JP2000310695A - 蒸気発生器の器内雰囲気調整方法 - Google Patents

蒸気発生器の器内雰囲気調整方法

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JP2000310695A
JP2000310695A JP11121995A JP12199599A JP2000310695A JP 2000310695 A JP2000310695 A JP 2000310695A JP 11121995 A JP11121995 A JP 11121995A JP 12199599 A JP12199599 A JP 12199599A JP 2000310695 A JP2000310695 A JP 2000310695A
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JP
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steam generator
water
heat transfer
atmosphere
tube
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Application number
JP11121995A
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English (en)
Inventor
Yasuhiko Shoda
泰彦 荘田
Takahisa Hattori
高久 服部
Takashi Inagaki
隆 稲垣
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin

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  • Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 蒸気発生器内の伝熱細管の損傷を防止するた
め、器内水の雰囲気特にpHを調整する。 【解決手段】 高温加熱流体が内部を流れる複数の伝熱
細管と、この伝熱細管を通す支持孔を複数備えると共に
給水が流れる二次側領域に配設された管支持板とを有す
る蒸気発生器において、該蒸気発生器内の器内水の不純
物濃度を監視し、そのSO4濃度が増大したときにカル
シウムやマグネシウム等のアルカリ土類金属からなるチ
オン成分を器内水に添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蒸気発生器の器内
雰囲気調整方法に関し、特に加圧水型原子炉用の蒸気発
生器のように伝熱細管内を高温加熱流体が流れ、伝熱細
管外の胴側空間内を被加熱流体である給水が流れ、同給
水が加熱されて蒸発する蒸気発生器の内部の水質を調整
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図5に加圧水型原子炉の代表的な蒸気発
生器の概念図を示す。その構造及び機能を概説すると、
図において、胴1の中に設けられた多数の逆U字形伝熱
細管3(複雑さを避けるため1本のみ図示)が伝熱管束
を形成し、その下端は管板5に挿入、溶接され、入口水
室7及び出口水室9に開放されている。従って、高温の
原子炉冷却材は入口水室7から伝熱細管3内に入り、そ
の中を流れる間に外部の給水を加熱し、出口水室9から
原子炉に戻る。給水ノズル11から導入された低温の給
水は、一旦流下した後、伝熱細管3の周囲を上昇しつつ
加熱され、最後には蒸気ノズル13から出て行く。この
ような、伝熱細管3は水平な管支持板15の支持穴を通
って延びており、管支持板15によって水平方向に支持
されている。
【0003】このように管支持板15によって支持され
る伝熱細管3の外面と、管支持板15の支持穴の内面と
の間には、非常に狭い隙間(以下クレビスと称す。)が
画成される。このクレビスでは、給水である器内水の流
入とドライアウトが繰り返されるから、不純物が濃縮し
易く、器内水のイオン性不純物が103〜106倍程度に
濃縮されるとも言われている。従って、器内水の不純物
濃度が高くイオンバランスの偏在によっては、クレビス
内は強アルカリ性或いは強酸性雰囲気になる可能性が高
い。このため、伝熱細管はそのクレビスに隣接する部位
において、割れ、変形(デンティング)、減肉などの腐
食損傷が発生する。その概念図を図6に示す。図6の
(a)は、伝熱細管3の管壁の外面が喪失されて凹む現
象である減肉を示し、同(b)は腐食物質の作用により
伝熱細管3に生ずる割れを示し、更に同(c)は管支持
板の腐食膨張等により、伝熱細管3の管壁が内側に変形
するデンティングを示している。以上の腐食損傷のう
ち、割れは一般には遊離アルカリによる粒界腐食(Inte
rgranular Attack)が主原因とされ、早期に原子炉冷却
材の給水側への流出が生ずるので、効果的な防止策が望
まれている。
【0004】かかる事情の下に、従来から遊離アルカリ
の蒸気発生器内への導入をゼロにするという考え方に基
づき、ナトリウムNaに対して、過剰の塩素Clを存在
させることにより、遊離アルカリを所定値以下にするN
a/Clモル比管理法が採用されてきた。給水は、蒸気
タービンに繋がった復水器からの復水が主であるから、
現状のNa/Clモル比管理法では復水脱塩装置出口及
び蒸気発生器の器内水について、管理値として0.7以
下としている。Na/Clモル比は、コンデミの再生工
程等によってある程度コントロール可能であるが、それ
以外の成分についてはプラント運転中のコントロールは
難しい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】蒸気発生器の従来の器
内水の不純物の大部分はナトリウムと塩素であり、その
Na/Clモル比を管理することにより、クレビス内の
雰囲気を制御してきた。しかしながら、ナトリウムと塩
素の量が大幅に減少してそれらの濃度が、その他の不純
物、即ちカルシウムCa、マグネシウムMg、カリウム
K或いはSO4、の濃度と同等のなってきたので、クレ
ビス雰囲気に対するこれらの不純物成分の寄与度が大き
くなってきた。この一例を図4に示す。この図は、クレ
ビス環境即ち280℃におけるpHに及ぼす各化学成分
の寄与度を推算して示したものである。このように、ナ
トリウムと塩素の含有濃度が減少してしまうと、従来の
Na/Clモル比管理法のみではクレビス環境を良好に
制御するのは難しくなった。従って、本発明は、蒸気発
生器内の所謂クレビス内の雰囲気を無害側へ改善するた
めの新しい蒸気発生器の器内雰囲気調整方法を提供する
ことを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】如上の課題を解決するた
め、本発明方法によれば、高温加熱流体が内部を流れる
複数の伝熱細管と、その伝熱細管を通す支持孔を複数備
え給水が流れる二次側領域に配設された管支持板とを有
する蒸気発生器において、その蒸気発生器内の器内水の
不純物濃度を監視し、そのSO4濃度が増大したときに
カチオン成分を該器内水に添加することにより、その蒸
気発生器の器内雰囲気延いては、伝熱細管と管支持板が
画成する所謂クレビス内の雰囲気を無害雰囲気に調整す
る。この本発明方法は、従来からあるNa/Clモル比
管理法と併用しても良く、又は単独で使用しても良い。
前述の添加すべきカチオン成分は、カルシウムやマグネ
シウム等のアルカリ土類金属が好適であり、添加量とし
てはモル比が1以上になるようにすると良い。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。前述のような加圧水型原子炉に用いられる蒸
気発生器のクレビスを模擬した実機模擬酸性クレビス環
境に対して、水酸化マグネシウム及び水酸化カルシウム
を添加した。そのときのクレビス内環境の変化を図1に
示す。図1に示すように、ベース条件として、pHは
3.3程度と酸性側にシフトしており、これにバルク濃
度として0.χ〜数ppbの極微量のカルシウム或いはマグ
ネシウムの添加により、クレビス内pHは6を超える中
性域まで持ち上がっている。尚、図1は高温気液平衡計
算を用いて推算したものである。尚、カルシウムやマグ
ネシウムを過剰に添加した場合の悪影響について、同様
の要領で計算した。その結果を図2に示す。図2から分
かるように、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムが
大量に注入されても、クレビス内雰囲気のpHは7〜8
までしか上昇せず、伝熱細管3の損傷を生じるような値
例えばpH10以上にはならない。
【0008】次に、本発明の有効性を実証すべく、クレ
ビスの模擬体を使用して試験を行った。先ず図3を参照
して、濃縮試験装置20の構造を説明すると、オートク
レーブ21の中に伝熱管モデル23を設置し、その周囲
に形成されたクレビス模擬部25にサンプリング液採取
管27が連絡している。伝熱管モデル23の中には、加
熱流体の発生熱量を模擬する加熱用ヒータ29が挿入さ
れている。更にオートクレーブ21には試験水入口31
と試験水出口33が設けられ、内部に21には試験器内
水35が入っている。このような濃縮試験装置20を用
い、水酸化マグネシウムを注入する試験を実施した。試
験に際しては、予めSO4を添加して、酸性環境を生成
した。これに微量の水酸化マグネシウム(バルク濃度と
して+0.45 ppb as Mg)を添加した。この添加試
験におけるクレビスへの取り込み状況、クレビスの模擬
液組成及びpHについての試験結果を表1に示す。
【表1】 この表1からも分かるように、硫酸の存在により2.8
程度まで低下していたpHが水酸化マグネシウムの微量
添加により、5.8程度まで上昇している。
【0009】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
SO4濃度の増加により酸性度が増した蒸気発生器の器
内水にカルシウムやマグネシウム等のアルカリ土類金属
を添加することにより、過剰アルカリ雰囲気を生ずるこ
となくクレビス内雰囲気を無害な中性領域に入るように
調整して、伝熱細管の損傷を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における蒸気発生器の器内水
のpH変化を示すグラフである。
【図2】前記実施形態における作用を説明するためのグ
ラフである。
【図3】本発明の作用効果を実証するために用いた試験
装置の概念図である。
【図4】蒸気発生器の器内水内の各不純物の濃度と雰囲
気の関係を示すグラフである。
【図5】加圧水型原子炉用蒸気発生器の一例を示す概念
図である。
【図6】図5の蒸気発生器の伝熱細管に発生する損傷の
例を示す概念図である。
【符号の説明】
1 胴 3 伝熱細管 15 管支持板 20 濃縮試験装置 21 オートクレーブ 23 伝熱管モデル 25 クレビス模擬部 27 サンプリング液採取管 35 試験水

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高温加熱流体が内部を流れる複数の伝熱
    細管と、同伝熱細管を通す支持孔を複数備えると共に給
    水が流れる二次側領域に配設された管支持板とを有する
    蒸気発生器において、該蒸気発生器内の器内水の不純物
    濃度を監視し、そのSO4濃度が増大したときにカチオ
    ン成分を該器内水に添加することを特徴とする蒸気発生
    器の器内雰囲気調整方法。
JP11121995A 1999-04-28 1999-04-28 蒸気発生器の器内雰囲気調整方法 Pending JP2000310695A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010113814A1 (ja) 2009-03-30 2010-10-07 株式会社東芝 耐食性部材とその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2010113814A1 (ja) 2009-03-30 2010-10-07 株式会社東芝 耐食性部材とその製造方法

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