JP2000312681A - 超音波手術システム - Google Patents

超音波手術システム

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JP2000312681A JP11124850A JP12485099A JP2000312681A JP 2000312681 A JP2000312681 A JP 2000312681A JP 11124850 A JP11124850 A JP 11124850A JP 12485099 A JP12485099 A JP 12485099A JP 2000312681 A JP2000312681 A JP 2000312681A
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吉隆 本田
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孝夫 田畑
Shinji Hatta
信二 八田
Hidetoshi Saito
秀俊 齋藤
Masahiro Kudo
正宏 工藤
Yoshinao Ooaki
義直 大明
Kazuya Hijii
一也 肘井
Yasushi Takahashi
裕史 高橋
Takeaki Nakamura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、治療時の診断効率を改善することが
できるとともに、治療時の治療効率の減少も防止するこ
とができる超音波手術システムを提供することを最も主
要な特徴とする。 【解決手段】超音波観測下において治療用超音波振動子
23を駆動させる際に観測用の超音波送受信用振動子5
4の駆動タイミング時に治療用超音波振動子23の出力
レベルを低減させることによって、観測用の超音波送受
信用振動子54が受信してしまうノイズレベルを低減
し、観測用の超音波送受信用振動子54を駆動している
タイミングにも治療用超音波振動子23を駆動させるよ
うにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内視鏡下外科手術時
に内視鏡と共に使用する内視鏡の周辺機器を搭載する周
辺機器搭載装置(以下「カート」と称する)を備えた超
音波手術システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年の内視鏡下外科手術では、内視鏡カ
メラ、内視鏡カメラコントロール装置、内視鏡用光源装
置等の様々な内視鏡の周辺機器が使用されている。特に
最近では上記内視鏡下外科手術用の観測システムとして
超音波を用いた超音波内視鏡観測システムも多く使用さ
れている。そして、これらの様々な周辺機器は1つのカ
ートにまとめられて搭載される事が多い。
【0003】また、経皮的に腹腔内に挿入される処置用
の超音波プローブを備え、臓器の病変部位を切除、若し
くは吸引を行う超音波手術装置がある。この超音波手術
装置では、超音波腹腔鏡の内視鏡画像と共に超音波断層
画像を観察しながら腹腔内の病変部へ超音波プローブの
先端部を到達させ、先端部の超音波振動により病変部を
変成させ切除若しくは吸引を行う。そして、このような
処置用の超音波手術装置も超音波内視鏡観測システムと
一緒にカートに搭載される場合もある。
【0004】また、上述したような超音波を利用した手
術システムとして、例えば、特開平7−227394号
公報には診断用超音波振動子の超音波操作範囲(観察範
囲)内の所定の位置に治療用振動子の集束点が設定され
た超音波診断システムが開示されている。このシステム
によれば、診断用超音波振動子からの診断用超音波によ
るリアルタイム表示をしながら同時に治療用超音波振動
子を駆動させ、治療部位を治療する事ができる構成にな
っている。
【0005】また、特開平10−216145号公報で
は治療用振動子の駆動と、観測用の振動子の駆動とを切
り替えるスイッチング回路を設け、両振動子の駆動/休
止を逆になるようにこのスイッチング回路を制御する事
で治療用振動子の駆動を休止した診断期間での診断用画
像により、ノイズの無い診断しやすい診断用画像を得る
事を可能としている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特開平7−22739
4号公報では診断用超音波画像をリアルタイム表示しな
がら同時に治療用超音波振動子を駆動させて治療部位を
治療する際に、診断用超音波振動子から放射される診断
用超音波の周波数と、治療用超音波振動子にて駆動され
る際に放射される治療用超音波の周波数とが近い場合
や、治療用超音波に診断用超音波の周波数成分が含まれ
ている場合には、生体から反射した治療用超音波の反射
エコーを診断用超音波振動子が受信してしまい、診断用
超音波画像に治療用超音波の反射エコーによるノイズが
発生するおそれがある。そのため、診断用超音波画像の
画質を劣化させてしまい、治療の具合が診断しにくくな
ったり、ノイズの為に診断が不可能になるおそれがあ
る。
【0007】また、特開平10−216145号公報で
は超音波振動子を駆動する治療用超音波駆動用信号発生
回路と診断用超音波振動子を駆動する診断用超音波送受
信回路とをそれぞれ駆動信号の発生タイミングを異なら
せる制御手段を設ける事により治療用超音波が発生する
タイミングでは診断用超音波を停止させている。そのた
め、診断用超音波振動子の駆動時には治療用の反射エコ
ーによるノイズの影響を解消している。しかしながら、
診断用超音波振動子の駆動時には治療用振動子の駆動を
停止させているので、治療用振動子が最終的に病変部位
に与えている治療エネルギーは減らされる事となる。そ
のため、上記の構成のみでは術者が病変部位を処置する
ために所望の治療エネルギーを印加して所望の治療を行
うにあたって必要以上の時間を要する事となり、手術時
間の遅延を引き起こすおそれがある。その結果、患者に
かかる負担が大きくなるうえ、術者にもストレスをかけ
る問題がある。
【0008】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的は、治療時の診断効率を改善することがで
きるとともに、治療時の治療効率の減少も防止すること
ができる超音波手術システムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、治療用の第1
の超音波振動子を駆動する治療用超音波駆動信号発生用
の第1の回路と、観測用の第2の超音波振動子を駆動す
る観測用超音波送受信用の第2の回路と、前記第2の回
路による超音波送受信動作によって得られるノイズレベ
ルを抽出するフィルタ手段と、前記第2の回路から前記
第1の回路に対して少なくともノイズレベルのデータを
伝達する通信手段と、この通信手段によって伝達された
前記ノイズレベルのデータにより、前記第1の超音波振
動子の駆動エネルギー量を変化させる出力制御手段とを
具備したことを特徴とする超音波手術システムである。
そして、観測用の第2の超音波振動子を駆動し、超音波
観測下において治療用の第1の超音波振動子を駆動させ
ようとした際に第2の振動子の駆動タイミング時に治療
用の第1の超音波振動子の出力レベルを低減させること
によって、観測用の第2の振動子が受信してしまうノイ
ズレベルを低減する。また、観測用の第2の振動子を駆
動しているタイミングにも治療用の第1の振動子を駆動
させることにより、観測用の第2の振動子を駆動してい
るタイミングに治療用の第1の振動子を停止している場
合に比べて治療に必要なエネルギー量を出力する為に必
要な時間を短縮させ、処置時間そのものを短縮すること
によって、治療時の診断効率を改善するとともにその際
の治療効率も減少させないようにしたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
を図1乃至図9を参照して説明する。図1は本実施の形
態の超音波手術システムの各周辺装置がカート1に搭載
された状態を示すものである。
【0011】図2(A)はカート1を側方から見た図、
図2(B)はカート1を後方から見た図である。このカ
ート1には台車2が設けられている。この台車2の上に
は図2(B)に示すように左右一対の支持フレーム3
a,3bが立設されている。これらの支持フレーム3
a,3bの上端部にはスプロケット4が軸回転可能に取
付けられている。さらに、スプロケット4には各周辺機
器を上下に移動させるためのチェーン5が巻き掛けられ
ている。
【0012】また、支持フレーム3a,3b間には各周
辺機器を積載し、固定させる為の棚6が上下方向に移動
可能に装着されている。この棚6にはチェーン5の一端
部が固定されている。さらに、棚6には手押しレバー7
が固定されている。
【0013】また、カート1の台車2の上には周辺機器
の上下移動の際に発生する衝撃を和らげるためのダンパ
ー装置8および棚6を容易に上下させるためのバネ部材
9がそれぞれ設けられている。ここで、バネ部材9には
棚6、若しくはチェーン5の一端部が固定され、ダンパ
ー装置8にはチェーン5の他端部が固定されている。
【0014】さらに、スプロケット4の回転軸にはこの
スプロケット4の回転を制動する図示しないブレーキ装
置が組み込まれている。このブレーキ装置にはブレーキ
レバー10が連結されている。そして、このブレーキレ
バー10によってスプロケット4の回転が可能なブレー
キ解除状態と、スプロケット4の回転を停止するブレー
キ状態とに切換え可能になっている。
【0015】カート1がこのような構成であることで、
手押しレバー7にて各周辺機器を所望の位置に移動させ
た後、ブレーキレバー10にてスプロケット4の回転を
停止状態にすることにより、各周辺機器を任意の高さに
容易に移動させることができる。
【0016】また、カート1上には本実施の形態の超音
波手術システムの各周辺装置、例えば超音波観測装置1
1、コントローラ(集中制御装置)12、気腹装置1
3、電気メス等の高周波処置装置14、治療用超音波手
術装置15、ポンプ装置16およびモニター17などの
機器がそれぞれ積み重ねられた状態で搭載されている。
ここで、気腹装置13は経皮的に腹腔を診断および処置
するために腹腔を気腹するための器械、ポンプ装置16
は腹腔内の視野を確保する為に送水や吸引を行うための
器械である。
【0017】さらに、超音波観測装置11には診断用超
音波振動子を内在した観測用プローブ18が連結されて
いる。そして、超音波観測装置11によって観測用プロ
ーブ18を駆動し、超音波診断画像を得るようになって
いる。この超音波観測装置11にて得られた超音波画像
はモニター17に画面表示されるようになっている。
【0018】さらに、コントローラ12は本実施の形態
の超音波手術システムを統括する集中制御装置である。
このコントローラ12にはこのコントローラ12への入
力を行うキーボード19および各周辺機器の制御を行う
フットスイッチ20がそれぞれ接続されている。
【0019】さらに、高周波処置装置14には高周波処
置用の2つの電極21、22が接続されている。そし
て、これらの電極21および電極22を患者、若しくは
経皮的に病変部位に対して接触させた状態で、高周波処
置装置14より出力させる高周波電流を通電し、経皮的
に病変部位の処置を行うようになっている。
【0020】また、治療用超音波手術装置15には治療
用超音波振動子(第1の超音波振動子)23を内在した
ハンドピース24が接続されている。そして、このハン
ドピース24を経皮的に病変部位に対して接触させた状
態で、治療用超音波振動子23からの治療用超音波振動
を病変部位に伝達し、病変部位の超音波手術の処置を行
うようになっている。なお、図1中で、参照符号25
は、各周辺機器のI/Fをとるためのシステムコードで
ある。
【0021】また、カート1の台車2上には下方に各周
辺機器の電源部と接続されている電源ボックス26が固
定されている。この電源ボックス26には電源コード2
6aが接続されている。
【0022】さらに、電源ボックス26の内部には図3
に示すように電源コード26aに接続された切り替え手
段27と、各周辺機器の電源部に電力を最終的に供給す
る電力出力手段28と、これらの切り替え手段27と電
力出力手段28との間に設けられ、最終的に電力が供給
される電力の容量を検出する容量認識手段29と、この
容量認識手段29および切り替え手段27と接続された
電力制御手段30とが設けられている。そして、電源コ
ード26aから商用電源を供給された電源ボックス26
はその電流を各周辺機器に分配するようになっている。
このとき、容量認識手段29によって検出される入出力
の電力の結果を電力制御手段30に伝達し、その結果、
切り替え手段27の切り替えを行う事で、どんな電圧/
電流が供給されても対応できるように電力変換するよう
になっている。
【0023】また、図3中で、参照符号31は、カート
1からの電源コード26aの長さを調節できるように設
けられたリールである。そして、長めに設置されている
電源コード26aでもカート1を配置した後、冗長して
邪魔にならないようにこのリール31で電源コード26
aを巻き取る事ができる。このように構成する事によっ
て効率よく各周辺機器に電力が供給されるように制御を
行い、また床下が煩雑にならないような構成となってい
る。
【0024】さらに、カート1は、本実施の形態の超音
波手術システムの各周辺機器を搭載し、集中制御を行う
とともに、本実施の形態には記載しきれなかったその他
医療機器との連動をとることで効率的な手術環境を提供
している。
【0025】また、ポンプ装置16には図4に示すよう
に吸引を行う吸引ポンプ32が内蔵されている。この吸
引ポンプ32の吐出側の管路33はこのポンプ装置16
に隣接するタンク34に連結されている。
【0026】さらに、このタンク34には2本の吸引管
路35,36の基端部が連結されている。ここで、一方
の吸引管路35の先端部は治療用超音波手術装置15の
ハンドピース24に連結されている。さらに、この吸引
管路35の中途部には吸引操作切り替え弁37が介設さ
れている。この吸引操作切り替え弁37には他方の吸引
管路36の先端部が連結されている。
【0027】また、吸引管路36の中途部には吸引した
際の不純物を取り除くためにバッファーとしてのトラッ
プ38が介設されている。このトラップ38はポンプ装
置16に隣接するように配置されている。さらに、この
トラップ38には不純物を除去するためのフィルタとし
てのメッシュ39が内在されている。
【0028】また、治療用超音波手術装置15のハンド
ピース24の先端には超音波処置部40が設けられてい
る。そして、超音波処置部40が患者の体内の病変部位
Hに接触され、この超音波処置部40によって病変部位
Hの超音波処置を行うようになっている。
【0029】そして、治療用超音波手術装置15の駆動
時には同時に吸引ポンプ32が駆動されるようになって
いる。このとき、吸引ポンプ32の駆動にともない2本
の吸引管路35,36のいずれか一方に選択的に吸引力
が作用し、超音波処置部40によって切除された病変部
位Hの切除片等の吸引物がハンドピース24の先端側の
吸引口から吸引されるようになっている。
【0030】ここで、ポンプ装置16の吸引経路は吸引
操作切り替え弁37の切り替え操作によってハンドピー
ス24側の管路と2本の吸引管路35,36との間の管
路の連通状態が切り替えられるようになっている。そし
て、ハンドピース24側からタンク34側に吸引される
吸引物の吸引方向が変更され、トラップ38内、若しく
はタンク34内に吸引されるようになっている。
【0031】また、吸引操作切り替え弁37の切り替え
操作にともないトラップ38内側の管路36がハンドピ
ース24側の管路と連結された場合には吸引物の不純物
はトラップ38を介してタンク34へと吸引されるよう
になっている。そして、タンク34には、吸引を行った
内容物を貯蔵するようになっている。
【0032】なお、タンク34およびトラップ38がポ
ンプ装置16に隣接設置されていることによって、タン
ク34およびトラップ38内の内容物が一杯になった際
には即座に交換可能になっている。
【0033】さらに、本実施の形態の治療用超音波手術
装置15の装置本体15aには図5に示すように電源の
ON/OFFを操作する電源SW41と、設定状態を表
示するパネル42と、ハンドピース24を脱着可能に連
結するコネクタ43とが設けられている。
【0034】また、ハンドピース24には接続コード4
4の一端部が連結されている。この接続コード44の他
端部にはコネクタ45が設けられている。そして、この
ハンドピース24のコネクタ45が治療用超音波手術装
置15の装置本体15aのコネクタ43に脱着可能に連
結されるようになっている。
【0035】また、ハンドピース24の先端の超音波処
置部40にはハンドピース24の本体23a内の治療用
超音波振動子に連結された振動伝達部材の先端部に配設
された治療用プローブ40aと、この治療用プローブ4
0aに対して鋏のように開閉可能に動作するジョー40
bとが設けられている。さらに、ハンドピース24の本
体23aにはジョー40bを開閉動作させるための一対
の操作ハンドル46a,46bが設けられている。そし
て、これらの操作ハンドル46a,46bが開閉動作さ
れる事によって治療用プローブ40aに対してジョー4
0bが開閉動作を行うように構成されている。
【0036】また、超音波観測装置11の装置本体11
aには同様に電源のON/OFFを操作する電源SW4
7と、設定状態を表示するパネル48と、観測用プロー
ブ18を着脱可能に連結するコネクタ49とが設けられ
ている。
【0037】さらに、観測用プローブ18には接続コー
ド50の一端部が連結されている。この接続コード50
の他端部にはコネクタ51が設けられている。そして、
この観測用プローブ18のコネクタ51が超音波観測装
置11の装置本体11aのコネクタ49に脱着可能に連
結されるようになっている。
【0038】また、観測用プローブ18には腹腔内に挿
入される挿入部52の先端部に送受信部53が配設され
ている。この送受信部53には、超音波送受信用の振動
子(第2の超音波振動子)54が内在されている。そし
て、超音波観測装置11からの操作によってこの振動子
54で超音波画像の信号を受信している。
【0039】また、本実施の形態では図5に示すよう
に、超音波観測装置11と治療用超音波手術装置15と
が同時に使用される。ここで、実際の手術では病変部位
Hに対して振動子54が密着するように観測用プローブ
18を操作し、超音波観測によって病変部位Hを診断し
ている上で、治療用超音波手術装置15のハンドピース
24の先端を病変部位Hに移動して超音波処置を行うよ
うになっている。
【0040】また、図6は本実施の形態の超音波手術シ
ステムで使用される治療用超音波手術装置15の装置本
体15aの内部構成を示すものである。この治療用超音
波手術装置15の内部にはハンドピース24内の治療用
超音波振動子23を駆動する治療用超音波駆動信号発生
用の第1の回路55が設けられている。この第1の回路
55にはPLL56と、乗算器57と、電力増幅器58
と、検出器59とが設けられている。そして、検出器5
9にて検出された電流波形の位相差θIと電圧波形の位
相差θVはPLL56に入力され、各々の位相差が0°
となるようにフェーズロック制御されて乗算器57へと
入力される。この乗算器57では設定値と掛け合わせた
結果を増幅器58に入力し、電力増幅して検出器59を
介して出力する。このようにして高効率に電力電送する
ためにフェーズロックループ制御を行うのが常である。
【0041】また、検出器59には昇圧手段60が接続
されている。この昇圧手段60にはハンドピース24内
の治療用超音波振動子23が接続されている。そして、
昇圧手段60は、増幅器58からの電力を電圧増幅して
ハンドピース24内の治療用超音波振動子23に供給す
るようにしている。
【0042】さらに、本実施の形態の治療用超音波駆動
信号発生用の第1の回路55には差動増幅器61と、出
力制御部(出力制御手段)62と、制御部63と、通信
部(通信手段)64とが設けられている。ここで、差動
増幅器61の2つの入力端のうちの一方の入力端には検
出器59、他方の入力端には出力制御部62がそれぞれ
接続されている。さらに、この差動増幅器61の出力端
には乗算器57が接続されている。そして、検出器59
にて検出された電流の大きさ|i|の検出信号が差動増
幅器61の一方の入力端に入力されるとともに、この差
動増幅器61の他方の入力端には出力制御部62から出
力される出力の大きさの制御信号が入力され、その結
果、乗算器57にフィードバックされるようになってい
る。なお、一般的に超音波振動子の振幅は入力される電
流値に比例する事から、超音波の振動振幅を一定にする
為、ハンドピース24内の治療用超音波振動子23に供
給される電流が一定になるように定電流制御を行うのが
常である。
【0043】また、制御部63には、出力制御部62
と、通信部64と、フットスイッチ65と、電源SW4
1と、パネル42とがそれぞれ接続されている。そし
て、ユーザーがパネル42によって超音波出力の設定を
行なった場合には、その設定信号が制御部63に供給さ
れたのち、この制御部63から出力制御部62に該当す
る値を伝達するようになっている。さらに、通信部64
には診断用の超音波観測装置11のON/OFF情報
や、治療用超音波手術装置15が駆動した際のノイズレ
ベルが情報として伝達されるようになっている。
【0044】また、図7は本実施の形態の超音波手術シ
ステムで使用される超音波観測装置11の装置本体11
aの内部構成を示すものである。この超音波観測装置1
1の内部には観測用プローブ18に内在されている超音
波送受信用の振動子54を駆動する観測用(診断用)の
超音波送受信用の送受信回路(第2の回路)66が設け
られている。この送受信回路66には信号処理部67が
接続されている。そして、送受信回路66によって診断
用振動子54が駆動されるとともに、このとき得られた
超音波診断画像データは、信号処理部67に伝達される
ようになっている。
【0045】さらに、信号処理部67にはアナログデジ
タル変換手段68と、メモリー手段69と、デジタルシ
グナルプロセッサ手段70と、デジタルアナログ変換手
段71とを順次介して映像信号生成部72が接続されて
いる。この映像信号生成部72にはモニター17が接続
されている。そして、信号処理部67にて処理を行った
データは64であるアナログデジタル変換手段68にて
デジタル変換された後、メモリー手段69に蓄積され、
デジタルシグナルプロセッサ手段70にて処理される。
その結果は、デジタルアナログ変換手段71にてアナロ
グ値に変換され、映像信号生成部72に伝達される。そ
して、最終的にモニター17に伝達され、超音波診断画
像としてこのモニター17の画面に映し出されるように
なっている。
【0046】また、送受信回路66にはキーボード73
や、フットスイッチ74が接続されており、文字入力
や、各ファンクション動作や、出力制御といったI/F
を可能としている。さらに、デジタルシグナルプロセッ
サ手段70や、映像信号生成部72などにキャラクタジ
ェネレータを内部構成する事で、観測用超音波画像の他
にキャラクタの表示を行う事も可能である。
【0047】また、本実施の形態の超音波観測装置11
にはフィルタ(フィルタ手段)75と通信部(通信手
段)76とが設けられている。ここで、フィルタ75は
信号処理部67による超音波送受信動作にて得られた超
音波診断画像のデータから最終的にモニター17にて映
し出される超音波診断画像のノイズ成分の大きさを抽出
するフィルタである。そして、フィルタ75にて抽出さ
れたノイズ成分の大きさは通信部76にて治療用超音波
手術装置15にデータ送信されるようになっている。
【0048】また、治療用超音波手術装置15の通信部
64と観測用超音波観測装置11の通信部76との間で
は、シリアルデータや、パラレルデータを通信してい
る。なお、図示しない通信媒体としては有線のほかに、
無線、光なども含まれる。
【0049】また、図8は本実施の形態の超音波手術シ
ステムにおける治療用超音波手術装置15の出力制御部
62の概略構成を示すものである。この出力制御部62
は、設定電圧手段77と、下限電圧手段78と、切り替
え手段79と、判別手段80とから構成されている。
【0050】通常、治療用超音波手術装置15の装置本
体15aのパネル42にてユーザーが設定した治療用超
音波振動子23の出力値は制御部63を介して設定電圧
手段77に伝達されて電圧が決定される事で差動増幅器
61にて定電流制御される。
【0051】次に、上記構成の作用について説明する。
本実施の形態の超音波手術システムの使用時には図5に
示すように、超音波観測装置11と治療用超音波手術装
置15とが同時に使用される。ここで、実際の手術では
病変部位Hに対して振動子54が密着するように観測用
プローブ18を操作し、超音波観測によって病変部位H
を診断している上で、治療用超音波手術装置15のハン
ドピース24の先端を病変部位Hに移動して超音波処置
が行われる。
【0052】また、図9は図8の出力制御部62が動作
した際の観測用振動子54と治療用振動子23の駆動状
況を示したタイムチャートである。図9中で、T0時点
では、観測用振動子54のみ駆動していて、治療用振動
子23は駆動していない。その為、超音波観測装置11
の通信部76から伝達される超音波画像のノイズレベル
は0である。
【0053】また、T1時点では、治療用振動子23の
出力が開始されている。このとき、観測用振動子54は
駆動していないタイミングなので治療用振動子23はユ
ーザーの設定値にて出力を行う。
【0054】さらに、T2時点では、治療用振動子23
の出力中に観測用振動子54が駆動されている。このと
き、ノイズ強のデータが治療用超音波手術装置15の通
信部64に伝達されるので、判断手段80にてノイズレ
ベルが一定値以上にあると判断されると切り替え手段7
9を切り替える。その際、差動増幅器61には上記治療
用超音波出力設定値によらず下限電圧手段78側に切り
替わり、治療用超音波出力値は下限値まで低下する。こ
れにより、それと共に観測用振動子54にて受信されて
しまうノイズレベルも軽減される。
【0055】また、T3時点では、観測用振動子54が
駆動を休止してしまうので、ノイズレベルが0となる。
そのため、治療用振動子23はユーザーの設定した出力
まで設定を戻すよう判断手段80にて判断されるので、
切り替え手段79は設定電圧手段77側に切り替わる。
【0056】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、本実施の形態によれば、観測用
超音波振動子54を駆動し、超音波観測下において治療
用超音波振動子23を駆動させようとした際に観測用超
音波振動子54の駆動タイミング時に治療用超音波振動
子23の出力レベルを低減させるようにしたので、観測
用超音波振動子54が受信してしまうノイズレベルを低
減することができる。
【0057】また、観測用超音波振動子54を駆動して
いるタイミングにも治療用超音波振動子23を駆動させ
るようにしているので、観測用超音波振動子54を駆動
しているタイミングに治療用超音波振動子23を停止し
ている場合に比べて治療に必要なエネルギー量を出力す
る為に必要な時間を短縮させ、処置時間そのものを短縮
することができる。そのため、治療時の診断効率を改善
することができるとともに、その際の治療効率の減少も
防止することができる。
【0058】また、図10は本発明の第2の実施の形態
を示すものである。本実施の形態は第1の実施の形態
(図1乃至図9参照)の超音波手術システムにおける治
療用超音波手術装置15の出力制御部62の構成を次の
通り変更したものである。
【0059】すなわち、本実施の形態の出力制御部62
は、第1の実施の形態と同様の設定電圧手段77と、差
動増幅手段81と、基準電圧手段82と、NOR回路8
3とによって構成されている。
【0060】ここで、差動増幅手段81の一方の入力端
には基準電圧手段82から出力される出力信号、すなわ
ち基準電圧信号が入力され、他方の入力端には通信部6
4からのノイズレベルの電圧信号が入力されて差動増幅
を行うようになっている。つまり、ノイズレベルが0、
若しくは弱い(入力電圧信号が低い)場合には差動増幅
手段77の出力電圧は高くなり、ノイズレベルが強(入
力電圧信号が高い)場合には差動増幅手段77の出力電
圧は低くなる。
【0061】一方、NOR回路83の一方の入力端には
設定電圧手段77、他方の入力端には差動増幅手段81
がそれぞれ接続されていて、2入力の小さい電圧値を選
択して差動増幅器61に出力するようになっている。
【0062】そこで、上記構成の本実施の形態によれ
ば、第1の実施の形態の効果と同様の効果が得られるこ
とに加え、本実施の形態では特に、第1の実施の形態の
出力制御部62における切り替え手段79を省略したの
で、設定値からノイズレベルを低減する値に変化させる
際に不連続点が発生しない。
【0063】また、ノイズレベルを低減させる為に出力
可能な治療用超音波振動子23の最高出力を出力できる
ので、トータルで印加しなければならないエネルギー量
を出力する為に必要な時間をさらに短縮させる事が可能
となる。
【0064】また、図11および図12は本発明の第3
の実施の形態を示すものである。本実施の形態は第1の
実施の形態(図1乃至図9参照)の超音波手術システム
における治療用超音波手術装置15の出力制御部62の
構成を次の通り変更したものである。
【0065】すなわち、本実施の形態の出力制御部62
は、第1の実施の形態と同様の設定電圧手段77と、判
断手段91と、上下限値手段92と、第1切り替え手段
93と、第2切り替え手段94とから構成されている。
【0066】ここで、設定電圧手段77の出力側は一方
を第2切り替え手段94に、他方を上下限値手段92に
接続されている。この上下限値手段92は設定電圧手段
77の値から例えば2倍の上限値と、0.5倍の下限値
とを生成し、各々を第1切り替え手段93に伝達してい
る。さらに、判断手段91は第1切り替え手段93及び
第2切り替え手段94にそれぞれ接続されていて切り替
え動作を制御するようになっている。
【0067】また、図12は図11の出力制御部62が
動作した際の観測用振動子54と治療用振動子23の駆
動状況を示したタイムチャートである。図11中で、T
4時点では、観測用振動子54のみ駆動していて、治療
用振動子23は駆動していない。その為、超音波観測装
置11の通信部76から伝達される超音波画像のノイズ
レベルは0である。
【0068】また、T5時点では、治療用振動子23の
出力が開始されている。このとき、観測用振動子54は
駆動していないタイミングであるが、判断手段91の制
御によって第1切り替え手段93を上限値である設定値
に対して2倍の端子に切り替える。さらに、第2切り替
え手段94は設定電圧手段77からの制御信号によって
第1切り替え手段93に接続されるように切り替えられ
る。このように制御される事によってユーザーの設定値
に対して2倍の出力をすることとなる。
【0069】また、T6時点では、治療用振動子23の
出力中に観測用振動子54が駆動される。この場合には
ノイズ強のデータが治療用超音波手術装置15の通信部
64に伝達される。そして、判断手段91にてノイズレ
ベルが一定値以上にあると判断されると第1切り替え手
段93のみを下限値である設定値に対して0.5倍の端
子に切り替える。このように制御される事によってユー
ザーの設定値に対して0.5倍の出力をすることとな
る。
【0070】このとき、差動増幅器61は上記治療用超
音波出力設定値によらず上下限値手段92側に切り替わ
り、治療用超音波出力値は下限値まで低下する。それと
共に観測用振動子54にて受信されてしまうノイズレベ
ルも軽減される。
【0071】また、T7時点では、観測用振動子54が
駆動を休止してしまうので、ノイズレベルが0となる。
そのため、第1切り替え手段93を再度上限値である設
定値に対して2倍の端子になるよう切り替えを行う。こ
のように制御される事によって、図12のタイムチャー
ト上の斜線部を差し引きしたトータルの出力エネルギー
積分量は設定値に近づくよう増加されることとなる。
【0072】そこで、本実施の形態によれば、第1の実
施の形態の効果と同様の効果が得られることに加え、本
実施の形態では特に、観測用振動子54が駆動していな
いタイミングでは、設定値以上の出力をしているので、
トータルとして出力したエネルギーの積分量は増大す
る。そのため、観測用振動子54を駆動し、超音波観測
下にて処置をしていない時の治療用超音波手術装置15
のエネルギーと遜色がなくなり、また処置時間をより一
層短縮することができる。
【0073】また、図13は本発明の第4の実施の形態
を示すものである。本実施の形態は第3の実施の形態
(図11および図12参照)の上下限値手段92の変形
例である。
【0074】すなわち、本実施の形態では、第3の実施
の形態の上下限値手段92に代えて上限電圧手段101
と、下限電圧手段102とを備えた上下限値手段103
を設けたものである。ここで、上限電圧手段101およ
び下限電圧手段102は可変電圧手段によって構成され
ている。
【0075】そこで、本実施の形態によれば、第3の実
施の形態の効果と同様の効果が得られることに加え、本
実施の形態では特に、上限電圧手段101および下限電
圧手段102が可変電圧手段にて構成されるので、安価
に構成する事が出来る。
【0076】また、図14乃至図16は本発明の第5の
実施の形態を示すものである。本実施の形態は第1の実
施の形態(図1乃至図9参照)の超音波手術システムに
おける治療用超音波手術装置15の出力制御部62の構
成を次の通り変更したものである。
【0077】すなわち、本実施の形態の出力制御部62
は、第1の実施の形態と同様の設定電圧手段77と、判
断手段111と、差動増幅手段112と、第1切り替え
手段113と、第2切り替え手段114と、下限電圧手
段115と、積分手段116と、判定手段117とによ
って構成されている。
【0078】ここで、差動増幅手段112の一方の入力
端には積分手段116の出力側が接続され、他方の入力
端には設定電圧手段77が接続されている。さらに、判
断手段111は第1切り替え手段113を、判定手段1
17は第2切り替え手段114をそれぞれ切り替え制御
するものである。
【0079】また、判定手段117は治療用超音波手術
装置15と観測用超音波観測装置11とを併用した場合
に、通信部64からノイズを検知したときに第2切り替
え手段114を第1切り替え手段113側に切り替え、
治療用超音波手術装置15のみを動作させている場合に
は、通信部64から一定期間以上、ノイズを検知しなか
ったときに設定電圧手段77側に切り替えるように第2
切り替え手段114を制御するものである。さらに、判
断手段111は第1の実施の形態の判別手段80と同様
の動作をするものである。
【0080】そして、本実施の形態では治療用超音波手
術装置15のみを動作させている場合には、通信部64
から一定期間以上、ノイズを検知しなかったときに判定
手段117は第2切り替え手段114を設定電圧手段7
7側に切り替えるように制御する。そのため、この場合
には差動増幅器61には設定電圧手段77のみが接続さ
れた状態で保持される。このとき、図15のタイムチャ
ートに示す通りとなる。
【0081】また、治療用超音波手術装置15と観測用
超音波観測装置11とを併用した場合には、判定手段1
17は通信部64からノイズを検知したときに第2切り
替え手段114を第1切り替え手段113側に切り替え
るように制御する。このとき、第1切り替え手段113
には図16のタイムチャートに示す通り、観測用振動子
54の駆動に合わせて差動増幅手段112と、下限電圧
手段115とが交互に接続される。
【0082】さらに、第2切り替え手段114が第1切
り替え手段113側に接続されている時、その出力は差
動増幅器61に入力されると共に積分手段116にも入
力されている。この積分手段116では入力された電圧
値を積分して差動増幅手段112に入力させる。よっ
て、トータルで出力されるエネルギーの積分値が設定電
圧手段77になるように制御される事となる。
【0083】そこで、本実施の形態によれば、第3の実
施の形態の効果と同様の効果が得られることに加え、本
実施の形態では特に、トータルで出力したエネルギーに
該当する差動増幅への入力を積分する事で、超音波観測
下においてもトータル出力はユーザーの設定値と一致す
るので、医学的効能も増減する事がなく、より安全に処
置する事が可能となる。
【0084】さらに、本発明は上記実施の形態に限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種
々変形実施できることは勿論である。次に、本出願の他
の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。 記 (付記項1) 治療用超音波振動子を駆動する治療用超
音波駆動信号発生回路と、観測用超音波振動子を駆動す
る観測用超音波送受信回路と、前記診断用超音波送受信
回路による超音波送受信動作によって得られるノイズレ
ベルを抽出するフィルタ手段と、前記観測用超音波受信
回路から前記治療用超音波駆動信号発生回路に対して少
なくともノイズレベルのデータを伝達する通信手段が前
記観測用超音波受信回路と前記治療用駆動信号発生回路
の各々に設けられており、伝達された前記ノイズレベル
のデータにより、前記治療用超音波振動子の駆動エネル
ギー量を変化させる出力制御手段とを具備した事を特徴
とする超音波手術システム。
【0085】(付記項2) 出力制御手段は、第1の可
変電圧手段と、少なくとも1つ以上の第2の可変手段
と、前記第1の可変手段と前記第2の可変手段とを切り
替える切り替え手段と、前記通信手段より伝達されるデ
ータによって前記切り替え手段を切り替え制御する判断
手段とで構成される事を特徴とする付記項1に記載され
た超音波手術システム。
【0086】(付記項3) 出力制御手段は、第1の可
変電圧手段と、少なくとも1つ以上の第2の可変手段
と、前記第2の可変手段と前記通信手段より伝達される
データによって差動増幅を行う差動増幅手段と、前記第
1の可変電圧手段と前記差動増幅手段とを比較した上で
値の小さい方を選択し出力するNOR手段とで構成され
る事を特徴とする付記項1に記載された超音波手術シス
テム。
【0087】(付記項4) 出力制御手段は、第1の可
変電圧手段と、前記第1の可変電圧手段の値に対して少
なくとも1つ以上の増幅率を有した変圧手段と、少なく
とも1以上ある前記変圧手段の出力結果を切り替える事
が可能な第1の切り替え手段と、前記第1の可変電圧手
段と前記第1の切り替え手段とを更に切り替える第2の
切り替え手段と、前記第1の切り替え手段と前記第2の
切り替え手段の切り替え制御を前記通信手段より伝達さ
れるデータによって制御する判断手段とで構成される事
を特徴とする付記項1に記載された超音波手術システ
ム。
【0088】(付記項5) 出力制御手段は、第1の可
変電圧手段と、前記第1の可変電圧手段の値に対して少
なくとも1つ以上の電圧値を有した第2の可変電圧手段
と、前記第2の可変電圧手段の電圧値を切り替える事が
可能な第1の切り替え手段と、前記第1の可変電圧手段
と前記第1の切り替え手段とを更に切り替える第2の切
り替え手段と、前記第1の切り替え手段と前記第2の切
り替え手段の切り替え制御を前記通信手段より伝達され
るデータによって制御する判断手段とで構成される事を
特徴とする付記項1に記載された超音波手術システム。
【0089】(付記項6) 出力制御手段は、第1の可
変電圧手段と、前記第1の可変手段の値に対して少なく
とも1つ以上の電圧値を有した第2の可変電圧手段と、
出力制御手段の出力を積分する積分手段と、前記積分手
段と前記第1の可変電圧手段との結果が一致させる差動
増幅手段と、前記差動増幅手段と前記第2の可変電圧手
段を切り替える事が可能な第1の切り替え手段と、前記
第1の可変電圧手段と前記第1の切り替え手段とを更に
切り替える第2の切り替え手段と、前記第1の切り替え
手段と前記第2の切り替え手段の切り替え制御を前記通
信手段より伝達されるデータによって制御する判断手段
とで構成される事を特徴とする付記項1に記載された超
音波手術システム。
【0090】(付記項1〜6の従来技術) この発明は
内視鏡下外科手術時に内視鏡と共に使用する内視鏡の周
辺機器と搭載する周辺機器搭載装置(以下「カート」と
称する)による手術システムに関するものである。
【0091】近年の内視鏡下外科手術では、内視鏡カメ
ラ、内視鏡カメラコントロール装置、内視鏡用光源装置
等の様々な内視鏡の周辺機器が使用されている。特に最
近では上記観測システムは超音波を用いた超音波内視鏡
観測システムも多く使用されていて、これらの様々な周
辺機器は1つのカートにまとめられて搭載される事が多
い。
【0092】また、処置の装置もカートに搭載されてお
り、経皮的に腹腔内に挿入されて、臓器の病変部位を切
除若しくは吸引を行う超音波手術装置がある。この超音
波手術装置では、超音波腹腔鏡の内視鏡画像と共に超音
波断層画像を観察しながら腹腔内の病変部へ前記超音波
手術装置を到達させ、先端部の超音波振動により病変部
を変成させ切除若しくは吸引を行う。
【0093】そんな超音波を利用した手術システムでは
例えば、特開平7−227394号公報では診断用超音
波振動子の超音波操作範囲内の所定の位置に治療用振動
子の集束点が設定された超音波診断システムを開示して
いる。このシステムによれば、診断用超音波振動子によ
る診断用超音波リアルタイム表示をしながら治療用超音
波を駆動させ治療部位を治療する事が出来る事となって
いる。
【0094】また、特開平10−216145号公報で
は治療用振動子の駆動と観測用の振動子の駆動を切り替
えるスイッチング回路を設ける事によって両振動子駆動
/休止を逆になるように制御する事で治療用振動子の駆
動を休止した診断期間での診断用画像により、ノイズの
無い診断しやすい診断用画像を得る事を可能としてい
る。
【0095】(付記項1〜6が解決しようとする課題)
特開平7−227394号公報では診断用超音波画像
をリアルタイム表示しながら治療用超音波を駆動させる
治療部位を治療する場合、診断用超音波振動子から放射
される診断用超音波の周波数と、治療用超音波振動子に
て駆動される際に放射される治療用超音波の周波数が近
いとか、治療用超音波に診断用超音波の周波数成分が含
まれていると、生体から反射した治療用超音波の反射エ
コーを診断用超音波振動子が受信してしまい、診断用超
音波画像に治療用超音波の反射エコーによるノイズが発
生し、診断用超音波画像の画質を劣化させてしまい、治
療の具合が診断しにくくなったり、ノイズの為に診断が
不可能になることがあった。
【0096】また、特開平10−216145号公報で
は超音波振動子を駆動する治療用超音波駆動用信号発生
回路と診断用超音波振動子を駆動する診断用超音波送受
信回路とをそれぞれ駆動信号の発生タイミングを異なら
せる制御手段を設ける事により治療用超音波が発生する
タイミングでは診断用超音波を停止させているため治療
用の反射エコーによるノイズの影響を解消しているが、
診断用超音波振動子駆動時は治療用振動子の駆動を停止
させており治療用振動子が最終的に病変部位に与えてい
る治療エネルギーは減じされる事となる。術者は病変部
位を処置するために所望の治療エネルギーを印加する事
となるが上記の構成のみでは所望の治療を行うにあたっ
て必要以上の時間を要する事となり手術時間の遅延を引
き起こすため、患者に負荷がかかる事になる。また術者
にもストレスをかけることとなりかねない。
【0097】(付記項1〜6の目的) 本発明は上述し
た点に鑑みてなされたもので、治療時の診断効率を改善
するとともにその際の治療効率も減少させないことを可
能にした超音波手術システムの提供を目的としている。
【0098】(付記項1〜6の課題を解決するための手
段) 治療用超音波振動子を駆動する治療用超音波駆動
信号発生回路と、診断用超音波振動子を駆動する診断用
超音波送受信回路と、前記診断用超音波送受信回路によ
る超音波送受信動作によって前記治療用超音波振動子の
駆動エネルギー量を変化させる制御手術と、を具備した
事を特徴とする超音波手術システムである。
【0099】(付記項1〜6の効果) 本発明の第1の
実施の形態によれば、観測用超音波振動子を駆動し超音
波観測下において治療用超音波振動子を駆動させようと
した際に観測用振動子の駆動タイミング時に治療用超音
波振動子の出力レベルを低減させることによって、観測
用振動子が受信してしまうノイズレベルを低減する事が
できる。
【0100】また、観測用振動子を駆動しているタイミ
ングにも治療用振動子を駆動させているので、観測用振
動子を駆動しているタイミングに治療用振動子を停止し
ているときよりトータルで印加しなければならないエネ
ルギー量を出力する為に必要な時間が短縮させる事がで
きるので、処置時間そのものを短縮する事が可能とな
る。
【0101】本発明の第2の実施の形態によれば、本発
明の第1の実施の形態にて記載した効果に加え、切り替
え手段を構成要件としていない為、設定値からノイズレ
ベルを低減する値に変化させる際に不連続点が発生しな
い。
【0102】また、ノイズレベルを低減させる為に出力
できる治療用振動子の最高出力を出力する事が可能とな
るので、トータルで印加しなければならないエネルギー
量を出力する為に必要な時間がさらに短縮させる事が可
能となる。
【0103】本発明の第3の実施の形態によれば、本発
明の第1の実施の形態に記載した効果に加え、観測用振
動子が駆動していないタイミングでは、設定値以上の出
力をしているのでトータルとして出力したエネルギーの
積分量は増大するため、観測用振動子を駆動し超音波観
測下にて処置をしていない時の治療用超音波装置のエネ
ルギーと遜色がなくなり、また処置時間のより一層の短
縮に繋がる。
【0104】本発明の第4の実施の形態によれば、本発
明の第3の実施の形態に記載した効果に加え、上下限値
手段が可変電圧手段にて構成されるので安価に構成する
事が出来る。
【0105】本発明の第5の実施の形態によれば、本発
明の第3の実施の形態に記載した効果に加え、トータル
で出力したエネルギーに該当する差動増幅への入力を積
分する事で、超音波観測下においてもトータル出力はユ
ーザーの設定値と一致するので、医学的効能も増減する
事がなくより安全に処置する事が可能となる。
【0106】
【発明の効果】本発明によれば超音波観測下において治
療用の第1の超音波振動子を駆動させる際に第2の振動
子の駆動タイミング時に治療用の第1の超音波振動子の
出力レベルを低減させることによって、観測用の第2の
振動子が受信してしまうノイズレベルを低減し、観測用
の第2の振動子を駆動しているタイミングにも治療用の
第1の振動子を駆動させることにより、観測用の第2の
振動子を駆動しているタイミングに治療用の第1の振動
子を停止している場合に比べて治療に必要なエネルギー
量を出力する為に必要な時間を短縮させ、処置時間その
ものを短縮するようにしたので、治療時の診断効率を改
善することができるとともに、治療時の治療効率の減少
も防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態における超音波手
術システムの各周辺装置を搭載するカートを示す概略構
成図。
【図2】 第1の実施の形態の超音波手術システムで使
用されるカートを示すもので、(A)はカートの側面
図、(B)はカートの背面図。
【図3】 第1の実施の形態の超音波手術システムで使
用される電源ボックスの内部構成を示す要部の概略構成
図。
【図4】 第1の実施の形態の超音波手術システムで使
用されるポンプの周辺構成を示す要部の概略構成図。
【図5】 第1の実施の形態の超音波手術システムで使
用される治療用超音波手術装置と超音波観測装置とが同
時に操作される状態を示す要部の概略構成図。
【図6】 第1の実施の形態の超音波手術システムで使
用される治療用超音波手術装置の内部構成を示す概略構
成図。
【図7】 第1の実施の形態の超音波手術システムで使
用される超音波観測装置の内部構成を示す概略構成図。
【図8】 第1の実施の形態の超音波手術システムで使
用される治療用超音波装置の出力制御部を示す概略構成
図。
【図9】 第1の実施の形態の超音波手術システムで使
用される治療用超音波装置の出力制御部が動作した際の
観測用振動子と治療用振動子の駆動状況を示したタイム
チャート。
【図10】 本発明の第2の実施の形態の超音波手術シ
ステムで使用される治療用超音波装置の出力制御部を示
す概略構成図。
【図11】 本発明の第3の実施の形態の超音波手術シ
ステムで使用される治療用超音波装置の出力制御部を示
す概略構成図。
【図12】 第3の実施の形態の超音波手術システムで
使用される治療用超音波装置の出力制御部が動作した際
の観測用振動子と治療用振動子の駆動状況を示したタイ
ムチャート。
【図13】 本発明の第4の実施の形態における超音波
手術システムの要部の概略構成図。
【図14】 本発明の第5の実施の形態の超音波手術シ
ステムで使用される治療用超音波装置の出力制御部を示
す概略構成図。
【図15】 第5の実施の形態の超音波手術システムで
使用される治療用超音波装置の出力制御部のみが動作し
た際の治療用振動子の駆動状況を示したタイムチャー
ト。
【図16】 第5の実施の形態の超音波手術システムで
使用される治療用超音波装置の出力制御部が動作した際
の観測用振動子と治療用振動子の駆動状況を示したタイ
ムチャート。
【符号の説明】
23 治療用超音波振動子(第1の超音波振動子) 54 超音波送受信用振動子(第2の超音波振動子) 55 第1の回路 62 出力制御部(出力制御手段) 64、76 通信部(通信手段) 66 送受信回路(第2の回路) 75 フィルタ(フィルタ手段)
フロントページの続き (72)発明者 八田 信二 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 齋藤 秀俊 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 工藤 正宏 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 大明 義直 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 肘井 一也 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 高橋 裕史 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 中村 剛明 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 Fターム(参考) 4C060 JJ12 JJ17 KK07 KK09 KK32 4C301 EE04 EE13 FF26 JB11 JB35

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 治療用の第1の超音波振動子を駆動する
    治療用超音波駆動信号発生用の第1の回路と、 観測用の第2の超音波振動子を駆動する観測用超音波送
    受信用の第2の回路と、 前記第2の回路による超音波送受信動作によって得られ
    るノイズレベルを抽出するフィルタ手段と、 前記第2の回路から前記第1の回路に対して少なくとも
    ノイズレベルのデータを伝達する通信手段と、 この通信手段によって伝達された前記ノイズレベルのデ
    ータにより、前記第1の超音波振動子の駆動エネルギー
    量を変化させる出力制御手段とを具備したことを特徴と
    する超音波手術システム。
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