JP2000331143A - 画像処理方法 - Google Patents

画像処理方法

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JP2000331143A
JP2000331143A JP11134780A JP13478099A JP2000331143A JP 2000331143 A JP2000331143 A JP 2000331143A JP 11134780 A JP11134780 A JP 11134780A JP 13478099 A JP13478099 A JP 13478099A JP 2000331143 A JP2000331143 A JP 2000331143A
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energy
contour
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input image
processing method
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JP11134780A
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Junko Makita
淳子 牧田
Masanobu Takahashi
正信 高橋
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 病理画像から対象物の形状を抽出する際、移
動中の輪郭が画像中のノイズや他の組織のエッジとひっ
かかることがあり、移動中の輪郭が画像中のノイズ等に
ひっかかると、病理画像から対象物の形状を正確に抽出
することができなくなるなどの課題があった。 【解決手段】 エネルギー算出ステップ及び移動ステッ
プが相互の処理結果に基づいて処理を繰り返す一方、エ
ネルギー算出ステップがエネルギーを算出する際、初期
段階ではぼかされた入力画像からエネルギーを算出し、
段階的にぼかしが少ない入力画像からエネルギーを算出
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、エネルギーの極
小探索等を実施して画像上の対象物の形状や位置などを
抽出する画像処理方法に関するものである。また、この
発明は、適応的に変化させたサンプリングデータから求
まる分離度最大となる値を用いて領域分割を実行する画
像処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】病理組織学とは、病変を組織学的に観察
して探求する病理学の一分野である。その対象となる病
的材料は、剖検によって得られる人の屍体の組織、生検
によって得られる人の生体組織、動物実験から得られる
動物の組織などである。病理組織学的観察は、疾病また
は病変の研究、疾病または病変の組織病理学的診断、病
理学の実習などを目的として行われる。
【0003】病理組織学的観察の対象となる組織標本
は、剖検や生検によって得られた組織を顕微鏡による観
察に適するように、一般的には、固定→包埋→薄切→染
色の過程を経て作られる。
【0004】顕微鏡による観察作業においては、まず、
最も低い倍率で、肉眼的外観と対比しながら、組織学的
レベルで標本の全体像を認識する。そして、どのような
構成成分(上皮組織、腺組織、線維結合識、平滑筋、横
紋筋、脂肪組織、骨、軟骨、リンパ組織、動脈、静脈、
神経組織、リンパ管、諸種の血球など)が見出され、そ
れらがどのように分布しているか、限局性の病変がある
かいなか、あるとすれば、その形、大きさ、数、分布、
周囲との関係はどうかなどを確かめる。
【0005】その上で必要に応じ、顕微鏡の倍率を高め
て解析を進める。その為には、それぞれの臓器・組織に
ついて、正常の組織学、生理学、生化学、発生学の十分
な認識を備えておくべきであり、それらの認識を総合し
て、機能と構造とが、相互に如何に密接かつ必然的に相
関しているのかをより深く理解しなくてはならない。こ
のことが病理学診断は観察者の訓練と経験度に依存する
ところが大きいと言われる所以である。このため、病理
学検査に定量的客観性が求められてきている。
【0006】病理検査の多くは、専門医である病理医に
よって行われる。組織を見て診断する組織診は年間50
0万件以上、細胞を見て診断する細胞診は年間1000
万件以上発生している。しかし、我が国では認定病理医
の資格を持つ病理医は約1500名であり、その作業過
程では顕微鏡標本や参考文献の検索など、参照時間も要
することから、長時間作業になりがちであり、システム
化による負担軽減及び診断支援が望まれている。そこ
で、病理画像を定量的に評価するために、病理画像を対
象とするSNAKESを用いた細胞の形状抽出方法(画
像処理方法)が提唱されている。図17は従来の画像処
理方法を示すフローチャートである。
【0007】まず、顕微鏡などから病理画像を入力する
と(ステップST101)、その病理画像に存在する1
つの細胞の輪郭を大まかに初期設定する(ステップST
102) この初期設定した輪郭を以下に示すSNAKES処理を
実行して、細胞の真の輪郭に近づける処理を実行する。
【0008】SNAKES処理は、真の輪郭に一致する
ときに極小となるようなエネルギー関数Eを予め定義
し、エネルギーの極小探索を実行して、初期輪郭を真の
輪郭に近づける動的輪郭抽出方法である。輪郭線上のi
番目の制御点におけるエネルギー関数Eは、次式のよう
に定義される。
【0009】
【数1】
【0010】ただし、E1 は収縮エネルギー、E2 は制
御点平均距離保持エネルギー、E3は曲率エネルギー、
4 は画像エネルギーであり、ω1 〜ω4 はエネルギー
1〜E4 に対応する重み係数である。
【0011】SNAKES処理を具体的に説明すると、
まず、輪郭上の1点を選択し(ステップST103)、
その選択した輪郭点における画素のエネルギーと、仮
に、その輪郭点を周辺領域に位置する点に移動した場合
における当該周辺領域に位置する点の画素(8近傍の画
素)のエネルギーをそれぞれ算出する(ステップST1
04)。
【0012】そして、合計9個の画素のエネルギーを計
算すると、その中でエネルギー値が最小となる画素の位
置に輪郭上の点を移動させる処理を実行する(ステップ
ST105)。ただし、輪郭上の点が最もエネルギーが
小さければ、その輪郭上の点は移動しない。
【0013】上記の処理を全ての輪郭上の点について実
行し(ステップST106)、全ての点が収束して移動
しなくなるまで、上記の処理を繰り返し実行することで
(ステップST107)、初期輪郭を真の輪郭に近づけ
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従来の画像処理方法は
以上のように構成されているので、病理画像から対象物
の形状を抽出する際、移動中の輪郭が画像中のノイズや
他の組織のエッジとひっかかることがあり、移動中の輪
郭が画像中のノイズ等にひっかかると、病理画像から対
象物の形状を正確に抽出することができなくなるなどの
課題があった。
【0015】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、画像中のノイズや他の組織の影響
を回避して、対象物の形状等を正確に抽出することがで
きる画像処理方法を得ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明に係る画像処理
方法は、エネルギー算出ステップ及び移動ステップが相
互の処理結果に基づいて処理を繰り返す一方、エネルギ
ー算出ステップがエネルギーを算出する際、初期段階で
はぼかされた入力画像からエネルギーを算出し、段階的
にぼかしが少ない入力画像からエネルギーを算出するよ
うにしたものである。
【0017】この発明に係る画像処理方法は、輪郭点と
周辺領域に位置する点の輝度値の変化量に依存するエネ
ルギーと、輪郭の形状に依存するエネルギーを加算し、
その加算結果をエネルギーの算出結果とするようにした
ものである。
【0018】この発明に係る画像処理方法は、輝度値の
変化量が基準値より小さい場合には、輝度値の変化量に
依存するエネルギーを加算せず、輪郭の形状に依存する
エネルギーを算出結果とするようにしたものである。
【0019】この発明に係る画像処理方法は、輝度値の
変化方向が輪郭の外側から内側に向かう方向と一致しな
い場合には、輝度値の変化量に依存するエネルギーを加
算せず、輪郭の形状に依存するエネルギーを算出結果と
するようにしたものである。
【0020】この発明に係る画像処理方法は、入力画像
に存在する対象物が内空のある細胞核の場合、その内空
の周辺領域の輝度値に基づいて内空を塗りつぶすことに
より、その入力画像を補正するようにしたものである。
【0021】この発明に係る画像処理方法は、輪郭上に
位置する輪郭点の曲率エネルギーを算出し、その曲率エ
ネルギーが規定値以上の輪郭点が存在する場合、その輪
郭点の周辺領域に位置する点の中で曲率エネルギーが最
小の点に輪郭点を移動するようにしたものである。
【0022】この発明に係る画像処理方法は、エネルギ
ーの極小探索を実施する際、その極小探索に使用するエ
ネルギー関数の重み係数を輪郭点の周辺領域の輝度分布
に応じて変更するようにしたものである。
【0023】この発明に係る画像処理方法は、細胞核以
外の領域が所定の面積より小さい場合には、その領域の
周辺領域の輝度値に基づいて当該領域を塗りつぶすよう
にしたものである。
【0024】この発明に係る画像処理方法は、細胞核以
外の領域を抽出すると、その領域を削除して残った領域
の骨格を抽出し、その骨格を構成する画素のうち、背景
に隣接している画素を削除するようにしたものである。
【0025】この発明に係る画像処理方法は、細胞核の
位置を抽出すると、その位置の輝度値を参照して、その
抽出結果の正否を判定し、その抽出結果が正しくない場
合には、その位置を削除するようにしたものである。
【0026】この発明に係る画像処理方法は、内積値の
ヒストグラムの頻度に基づいてサンプリング対象の画素
の変更をサンプリングステップに指示し、そのサンプリ
ング結果にしたがって入力画像の分割処理を繰り返すよ
うにしたものである。
【0027】この発明に係る画像処理方法は、分割ステ
ップが入力画像を分割する際に使用する閾値を設定する
ようにしたものである。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による画
像処理方法を示すフローチャートであり、ST1はラプ
ラシアンフィルタでフィルタリング処理をするフィルタ
リングステップ(設定ステップ)、ST2はフィルタリ
ング結果を閾値処理する閾値処理ステップ(設定ステッ
プ)、ST3は二値化画像を生成する二値化画像生成ス
テップ(設定ステップ)、ST4はエッジで囲まれる領
域を収縮・膨張する収縮・膨張ステップ(設定ステッ
プ)、ST5は領域の外周を初期輪郭に設定する輪郭設
定ステップ(設定ステップ)、ST6はぼかした画像を
用いたSNAKES処理を実行する第1のSNAKES
処理ステップ(エネルギー算出ステップ、移動ステッ
プ)、ST7はぼかしていない画像を用いたSNAKE
S処理を実行する第2のSNAKES処理ステップ(エ
ネルギー算出ステップ、移動ステップ)である。
【0029】次に動作について説明する。SNAKES
を用いて形状抽出を行う際、まず、初期輪郭を設定す
る。即ち、入力画像に対して図16に示すようなラプラ
シアンフィルタでフィルタイリング処理を実行し、ゼロ
クロス点でエッジ抽出を行う。そして、そのエッジ抽出
結果をSNAKES処理の初期輪郭とする。
【0030】しかし、入力画像が図2(A)に示すよう
に複数の対象物を含む場合、初期輪郭を用いてSNAK
ES処理を実行しても、各対象物個別の輪郭を求めるこ
とができない。そこで、入力画像が1つの対象物のみを
含むように、次のような方法で初期輪郭を設定する。
【0031】まず、入力画像に対してラプラシアンフィ
ルタでフィルタイリング処理を実行すると(ステップS
T1)、そのフィルタリングの処理結果に対して閾値処
理を実行し、ゼロ未満の領域を削除する(ステップST
2)。ゼロ未満の領域を削除すると、残った領域と削除
した領域の二値化画像を作成し(ステップST3)、残
った領域を収縮して、その後、膨張する処理を実行する
(ステップST4)。
【0032】図2(B)は残った領域を収縮した様子を
示し、図2(C)は膨張した様子を示している。このよ
うに収縮・膨張することで、残った領域の細くくびれて
いる部分が切り離され、各対象物を1つずつ含む領域が
得られる。このようにして得られる領域の外周部をSN
AKES処理の初期輪郭に設定する(ステップST
5)。
【0033】次に、SNAKES処理を用いて初期輪郭
を真の輪郭に近づける処理を実行する(図17を参
照)。ここで、SNAKES処理とは、従来例の欄で説
明しているが、真の輪郭に一致するときに極小となるよ
うなエネルギー関数Eを予め定義し、エネルギーの極小
探索を実行して、初期輪郭を真の輪郭に近づける動的輪
郭抽出方法である。輪郭線上のi番目の制御点における
エネルギー関数は、上述したように、式(1)で定義さ
れる。
【0034】SNAKES処理を念のため説明すると、
図17に示すように、まず、輪郭上の1点を選択し(ス
テップST103)、その選択した輪郭点における画素
のエネルギーと、仮に、その輪郭点を周辺領域に位置す
る点に移動した場合における当該周辺領域に位置する点
の画素(8近傍の画素)のエネルギーをそれぞれ算出す
る(ステップST104)する。
【0035】そして、合計9個の画素のエネルギーを計
算すると、その中でエネルギー値が最小となる画素の位
置に輪郭上の点を移動させる処理を実行する(ステップ
ST105)。ただし、輪郭上の点が最もエネルギーが
小さければ、その輪郭上の点は移動しない。
【0036】上記の処理を全ての輪郭上の点について実
行し(ステップST106)、全ての点が収束して移動
しなくなるまで、上記の処理を繰り返し実行することで
(ステップST107)、初期輪郭を真の輪郭に近づけ
る。
【0037】この実施の形態1は、SNAKES処理を
実行する点では、上記従来例と共通するが、下記の点が
大きく相違する。即ち、SNAKES処理の初期段階で
は、入力画像内の小さなノイズ部分の影響を減らし、ノ
イズが対象物のエッジとして認識されるのを防止するた
め、5×5エリヤ内でぼかした入力画像から画像エネル
ギーE4 を算出し、その画像エネルギーE4 を要素とす
るエネルギーEを用いて輪郭点の移動処理を実行する
(ステップST6)。ここで、ぼかした入力画像は、ス
テップST1でフィルタリング処理される入力画像に対
して、分解能が下げられた入力画像である。
【0038】上記のSNAKES処理が終了すると、輪
郭をより正確な位置に近づけるため、今度は、ぼかして
いない入力画像から画像エネルギーE4 を算出し、その
画像エネルギーE4 を要素とするエネルギーEを用いて
輪郭点の移動処理を実行する(ステップST7)。
【0039】以上で明らかなように、この実施の形態1
によれば、初期段階ではぼかされた入力画像からエネル
ギーを算出してSNAKES処理を実行し、次にぼかし
ていない入力画像からエネルギーを算出してSNAKE
S処理を実行するように構成したので、画像中のノイズ
や他の組織の影響を回避して、対象物の形状を正確に抽
出することができる効果を奏する。
【0040】実施の形態2.上記実施の形態1では、画
像エネルギーE4 (輪郭点と周辺領域に位置する点の輝
度値の変化量に依存するエネルギー)と、エネルギーE
1 〜E3 (輪郭の形状に依存するエネルギー)の総和を
加算し、その加算結果をエネルギーEとするものについ
て示したが、輝度値の変化量が基準値より小さい場合に
は、画像エネルギーE4 を加算せず、エネルギーE1
3 の総和をエネルギーEとするようにしてもよい。
【0041】即ち、SNAKES処理で用いられるエネ
ルギーEの算出において、画像エネルギーのE4 が、対
象物の周辺の画像エネルギーと比較して相対的に大きい
場合にだけ加算し、そうでない場合には加算しないこと
にする。これにより、輝度差が大きくエッジが強い場合
にのみ画像エネルギーE4 の値を参照するため、初期輪
郭から真の輪郭に移動する途中にある比較的輝度差の小
さい偽のエッジに、輪郭が収束するのを防止でき、正確
に輪郭を抽出することができる効果を奏する。
【0042】実施の形態3.上記実施の形態1では、画
像エネルギーE4 と、エネルギーE1 〜E3 の総和を加
算し、その加算結果をエネルギーEとするものについて
示したが、輝度値の変化方向が輪郭の外側から内側に向
かう方向と一致しない場合には、画像エネルギーE4
加算せず、エネルギーE1 〜E3 の総和をエネルギーE
とするようにしてもよい。
【0043】即ち、SNAKES処理で用いられるエネ
ルギーEの算出において、画像エネルギーE4 の値は、
例えば、背景の輝度値が対象物の輝度値より明るい場
合、輪郭上での輝度変化が輪郭の外から内に向かって、
明から暗に変化している場合にのみに加算し、そうでな
い場合には加算しないことにする。これにより、物体の
真の輪郭の内部に偽のエッジがある場合、輪郭がそのエ
ッジに向かって収縮しようとしても、輝度変化が暗から
明になり、逆方向に変化するため画像エネルギーE4
加算されず、偽のエッジによる収束するのを防止するこ
とができる効果を奏する。
【0044】実施の形態4.病理画像から細胞核の形状
を抽出する場合、例えば、図3で示すような色の薄い核
内空のある細胞核には、輝度が大きく変化するエッジが
細胞核の外部と内部に存在する。このような大きい輝度
変化のある部分では画像エネルギーE4 の値も大きくな
る。この核内空が細胞核の端にあると、SNAKES処
理により輪郭が細胞核の内部にあるエッジの方向に移動
し、その結果、抽出される輪郭が図3のように細胞核の
輪郭の内側に引っ張られて、形状を正確に抽出できない
ことがある。そこで、SNAKES処理に用いる病理画
像内の細胞核に核内空がある場合には、予め核内空を周
囲の色で塗りつぶす処理を実行する。
【0045】具体的には、輝度の平均値がある一定値以
上の空領域である可能性の高い領域を、核内空の候補領
域として選定する。次に、各候補領域毎にラベル付けを
実行し、その中で初期輪郭に一部でも触れている領域を
候補候補から削除する。
【0046】そして、削除されずに残された候補領域は
核内空であると考え、各候補領域の一回り外にある画素
の輝度の平均値をそれぞれ算出し、各平均値で各候補領
域を塗りつぶす処理を実行する。その後、塗りつぶした
病理画像を用いてSNAKES処理を実行し、対象物の
輪郭を抽出する。これにより、細胞核以外のエッジに輪
郭がひっかかるのを防止することができる効果を奏す
る。
【0047】実施の形態5.上記実施の形態4で示すよ
うなSNAKES処理を用いて細胞核の形状抽出を行っ
ても、図5中の輪郭のように、近くにある他の組織など
のエッジに引っ張られ、輪郭が正しく抽出できない場合
がある。そこで、この実施の形態5では、SNAKES
処理を実施した後、その抽出した輪郭の中で他の組織に
ひっかかっている部分があれば、そのひっかかりを解除
し、その後、再度SNAKES処理を実行して、他の組
織による影響を受けない輪郭を抽出する。以下、図4の
フローチャートを参照しながら説明する。
【0048】まず、上記実施の形態4と同様に、SNA
KES処理を実行して細胞核の輪郭を抽出する(ステッ
プST8)。その後、輪郭上の各点における曲率エネル
ギーE3 を算出する(ステップST9)。細胞の形状は
一般的に丸みを帯びていることから、輪郭上の点で曲率
エネルギーE3 の値がある一定値以上になっているもの
は、どこか別の組織のエッジにひっかかっているものと
考えられる。
【0049】輪郭上の点で曲率エネルギーE3 の値が一
定値以上の輪郭上の点が検出された場合(ステップST
10)、その輪郭点を8近傍の点の中で最も曲率エネル
ギーE3 の小さくなる点の方向に移動して、ひかかりを
解除し(ステップST11)、その後、再びSNAKE
S処理を実行して、最終的に輪郭を抽出する(ステップ
ST12)。これにより、近くにある他の組織などのエ
ッジに引っ張られることなく、輪郭を正確に抽出するこ
とができる効果を奏する。
【0050】実施の形態6.上記実施の形態1等では、
エネルギー関数の重み係数ω1 〜ω4 の設定方法につい
て特に言及していないが、エネルギーの極小探索を実施
する際、エネルギー関数の重み係数ω1 〜ω4 を輪郭点
の周辺領域の輝度分布に応じて変更するようにしてもよ
い。
【0051】即ち、SNAKES処理で用いられるエネ
ルギーの重み係数ω1 〜ω4 を固定値にせず、初期輪郭
を含む矩形内の画素の輝度分布の様子を調べ、その状況
に応じて重み係数ω1 〜ω4 の値を決定する。例えば、
全体的に画像内の輝度の分布が小さく、コントラストが
弱い画像の場合、画像エネルギーE4 の重み係数ω4
大きくして、少しの輝度値の変化でもエネルギーEに大
きな差が現れるようにする。逆に、画像内のコントラス
トが強い場合、画像エネルギーE4 の重み係数ω4 を小
さくして、多少の輝度変化ではエネルギーEに大差が出
ないようにする。
【0052】これにより、例えば、染色方法による色の
違いやむら、カメラの特性による色のばらつきなど、コ
ントラストの強さに影響を受けない抽出結果を得られる
効果を奏する。
【0053】実施の形態7.図6はこの発明の実施の形
態7による画像処理方法を示すフローチャートである。
以下、図6を参照して説明する。まず、顕微鏡などから
得られる病理画像に対して、ラプラシアンフィルタでフ
ィルタリング処理を実行し、このフィルタリング結果を
閾値処理して細胞核領域を抽出する。
【0054】しかし、例えば、核の中に色の薄い核内空
がある場合、閾値処理すると核内空が削除されてしまう
ため、細胞核が図7に示すようなドーナツ形状になるこ
とがある。このまま処理を続けると、最終的に、1つの
細胞核上に複数の核位置が抽出されるなど、処理結果に
影響を及ぼす。そこで、核内空を検出して、その近傍の
画素の輝度値で予め塗りつぶしておく処理を加える。
【0055】具体的には、まず、ラプラシアンフィルタ
によるフィルタリング処理結果を用いて閾値処理を実行
し、細胞核領域を抽出する(ステップST13)。次
に、閾値処理により削除されずに残った領域と、削除さ
れた領域の二値化画像を作成し(ステップST14)、
削除された領域の方をラベリングする(ステップST1
5)。
【0056】そのラベリング結果の中で、背景以外で面
積がある程度小さい領域は核内空として抽出する(ステ
ップST16)。そして、核内空として抽出された各領
域の一回り外にある画素の輝度の平均値をそれぞれ算出
し(ステップST17)、その平均値でそれぞれの核内
空領域を塗りつぶす処理を実行する(ステップST1
8)。
【0057】その後、病理画像を1/2に圧縮し(ステ
ップST19)、再度、ラプラシアンフィルタを用いて
フィルタリング処理を実行する(ステップST20)。
そのフィルタリング結果から、フィルタリング後の値が
極大となる点を抽出し(ステップST21)、その抽出
点を細胞核のある位置とする(ステップST22)。こ
れにより、ドーナツ形状を無くし、誤った核位置の抽出
を減らすことができる。
【0058】なお、1/2圧縮は、2×2領域内の平均
値から作成する方法ではなく、2×2領域内で最も輝度
RGBの平均値が低い画素(色の濃い画素)を求め、そ
の値をその領域の代表色とする方法で行う。これによ
り、色の濃い細胞核を強調した圧縮をすることができ
る。
【0059】実施の形態8.この実施の形態8では、上
記実施の形態7と同様に、病理画像に対してラプラシア
ンフィルタでフィルタリング処理を実行し、そのフィル
タリング結果を閾値処理して細胞核の領域を抽出したと
き、図8(A)中の矢印で指した部分のように細胞核と
一体化して抽出されてしまう細長い細胞核以外の部分
を、骨格の抽出結果を用いて、削除または切り離す処理
を実行する。
【0060】具体的には、図9に示すように、まず、入
力画像をラプラシアンフィルタでフィルタリング処理
し、そのフィルタリング結果を閾値処理して細胞核領域
を抽出する(ステップST23)。その後、閾値処理に
より削除された領域と削除されなかった領域の二値化画
像を作成する(ステップST24)。
【0061】そして、二値化画像の各領域の丸みや面積
等の情報から明らかに細胞核である領域や、細胞核と細
胞核以外のものが一体化している可能性の低い面積の小
さい領域を削除し(ステップST25)、残った領域の
骨格を抽出する(ステップST26)。これにより、1
つの細胞核に複数の核位置が抽出されるのを防止でき、
核位置の抽出精度を高めることができる効果を奏する。
【0062】図8(B)は、二値化画像から余分な領域
を削除し、残った領域の骨格を抽出した結果である。そ
の後、図8(B)の黒い太い線で示した骨格の中で、背
景に隣接している画素を、細胞核領域を抽出した図8
(A)の画像から削除することで、細くくびれていた
り、細長く伸びている細胞核以外の領域を削除する(ス
テップST27)。図8(C)は図8(A)から、骨格
抽出結果を用いて細胞核以外の領域を削除した結果であ
る。
【0063】なお、図10は骨格抽出の様子を模式的に
示したものであり、斜線部分は細胞核部分の画素、数字
はそれぞれ背景からの距離、太枠が骨格として抽出され
る画素、丸印のついている画素は骨格抽出の結果が背景
に隣接しているため削除される画素をそれぞれ示してい
る。骨格の抽出方法は、まず、背景部分の画素を0と設
定し、その他の全ての画素については、それぞれ背景か
らの距離を求める。そして、背景以外の画素において、
その8近傍にある全画素と比較して最大値となる画素を
骨格とする。
【0064】実施の形態9.この実施の形態9は、上記
実施の形態7で抽出された核位置の画像上の色情報を解
析し、核位置として不正なものを削除することで、さら
に抽出精度を向上するものである。
【0065】図11の黒い部分は細胞核、灰色の部分は
細胞核以外の色の濃い間質などの領域を示し、A,Bが
核位置として抽出された結果である。Aは正しく抽出さ
れている核位置を示し、Bは細胞核以外の領域に誤って
抽出されている核位置を示している。
【0066】色情報の解析方法は、まず、抽出された全
ての核位置毎に、その位置の画素の輝度値と周囲の画素
の輝度値の平均を算出して、ヒストグラムを作成する。
図12はそのヒストグラムの様子を示したものである。
【0067】次に、ヒストグラムの分離度と分離度最大
となる輝度値T0、輝度値がT0以上の明るい輝度値を
持つデータ群(図12中のB)の平均値T1と標準偏差
δを求める。これらのデータから、ヒストグラムの分離
度がある程度大きく、かつ、輝度値T0以上のデータの
輝度の平均値が、細胞核の輝度値として考えられる値よ
り大きい場合、その抽出された核位置の輝度値の分布
が、輝度の高い核以外のものを示す部分と輝度の低い核
を示す部分に別れていると判断し、T1−2δ以上の輝
度値をもつ核位置は抽出結果から削除する。つまり、図
12(A)の斜線部分で示される平均輝度値を持つ核位
置の抽出結果を削除する。
【0068】そうでない場合は、細胞核以外の領域には
ほとんど抽出結果が存在しないと判断し、T1+2δよ
り高い輝度値を持つ一部の核位置抽出結果のみを削除す
る。即ち、図12(B)の斜線部分で示される平均輝度
値を持つ核位置抽出結果が削除される。
【0069】図11中のA,Bで示される核位置の抽出
結果のうち、Aはこの処理で不正な核位置の抽出結果と
して削除される。このような処理を追加することで、不
正な核位置の抽出結果を減らすことができる効果を奏す
る。
【0070】実施の形態10.この実施の形態10は、
病理画像を輝度値が色空間内で最も分散値が大きくなる
方向を示すベクトルを用いて、細胞、間質、粘液、何も
無い空領域などの各構成要素ごとに分割する方法であ
る。
【0071】例えば、図13(A)は、細胞、間質、空
領域を含む病理画像の輝度(RGB)値の分布の様子を
示したものである。この時、ベクトルV1,V2,V3
は画像の輝度値の固有ベクトルを示し、図13(B)は
その中で固有値最大となるベクトルV3の方向に輝度値
のヒストグラムをとった結果である。
【0072】このヒストグラムにおいて3つのピーク
は、それぞれ輝度値の低いピークから順に、細胞、間
質、空に対応する。ここで、ヒストグラムの谷となる部
分を検出して、閾値処理を実行すれば、各要素を分割す
ることができる。図13(B)に示すヒストグラムにお
いて、閾値T0は細胞領域を分割できる閾値を示し、こ
の値を境に細胞から間質に変ることを示している。よっ
て、例えば、細胞を抽出するのであれば、T0前後の低
めの輝度値を持つ画素から任意の数の画素をサンプリン
グし、その画素の輝度値を用いて作成したヒストグラム
の分離度が最大となる値を用いて閾値処理をすればよ
い。
【0073】次に、図14のフローチャートを参照し
て、閾値の算出方法を具体的に説明する。画像は、1画
素につきR(Red),G(Green),B(Blu
e)のそれぞれ256階調で表現されるデジタルデータ
である。まず、この画像上の各画素毎に、RGBの平均
輝度値Mを算出し(ステップST28)、ヒストグラム
を作成する(ステップST29)。
【0074】このヒストグラムの分布の頻度に応じて合
計n個の画素をサンプリングする(ステップST3
0)。この時のサンプリングの対象とする画素の輝度値
の範囲は、分割したい領域に応じて変える。例えば、空
領域を抽出する場合には、平均輝度値Mがやや高めの明
るい画素を対象としてサンプリングする。
【0075】その後、サンプリングした画素の輝度値C
i =(Ri ,Gi ,Bi )(i=0,…,n−1)の平
均値と標準偏差を算出し(ステップST31)、以下の
ような正規化を実施して、正規化後の画素の輝度値をC
i ’=(Ri ’,Gi ’,B i ’)(i=0,…,n−
1)’とする(ステップST32)。
【0076】
【数2】
【0077】続いて、正規化後の画素の輝度値C’を用
いて、以下に示す共分散行列を算出する(ステップST
33)。
【0078】
【数3】
【0079】この共分散行列から求められる固有ベクト
ルのうち、固有値最大となる固有ベクトルVを求め(ス
テップST34)、ベクトルVと変換後の画像データで
あるC’の内積を求める(ステップST35)。 P=V・C’
【0080】次に、内積結果Pのヒストグラムを作成す
る(ステップST36)。そして、サンプリングした画
素を、正規化したときに算出した平均値と標準偏差を用
いて正規化し、ベクトルVと内積をとる変換処理を、全
画素に対して実施する(ステップST37)。変換処理
した値をもとに、ステップST36で作成したヒストグ
ラムの最大値から最小値の範囲内で、分布の頻度に応じ
た数の画素を合計n個サンプリングし直す処理を実行す
る(ステップST38)。
【0081】そして、新たにサンプリングされた画素の
輝度値を用いて固有値最大となる固有ベクトルを算出す
る(ステップST39)。この固有ベクトルと変換処理
したサンプリングデータの内積をとった後(ステップS
T40)、繰り返し回数に達していなければステップS
T36に戻る(ステップST41)。
【0082】この処理を繰り返し行うことで、固有ベク
トルを算出するためにサンプリングする画素を適応的に
変える。繰り返し回数に達していれば、内積値をもとに
ヒストグラムを作成し、ヒストグラムの分離度最大とな
る閾値thを求める(ステップST42)。閾値thに
おける分離度εは以下のようにして求められる。
【0083】
【数4】
【0084】そして、変換処理済みの全画素を閾値th
で分割する(ステップST43)。もし1回の分割で不
十分ならば、更にこの分割結果を分割する。このよう
に、適応的に変化させたサンプリングデータを用いて求
めた分離度最大となる値を用いて閾値処理を実行するこ
とで、染色方法やカメラに依存する色の傾向によらず、
入力画像を2つに分割することができる。
【0085】さらに、この分割を数回繰り返すことで、
あらゆる構成要素に分割することができる。例えば、図
15に示すように、まず、固有ベクトルV1方向にデー
タを分割することで、核とリンパ球と間質を含むデータ
群Aと、粘液と空領域を含むデータ群Bに分割すること
ができる。さらに、空領域の抽出が必要であれば、デー
タ群Bの固有ベクトルであるV2を用いることで、空領
域を抽出することができる。
【0086】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、エネ
ルギー算出ステップ及び移動ステップが相互の処理結果
に基づいて処理を繰り返す一方、エネルギー算出ステッ
プがエネルギーを算出する際、初期段階ではぼかされた
入力画像からエネルギーを算出し、段階的にぼかしが少
ない入力画像からエネルギーを算出するように構成した
ので、画像中のノイズや他の組織の影響を回避して、対
象物の形状を正確に抽出することができる効果がある。
【0087】この発明によれば、輪郭点と周辺領域に位
置する点の輝度値の変化量に依存するエネルギーと、輪
郭の形状に依存するエネルギーを加算し、その加算結果
をエネルギーの算出結果とするように構成したので、画
像中のノイズや他の組織の影響を回避することができる
効果がある。
【0088】この発明によれば、輝度値の変化量が基準
値より小さい場合には、輝度値の変化量に依存するエネ
ルギーを加算せず、輪郭の形状に依存するエネルギーを
算出結果とするように構成したので、初期輪郭から真の
輪郭に移動する途中に、比較的輝度差の小さい偽のエッ
ジがある場合でも、正確に輪郭を抽出することができる
効果がある。
【0089】この発明によれば、輝度値の変化方向が輪
郭の外側から内側に向かう方向と一致しない場合には、
輝度値の変化量に依存するエネルギーを加算せず、輪郭
の形状に依存するエネルギーを算出結果とするように構
成したので、物体の真の輪郭の内部に偽のエッジがある
場合でも、対象物の形状を正確に抽出することができる
効果がある。
【0090】この発明によれば、入力画像に存在する対
象物が内空のある細胞核の場合、その内空の周辺領域の
輝度値に基づいて内空を塗りつぶすことにより、その入
力画像を補正するように構成したので、細胞核以外のエ
ッジに輪郭がひっかかるのを防止して、対象物の形状を
正確に抽出することができる効果がある。
【0091】この発明によれば、輪郭上に位置する輪郭
点の曲率エネルギーを算出し、その曲率エネルギーが規
定値以上の輪郭点が存在する場合、その輪郭点の周辺領
域に位置する点の中で曲率エネルギーが最小の点に輪郭
点を移動するように構成したので、近くにある他の組織
などのエッジに引っ張られることなく、輪郭を正確に抽
出することができる効果がある。
【0092】この発明によれば、エネルギーの極小探索
を実施する際、その極小探索に使用するエネルギー関数
の重み係数を輪郭点の周辺領域の輝度分布に応じて変更
するように構成したので、コントラストの強さに影響を
受けることなく、輪郭を正確に抽出することができる効
果がある。
【0093】この発明によれば、細胞核以外の領域が所
定の面積より小さい場合には、その領域の周辺領域の輝
度値に基づいて当該領域を塗りつぶすように構成したの
で、1つの細胞核に複数の核位置が抽出されるのを防止
して、核位置の抽出精度を高めることができる効果があ
る。
【0094】この発明によれば、細胞核以外の領域を抽
出すると、その領域を削除して残った領域の骨格を抽出
し、その骨格を構成する画素のうち、背景に隣接してい
る画素を削除するように構成したので、1つの細胞核に
複数の核位置が抽出されるのを防止して、核位置の抽出
精度を高めることができる効果がある。
【0095】この発明によれば、細胞核の位置を抽出す
ると、その位置の輝度値を参照して、その抽出結果の正
否を判定し、その抽出結果が正しくない場合には、その
位置を削除するように構成したので、更に核位置の抽出
精度を高めることができる効果がある。
【0096】この発明によれば、内積値のヒストグラム
の頻度に基づいてサンプリング対象の画素の変更をサン
プリングステップに指示し、そのサンプリング結果にし
たがって入力画像の分割処理を繰り返すように構成した
ので、染色方法やカメラの特性による色の傾向の違いに
依らず、画像の構成要素を分割することができる効果が
ある。
【0097】この発明によれば、分割ステップが入力画
像を分割する際に使用する閾値を設定するように構成し
たので、画像の任意の構成要素を取得することができる
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による画像処理方法
を示すフローチャートである。
【図2】 収縮・膨張により複数の細胞核が切り離され
る様子を示す説明図である。
【図3】 核内空があるために偽のエッジに輪郭が捉え
られる様子を示す説明図である。
【図4】 この発明の実施の形態5による画像処理方法
を示すフローチャートである。
【図5】 他の組織のエッジに輪郭がひっかかる様子を
示す説明図である。
【図6】 この発明の実施の形態7による画像処理方法
を示すフローチャートである。
【図7】 ラプラシアンフィルタでフィルタリング処理
した結果を用いて細胞核を抽出したとき、核内空のある
細胞核がドーナツ形状に抽出される様子を示す説明図で
ある。
【図8】 骨格抽出結果を用いて細胞核と細胞核以外の
部分を切り離す様子を示す説明図である。
【図9】 この発明の実施の形態8による画像処理方法
を示すフローチャートである。
【図10】 骨格抽出方法を模式的に示す説明図であ
る。
【図11】 色情報が異なる核位置が抽出される様子を
示す説明図である。
【図12】 色情報により削除される輝度値の範囲を示
す説明図である。
【図13】 輝度値の分布と固有ベクトルと、特定の固
有ベクトル方向のヒストグラムを示す説明図である。
【図14】 この発明の実施の形態10による画像処理
方法を示すフローチャートである。
【図15】 画像を領域ごとに分割する様子を示す説明
図である。
【図16】 ラプラシアンフィルタを示す説明図であ
る。
【図17】 従来の画像処理方法を示すフローチャート
である。
【符号の説明】
ST1 フィルタリングステップ(設定ステップ)、S
T2 閾値処理ステップ(設定ステップ)、ST3 二
値化画像生成ステップ(設定ステップ)、ST4 収縮
・膨張ステップ(設定ステップ)、ST5 輪郭設定ス
テップ(設定ステップ)、ST6 第1のSNAKES
処理ステップ(エネルギー算出ステップ、移動ステッ
プ)、ST7 第2のSNAKES処理ステップ(エネ
ルギー算出ステップ、移動ステップ)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B057 AA07 CA01 CA08 CA12 CA16 CB01 CB06 CB12 CB16 CD02 CE03 CE04 CE06 CE12 CE16 DA07 DB02 DC02 DC17 DC23

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力画像に存在する対象物の輪郭を初期
    設定する設定ステップと、上記設定ステップで初期設定
    された輪郭上に位置する輪郭点のエネルギーを算出する
    とともに、その輪郭点を周辺領域に位置する点に移動し
    た場合における当該周辺領域に位置する点のエネルギー
    を算出するエネルギー算出ステップと、上記エネルギー
    算出ステップで算出されたエネルギーの極小探索を実施
    して、そのエネルギーの極小点に輪郭点を移動する移動
    ステップとを備えた画像処理方法において、上記エネル
    ギー算出ステップ及び移動ステップは、相互の処理結果
    に基づいて処理を繰り返す一方、上記エネルギー算出ス
    テップはエネルギーを算出する際、初期段階ではぼかさ
    れた入力画像からエネルギーを算出し、段階的にぼかし
    が少ない入力画像からエネルギーを算出することを特徴
    とする画像処理方法。
  2. 【請求項2】 エネルギー算出ステップは、輪郭点と周
    辺領域に位置する点の輝度値の変化量に依存するエネル
    ギーと、輪郭の形状に依存するエネルギーを加算し、そ
    の加算結果をエネルギーの算出結果とすることを特徴と
    する請求項1記載の画像処理方法。
  3. 【請求項3】 エネルギー算出ステップは、輝度値の変
    化量が基準値より小さい場合には、輝度値の変化量に依
    存するエネルギーを加算せず、輪郭の形状に依存するエ
    ネルギーを算出結果とすることを特徴とする請求項2記
    載の画像処理方法。
  4. 【請求項4】 エネルギー算出ステップは、輝度値の変
    化方向が輪郭の外側から内側に向かう方向と一致しない
    場合には、輝度値の変化量に依存するエネルギーを加算
    せず、輪郭の形状に依存するエネルギーを算出結果とす
    ることを特徴とする請求項2または請求項3記載の画像
    処理方法。
  5. 【請求項5】 入力画像に存在する対象物が内空のある
    細胞核の場合、その内空の周辺領域の輝度値に基づいて
    当該内空を塗りつぶすことにより、その入力画像を補正
    する画像補正ステップを設けたことを特徴とする請求項
    2から請求項4のうちのいずれか1項記載の画像処理方
    法。
  6. 【請求項6】 輪郭上に位置する輪郭点の曲率エネルギ
    ーを算出し、その曲率エネルギーが規定値以上の輪郭点
    が存在する場合、その輪郭点の周辺領域に位置する点の
    中で曲率エネルギーが最小の点に当該輪郭点を移動する
    輪郭補正ステップを設けたことを特徴とする請求項2か
    ら請求項5のうちのいずれか1項記載の画像処理方法。
  7. 【請求項7】 エネルギー算出ステップは、エネルギー
    の極小探索を実施する際、その極小探索に使用するエネ
    ルギー関数の重み係数を輪郭点の周辺領域の輝度分布に
    応じて変更することを特徴とする請求項2から請求項6
    のうちのいずれか1項記載の画像処理方法。
  8. 【請求項8】 細胞核を構成する領域を含む入力画像か
    ら細胞核以外の領域を抽出する領域抽出ステップと、上
    記領域抽出ステップで抽出された細胞核以外の領域が所
    定の面積より小さいか否かを判断する判断ステップと、
    その領域が所定の面積より小さい場合には、その領域の
    周辺領域の輝度値に基づいて当該領域を塗りつぶす塗り
    つぶしステップと、塗りつぶし後の入力画像から細胞核
    の位置を抽出する位置抽出ステップとを備えた画像処理
    方法。
  9. 【請求項9】 領域抽出ステップで細胞核以外の領域を
    抽出すると、その領域を削除して残った領域の骨格を抽
    出する骨格抽出ステップと、上記骨格抽出ステップで抽
    出された骨格を構成する画素のうち、背景に隣接してい
    る画素を削除する画素削除ステップとを設けたことを特
    徴とする請求項8記載の画像処理方法。
  10. 【請求項10】 位置抽出ステップは、細胞核の位置を
    抽出すると、その位置の輝度値を参照して、その抽出結
    果の正否を判定し、その抽出結果が正しくない場合に
    は、その位置を削除することを特徴とする請求項8また
    は請求項9記載の画像処理方法。
  11. 【請求項11】 入力画像における輝度値の分布頻度に
    応じて、その入力画像を構成する画素をサンプリングす
    るサンプリングステップと、上記サンプリングステップ
    でサンプリングされた画素の輝度値が空間内で分散値が
    最大になる方向を示すベクトルを求めるとともに、その
    ベクトルと当該画素の輝度値との内積値を求め、その内
    積値を基準にして入力画像を分割する分割ステップとを
    備えた画像処理方法において、上記分割ステップは上記
    内積値のヒストグラムを作成し、そのヒストグラムの頻
    度に基づいてサンプリング対象の画素の変更を上記サン
    プリングステップに指示し、そのサンプリング結果にし
    たがって入力画像の分割処理を繰り返すことを特徴とす
    る画像処理方法。
  12. 【請求項12】 分割ステップが入力画像を分割する際
    に使用する閾値を設定する閾値設定ステップを設けたこ
    とを特徴とする請求項11記載の画像処理方法。
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