JP2000336482A - 成膜方法及び成膜装置 - Google Patents

成膜方法及び成膜装置

Info

Publication number
JP2000336482A
JP2000336482A JP11149316A JP14931699A JP2000336482A JP 2000336482 A JP2000336482 A JP 2000336482A JP 11149316 A JP11149316 A JP 11149316A JP 14931699 A JP14931699 A JP 14931699A JP 2000336482 A JP2000336482 A JP 2000336482A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film forming
reaction chamber
film
temperature
cleaning
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11149316A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Tsuchiya
真二 土屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP11149316A priority Critical patent/JP2000336482A/ja
Publication of JP2000336482A publication Critical patent/JP2000336482A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chemical Vapour Deposition (AREA)
  • Drying Of Semiconductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 反応室内のプラズマによるクリーニング工程
に左右されずに、安定した形成膜厚で複数回の成膜処理
を連続して行うことができる成膜装置及び成膜方法を提
供することを目的とする。 【解決手段】 複数回の成膜処理S1aを行う成膜工程
S1と、反応室内をプラズマクリーニングするクリーニ
ング工程S2とを繰り返し行う成膜方法において、クリ
ーニング工程S2と、その後に行われる成膜工程S1と
の間に、反応室内を冷却する冷却工程S3を行う。これ
によって、クリーニング工程S2における反応室内の温
度上昇に関わりなく、成膜工程S1を行い、成膜工程S
1における各成膜処理S1aの成膜温度の条件を均一化
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成膜方法及び成膜
装置に関し、特には成膜工程と反応室内のプラズマによ
るクリーニング工程とを繰り返し行う成膜方法及び、プ
ラズマ生成機能を有する成膜装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置やその他の電子部品の製造に
用いられる成膜装置は、処理基板(例えば半導体ウエ
ハ)の大口径化にともない、枚葉式のものが主流になり
つつある。図5には、このような成膜装置の一例とし
て、枚葉式の平行平板型プラズマCVD(Chemical Vap
or Deposition)装置の概略構成図を示した。この成膜装
置は、反応室101、反応室101に接続されたガス供
給管102、反応室101内に配置された基板W載置用
のサセプタ103、サセプタ103と対向して設けられ
たフェースプレート104を備えている。サセプタ10
3は、例えばランプ105のような温調機能を備えると
共にチャック機能を備えたものであり、下部電極として
も機能する。フェースプレート104は、反応室101
に対するガス供給管102の接続部分を覆う状態で設け
られると共に、成膜ガスやキャリアガス等のガスをサセ
プタ103側に供給するための複数の供給孔を有し、上
部電極として機能する。
【0003】このような構成の成膜装置を用いて成膜処
理を行う場合、先ず、サセプタ103上に基板Wを載置
し、反応室101内を所定の真空状態にまで排気した
後、ガス供給管102から反応ガスを供給した状態でフ
ェースプレート104に高周波電圧を印加する。これに
よって、サセプタ103−フェースプレート104間で
反応ガスプラズマを発生させ、基板W表面に対してプラ
ズマCVDによる成膜処理を行う。
【0004】また、このような成膜装置を用いる場合、
成膜処理の合間に反応室101内をクリーニングする工
程を行うことで、成膜処理中における反応室内での発塵
を抑えている。このクリーニング工程では、反応室10
1内をプラズマ雰囲気にする、いわゆるプラズマクリー
ニングが行われており、以下のようにする。先ず、成膜
処理が終了した基板Wを反応室101から搬出した後、
反応室101内にクリーニングガスを導入する。そし
て、フェースプレート104に高周波電圧(RF)を印
加して反応室101内にクリーニングガスプラズマを発
生させ、これによって反応室101内をプラズマクリー
ニングする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、以上のような
成膜処理の合間にクリーニング工程を行う成膜方法にお
いては、クリーニング工程の導入が設備生産性を低下さ
せる要因になる。特に、上述のような枚葉式の成膜装置
においては、クリーニング工程の導入による設備生産性
の低下が顕著になる。このため、枚葉式の成膜装置を稼
働させる場合には、複数回(例えば5回)の成膜処理毎
にクリーニング工程を行うことで、設備生産性を確保す
るようにしている。
【0006】ところが、複数回の成膜処理毎にクリーニ
ング工程を行う場合、クリーニング工程の後には膜成処
理の回数が進むにしたがって形成膜厚が変動するという
問題があった。図6には、成膜条件(成膜ガスの流量、
反応室内圧力、サセプター温度、高周波電圧パワー等)
を同一にした各成膜処理(Run No.1〜25)で得られた形
成膜厚のグラフを示した。このグラフに示すように、同
一の成膜条件による成膜処理であっても、クリーニング
工程(RF Clean)直後の成膜処理(Run No.1,6,11,1
6,21)から成膜処理の回数(Run No.1)が進むにしたが
って形成膜厚が次第に薄くなり、クリーニング工程を境
にして形成膜厚が周期的に変化することがわかる。これ
は、この成膜処理が施された基板を用いて得られる半導
体装置の信頼性を低下させる要因になる。なお、形成膜
厚の周期的な変化は、成膜処理毎にクリーニング工程を
行った場合には発生しないことが確認されている。
【0007】そこで本発明は、反応室内のプラズマによ
るクリーニング工程に左右されずに、この反応室内にお
いて安定した形成膜厚で複数回の成膜処理を連続して行
うことができる成膜方法及び成膜装置を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るための本発明の成膜方法は、反応室内において基板の
表面に対して成膜処理を行う成膜工程と、当該反応室内
をプラズマクリーニングするクリーニング工程とを繰り
返し行う成膜方法において、クリーニング工程とその後
の成膜工程との間に、反応室内を冷却する冷却工程を行
うことを特徴としている。
【0009】このような成膜方法によれば、クリーニン
グ工程において反応室内がプラズマ雰囲気になること
で、サセプタ上方の温度がクリーニング工程前よりも上
昇した場合であっても、このクリーニング工程後に冷却
工程が行われることで、サセプタ上方の温度が降下す
る。このため、クリーニング工程前とクリーニング工程
の直後とにおけるサセプタ上方の反応領域の温度が均一
化される。このため、クリーニング工程の前後におい
て、サセプタ上方の反応領域の温度が均一化された条件
で成膜処理が行われる。
【0010】また、本発明の成膜装置は、内部が真空排
気される反応室と、当該反応室内に設けられた基板載置
用のサセプタと、当該反応室内をプラズマ雰囲気にする
ためのプラズマ生成機能を有する成膜装置において、前
記反応室内におけるサセプタ上方の温度を検出する温度
検出手段と、前記温度検出手段で検出された温度に基づ
いて、前記反応室内への不活性なガスの供給を制御する
制御手段とを備えたことを特徴としている。
【0011】このような構成の成膜装置によれば、サセ
プタ上方の温度が温度検出手段で検出され、検出された
温度に基づいて反応室内への不活性なガスの供給が制御
手段によって制御される。このため、反応室内がプラズ
マ雰囲気になることでサセプタ上方の温度が上昇したこ
とを温度検出手段で検知した場合、真空排気状態にある
反応室内に制御手段によって不活性なガスを断続的に供
給するように設定することで、サイクルパージの効果に
よって反応室内が速やかに冷却される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。ここでは先ず、一例とし
て、枚葉式の平行平板型プラズマ成膜装置に本発明の成
膜装置を適用した実施形態を説明する。なお、本発明の
成膜装置は、これに限定されることはなく、反応室内を
プラズマ雰囲気にするためのプラズマ生成機能を有する
成膜装置に広く適用可能である。
【0013】図1は、本発明の成膜装置の概略構成図で
ある。この図に示す成膜装置は、反応室1、反応室1に
接続されたガス供給管2、反応室1内に配置された基板
載置用のサセプタ3、サセプタ3と対向して設けられた
フェースプレート4、温度検出手段としての熱電対5を
備えている。
【0014】反応室1は、ここでは図示を省略した排気
手段をその底面側に接続させた状態で備え、この排気手
段に設けられたスロットバルブによって、内部が所定の
設定圧力の真空状態に保たれるように構成されている。
【0015】ガス供給管2は、反応室1の上部に接続さ
れており、ここでは図示を省略した成膜ガスのボンベ、
クリーニングガスのボンベ、さらには不活性なガス(以
下、不活性ガスと記す)のボンベ等にそれぞれMFC6
を介して接続されている。
【0016】サセプタ3は、反応室1とガス供給管2と
の接続部分に対向する状態で反応室1内に設けられてい
る。また、ここでの図示は省略したが、このサセプタ3
は、例えばサセプタ3に内設された熱電対とこれに接続
されたランプとからなる温調機能を備えると共に、チャ
ック機能を備えたものであり、下部電極としても機能す
る。
【0017】フェースプレート4は、サセプタ3と同程
度の平面積を有し、ガス供給管2の接続部を覆う状態で
サセプタ3に対向して設けられると共に、成膜ガス、キ
ャリアガス、さらには不活性なガス等をサセプタ3側に
供給するための供給孔が全面に亘って複数形成されたも
ので、上部電極としても機能する。このため、サセプタ
3とこのフェースプレート4とが、この成膜装置におけ
るプラズマ生成機能となる。
【0018】また、熱電対5は、サセプタ3の上方、す
なわちサセプタ3とフェースプレート4に挟まれた反応
領域の温度を測定するためのものであり、サセプタ3と
フェースプレート4に挟まれた位置と、その外側との間
で移動自在に設けられている。
【0019】この熱電対5には、不活性ガスのボンベに
接続されたMFC6の作動を制御するための制御回路7
が設けられている。この制御回路7は、熱電対5によっ
て測定された温度に基づいて、MFC6による反応室1
内への不活性ガスの供給量を制御する。例えば、熱電対
5によって測定された温度が設定温度よりも高い場合に
は、断続的に所定流量の不活性ガスを反応室1内に供給
するように、不活性ガスのボンベに接続されたMFC6
を制御するよう設定されている。そして、この制御回路
7とMFC6とが、反応室1内への不活性ガスの供給を
制御する制御手段となる。
【0020】このような構成の成膜装置は、例えば図2
に示すようなマルチチャンバの一部を構成する。マルチ
チャンバは、ロードロック室10に対してゲートバルブ
11を介して複数の反応室を接続させてなるものであ
り、このらの反応室のうちの少なくとも1つが上述の成
膜装置の反応室1になっている。なお、図面において
は、ロードロック室10に接続された反応室の全てが、
上述の成膜装置の反応室1である場合を示した。また、
ロードロック室10内には基板W搬送用の搬送ロボット
13が備えられており、この搬送ロボット13によっ
て、ロードロック室10の外から搬入された基板Wは、
ロードロック室10と各反応室12内との間で自在に搬
入、搬出されると共に、サセプタ3上に自在に移載され
る。
【0021】上記構成の成膜装置では、反応室1内がプ
ラズマ雰囲気になることでサセプタ3上方の反応領域の
温度が上昇した場合、熱電対5によってこれが検知され
る。そして、検出された温度が設定温度よりも高い場合
には、断続的に所定流量の不活性ガスが反応室1内に供
給されるように、制御回路7とMFC6とによって反応
室1内への不活性ガスの供給が制御される。このため、
サセプタ3上方の反応領域の温度が、速やかに設定温度
にまで降温される。また、熱電対5が移動自在であるた
め、成膜処理を行う際には熱電対5をサセプタ3の上方
からその外側に移動させることで、この熱電対5が成膜
の妨げになることが防止される。
【0022】尚、ここでは、サセプタ3とフェースプレ
ート4との間の反応領域に、温度検出手段として熱電対
5を挟み込まれる構成の成膜装置を説明した。しかし、
本発明の成膜装置は、温度検出手段(例えば熱電対)を
フェースプレート4に内設させた構成でも良く、このよ
うな構成であっても、サセプタ3上方における反応領域
の温度の変動を、フェースプレート4の温度の変動とし
て間接的に検知することが可能である。
【0023】図3は、このような構成の成膜装置を用い
た成膜方法を示すフローチャートであり、以下にこの図
を用いて成膜の手順を説明する。
【0024】この成膜方法は、成膜工程S1と反応室1
内のプラズマによるクリーニング工程S2とを繰り返し
行う成膜方法であり、クリーニング工程S2の後でかつ
成膜工程S1の前に冷却工程S3を行うことを特徴とし
ている。また、成膜工程S1においては、複数回の成膜
処理S1aを行うこととする。なお、ここでは、成膜処
理S1aにおいて、基板(半導体ウエハ)Wの表面にプ
ラズマ窒化膜(すなわち、プラズマCVD法によって成
膜された窒化シリコン膜)を形成する場合を例に採って
説明する。
【0025】先ず、成膜工程S1において成膜処理S1
aを行う際には、熱電対5をサセプタ3の上方からその
外側に移動させた状態で、反応室1の内部に基板Wを搬
入し、380℃〜400℃程度に温調された状態にある
サセプタ3上に基板Wを載置する。その後、反応室1内
を所定の真空状態にまで真空排気し、例えばシランガス
(SiH4 )及びアンモニアガス(NH3 )等の成膜ガ
スとキャリアガスをガス供給管2から反応室1内に所定
流量で導入し、反応室1内を所定の圧力に保つ。そし
て、上部電極であるフェースプレート4に高周波電圧を
印加してフェースプレート4とサセプタ3上の基板Wの
間で成膜ガスをプラズマ励起させ、成膜ガスプラズマを
発生させる。これによって、基板Wの表面に窒化シリコ
ンを堆積させ、プラズマ窒化膜を形成する。その後、膜
形成が終了した基板Wを反応室1の内部から搬出し、成
膜処理1aを終了する。
【0026】次の判断工程S1bでは、成膜処理S1a
がn回目(例えば5回目)の処理であるか否かを判断す
る。そして、n=5回目であると判断されるまで、上述
の成膜処理S1aを繰り返し行い、5枚の基板Wに対し
てプラズマ窒化膜を形成する。
【0027】以上のようにして、5枚の基板Wに対する
成膜処理S1aが終了した後、クリーニング工程S2に
進む。このクリーニング工程S2では、5回目の成膜処
理1aが終了して5枚目の基板Wを反応室1から搬出し
た後、真空排気された状態にある反応室1内に、ガス供
給管2からクリーニングガスを所定流量で導入する。こ
のクリーニングガスは、成膜処理1aによって形成する
膜種によって適宜選択されることとし、成膜処理S1a
において、上述のプラズマ窒化膜を形成した場合には、
四フッ化メタン(CF4 )と一酸化二窒素(N2 O)と
を用いる。
【0028】次に、反応室1内にクリーニングガスを導
入した状態で、上部電極であるフェースプレート4に高
周波電圧を印加してフェースプレート4とサセプタ3上
の基板Wの間でクリーニングガスをプラズマ励起させ、
クリーニングガスプラズマを発生させる。高周波電圧の
印加条件の一例としては、13.56MHzの高周波電
圧を1000Wのパワーで印加する。これによって、反
応室1の内壁に堆積した窒化膜をクリーニングガスプラ
ズマで除去し、反応室1内のプラズマクリーニングを行
う。
【0029】以上のようにしてプラズマによるクリーニ
ング工程S2が終了した後、冷却工程S3に進む。この
冷却工程S3では、クリーニング工程S2におけるプラ
ズマ励起によって上昇した反応室1内の温度をクリーニ
ング工程S2前の温度付近にまで冷却する。ここでは、
クリーニング工程S2が終了した後、直ちにサセプタ3
とフェースプレート4との間に熱電対5を差し入れ、サ
セプタ3とフェースプレート4との間の反応領域の温度
の検出を開始する。
【0030】そして、反応室1内の排気を続けた状態
で、熱電対5によって検知される温度(すなわち反応領
域の温度)が設定温度に降下するまで、不活性ガスのボ
ンベに接続されたMFC6によって反応室1内に不活性
ガス〔例えば、一酸化二窒素(N2 O)、窒素
(N2 )、アルゴン(Ar)、ヘリウム(He)等〕を
断続的に供給し、いわゆるサイクルパージを行う。この
サイクルパージにおいては、例えば、反応室1内の圧力
を667Pa程度に保った状態で、不活性ガスをとして
N2 Oを2slm(standard liter/minutes)の流量で
反応室1内に15秒間供給する工程と、不活性ガスの供
給を停止した状態で反応室1内を到達圧力まで15秒間
真空排気する工程とを繰り返し行う。また、設定温度と
しては、成膜工程S1の際の反応領域の温度、例えば、
5回目の成膜処理S1が開始される直前の反応領域の温
度を適用する。なお、この際の反応領域の温度は、5回
目の成膜処理S1が開始される直前に熱電対5を反応領
域に挿入して測定しておくこととする。
【0031】以上のようにして、熱電対5によって検出
される温度が設定温度にまで降下した後、再び成膜工程
S1に戻って5回の成膜処理S1aを繰り返し行う。
【0032】このような成膜方法では、クリーニング工
程S2において反応室1内がプラズマ雰囲気になること
で、サセプタ3上方の反応領域の温度がクリーニング工
程S2前よりも上昇した場合であっても、このクリーニ
ング工程S2後に冷却工程S3を行うことで、サセプタ
上方の温度がクリーニング工程S2の前の成膜処理S1
a開始時の温度にまで戻される。このため、クリーニン
グ工程の前後の成膜処理S1aにおいて、サセプタ上方
の反応領域の温度が均一化される。したがって、成膜工
程S1においては、クリーニング工程S2における反応
室1内の温度上昇に影響されることなく成膜処理1aを
行うことが可能になる。そして、クリーニング工程直後
の1回目の成膜処理1a〜クリーニング工程直前の5回
目の成膜処理1aまでが、サセプタ3上方の反応領域の
温度を均一化した条件で行われることになり、各成膜処
理1aにおける形成膜厚を均一にすることが可能にな
る。
【0033】図4には、成膜工程S1中に5回の成膜処
理(Depo.)S1aを行った場合の、5回目の成膜
処理S1aで得られたプラズマ窒化膜と、クリーニング
工程S2と冷却工程S3とを挟んだ1回目の成膜処理S
1aで得られたプラズマ窒化膜との形成膜厚差を縦軸に
し、冷却工程S3として設けた時間(冷却時間)を横軸
にしたグラフを示す。なお、このグラフには、冷却工程
S3において、上述の条件でサイクルパージを行った場
合と、反応室1内の真空排気(到達圧力まで)のみを行
った場合を示した。この際、5回目の成膜処理S1aで
得られたプラズマ窒化膜の形成膜厚t5 を測定し、さら
にクリーニング工程S2と冷却工程S3とを挟んだ1回
目の成膜処理S1aで得られたプラズマ窒化膜の形成膜
厚t6 を測定し、t6 −t5 の値を形成膜厚差とした。
【0034】このグラフから明らかなように、冷却工程
S3においては、単に真空排気を続けるよりも、サイク
ルパージを行った方が、より短時間で反応室1内の反応
領域(サセプタ3の上方)が冷却され、より短時間の冷
却工程S3で形成膜厚差を均一にできることが分かる。
このため、サイクルパージを行うことで、設備生産性の
向上を図ることができる。
【0035】また、従来のように、冷却工程S3を設け
ず成膜工程S1とクリーニング工程S2のみを繰り返し
行う場合、クリーニング工程S2が終了してから次の成
膜工程S1が開始されるまでの時間は、基板Wを反応室
1内に搬入してこの反応室1内を所定の真空状態にする
ための30秒〜60秒であった。しかし、このグラフか
らわかるように、クリーニング工程S2と次の成膜工程
S1との間が30秒〜60秒しかない場合には、例えこ
の間にサイクルパージを行うことで、反応室1内を速や
かに冷却したとしても、0.6nm程度の形成膜厚差が
生じることがわかる。このことからも、クリーニング工
程S2と次の成膜工程S1との間に冷却工程S3を行う
ことの効果が確認された。
【0036】なお、上述の実施形態では、成膜処理S1
aにおいて、プラズマ窒化膜を形成する場合を例に採っ
て成膜方法を説明した。しかし、本発明の成膜方法は、
プラズマ窒化膜の形成に限定されることはなく、成膜工
程S1と反応室1内のプラズマによるクリーニング工程
S2とを繰り返し行う成膜方法に広く適用可能である。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明の成膜方法に
よれば、成膜工程とプラズマによる反応室内のクリーニ
ング工程とを繰り返し行う場合、クリーニング工程とそ
の後の成膜工程との間に冷却工程を行うことで、クリー
ニング工程の際に上昇した反応室内の温度を降下させた
状態で次の成膜工程を行うことが可能になる。このた
め、クリーニング工程における反応室内の温度上昇に影
響されることなく成膜工程を行うことが可能になり、こ
の成膜工程における複数回の成膜処理を均一な温度条件
で行い、連続した成膜処理における形成膜厚を均一にす
ることが可能になる。この結果、この成膜方法によって
成膜処理された基板を用いて半導体装置やその他の装置
を製造した場合、これらの装置の信頼性の向上を図るこ
とができる。また、本発明の成膜装置によれば、反応室
内がプラズマ雰囲気になることでサセプタ上方の反応領
域の温度が上昇した場合、温度検出手段によってこの温
度上昇を検知し、制御手段によって反応室内に不活性な
ガスを断続的に供給し、サイクルパージの効果によって
反応室内を速やかに冷却することが可能になる。この結
果、反応領域の温度を速やかに降下させること可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の成膜装置の概略構成図である。
【図2】実施形態の成膜装置を用いて構成されるマルチ
チャンバの概略構成図である。
【図3】実施形態の成膜方法を示すフローチャートであ
る。
【図4】冷却時間に対する形成膜厚差のグラフである。
【図5】従来の成膜装置の一例を示す概略構成図であ
る。
【図6】従来の成膜方法による形成膜厚の周期的な変動
を示すグラフである。
【符号の説明】
1…反応室、W…基板、3…サセプタ(プラズマ生成機
能)、4…フェースプレート(プラズマ生成機能)、5
…熱電対(温度検出手段)、6…MFC(制御手段)、
7…制御回路(制御手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K030 DA03 FA01 HA11 HA17 JA10 KA26 5F004 AA01 AA15 BA04 BB13 BB18 BC08 CA09 DA00 DA01 5F045 AA08 AB33 AC01 AC12 AD07 BB02 DQ17 EB06 EB08 EE14 EH05 EH13 EJ04 EJ10 EN04 GB05 GB15 HA24

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応室内において基板の表面に対して成
    膜処理を行う成膜工程と、当該反応室内をプラズマクリ
    ーニングするクリーニング工程とを繰り返し行う成膜方
    法において、 前記クリーニング工程と、その後に行われる前記成膜工
    程との間に、前記反応室内を冷却する冷却工程を行うこ
    とを特徴とする成膜方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の成膜方法において、 前記成膜工程では、複数回の成膜処理を繰り返し行うこ
    とを特徴とする成膜方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の成膜方法において、 前記冷却工程は、排気状態にある前記反応室内に不活性
    なガスを断続的に流して行われることを特徴とする成膜
    方法。
  4. 【請求項4】 内部が真空排気される反応室と、当該反
    応室内に設けられた基板載置用のサセプタと、当該反応
    室内をプラズマ雰囲気にするためのプラズマ生成機能を
    有する成膜装置において、 前記反応室内におけるサセプタ上方の温度を検出する温
    度検出手段と、 前記温度検出手段で検出された温度に基づいて、前記反
    応室内への不活性なガスの供給を制御する制御手段とを
    備えたことを特徴とする成膜装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の成膜装置において、 前記制御手段は、前記反応室内において行われる成膜工
    程の前に前記温度検出手段で検出された温度が設定温度
    に降下するまで、前記反応室内に不活性なガスを断続的
    に供給することを特徴とする成膜装置。
JP11149316A 1999-05-28 1999-05-28 成膜方法及び成膜装置 Pending JP2000336482A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11149316A JP2000336482A (ja) 1999-05-28 1999-05-28 成膜方法及び成膜装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11149316A JP2000336482A (ja) 1999-05-28 1999-05-28 成膜方法及び成膜装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000336482A true JP2000336482A (ja) 2000-12-05

Family

ID=15472465

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11149316A Pending JP2000336482A (ja) 1999-05-28 1999-05-28 成膜方法及び成膜装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000336482A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006135007A1 (ja) * 2005-06-15 2006-12-21 Tokyo Electron Limited 成膜およびクリーニング方法
CN100433247C (zh) * 2004-07-29 2008-11-12 东京応化工业株式会社 基板处理装置
WO2011033752A1 (ja) * 2009-09-17 2011-03-24 株式会社Sumco エピタキシャルウェーハの製造方法および製造装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100433247C (zh) * 2004-07-29 2008-11-12 东京応化工业株式会社 基板处理装置
WO2006135007A1 (ja) * 2005-06-15 2006-12-21 Tokyo Electron Limited 成膜およびクリーニング方法
WO2011033752A1 (ja) * 2009-09-17 2011-03-24 株式会社Sumco エピタキシャルウェーハの製造方法および製造装置
US10640883B2 (en) 2009-09-17 2020-05-05 Sumco Corporation Method and apparatus for producing epitaxial wafer

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5954887A (en) Cleaning processing method of a film forming apparatus
US20210140044A1 (en) Film forming method and film forming apparatus
US9028648B1 (en) Substrate processing apparatus, method of manufacturing semiconductor device and non-transitory computer-readable recording medium
US6576063B2 (en) Apparatus and method for use in manufacturing a semiconductor device
US9163309B2 (en) Substrate processing apparatus, method of manufacturing semiconductor device and non-transitory computer-readable recording medium
JP3971398B2 (ja) 自動清浄シーケンスにより薄膜形成装置内部を清浄化するための方法
JP5385002B2 (ja) 基板処理装置及び半導体デバイスの製造方法
US20170183775A1 (en) Substrate processing apparatus
US11069512B2 (en) Film forming apparatus and gas injection member used therefor
JP3590416B2 (ja) 薄膜形成方法および薄膜形成装置
JP4325301B2 (ja) 載置台、処理装置及び処理方法
KR101149097B1 (ko) 반도체 처리용 성막 장치 및 그 사용 방법
US20050090123A1 (en) Thin film forming apparatus cleaning method
US8084088B2 (en) Method of improving the wafer-to-wafer thickness uniformity of silicon nitride layers
KR100709801B1 (ko) 프리코트막의 형성방법, 성막장치의 아이들링 방법,재치대 구조, 성막장치 및 성막방법
KR20170105883A (ko) 플라즈마 안정화 방법 및 이를 이용한 증착 방법
JP2001144033A (ja) プリコート膜の形成方法、成膜装置のアイドリング方法、載置台構造及び成膜装置
JP2000336482A (ja) 成膜方法及び成膜装置
CN108660434B (zh) 清洗副产物去除方法、反应室内清洁方法及室温成膜装置
KR20090025053A (ko) 화학기상증착 챔버의 시즈닝 방법
KR100505197B1 (ko) 막형성 방법
JP2014068045A (ja) 薄膜形成装置の洗浄方法、薄膜形成方法、薄膜形成装置及びプログラム
US20240087885A1 (en) Method of forming silicon nitride film and film forming apparatus
JPH09306899A (ja) 気相反応装置
JPH10223620A (ja) 半導体製造装置