JP2000325295A - 蛍光診断情報出力方法および装置 - Google Patents

蛍光診断情報出力方法および装置

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JP2000325295A
JP2000325295A JP11141490A JP14149099A JP2000325295A JP 2000325295 A JP2000325295 A JP 2000325295A JP 11141490 A JP11141490 A JP 11141490A JP 14149099 A JP14149099 A JP 14149099A JP 2000325295 A JP2000325295 A JP 2000325295A
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tissue
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JP11141490A
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Katsumi Hayashi
克巳 林
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 励起光の照射によって生体から発せられる微
弱な自家蛍光のスペクトル分布の形状と参照組織の自家
蛍光のスペクトル分布の形状との差異を正確に比較し、
患部組織と正常組織との判別が正確にできるようにす
る。 【解決手段】 励起光Laの照射により生体組織90から
発生する蛍光Kaを分光測光ユニット100により3つの
特定の波長領域の成分に分離し、分離された3つの波長
領域毎に形成される蛍光像Hの強度分布を画像として撮
像し、画像として撮像した蛍光像Hの強度分布を規格化
ユニット200により規格化し、残差加算ユニット300によ
り各波長領域毎に画像化された3組の蛍光画像信号と予
め内部に記憶してある正常組織の自家蛍光を前記と同様
の方式で規格化した3つの参照規格化信号との残差の和
を演算して残差加算画像信号を得、その値を画像に変換
して、閾値表示器400により表示し、生体組織90が正常
細胞であるか癌細胞であるかを画像の濃度によって診断
可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は生体組織の蛍光診断
における診断情報出力方法および装置に関し、詳細には
生体から発せられる蛍光のスペクトル分布の形状に基づ
き診断に供する情報を出力する方法および装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】励起光の照射によって生体組織から発せ
られる自家蛍光のスペクトル強度が、患部の組織と正常
部の組織とで異なることが知られており、例えば癌組織
の自家蛍光のスペクトル強度は400nmから700n
mの波長領域全般に亘って正常組織の発する自家蛍光の
強度より小さく、この蛍光の強度差を利用して癌診断を
行う研究が行われている。
【0003】さらに、患部組織と正常組織の自家蛍光の
スペクトル分布の形状が異なる点に注目し、生体組織の
発する自家蛍光の赤領域の強度と緑領域の強度との比の
値を測定することにより、生体組織の診断を行うことが
検討されている。
【0004】具体的には、生体組織から発せられる自家
蛍光のスペクトル強度分布の緑領域内の波長30nm程
度の幅に亘る強度の値とスペクトル強度分布の赤領域内
の波長30nm程度の幅に亘る強度の値とを測定し、そ
れらの強度比(赤領域の強度/緑領域の強度)を求め、
この比を2次元画像としてピクセル毎にマッピングする
ことにより診断を行うことが検討されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、生体組
織から発せられる自家蛍光は微弱であり、波長400n
mから700nmに亘るその微弱な自家蛍光の中からさ
らに波長幅の狭い2つの領域を抽出し、その強度を測定
して得られた2つの値からスペクトル強度分布の代表値
としての強度比(赤領域の強度/緑領域の強度)を求め
ようとすると、その強度比はノイズ等の影響、微少な値
で割り算を行う影響および測定条件の微妙な変化の影響
等により得られる値が不安定となる。従って、このよう
にして測定、演算された強度比を用いて患部組織を正確
に判別することは難しくなる。
【0006】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、励起光の照射によって生体から発せられる自家
蛍光が微弱であっても信頼性の高い患部組織と正常組織
との判別を行うことができる蛍光診断情報出力方法およ
び装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の蛍光診断情報出
力方法は、生体組織へ励起光を照射し、生体組織から生
ぜしめられた蛍光のスペクトル分布を測定することによ
り診断を行う蛍光診断における蛍光診断情報出力方法に
おいて、蛍光から1つ以上の特定の波長領域の成分を抽
出し、波長領域毎に蛍光の強度を測定し、波長領域毎の
測定で得られた蛍光の強度を規格化し、規格化された前
記各領域における蛍光の強度を前記波長領域と同じ波長
領域に分割して予め用意された規格化された参照強度と
対比して、両者の各波長領域における強度の差の絶対値
の和または各波長領域における強度の差の二乗の和を所
定の閾値と比較することにより診断に供する情報を出力
することを特徴とするものである。
【0008】すなわち、特定の波長領域において、いず
れも規格化された、測定された蛍光の強度と、参照強度
とを比較して、その相異の大きさにより異常かどうかを
判定するようにしたものである。1つの例として、予め
用意された規格化された参照強度が正常組織から得られ
たものであるとすると、前記参照組織(正常組織)と測
定対象となる生体組織との各波長領域における蛍光の強
度の相異(具体的には、各波長領域における両者の強度
の差の絶対値の和の値または両者の強度の差の二乗の和
の値)が小さいときにはその生体組織は正常組織と判定
され、大きいときには異常組織と判定される。その判定
の基準となる値、すなわち前記相異を表す値が徐々に大
きくなり正常組織と判定される場合と正常組織とは判定
されない場合の境界となる値が生体組織を正常組織と判
定する所定の閾値として設定される。
【0009】一方測定対象となる生体組織と前記参照組
織の蛍光の強度の相異を表す値(各波長領域における両
強度の差の絶対値の和の値または両者の強度の差の二乗
の和の値)が大きいときにはその生体組織は患部組織と
判定される。また、その値が徐々に小さくなり患部組織
と判定される場合と患部組織とは判定されない場合の境
界となる値が生体組織を患部組織と判定する所定の閾値
として設定される。従って、測定対象となる生体組織と
前記参照組織の各波長領域における強度の差の絶対値の
和の値または各波長領域における強度の差の二乗の和の
値を前記2つの所定の閾値(2つの所定の閾値が一致す
る場合もある)と比較することにより正常組織であるか
または患部組織であるか(あるいはどらとも言えない
か)の判定を下すことができ診断に供する情報を出力す
ることができる。
【0010】また、予め用意された規格化された参照強
度が患部組織から得られたものである場合には前記の場
合と反対の判定を下すことができ診断に供する情報を出
力することができる。
【0011】前記規格化は、全波長領域に亘る蛍光のス
ペクトル分布の積分値に基づいて行ってもよいし、蛍光
のスペクトル分布の最大強度を含む波長領域の積分値に
基づいて行ってもよい。
【0012】前記測定は、生体組織を分割した多数の微
小領域毎に測定を行うこともできる。
【0013】前記規格化された参照強度は、生体組織を
分割した多数の微小領域の中の1つの領域における蛍光
の強度を規格化したものとすることもできる。また、こ
の参照強度は、生体の患部組織について得られた蛍光の
強度を規格化したものとすることも、生体の正常組織に
ついて得られた蛍光の強度を規格化したものとすること
もできる。
【0014】また、本発明の蛍光診断情報出力装置は、
生体組織への励起光の照射によって該生体組織から生ぜ
しめられた蛍光のスペクトル分布を測定することにより
診断を行う蛍光診断における蛍光診断情報出力装置にお
いて、蛍光から1つ以上の特定の波長領域の成分を抽出
する波長領域抽出手段と、波長領域毎に蛍光の強度を測
定する測定手段と、波長領域毎の測定で得られた蛍光の
強度を規格化する規格化手段と、規格化された前記各領
域における蛍光の強度を前記波長領域と同じ波長領域に
分割して予め用意された規格化された参照強度と対比し
て、両者の各波長領域における強度の差の絶対値の和ま
たは各波長領域における強度の差の二乗の和を所定の閾
値と比較することにより診断に供する情報を出力する比
較出力手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0015】なお、「特定の波長領域」とは正常組織と
患部組織の相異を検出できる波長領域を意味するもの
で、例えば赤領域や緑領域等の波長領域である。
【0016】
【発明の効果】本発明の蛍光診断情報出力方法および装
置によれば、生体組織への励起光の照射によって生体組
織から生じた蛍光の1つ以上の特定の波長領域の成分を
抽出し、抽出された各波長領域毎の蛍光の強度を測定
し、さらにその蛍光の強度を規格化し、その測定し規格
化された蛍光の強度とあらかじめ参照組織の自家蛍光か
ら前記と同様な方式により求められた規格化された参照
強度との間で、各波長領域における強度の差の二乗の和
または強度の差の絶対値の和を所定の閾値と比較する
が、ここで、前記測定し規格化された蛍光の強度は、1
つ以上の幅のある波長領域の蛍光の光量を基にした値で
あり、特定の波長(領域ではない)から得られる強度の
値より大きな値となりその分ノイズ等の影響を受け難く
なる。さらに前記大きな値である各波長領域における強
度の差の二乗の和または差の絶対値の和が求められる段
階では、測定における微小な値の変動はほとんど前記和
の値には影響を及ぼすことはなくなり、このようにして
求められた和の値を所定の閾値と比較することにより、
測定に含まれるノイズおよび微小な値の変動等の影響を
受けない精度の高い診断を行うことができる。
【0017】また、前記規格化を、蛍光のスペクトル分
布の最大強度を含む波長領域の積分値に基づいて行え
ば、規格化を行う基準値が蛍光のスペクトル分布の最大
強度を含むので、抽出する波長領域の幅が同じでもより
多くの蛍光の発光量が利用でき、前記と同様の理由によ
りより高い精度で診断を行うことができる。
【0018】また、前記比較を、規格化された蛍光のス
ペクトル分布と規格化された参照スペクトル分布の各波
長領域における強度の差の絶対値の和または各波長領域
における強度の差の二乗の和を所定の閾値と比較するも
のとすれば、数値に基づいた首尾一貫したパラメータに
より形状の比較を行うことができ、より高い精度で診断
を行うことができる。
【0019】また、前記測定および比較を2つ以上の波
長領域について行うなら、扱う信号量はより多くなり、
その分S/N比は大幅に向上する。従って、診断の精度
はより向上する。
【0020】また、前記測定を、生体組織を分割した多
数の微小領域毎に行えば、生体組織の多数の領域に関す
る診断を同時に行えるので、これらの多数の診断結果同
士を比較することにより、より信頼性の高い正確な診断
を行うことができる。
【0021】また、前記規格化された参照強度を、生体
組織を分割した多数の微小領域の中の1つの領域におけ
る蛍光の強度を規格化したものとすれば、参照強度を別
の方式等により求めて用意する必要がなくなり、また同
一生体組織内の患部組織または正常組織の発する自家蛍
光から得られた規格化された参照強度を基準として比較
するので、より信頼性の高い正確な診断を行うことがで
きる。前記規格化された参照強度が、生体の患部組織の
自家蛍光のスペクトルから求められたものであれば、測
定された生体組織が患部であった場合にはその測定強度
と規格化された参照強度との差はほとんどなくなり、一
方その生体組織が正常部であった場合には規格化された
参照強度との差が大きくなるので、その差の大きさより
正常組織と患部組織との区別をすることがでる。
【0022】前記規格化された参照強度が、生体の正常
組織の自家蛍光のスペクトルから求められたものであれ
ば、測定された生体組織が正常部であった場合には前記
差は小さくなり、一方その生体組織が患部であった場合
には前記差が大きくなるので、同様にその差の大小によ
り正常組織と患部組織との区別をすることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施の形
態について図面を用いて説明する。
【0024】図1は、本発明の蛍光診断情報出力方法を
実施する装置を癌組織の蛍光診断情報出力に適用した第
1の実施の形態の全体を示す概略図である。
【0025】本実施の形態による蛍光診断情報出力装置
は、試料台91に載置された生体組織90に波長410nm
近傍の励起光Laを照射して自家蛍光を発生させる色素
レーザ若しくは、窒化ガリウム系の半導体レーザ等を用
いた光源10と、生体組織90から発生する蛍光Kaを受
ける位置に配され、波長420nm以下の光の強度を減
衰させることにより生体組織90から発生する蛍光Kaと
生体組織90等で反射した励起光Laとを分離し、蛍光K
aだけを透過させる励起光カットフィルタ20と、励起光
カットフィルタ20を透過した蛍光Kaにより形成される
生体組織90の像を結像する結像レンズ系30と、結像レン
ズ系30により結像された蛍光Kaが形成する蛍光像Hを
3つの特定の波長領域の成分に分離し、分離された3つ
の波長領域毎に形成される特定の波長領域毎の蛍光像H
の強度分布を画像情報(面情報)として測定(撮像)し
デジタル信号に変換して3つの特定の波長領域毎に画像
化された3組の蛍光画像信号FA,FB、FCを出力す
る分光測光ユニット100と、分光測光ユニット100から出
力された3組の蛍光画像信号FA,FB、FCを入力し
規格化してその値を3組の規格化画像信号KA、KB、
KCとして出力する規格化ユニット200と、規格化ユニ
ット200から入力した3組の規格化画像信号KA、K
B、KCと、予め内部に記憶してある正常組織の自家蛍
光を規格化した3つの参照規格化信号UA、UB、UC
との残差の和を演算してその値を残差加算画像信号SS
Zとして出力する比較ユニット300と、比較ユニット300
から出力された残差画像信号SSZを画像に変換して表
示する閾値表示器400とから構成されている。
【0026】分光測光ユニット100は、430nm近傍
から445nm近傍の間の波長の光を透過するバンドパ
スフィルタであるAフィルタと445nm近傍から52
0nm近傍の間の波長の光を透過するバンドパスフィル
タであるBフィルタと520nm近傍から700nm近
傍の間の波長の光を透過するバンドパスフィルタである
Cフィルタとがそれぞれ円板を3分割した扇形状の位置
に配置された回転フィルタ110と、回転フィルタ110によ
り特定の波長領域の成分に分離された蛍光像Hを撮像
し、その強度を画像信号として出力する高感度なCCD
等を用いた撮像素子141と、結像レンズ30が蛍光像Hを
形成する光路を前記扇状のAフィルタ、Bフィルタおよ
びCフィルタが横切るように回転フィルタ110の回転中
心を回転軸に固定したフィルタ駆動モータ120と、フィ
ルタ駆動モータ120の回転軸と同軸に固定され、回転す
る回転フィルタ110のAフィルタ、BフィルタおよびC
フィルタの各フィルタが結像レンズ30が蛍光像Hを結ぶ
光路を横切るタイミングに同期してそれぞれのフィルタ
に対応したA同期信号、B同期信号およびC同期信号を
出力するフィルタ弁別エンコーダ130と、フィルタ弁別
エンコーダ130から出力された信号を入力し、その信号
に同期して撮像素子141から出力される画像信号を入力
し、A/D変換を行い数値化して各特定の領域毎の蛍光
像Hの強度に対応する3組の蛍光画像信号FA,FB、
FCを順次出力する撮像回路部142とから構成されてい
る。
【0027】規格化ユニット200は、分光測光ユニット1
00から順次出力される3組の蛍光画像信号FA,FB、
FCの値をそれぞれ記憶する蛍光Aフレームメモリ21
1、蛍光Bフレームメモリ212および蛍光Cフレームメモ
リ213と、記憶された3組の蛍光画像信号FA,FB、
FCの値それぞれを規格化する演算処理を行う規格化演
算器220と、規格化演算器220によって規格化の演算が施
された前記3組の蛍光画像信号FA,FB、FCの値に
それぞれ対応する3組の規格化画像信号KA、KB、K
Cの値を記憶する規格化Aフレームメモリ231、規格化
Bフレームメモリ232および規格化Cフレームメモリ233
とから構成されている。
【0028】比較ユニット300は、あらかじめ別の方式
により正常組織と判定された生体組織から発せられる自
家蛍光を1つの側定点について測定し演算を行って求め
た(前記3組の規格化画像信号KA、KB、KCを求め
た方式と同様の方式によって求めた)3つの参照規格化
信号UA、UB、UCを記憶する参照Aメモリ321、参
照Bメモリ322および参照Cメモリ323と、3組の規格化
画像信号KA、KB、KCの値とそれぞれの測定波長領
域に対応する3つの参照規格化信号UA、UB、UCと
の残差の絶対値の値を求める残差演算器310と、残差演
算器310により求められた残差の絶対値である3組の残
差画像信号ZA、ZB、ZCの値を記憶する残差Aフレ
ームメモリ331、残差Bフレームメモリ332および残差C
フレームメモリ333と、残差Aフレームメモリ331、残差
Bフレームメモリ332および残差Cフレームメモリ333そ
れぞれに記憶されている3組の残差画像信号ZA、Z
B、ZCの値を加算する残差加算器340と、残差加算器3
40により求められた残差の和である残差加算画像信号S
SZの値を記憶する残差加算フレームメモリ350とから
構成されている。
【0029】上記のように構成された本実施の形態の蛍
光診断情報出力装置を癌診断に適用した場合の作用につ
いて以下説明する。
【0030】まず、本実施の形態の蛍光診断情報出力装
置を癌診断に適用する前提となる正常組織と癌組織が励
起光の照射により発する自家蛍光のスペクトル強度分布
の違いについて説明する。
【0031】同一の測定条件下で生体の正常組織と癌組
織を測定すれば、図2に示すように正常組織が発する自
家蛍光のスペクトルの強度Seiは癌組織が発する自家蛍
光のスペクトルの強度Ganより大きく、強度差で両者を
比較することができるが、生体組織から発せられる自家
蛍光のスペクトル強度は、生体組織の血流および凹凸の
状態等の測定される側の条件、および励起光の強さおよ
び励起光を生体組織に照射する角度等の測定する側の条
件によって得られる値にばらつきがあり、自家蛍光のス
ペクトルの強度差だけでは診断することは難しい。
【0032】しかし、正常組織が発する自家蛍光のスペ
クトル強度分布と癌組織が発する自家蛍光のスペクトル
強度分布の形状には違いがあり、特に癌組織の自家蛍光
のスペクトル強度分布は、波長480nm近傍および波
長640nm近傍において正常組織の自家蛍光のスペク
トル強度分布の形状と異なるので、これらのスペクトル
を正規化し強度のスケールをそろえて比較することによ
り、形状の差をより正確に比較することができ癌組織と
正常組織を高精度で判別することができる。
【0033】すなわち、図2に示すように癌組織の自家
蛍光を測定したスペクトル強度分布Ganと正常組織の自
家蛍光を測定したスペクトル強度分布Seiとはそのまま
では形状の比較ができなくても、それぞれ自分自身のス
ペクトル強度分布の積分値で規格化することにより図3
に示すように両者の形状の特徴を抽出することができ両
者の間に差があることを明らかにすることができる。
【0034】さらに、全領域を連続的に測定せずに、特
定の波長領域毎にスペクトル強度分布を測定し、比較す
る場合には、正常組織と癌組織の形状の差が大きくなる
ような領域の設定をする必要があり、例えば図4(a
1)、(b1)に示すように、正常組織と癌組織の同一
サンプルについて特定の波長領域をV1、V2およびW
1、W2、W3の異なる範囲に設定した場合、測定され
る各特定の波長領域の強度を面積で示すと図5の(a
2)、(b2)に示すように、特定の波長領域をV1、
V2の範囲に設定したの場合は両者の強度の差は微小な
値SV1、SV2となり、特定の波長領域をW1、W
2、W3の範囲に設定したの場合は、両者の強度の差は
大きな値SW1、SW2、SW3になる。すなわち、両
者を比較するときには、規格化されたスペクトル強度分
布の形状が波長領域内で常にどちらか一方の強度が他方
より大きいかまたは小さい場合には、形状差は本来の両
者の差とほぼ等しくなるが、波長領域内で両者の強度の
大きさが逆転するような場合には、本来の形状の差より
も小さい値として求められてしまう。従って特定の波長
領域毎にスペクトル強度を測定し、比較する場合には波
長領域の設定が重要であり、癌組織と正常組織を比較す
る場合には520nm近傍から700nm近傍、445
nm近傍から520nm近傍および430nm近傍から
445nm近傍の3つの領域を設定して比較することが
好ましい。
【0035】また、本実施の形態の蛍光診断情報出力装
置は励起光の照射により生体組織から発生する蛍光を画
像(面情報)として測定し診断するものであるが、ここ
では撮像されるn×mの画素の中の1つの画素E(i,j)
に注目し、その作用を中心に説明する。
【0036】はじめに、生体組織から発せられた自家蛍
光Kaを高感度受光ヘッド140に結像する作用について
説明する。
【0037】光源10から発せられた波長410nmの励
起光Laの照射により生体組織90から発生した波長43
0nm近傍から700nm近傍の自家蛍光Kaは、生体
組織等で反射された励起光と共に励起光カットフィルタ
20に入射する。励起光カットフィルタ20は420nm以
下の波長の光を減衰する波長特性を持つので励起光La
は遮断され自家蛍光Kaだけが励起光カットフィルタ20
を透過する。励起光カットフィルタ20を透過した自家蛍
光Kaは結像レンズ30に入射し撮像素子141の受光面に
蛍光像Hを結像するので、生体組織90の微小部分BO
(i,j)から発せられた蛍光は撮像素子141のn×mの画素
の中の1つの画素E(i,j)に結像する。ここで、結像さ
れる蛍光像Hの位置と撮像素子141の受光面の位置が結
像レンズ30の光軸方向にずれている場合には、載置台91
を前記光軸方向に移動し、生体組織と結像レンズ30との
間の距離を調節して結像される像の位置を撮像素子141
の受光面に一致させる。
【0038】次に、分光測光ユニット100により自家蛍
光Kaが分光される作用について説明する。
【0039】結像レンズ30から射出された自家蛍光Ka
は撮像素子141の受光面に像を結ぶ光路の途中で回転フ
ィルタ110を透過する。回転フィルタ110は3つの互いに
異なる波長領域の光を透過させるAフィルタ、Bフィル
タおよびCフィルタのから構成されているので、生体組
織90の微小部分BO(i,j)から発せられるた自家蛍光K
a(スペクトル強度分布SSKa)は、回転フィルタ11
0を透過すると各波長領域毎に分離された蛍光KAa、
KBa、KCaとなり、時系列的に撮像素子141の画素
E(i,j)に到達する(図1および図6(a)参照)。
【0040】一方、フィルタ弁別エンコーダ130から出
力される同期信号を入力する撮像回路部142は、回転フ
ィルタ110の3種のフィルタの中のどのフィルタが撮像
素子141の受光面に蛍光像Hを形成する光路を横切って
いるのか識別できるので、撮像素子141の画素E(i,j)が
受光している蛍光の波長領域を認識することができる。
従って、撮像素子141の画素E(i,j)が時系列的に受光し
た蛍光KAa、KBa、KCaは順次識別および認識さ
れ、その強度はA/D変換され数値化されて蛍光の波長
領域毎に対応した値FA(i,j),FB(i,j),FC(i,j)
として出力される(図1および図6(a)参照)。
【0041】次に規格化ユニット200により各波長領域
毎に分離された蛍光の強度が規格化される作用について
説明する。
【0042】分光測光ユニット100から順次出力される
FA(i,j),FB(i,j),FC(i,j)の値は、撮像素子141
の画素E(i,j)の位置に対応する蛍光Aフレームメモリ2
11、蛍光Bフレームメモリ212および蛍光Cフレームメ
モリ213のメモリアドレス(i,j)のメモリにそれぞれ記憶
される。記憶された値FA(i,j),FB(i,j),FC(i,
j)は規格化演算器220により生体組織90の微小部分BO
(i,j)から発せられるスペクトル強度分布SSKaの全
波長領域に関する積分値に相当するFA(i,j)+FB(i,
j)+FC(i,j)の値で規格化されて値KA(i,j),KB
(i,j),KC(i,j)に変換される。すなわち、 KA(i,j)=FA(i,j)/(FA(i,j)+FB(i,j)+FC
(i,j)) KB(i,j)=FB(i,j)/(FA(i,j)+FB(i,j)+FC
(i,j)) KC(i,j)=FC(i,j)/(FA(i,j)+FB(i,j)+FC
(i,j)) の演算により規格化される。
【0043】規格化された値は撮像素子141の画素E(i,
j)に対応する規格化Aフレームメモリ231、規格化Bフ
レームメモリ232および規格化Cフレームメモリ233のメ
モリアドレス(i,j)のメモリにそれぞれ記憶される(図
1および図6(b)参照)。
【0044】このように、規格化を、蛍光のスペクトル
強度分布の全波長領域に関する積分値に基づいて行うと
多くの蛍光の光量が利用でき、ノイズ等の局所的な変動
があっても全領域に対して微小な変動であれば、規格化
の処理によって求められる数値にはほとんど影響を与え
ないので、測定される蛍光のスペクトル強度分布のスケ
ールを安定的に揃えることができる。
【0045】次に比較ユニット300により残差画像信号
の値が求められる作用について説明する。
【0046】規格化Aフレームメモリ231、規格化Bフ
レームメモリ232および規格化Cフレームメモリ233それ
ぞれのメモリアドレス(i,j)に記憶されている値KA(i,
j)、KB(i,j)およびKC(i,j)と参照Aメモリ321、参
照Bメモリ322および参照Cメモリ323のメモリにそれぞ
れ記憶されている参照規格化信号の値UA、UB、UC
との間の残差の絶対値の値ZA(i,j)、ZB(i,j)、ZC
(i,j)が残差演算器310によって求められるすなわち、 ZA(i,j)=|KA(i,j)−UA| ZB(i,j)=|KB(i,j)−UB| ZC(i,j)=|KC(i,j)−UC| の演算により残差の絶対値が演算される。演算された残
差の絶対値は、撮像素子141の画素E(i,j)に対応する残
差Aフレームメモリ331、残差Bフレームメモリ332およ
び残差Cフレームメモリ333のメモリアドレス(i,j)のメ
モリにそれぞれ記憶される(図1および図6(c)参
照)。
【0047】次に残差Aフレームメモリ331、残差Bフ
レームメモリ332および残差Cフレームメモリ333のメモ
リアドレス(i,j)のメモリにそれぞれ記憶された値ZA
(i,j)、 ZB(i,j)およびZC(i,j)は、残差加算器340
に入力され加算されて残差加算画像信号の値SSZ(i,
j)が算出される。すなわち、 SSZ(i,j)=ZA(i,j)+ ZB(i,j)+ZC(i,j) の演算により算出される。算出された残差加算画像信号
の値SSZ(i,j)は撮像素子141の画素E(i,j)に対応す
る残差加算フレームメモリ350のメモリアドレス(i,j)の
メモリに記憶される(図1および図6(c)参照)。
【0048】残差加算フレームメモリ350のメモリアド
レス(i,j)のメモリに記憶された残差加算画像信号の値
SSZ(i,j)は、閾値表示器400に入力され予め記憶され
ている所定の閾値Q1およびQ2と比較され、残差加算
画像信号の値SSZ(i,j)が所定の閾値Q1以上の場合
には高い濃度で、SSZ(i,j)が所定の閾値Q2未満の
場合には低い濃度で、SSZ(i,j)が所定の閾値Q1未
満かつQ2以上の場合には低い濃度で画像信号に変換さ
れ表示される。
【0049】ここで、参照Aメモリ321、参照Bメモリ3
22および参照Cメモリ323それぞれに記憶されている参
照規格化信号の値UA、UB、UCは、事前に正常組織
と診断された生体組織に励起光Laを照射することによ
り発生した自家蛍光のスペクトル強度分布を測定および
演算して得た参照規格化信号であるので、生体組織90の
微小部分BO(i,j)が正常組織である場合には残差加算
フレームメモリ350の残差加算画像信号の値SSZ(i,j)
は小さな値となり、生体組織90の微小部分BO(i,j)が
癌組織であった場合には残差加算フレームメモリ350の
残差加算画像信号の値SSZ(i,j)は大きな値となる。
一方、閾値Q1およびQ2の値は、残差加算画像信号S
SZの値(前記参照規格化信号の値UA、UB、UCと
予め正常組織または癌組織と判定された生体組織を測定
対象として求めた規格化された値KA,KB,KCとの
残差の絶対値の和である残差加算画像信号の値)との比
較に基づき、残差加算画像信号SSZの値がQ1以上の
場合には癌組織、残差加算画像信号SSZの値がQ2未
満の場合には正常組織、残差加算画像信号SSZの値が
Q1未満かつQ2以上の場合には癌組織である疑いがあ
ると判定されるように予め設定された値である。
【0050】前記作用の説明は撮像素子141のn×mの
画素の中の1つの画素E(i,j)に注目した作用について
説明したが、同様の処理を撮像素子141のn×mの画素
全てに施すことにより、撮像素子141の画素E(i,j);i
=1〜n、J=1〜mのすべての画素に対応する残差加
算画像信号の値SSZ(i,j);i=1〜n、J=1〜mを
求めれば、それらの値は閾値表示器400に入力され閾値
と比較されその結果は画像信号に変換されて画像として
表示することができる。
【0051】従って、生体組織90の微小部分BO(i,
j);i=1〜n、J=1〜mの蛍光像Hを受光した撮像
素子141の画素E(i,j);i=1〜n、J=1〜mに対応
する残差加算フレームメモリ350の残差加算画像信号の
値SSZ(i,j);i=1〜n、J=1〜mを全て求めて画
像として表示すれば、生体組織90の面としての情報が得
られ、濃度の薄い部分は正常組織、濃度の濃い部分は癌
組織、中間の濃度の部分は癌の疑いがある組織の画像と
して表示することができる。
【0052】なお、前記閾値の設定は、上記Q1、Q2
の2つに限らず1つの閾値でもよいし、3つ以上の閾値
を設定してもよい。複数の閾値を設定する場合には残差
加算画像信号の値SSZの予想される最大値と最小値の
間を設定する閾値の数に従って等しく分割し、分割され
たそれぞれの値に対応した値に閾値を設定することもで
き、また閾値で区分された範囲を画素の濃度の違いで区
別し表示する他に色の違いで区別することももできる。
【0053】このように、生体組織を分割した多数の微
小領域毎に測定を行えば、生体組織の多数の領域に関す
る診断を同時に行えるので、これらの多数の診断結果を
同時に観察することにより信頼性の高い正確な診断を行
うことができる。また、閾値を基準に、測定された各画
素毎の判別を行うことにより、癌組織と正常組織の境界
が明らかとなり、手術等の患部の処置を行うときに必要
な有効な情報を得ることができる。
【0054】なお、前記比較は、規格化された蛍光のス
ペクトル強度分布と規格化された参照スペクトル強度分
布の各波長領域における強度の差の絶対値の和に限定す
るものではなく、各波長領域における強度の差の二乗の
和等とすることもできる。
【0055】また、前記規格化を、蛍光のスペクトル強
度分布の全領域の積分値に基づいて行わなくても、蛍光
のスペクトル強度分布の最大強度を含む波長領域の積分
値に基づいて行えば、強度の弱い波長領域から抽出され
た蛍光のスペクトル強度より多くの蛍光の光量が利用で
きるので、同様に高い精度で診断を行う効果を得ること
ができる。
【0056】また、前記参照規格化信号は、生体の正常
組織の自家蛍光のスペクトルから求められたものに限定
されるものではなく患部の組織または診断対象の生体組
織自身の自家蛍光のスペクトルから得たものを用いるこ
ともできる。すなわち、図7(b)に示すように、規格
化Aフレームメモリ231、規格化Bフレームメモリ232お
よび規格化Cフレームメモリ233それぞれのメモリアド
レス(P,Q)に記憶されている任意の生体組織90の微小
部分BO(P,Q)に対応する規格化画像信号の値KA
(P,Q)、KB(P,Q)、KC(P,Q)を参照規格化信号
として用い、前記と同様の処理を実施すれば、微少部分
BO(P,Q)を基準にした診断を行うことができ、微少
部分BO(P,Q)が正常組織であれば、表示濃度が濃い
ところが癌組織と診断され、微少部分BO(P,Q)が癌
組織であれば、表示濃度が濃いところが正常組織と診断
され参照規格化信号を事前に準備しなくとも診断を行う
ことができる。また、診断対象の生体組織自身の一部が
基準となり他の組織と比較することができるので、診断
に個体差等の不要な要因が混入することを防ぐことがで
きる。なお、上記処理は、参照規格化信号としてKA
(P,Q)、KB(P,Q)、KC(P,Q)を用いるところ以
外は図7に示すように第1の実施の形態と同様の処理を
行うものである。
【0057】また、前記測定、演算、表示を短時間で処
理することにより診断された画像を動画として表示させ
ることもできる。
【0058】また、前記蛍光診断情報出力の対象は癌組
織に限らず、患部組織と正常組織が発する自家蛍光のス
ペクトル強度分布の形状に差があれば診断の対象とする
ことができる。
【0059】また、前記分割された波長領域は、本実施
の形態に限定されるものではなく規格化された蛍光のス
ペクトル強度分布と規格化された参照スペクトル強度分
布との残差の和または残差の二乗の和が大きくなるよう
に設定され生体組織の発する自家蛍光の光量の利用効率
が高ければ、波長領域の分割数および分割する波長領域
は制限されない。
【0060】前記、波長領域の分割範囲を変更した例を
示す。図8(a)に示すように、回転フィルタ110を構
成する3種類のフィルタのAフィルタを430nm近傍
から700nm近傍の間の測定対象となるほぼ全ての波
長領域の光を透過するバンドパスフィルタとし、Bフィ
ルタを445nm近傍から520nm近傍の間の波長の
光を透過するバンドパスフィルタとし、Cフィルタを5
20nm近傍から700nm近傍の間の波長の光を透過
するバンドパスフィルタとすることにより、Aフィルタ
を透過し撮像素子141の画素E(i,j)で検出される蛍光の
強度は、自家蛍光Kaの全ての波長領域の強度の積分値
に近似でき、その検出値は撮像回路部142により数値に
変換され値FA(i,j)として蛍光Aフレームメモリ211に
記憶される。また、BフィルタおよびCフィルタを透過
した自家蛍光Kaも順次検出されその強度はの数値に変
換されて値FB(i,j)およびFC(i,j)として蛍光Bフレ
ームメモリ212および蛍光Cフレームメモリ213に記憶さ
れる。
【0061】次に、BフィルタおよびCフィルタを透過
した自家蛍光Kaの強度の変換値FB(i,j)およびFC
(i,j)を、Aフィルタを透過した自家蛍光Kaの全ての
波長領域の強度の積分値に相当する変換値FA(i,j)で
除算しFB(i,j)およびFC(i,j)の値を規格化して規格
化画像信号の値KB(i,j)およびKC(i,j)を求める。す
なわち、 KB(i,j)=FB(i,j)/FA(i,j) KC(i,j)=FC(i,j)/FA(i,j) の演算により規格化する。
【0062】規格化された値KB(i,j)およびKC(i,j)
は、撮像素子141の画素E(i,j)に対応する規格化Bフレ
ームメモリ232および規格化Cフレームメモリ233のそれ
ぞれのメモリアドレス(i,j)に記憶される(図8(b)
参照)。
【0063】このような規格化の方式であっても、蛍光
Kaのほぼ全ての光量が利用されているので、ノイズ等
の局所的な変動があっても全領域に対して微小な変動で
あれば、規格化の処理によって求められた数値にはほと
んど影響を与えないので、測定された蛍光のスペクトル
強度分布を安定的に規格化しスペクトル分布の強度のス
ケールを揃えることができるという効果を同様に得るこ
とができる。
【0064】次に、残差演算器310により、規格化Bフ
レームメモリ232および規格化Cフレームメモリ233のメ
モリアドレス(i,j)に記憶されている値KB(i,j)および
KC(i,j)と参照Bメモリ322および参照Cメモリ323に
記憶されている事前に正常組織と診断された生体組織を
同様の方式により規格化した値UB、UCとの間の残差
の絶対値ZB(i,j)、ZC(i,j)、を求める。すなわち、 ZB(i,j)=|KB(i,j)−UB| ZC(i,j)=|KC(i,j)−UC| の演算により残差の絶対値を演算する。演算された残差
の絶対値は撮像素子141の画素E(i,j)の位置に対応する
残差Bフレームメモリ332および残差Cフレームメモリ3
33のそれぞれのメモリアドレス(i,j)に記憶され、残差
Bフレームメモリ331および残差Cフレームメモリ333の
メモリアドレス(i,j)に記憶された値ZB(i,j)およびZ
C(i,j)は残差加算器340に入力され加算されて残差加算
画像信号の値SSZ(i,j)に変換される。すなわち、 SSZ(i,j)=ZB(i,j)+ ZC(i,j) の演算により演算される。演算された残差加算画像信号
の値SSZ(i,j)は撮像素子141の画素E(i,j)に対応す
る残差加算フレームメモリ350のメモリアドレス(i,j)に
記憶され、閾値表示器400に出力され閾値と比較されて
表示される(図8(c)参照)。
【0065】さらに、前記波長領域の分割範囲を変更し
たもう一つの例を示す。図9(a)に示すように、前記
回転フィルタ110を構成する3種類のフィルタの中のC
フィルタを除去しAフィルタとCフィルタ2種類のフィ
ルタのみから構成される2色回転フィルタ111を用い、
測定される波長領域をAフィルタによる430nm近傍
から700nm近傍の間の波長領域とBフィルタによる
445nm近傍から520nm近傍の間の波長領域とす
る。Aフィルタを透過し撮像素子141の画素E(i,j)で検
出される蛍光の強度は、自家蛍光Kaの全ての波長領域
の強度の積分値に近似でき、その検出値は撮像回路部14
2により数値に変換され、値FA(i,j)として蛍光Aフレ
ームメモリ211に記憶される。また、Bフィルタ透過し
た自家蛍光Kaも順次検出されその強度は数値に変換さ
れて値FB(i,j)として蛍光Bフレームメモリ212に記憶
される。
【0066】次に、Bフィルタを透過した自家蛍光Ka
の強度の変換値FB(i,j)を、Aフィルタを透過した自
家蛍光Kaの全ての波長領域の強度の積分値に相当する
変換値FA(i,j)で除算しFB(i,j)を規格化して規格化
画像信号の値KB(i,j)を求める。すなわち、 KB(i,j)=FB(i,j)/FA(i,j) の演算により規格化する。
【0067】規格化された値KB(i,j)は、撮像素子141
の画素E(i,j)に対応する規格化Bフレームメモリ232の
メモリアドレス(i,j)に記憶される(図9(b)参
照)。
【0068】このような規格化の方式であっても、蛍光
Kaのほぼ全ての光量が利用されているので、ノイズ等
の局所的な変動があっても全領域に対して微小な変動で
あれば、規格化の処理によって求められた数値にはほと
んど影響を与えないので、測定された蛍光のスペクトル
強度分布を安定的に規格化しスペクトル分布の強度のス
ケールを揃えることができるという効果を同様に得るこ
とができる。
【0069】次に、残差演算器310により、規格化Bフ
レームメモリ232のメモリアドレス(i,j)に記憶されてい
る値KB(i,j)と参照Bメモリ322に記憶されている参照
規格化信号の値UBとの間の残差の絶対値ZB(i,j)、
を求める。すなわち、 ZB(i,j)=|KB(i,j)−UB| の演算により残差の絶対値を演算する。演算された残差
の絶対値は撮像素子141の画素E(i,j)に対応する残差B
フレームメモリ332のメモリアドレス(i,j)に記憶され、
残差Bフレームメモリ332のメモリアドレス(i,j)に記憶
された値ZB(i,j)は残差加算器340に入力されるが演算
は行わずそのままの値が撮像素子141の画素E(i,j)に対
応する残差加算フレームメモリ350のメモリアドレス(i,
j)に記憶され、閾値表示器400に出力され閾値と比較さ
れて表示される(図9(c)参照)。
【0070】また、前記波長領域の分割手段は回転式の
フィルタに限定されるものではなくダイクロイックミラ
ー、モザイクフィルタ等を用いることもできる。
【0071】前記波長領域の分割手段としてダイクロイ
ックミラーを用いた例を図10および図11に示す。波長4
45nm近傍以下の光を反射し、かつ波長445nm近
傍以上の光を透過するAダイクロイックミラー115と波
長520nm近傍以下の光を反射しかつ波長520nm
近傍以上の光を透過するBダイクロイックミラー116を
結像レンズ30が蛍光Laを射出する側の光軸に対して4
5°傾け、間隔を隔て配置し、結像レンズ30が射出する
蛍光Laを前記特定の3つの波長領域に分離して透過お
よび反射させる。それぞれの波長領域に分離され別々の
光路を通る蛍光Laが形成する3箇所の像の位置に、第
1の撮像素子145、第2の撮像素子146および第3の撮像
素子147をそれぞれ配置することにより、第1の撮像素
子145には波長445nm近傍以下の波長領域の蛍光像
が結像し、第2の撮像素子146には(すでに波長445
nm近傍以下の光は除かれているので)波長領域波長4
45nm近傍以上かつ波長520nm近傍以下の波長領
域の蛍光像が結像し、第3の撮像素子147には(すでに
波長520nm近傍以下の光は除かれているので)波長
520nm近傍以上の波長領域の蛍光像が結像する。3
つの撮像素子で撮像された蛍光像は、各画素毎に強度の
信号に変換され、撮像回路部142でA/D変換されて蛍
光画像信号として出力されて規格化ユニットの蛍光Aフ
レームメモリ、蛍光Bフレームメモリおよび蛍光Cフレ
ームメモリに出力される。その他の構成および作用は第
1の実施の形態と同様であり、ここで設定された特定の
波長領域の範囲は第1の実施の形態と同様である。ダイ
クロイックミラーを用いると、駆動部が不要となりさら
に駆動部を撮像回路部142等と同期させる必要がないの
で信頼性が高まると共に分光測光ユニット100の処理速
度を高めることが可能となる。
【0072】前記波長領域の分割手段としてモザイクフ
ィルタを用いたもう一つの例を示す。
【0073】図12に示すように分光ユニット100は、撮
像回路部142と、撮像素子141と、撮像素子141の受光面
に実装されたオンチップモザイクフィルタ190とで構成
される。オンチップモザイクフィルタ190は、図13
(a)に示すように撮像素子141の受光面の各画素毎に
特定の波長領域の光を透過させるフィルタを備えてお
り、撮像素子141の画素E1(i,j)およびE3(i,j)には4
30nm近傍から700nm近傍の間の波長領域を透過
させるAフィルタ、E2(i,j)には445nm近傍から5
20nm近傍の間の波長領域を透過させるBフィルタ、
E4(i,j)には595nm近傍から700nm近傍の間の
波長領域を透過させるCフィルタが対応しており、撮像
素子141の受光面の4つの画素E1(i,j)、E2(i,j)、E3
(i,j)およびE4(i,j)が1組となり閾値表示器400に表示
される画像の画素1つに対応している。
【0074】励起光Laの照射によって生体組織90から
発生した自家蛍光Kaはオンチップモザイクフィルタ19
0のAフィルタ、BフィルタおよびCフィルタの各フィ
ルタ特性により前記特定の波長領域に分離され、特定の
波長領域に分離された自家蛍光Kaの強度はオンチップ
モザイクフィルタ190のAフィルタ、Bフィルタおよび
Cフィルタの各フィルタに対応した撮像素子141の4つ
1組の画素E1(i,j)(Aフィルタに対応)、E2(i,j)
(Bフィルタに対応)、E3(i,j)(Aフィルタに対応)
およびE4(i,j)(Cフィルタに対応)によって検出さ
れ、その値はA/D変換され数値化されて値F1(i,j)、
F2(i,j)、F3(i,j)、F4(i,j)の蛍光画像信号となり、
第1の蛍光フレームメモリ211、第2の蛍光フレームメモ
リ212、第3の蛍光フレームメモリ213、第4の蛍光フレー
ムメモリ214のメモリアドレス(i,j)のメモリに記憶れる
(図13(a)、(b)参照)。
【0075】次に、第1の蛍光フレームメモリ211、第2
の蛍光フレームメモリ212、第3の蛍光フレームメモリ21
3、第4の蛍光フレームメモリ214のメモリアドレス(i,j)
のメモリに記憶された蛍光画像信号F1(i,j)、F2(i,
j)、F3(i,j)、F4(i,j)の値は規格化演算器220により
規格化される。
【0076】規格化は、Bフィルタを透過した蛍光の光
量に対応する値F2(i,j)とCフィルタを透過した蛍光の
光量に対応する値F4(i,j)をAフィルタを透過したほぼ
全ての波長領域の蛍光Kaの強度の積分値を数値化した
F1(i,j)とF3(i,j)の値の平均値で除算することにより
行われ、規格化画像信号の値KA(i,j)およびKB(i,j)
が求められる。すなわち、 KA(i,j)=F2(i,j)/{(F1(i,j)+F3(i,j))/
2} KB(i,j)=F4(i,j)/{(F1(i,j)+F3(i,j))/
2} の演算により規格化される。
【0077】規格化された値KA(i,j)およびKB(i,j)
は、撮像素子141の4つ1組の画素E1(i,j)、E2(i,
j)、E3(i,j)およびE4(i,j)に対応する規格化Aフレー
ムメモリ231および規格化Bフレームメモリ232のメモリ
アドレス(i,j)のメモリに記憶される(図13(b)参
照)。
【0078】次に、残差演算器310により、規格化Aフ
レームメモリ231および規格化Bフレームメモリ232のメ
モリアドレス(i,j)に記憶されている値KA(i,j)および
KB(i,j)と参照Aメモリ321および参照Bメモリ322に
記憶されている事前に正常組織と診断された生体組織を
同様の方法で測定および演算して得た参照規格化信号の
値UA、UBとの間の残差の絶対値ZA(i,j)、ZB(i,
j)、を求める。すなわち、 ZA(i,j)=|KA(i,j)−UA| ZB(i,j)=|KB(i,j)−UB| の演算により残差の絶対値を演算する。演算された残差
の絶対値は撮像素子141の画素E(i,j)の位置に対応する
残差Aフレームメモリ331および残差Bフレームメモリ3
32のそれぞれのメモリアドレス(i,j)のメモリに記憶さ
れ、残差Aフレームメモリ331および残差Bフレームメ
モリ332のメモリアドレス(i,j)のメモリに記憶された値
ZA(i,j)およびZB(i,j)は残差加算器340に入力され
加算されて残差加算画像信号の値SSZ(i,j)に変換さ
れる。すなわち、 SSZ(i,j)=ZA(i,j)+ ZB(i,j) の演算により演算される。演算された残差加算画像信号
の値SSZ(i,j)は撮像素子141の4つ1組の画素E1(i,
j)、E2(i,j)、E3(i,j)およびE4(i,j)に対応する残差
加算フレームメモリ350のメモリアドレス(i,j)のメモリ
に記憶され、閾値表示器400に出力され閾値と比較され
て表示される(図13(C)参照)。なお、撮像素子14
1の受光面の4つの画素E1(i,j)、E2(i,j)、E3(i,j)
およびE4(i,j)が1組が閾値表示器400に表示される画
像の画素1つに対応しているので、撮像素子141の画素
数は第1の実施の形態において閾値表示器400に表示さ
れた画像の画素数の1/4となる。
【0079】また、本発明の第1の実施の形態は載置台
上に生体組織のサンプルを載置して診断を行う装置を例
示したが、本発明の実施の形態は内視鏡、コルポスコー
プ、手術用顕微鏡等に適用することもできる。
【0080】前記、本発明の実施の形態を内視鏡に適用
した例を図14に示す。
【0081】内視鏡500は、励起光Laを照射する光源1
0と、光源10から照射された励起光を集光する集光Aレ
ンズ511と、集光Aレンズ511により集光された励起光L
aを一端から入射し他端へ射出する射出光ファイバ512
と、射出光ファイバ512から射出された励起光Laを入
射し生体組織90(胃の内壁)に向けて射出する射出レン
ズ513と、励起光Laの照射により生体組織90の微小部
分BO(i,j)から発生した自家蛍光Kaを集光する集光
Bレンズ523と、集光Bレンズ523により集光された自家
蛍光Kaを一端から入射し他端へ射出する入射光ファイ
バ522と、入射光ファイバ522から射出される自家蛍光K
aを集光する結像レンズ30と、入射光ファイバ522と結
像レンズ30の間に配置され励起光をカットする励起光カ
ットフィルタ20と、集光Aレンズ511、射出レンズ513、
集光Bレンズ523および入射光ファイバ522を内部に保持
する柔軟性のある筐体550とから構成されており、その
他の構成および作用は第1の実施の形態と同様である。
このように柔軟性のある細い管の先端を測定プローブと
することにより体内等の通常は蛍光の分光測光が困難な
場所においても蛍光診断が行うことができる。
【0082】また、前記実施の形態は生体組織を画像と
して診断する装置を例示したが、生体組織の一点を診断
する装置または生体組織の一点を走査して測定を行う装
置等にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による蛍光診断情報
出力装置の概略構成図
【図2】癌組織と正常組織の蛍光のスペクトル強度分布
の差を示す図
【図3】癌組織と正常組織の蛍光のスペクトル強度分布
を規格化したスペクトルの形状差を示す図
【図4】癌組織と正常組織を蛍光診断する特定の波長領
域の設定を比較する図
【図5】癌組織と正常組織を蛍光診断する特定の波長領
域の異なる設定から得られる測定結果の差を比較する図
【図6】本発明の第1の実施の形態により診断を行う例
を示す図
【図7】自分自身の生体組織から参照スペクトル得て診
断を行う例を示す図
【図8】蛍光診断に用いる特定の波長領域の範囲を変更
して診断を行う例を示す図
【図9】蛍光診断に用いる特定の波長領域の範囲を変更
して診断を行う例を示す図
【図10】分光測光部にダイクロイックミラーを用いた
例を示す図
【図11】分光測光部に用いたダイクロイックミラーの
波長分割領域を示す図
【図12】分光測光部にモザイクフィルタを用いた例を
示す図
【図13】分光測光部にモザイクフィルタを用いて診断
を行う例を示す図
【図14】本発明の実施の形態を内視鏡に適用した例を
示す図
【符号の説明】
10 光源 20 励起光カットフィルタ 30 結像レンズ系 91 試料台 90 生体組織 100 分光測光ユニット 110 回転フィルタ 120 フィルタ駆動モータ 130 フィルタ弁別エンコーダ 141 撮像素子 142 撮像回路部 200 規格化ユニット 211 蛍光Aフレームメモリ 212 蛍光Bフレームメモリ 213 蛍光Cフレームメモリ 220 規格化演算器 231 規格化Aフレームメモリ 232 規格化Bフレームメモリ 233 規格化Cフレームメモリ 300 比較ユニット 310 残差演算器 321 参照Aメモリ 322 参照Bメモリ 323 参照Cメモリ 331 残差Aフレームメモリ 332 残差Bフレームメモリ 333 残差Cフレームメモリ 340 残差加算器 350 残差加算フレームメモリ 400 閾値表示器 La 励起光 Ka 蛍光 H 蛍光像

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体組織へ励起光を照射し、該生体組織
    から生ぜしめられた蛍光のスペクトル分布を測定するこ
    とにより診断を行う蛍光診断における蛍光診断情報出力
    方法であって、 前記蛍光から1つ以上の特定の波長領域の成分を抽出
    し、前記波長領域毎に蛍光の強度を測定し、該波長領域
    毎の測定で得られた蛍光の強度を規格化し、該規格化さ
    れた前記各領域における蛍光の強度を前記波長領域と同
    じ波長領域に分割して予め用意された規格化された参照
    強度と対比して、両者の各波長領域における強度の差の
    絶対値の和または各波長領域における強度の差の二乗の
    和を所定の閾値と比較することにより、診断に供する情
    報を出力することを特徴とする蛍光診断情報出力方法。
  2. 【請求項2】 前記規格化を、全波長領域に亘る蛍光の
    スペクトル分布の積分値に基づいて行うことを特徴とす
    る請求項1記載の蛍光診断情報出力方法。
  3. 【請求項3】 前記規格化を、蛍光のスペクトル分布の
    最大強度を含む波長領域の積分値に基づいて行うことを
    特徴とする請求項1記載の蛍光診断情報出力方法。
  4. 【請求項4】 前記測定を、前記生体組織を分割した多
    数の微小領域毎に行うことを特徴とする請求項1から3
    のいずれか1項記載の蛍光診断情報出力方法。
  5. 【請求項5】 前記参照強度が、前記生体組織を分割し
    た多数の微小領域の中の1つの領域における蛍光の強度
    を規格化したものであることを特徴とする請求項4記載
    の蛍光診断情報出力方法。
  6. 【請求項6】 前記参照強度が、生体の患部組織につい
    て得られた蛍光の強度を規格化したものであることを特
    徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の蛍光診断
    情報出力方法。
  7. 【請求項7】 前記参照強度が、生体の正常組織につい
    て得られた蛍光の強度を規格化したものであることを特
    徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の蛍光診断
    情報出力方法。
  8. 【請求項8】 生体組織への励起光の照射によって該生
    体組織から生ぜしめられた蛍光のスペクトル分布を測定
    することにより診断を行う蛍光診断における蛍光診断情
    報出力装置であって、 前記蛍光から1つ以上の特定の波長領域の成分を抽出す
    る波長領域抽出手段と、波長領域毎に蛍光の強度を測定
    する測定手段と、該波長領域毎の測定で得られた蛍光の
    強度を規格化する規格化手段と、該規格化された前記各
    領域における蛍光の強度を前記波長領域と同じ波長領域
    に分割して予め用意された規格化された参照強度と対比
    して、両者の各波長領域における強度の差の絶対値の和
    または各波長領域における強度の差の二乗の和を所定の
    閾値と比較することにより診断に供する情報を出力する
    比較出力手段とを備えたことを特徴とする蛍光診断情報
    出力装置。
  9. 【請求項9】 前記規格化手段が、全波長領域に亘る蛍
    光のスペクトル分布の積分値に基づいて規格化を行うも
    のであることを特徴とする請求項8記載の蛍光診断情報
    出力装置。
  10. 【請求項10】 前記規格化手段が、蛍光のスペクトル
    分布の最大強度を含む波長領域の積分値に基づいて規格
    化を行うものであることを特徴とする請求項8記載の蛍
    光診断情報出力装置。
  11. 【請求項11】 前記測定手段が、前記生体組織を分割
    した多数の微小領域毎に測定を行うものであることを特
    徴とする請求項8から10のいずれか1項記載の蛍光診
    断情報出力装置。
  12. 【請求項12】 前記参照強度が、前記生体組織を分割
    した多数の微小領域の中の1つの領域における蛍光の強
    度を規格化したものであることを特徴とする請求項11
    記載の蛍光診断情報出力装置。
  13. 【請求項13】 前記参照強度が、生体の患部組織につ
    いて得られた蛍光の強度を規格化したものであることを
    特徴とする請求項8から12のいずれか1項記載の蛍光
    診断情報出力装置。
  14. 【請求項14】 前記参照強度が、生体の正常組織につ
    いて得られた蛍光のの強度を規格化したものであること
    を特徴とする請求項8から12のいずれか1項記載の蛍
    光診断情報出力装置。
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