JP2000324676A - コード短絡・トラッキングによる短絡を検知できる電子式の回路遮断器 - Google Patents

コード短絡・トラッキングによる短絡を検知できる電子式の回路遮断器

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JP2000324676A
JP2000324676A JP11132749A JP13274999A JP2000324676A JP 2000324676 A JP2000324676 A JP 2000324676A JP 11132749 A JP11132749 A JP 11132749A JP 13274999 A JP13274999 A JP 13274999A JP 2000324676 A JP2000324676 A JP 2000324676A
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保徳 濱井
Junichi Yamamoto
淳一 山本
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真 椿
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】コード短絡・トラッキング現象による短絡を検
知することができる電子式の回路遮断器を提供する。 【解決手段】電流を検出する変流器1と、変流器1から
出力された交流電流を交流電圧に変換する電流−電圧変
換回路2と、交流電圧を脈流電圧に変換する全波整流回
路3と、前記脈流電圧を所定の時間幅毎にデジタル電圧
値に変換するA/D変換回路4と、前記デジタル電圧値
の大きさが閾値Aより大きい場合、所定の単位時間毎に
判定値を出力すると同時に判定値を消去する演算回路1
2と、演算回路の判定値を読み込み記憶すると同時に最
も古い判定値を破棄するレジスタ回路と、記憶されてい
る判定値の合計が閾値Bより大きくなると検出信号を引
外し回路に出力する遮断出力回路6と、引外しコイル7
に駆動信号を出力する引外し回路8から構成されるルー
チン手段を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子式の回路遮断
器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】回路遮断器は、図1に示すように、過電
流が電路10を流れたときに、引外し回路7からの駆動
信号により、駆動部である引外しコイル8を動作させ、
接点9を開極させるものである。従来、マイコンを搭載
した電子式の回路遮断器において、電子回路を組み合わ
せて接点9を引外すには、電路10の電流を変流器1で
検出し、電流−電圧変換回路2で電圧値に変換したの
ち、マイコン11の内部のA/D変換回路4でデジタル
値に変換し、そのデジタル値を積算回路5で所定の時間
だけ積算して積算値が所定の基準値を越したときに、遮
断出力回路6より引外し回路7へ引外し信号を送信して
いた。
【0003】
【従来の技術課題】しかし、前述した従来の技術からな
る装置では、以下に示すような不都合があった。
【0004】回路遮断器は、演算回路5で所定の時間だ
け積算するため、コード短絡・トラッキング現象による
短絡電流といった比較的低い事故電流を検出できるよう
に前記所定の基準値を下げるだけでは、家電機器の負荷
電流の変動を考慮していないために誤遮断を避けること
ができなかった。
【0005】
【発明の目的】そこで、本発明では、かかる事由に鑑み
てなしたもので、マイコンを搭載した電子式の回路遮断
器において、電路に接続された家電機器の負荷電流とコ
ード短絡・トラッキング現象による短絡電流を区別し
て、コード短絡・トラッキング現象が発生時には電路を
遮断する回路遮断器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに、請求項1記載の回路遮断器は、電路に流れる電流
を検出する変流器と、変流器から出力された交流電流を
交流電圧に変換する電流−電圧変換回路と、前記交流電
圧を全波整流して脈流電圧に変換する全波整流回路と、
前記脈流電圧を数m秒以下の所定の時間幅毎にデジタル
電圧値に変換するA/D変換回路と、演算回路は前記デ
ジタル電圧値の大きさが閾値Aより大きい場合、判定値
を加算し、商用周波数の半波分の長さに相当する所定の
単位時間毎に判定値を出力すると同時に判定値をクリア
して、Tを10以上の数として、レジスタ回路Tを10
以上の数として、所定の単位時間毎に最も古い判定値を
破棄すると同時に前記の演算回路の判定値を読み込み記
憶して常に最新の過去T個分の判定値を記憶しておき、
遮断出力回路は前記レジスタに記憶されている各判定値
の合計が閾値Bより大きくなると検出信号を引外し回路
に出力して、前記検出信号を受けて引外しコイルに駆動
信号を出力する引外し回路と、を設けた構成としてい
る。
【0007】また、請求項2記載の回路遮断器は、請求
項1記載の回路遮断器において、連続する3個のデジタ
ル電圧値のうち2番目のデジタル電圧値が他の2つのデ
ジタル電圧値よりも小さく、かつ2番目のデジタル電圧
値の大きさが閾値Cよりも大きい場合、演算回路の判定
値を加算するという条件を提供している。
【0008】また、請求項3記載の回路遮断器は、請求
項1、請求項2記載の回路遮断器において、所定の単位
時間ごとに単位時間内のデジタル電圧値の最大値をレジ
スタ回路に出力させ、レジスタ回路は所定の単位時間毎
に演算回路のデジタル電圧値の最大値を読み込み記憶す
ると同時にSを5以上の数として最も古いデジタル電圧
値の最大値を破棄して常に最新の過去S個分のデジタル
電圧値の最大値を記憶させ、レジスタ回路に記憶されて
いる1番目から5番目に新しいデジタル電圧値のうちの
最大値と最小値の差が閾値Dよりも大きい場合、演算回
路の判定値を加算するという条件を提供している。
【0009】また、請求項4記載の回路遮断器は、請求
項1、請求項2、請求項3記載の回路遮断器において、
レジスタ回路に記憶されている最新のデジタル電圧値と
レジスタ回路に記憶されている2番目から5番目に新し
いデジタル電圧値の中の最大値との差が閾値Eより大き
くかつ閾値Fよりも小さい場合、演算回路の判定値を加
算するという条件を提供している。
【0010】また、請求項5記載の回路遮断器は、請求
項1、請求項2、請求項3、請求項4記載の回路遮断器
において、連続する3個のデジタル電圧値のうち2番目
のデジタル電圧値が他の2つのデジタル電圧値よりも小
さく、かつ2番目のデジタル電圧値の大きさが閾値Cよ
りも大きく、かつレジスタ回路に記憶されている1番目
から5番目に新しいデジタル電圧値のうちの最大値と最
小値の差が閾値Dよりも大きく、かつレジスタ回路に記
憶されている最新のデジタル電圧値とレジスタ回路に記
憶されている2番目から5番目に新しいデジタル電圧値
の最大値との差が閾値Eより大きくかつ閾値Fよりも小
さい場合、演算回路の判定値に閾値A以上の数値を代入
するという条件を提供している。
【0011】
【作用】請求項1に述べた手段により、コード短絡時の
電流を検出して電路を遮断することができる。
【0012】請求項2に述べた手段により、トラッキン
グによる短絡電流波形とインバータ機器によって電流波
形にノイズが重畳した電流波形は類似しているが、連続
する3つのデジタル電圧値の2番目に着目することで、
家電機器の負荷電流波形とトラッキング現象による短絡
波形を区別して、トラッキング現象による短絡電流波形
を検出した場合、演算回路の判定値を加算することによ
って電路を遮断しやすくすることができる。
【0013】請求項3に述べた手段により、家電機器の
負荷電流の変動に比べてトラッキング現象による短絡電
流の変動の方が大きいことを利用して、家電機器の負荷
電流波形とトラッキング現象による短絡波形を区別し、
トラッキング現象による短絡電流波形と判断した場合、
演算回路の判定値を加算することによって電路を遮断し
やすくすることができる。
【0014】請求項4に述べた手段により、トラッキン
グ現象による短絡電流の発生し、かつ家電機器停止時の
負荷電流の変化量に比べてトラッキング現象による短絡
電流の変化量の方が小さいことを利用して、家電機器の
負荷電流とトラッキング現象による短絡電流を区別し、
トラッキング現象による短絡電流波形と判断した場合、
演算回路の判定値を加算することによって電路を遮断し
やすくすることができる。
【0015】請求項5に述べた手段により、トラッキン
グ現象による短絡電流波形と判断した場合、トラッキン
グ現象による短絡電流特有の波形を複数検出したことに
なり、演算回路の判定値に重みをつけて加算することに
よって短時間で電路を遮断することができる。
【0016】
【実施例の説明】以下に本件発明について図面を用いて
詳細に説明する。
【0017】図3に本件発明請求項1の実施例を示す。
【0018】まず、図3は回路遮断器14の構成を示す
ブロック図であり、変流器1、電流−電圧変換回路2、
全波整流回路3、演算回路12と、遮断出力回路6、引
外し回路7、引外しコイル8等を主要部材、回路遮断器
14と接続されている電路10は単相2線式の場合を示
している。なお、電路10 は単相2線式に特に限定す
るものではない。
【0019】変流器1は、電路10に流れる電流を検出
して交流電流を出力するものである。変流器1は、たと
えば、図4に示すような電流波形を検出する。
【0020】電流−電圧変換回路2は、変流器1 より出
力された交流電流を交流電圧に変換するものであり、具
体的には、抵抗を介して電圧値に変換する。
【0021】全波整流回路3では、電流−電圧変換回路
2の出力電圧を、ダイオードを用いて図5に示すような
波形に整流化することによって、A/D変換回路4の入
力電圧の精度を高めることができる。
【0022】次にマイコン11の内部を説明する。マイ
コン11は、A/D変換回路4と演算回路12とレジス
タ回路13と遮断出力回路6を有する。
【0023】A/D変換回路4は、全波整流回路3の出
力電圧を数m秒以下の所定の時間幅で分割して、デジタ
ル電圧値に変換するものである。たとえば、出力電圧を
分割時間幅となるサンプリング時間である1m秒ごとに
デジタル化する。A/D変換回路4の最大入力電圧を5
Vとし、デジタル変換の分解能を8ビットとすると、A
/D変換回路4の出力は、0Vのときが0、2.5Vの
ときが127、5Vのときが255となる。ここで、A
/D変換時の1ビットの電流値が1Aに対応するように
電流−電圧変換回路を調整すると、A/D変換回路8の
性能として、0A〜+255Aまでの電流波形の計測が
可能となる。また、このA/D変換回路4を内蔵したマ
イコン11を用いてもよい。
【0024】演算回路12では、商用周波数の半波分の
長さに相当する所定の単位時間あたりに発生するデジタ
ル電圧値の大きさと閾値Aを比較して、前記デジタル電
圧値の方が閾値Aより大きいものがあった場合、演算回
路12の内部にある判定値を加算する。加算方法は、所
定の単位時間あたりに発生するデジタル電圧値の大きさ
と閾値Aを比較して、前記デジタル電圧値の方が閾値A
より大きいものの発生回数を判定値を加えてもよく、ま
た所定の単位時間あたりに発生するデジタル電圧値の大
きさと閾値Aを比較して、前記デジタル電圧値の方が閾
値Aより大きいものが発生したということから判定値を
1加算してもよい。
【0025】また、演算回路12は、前記商用周波数の
半波分の長さに相当する所定の単位時間毎に判定値を出
力して、レジスタ回路に書き込まれた後に、演算回路内
の判定値をクリアして、次の所定の単位時間の加算を開
始する。閾値Aの大きさは、コード短絡時に流れる電流
の大きさに相当するデジタル電圧値を設定する。演算回
路12の処理は、マイコン11の内部で処理してもよ
い。
【0026】レジスタ回路13は、前記の所定の単位時
間毎に最も古い判定値を破棄すると同時に、前記の演算
回路12の判定値を読み込み記憶して、Tを10以上の
数として、常に新しい過去T個分の判定値を記憶する。
また、判定精度を高めるために過去の判定値の数Tは1
0以上必要あるが、マイコン内部のメモリー容量に合わ
せて、できる限り多くの判定値を記憶できるようにす
る。
【0027】遮断出力回路6は、随時、前記レジスタに
記憶されている各判定値を読み出して和を求めて、その
合計が閾値Bより大きくなると検出信号を引外し回路に
出力する。なお、閾値Bは、動作感度の調整のために任
意値に設定でき、かつ変更可能である。
【0028】引外し回路7は、前記検出信号を受けて引
外しコイル8に駆動信号を出力する。引外し方法として
は、変流器の取り付けてある電路に引外しコイル8を接
続し、引外し回路7を経由して変流器の取り付けられて
いない電路の一端に接続して、引外し回路7が動作する
と引き外しコイル8に電流が流れて接点9を切り離して
遮断動作する。
【0029】閾値A,閾値Bの設定値については、コー
ド短絡で動作し、かつ家電機器等によって誤動作しない
程度の電流の大きさに相当するデジタル電圧値を設定す
る。
【0030】以上の処理を具体例で説明すると、図6に
示すようなコード短絡波形の場合、T個分の半波波形の
うち閾値Aの電流値をこえる半波の波形が閾値B個以上
あることから遮断動作する。
【0031】次に、本件発明の請求項2の実施例を示
す。図3に基づいて説明する。この実施例は、演算回路
12に追加する機能であり、演算回路12は所定の時間
毎にデジタル電圧値を1つずつ更新して、常に新しい連
続する3つのデジタル電圧値を記憶しておく。
【0032】演算回路12は、前記連続する3個のデジ
タル電圧値のうち2番目のデジタル電圧値が他の2つの
デジタル電圧値よりも小さい場合は、トラッキングによ
る短絡電流波形とインバータ機器によって電流波形にノ
イズが重畳した場合と区別がつかない。
【0033】しかし、前記2番目のデジタル電圧値の大
きさが閾値Cよりも大きいかどうかという条件を加える
ことで、デジタル電圧値の大きさが閾値Cよりも大きい
場合はトラッキングによる短絡特有の波形を検出したと
判断できて、演算回路12の判定値を加算するという条
件の追加が請求項1の実施例とは異なっており、他の部
分はほぼ共通なので、共通部分の説明は省略する。
【0034】閾値Cの設定値については、トラッキング
現象による短絡電流で動作し、かつ家電機器等によって
誤動作しない程度の電流の大きさに相当するデジタル電
圧値を設定する。
【0035】次に、本件発明の請求項3の実施例を示
す。図3に基づいて説明する。この実施例は、演算回路
12に追加する機能であり、所定の単位時間ごとに単位
時間内のデジタル電圧値の最大値を前記レジスタ回路1
3に出力させ、レジスタ回路13は所定の単位時間毎に
演算回路のデジタル電圧値の最大値を読み込み記憶する
と同時に最も古いデジタル電圧値の最大値を破棄して常
に最新の過去S個分のデジタル電圧値の最大値を記憶さ
せる。
【0036】演算回路12は、前記レジスタ回路13に
記憶されている1番目から5番目に新しいデジタル電圧
値のうちの最大値と最小値の差が閾値Dよりも大きい場
合は、家電機器の負荷電流の変動に比べてトラッキング
現象による短絡電流の変動の方が大きいという現象に相
当し、トラッキングによる短絡時に発生する特有の現象
を検出したことになり、演算回路12の判定値を加算す
るという条件が請求項1、請求項2の実施例とは異なっ
ている。他の部分はほぼ共通なので、共通部分の説明は
省略する。なお閾値Dについては、トラッキング現象に
よる短絡電流で動作し、かつ家電機器等によって誤動作
しない程度の電流の大きさに相当するデジタル電圧値を
設定する。また、過去S個分の判定値は十数個以上記憶
しておく必要があり、マイコン内部のメモリー容量に合
わせて記憶できる数を増加させるとよい。
【0037】次に、本件発明の請求項4の実施例を示
す。図3に基づいて説明する。この実施例は、演算回路
12に追加する機能であり、レジスタ回路13に記憶さ
れている最新のデジタル電圧値とレジスタ回路に記憶さ
れている2番目から5番目に新しいデジタル電圧値の中
の最大値との差が閾値Eより大きくかつ閾値Fよりも小
さい場合、トラッキング現象による短絡電流が発生し、
かつ家電機器停止時の負荷電流の変化量に比べてトラッ
キング現象による短絡電流の変化量の方が小さい現象に
相当し、トラッキングによる短絡時に発生する特有の現
象を検出したことになり、演算回路12の判定値を加算
するという条件が請求項1、請求項2、請求項3の実施
例とは異なっており、他の部分はほぼ共通なので、共通
部分の説明は省略する。
【0038】閾値E、閾値Fの設定値については、トラ
ッキング現象による短絡電流で動作し、かつ家電機器の
電源入切等の操作によって誤動作しない程度の電流の大
きさに相当するデジタル電圧値を設定する。
【0039】次に、本件発明の請求項5の実施例を示
す。図3に基づいて説明する。この実施例は、演算回路
12に追加する機能であり、連続する3個のデジタル電
圧値のうち2番目のデジタル電圧値が他の2つのデジタ
ル電圧値よりも小さく、かつ2番目のデジタル電圧値の
大きさが閾値Cよりも大きく、かつレジスタ回路に記憶
されている1番目から5番目に新しいデジタル電圧値の
最大値の中の差が閾値Dよりも大きく、かつレジスタ回
路に記憶されている最新のデジタル電圧値とレジスタ回
路に記憶されている2番目から5番目に新しいデジタル
電圧値の中の最大値との差が閾値Eより大きくかつ閾値
Fよりも小さい場合、トラッキングによる短絡時に発生
する特有の現象を複数個検出したことになり、電気火災
につながる可能性が最も高いので演算回路12の判定値
に閾値A以上の数値を代入するという条件が請求項1の
実施例とは異なっており、他の部分はほぼ共通なので、
共通部分の説明は省略する。
【0040】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、
コード短絡時の比較的低い事故電流を検出して電路を遮
断することができるようになり、電気火災を未然に防止
することができる。
【0041】また、請求項2の発明によれば、インバー
タ機器のノイズの多い負荷電流のとトラッキング現象に
よる短絡電流を区別できるようになり、トラッキング現
象による短絡を精度よく検出して、演算回路のパラメー
タを加算することによって、電路を遮断しやすくするこ
とができる。
【0042】また、請求項3の発明によれば、家電機器
の負荷電流の変動とトラッキング現象による短絡電流の
区別できるようになり、トラッキング現象による短絡を
精度よく検出して、演算回路のパラメータを加算によっ
て、電路を遮断しやすくすることができる。
【0043】また、請求項4の発明によれば、家電機器
の停止時の負荷電流の急激な減少とトラッキング現象に
よる短絡電流を区別しながら、トラッキング現象による
短絡を精度よく検出して、演算回路のパラメータを加算
することによって電路を遮断しやすくすることができ
る。
【0044】また、請求項5の発明によれば、トラッキ
ング現象による短絡の条件を同時に満たすとすぐに電路
を遮断できるようになり、電気火災を未然に防止するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のマイコンを搭載した電子式の回路遮断器
の回路概略例
【図2】本件発明の回路遮断器の回路概略例
【図3】本件発明の実施例
【図4】電流波形の例
【図5】電流−電圧変換回路2の出力電圧を、ダイオー
ドを用いて整流化した波形の例
【図6】コード短絡波形の例
【符号の説明】
1 変流器 2 電流−電圧変換回路 3 全波整流回路 4 A/D変換回路 5 積算回路 6 接点 7 引外し回路 8 引外しコイル 9 接点 10 電路 11 マイコン 12 演算回路 13 レジスタ回路 14 回路遮断器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5G004 AA01 AB02 BA03 BA04 CA04 DA01 DB01 DC14 EA04 5G030 FC08 XX00 YY13

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電路に流れる電流を検出する変流器と、変
    流器から出力された交流電流を交流電圧に変換する電流
    −電圧変換回路と、前記交流電圧を全波整流して脈流電
    圧に変換する全波整流回路と、前記脈流電圧を数m秒以
    下の所定の時間幅毎にデジタル電圧値に変換するA/D
    変換回路と、演算回路は前記デジタル電圧値の大きさが
    閾値Aより大きい場合、判定値を加算し、商用周波数の
    半波分の長さに相当する所定の単位時間毎に判定値を出
    力すると同時に判定値をクリアして、Tを10以上の数
    として、レジスタ回路は、所定の単位時間毎に最も古い
    判定値を破棄すると同時に前記の演算回路の判定値を読
    み込み記憶して常に最新の過去T個分の判定値を記憶し
    ておき、遮断出力回路は前記レジスタに記憶されている
    各判定値の合計が閾値Bより大きくなると検出信号を引
    外し回路に出力して、前記検出信号を受けて引外し回路
    は引外しコイルに駆動信号を出力して電路を遮断するこ
    とを特徴とする回路遮断器。
  2. 【請求項2】連続する3個のデジタル電圧値のうち2番
    目のデジタル電圧値が他の2つのデジタル電圧値よりも
    小さく、かつ2番目のデジタル電圧値の大きさが閾値C
    よりも大きい場合、演算回路の判定値を加算することを
    特徴とする請求項1の回路遮断器。
  3. 【請求項3】所定の単位時間ごとに単位時間内のデジタ
    ル電圧値の最大値をレジスタ回路に出力させ、レジスタ
    回路は所定の単位時間毎に演算回路の前記デジタル電圧
    値の最大値を読み込み記憶すると同時に、Sを5以上の
    数として最も古いデジタル電圧値の最大値を破棄して常
    に最新の過去S個分のデジタル電圧値の最大値を記憶さ
    せ、レジスタ回路に記憶されている1番目から5番目に
    新しいデジタル電圧値のうちの最大値と最小値の差が閾
    値Dよりも大きい場合、演算回路の判定値を加算するこ
    とを特徴とする請求項1、請求項2の回路遮断器。
  4. 【請求項4】レジスタ回路に記憶されている最新のデジ
    タル電圧値とレジスタ回路に記憶されている2番目から
    5番目に新しいデジタル電圧値の中の最大値との差が閾
    値Eより大きくかつ閾値Fよりも小さい場合、演算回路
    の判定値を加算することを特徴とする請求項1、請求項
    2、請求項3の回路遮断器。
  5. 【請求項5】連続する3個のデジタル電圧値のうち2番
    目のデジタル電圧値が他の2つのデジタル電圧値よりも
    小さく、かつ2番目のデジタル電圧値の大きさが閾値C
    よりも大きく、かつレジスタ回路に記憶されている1番
    目から5番目に新しいデジタル電圧値のうちの最大値と
    最小値の差が閾値Dよりも大きく、かつレジスタ回路に
    記憶されている最新のデジタル電圧値とレジスタ回路に
    記憶されている2番目から5番目に新しいデジタル電圧
    値の中の最大値との差が閾値Eより大きくかつ閾値Fよ
    りも小さい場合、演算回路の判定値に閾値A以上の数値
    を代入することを特徴とする請求項3、請求項4の回路
    遮断器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6768313B1 (en) * 1999-09-29 2004-07-27 Tempearl Industrial Co., Ltd. Method for detecting tracking short
CN106207958A (zh) * 2016-07-04 2016-12-07 常俊苹 一种微机低电压启动的过电流保护装置

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