JP2000310716A - 転写用素子 - Google Patents

転写用素子

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JP2000310716A
JP2000310716A JP11920599A JP11920599A JP2000310716A JP 2000310716 A JP2000310716 A JP 2000310716A JP 11920599 A JP11920599 A JP 11920599A JP 11920599 A JP11920599 A JP 11920599A JP 2000310716 A JP2000310716 A JP 2000310716A
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layer
liquid crystal
film
cholesteric liquid
diffraction
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JP11920599A
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Ryo Nishimura
涼 西村
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Nippon Mitsubishi Oil Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回折光自体が円偏光や直線偏光のような特定
の偏光を生じうる新たな光学素子から構成される転写用
素子を提供する。 【解決手段】 支持基板/回折素子層/接着剤層1/コ
レステリック液晶層/接着剤層2から少なくとも構成さ
れる転写用素子である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、偏光性を有する回
折光を生じることができる新規光学素子から構成された
転写用素子に関する。
【0002】
【従来の技術】回折素子は、分光光学などの分野で光の
分光や光束の分割を行う目的で広く用いられている汎用
光学素子である。回折素子は、その形状からいくつかの
種類に分類され、光が透過する部分と透過しない部分を
周期的に配置した振幅型回折素子、透過性の高い材料に
周期的な溝を形成した位相型回折素子などに通常分類さ
れる。また、回折光の生じる方向に応じて透過型回折素
子、反射型回折素子と分類される場合もある。
【0003】上記の如き従来の回折素子では、自然光
(非偏光)を入射した際に得られる回折光は非偏光しか
得ることができない。分光光学などの分野で頻繁に用い
られるエリプソメーターのような偏光光学機器では、回
折光として非偏光しか得ることができないため、光源よ
り発した自然光を回折素子により分光し、さらにこれに
含まれる特定の偏光成分だけを利用するために、回折光
を偏光子を通して用いる方法が一般的に行われている。
この方法では、得られた回折光のうちの約50%以上が
偏光子に吸収されるために光量が半減するという問題が
あった。またそのために感度の高い検出器や光量の大き
な光源を用意する必要もあり、回折光自体が円偏光や直
線偏光のような特定の偏光となる回折素子の開発が求め
られていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題を
解決するものであり、回折素子層およびコレステリック
液晶層からなる光学素子が偏光回折素子として機能する
ことを見出すと共に、該光学素子を被転写物に対して容
易に転写することができる転写用素子を発明するに至っ
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、支持
基板/回折素子層/接着剤層1/コレステリック液晶層
/接着剤層2から少なくとも構成された転写用素子に関
する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的に説明す
る。本発明の光学積層体は、支持基板/回折素子層/接
着剤層1/コレステリック液晶層/接着剤層2から少な
くとも構成されるものである。ここで支持基板/回折素
子層/接着剤層1/コレステリック液晶層/接着剤層2
とは、支持基板、回折素子層、接着剤層1、コレステリ
ック液晶層、接着剤層2の順に積層された構成を意味す
る。なお支持基板と回折素子層との間には、それぞれ中
間層を有することもでき、例えば接着剤、剥離層等を中
間層として用いることができる。以下、順に本発明の構
成要素について説明する。
【0007】本発明の構成要素である支持基板とは、回
折素子層の支持体として機能するものであり、回折素子
層とコレステリック液晶層からなる光学素子が被転写物
に転写された後、支持基板は剥離除去される。このよう
な機能を有する支持基板としては、例えばポリイミド、
ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリエーテルイミド、
ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポ
リケトンサルファイド、ポリエーテルスルフォン、ポリ
スルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニ
レンオキサイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポ
リアセタール、ポリカーボネート、ポリアリレート、ア
クリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリビニ
ルアルコール、セルロース系プラスチックスや、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリ(4−メチル−1−ペン
テン)、ノルボルネン系樹脂などの鎖式または脂環式ポ
リオレフィン等から形成されたプラスチックフィルムや
シート等が挙げられる。また支持基板としては、後述す
るコレステリック液晶性フィルム形成の際に用いること
ができる各種配向基板をそのまま支持基板として利用す
ることもできる。
【0008】また支持基板としては、プラスチックフィ
ルムやシートの表面にシリコン処理等の表面処理、また
アクリル樹脂、メタクリル樹脂、エポキシ樹脂あるいは
パラフィン系のワックスをコーティングしたもの等も支
持基板として使用することができる。さらには支持基板
となるプラスチックフィルムやシートに対して、エンボ
ス加工等の物理的変形処理、親水化処理、疎水化処理等
を行ったものも本発明の構成要素である支持基板として
使用することができる。
【0009】支持基板の膜厚は、通常8〜200μm、
好ましくは15〜150μm、さらに好ましくは20〜
100μmである。8μmより薄い場合、得られる転写
用素子のハンドリング性を悪化させる恐れがある。また
200μmより厚い場合には、剥離転写操作がスムーズ
に行えない可能性がある。なお支持基板は、被転写物に
回折素子層とコレステリック液晶層とからなる光学素子
が転写された際には除去されるものであり、その剥離界
面は通常、支持基板と回折素子層との界面間である。
【0010】本発明の構成要素である回折素子層として
は、層に透過率、厚み、屈折率の差等を設けることで回
折効果を持たせたものであれば特に限定されるものでは
ない。例えば表面に凹凸を設けたレリーフホログラムや
内部に屈折率差を設けた体積位相ホログラム等を好適に
用いることができる。また一般に市販されている例えば
Edmund Scientific社製Commer
cial Grade刻線式回折格子、透過型回折格子
フィルム、JOBIN YVON社製Ruled Gr
ating等などを用いることもできる。
【0011】レリーフホログラムを形成する材料として
は、例えば塩化ビニル、ポリエステル、アクリル系樹
脂、セルロース系樹脂等の熱可塑性樹脂や、アクリル系
等の光硬化性樹脂などが挙げられる。またレリーフホロ
グラムには、回折像の見映えを良くするために、アルミ
ニウムの薄膜を蒸着等で設ける場合がある。このような
レリーフホログラムも回折素子層として用いることがで
きる。
【0012】体積位相ホログラムを形成する材料も特に
限定されるものではなく、例えば銀塩フィルム、重クロ
ム酸ゼラチン、感光性樹脂等を材料として用いることが
できる。
【0013】回折素子層の厚さは、通常0.3〜20μ
m、好ましくは0.5〜10μm、さらに好ましくは
0.7〜3μmである。この範囲を外れた場合には本発
明の効果を有効に発現できない恐れがある。本発明の構
成要素である接着剤層1としては、特に限定されるもの
ではなく、従来公知の様々な熱、光または電子線硬化型
の反応性接着剤等を適宜用いることができる。中でも光
または電子線硬化型の反応性接着剤が好ましく用いられ
る。反応性接着剤としては、光または電子線重合性を有
するプレポリマーおよび/またはモノマーに必要に応じ
て他の単官能、多官能性モノマー、各種ポリマー、安定
剤、光重合開始剤、増感剤等を配合して用いることがで
きる。
【0014】光または電子線重合性を有するプレポリマ
ーとしては、具体的にはポリエステルアクリレート、ポ
リエステルメタクリレート、ポリウレタンアクリレー
ト、ポリウレタンメタクリレート、エポキシアクリレー
ト、エポキシメタクリレート、ポリオールアクリレー
ト、ポリオールメタクリレート等を例示することができ
る。また光または電子線重合性を有するモノマーとして
は、単官能アクリレート、単官能メタクリレート、2官
能アクリレート、2官能メタクリレート、3官能以上の
多官能アクリレート、多官能メタクリレート等が例示で
きる。またこれらは市販品を用いることもでき、例えば
アロニックス(アクリル系特殊モノマー、オリゴマー;
東亞合成(株)製)、ライトエステル(共栄社化学
(株)製)、ビスコート(大阪有機化学工業(株)製)
等も本発明に用いることができる。
【0015】また光重合開始剤としては、例えばベンゾ
フェノン誘導体類、アセトフェノン誘導体類、ベンゾイ
ン誘導体類、チオキサントン類、ミヒラーケトン、ベン
ジル誘導体類、トリアジン誘導体類、アシルホスフィン
オキシド類、アゾ化合物等を用いることができる。
【0016】本発明に用いることができる光または電子
線硬化型の反応性接着剤の粘度は、接着剤の加工温度等
により適宜選択するものであり一概にはいえないが、通
常25℃で10〜2000mPa・s、好ましくは50
〜1000mPa・s、さらに好ましくは100〜50
0mPa・sである。粘度が10mPa・sより低い場
合、所望の厚さが得られ難くなる。また2000mPa
・sより高い場合には、作業性が低下する恐れがあり望
ましくない。粘度が上記範囲から外れている場合には、
適宜、溶剤やモノマー割合を調整し所望の粘度にするこ
とが好ましい。
【0017】また光硬化型の反応性接着剤を用いた場
合、その接着剤の硬化方法としては公知の硬化手段、例
えば低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハ
ライドランプ、キセノンランプ等を使用することができ
る。また露光量は、用いる反応性接着剤の種類により異
なるため一概にはいえないが、通常50〜2000mJ
/cm2、好ましくは100〜1000mJ/cm2であ
る。
【0018】また電子線硬化型の反応性接着剤を用いた
場合、その接着剤の硬化方法としては、電子線の透過力
や硬化力により適宜選定されるものであり一概にはいえ
ないが、通常、加速電圧が50〜1000kV、好まし
くは100〜500kVの条件で照射して硬化すること
ができる。
【0019】接着剤層1の厚さは、用いられる用途やそ
の作業性等により異なるため一概にはいえないが、通常
0.5〜50μm、好ましくは1〜10μmである。ま
た接着剤層1の形成方法としては、後述する本発明の転
写用素子の製造方法により異なるが、例えばロールコー
ト法、ダイコート法、バーコート法、カーテンコート
法、エクストルージョンコート法、グラビアロールコー
ト法、スプレーコート法、スピンコート法等の公知の方
法を用いてコレステリック液晶層または回折素子層上等
に形成することができる。
【0020】本発明の構成要素であるコレステリック液
晶層とは、コレステリック配向が固定化された例えばコ
レステリック液晶フィルム、シート、板状物であれば特
に制限されるものではない。またコレステリック液晶フ
ィルムは、高分子液晶、低分子液晶またはこれら混合物
等を主成分とするフィルム材料から形成することができ
る。
【0021】高分子液晶としては、コレステリック配向
が固定化できるものであれば特に制限はなく、主鎖型、
側鎖型高分子液晶等いずれでも使用することができる。
具体的にはポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネー
ト、ポリエステルイミドなどの主鎖型液晶ポリマー、あ
るいはポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリマ
ロネート、ポリシロキサンなどの側鎖型液晶ポリマーな
どが挙げられる。なかでもコレステリック配向を形成す
る上で配向性が良く、合成も比較的容易である液晶性ポ
リエステルが望ましい。ポリマーの構成単位としては、
例えば芳香族あるいは脂肪族ジオール単位、芳香族ある
いは脂肪族ジカルボン酸単位、芳香族あるいは脂肪族ヒ
ドロキシカルボン酸単位を好適な例として挙げられる。
【0022】また低分子液晶としては、例えばアクリロ
イル基、ビニル基やエポキシ基等の官能基を導入したビ
フェニル誘導体、フェニルベンゾエート誘導体、スチル
ベン誘導体などを基本骨格としたものが挙げられる。ま
た低分子液晶としては、ライオトロピック性、サーモト
ロピック性のどちらも用いることができるが、サーモト
ロピック性を示すものが作業性、プロセス等の観点から
より好適である。
【0023】コレステリック配向を固定化する方法は公
知の方法、例えば高分子液晶をフィルム材料として用い
る場合には、配向基板上に高分子液晶を配した後、熱処
理等によってコレステリック液晶相を発現させ、その状
態から急冷してコレステリック配向を固定化する方法を
用いることができる。またフィルム材料として低分子液
晶を用いる場合には、配向基板上に低分子液晶を配した
後、熱処理等によってコレステリック液晶相を発現さ
せ、その状態を維持したまま光、熱または電子線等によ
り架橋させてコレステリック配向を固定化する方法等を
適宜採用することができる。配向基板としては、コレス
テリック配向阻害になるものでなければ特に限定され
ず、例えばガラス基板またはプラスチックフィルム、プ
ラスチックシート等のプラスチック基板を例示すること
ができる。ガラス基板としては、ソーダガラス、シリカ
コートソーダガラス、ホウケイ酸ガラス基板等を例示と
して挙げることができる。またプラスチック基板として
は、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリカ
ーボネート、ポリエーテルスルフォン、ポリフェニレン
サルファイド、アモルファスポリオレフィン、トリアセ
チルセルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエ
チレンナフタレート基板等を例示することができる。こ
れらの配向基板には必要に応じて一軸または二軸延伸操
作を適宜加えることもできる。さらに配向基板として、
本発明の構成要素である回折素子層を配向基板として用
いることもできる。
【0024】またコレステリック液晶層の耐熱性等を向
上させるために、フィルム材料に高分子液晶や低分子液
晶の他に、例えばビスアジド化合物やグリシジルメタク
リレート等の架橋剤を添加することもでき、これら架橋
剤を添加することによりコレステリック相を発現させた
状態で架橋させることもできる。さらにフィルム材料に
は、二色性色素、染料、顔料等の各種添加剤を適宜添加
することもできる。
【0025】本発明の構成要素であるコレステリック液
晶層の構成は、通常、コレステリック配向が固定化され
たコレステリック液晶フィルム1層からなる。また用途
や要求される光学特性に応じてコレステリック液晶フィ
ルムを複数層積層してなる構成であってもよい。
【0026】コレステリック液晶層の厚さは、通常0.
3〜20μm、好ましくは0.5〜10μm、さらに好
ましくは0.7〜3μmである。この範囲を外れた場
合、回折素子層との積層体における特異な光学特性効果
を発現できない恐れがある。なお複数層のコレステリッ
ク液晶フィルムから構成される場合には、その全フィル
ムの膜厚の合計が上記範囲に入ることが望ましい。
【0027】本発明の構成要素である接着剤層2は、被
転写物とコレステリック液晶層との間の接着を目的とし
て形成されるものである。接着剤層2としては、特に限
定されるものではなく、従来公知の様々な粘・接着剤、
具体的にはホットメルト型接着剤、また本発明の構成要
素である接着剤層1で説明した光または電子線硬化型の
反応性接着剤等を適宜用いることができる。なかでも転
写時の作業性の観点からホットメルト型接着剤が本発明
では好適に用いられる。
【0028】ホットメルト型接着剤としては特に制限は
ないが、ホットメルトの作業温度が250℃以下、好ま
しくは80〜200℃、さらに好ましくは100〜16
0℃程度のものが作業性等の観点から望ましく用いられ
る。具体的には、例えばエチレン・酢酸ビニル共重合体
系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポ
リアミド系樹脂、熱可塑性ゴム系、ポリアクリル系樹
脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルブチラー
ル等のポリビニルアセタール系樹脂、石油系樹脂、テル
ペン系樹脂、ロジン系樹脂等をベース樹脂とするホット
メルト接着剤を用いることができる。
【0029】接着剤層2の厚さは、用いられる用途やそ
の作業性等により異なるため一概にはいえないが、通常
0.5〜50μm、好ましくは1〜10μmである。ま
た接着剤層2の形成方法としては、後述する本発明の転
写用素子の製造方法により異なるが、例えばロールコー
ト法、ダイコート法、バーコート法、カーテンコート
法、エクストルージョンコート法、グラビアロールコー
ト法、スプレーコート法、スピンコート法等の公知の方
法を用いてコレステリック液晶層上等に形成することが
できる。
【0030】本発明の転写用素子を構成する支持基板と
回折素子層との間には中間層を有することもできる。中
間層としては、例えば接着剤層、離型層等を挙げること
ができる。接着剤層としては、特に制限されるものでは
ないが、例えば先に説明した光または電子線硬化型の反
応性接着剤を適宜用いることができる。また離型層とし
ては、例えば熱により流動性を示すワックス、シリコー
ン、フッ素系離型剤等から形成することができる。なお
本発明の転写用素子を構成する支持基板と回折素子層と
の間には、接着剤層および離型層の2層を中間層として
構成することもできる。
【0031】本発明の転写用素子の製造方法としては、
(1)支持基板上に順次本発明の構成となるように積層
する、(2)表面にあらかじめ接着剤層を形成した支持
基板に、別途作製した残りの積層体を、加圧、加熱、硬
化等の手段を単独または組み合わせて貼合する、(3)
支持基板に、別途作製した残りの積層体を剥離性基板上
に用意しておき、支持基板側へ加圧、加熱、硬化等の手
段を単独または組み合わせて転写して剥離性基板を取り
除く、といった方法等が挙げられる。
【0032】ここで剥離性基板とは、剥離性を有し、自
己支持性を具備する基板であれば特に限定されず、該基
板としては、通常剥離性を有するプラスチックフィルム
が望ましく用いられる。またここでいう剥離性とは、接
着剤を介しコレステリック液晶性フィルム層と剥離性基
板を接着した状態において、接着剤と剥離性基板との界
面で剥離できることを意味する。このような剥離性基板
としては、具体的にはポリエチレン、ポリプロピレン、
4−メチルペンテン−1樹脂等のオレフィン系樹脂、ポ
リアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテ
ルイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、
ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルフォ
ン、ポリケトンサルファイド、ポリスルフォン、ポリス
チレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレン
オキサイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレート、ポリアリレート、ポリアセタール、
ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、セルロース
系プラスチック等が挙げられる。これらのプラスチック
フィルムはそれ自身を用いてもよいし、適度な剥離性を
持たせるためにこれらのプラスチックフィルム表面に、
シリコーンやフッ素樹脂をコートしたもの、有機薄膜ま
たは無機薄膜を形成したもの、化学的処理を施したも
の、蒸着や表面研磨等の物理的処理を施したものも用い
ることができる。
【0033】またコレステリック液晶層を剥離性基板に
転写する際に用いられる接着剤としては、特に限定され
るものではないが、望ましくは上述にて説明した熱、光
または電子線硬化型の反応性接着剤等を適宜用いること
ができる。
【0034】さらに上記製法例における剥離除去方法と
しては、例えば配向基板や剥離性基板のコーナー端部に
粘着テープを貼り付けて人為的に剥離する方法、ロール
等を用いて機械的に剥離する方法、構造材料全てに対す
る貧溶媒に浸積した後に機械的に剥離する方法、貧溶媒
中で超音波をあてて剥離する方法、配向基板または剥離
性基板とコレステリック液晶層との熱膨張係数の差を利
用し、温度変化を与えて剥離する方法等を適宜採用する
ことができる。なお上記製造方法は、あくまでも例示で
あり本発明の転写用素子はこれらに限定されるものでは
ない。
【0035】また本発明の転写用素子は、該素子を構成
する接着剤層2の種類にもよるが、例えばポリイミド、
ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリエーテルイミド、
ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポ
リケトンサルファイド、ポリエーテルスルフォン、ポリ
スルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニ
レンオキサイド、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリ
プロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエ
チレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリビニルア
ルコール、ポリアセタール、ポリアリレート、セルロー
ス系プラスチックス、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等
のシート、フィルムあるいは各種成型品、または紙、合
成紙等の紙類、金属箔、ガラス等の様々な被転写物に対
して支持基板から回折素子層とコレステリック液晶層と
からなる光学素子を転写することができる。また本発明
の構成要素である接着剤層2としてホットメルト型接着
剤を用いた場合には、加熱、加圧、衝撃を瞬時に加える
ことができるいわゆるホットスタンプ装置を用いた際に
は、転写、剥離、除去の一連の操作が同時に、また瞬時
に行うことが可能である。
【0036】本発明の転写用素子は、回折光が円偏光性
を有するという、従来の光学部材には無い特異な効果を
有するコレステリック液晶層および回折素子層からなる
光学素子を被転写物に転写することができ、また転写さ
れた該光学素子は新たな回折機能素子として応用範囲は
極めて広く、種々の光学用素子や光エレクトロニクス素
子、装飾用部材、偽造防止用素子等として使用すること
ができる。
【0037】具体的に光学用素子や光エレクトロニクス
素子としては、例えば支持基板として透明かつ等方なフ
ィルム、例えばフジタック(富士写真フィルム(株)
製)、コニカタック(コニカ(株)製)などのトリアセ
チルセルロースフィルム、TPXフィルム(三井化学
(株)製)、アートンフィルム(日本合成ゴム(株)
製)、ゼオネックスフィルム(日本ゼオン(株)製)、
アクリプレンフィルム(三菱レーヨン(株)製)等に本
発明の転写用素子を用いてコレステリック液晶層および
回折素子層からなる光学素子を転写し、光学積層体を得
ることによって様々な光学用途への展開を図ることが可
能である。例えば前記光学積層体をTN(twiste
d nematic)−LCD(Liquid Cry
stal Display)、STN(Super T
wisted Nematic)−LCD、ECB(E
lectrically Controlled Bi
refringence)−LCD、OMI(Opti
cal Mode Interference)−LC
D、OCB(Optically Compensat
ed Birefringence)−LCD、HAN
(Hybrid Aligned Nematic)−
LCD、IPS(In Plane Switchin
g)−LCD等の液晶ディスプレーに備えることによっ
て色補償および/または視野角改良された各種LCDを
得ることができる。また前記光学積層体を上記したよう
に分光された偏光を必要とする分光光学機器、回折現象
により特定の波長を得る偏光光学素子、光学フィルタ
ー、円偏光板、光拡散板等として用いることも可能であ
り、さらに1/4波長板と組み合わせることによって直
線偏光板を得ることもできる等、光学用素子や光エレク
トロニクス素子として従来にない光学効果を発現しうる
様々な光学部材を提供することができる。
【0038】装飾用部材としては、回折能による虹色呈
色効果とコレステリック液晶による色鮮やかな呈色効果
等を併せ持った新たな部材として、さまざまな製品等に
コレステリック液晶層と回折素子層とからなる光学素子
を転写することができる。また容易に該光学素子を転写
することができることから既存製品等に添付する、一体
化する等の方法によって、他の類似製品との差別化にも
大きく貢献することが期待できる。例えば、意匠性のあ
る回折パターンを組み込んだコレステリック液晶層と回
折素子層とからなる光学素子をガラス窓等に転写する
と、外部からはその視角によって回折素子層に起因する
回折パターンを伴ったコレステリック液晶特有の選択反
射が異なった色に見え、ファッション性に優れるものと
なる。また明るい外部からは内部が見え難く、それにも
かかわらず内部からは外部の視認性がよい窓とすること
ができる。
【0039】偽造防止用素子としては、回折素子および
コレステリック液晶のそれぞれの偽造防止効果を併せ持
った新たな偽造防止フィルム、シール、ラベル等として
用いることができる。具体的には本発明の転写用素子を
用いて例えば自動車運転免許証、身分証明証、パスポー
ト、クレジットカード、プリペイドカード、各種金券、
ギフトカード、有価証券等のカード基板、台紙等にコレ
ステリック液晶層と回折素子層からなる光学素子を転写
することによって、該光学素子をカード基板、台紙等と
一体化するまたは一部に設ける、具体的には貼り付け
る、埋め込む、紙類に織り込むことができる。また本発
明の転写用素子を構成する光学素子は、回折素子層の視
角特性による偽造防止効果とコレステリック液晶層の波
長選択反射性、円偏光選択反射性、色の視角依存性およ
びコレステリックカラーの美しい色による偽造防止効果
とを併せ持ったものである。したがって本発明の転写用
素子を構成するコレステリック液晶層と回折素子層から
なる光学素子の偽造は非常に困難である。
【0040】これらの用途はほんの一例であり、本発明
の転写用素子は、従来、回折素子単体、コレステリック
液晶性フィルム単体が使用されている各種用途や、新た
な光学的効果を発現することが可能であること等から前
記用途以外の様々な用途に、その特異な光学効果を発現
するコレステリック液晶層と回折素子層からなる光学素
子を容易に被転写物に転写することができることから、
様々な用途において応用展開が可能である。
【0041】
【実施例】以下に本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0042】(参考例1:アクリロイル基を有する低分
子液晶の合成)蒸留精製したテトラヒドロフラン180
gに、4−(6−アクリロイロキシヘキシルオキシ)安
息香酸151.3g(518mmol)と2,6−ジタ
ーシャリブチル−4−メチルフェノール1.5gを溶解
したものに、ジイソプロピルエチルアミン70.1g
(543mmol)を加えた溶液を、メタンスルホニル
クロリド62.1g(543mmol)のテトラヒドロ
フラン溶液中を−10℃に冷却した中に攪拌しながら滴
下した。滴下終了後、該反応液を0℃まで昇温してさら
に攪拌した後、メチルヒドロキノン29.87g(24
6mmol)のテトラヒドロフラン溶液を滴下した。さ
らに反応液を攪拌し、4−ジメチルアミノピリジン3.
0g(25mmol)をトリエチルアミン62.4g
(617mmol)に溶解したものを滴下した。滴下
後、反応液を0℃で1時間攪拌後、室温に昇温して5時
間攪拌した。反応終了後、反応液を1000mlの酢酸
エチルで希釈し、分液ロートに移した後、1規定塩酸で
分液し、さらに有機層を1規定塩酸、飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液、飽和硫酸マグネシウム水溶液で洗浄し
た。有機層に100gの無水硫酸マグネシウムを加えて
室温で1時間攪拌することにより脱水・乾燥し、硫酸マ
グネシウムを濾別後、ロータリーエバポレーターにより
濃縮してメチルヒドロキノン−ビス(4−(6−アクリ
ロイロキシヘキシルオキシ)安息香酸)エステルを粗生
成物として得た。該粗生成物を酢酸エチル/メタノール
により再結晶することによりメチルヒドロキノン−ビス
(4−(6−アクリロイロキシヘキシルオキシ)安息香
酸)エステルを146.9gを白色結晶として得た(収
率85.2%)。化合物I−1のGPCによる純度は9
8.7%であった。GPCは溶出溶媒としてテトラヒド
ロフランを用い、高速GPC用充填カラム(TSKge
l G−1000HXL)を装着した東ソー製GPC分
析装置CCP&8000(CP−8000、CO−80
00、UV−8000)により行った。得られたメチル
ヒドロキノン−ビス(4−(6−アクリロイロキシヘキ
シルオキシ)安息香酸)エステルを偏光顕微鏡下メトラ
ーホットステージで観察すると、室温では結晶相、85
℃付近でネマチック相に転移し、さらに加熱すると11
5℃付近で等方相となった。
【0043】(参考例2)参考例1と同様の手法を用
い、4−(6−アクリロイロキシヘキシルオキシ)安息
香酸32.5g(111mmol)、4−シアノフェノ
ール12.6g(106mmol)から34.8gの4
−シアノフェノール−4−(6−アクリロイロキシヘキ
シルオキシ)安息香酸エステル(収率84%)を得た。
4−シアノフェノール−4−(6−アクリロイロキシヘ
キシルオキシ)安息香酸エステルのGPCによる純度は
99.3%であった。
【0044】(参考例3:高分子液晶の合成)テレフタ
ル酸49mmol、メチルヒドロキノン24mmol、
カテコール25mmol、(R)−2−メチル−1,4
−ブタンジオール1.7mmolおよび酢酸ナトリウム
100mgを用いて窒素雰囲気下で、180℃で1時
間、200℃で1時間、250℃で1時間と段階状に昇
温しながら重縮合を行った。ついで窒素を流しながら2
50℃で2時間重縮合を続け、さらに減圧下同温度で1
時間重縮合を行った。得られたポリマーをテトラクロロ
エタンに溶解後、メタノールで再沈澱を行い、精製ポリ
マー(芳香族系ポリエステル)を得た。得られたポリマ
ーの対数粘度は0.150、ガラス転移点は90℃であ
った。
【0045】得られたポリマーの各分析法は次のとおり
である。 (1)ポリマーの対数粘度 ウベローデ型粘度計を用い、フェノール/テトラクロロ
エタン=60/40(重量比)溶媒中、濃度0.5g/
100ml,30℃で測定した。 (2)ガラス転移点(Tg) Du Pont 990 Thermal Analizer を使用して測定した。 (3)液晶相の同定 オリンパス光学(株)製BH2偏光顕微鏡を用いて観察
した。
【0046】(実施例1)参考例1で得たメチルヒドロ
キノン−ビス(4−(6−アクリロイロキシヘキシルオ
キシ)安息香酸)エステルを7.0g、参考例2で得ら
れた4−シアノフェノール−4−(6−アクリロイロキ
シヘキシルオキシ)安息香酸エステルを1.07g、キ
ラルドーパント液晶S−811(ロディック社製)1.
93g、フッ素系界面活性剤S−383(旭硝子社製)
を1.5mgおよび光重合開始剤であるイルガキュア9
07(チバ−ガイギー社商品名)をアクリロイル基結合
化合物に対して3重量%を、N−メチル−2−ピロリド
ンの10重量%溶液を調製した。このN−メチル−2−
ピロリドン溶液をラビング処理した厚さ75μmのポリ
エチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製)に、塗
布し、溶媒を乾燥させ、80℃で熱処理して液晶分子を
配向させた後、室温下において紫外線を照射して、ポリ
エチレンテレフタレートフィルム上のフィルムを得た。
【0047】得られたフィルムを分光器V−500(日
本分光社製)により透過スペクトルを評価したところ、
赤外線領域に近い780nm近辺に選択反射に由来する
透過光の低下領域が見られ、このフィルムが赤色光の選
択反射を示すコレステリック液晶性フィルムであること
が確認できた。
【0048】厚み25μmのポリエチレンテレフタレー
トフィルム(東レ製Tタイプ)上に、アクリル系フォト
ポリマーを用いて作製した厚み10μmの体積位相ホロ
グラムからなる回折フィルムに紫外線硬化型接着剤(東
亞合成(株)製アロニックスUV−3630(商品名))
を介して、上記で得られたコレステリック液晶性フィル
ムを転写し、コレステリック液晶性フィルムの配向基板
として用いたポリエチレンテレフタレートフィルムを剥
離除去した(ポリエチレンテレフタレートフィルム/回
折フィルム/接着剤層/コレステリック液晶性フィル
ム)。
【0049】次いでポリエチレンテレフタレートフィル
ムを除去したコレステリック液晶性フィルムにホットメ
ルト接着剤層を形成し、転写用素子を得た。得られた転
写用素子を、10cm角、厚さ1mmのポリ塩化ビニル
製のプラスチックシートの上に、ホットスタンプ装置を
用いて140℃で転写した。
【0050】その結果、ポリ塩化ビニルシートの右隅に
約1cm角の、回折フィルムとコレステリック液晶性フ
ィルムとからなる光学素子を転写することができた。な
お転写用素子の支持基板であるポリエチレンテレフタレ
ートフィルムは、ホットスタンプ時に回折フィルムとの
界面で剥離された。またホットメルト接着剤層は、ポリ
塩化ビニルシートと強固に接着されていた。転写後、回
折フィルムとコレステリック液晶性フィルムとからなる
光学素子に光を当てると、鮮やかな選択反射光と回折光
が観察された。
【0051】(実施例2)ラビング処理した厚さ75μ
mのポリフェニレンサルファイドフィルム(東レ(株)
製)の上に、参考例3で得た芳香族系ポリエステルの2
0重量%N−メチル−2−ピロリドン溶液をスピンコー
ト法で塗布、乾燥し、200℃で5分間熱処理して、金
色の選択反射を呈するフィルムを得た。
【0052】同フィルムの反射光を測定したところ中心
波長が約600nm、選択反射波長帯域幅が100nm
であるコレステリック液晶性フィルムであることが確認
された。
【0053】厚み25μmのポリエチレンテレフタレー
トフィルム(東レ製Tタイプ)上に、アクリル系フォト
ポリマーを用いて作製した厚み10μmの体積位相ホロ
グラムからなる回折フィルムに紫外線硬化型接着剤(東
亞合成(株)製アロニックスUV−3630(商品名))
を介して、上記で得られたコレステリック液晶性フィル
ムを転写し、コレステリック液晶性フィルムの配向基板
として用いたポリフェニレンサルファイドフィルムを剥
離除去した(ポリエチレンテレフタレートフィルム/回
折フィルム/接着剤層/コレステリック液晶性フィル
ム)。次いでポリフェニレンサルファイドフィルムを除
去したコレステリック液晶性フィルム上にホットメルト
接着剤層を形成し、転写用素子を得た。
【0054】この転写用素子を、10cm角、厚さ1m
mのポリ塩化ビニル製のプラスチックシート上に、ホッ
トスタンプ装置を用いて140℃で転写した。その結
果、ポリ塩化ビニル製のプラスチックシートの右隅に約
1cm角の、回折フィルムとコレステリック液晶性フィ
ルムとからなる光学素子を転写することができた。なお
転写用素子の支持基板であるポリエチレンテレフタレー
トフィルムは、ホットスタンプ時に回折フィルムから剥
離した。またホットメルト接着剤層は、ポリ塩化ビニル
シートと強固に接着されていた。
【0055】転写後、回折フィルムとコレステリック液
晶性フィルムとからなる光学素子に光を当てると、転写
前と同様に鮮やかな選択反射光と回折光が観察された。
また転写用素子を用いて、A4サイズの紙の上に光学素
子を転写することを試みたところ、ポリ塩化ビニルシー
トを被転写物としたときと同様、コレステリック液晶層
に配向乱れや割れ等、また回折フィルムにも割れ等が生
じることなく転写を行うことができた。また転写された
回折フィルムとコレステリック液晶性フィルムとからな
る光学素子は、鮮やかな選択反射光と回折光が観察され
た。
【0056】(実施例3)実施例2と同様に、ラビング
したポリフェニレンサルファイドフィルム上に金色の選
択反射を呈するコレステリックフィルムを得た。厚み2
5μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ製
Tタイプ)上に、アクリル系フォトポリマーを用いて作
製した厚み10μmの体積位相ホログラムからなる回折
フィルムに紫外線硬化型接着剤(東亞合成(株)製アロ
ニックスUV−3630(商品名))を介して、上記で得
られたコレステリック液晶性フィルムを転写し、コレス
テリック液晶性フィルムの配向基板として用いたポリフ
ェニレンサルファイドフィルムを剥離除去した(ポリエ
チレンテレフタレートフィルム/回折フィルム/接着剤
層/コレステリック液晶性フィルム)。
【0057】次いでポリフェニレンサルファイドフィル
ムを除去したコレステリック液晶性フィルム上にアクリ
ル樹脂からなる粘着剤層を形成し、転写用素子を得た。
得られた転写用素子を、1cm角のサイズに切り出し、
粘着層を介してガラス板に貼り合わせた。次いで、転写
用素子の支持基板であるポリエチレンテレフタレートフ
ィルムにセロテープを貼り、ポリエチレンテレフタレー
トフィルムを剥離除去した。
【0058】転写後のコレステリック液晶性フィルムと
回折フィルムとからなる光学素子に光を当てると、選択
反射光と同時に、回折光も観察された。また得られた転
写用素子を用い、同様にしてポリ塩化ビニルシートや紙
へ該光学素子を転写することができることを確認した。
【0059】
【発明の効果】本発明は、回折光が円偏光性を有すると
いった従来の光学素子には無い特異な光学特性を有する
コレステリック液晶層と回折素子層とからなる光学素子
を構成要素とするものであり、該光学素子は新たな回折
機能素子としてその応用範囲は極めて広く、例えば光学
用素子、光エレクトロニクス素子、装飾用材料、偽造防
止用素子等として有用である。また本発明の転写用素子
は、特異な光学特性を示す該光学素子の特性を損なうこ
となく、被転写物に容易に転写でき、またその作業性に
も優れている。このようなことから本発明の転写用素子
は、種々の材料に特異な光学特性を付与できる等、工業
的価値が極めて高い。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持基板/回折素子層/接着剤層1/
    コレステリック液晶層/接着剤層2から少なくとも構成
    された転写用素子。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007504296A (ja) * 2003-08-29 2007-03-01 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー コレステリック液晶コポリマーおよび添加剤
JP2007268896A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Dainippon Printing Co Ltd 真正性表示体、真正性判定方法、および、真正性判定システム

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