記
インク供給針の挿入が可能な程度に前記インク供給針の
外径より小さく、かつ相似形状の貫通孔が前記パッキン
に形成されている請求項１に記載のインクジェット記録
装置。
【請求項７】前記パッキンの基底部と前記インク供給
針の基部とに相互に係合する環状溝または環状凸部が形
成されている請求項１に記載のインクジェット記録装
置。
【請求項８】記録ヘッドに連通するインク供給針にイ
ンク供給口を介して装着されるインクカートリッジにお
いて、前記インク供給針の先端側と基底部側で前記イン
ク供給針に弾接するパッキンが前記インク供給口に設け
られているインクカートリッジ。
【請求項９】前記パッキンが、前記インク供給口から
突出している請求項８に記載のインクカートリッジ。
【請求項１０】前記パッキンが、前記インク供給針に
装着された状態では先端の周面が露出している請求項９
に記載のインクカートリッジ。
【請求項１１】前記パッキンが、前記インク供給針を
ガイドするテーパ部と、封止部とを備え、前記テーパ部
が前記インク供給針の外表面に密着する請求項８に記載
のインクカートリッジ。
【請求項１２】前記インク供給針と対向する領域に前
記インク供給針の挿入が可能な程度に前記インク供給針
の外径より小さく、かつ相似形状の貫通孔が前記パッキ
ンに形成されている請求項８に記載のインクカートリッ
ジ。
【請求項１３】前記パッキンの基底部に、前記インク
供給針の基部に相互に係合する環状溝または環状凸部が
形成されている請求項８に記載のインクカートリッジ。