JP2000305390A - 画像形成装置 - Google Patents
画像形成装置Info
- Publication number
- JP2000305390A JP2000305390A JP11110933A JP11093399A JP2000305390A JP 2000305390 A JP2000305390 A JP 2000305390A JP 11110933 A JP11110933 A JP 11110933A JP 11093399 A JP11093399 A JP 11093399A JP 2000305390 A JP2000305390 A JP 2000305390A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- roller
- image forming
- rotating shaft
- forming apparatus
- elastic body
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Fixing For Electrophotography (AREA)
- Paper Feeding For Electrophotography (AREA)
- Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 簡易な構成で定着ユニットと排紙ローラ間の
温度変化による搬送線速の相違によるたるみ等の諸問題
を解消する。 【解決手段】 排紙ローラの熱膨張自体を抑制して搬送
線速の相違の発生そのものを抑える。排紙ローラ35
は、合成樹脂製の回転軸70と、複数のローラ部72と
から構成されている。ローラ部72は、回転軸70に一
体成形されたベース部74と、このベース部74の表面
に射出成形により被覆された弾性体76とから構成され
ており、ベース部74は弾性体76より熱膨張係数の小
さい材料で形成されている。
温度変化による搬送線速の相違によるたるみ等の諸問題
を解消する。 【解決手段】 排紙ローラの熱膨張自体を抑制して搬送
線速の相違の発生そのものを抑える。排紙ローラ35
は、合成樹脂製の回転軸70と、複数のローラ部72と
から構成されている。ローラ部72は、回転軸70に一
体成形されたベース部74と、このベース部74の表面
に射出成形により被覆された弾性体76とから構成され
ており、ベース部74は弾性体76より熱膨張係数の小
さい材料で形成されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、プリンタ等の画像形成装置に関し、詳しくは、未
定着画像を熱と圧力で定着する方式の画像形成装置に関
する。
ミリ、プリンタ等の画像形成装置に関し、詳しくは、未
定着画像を熱と圧力で定着する方式の画像形成装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式の画像形成装置では、感光
体上にレーザーで潜像形成を行い、この潜像形成面に帯
電したトナーを付着させて顕像化し、顕像化されたトナ
ー像を静電引力により転写紙(シート)に転写するよう
になっている。トナー像を転写された転写紙は、定着ユ
ニットにおける定着ローラ(加熱ローラ)と加圧ローラ
のニップ部で搬送され、定着済みの転写紙は排紙ローラ
により所定の排紙部へ排出される。近年においては、ジ
ャム処理を容易にする等の観点から、定着ユニットまで
のシートの搬送を略垂直に行い、ガイド部材で向きを略
水平に変えて排紙ローラで排出するタイプのものが多く
なっている。定着ユニットを出てからの向きを大きく変
えて略水平とするのは、装置のコンパクト化に寄与する
からである。
体上にレーザーで潜像形成を行い、この潜像形成面に帯
電したトナーを付着させて顕像化し、顕像化されたトナ
ー像を静電引力により転写紙(シート)に転写するよう
になっている。トナー像を転写された転写紙は、定着ユ
ニットにおける定着ローラ(加熱ローラ)と加圧ローラ
のニップ部で搬送され、定着済みの転写紙は排紙ローラ
により所定の排紙部へ排出される。近年においては、ジ
ャム処理を容易にする等の観点から、定着ユニットまで
のシートの搬送を略垂直に行い、ガイド部材で向きを略
水平に変えて排紙ローラで排出するタイプのものが多く
なっている。定着ユニットを出てからの向きを大きく変
えて略水平とするのは、装置のコンパクト化に寄与する
からである。
【0003】上述の、定着ユニットを出てから転写紙を
略水平に搬送する構成を、図7に基づいて具体的に説明
する。図示しない画像形成部により未定着画像を転写さ
れた転写紙100は、画像形成部の上方に位置する定着
ユニット102により定着される。定着ユニット102
から出た定着済みの転写紙104は分離爪106により
分離され、複数のリブ構造を有する排紙ガイド板108
により向きを略水平に偏向される。偏向された転写紙1
04は、排紙ローラ110と、これに対向配置された従
動排紙コロ112,112との間で挟持・搬送され、排
出される。
略水平に搬送する構成を、図7に基づいて具体的に説明
する。図示しない画像形成部により未定着画像を転写さ
れた転写紙100は、画像形成部の上方に位置する定着
ユニット102により定着される。定着ユニット102
から出た定着済みの転写紙104は分離爪106により
分離され、複数のリブ構造を有する排紙ガイド板108
により向きを略水平に偏向される。偏向された転写紙1
04は、排紙ローラ110と、これに対向配置された従
動排紙コロ112,112との間で挟持・搬送され、排
出される。
【0004】定着ユニット102は、内部にヒータ11
4を備えたアルミニウム製の定着ローラ116と、この
定着ローラ116に圧接された加圧ローラ118を有し
ている。定着ローラ116は画像形成中は一定の温度に
保たれ、径の精度もよいためほぼ一定速度で回転する。
転写紙100は定着ローラ116と加圧ローラ118の
ニップ部(定着ニップ部)で加熱されながら搬送され、
分離爪106により定着ローラ116から分離される。
分離された定着済みの転写紙104は、分離爪106上
に形成された分離爪ガイド部106aに沿って進む。
4を備えたアルミニウム製の定着ローラ116と、この
定着ローラ116に圧接された加圧ローラ118を有し
ている。定着ローラ116は画像形成中は一定の温度に
保たれ、径の精度もよいためほぼ一定速度で回転する。
転写紙100は定着ローラ116と加圧ローラ118の
ニップ部(定着ニップ部)で加熱されながら搬送され、
分離爪106により定着ローラ116から分離される。
分離された定着済みの転写紙104は、分離爪106上
に形成された分離爪ガイド部106aに沿って進む。
【0005】排紙ローラ110は、図8に示すように、
金属や合成樹脂等で形成された回転軸140と、この回
転軸140に軸方向に間隔をおいて設けられた複数のロ
ーラ部142とから構成されている。ローラ部142
は、耐熱性のゴムで形成されている。回転軸140の一
方の端部140aは断面D字状に形成されており、ここ
に駆動伝達ギヤ134が回り止めされた状態で固定され
ている。排紙ローラ110は所定の線速になるようにギ
ヤ駆動されている。
金属や合成樹脂等で形成された回転軸140と、この回
転軸140に軸方向に間隔をおいて設けられた複数のロ
ーラ部142とから構成されている。ローラ部142
は、耐熱性のゴムで形成されている。回転軸140の一
方の端部140aは断面D字状に形成されており、ここ
に駆動伝達ギヤ134が回り止めされた状態で固定され
ている。排紙ローラ110は所定の線速になるようにギ
ヤ駆動されている。
【0006】上述のような排出構成では、定着ユニット
102側と排紙ローラ110側の搬送線速の差異によ
り、種々の問題が発生する。定着ローラ116による搬
送線速をVd、排紙ローラ110による搬送線速をVo
utとすると、Vd>Voutの場合(ケース1)に
は、排紙ガイド板108部位において転写紙104のた
るみが生じ、排紙ガイド板108の間隔で吸収しきれな
い量になると転写紙104の座屈が起こり、排紙ローラ
110で排出されても波打ち形状が転写紙104上に残
るという問題がある。Vd<Voutの場合(ケース
2)には、転写紙104に引っ張りが生じ、図7に示す
ような構成では分離爪106の分離爪ガイド部106a
によって画像面が強くこすれる結果、まだ定着直後で軟
化状態にあるトナーが剥がれてこすれ画像が発生すると
いう問題がある。
102側と排紙ローラ110側の搬送線速の差異によ
り、種々の問題が発生する。定着ローラ116による搬
送線速をVd、排紙ローラ110による搬送線速をVo
utとすると、Vd>Voutの場合(ケース1)に
は、排紙ガイド板108部位において転写紙104のた
るみが生じ、排紙ガイド板108の間隔で吸収しきれな
い量になると転写紙104の座屈が起こり、排紙ローラ
110で排出されても波打ち形状が転写紙104上に残
るという問題がある。Vd<Voutの場合(ケース
2)には、転写紙104に引っ張りが生じ、図7に示す
ような構成では分離爪106の分離爪ガイド部106a
によって画像面が強くこすれる結果、まだ定着直後で軟
化状態にあるトナーが剥がれてこすれ画像が発生すると
いう問題がある。
【0007】図8に示すように、回転軸140の半径を
r、ローラ部142の半径をRとすると、排紙ローラ1
10の搬送線速Voutは、Vout=R×ωである。
但し、ω(rad/s)は軸の回転速度である。ギヤ駆
動の伝達は、ωが一定となるように行われるので、Vo
utの変化はRの変化に比例する。上述のように定着ロ
ーラ116の搬送線速Vdはほぼ一定であるが、排紙ロ
ーラ110はほとんどの装置で定着ローラ116の径の
半分程度の径であって、同じ加工精度であれば単純に言
っても定着ローラ116の倍程度の不安定さを持つ。さ
らにローラ部142は、定着ローラ116の加熱による
ユニット内の雰囲気温度の上昇による熱伝導、軸部から
の熱伝導、ローラ部142の表面が加熱された転写紙1
04に接触するための熱伝導、転写紙104との摩擦熱
などの原因により温度上昇する。
r、ローラ部142の半径をRとすると、排紙ローラ1
10の搬送線速Voutは、Vout=R×ωである。
但し、ω(rad/s)は軸の回転速度である。ギヤ駆
動の伝達は、ωが一定となるように行われるので、Vo
utの変化はRの変化に比例する。上述のように定着ロ
ーラ116の搬送線速Vdはほぼ一定であるが、排紙ロ
ーラ110はほとんどの装置で定着ローラ116の径の
半分程度の径であって、同じ加工精度であれば単純に言
っても定着ローラ116の倍程度の不安定さを持つ。さ
らにローラ部142は、定着ローラ116の加熱による
ユニット内の雰囲気温度の上昇による熱伝導、軸部から
の熱伝導、ローラ部142の表面が加熱された転写紙1
04に接触するための熱伝導、転写紙104との摩擦熱
などの原因により温度上昇する。
【0008】装置の設計や使用条件にもよるが、ローラ
部142の温度は、大体において室温から100℃程度
までの間で変化する。従って、通常、80deg程度の
温度変化を考慮する必要がある。例えば、基準温度での
R=8mm、ローラ部142の材質の熱膨張係数k=4
0×10-5(mm/(mm・℃)、r=2.5mm、回
転軸140の熱膨張係数K=1.1×10-5(mm/
(mm・℃)、基準温度からの温度上昇ΔT=80de
gとすると、ローラ部142の半径の変化は、ΔR=Δ
T×((R−r)×k+r×K)=0.178mmとな
り、搬送線速の変化は2.23%になる。この結果、A
3サイズの転写紙を長手方向に搬送する場合、420m
mの規定長さに対して、9.4mm長く送ろうとするこ
とになる。従って、上述のケース1,2が容易に起こり
得ることがわかる。
部142の温度は、大体において室温から100℃程度
までの間で変化する。従って、通常、80deg程度の
温度変化を考慮する必要がある。例えば、基準温度での
R=8mm、ローラ部142の材質の熱膨張係数k=4
0×10-5(mm/(mm・℃)、r=2.5mm、回
転軸140の熱膨張係数K=1.1×10-5(mm/
(mm・℃)、基準温度からの温度上昇ΔT=80de
gとすると、ローラ部142の半径の変化は、ΔR=Δ
T×((R−r)×k+r×K)=0.178mmとな
り、搬送線速の変化は2.23%になる。この結果、A
3サイズの転写紙を長手方向に搬送する場合、420m
mの規定長さに対して、9.4mm長く送ろうとするこ
とになる。従って、上述のケース1,2が容易に起こり
得ることがわかる。
【0009】ケース1の問題(転写紙のたるみ)への対
策技術としては、例えば特開平10−254275号公
報に記載の技術が知られている。これは、定着ユニット
から排紙部までのガイド部に転写紙のたるみを吸収する
スペースを設けるとともに、たるんだ状態での転写紙の
腰折れを防止するガイドロールを設ける構成となってい
る。また、特開平9−114153号公報には、定着ユ
ニットから排紙部までのガイド部に転写紙のたるみを吸
収するスペースを設けるとともに、たるんだ状態での腰
折れを防止するバネ付勢されたガイドローラを設ける構
成が開示されている。
策技術としては、例えば特開平10−254275号公
報に記載の技術が知られている。これは、定着ユニット
から排紙部までのガイド部に転写紙のたるみを吸収する
スペースを設けるとともに、たるんだ状態での転写紙の
腰折れを防止するガイドロールを設ける構成となってい
る。また、特開平9−114153号公報には、定着ユ
ニットから排紙部までのガイド部に転写紙のたるみを吸
収するスペースを設けるとともに、たるんだ状態での腰
折れを防止するバネ付勢されたガイドローラを設ける構
成が開示されている。
【0010】ケース2の問題(転写紙の引っ張り及び画
像面のこすれ)への対策技術としては、例えば特開平1
0−63051号公報に記載の技術が知られている。こ
れは、定着ユニットの周辺の温度が高くなって排紙ロー
ラの径が熱膨張するのに応じて、従動する排紙コロの押
圧力が小さくなるように変化させるものである。すなわ
ち、高温になるにつれて転写紙のスリップを起こり易く
している。
像面のこすれ)への対策技術としては、例えば特開平1
0−63051号公報に記載の技術が知られている。こ
れは、定着ユニットの周辺の温度が高くなって排紙ロー
ラの径が熱膨張するのに応じて、従動する排紙コロの押
圧力が小さくなるように変化させるものである。すなわ
ち、高温になるにつれて転写紙のスリップを起こり易く
している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】特開平10−2542
75号公報に記載の技術では、転写紙のたるみを完全に
回避しようとすれば、ガイド部のスペースを相当広げな
ければならず、これによって装置が大型化する問題があ
る。また、ガイドロールで規制されない範囲で転写紙が
屈曲することが避けられないので、その屈曲が高温下で
固定される波打ち現象を招き易い。特開平9−1141
53号公報に記載の技術では、上記と同様にガイド部の
スペース拡大による装置の大型化に加え、バネの付勢力
で常にガイドローラが転写紙を押圧しているので、屈曲
は一定となって波打ち現象は避けられるものの、一定し
た屈曲は転写紙のカールをきつくし、排出された転写紙
の見栄えが悪くなるという問題がある。
75号公報に記載の技術では、転写紙のたるみを完全に
回避しようとすれば、ガイド部のスペースを相当広げな
ければならず、これによって装置が大型化する問題があ
る。また、ガイドロールで規制されない範囲で転写紙が
屈曲することが避けられないので、その屈曲が高温下で
固定される波打ち現象を招き易い。特開平9−1141
53号公報に記載の技術では、上記と同様にガイド部の
スペース拡大による装置の大型化に加え、バネの付勢力
で常にガイドローラが転写紙を押圧しているので、屈曲
は一定となって波打ち現象は避けられるものの、一定し
た屈曲は転写紙のカールをきつくし、排出された転写紙
の見栄えが悪くなるという問題がある。
【0012】特開平10−63051号公報に記載の技
術では、転写紙のたるみは生じないが、常に引っ張りが
生じているため、図7で示すような搬送路を略水平に大
きく変える構成においては、分離爪106へのこすれが
避けられない。また、転写紙をスリップさせる構成自体
においても、排紙ローラに対する排紙コロの押圧力を排
紙コロが取り付けられている定着ユニットの部材の熱膨
張と連動させているため、正しくは排紙ローラの径の熱
膨張を反映しない欠点がある。例えば、排紙ローラの熱
膨張が定着ユニットの雰囲気温度のみにより決まる場合
はいいが、上述したように、実際には排紙ローラと接触
する転写紙からも相当の熱を受け取る場合には、所望の
機能は達成できない。すなわち、熱容量の大きいOHP
シートを通紙する場合、普通紙よりははるかに大きい熱
量を排紙ローラが受け取ることになるので、排紙ローラ
の温度上昇は定着ユニットのそれより顕著なものになる
からである。
術では、転写紙のたるみは生じないが、常に引っ張りが
生じているため、図7で示すような搬送路を略水平に大
きく変える構成においては、分離爪106へのこすれが
避けられない。また、転写紙をスリップさせる構成自体
においても、排紙ローラに対する排紙コロの押圧力を排
紙コロが取り付けられている定着ユニットの部材の熱膨
張と連動させているため、正しくは排紙ローラの径の熱
膨張を反映しない欠点がある。例えば、排紙ローラの熱
膨張が定着ユニットの雰囲気温度のみにより決まる場合
はいいが、上述したように、実際には排紙ローラと接触
する転写紙からも相当の熱を受け取る場合には、所望の
機能は達成できない。すなわち、熱容量の大きいOHP
シートを通紙する場合、普通紙よりははるかに大きい熱
量を排紙ローラが受け取ることになるので、排紙ローラ
の温度上昇は定着ユニットのそれより顕著なものになる
からである。
【0013】そこで、本発明は、ガイド部のスペース拡
大による装置の大型化等の上記諸問題を簡単な構成で解
消できる画像形成装置の提供を、その目的とする。
大による装置の大型化等の上記諸問題を簡単な構成で解
消できる画像形成装置の提供を、その目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述の各従来技術が、排
紙ローラの熱膨張による搬送線速の変化に、排紙ローラ
以外の構成を工夫して対処する考えに立っているのに対
し、本発明は、排紙ローラ自体の構成の工夫によって対
処するという考えに立っている。
紙ローラの熱膨張による搬送線速の変化に、排紙ローラ
以外の構成を工夫して対処する考えに立っているのに対
し、本発明は、排紙ローラ自体の構成の工夫によって対
処するという考えに立っている。
【0015】具体的には、請求項1記載の発明では、未
定着画像を担持したシートを、定着ローラと加圧ローラ
のニップ部で搬送して定着を行い、定着後のシートを、
回転軸とこの回転軸に軸方向に間隔をおいて設けられた
複数のローラ部を備えた排紙ローラにより排出する画像
形成装置において、上記ローラ部が、上記回転軸に固定
されたベース部と、このベース部の少なくとも外周面に
固定された弾性体を有し、上記ベース部は上記弾性体よ
り熱膨張係数が小さい材料で形成されている、という構
成を採っている。
定着画像を担持したシートを、定着ローラと加圧ローラ
のニップ部で搬送して定着を行い、定着後のシートを、
回転軸とこの回転軸に軸方向に間隔をおいて設けられた
複数のローラ部を備えた排紙ローラにより排出する画像
形成装置において、上記ローラ部が、上記回転軸に固定
されたベース部と、このベース部の少なくとも外周面に
固定された弾性体を有し、上記ベース部は上記弾性体よ
り熱膨張係数が小さい材料で形成されている、という構
成を採っている。
【0016】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
構成において、上記回転軸の半径をr、上記回転軸の半
径方向における上記弾性体の厚みをt、上記ベース部の
半径をr’とした場合に、t≦r’−rの関係を満た
す、という構成を採っている。
構成において、上記回転軸の半径をr、上記回転軸の半
径方向における上記弾性体の厚みをt、上記ベース部の
半径をr’とした場合に、t≦r’−rの関係を満た
す、という構成を採っている。
【0017】請求項3記載の発明では、請求項1記載の
構成において、上記回転軸の半径をr、上記回転軸の軸
方向における上記弾性体の厚みをt、上記ベース部の半
径をr’とした場合に、2r≦r’、t≦r’−rの関
係を満たす、という構成を採っている。
構成において、上記回転軸の半径をr、上記回転軸の軸
方向における上記弾性体の厚みをt、上記ベース部の半
径をr’とした場合に、2r≦r’、t≦r’−rの関
係を満たす、という構成を採っている。
【0018】請求項4記載の発明では、請求項1,2又
は3記載の構成において、上記回転軸と上記ベース部が
合成樹脂で一体成形されている、という構成を採ってい
る。
は3記載の構成において、上記回転軸と上記ベース部が
合成樹脂で一体成形されている、という構成を採ってい
る。
【0019】請求項5記載の発明では、請求項4記載の
構成において、上記回転軸及びベース部の材質の熱膨張
係数をK、上記弾性体の熱膨張係数をkとした場合、2
K<kの関係を満たす、という構成を採っている。
構成において、上記回転軸及びベース部の材質の熱膨張
係数をK、上記弾性体の熱膨張係数をkとした場合、2
K<kの関係を満たす、という構成を採っている。
【0020】請求項6記載の発明では、請求項1,2,
3,4又は5記載の構成において、上記弾性体が、射出
成形により上記ベース部の表面全体に被覆されている、
という構成を採っている。
3,4又は5記載の構成において、上記弾性体が、射出
成形により上記ベース部の表面全体に被覆されている、
という構成を採っている。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づいて説明す
る。まず、図1に基づいて本実施例における画像形成装
置としてのレーザープリンタの概略構成を説明する。装
置本体2の略中央部に画像形成部4が設けられ、画像形
成部4の下方に給紙部6が、上方に定着ユニット8が設
けられている。従って、給紙部6から給紙された転写紙
(シート)は定着ユニット8までは略垂直に搬送され
る。画像形成部4では、画像形成信号に基づいてレーザ
ー露光手段10により像担持体としての感光体12に潜
像が形成され、潜像は現像手段14によりトナー像とし
て顕像化される。
る。まず、図1に基づいて本実施例における画像形成装
置としてのレーザープリンタの概略構成を説明する。装
置本体2の略中央部に画像形成部4が設けられ、画像形
成部4の下方に給紙部6が、上方に定着ユニット8が設
けられている。従って、給紙部6から給紙された転写紙
(シート)は定着ユニット8までは略垂直に搬送され
る。画像形成部4では、画像形成信号に基づいてレーザ
ー露光手段10により像担持体としての感光体12に潜
像が形成され、潜像は現像手段14によりトナー像とし
て顕像化される。
【0022】給紙部6には、給紙カセット16、手差し
カセット18等が備えられており、給紙カセット16に
積載収容された転写紙20は、給紙コロ22及び図示し
ない分離部材により最上のものから1枚ずつ給紙され
る。給紙された転写紙20は、レジストローラ対24に
より斜めずれを補正されながら所定のタイミングで感光
体12と転写手段26との間に送られ、感光体12上の
トナー像が静電引力により転写される。手差しカセット
18から給紙コロ28等により給紙された転写紙も同様
の過程によりトナー像を転写される。
カセット18等が備えられており、給紙カセット16に
積載収容された転写紙20は、給紙コロ22及び図示し
ない分離部材により最上のものから1枚ずつ給紙され
る。給紙された転写紙20は、レジストローラ対24に
より斜めずれを補正されながら所定のタイミングで感光
体12と転写手段26との間に送られ、感光体12上の
トナー像が静電引力により転写される。手差しカセット
18から給紙コロ28等により給紙された転写紙も同様
の過程によりトナー像を転写される。
【0023】未定着のトナー像を担持した転写紙20は
定着ユニット8に送られ、ここで熱と圧力によりトナー
が溶融して定着がなされる。定着済みの転写紙20は略
水平に偏向され、排紙手段30により装置上面の排紙ト
レイ32に排出される。図1において、符号34は電源
を、36は制御基板を示している。図2に示すように、
定着ユニット8から出た定着済みの転写紙20は分離爪
38により分離され、複数のリブ構造を有する排紙ガイ
ド板40により向きを略水平に偏向される。排紙手段3
0は、排紙ローラ35と、この排紙ローラ35に対向し
て設けられた従動排紙コロ37を有しており、転写紙2
0は排紙ローラ35と従動排紙コロ37により挟持・搬
送されて排出される。従動排紙コロ37は1つのローラ
部(後述)に対して2つ設けられており、転写紙20に
生じるカールを除去できるような位置に配置されて押圧
されている。
定着ユニット8に送られ、ここで熱と圧力によりトナー
が溶融して定着がなされる。定着済みの転写紙20は略
水平に偏向され、排紙手段30により装置上面の排紙ト
レイ32に排出される。図1において、符号34は電源
を、36は制御基板を示している。図2に示すように、
定着ユニット8から出た定着済みの転写紙20は分離爪
38により分離され、複数のリブ構造を有する排紙ガイ
ド板40により向きを略水平に偏向される。排紙手段3
0は、排紙ローラ35と、この排紙ローラ35に対向し
て設けられた従動排紙コロ37を有しており、転写紙2
0は排紙ローラ35と従動排紙コロ37により挟持・搬
送されて排出される。従動排紙コロ37は1つのローラ
部(後述)に対して2つ設けられており、転写紙20に
生じるカールを除去できるような位置に配置されて押圧
されている。
【0024】定着ユニット8は、内部にヒータ42を備
えた定着ローラ44と、加圧ローラ46を有している。
定着ローラ44はアルミニウム製の中空管であり、近傍
に設けられたサーミスタ48を介して所定温度になるよ
うにその点灯を制御されている。定着ローラ44の表面
は、トナーに対する離型性が得られるようにテフロンな
どのフッ素樹脂によりコーティングされているととも
に、所定の径に研削されている。定着ローラ44は画像
形成中は一定の温度に保たれ、径の精度もよいためほぼ
一定速度で回転する。加圧ローラ46は、シリコンゴム
等で作られた従動ローラであり、適正な定着ニップが得
られるようにゴム硬度が設定されている。加圧ローラ4
6は、加圧スプリング50、加圧レバー52により軸方
向両端部で定着ローラ44に加圧されており、所望の定
着特性を得るためのニップ幅が得られるようになってい
る。定着ローラ44に対する加圧ローラ46の圧接力
は、ニップ部でスリップが生じて画像こすれが生じない
ように十分強力なものとなっており、圧解除レバー54
で解除できるようになっている。
えた定着ローラ44と、加圧ローラ46を有している。
定着ローラ44はアルミニウム製の中空管であり、近傍
に設けられたサーミスタ48を介して所定温度になるよ
うにその点灯を制御されている。定着ローラ44の表面
は、トナーに対する離型性が得られるようにテフロンな
どのフッ素樹脂によりコーティングされているととも
に、所定の径に研削されている。定着ローラ44は画像
形成中は一定の温度に保たれ、径の精度もよいためほぼ
一定速度で回転する。加圧ローラ46は、シリコンゴム
等で作られた従動ローラであり、適正な定着ニップが得
られるようにゴム硬度が設定されている。加圧ローラ4
6は、加圧スプリング50、加圧レバー52により軸方
向両端部で定着ローラ44に加圧されており、所望の定
着特性を得るためのニップ幅が得られるようになってい
る。定着ローラ44に対する加圧ローラ46の圧接力
は、ニップ部でスリップが生じて画像こすれが生じない
ように十分強力なものとなっており、圧解除レバー54
で解除できるようになっている。
【0025】転写紙20は定着ローラ44と加圧ローラ
46のニップ部(定着ニップ部)で加熱されながら搬送
され、分離爪38により定着ローラ44から分離され
る。分離爪38はバネ56によって所定の押圧力で定着
ローラ44の表面に接触している。分離された定着済み
の転写紙20は、分離爪38上に形成された分離爪ガイ
ド部38aに沿って進む。このため、分離爪38自体は
定着ローラ44の温度に耐えられる耐熱性樹脂材料で形
成されているが、その表面の分離爪ガイド部38aは摺
動とトナーの離型性のためテフロンなどのフッ素樹脂に
よりコーティングされている。
46のニップ部(定着ニップ部)で加熱されながら搬送
され、分離爪38により定着ローラ44から分離され
る。分離爪38はバネ56によって所定の押圧力で定着
ローラ44の表面に接触している。分離された定着済み
の転写紙20は、分離爪38上に形成された分離爪ガイ
ド部38aに沿って進む。このため、分離爪38自体は
定着ローラ44の温度に耐えられる耐熱性樹脂材料で形
成されているが、その表面の分離爪ガイド部38aは摺
動とトナーの離型性のためテフロンなどのフッ素樹脂に
よりコーティングされている。
【0026】分離爪38は、図3に示すように、定着ロ
ーラ44の軸方向に間隔をおいて複数設けられている。
符号58は定着ケーシングを示している。符号60は伝
達ギヤを示しており、この伝達ギヤ60は、定着ローラ
44の端部に固定されたギヤ62に噛み合っている。図
4に示すように、排紙ローラ35の回転軸端部には駆動
伝達ギヤ64が固定されており、駆動伝達ギヤ64は中
間ギヤ66を介して上記伝達ギヤ60に連絡されてい
る。伝達ギヤ60は、図示しない駆動源に接続されたギ
ヤ列68に噛み合っている。
ーラ44の軸方向に間隔をおいて複数設けられている。
符号58は定着ケーシングを示している。符号60は伝
達ギヤを示しており、この伝達ギヤ60は、定着ローラ
44の端部に固定されたギヤ62に噛み合っている。図
4に示すように、排紙ローラ35の回転軸端部には駆動
伝達ギヤ64が固定されており、駆動伝達ギヤ64は中
間ギヤ66を介して上記伝達ギヤ60に連絡されてい
る。伝達ギヤ60は、図示しない駆動源に接続されたギ
ヤ列68に噛み合っている。
【0027】図5に示すように、排紙ローラ35は、合
成樹脂製の回転軸70と、この回転軸70に軸方向に間
隔をおいて設けられた複数のローラ部72を有してい
る。回転軸70の一方の端部70aは断面D字状に形成
されており、上記駆動伝達ギヤ64が回り止め状態に固
定されている。図6に示すように、各ローラ部72は、
回転軸70に同一材料により一体成形された円筒状のベ
ース部74と、このベース部74の表面を覆うように固
定された弾性体76とから構成されている。弾性体76
は耐熱性のゴムで形成されており、本実施例では射出成
形によりベース部74の表面に被覆している。
成樹脂製の回転軸70と、この回転軸70に軸方向に間
隔をおいて設けられた複数のローラ部72を有してい
る。回転軸70の一方の端部70aは断面D字状に形成
されており、上記駆動伝達ギヤ64が回り止め状態に固
定されている。図6に示すように、各ローラ部72は、
回転軸70に同一材料により一体成形された円筒状のベ
ース部74と、このベース部74の表面を覆うように固
定された弾性体76とから構成されている。弾性体76
は耐熱性のゴムで形成されており、本実施例では射出成
形によりベース部74の表面に被覆している。
【0028】ローラ部72における寸法関係は、回転軸
70の半径をr、回転軸70の半径方向における弾性体
76の厚みをt、ベース部74の半径をr’とした場合
に、2r≦r’、t≦r’−rの関係を満たすように設
定されている。通常、転写紙20に直接接触するローラ
部72の表面を構成できるような弾性を有する材質の熱
膨張係数は比較的大きい。一方、転写紙20に接触しな
い軸部に用いることができる金属、ガラス強化樹脂材料
などは比較的小さな熱膨張係数を持つ。従って、同一の
ローラ部の径Rを実現するのに、熱膨張係数の小さい材
料の使用比率を大きくすればローラ部72の熱膨張が小
さい排紙ローラ35が得られる。従って、回転軸70の
半径r、ベース部74の厚みr’’=(r’−r)、弾
性体76の厚みt=(R−r’)の三者の寸法関係と材
質毎の熱膨張係数を勘案すれば、所定の温度でのローラ
部72の半径の変化分を決定することができる。換言す
れば、所定の温度でのローラ部72の半径の変化分をコ
ントロールすることが可能となる。
70の半径をr、回転軸70の半径方向における弾性体
76の厚みをt、ベース部74の半径をr’とした場合
に、2r≦r’、t≦r’−rの関係を満たすように設
定されている。通常、転写紙20に直接接触するローラ
部72の表面を構成できるような弾性を有する材質の熱
膨張係数は比較的大きい。一方、転写紙20に接触しな
い軸部に用いることができる金属、ガラス強化樹脂材料
などは比較的小さな熱膨張係数を持つ。従って、同一の
ローラ部の径Rを実現するのに、熱膨張係数の小さい材
料の使用比率を大きくすればローラ部72の熱膨張が小
さい排紙ローラ35が得られる。従って、回転軸70の
半径r、ベース部74の厚みr’’=(r’−r)、弾
性体76の厚みt=(R−r’)の三者の寸法関係と材
質毎の熱膨張係数を勘案すれば、所定の温度でのローラ
部72の半径の変化分を決定することができる。換言す
れば、所定の温度でのローラ部72の半径の変化分をコ
ントロールすることが可能となる。
【0029】判りやすくするため、回転軸70とベース
部74を同じ材質とすれば、例えば、基準温度でのロー
ラ部72の半径をR=8mmとし、回転軸70の材質を
軟鋼としてその熱膨張係数K=1×10-5(mm/(m
m・℃))、弾性体76をゴムとしてその熱膨張係数k
=40×10-5(mm/(mm・℃))、基準温度から
の温度上昇ΔT=80degとすると、ローラ部72の
半径の変化ΔRは、 ΔR=ΔT×(t×k+r’×K) であるから、tを1、2、2.5、3、4、5.5(m
m)と変化させた場合、ΔRの変化は表1のようにな
る。
部74を同じ材質とすれば、例えば、基準温度でのロー
ラ部72の半径をR=8mmとし、回転軸70の材質を
軟鋼としてその熱膨張係数K=1×10-5(mm/(m
m・℃))、弾性体76をゴムとしてその熱膨張係数k
=40×10-5(mm/(mm・℃))、基準温度から
の温度上昇ΔT=80degとすると、ローラ部72の
半径の変化ΔRは、 ΔR=ΔT×(t×k+r’×K) であるから、tを1、2、2.5、3、4、5.5(m
m)と変化させた場合、ΔRの変化は表1のようにな
る。
【0030】
【表1】
【0031】熱膨張係数は必要な材料によって決まって
おり、自由に変化させることはできない。例えば回転軸
70の場合、上記軟鋼の値は比較的小さい方で、アルミ
ニウムの場合には2.4×10-5(mm/(mm・
℃))、PC、PPEなどのエンジニアリングプラスチ
ックをガラス含有率30%程度で強化した一般的なグレ
ードにおいては、繊維方向で2〜3×10-5(mm/
(mm・℃))、繊維垂直方向で3〜6×10-5(mm
/(mm・℃))である。弾性体76では、硬度などに
より様々であるが、合成ゴム、熱可塑性エラストマーな
どで15〜50×10-5(mm/(mm・℃))程度で
ある。従って、弾性体76の熱膨張率の半分以下であれ
ば、すなわち、2K<kの条件を満足すれば、弾性体7
6に対して熱膨張係数を小さく抑えた材料を用いている
と言える。
おり、自由に変化させることはできない。例えば回転軸
70の場合、上記軟鋼の値は比較的小さい方で、アルミ
ニウムの場合には2.4×10-5(mm/(mm・
℃))、PC、PPEなどのエンジニアリングプラスチ
ックをガラス含有率30%程度で強化した一般的なグレ
ードにおいては、繊維方向で2〜3×10-5(mm/
(mm・℃))、繊維垂直方向で3〜6×10-5(mm
/(mm・℃))である。弾性体76では、硬度などに
より様々であるが、合成ゴム、熱可塑性エラストマーな
どで15〜50×10-5(mm/(mm・℃))程度で
ある。従って、弾性体76の熱膨張率の半分以下であれ
ば、すなわち、2K<kの条件を満足すれば、弾性体7
6に対して熱膨張係数を小さく抑えた材料を用いている
と言える。
【0032】ベース部74を積極的に設けたという意味
で、上記の2r≦r’の条件を、また、ローラ部72の
弾性体76の厚みを積極的に薄くしているという意味
で、t≦r’−rの条件を設定することができる。この
条件下では、実使用に供しうる一般的な材料と諸元にお
いて、従来の排紙ローラに対して、ローラ部72の熱膨
張はおよそ半分程度以下に低減できる。本実施例では、
回転軸70及びベース部74をガラス30%入りPCで
一体成形し、弾性体76を射出成形が可能な熱可塑性エ
ラストマーで二色形成している。この場合、回転軸70
は、K=2.4×10-5(mm/(mm・℃))、エラ
ストマーはポリエステル・エラストマーのハイトレル
(商標、東レ・デュポン社製)で、k=20×10
-5(mm/(mm・℃))である。その他は上記諸元と
して、tを1、2、2.5、3、4、5.5(mm)と
変化させた場合、ΔRの変化は表2のようになる。
で、上記の2r≦r’の条件を、また、ローラ部72の
弾性体76の厚みを積極的に薄くしているという意味
で、t≦r’−rの条件を設定することができる。この
条件下では、実使用に供しうる一般的な材料と諸元にお
いて、従来の排紙ローラに対して、ローラ部72の熱膨
張はおよそ半分程度以下に低減できる。本実施例では、
回転軸70及びベース部74をガラス30%入りPCで
一体成形し、弾性体76を射出成形が可能な熱可塑性エ
ラストマーで二色形成している。この場合、回転軸70
は、K=2.4×10-5(mm/(mm・℃))、エラ
ストマーはポリエステル・エラストマーのハイトレル
(商標、東レ・デュポン社製)で、k=20×10
-5(mm/(mm・℃))である。その他は上記諸元と
して、tを1、2、2.5、3、4、5.5(mm)と
変化させた場合、ΔRの変化は表2のようになる。
【0033】
【表2】
【0034】表2から明らかなように、ローラ部72に
弾性体76より熱膨張係数の小さいベース部74を設け
ることによってローラ部72全体の熱膨張を小さくでき
る。これにより、定着ユニット8と排紙手段30間の温
度変化による搬送線速のずれを抑制でき、たるみ防止構
成等を別途設ける必要がない。上記のように回転軸70
とベース部74を合成樹脂で一体成形する方式では、成
形サイクルの速い射出成形で加工でき、金属製に比べて
低コストを実現できる利点がある。また、ベース部74
を設ける構成では、高機能材料として比較的高価なエラ
ストマーの使用量を少なく抑えることができ、しかも、
成形収縮の大きいエラストマー部分が薄いため、ローラ
部72の径の精度も安定して出し易いという利点があ
る。
弾性体76より熱膨張係数の小さいベース部74を設け
ることによってローラ部72全体の熱膨張を小さくでき
る。これにより、定着ユニット8と排紙手段30間の温
度変化による搬送線速のずれを抑制でき、たるみ防止構
成等を別途設ける必要がない。上記のように回転軸70
とベース部74を合成樹脂で一体成形する方式では、成
形サイクルの速い射出成形で加工でき、金属製に比べて
低コストを実現できる利点がある。また、ベース部74
を設ける構成では、高機能材料として比較的高価なエラ
ストマーの使用量を少なく抑えることができ、しかも、
成形収縮の大きいエラストマー部分が薄いため、ローラ
部72の径の精度も安定して出し易いという利点があ
る。
【0035】上記実施例では、ベース部74の表面を弾
性体76で被覆する構成としたが、弾性体76をベース
部74の外周面のみに設ける構成としてもよい。また、
回転軸70とベース部74を一体成形としたが、ベース
部74を別体として回転軸70に固定してもよい。ま
た、上記条件、2r≦r’、t≦r’−rは同時に満た
す必要はなく、t≦r’−rのみの条件でもよい。ま
た、これらの条件はこれに限定されることを示すもので
はなく、望ましい範囲を示しているにすぎない。2K<
kの条件においても同様である。
性体76で被覆する構成としたが、弾性体76をベース
部74の外周面のみに設ける構成としてもよい。また、
回転軸70とベース部74を一体成形としたが、ベース
部74を別体として回転軸70に固定してもよい。ま
た、上記条件、2r≦r’、t≦r’−rは同時に満た
す必要はなく、t≦r’−rのみの条件でもよい。ま
た、これらの条件はこれに限定されることを示すもので
はなく、望ましい範囲を示しているにすぎない。2K<
kの条件においても同様である。
【0036】
【発明の効果】請求項1,2又3記載の発明によれば、
排紙ローラの内部を熱膨張係数の低い材料で形成する構
成としたので、定着ユニットと排紙手段間の温度変化に
よる搬送線速のずれを抑制できる。このため、たるみ防
止構成等を別途設ける必要がなく、画像こすれ等の問題
も解消できる。
排紙ローラの内部を熱膨張係数の低い材料で形成する構
成としたので、定着ユニットと排紙手段間の温度変化に
よる搬送線速のずれを抑制できる。このため、たるみ防
止構成等を別途設ける必要がなく、画像こすれ等の問題
も解消できる。
【0037】請求項4又は5記載の発明によれば、回転
軸とベース部を合成樹脂で一体成形する構成としたの
で、製造コストの低減を図ることができる。
軸とベース部を合成樹脂で一体成形する構成としたの
で、製造コストの低減を図ることができる。
【0038】請求項6記載の発明によれば、ベース部の
表面全体に射出成形により弾性体を被覆する構成とした
ので、ベース部の外周面のみに設ける場合に比べて製造
コストの低減を図ることができる。
表面全体に射出成形により弾性体を被覆する構成とした
ので、ベース部の外周面のみに設ける場合に比べて製造
コストの低減を図ることができる。
【図1】本発明の一実施例に係る画像形成装置の全体概
要正面図である。
要正面図である。
【図2】定着ユニット周辺の拡大図である。
【図3】定着ユニットの斜視図である。
【図4】定着ユニット及びその駆動機構の斜視図であ
る。
る。
【図5】排紙ローラの斜視図である。
【図6】排紙ローラの部分断面図である。
【図7】従来の定着ユニット周辺の概要図である。
【図8】従来における排紙ローラの部分断面図である。
20 シートとしての転写紙 44 定着ローラ 46 加圧ローラ 70 回転軸 72 ローラ部 74 ベース部 76 弾性体
Claims (6)
- 【請求項1】未定着画像を担持したシートを、定着ロー
ラと加圧ローラのニップ部で搬送して定着を行い、定着
後のシートを、回転軸とこの回転軸に軸方向に間隔をお
いて設けられた複数のローラ部を備えた排紙ローラによ
り排出する画像形成装置において、 上記ローラ部が、上記回転軸に固定されたベース部と、
このベース部の少なくとも外周面に固定された弾性体を
有し、上記ベース部は上記弾性体より熱膨張係数が小さ
い材料で形成されていることを特徴とする画像形成装
置。 - 【請求項2】請求項1記載の画像形成装置において、 上記回転軸の半径をr、上記回転軸の半径方向における
上記弾性体の厚みをt、上記ベース部の半径をr’とし
た場合に、 t≦r’−rの関係を満たすことを特徴とする画像形成
装置。 - 【請求項3】請求項1記載の画像形成装置において、 上記回転軸の半径をr、上記回転軸の軸方向における上
記弾性体の厚みをt、上記ベース部の半径をr’とした
場合に、 2r≦r’、t≦r’−rの関係を満たすことを特徴と
する画像形成装置。 - 【請求項4】請求項1,2又は3記載の画像形成装置に
おいて、 上記回転軸と上記ベース部が合成樹脂で一体成形されて
いることを特徴とする画像形成装置。 - 【請求項5】請求項4記載の画像形成装置において、 上記回転軸及びベース部の材質の熱膨張係数をK、上記
弾性体の熱膨張係数をkとした場合、2K<kの関係を
満たすことを特徴とする画像形成装置。 - 【請求項6】請求項1,2,3,4又は5記載の画像形
成装置において、 上記弾性体が、射出成形により上記ベース部の表面全体
に被覆されていることを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11110933A JP2000305390A (ja) | 1999-04-19 | 1999-04-19 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11110933A JP2000305390A (ja) | 1999-04-19 | 1999-04-19 | 画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000305390A true JP2000305390A (ja) | 2000-11-02 |
Family
ID=14548286
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11110933A Pending JP2000305390A (ja) | 1999-04-19 | 1999-04-19 | 画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000305390A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007308229A (ja) * | 2006-05-16 | 2007-11-29 | Seiko Epson Corp | 搬送軸およびその製造方法並びに液体噴射装置および記録装置 |
US7463848B2 (en) | 2005-12-27 | 2008-12-09 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus having a state in which a conveying roller is pressed toward a recording medium |
JP2009151070A (ja) * | 2007-12-20 | 2009-07-09 | Canon Inc | 画像形成装置 |
JP2010217772A (ja) * | 2009-03-18 | 2010-09-30 | Fuji Xerox Co Ltd | 支持軸の固定構造及びこれを用いた定着装置、画像形成装置 |
-
1999
- 1999-04-19 JP JP11110933A patent/JP2000305390A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7463848B2 (en) | 2005-12-27 | 2008-12-09 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus having a state in which a conveying roller is pressed toward a recording medium |
JP2007308229A (ja) * | 2006-05-16 | 2007-11-29 | Seiko Epson Corp | 搬送軸およびその製造方法並びに液体噴射装置および記録装置 |
JP2009151070A (ja) * | 2007-12-20 | 2009-07-09 | Canon Inc | 画像形成装置 |
JP2010217772A (ja) * | 2009-03-18 | 2010-09-30 | Fuji Xerox Co Ltd | 支持軸の固定構造及びこれを用いた定着装置、画像形成装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9158250B2 (en) | Fixing device and image forming apparatus | |
US7392005B2 (en) | Image heating apparatus | |
US9766579B2 (en) | Fixing apparatus for an electrographic or electrostatic imaging forming apparatus | |
US10520862B2 (en) | Image heating apparatus having an opening and closing mechanism that opens and closes an air blowing port using a plurality of shutter members | |
US9104150B2 (en) | Fixing unit, image forming apparatus incorporating the fixing unit, and image forming method | |
JP5041778B2 (ja) | 電子写真装置の定着器及び電子写真装置 | |
US10545442B1 (en) | Image heating apparatus | |
US20110026989A1 (en) | Belt driving apparatus, and image forming apparatus having belt driving apparatus | |
US9323195B2 (en) | Fixing device and image forming apparatus | |
EP0402453B1 (en) | Fusing apparatus having axially unsupported fuser roller | |
CN111620167B (zh) | 成像设备 | |
US20080038031A1 (en) | Image forming apparatus | |
US11042108B2 (en) | Air blowing cooling mechanism, image heating apparatus and image forming apparatus | |
US20110100972A1 (en) | Image heating apparatus | |
JP6485145B2 (ja) | 定着装置および画像形成装置 | |
JP2016110138A (ja) | 定着装置及び画像形成装置 | |
US9008548B2 (en) | Fixing device provided with reinforced nip member | |
JP2000305390A (ja) | 画像形成装置 | |
JP5089083B2 (ja) | 画像加熱装置 | |
US9442443B2 (en) | Roller having core with an elastic layer including tapered portion and fixing apparatus with such roller | |
US10254691B2 (en) | Fixing device that regulates a position of an inner surface of a film | |
JP2007078992A (ja) | 画像加熱装置 | |
JP6822117B2 (ja) | 定着装置及び画像形成装置 | |
JP2013161029A (ja) | 定着装置および画像形成装置 | |
CN104880932A (zh) | 定影装置及图像形成装置 |