JP2000327795A - ポリ−γ−グルタミン酸架橋体の製造方法及びその製造装置 - Google Patents
ポリ−γ−グルタミン酸架橋体の製造方法及びその製造装置Info
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- Biological Depolymerization Polymers (AREA)
- Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 均一な性質を有するポリ−γ−グルタミン
酸架橋体を電子線の照射によって短時間で大量に製造で
きるポリ−γ−グルタミン酸架橋体製造方法及びその製
造装置の提供。 【解決手段】ポリ−γ−グルタミン酸を溶解した溶液が
入れられた容器2をコンベア3で搬送しながら、容器2
内の溶液に電子線発生装置1により電子線を照射してポ
リ−γ−グルタミン酸架橋体を製造する。
酸架橋体を電子線の照射によって短時間で大量に製造で
きるポリ−γ−グルタミン酸架橋体製造方法及びその製
造装置の提供。 【解決手段】ポリ−γ−グルタミン酸を溶解した溶液が
入れられた容器2をコンベア3で搬送しながら、容器2
内の溶液に電子線発生装置1により電子線を照射してポ
リ−γ−グルタミン酸架橋体を製造する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生分解性能力及び
吸水能力に優れたポリ−γ−グルタミン酸架橋体の製造
方法及びその製造装置に関する。
吸水能力に優れたポリ−γ−グルタミン酸架橋体の製造
方法及びその製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】吸水性樹脂は、紙オムツ、体液吸収体、
食品の鮮度保持剤などの用途で多くの分野において用い
られている。吸水性樹脂のうち、アクリル酸系の吸水性
樹脂は、ある程度の吸水能力を有し、かつ安価であるた
め、幅広く用いられている。しかし、生分解性を殆ど有
していないため、土中の細菌等により分解されないの
で、環境汚染等の環境問題を引き起こすという問題があ
った。
食品の鮮度保持剤などの用途で多くの分野において用い
られている。吸水性樹脂のうち、アクリル酸系の吸水性
樹脂は、ある程度の吸水能力を有し、かつ安価であるた
め、幅広く用いられている。しかし、生分解性を殆ど有
していないため、土中の細菌等により分解されないの
で、環境汚染等の環境問題を引き起こすという問題があ
った。
【0003】この問題を解決する吸水性樹脂として、本
発明者は、特願平9−850号(特開平10−2514
02号公報)に開示されているように、高い吸水性能を
有するポリ−γ−グルタミン酸架橋体からなる吸水能力
及び生分解性能力に優れた生分解性吸水性樹脂を発明し
た。
発明者は、特願平9−850号(特開平10−2514
02号公報)に開示されているように、高い吸水性能を
有するポリ−γ−グルタミン酸架橋体からなる吸水能力
及び生分解性能力に優れた生分解性吸水性樹脂を発明し
た。
【0004】このポリ−γ−グルタミン酸架橋体からな
る生分解性吸水性樹脂の製造方法は、ポリ−γ−グルタ
ミン酸の濃度を水などの溶媒に溶解し、次いで溶液に放
射線を照射して遊離基重合させてポリ−γ−グルタミン
酸架橋体を得るものである。溶媒としては、ポリ−γ−
グルタミン酸を溶解させることができればよく、例え
ば、水、メチルアルコール水溶液、エチルアルコール水
溶液などがあり、特に水が好ましい。ポリ−γ−グルタ
ミン酸を溶解した溶液に放射線を照射する際に使用する
容器としては、放射線透過性容器、例えばガラス製バイ
アル瓶等が用いられる。照射する放射線については、α
線、β線、γ線等があるが、好ましくはγ線である。
る生分解性吸水性樹脂の製造方法は、ポリ−γ−グルタ
ミン酸の濃度を水などの溶媒に溶解し、次いで溶液に放
射線を照射して遊離基重合させてポリ−γ−グルタミン
酸架橋体を得るものである。溶媒としては、ポリ−γ−
グルタミン酸を溶解させることができればよく、例え
ば、水、メチルアルコール水溶液、エチルアルコール水
溶液などがあり、特に水が好ましい。ポリ−γ−グルタ
ミン酸を溶解した溶液に放射線を照射する際に使用する
容器としては、放射線透過性容器、例えばガラス製バイ
アル瓶等が用いられる。照射する放射線については、α
線、β線、γ線等があるが、好ましくはγ線である。
【0005】γ線は、例えば、コバルト60を線源とす
る照射装置などにより発生させたものが用いられる。こ
の場合、線量率1.0〜1.4kGy/時間が好まし
い。1.0kGy/期間の場合、18時間から24時間
程度で吸水率が4000以上となる。また、1.4kG
y/時間の場合も、16時間から18時間程度で吸水率
が4000以上となる。なお、この照射時間は10時間
〜24時間照射である。10時間より短時間の場合は架
橋体を十分に形成することができず、24時間より長時
間の場合は吸水率は低下する。
る照射装置などにより発生させたものが用いられる。こ
の場合、線量率1.0〜1.4kGy/時間が好まし
い。1.0kGy/期間の場合、18時間から24時間
程度で吸水率が4000以上となる。また、1.4kG
y/時間の場合も、16時間から18時間程度で吸水率
が4000以上となる。なお、この照射時間は10時間
〜24時間照射である。10時間より短時間の場合は架
橋体を十分に形成することができず、24時間より長時
間の場合は吸水率は低下する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記公報記載のγ線照
射によるポリ−γ−グルタミン酸架橋体の製造方法で
は、γ線の線源から離れるほど線量が著しく低下するた
め、均一な性質の物質が得られにくく、大量生産には適
さないという問題があった。また、照射に10時間〜2
4時間必要であり、照射に長時間を要するため、照射線
量(コスト)=(線源密度)×(照射時間)の式から明
らかなとおり、コストが高くなり、大量生産には適しな
いという問題があった。
射によるポリ−γ−グルタミン酸架橋体の製造方法で
は、γ線の線源から離れるほど線量が著しく低下するた
め、均一な性質の物質が得られにくく、大量生産には適
さないという問題があった。また、照射に10時間〜2
4時間必要であり、照射に長時間を要するため、照射線
量(コスト)=(線源密度)×(照射時間)の式から明
らかなとおり、コストが高くなり、大量生産には適しな
いという問題があった。
【0007】そこで、本発明は、均一な性質を有するポ
リ−γ−グルタミン酸架橋体を電子線の照射によって短
時間で大量に製造できるポリ−γ−グルタミン酸架橋体
製造方法及びその製造装置を提供するものである。
リ−γ−グルタミン酸架橋体を電子線の照射によって短
時間で大量に製造できるポリ−γ−グルタミン酸架橋体
製造方法及びその製造装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のポリ−γ−グル
タミン酸架橋体の製造方法は、ポリ−γ−グルタミン酸
を溶解させた溶液に電子線を照射することを特徴とす
る。
タミン酸架橋体の製造方法は、ポリ−γ−グルタミン酸
を溶解させた溶液に電子線を照射することを特徴とす
る。
【0009】また、本発明のポリ−γ−グルタミン酸架
橋体の製造装置は、ポリ−γ−グルタミン酸を溶解した
溶液が入れられた容器を搬送するコンベアと、前記容器
内の前記溶液に電子線を照射する電子線発生装置とから
なることを特徴とする。
橋体の製造装置は、ポリ−γ−グルタミン酸を溶解した
溶液が入れられた容器を搬送するコンベアと、前記容器
内の前記溶液に電子線を照射する電子線発生装置とから
なることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明で使用するポリ−γ−グル
タミン酸については、特に制限はなく、種々の製造方法
によるものを用いることができる。例えば、微生物によ
る培養法、ポリ−γ−グルタミン酸合成酵素による酵素
法、化学合成法によるものが挙げられる。特に、バチラ
ス・ズブチリスのような微生物により産生される数百万
以上の分子量を有するものが好ましい(特開平1−17
4397号公報参照)。なお、重合反応に影響がない場
合には、ポリ−γ−グルタミン酸のカルボキシル基等に
アルキル基等を修飾した誘導体を用いることもできる。
タミン酸については、特に制限はなく、種々の製造方法
によるものを用いることができる。例えば、微生物によ
る培養法、ポリ−γ−グルタミン酸合成酵素による酵素
法、化学合成法によるものが挙げられる。特に、バチラ
ス・ズブチリスのような微生物により産生される数百万
以上の分子量を有するものが好ましい(特開平1−17
4397号公報参照)。なお、重合反応に影響がない場
合には、ポリ−γ−グルタミン酸のカルボキシル基等に
アルキル基等を修飾した誘導体を用いることもできる。
【0011】ポリ−γ−グルタミン酸を溶解させる溶媒
としては、ポリ−γ−グルタミン酸を溶解させることが
できるものであればよく、特に限定されず、水、メチル
アルコール水溶液、エチルアルコール水溶液などをあげ
ることができるが、特に水が好ましい。ポリ−γ−グル
タミン酸の濃度は、2重量%以上とし、好ましくは5重
量%以上になるように水等の溶媒に溶解させる。
としては、ポリ−γ−グルタミン酸を溶解させることが
できるものであればよく、特に限定されず、水、メチル
アルコール水溶液、エチルアルコール水溶液などをあげ
ることができるが、特に水が好ましい。ポリ−γ−グル
タミン酸の濃度は、2重量%以上とし、好ましくは5重
量%以上になるように水等の溶媒に溶解させる。
【0012】電子線を照射する際、ポリ−γ−グルタミ
ン酸を溶解した溶液を入れる容器としては、例えば、電
子線により劣化しない材質からなる容器、例えば、アル
ミニウム製トレイ、プラスチック製トレイあるいはガラ
ス製トレイなどを使用することができる。
ン酸を溶解した溶液を入れる容器としては、例えば、電
子線により劣化しない材質からなる容器、例えば、アル
ミニウム製トレイ、プラスチック製トレイあるいはガラ
ス製トレイなどを使用することができる。
【0013】照射する電子線の表面の照射線量は、得よ
うとする吸水率等の条件により多少異なるが、通常、照
射線量が20kGy以上が好ましく、電子線の照射時間
は、1秒未満の短時間の場合は架橋体を十分に形成する
ことができないので、少なくとも1秒以上照射する。
うとする吸水率等の条件により多少異なるが、通常、照
射線量が20kGy以上が好ましく、電子線の照射時間
は、1秒未満の短時間の場合は架橋体を十分に形成する
ことができないので、少なくとも1秒以上照射する。
【0014】電子線の照射により得られた処理物は、水
等で洗浄した後、浸漬、透析等により精製する。その
後、水を除去することにより固形物である吸水性樹脂を
得ることができる。この吸水性樹脂は、無色透明であ
り、吸水性に優れ、生分解性も有している。
等で洗浄した後、浸漬、透析等により精製する。その
後、水を除去することにより固形物である吸水性樹脂を
得ることができる。この吸水性樹脂は、無色透明であ
り、吸水性に優れ、生分解性も有している。
【0015】図1(a)は本発明の製造装置の概略正面
図、(b)は同概略側面図である。電子線発生装置1の
下部には、ポリ−γ−グルタミン酸を溶解した溶液を入
れた容器2を搬送するベルトコンベア、ローラーコンベ
アなどのコンベア3が配置されている。電子線発生装置
1としては、例えば、日新ハイボルテージ製のEPS5
(定格 加速電圧:5MV(1MVないし5MV可
変)、電子線電流:30mA(1mA〜30mA可
変)、電子線走査幅:1400mm最大、時間:連続)
を使用する。ベルトコンベア3は速度を調節可能とす
る。
図、(b)は同概略側面図である。電子線発生装置1の
下部には、ポリ−γ−グルタミン酸を溶解した溶液を入
れた容器2を搬送するベルトコンベア、ローラーコンベ
アなどのコンベア3が配置されている。電子線発生装置
1としては、例えば、日新ハイボルテージ製のEPS5
(定格 加速電圧:5MV(1MVないし5MV可
変)、電子線電流:30mA(1mA〜30mA可
変)、電子線走査幅:1400mm最大、時間:連続)
を使用する。ベルトコンベア3は速度を調節可能とす
る。
【0016】
【実施例】明治γ−PGA(明治製菓(株)製ポリ−γ
−グルタミン酸)を所定の重量%濃度になるように水に
溶解させ、深さの異なるガラス製トレイに入れ、コンベ
アで電子線照射装置の照射距離10cmを3秒間で通過
させて電子線を室温にて照射した。
−グルタミン酸)を所定の重量%濃度になるように水に
溶解させ、深さの異なるガラス製トレイに入れ、コンベ
アで電子線照射装置の照射距離10cmを3秒間で通過
させて電子線を室温にて照射した。
【0017】得られた処理物をトレイから取り出し、一
週間4℃の水に浸漬し、未架橋のポリ−γ−グルタミン
酸を除去した。水を吸収して膨潤したポリ−γ−グルタ
ミン酸ハイドロゲルを80メッシュの金網で濾過後、凍
結乾燥し、ポリ−γ−グルタミン酸架橋体として得た吸
水率を測定した。
週間4℃の水に浸漬し、未架橋のポリ−γ−グルタミン
酸を除去した。水を吸収して膨潤したポリ−γ−グルタ
ミン酸ハイドロゲルを80メッシュの金網で濾過後、凍
結乾燥し、ポリ−γ−グルタミン酸架橋体として得た吸
水率を測定した。
【0018】吸水率は、ポリ−γ−グルタミン酸架橋体
からなる吸水性樹脂を大過剰の蒸留水に浸漬して十分膨
潤させた後、水切りした後に重量(湿重量)を測定し、
吸水重量(湿重量から乾燥重量を引いた量)を乾燥重量
により割ることにより求めた。
からなる吸水性樹脂を大過剰の蒸留水に浸漬して十分膨
潤させた後、水切りした後に重量(湿重量)を測定し、
吸水重量(湿重量から乾燥重量を引いた量)を乾燥重量
により割ることにより求めた。
【0019】試験1 コッククロフトウォルトン型電子線加速器(定格加速電
圧:2MV、電子線電流:30mA、電子線走査幅12
00mm最大、時間:連続)を使用し、ベルトコンベア
の速度を2000mm/分に設定し、10cmの照射距
離を2passで電子線照射を行い(例えば、15kG
yの場合、7.5kGy/passで3秒間の電子線照
射を2度繰り返し、合計6秒の照射を行った)、10%
濃度のポリ−γ−グルタミン酸水溶液をトレイ内に厚さ
3mmになるように入れ、照射線量を変化させて吸水率
を求めた。得られた照射時間と吸水率の結果を表1に示
す。なお、比較のために、γ線照射の結果も示す。
圧:2MV、電子線電流:30mA、電子線走査幅12
00mm最大、時間:連続)を使用し、ベルトコンベア
の速度を2000mm/分に設定し、10cmの照射距
離を2passで電子線照射を行い(例えば、15kG
yの場合、7.5kGy/passで3秒間の電子線照
射を2度繰り返し、合計6秒の照射を行った)、10%
濃度のポリ−γ−グルタミン酸水溶液をトレイ内に厚さ
3mmになるように入れ、照射線量を変化させて吸水率
を求めた。得られた照射時間と吸水率の結果を表1に示
す。なお、比較のために、γ線照射の結果も示す。
【表1】 表1から、電子線照射線量は、25kGy以上が好適で
あることが分かる。また、γ線に比べて電子線による照
射時間は、時単位から秒単位に短縮され、極めて短時間
で済むことが分かる。
あることが分かる。また、γ線に比べて電子線による照
射時間は、時単位から秒単位に短縮され、極めて短時間
で済むことが分かる。
【0020】なお、表1には記載していないが、吸水率
はポリ−γ−グルタミン酸水溶液の濃度等の条件により
異なり、例えば、前記電子線加速器で、水溶液濃度2
%、電子線照射線量20kGy、3秒間照射で吸水率4
000、溶液濃度2%、電子線照射線量25kGy、3
秒間照射で吸水率2300であった。このことからも、
γ線照射に比べて電子線による照射時間が極めて短時間
で済むことが分かる。
はポリ−γ−グルタミン酸水溶液の濃度等の条件により
異なり、例えば、前記電子線加速器で、水溶液濃度2
%、電子線照射線量20kGy、3秒間照射で吸水率4
000、溶液濃度2%、電子線照射線量25kGy、3
秒間照射で吸水率2300であった。このことからも、
γ線照射に比べて電子線による照射時間が極めて短時間
で済むことが分かる。
【0021】試験2 コッククロフトウォルトン型電子線加速器(定格加速電
圧:2MV、電子線電流:30mA、電子線走査幅12
00mm最大、時間:連続)を使用し、ベルトコンベア
の速度を2000mm/分に設定し、記載した厚さにな
るように10%濃度のポリ−γ−グルタミン酸水溶液を
トレイ内に入れ、電子線照射線量30kGy(電子線電
流6.0mA)としてトレイ内の溶液の厚みについて検
討した結果を表2に示す。
圧:2MV、電子線電流:30mA、電子線走査幅12
00mm最大、時間:連続)を使用し、ベルトコンベア
の速度を2000mm/分に設定し、記載した厚さにな
るように10%濃度のポリ−γ−グルタミン酸水溶液を
トレイ内に入れ、電子線照射線量30kGy(電子線電
流6.0mA)としてトレイ内の溶液の厚みについて検
討した結果を表2に示す。
【0022】
【表2】 表2から、電子線照射でもトレイ内の溶液の厚さを12
mm以上にしてもポリ−γ−グルタミン酸架橋体は製造
できることが分かる。
mm以上にしてもポリ−γ−グルタミン酸架橋体は製造
できることが分かる。
【0023】試験3 日新ハイボルテージ製のEPS5型電子線加速器(定格
加速電圧:5MV、電子線電流:30mA、電子線走査
幅1400mm最大、時間:連続)を使用し、ベルトコ
ンベアの速度を2000mm/分に設定し、2%から1
5%濃度のポリ−γ−グルタミン酸水溶液を記載した厚
さになるようにトレイ内に入れ、電子線照射線量30k
Gy及び20kGyとなるよう5kGy/pass×m
Aの電子線電流で4回繰り返し照射し(3秒×4回=1
2秒)、ポリ−γ−グルタミン酸の濃度と吸水率の関係
を検討した結果を表3に示す。
加速電圧:5MV、電子線電流:30mA、電子線走査
幅1400mm最大、時間:連続)を使用し、ベルトコ
ンベアの速度を2000mm/分に設定し、2%から1
5%濃度のポリ−γ−グルタミン酸水溶液を記載した厚
さになるようにトレイ内に入れ、電子線照射線量30k
Gy及び20kGyとなるよう5kGy/pass×m
Aの電子線電流で4回繰り返し照射し(3秒×4回=1
2秒)、ポリ−γ−グルタミン酸の濃度と吸水率の関係
を検討した結果を表3に示す。
【0024】
【表3】 表3から、厚さは照射線量に依存し、線量が増加するほ
どトレイ内の厚さを増加できることが分かる。また、照
射線量の増加につれ高濃度のポリ−γ−グルタミン酸溶
液からポリ−γ−グルタミン酸架橋体を製造できること
が分かる。
どトレイ内の厚さを増加できることが分かる。また、照
射線量の増加につれ高濃度のポリ−γ−グルタミン酸溶
液からポリ−γ−グルタミン酸架橋体を製造できること
が分かる。
【0025】試験4 日新ハイボルテージ製のEPS5型電子線加速器(定格
加速電圧:5MV、電子線電流:30mA、電子線走査
幅1400mm最大、時間:連続)を使用し、ベルトコ
ンベアの速度を2000mm/分に設定し、10%濃度
のポリ−γ−グルタミン酸水溶液を記載した厚さになる
ようにトレイ内に入れ、照射線量90kGy(30kG
y/passで3回繰り返し照射、照射時間:9秒間)
及び40kGy(10kGy/passで4回繰り返し
照射、照射時間:12秒間)になるように電子線で照射
してポリ−γ−グルタミン酸溶液液量と吸水率の関係を
検討した。照射線量、照射面積、厚さ及び水溶液液量の
組み合わせと吸水率の関係について検討した結果を表4
に示す。
加速電圧:5MV、電子線電流:30mA、電子線走査
幅1400mm最大、時間:連続)を使用し、ベルトコ
ンベアの速度を2000mm/分に設定し、10%濃度
のポリ−γ−グルタミン酸水溶液を記載した厚さになる
ようにトレイ内に入れ、照射線量90kGy(30kG
y/passで3回繰り返し照射、照射時間:9秒間)
及び40kGy(10kGy/passで4回繰り返し
照射、照射時間:12秒間)になるように電子線で照射
してポリ−γ−グルタミン酸溶液液量と吸水率の関係を
検討した。照射線量、照射面積、厚さ及び水溶液液量の
組み合わせと吸水率の関係について検討した結果を表4
に示す。
【0026】
【表4】 表4の厚さ15mmの電子線照射試料を5mmに3等分
し、走査型電子顕微鏡でクライオ構造を観察した結果、
3者に差異は認められなかった。また、吸水率にも差異
は認められなかった。したがって、均一な性質を有する
ことが分かる。また、表4から、ポリ−γ−グルタミン
酸溶液の厚さが15mmでも5mm厚さと同レベルの吸
水率でポリ−γ−グルタミン酸架橋体を短時間で製造す
ることができる。したがって、単位時間の製造量が多く
なるため、大量に製造できることが分かる。また、電子
線照射線量が増加すると吸水率は低下するが、成型加工
特性は向上した。
し、走査型電子顕微鏡でクライオ構造を観察した結果、
3者に差異は認められなかった。また、吸水率にも差異
は認められなかった。したがって、均一な性質を有する
ことが分かる。また、表4から、ポリ−γ−グルタミン
酸溶液の厚さが15mmでも5mm厚さと同レベルの吸
水率でポリ−γ−グルタミン酸架橋体を短時間で製造す
ることができる。したがって、単位時間の製造量が多く
なるため、大量に製造できることが分かる。また、電子
線照射線量が増加すると吸水率は低下するが、成型加工
特性は向上した。
【0027】
【発明の効果】本発明は、電子線の照射により短時間で
均一な性質のポリ−γ−グルタミン酸架橋体が得られる
ので、秒単位の極めて短時間で大量にポリ−γ−グルタ
ミン酸架橋体を製造することができる。
均一な性質のポリ−γ−グルタミン酸架橋体が得られる
ので、秒単位の極めて短時間で大量にポリ−γ−グルタ
ミン酸架橋体を製造することができる。
【図1】(a)は本発明の製造装置の概略正面図、
(b)は同概略側面図である。
(b)は同概略側面図である。
1:電子線発生装置 2:容器 3:コンベア
Claims (2)
- 【請求項1】 ポリ−γ−グルタミン酸を溶解させた溶
液に電子線を照射することを特徴とするポリ−γ−グル
タミン酸架橋体の製造方法。 - 【請求項2】 ポリ−γ−グルタミン酸を溶解した溶液
が入れられた容器を搬送するコンベアと、前記容器内の
前記溶液に電子線を照射する電子線発生装置とからなる
ことを特徴とするポリ−γ−グルタミン酸架橋体の製造
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13994699A JP2000327795A (ja) | 1999-05-20 | 1999-05-20 | ポリ−γ−グルタミン酸架橋体の製造方法及びその製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13994699A JP2000327795A (ja) | 1999-05-20 | 1999-05-20 | ポリ−γ−グルタミン酸架橋体の製造方法及びその製造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000327795A true JP2000327795A (ja) | 2000-11-28 |
Family
ID=15257370
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13994699A Pending JP2000327795A (ja) | 1999-05-20 | 1999-05-20 | ポリ−γ−グルタミン酸架橋体の製造方法及びその製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000327795A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005314489A (ja) * | 2004-04-27 | 2005-11-10 | Idemitsu Technofine Co Ltd | ポリ−γ−グルタミン酸架橋体の製造方法及び当該製造方法により得られたポリ−γ−グルタミン酸架橋体 |
JP2013019093A (ja) * | 2012-09-07 | 2013-01-31 | Idemitsu Technofine Co Ltd | 繊維架橋体および繊維架橋体の製造方法 |
-
1999
- 1999-05-20 JP JP13994699A patent/JP2000327795A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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