JP2000329637A - 回転体のバランス修正方法 - Google Patents

回転体のバランス修正方法

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JP2000329637A
JP2000329637A JP11142331A JP14233199A JP2000329637A JP 2000329637 A JP2000329637 A JP 2000329637A JP 11142331 A JP11142331 A JP 11142331A JP 14233199 A JP14233199 A JP 14233199A JP 2000329637 A JP2000329637 A JP 2000329637A
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unbalance
shaft
propeller shaft
balance
rotating body
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Hiroki Kanamori
弘樹 金森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転体の疲労強度低下や重量増加を防止で
き、回転体のバランス修正後に、修正状態が変化するこ
とを抑制する。 【解決手段】 プロペラシャフトを、そのアンバランス
量に応じてバランス修正をおこなう回転体のバランス修
正方法において、プロペラシャフト1に設けられている
シャフト2を塑性変形させてアンバランス修正をおこな
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、回転体のアンバ
ランスを修正する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車や各種の工作機械などに
取り付けられている動力伝達用の回転体は高速で回転す
るために、そのアンバランスが原因となって振動やこも
り音が発生する可能性がある。そこで、回転体の製造過
程においてバランス測定機により回転体のアンバランス
を測定するとともに、このアンバランスを修正すること
がおこなわれている。このような、アンバランスの修正
方法としては2つの方法が知られており、第1の方法
は、アンバランスに応じて修正用の錘を回転体に対して
溶接固定することにより、アンバランスの修正をおこな
うものである。また、第2の方法は、回転体を切削加工
してその一部を除去することにより、アンバランスの修
正をおこなうものである。
【0003】しかしながら、第1の方法を採用した場合
には、回転体が溶接による硬化変化などを起こして疲労
強度が低下し、動力伝達機能が損なわれる可能性がある
とともに、回転体の重量増加を招く。また、第2の方法
を採用した場合には、予めアンバランス修正用の質量を
回転体として確保しておく必要があり、回転体の重量増
加を招く。
【0004】このような不都合に対処することのできる
発明の一例が、特開平9−72349号公報に記載され
ている。この公報に記載されている等速自在継手(回転
体)は、回転軸およびジョイントと、ブーツおよびブー
ツアダプタとを有している。ブーツおよびブーツアダプ
タは共に円筒状に構成され、その軸方向の一端同士が結
合されている。また、ブーツおよびブーツアダプタの他
端が、回転軸およびジョイントに対してそれぞれ固定さ
れている。このようにして、ブーツおよびブーツアダプ
タにより、回転軸とジョイントとの結合部がシールされ
ている。さらに、ブーツアダプタにおけるジョイント側
の端部には、円周方向に所定間隔の分割溝が設けられ
て、複数のバランス調整体が形成されている。
【0005】そして、バランシングマシンにより等速自
在継手のアンバランス量を測定し、その測定結果に応じ
ていずれかのバランス調整体を折り曲げることにより、
回転バランスを調整するものとされている。すなわち、
バランスピースを溶接で取り付ける必要がないので、溶
接熱の影響を受けないとされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ブ
ーツアダプタは回転軸とジョイントとの結合部をシール
するためのものであるため、それほど強度が高いわけで
はない。したがって、上記のようなバランス調整終了後
に、等速自在継手の運搬中や自動車の組立工程におい
て、バランス調整体に対してほかの物体が接触してバラ
ンス調整体が容易に塑性変形し、バランス調整状態が変
化してしまう可能性があった。
【0007】この発明は、上記の事情を背景としてなさ
れたものであり、回転体の疲労強度低下や重量増加を防
止できるだけでなく、回転体のバランス修正後に、再び
バランス状態が変化することを抑制できるバランス修正
方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するために、請求項1の発明は、回転体の一部
を、そのアンバランス量に応じて変形させることによ
り、バランス修正をおこなう回転体のバランス修正方法
において、前記回転体に設けられている動力伝達関与部
位を変形させることにより、バランス修正をおこなうこ
とを特徴とするものである。
【0009】請求項1の発明によれば、動力伝達関与部
位は、回転体により伝達するべき動力に応じて強度が比
較的高く設定されているために、バランス修正後に回転
体が物体に接触したとしても、動力関伝達与部位の変形
が可及的に抑制される。また、動力伝達関与部位は、回
転体の機能要素として設けられているために、格別の構
成部品を取り付ける必要はない。
【0010】請求項2の発明は、請求項1の構成に加え
て、前記回転体の動アンバランスを測定するとともに、
この動アンバランスに基づいて、前記回転体の静アンバ
ランスおよび偶アンバランスを求めるとともに、求めら
れた静アンバランスおよび偶アンバランスに応じて前記
動力伝達関与部位を変形させることを特徴とするもので
ある。
【0011】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
と同様の作用が生じるほか、回転体動バランスに基づい
て、静アンバランスおよび偶アンバランスが求められる
ため、回転体のアンバランス状態を高精度に測定するこ
とができる。
【0012】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明を図面を参照し
ながら具体的に説明する。図2は、この発明のバランス
修正方法が適用されるプロペラシャフト1の構成を示す
図である。このプロペラシャフト1は、長尺円筒状のシ
ャフト2と、第1のヨークフランジ3および第2のヨー
クフランジ4とを有している。そして、シャフト2の長
さ方向の一端と第1のヨークフランジ3とが、第1のフ
ックジョイント5を介して接続されている。また、シャ
フト2の長さ方向の他端と第2のヨークフランジ4と
が、第2のフックジョイント6を介して接続されてい
る。プロペラシャフト1の構成材料としては、例えば機
械構造用炭素鋼が挙げられる。
【0013】上記構成のプロペラシャフト1は、車両の
動力伝達装置の一部として用いられる。例えば、第1の
ヨークフランジ3がトランスミッション(図示せず)側
に接続され、第2のヨークフランジ4がデファレンシャ
ル(図示せず)側に接続される。したがって、このプロ
ペラシャフト1を車両に取り付けた状態において、トラ
ンスミッションから出力された動力(トルク)が、プロ
ペラシャフトを介してデファレンシャルに伝達される。
そして、プロペラシャフト1の回転時には、シャフト2
が回転中心軸線A1を中心として回転する。ここで、実
施形態の構成とこの発明の構成との対応関係を説明すれ
ば、プロペラシャフト1がこの発明の回転体に相当し、
シャフト2がこの発明の動力伝達関与部位に相当する。
【0014】ところで、車両の走行時には、プロペラシ
ャフト1が高速回転するために、そのアンバランスに起
因する振動やこもり音を招く可能性がある。そこで、プ
ロペラシャフト1のアンバランスを測定し、かつ、アン
バランスを修正する方法を説明する。
【0015】まず、プロペラシャフト1の動アンバラン
スを測定する。この測定は、公知のアンバランス測定機
を用いて、共振点(共振回転数)を越える領域でおこな
うことができる。なお、プロペラシャフト1の長さ方向
における各部位に、便宜上、つぎのような名称を付与し
ている。J1,J2は、プロペラシャフト1がもつ動ア
ンバランスにより生じる振動強制力の第1,第2作用点
であり、この第1,第2作用点J1,J2は、第1フッ
クジョイント5および第2フックジョイント6の十字軸
(ジョイント中心)7,8に対応する位置に設定されて
いる。これは、プロペラシャフト1の取付状態において
は、十字軸7,8間が、その剛性により直線状になるか
らである。
【0016】また、S1,S2は、プロペラシャフト1
で発生する動アンバランスの第1,第2測定位置であ
り、この第1,第2測定位置S1,S2は、第1,第2
作用点J1,J2の間における任意の位置に設定されて
いる。さらに、W1,W2は動アンバランスを修正する
ための第1,第2修正位置であり、この第1,第2修正
位置W1,W2は、後工程でおこなわれる動アンバラン
スの修正が容易な位置であれば、任意の箇所に設定する
ことができる。
【0017】ここで、第1作用点J1から第2作用点J
2までの距離を長さLとし、第1作用点J1から第1測
定位置S1までの距離を長さLS1とし、第1作用点J
1から第2測定位置S2までの距離を長さLS2とし、
第1作用点J1から第1修正位置までの距離を長さLW
1とし、第1作用点J1から第2修正位置W2までの距
離を長さLW2としている。ここで、長さLS1は長さ
LS2よりも短く設定され、長さLW1は長さLW2よ
りも短く設定されている。
【0018】また、第1,第2測定位置S1,S2にお
ける動アンバランス値US1,US2を、 US1=(VS1,θS1) US2=(VS2,θS2) とする。ここで、VS1,VS2は、それぞれアンバラ
ンスの大きさを示すものであり、θS1,θS2はそれ
ぞれアンバランスの位相(つまり、プロペラシャフト1
の円周方向における位相)を示すものである。
【0019】また、動アンバランスにより生じる振動強
制力の第1,第2作用点J1,J2における、動アンバ
ランス値UJ1,UJ2を、 UJ1=(VJ1,θJ1) UJ2=(VJ2,θJ2) とする。ここで、VJ1,VJ2は、それぞれアンバラ
ンスの大きさを示すものであり、θJ1,θJ2はそれ
ぞれアンバランスの位相を示すものである。
【0020】第1,第2修正位置W1,W2における動
アンバランス値UW1,UW2を、 UW1=(VW1,θW1) UW2=(VW2,θW2) とする。ここで、VW1,VW2は、それぞれアンバラ
ンスの大きさを示すものであり、θW1,θW2はそれ
ぞれアンバランスの位相を示すものである。
【0021】また、アンバランス測定機によって第1,
第2測定位置S1,S2で実測される動アンバランス値
US1,US2を用いて、動アンバランス値UJ1,U
J2,UW1,UW2を、(1)式ないし(4)式で表
すことができる。
【数1】
【数2】
【数3】
【数4】
【0022】さらに、上記(1)式ないし(4)式を書
き換えると、各動アンバランス値UJ1,UJ2,UW
1,UW2は、下記の(5)式ないし(12)式で表す
ことができる。
【数5】
【数6】
【数7】
【数8】
【数9】
【数10】
【数11】
【数12】
【0023】以上の関係を満たす演算回路を構成するこ
とにより、プロペラシャフト1における振動強制力の第
1,第2作用点J1,J2における動アンバランス値
(動アンバランスの大きさおよび位相)UJ1,UJ2
を求めることができる。
【0024】図3(A)は、第1修正位置W1における
動アンバランス値UW1の一例をベクトルで示す図、図
3(B)は、第2修正位置W2における動アンバランス
値UW2の一例をベクトルで示す図である。また、図3
に示す各動アンバランス値UW1,UW2を、第1,第
2作用点J1,J2における動アンバランス値UJ1,
UJ2に換算した値が、図4に示されている。図4
(A)は、動アンバランス値UJ1をベクトルで示す
図、図4(B)は、動アンバランス値UJ2をベクトル
で示す図である。
【0025】上記のようにして求められた動アンバラン
ス値UJ1,UJ2をベクトル分解することにより、動
アンバランス値UJ1,UJ2に対応する静アンバラン
スおよび偶アンバランスを求める。この偶アンバランス
とは、プロペラシャフト1の重心慣性主軸(図示せず)
を、重心点での回転中心軸線A1と交わらせるような不
釣り合い状態を意味している。図5は、図4に示す動ア
ンバランスUJ1,UJ2に対応する静アンバランスを
示しており、図5(A)は、動アンバランスUJ1に対
応する静アンバランスUT1をベクトルで示す図、図5
(B)は、動アンバランスUJ2に対応する静アンバラ
ンスUT2をベクトルで示す図である。また、図6は、
図4に示す動アンバランスUJ1,UJ2に対応する偶
アンバランスを示しており、図6(A)は、動アンバラ
ンスUJ1に対応する偶アンバランスUG1をベクトル
で示す図、図6(B)は、動アンバランスUJ2に対応
する偶アンバランスUG2をベクトルで示す図である。
【0026】上記のようにして求められた静アンバラン
スUT1,UT2、および偶アンバランスUG1,偶ア
ンバランスUG2に基づいて、プロペラシャフト1のア
ンバランスを修正する方法を具体的に説明する。まず、
図1に示すようにプロペラシャフト1を歪み修正機(図
示せず)の支持ブロック9,10により支持する。つま
り、シャフト2の長さ方向の異なる2点、具体的にはシ
ャフト2の長さ方向のほぼ中央から第1,第2フックジ
ョイント5,6側に均等な距離に相当する2点を2つの
支持ブロック9,10により支持する。
【0027】そして、歪み修正機の荷重付与ヘッド(図
示せず)を、プロペラシャフト1の半径方向に動作さ
せ、この荷重付与ヘッドをシャフト2における2つの支
持点のほぼ中間に接触させる。そして、荷重付与ヘッド
からシャフト2に対して所定の曲げ荷重F1を与える。
具体的には、第1作用点J1において、静アンバランス
UT1とは逆向きであり、かつ、大きさの等しいアンバ
ランスUX1が生じるとともに、第2作用点J2におい
て、静アンバランスUT2とは逆向きであり、かつ、大
きさの等しいアンバランスUX2が生じるように、荷重
F1の向きおよび大きさが制御される。
【0028】つぎに、図7に示すように、シャフト2の
長さ方向のほぼ中央と、シャフト2における第1フック
ジョイント5の近くとを支持ブロック9,10により支
持する。そしてプロペラシャフト1を所定角度だけ回転
させ、シャフト2における支持ブロック9と支持ブロッ
ク10との間に相当する箇所に曲げ荷重F2を与える。
具体的には、第1作用点J1において、偶アンバランス
UG1とは逆向きであり、かつ、大きさの等しいアンバ
ランスUY1が生じるように、荷重F2の向きおよび大
きさが制御される。
【0029】ついで、図8に示すように、シャフト2の
長さ方向のほぼ中央と、シャフト2における第2フック
ジョイント6の近くとを支持ブロック9,10により支
持する。そして、シャフト2における支持ブロック9と
支持ブロック10との間に相当する箇所に曲げ荷重F3
を与える。具体的には、第2作用点J2において、偶ア
ンバランスUG2とは逆向きであり、かつ、大きさの等
しいアンバランスUY2が生じるように、荷重F3の向
きおよび大きさが制御される。なお、シャフト2に与え
られる荷重F1ないし荷重F3の大きさは、シャフト2
のスプリングバックを加味して動作する荷重付与ヘッド
のストロークにより制御される。
【0030】以上のようにして、アンバランスの修正さ
れたプロペラシャフト1を再びアンバランス測定機によ
り測定し、その測定結果が規格範囲内であればアンバラ
ンスの修正を終了し、規格範囲外であれば再度アンバラ
ンス修正をおこなう。このように、この実施形態によれ
ば、プロペラシャフト1のアンバランスを測定し、その
測定結果に基づいてプロペラシャフト1のアンバランス
を修正(調整)する場合に、動力伝達関与部位、具体的
にはシャフト2を塑性変形させてプロペラシャフト1の
動アンバランスを修正している。
【0031】そして、シャフト2は、伝達するべきトル
クに応じたねじり強度(剛性)を得られるように、その
材料の選択や寸法設定がなされているために、アンバラ
ンス修正後の運搬中、または車両の組立工程でシャフト
2が物体に接触したとしても、その変形が可及的に抑制
される。したがって、プロペラシャフト1のバランス状
態が変化することなく、その製品品質を良好に維持する
ことができる。このため、プロペラシャフト1を車両に
搭載して走行した場合に、振動やこもり音を抑制するこ
とができる。また、この実施形態によれば、シャフト2
はプロペラシャフト1の機能要素であるため、格別の部
品を取り付けることもなく大重量化が抑制される。つま
り、プロペラシャフトに対して、バランス修正用錘を溶
接により取り付けてバランス修正をおこなう場合のよう
に、プロペラシャフトの大重量増加はおきないうえ、溶
接による疲労強度の低下も発生せず、安定したトルク伝
達機能を得ることができる。さらに、切削加工によりプ
ロペラシャフトの一部を除去してアンバランスを修正す
る場合のように、予め除去分の質量を見込んでプロペラ
シャフトを製造する必要もなく、その大重量化を抑制す
ることができる。さらにまた、この実施形態において
は、プロペラシャフト1の動アンバランスを静アンバラ
ンスおよび偶アンバランスに分解しているため、プロペ
ラシャフト1のアンバランス状態を高精度に測定するこ
とができ、アンバランスの修正精度が一層向上する。
【0032】さらに上記実施形態において、回転体の動
アンバランスの測定は、共振点以下の領域でおこなうこ
ともできる。また、動アンバランスの測定および修正に
あたり、作用点、測定位置、修正位置、荷重の付与位
置、回転体の保持位置などは、回転体の長さを含む各種
の寸法、または機能、あるいは回転体の種類もしくは構
造などの各種の条件により決定される。さらに、回転体
の動アンバランスの修正は、その中心軸線を水平または
垂直、あるいはそれ以外の状態に保持した状態でおこな
うことができる。
【0033】また、上記実施形態において、アンバラン
ス測定機および歪み修正機をそれぞれ別々のシステムと
して構成し、アンバランス測定工程とアンバランス修正
工程とを2工程でおこなうようにすること、または上記
アンバランス測定機および歪み修正機を一つのシステム
として構成し、アンバランス測定工程とアンバランス修
正工程とを1工程でおこなうことのいずれを採用しても
よい。さらに、上記実施形態において、回転体のアンバ
ランスを修正する際に、回転体の一部を加熱装置(例え
ばアーク溶接用システム)により加熱して熱歪み(変
形)を発生させ、アンバランス修正をおこなうこともで
きる。さらにまた、上記アンバランス修正方法は、車両
用のドライブシャフト、クランクシャフト、リヤアクス
ルシャフト、フライホイールなどにも適用することがで
きる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、回転体のアンバランスを測定し、その測定結果に
基づいて回転体のアンバランスを修正する場合に、動力
伝達関与部位を変形させてアンバランスを修正してい
る。この動力伝達関与部位は、伝達するべき動力に応じ
たねじり強度を得られるように、その材料の選択や寸法
設定がなされているために、アンバランス修正後に回転
体を運搬中、または車両の組立工程において、回転体が
物体に接触したとしても、その変形が可及的に抑制され
る。したがって、回転体のバランス精度を良好に維持す
ることができ、回転中の振動やこもり音を抑制すること
ができる。さらに、動力伝達関与部位は回転体の機能要
素であるため、格別の部品を取り付けることもなく大重
量化が抑制される。また、回転体に対して、バランス修
正用錘を溶接により取り付けてバランス修正をおこなう
場合のように、熱歪みによる疲労強度の低下も発生せ
ず、安定した動力伝達機能を得ることができる。さら
に、切削加工により回転体の一部を除去してアンバラン
スを修正する場合のように、予め除去分の質量を見込ん
で回転体を製造する必要もなく、その大重量化を抑制す
ることができる。
【0035】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
と同様の効果を得られるほか、回転体の動アンバランス
を静アンバランスおよび偶アンバランスに分解している
ため、回転体のアンバランス状態を高精度に測定するこ
とができ、その修正精度が一層向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の修正方法の適用対象であるプロペ
ラシャフトと、このプロペラシャフトの所定位置におけ
るアンバランスのベクトルとの関係を示す図である。
【図2】 この発明の修正方法の適用対象であるプロペ
ラシャフトの構成を示す図である。
【図3】 (A),(B)は、図2に示すプロペラシャ
フトのアンバランスをベクトルで示した図である。
【図4】 (A),(B)は、図2に示すプロペラシャ
フトのアンバランスをベクトルで示した図である。
【図5】 (A),(B)は、図2に示すプロペラシャ
フトのアンバランスをベクトルで示した図である。
【図6】 (A),(B)は、図2に示すプロペラシャ
フトのアンバランスをベクトルで示した図である。
【図7】 この発明の修正方法の適用対象であるプロペ
ラシャフトと、このプロペラシャフトの所定位置におけ
るアンバランスのベクトルとの関係を示す図である。
【図8】 この発明の修正方法の適用対象であるプロペ
ラシャフトと、このプロペラシャフトの所定位置におけ
るアンバランのベクトルとの関係を示す図である。
【符号の説明】
1…プロペラシャフト、 2…シャフト、 F1…荷
重。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転体の一部を、そのアンバランス量に
    応じて変形させることによりバランス修正をおこなう回
    転体のバランス修正方法において、 前記回転体に設けられている動力伝達関与部位を変形さ
    せることにより、バランス修正をおこなうことを特徴と
    する回転体のバランス修正方法。
  2. 【請求項2】 前記回転体の動アンバランスを測定する
    とともに、この動アンバランスに基づいて、前記回転体
    の静アンバランスおよび偶アンバランスを求めるととも
    に、求められた静アンバランスおよび偶アンバランスに
    応じて前記動力伝達関与部位を変形させることを特徴と
    する請求項1に記載のバランス修正方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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