JP2000305271A - ポジ型レジスト組成物 - Google Patents

ポジ型レジスト組成物

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JP2000305271A
JP2000305271A JP11408299A JP11408299A JP2000305271A JP 2000305271 A JP2000305271 A JP 2000305271A JP 11408299 A JP11408299 A JP 11408299A JP 11408299 A JP11408299 A JP 11408299A JP 2000305271 A JP2000305271 A JP 2000305271A
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acid
resin
alkyl
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JP11408299A
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Kenichiro Sato
健一郎 佐藤
Kunihiko Kodama
邦彦 児玉
Toshiaki Aoso
利明 青合
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Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遠紫外光、とくにKrF又はArFエキシマ
レーザー光を使用する上記ミクロフォトファブリケ−シ
ョン本来の性能向上技術の課題を解決することであり、
具体的には、現像欠陥、スカムの発生が防止され、得ら
れるレジストパターンプロファイルが優れたポジ型レジ
スト組成物を提供すること。 【解決手段】 エチレンオキシ鎖を有する特定の構造の
基が、直接あるいは酸に対して安定な連結基を介して重
合体主鎖に結合している、酸の作用によりアルカリ現像
液に対する溶解速度が増加する樹脂、活性光線または放
射線の照射により酸を発生する化合物を含有するポジ型
レジスト組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超LSIや高容量
マイクロチップの製造などの超マイクロリソグラフィプ
ロセスやその他のフォトファブリケ−ションプロセスに
使用するポジ型レジスト組成物に関するものである。更
に詳しくは、現像欠陥、スカムの発生が防止され、得ら
れるレジストパターンプロファイルが優れたポジ型レジ
スト組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、集積回路はその集積度を益々高め
ており、超LSIなどの半導体基板の製造に於いてはハ
ーフミクロン以下の線幅から成る超微細パターンの加工
が必要とされるようになってきた。その必要性を満たす
ためにフォトリソグラフィーに用いられる露光装置の使
用波長は益々短波化し、今では、遠紫外線の中でも短波
長のエキシマレーザー光(XeCl、KrF、ArFな
ど)を用いることが検討されるまでになってきている。
この波長領域におけるリソグラフィーのパターン形成に
用いられるものとして、化学増幅系レジストがある。
【0003】一般に化学増幅系レジストは、通称2成分
系、2.5成分系、3成分系の3種類に大別することが
できる。2成分系は、光分解により酸を発生する化合物
(以後、光酸発生剤という)とバインダー樹脂とを組み
合わせている。該バインダー樹脂は、酸の作用により分
解して、樹脂のアルカリ現像液中での溶解性を増加させ
る基(酸分解性基ともいう)を分子内に有する樹脂であ
る。2.5成分系はこうした2成分系に更に酸分解性基
を有する低分子化合物を含有する。3成分系は光酸発生
剤とアルカリ可溶性樹脂と上記低分子化合物を含有する
ものである。
【0004】上記化学増幅系レジストは紫外線や遠紫外
線照射用のフォトレジストに適しているが、その中でさ
らに使用上の要求特性に対応する必要がある。例えば、
KrFエキシマレーザーの248nmの光を用いる場合
に特に光吸収の少ないヒドロキシスチレン系のポリマ−
に保護基としてアセタ−ル基やケタ−ル基を導入したポ
リマ−を用いたレジスト組成物が提案されている。特開
平2−141636、特開平2−19847、特開平4
−219757、特開平5−281745号公報などが
その例である。そのほかt−ブトキシカルボニルオキシ
基やp−テトラヒドロピラニルオキシ基を酸分解基とす
る同様の組成物が特開平2−209977、特開平3−
206458、特開平2−19847号公報などに提案
されている。
【0005】一方、ArF光源用のフォトレジスト組成
物としては、部分的にヒドロキシ化したスチレン系樹脂
よりもさらに吸収の少ない(メタ)アクリル系樹脂を光
によつて酸を発生する化合物と組み合わせたフォトレジ
スト組成物が提案されている。例えば特開平7−199
467号、同7−252324号などがある。中でも特
開平6−289615ではアクリル酸のカルボキシル基
の酸素に3級炭素有機基がエステル結合した樹脂が開示
されている。
【0006】さらに特開平7−234511号ではアク
リル酸エステルやフマル酸エステルを繰り返し単位とす
る酸分解性樹脂が開示されているが、パターンプロファ
イル、基板密着性などが不十分であり、満足な性能が得
られていないのが実情である。
【0007】更にまた、ドライエッチング耐性付与の目
的で脂環式炭化水素部位が導入された樹脂が提案されて
いる。特開平9−73173号、特開平9−90637
号、特開平10−161313号公報には、脂環式基を
含む構造で保護されたアルカリ可溶性基と、そのアルカ
リ可溶性基が酸により脱離して、アルカリ可溶性となら
しめる構造単位を含む酸感応性化合物を用いたレジスト
材料が記載されている。
【0008】また、特開平9−319092号公報に
は、感放射線性樹脂組成物中のポリマーとして、酸分解
性の基として特定のアセタール基で保護されたポリヒド
ロキシスチレン系ポリマーが開示され、感度、耐熱性、
パターン形状、保存安定性、解像度に優れる組成物が得
られると記載されている。
【0009】化学増幅系フォトレジストにおいて、上記
のように酸分解性基を含有する樹脂が種々検討されてき
たが、未だ改善の余地が存在した。即ち、化学増幅系フ
ォトレジストに用いる酸分解性樹脂により、プロファイ
ルの形状(プロファイルのトップ形状が庇状になる)、
解像力、現像性(現像欠陥やスカムの発生)が劣化する
場合があった。これらを解決するために、さらなるモノ
マー成分を共重合すると感度が劣化してしまうという結
果となった。特に、現像欠陥を如何に改良するかという
指針がないのが現状である。従って、これらを解決する
ための手段としてどのようにレジスト組成物を設計すれ
ばよいか明確でないのが現状である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、遠紫外光、とくにKrF又はArFエキシマレーザ
ー光を使用する上記ミクロフォトファブリケ−ション本
来の性能向上技術の課題を解決することであり、具体的
には、現像欠陥、スカムの発生が防止され、得られるレ
ジストパターンプロファイルが優れたポジ型レジスト組
成物を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、ポジ型化
学増幅系レジスト組成物の構成材料を鋭意検討した結
果、特定の基を有する酸分解性樹脂を用いることによ
り、本発明の目的が達成されることを知り、本発明に至
った。即ち、上記目的は下記構成によって達成される。 (1) 下記一般式(I)で示される基が、直接あるい
は酸に対して安定な連結基を介して重合体主鎖に結合し
ている、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解速
度が増加する樹脂、活性光線または放射線の照射により
酸を発生する化合物を含有することを特徴とするポジ型
レジスト組成物。
【0012】
【化2】
【0013】R1〜R8は、各々独立に水素原子または置
換基を有していてもよいアルキル基を表す。Rは、水素
原子あるいは、置換基を有していてもよい、アルキル
基、環状アルキル基、アリール基又はアラルキル基を表
す。mは、1〜10の整数を表す。 (2) 前記樹脂が、脂環式構造を含むことを特徴とす
る前記(1)に記載のポジ型レジスト組成物。 (3) 前記樹脂が、脂環式構造を含む、酸の作用によ
り分解する基を含むことを特徴とする前記(1)または
(2)に記載のポジ型レジスト組成物。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に使用する化合物に
ついて詳細に説明する。上記一般式(I)で示される基
が、直接あるいは酸に対して安定な連結基を介して重合
体主鎖に結合している、酸の作用によりアルカリ現像液
に対する溶解速度が増加する樹脂(酸分解性樹脂ともい
う)一般式(I)で示される基は、エチレンオキシ鎖を
有する特定の構造の基であり、酸の作用により分解しな
い安定な基である。
【0015】一般式(I)におけるR1〜R8、Rのアル
キル基としては、直鎖状、分岐状あるいは環状のアルキ
ル基が挙げられ、置換基を有していてもよい。直鎖状、
分岐状のアルキル基としては、炭素数1〜12個の直鎖
状あるいは分岐状アルキル基が好ましく、より好ましく
は炭素数1〜10個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基
であり、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s
ec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル
基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基であ
る。Rの環状のアルキル基としては、炭素数3〜30個
のものが挙げられ、具体的には、シクロプロピル基、シ
クロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、
ノルボルニル基、ボロニル基、トリシクロデカニル基、
ジシクロペンテニル基、ノボルナンエポキシ基、メンチ
ル基、イソメンチル基、ネオメンチル基、テトラシクロ
ドデカニル基、ステロイド残基等を挙げることができ
る。
【0016】Rのアリール基としては、炭素数6〜20
個のものが挙げられ、置換基を有していてもよい。具体
的にはフェニル基、トリル基、ナフチル基等が挙げられ
る。Rのアラルキル基としては、炭素数7〜20個のも
のが挙げられ、置換基を有していてもよい。ベンジル
基、フェネチル基、クミル基等が挙げられる。本発明に
おいて、R1〜R8としては、水素原子、メチル基が好ま
しい。Rとしては、水素原子、炭素数1〜4個のアルキ
ル基が好ましい。mは、1〜6が好ましい。
【0017】以下に、上記一般式(I)で示される基の
好ましい具体例を示すが、本発明の内容がこれらに限定
されるものではない。
【0018】
【化3】
【0019】上記一般式(I)で示される基は、重合体
主鎖に直接あるいは連結基を介して結合する。ここで、
この連結基は、酸に対して安定な基であり、酸の作用に
より分解しない。そのような連結基としては、置換基を
有していてもよい、アルキレン基、環状アルキレン基、
アリーレン基あるいは、エーテル基、チオエーテル基、
カルボニル基、エステル基、アミド基、スルフォンアミ
ド基、ウレタン基、ウレア基からなる群から選択される
単独、あるいはこれらの基の少なくとも2つ以上が組み
合わされ、酸の作用により分解しない2価の基が挙げら
れる。アリーレン基としては、炭素数6〜10個のもの
が挙げられ、置換基を有していてもよい。具体的にはフ
ェニレン基、トリレン基、ナフチレン基等が挙げられ
る。環状アルキレン基としては、前述の環状アルキル基
が2価になったものが挙げられる。アルキレン基として
は、下記式で表される基を挙げることができる。 −〔C(Ra )(Rb)〕r− 式中、Ra、Rbは、水素原子、アルキル基、置換アル
キル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基を表し、
両者は同一でも異なっていてもよい。アルキル基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ま
しくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基から選択される。置換アルキル基の置換基としては、
水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げることがで
きる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のも
のを挙げることができる。ハロゲン原子としては、塩素
原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げること
ができる。rは1〜10の整数を表す。このような連結
基の具体例を以下に示すが本発明の内容がこれらに限定
されるものではない。
【0020】
【化4】
【0021】上記一般式(I)で示される基を有する繰
り返し単位としては、下記一般式(I―1)で示される
繰り返し単位が好ましい。
【0022】
【化5】
【0023】式(I―1)において、A1〜A3として
は、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、
または上記−X−(一般式(I)で示される基)を表
す。Xは、単結合または上記連結基を表す。ここでアル
キル基としては、上記一般式(I)のR1〜R8で挙げた
ものと同様のものを挙げることができる。ハロゲン原子
としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原
子等を挙げることができる。R、m、R1〜R8は前記と
同義である。
【0024】上記アルキル基、環状アルキル基、アリー
ル基、アラルキル基、アルキレン基、環状アルキレン
基、アリーレン基における更なる置換基としては、カル
ボキシル基、アシルオキシ基、シアノ基、アルキル基、
置換アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ
基、アセチルアミド基、アルコキシカルボニル基、アシ
ル基が挙げられる。ここでアルキル基としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチ
ル基等の低級アルキル基を挙げることができる。置換ア
ルキル基の置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、ア
ルコキシ基を挙げることができる。アルコキシ基として
は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ
基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。ア
シルオキシ基としては、アセトキシ基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原
子、沃素原子等を挙げることができる。
【0025】本発明に係わる樹脂には、酸の作用により
分解する基(酸分解性基ともいう)を含有する。酸の作
用により分解する基としては、−COOA0 、−O−B
0 基で示される基を挙げることができる。更にこれらを
含む基としては、−R0 −COOA0 、又は−Ar−O
−B0 で示される基が挙げられる。ここでA0 は、−C
(R01)(R02)(R03)、−Si(R01)(R02
(R 03)、−C(R04)(R05)−O−R06基もしくは
ラクトン基を示す。B0 は、−A0 又は−CO−O−A
0 基を示す。R01、R02、R03、R04及びR05は、それ
ぞれ同一でも相異していても良く、水素原子、アルキル
基、環状アルキル基、アルケニル基、アラルキル基もし
くはアリール基を示し、R06はアルキル基、環状アルキ
ル基もしくはアリール基を示す。但し、R01〜R03の内
少なくとも2つは水素原子以外の基であり、又、R01
03、及びR4〜R06の内の2つの基が結合して環を形
成してもよい。R0 は単結合もしくは、置換基を有して
いても良い2価以上の脂肪族もしくは芳香族炭化水素基
を示し、−Ar−は単環もしくは多環の置換基を有して
いても良い2価以上の芳香族基を示す。
【0026】ここで、アルキル基としてはメチル基、エ
チル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル
基、t−ブチル基の様な炭素数1〜4個のものが好まし
く、アルケニル基としてはビニル基、プロペニル基、ア
リル基、ブテニル基の様な炭素数2〜4個のものが好ま
しく、アリール基としてはフエニル基、キシリル基、ト
ルイル基、クメニル基、ナフチル基、アントラセニル基
の様な炭素数6〜14個のものが好ましい。環状のアル
キル基としては、炭素数3〜30個のものが挙げられ、
具体的には、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シ
クロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、ボ
ロニル基、トリシクロデカニル基、ジシクロペンテニル
基、ノボルナンエポキシ基、メンチル基、イソメンチル
基、ネオメンチル基、テトラシクロドデカニル基、ステ
ロイド残基等を挙げることができる。アラルキル基とし
ては、炭素数7〜20個のものが挙げられ、置換基を有
していてもよい、ベンジル基、フェネチル基、クミル基
等が挙げられる。
【0027】また、置換基としては水酸基、ハロゲン原
子(フツ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ニトロ基、シアノ
基、上記のアルキル基、メトキシ基・エトキシ基・ヒド
ロキシエトキシ基・プロポキシ基・ヒドロキシプロポキ
シ基・n−ブトキシ基・イソブトキシ基・sec−ブト
キシ基・t−ブトキシ基等のアルコキシ基、メトキシカ
ルボニル基・エトキシカルボニル基等のアルコキシカル
ボニル基、ベンジル基・フエネチル基・クミル基等のア
ラルキル基、アラルキルオキシ基、ホルミル基・アセチ
ル基・ブチリル基・ベンゾイル基・シアナミル基・バレ
リル基等のアシル基、ブチリルオキシ基等のアシロキシ
基、上記のアルケニル基、ビニルオキシ基・プロペニル
オキシ基・アリルオキシ基・ブテニルオキシ基等のアル
ケニルオキシ基、上記のアリール基、フエノキシ基等の
アリールオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアリールオ
キシカルボニル基を挙げることができる。また、上記ラ
クトン基としては、下記構造のものが挙げられる。
【0028】
【化6】
【0029】上記式中、Ra 、Rb、Rcは各々独立に、
水素原子、炭素数1〜4個のアルキル基を表す。nは、
2から4の整数を表す。
【0030】露光用の光源としてArFエキシマレーザ
ーを使用する場合には、酸の作用により分解する基とし
て、−C(=O)−X1−R0で表される基を用いるこ
とが好ましい。ここで、R0としては、t−ブチル基、
t−アミル基等の3級アルキル基、イソボロニル基、1
−エトキシエチル基、1−ブトキシエチル基、1−イソ
ブトキシエチル基、1−シクロヘキシロキシエチル基等
の1−アルコキシエチル基、1−メトキシメチル基、1
−エトキシメチル基等のアルコキシメチル基、テトラヒ
ドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、トリアルキ
ルシリル基、3−オキソシクロヘキシル基、上記ラクト
ン基等を挙げることができる。X1は、酸素原子、硫黄
原子を表すが、好ましは酸素原子である。
【0031】上記一般式(I)で示される基と酸分解性
基を少なくとも含有する樹脂としては、露光光源によっ
てその構造を選択する必要がある。露光光源が、波長2
48nmのKrFエキシマレーザー光の場合には、樹脂
に含有する主たる繰り返し単位として、スチレン系の繰
り返し単位のようなベンゼン環を有する繰り返し単位を
用いることが好ましい。露光光源が、波長193nmの
ArFエキシマレーザー光の場合には、ベンゼン環を有
する繰り返し単位を用いることはできないので、樹脂に
含有する主たる繰り返し単位として、主鎖又は側鎖に脂
環式構造を含むものが好ましい。
【0032】露光光源が、波長248nmのKrFエキ
シマレーザー光の場合に用いることが好ましい酸分解性
樹脂について説明する。一般式(I)で示される基を有
する繰り返し単位と酸の作用により分解する基を側鎖に
有する母体樹脂としては、側鎖に−OHもしくは−CO
OH、好ましくは−R0 −COOHもしくは−Ar−O
H基を有するアルカリ可溶性樹脂である。
【0033】これらアルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解
速度は、0.261Nテトラメチルアンモニウムハイド
ロオキサイド(TMAH)で測定(23℃)して170
A/秒以上のものが好ましい。特に好ましくは330A
/秒以上のものである(ここでAはオングストロー
ム)。また、矩形プロファイルを達成する点から遠紫外
光やエキシマレーザー光に対する透過率が高いアルカリ
可溶性樹脂が好ましい。好ましくは、1μm膜厚の24
8nmでの透過率が35%以上である。このような観点
から、特に好ましいアルカリ可溶性樹脂は、o−,m−
あるいはp−ポリ(ヒドロキシスチレン)及びこれらの
共重合体、水素化ポリ(ヒドロキシスチレン)、ハロゲ
ンもしくはアルキル置換ポリ(ヒドロキシスチレン)、
ポリ(ヒドロキシスチレン)の一部、O−アルキル化も
しくはO−アシル化物、スチレン−ヒドロキシスチレン
共重合体、α−メチルスチレン−ヒドロキシスチレン共
重合体、t−ブチルスチレン−ヒドロキシスチレン共重
合体及び水素化ノボラック樹脂である。
【0034】本発明に用いられる酸で分解し得る基を有
する樹脂は、欧州特許254853号、特開平2−25
850号、同3−223860号、同4−251259
号等に開示されているように、アルカリ可溶性樹脂のア
ルカリ可溶性部位を酸で分解し得る官能基で保護する、
もしくは、酸で分解し得る基の結合したアルカリ可溶性
樹脂モノマーを種々のモノマーと共重合して得ることが
できる。
【0035】露光光源が、波長248nmのKrFエキ
シマレーザー光の場合に好ましく用いることができる酸
分解性樹脂の具体例を以下に示すが、本発明がこれらに
限定されるものではない。
【0036】
【化7】
【0037】
【化8】
【0038】
【化9】
【0039】
【化10】
【0040】
【化11】
【0041】
【化12】
【0042】
【化13】
【0043】
【化14】
【0044】露光光源が、波長193nmのArFエキ
シマレーザー光の場合には、樹脂に含有する主たる繰り
返し単位として、ベンゼン環を含まず、主鎖又は側鎖に
脂環式構造を含むものが好ましい。ここで、脂環式構造
としては、単環式でも、多環式でもよい。具体的には、
炭素数5以上のモノシクロ、ビシクロ、トリシクロ、テ
トラシクロ構造等を有する基を挙げることができる。そ
の炭素数は6〜30個が好ましく、特に炭素数7〜25
個が好ましい。これらの脂環式炭化水素基は置換基を有
していてもよい。具体的な脂環式構造としては、シクロ
ペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオ
クタン、シクロデカン、シクロドデカンあるいは下記構
造が挙げられる。
【0045】
【化15】
【0046】
【化16】
【0047】上記の中でも、シクロペンタン、シクロヘ
キサン、(5)、(6)、(7)、(9)、(10)、
(13)、(14)、(15)、(23)、(28)、
(36)、(37)、(42)、(47)が好ましい。
【0048】これらの脂環式構造の置換基としては、ア
ルキル基、置換アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、ア
ルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基
が挙げられる。アルキル基としてはメチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級ア
ルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基よりなる群から選択さ
れた置換基を表す。置換アルキル基の置換基としては、
水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げることがで
きる。上記アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のも
のを挙げることができる。
【0049】このような酸分解性樹脂としては、以下の
〜の態様の樹脂を好ましく挙げることができる。 上記一般式(I)で示される基を有する繰り返し単
位、側鎖に脂環式構造を含む繰り返し単位及び酸分解性
基を有する繰り返し単位を含有する樹脂。 上記一般式(I)で示される基を有する繰り返し単
位、及び脂環式構造を含む酸分解性基を有する繰り返し
単位を含有する樹脂。 上記一般式(I)で示される基を有する繰り返し単
位、及び側鎖に脂環式構造と酸分解性基を有する繰り返
し単位を含有する樹脂。
【0050】の態様の樹脂としては、下記一般式(I
a)で示される重合体が好ましい。
【0051】
【化17】
【0052】一般式(Ia)中、R1〜R8、R、m、
X、A1〜A3は各々一般式(I)あるいは(I−1)の
ものと同義である。B1は、1価の脂環式基を表す。R
xは、酸分解性基を表す。R10は、水素原子あるいは1
〜4個の炭素原子を有する置換もしくは非置換の直鎖も
しくは分岐のアルキル基を表す。式中の複数のR10は、
各々同じでも異なっていてもよい。B1の1の脂環式基
としては、上記に示した脂環式構造の例が1価の基にな
ったものが挙げられる。Rxの酸分解性基は上記で説明
したものが挙げられる。
【0053】の態様の樹脂としては、下記一般式(I
b)で示される重合体が好ましい。
【0054】
【化18】
【0055】一般式(Ib)中、R1〜R8、R、m、
X、A1〜A3は各々一般式(I)あるいは(I−1)の
ものと同義である。R10は、水素原子又は1〜4個の炭
素原子を有する置換もしくは非置換の直鎖もしくは分岐
のアルキル基を表す。式中の複数のR10は、各々同じで
も異なっていてもよい。Yは、単結合、アルキレン基、
置換アルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カル
ボニル基、エステル基よりなる群から選択される単独あ
るいは2つ以上の基の組み合わせを表す。Ra は、下記
式(RaI)〜(RaVI)で表される基のうち少なくとも1つ
の基を表す
【0056】
【化19】
【0057】式(RaI)〜(RaVI)中、R11は、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプピル基、n−ブ
チル基、イソブチル基又はsec−ブチル基を表し、Z
1は、炭素原子とともに脂環式基を形成するのに必要な
原子団を表す。R12〜R16は、各々独立に、炭素数1〜
4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式基を
表し、但し、R12〜R14のうち少なくとも1つ、もしく
はR15、R16のいずれかは脂環式基を表す。R17〜R21
は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖も
しくは分岐のアルキル基又は脂環式基を表し、但し、R
17〜R21のうち少なくとも1つは脂環式基を表す。ま
た、R19、R21のいずれかは炭素数1〜4個の、直鎖も
しくは分岐のアルキル基又は脂環式基を表す。R22〜R
25は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分
岐のアルキル基又は脂環式基を表し、但し、R22〜R25
のうち少なくとも1つは脂環式基を表す。
【0058】一般式(RaI)〜(RaVI)におい
て、R12〜R25におけるアルキル基としては、置換もし
くは非置換のいずれであってもよい、1〜4個の炭素原
子を有する直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。その
アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−
プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチ
ル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられ
る。また、上記アルキル基の更なる置換基としては、炭
素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原
子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アシル基、ア
シロキシ基、シアノ基、水酸基、カルボキシ基、アルコ
キシカルボニル基、ニトロ基等を挙げることができる。
【0059】R11〜R25における脂環式基あるいはZと
炭素原子が形成する脂環式基としては、単環式でも、多
環式でもよい。具体的には、炭素数5以上のモノシク
ロ、ビシクロ、トリシクロ、テトラシクロ構造等を有す
る基を挙げることができる。その炭素数は6〜30個が
好ましく、特に炭素数7〜25個が好ましい。これらの
脂環式基は置換基を有していてもよい。
【0060】一般式(RaI)〜(RaVI)において
は、上記脂環式部分の好ましいものとしては、アダマン
チル基、ノルアダマンチル基、デカリン残基、トリシク
ロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、ノルボルニ
ル基、セドロール基、シクロヘキシル基、シクロヘプチ
ル基、シクロオクチル基、シクロデカニル基、シクロド
デカニル基を挙げることができる。より好ましくは、ア
ダマンチル基、デカリン残基、ノルボルニル基、セドロ
ール基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロ
オクチル基、シクロデカニル基、シクロドデカニル基で
ある。
【0061】これらの脂環式基の置換基としては、アル
キル基、置換アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アル
コキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基が
挙げられる。アルキル基としてはメチル基、エチル基、
プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキ
ル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、
プロピル基、イソプロピル基よりなる群から選択された
置換基を表す。置換アルキル基の置換基としては、水酸
基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げることができ
る。上記アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のも
のを挙げることができる。
【0062】上記一般式(Ib)で表される重合体は、
−COORaで表される酸分解性基以外に、他の酸分解
性基を含む繰り返し単位を含むことが好ましい。その繰
り返し単位としては、上記一般式(Ia)で示される重
合体の酸分解性基Rxを含む繰り返し単位挙げられる。
【0063】の態様の樹脂としては、下記一般式(I
c)で示される重合体が好ましい。
【0064】
【化20】
【0065】一般式(Ic)中、R1〜R8、R、m、
X、A1〜A3は各々一般式(I)あるいは(I−1)の
ものと同義である。B2は、脂環式基を含む2価のアル
キレン基又は脂環式基を表す。Rxは、酸分解性基を表
す。R10は、水素原子あるいは1〜4個の炭素原子を有
する置換もしくは非置換の直鎖もしくは分岐のアルキル
基を表す。式中の複数のR10は、各々同じでも異なって
いてもよい。B2中の脂環式基としては、その炭素数が
6〜30個であるとが好ましく、特に炭素数7〜25個
で、上記に示した脂環式構造の例が2価の基になったも
のが挙げられる。また、この脂環式基とともに2価の基
を形成するアルキレン基としては、炭素数1〜4個の置
換もしくは非置換の直鎖もしくは分岐のアルキレン基を
表す。Rxの酸分解性基は上記で説明したものが挙げら
れる。本発明において、ArF光源用の樹脂としては、
上記の態様のように、脂環式構造を含む酸分解性基を
有する繰り返し単位を含有する樹脂が好ましい。これに
より特に現像欠陥を一層軽減できる。
【0066】本発明において、酸分解性樹脂は、上記以
外に、ドライエッチング耐性や標準現像液適性、基板密
着性、レジストプロファイル、さらにレジストの一般的
な必要要件である解像力、耐熱性、感度等を調節する目
的で様々な単量体繰り返し単位との共重合体として使用
することができる。
【0067】このような繰り返し単位としては、以下の
ような単量体に相当する繰り返し単位を挙げることがで
きるが、これらに限定されるものではない。これによ
り、前記樹脂に要求される性能、特に(1)塗布溶剤に
対する溶解性、(2)製膜性(ガラス転移点)、(3)
アルカリ現像性、(4)膜べり(親疎水性、アルカリ可
溶性基選択)、(5)未露光部の基板への密着性、
(6)ドライエッチング耐性、の微調整が可能となる。
このような共重合単量体としては、例えば、アクリル酸
エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリルアミド
類、メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエーテ
ル類、ビニルエステル類等から選ばれる付加重合性不飽
和結合を1個有する化合物などを挙げることができる。
【0068】具体的には、例えばアクリル酸エステル
類、例えばアルキル(アルキル基の炭素原子数は1〜1
0のものが好ましい)アクリレート(例えば、アクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、ア
クリル酸アミル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル
酸エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−
t−オクチル、クロルエチルアクリレート、2−ヒドロ
キシエチルアクリレート2,2−ジメチルヒドロキシプ
ロピルアクリレート、5−ヒドロキシペンチルアクリレ
ート、トリメチロールプロパンモノアクリレート、ペン
タエリスリトールモノアクリレート、ベンジルアクリレ
ート、メトキシベンジルアクリレート、フルフリルアク
リレート、テトラヒドロフルフリルアクリレートな
ど);
【0069】メタクリル酸エステル類、例えばアルキル
(アルキル基の炭素原子数は1〜10のものが好まし
い。)メタクリレート(例えばメチルメタクリレート、
エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソ
プロピルメタクリレート、アミルメタクリレート、ヘキ
シルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、
ベンジルメタクリレート、クロルベンジルメタクリレー
ト、オクチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、
5−ヒドロキシペンチルメタクリレート、2,2−ジメ
チル−3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、トリメ
チロールプロパンモノメタクリレート、ペンタエリスリ
トールモノメタクリレート、フルフリルメタクリレー
ト、テトラヒドロフルフリルメタクリレートなど);
【0070】アクリルアミド類、例えばアクリルアミ
ド、N−アルキルアクリルアミド、(アルキル基として
は炭素原子数1〜10のもの、例えばメチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、t−ブチル基、ヘプチル
基、オクチル基、シクロヘキシル基、ヒドロキシエチル
基などがある。)、N,N−ジアルキルアクリルアミド
(アルキル基としては炭素原子数1〜10のもの、例え
ばメチル基、エチル基、ブチル基、イソブチル基、エチ
ルヘキシル基、シクロヘキシル基などがある。)、N−
ヒドロキシエチル−N−メチルアクリルアミド、N−2
−アセトアミドエチル−N−アセチルアクリルアミドな
ど;
【0071】メタクリルアミド類、例えばメタクリルア
ミド、N−アルキルメタクリルアミド(アルキル基とし
ては炭素原子数1〜10のもの、例えばメチル基、エチ
ル基、t−ブチル基、エチルヘキシル基、ヒドロキシエ
チル基、シクロヘキシル基などがある。)、N,N−ジ
アルキルメタクリルアミド(アルキル基としてはエチル
基、プロピル基、ブチル基などがある。)、N−ヒドロ
キシエチル−N−メチルメタクリルアミドなど;
【0072】アリル化合物、例えばアリルエステル類
(例えば酢酸アリル、カプロン酸アリル、カプリル酸ア
リル、ラウリン酸アリル、パルミチン酸アリル、ステア
リン酸アリル、安息香酸アリル、アセト酢酸アリル、乳
酸アリルなど)、アリルオキシエタノールなど;
【0073】ビニルエーテル類、例えばアルキルビニル
エーテル(例えばヘキシルビニルエーテル、オクチルビ
ニルエーテル、デシルビニルエーテル、エチルヘキシル
ビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エト
キシエチルビニルエーテル、クロルエチルビニルエーテ
ル、1−メチル−2,2−ジメチルプロピルビニルエー
テル、2−エチルブチルビニルエーテル、ヒドロキシエ
チルビニルエーテル、ジエチレングリコールビニルエー
テル、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、ジエチル
アミノエチルビニルエーテル、ブチルアミノエチルビニ
ルエーテル、ベンジルビニルエーテル、テトラヒドロフ
ルフリルビニルエーテルなど);
【0074】ビニルエステル類、例えばビニルブチレー
ト、ビニルイソブチレート、ビニルトリメチルアセテー
ト、ビニルジエチルアセテート、ビニルバレート、ビニ
ルカプロエート、ビニルクロルアセテート、ビニルジク
ロルアセテート、ビニルメトキシアセテート、ビニルブ
トキシアセテート、ビニルアセトアセテート、ビニルラ
クテート、ビニル−β−フェニルブチレート、ビニルシ
クロヘキシルカルボキシレートなど;
【0075】イタコン酸ジアルキル類(例えばイタコン
酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブチル
など);フマール酸のジアルキルエステル類(例えばジ
ブチルフマレートなど)又はモノアルキルエステル類;
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、
無水マレイン酸、マレイミド、アクリロニトリル、メタ
クリロニトリル、マレイロニトリル等がある。その他に
も、上記種々の繰り返し単位と共重合可能である付加重
合性の不飽和化合物であればよい。
【0076】酸分解性樹脂において、各繰り返し単位の
含有モル比はレジストのドライエッチング耐性や標準現
像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、さらに
はレジストの一般的な必要要件である解像力、耐熱性、
感度等を調節するために適宜設定される。
【0077】酸分解性樹脂中、一般式(I)で表される
基を有する繰り返し単位の含有量は、全単量体繰り返し
単位中0.01〜30モル%が好ましく、より好ましく
は0.1〜25モル%、更に好ましくは0.5〜20モ
ル%である。また、酸分解性樹脂中、酸分解性基を含有
する繰り返し単位の含有量は、全単量体繰り返し単位中
3〜65モル%が好ましく、より好ましくは5〜60モ
ル%、更に好ましくは7〜55モル%である。ArF露
光用の樹脂の場合において、酸分解性樹脂中の脂環式構
造を含む繰り返し単位の含有量は、全単量体繰り返し単
位中30〜99モル%が好ましく、より好ましくは32
〜97モル%、更に好ましくは35〜95モル%であ
る。本発明に係わるArF露光用の酸分解性樹脂には、
密着性を付与する目的で、カルボキシル基、水酸基、シ
アノ基、ラクトン基、等を含有することができる。酸分
解性樹脂の酸価としては、1.5ミリ当量/g以下が好
ましく、より好ましくは1.2ミリ当量/g以下、更に
好ましくは1.0ミリ当量/g以下である。
【0078】また、上記更なる共重合成分の単量体に基
づく繰り返し単位の樹脂中の含有量も、所望のレジスト
の性能に応じて適宜設定することができるが、一般的
に、必須繰り返し単位を合計した総モル数に対して99
モル%以下が好ましく、より好ましくは90モル%以
下、さらに好ましくは80モル%以下である。
【0079】上記のような酸分解性樹脂の分子量は、重
量平均(Mw:ポリスチレン標準)で好ましくは1,0
00〜1,000,000、より好ましくは1,500
〜500,000、更に好ましくは2,000〜20
0,000、より更に好ましくは2,500〜100,
000の範囲であり、大きい程、耐熱性等が向上する一
方で、現像性等が低下し、これらのバランスにより好ま
しい範囲に調整される。本発明に用いる酸分解性樹脂
は、常法に従って(例えばラジカル重合)合成すること
ができる。
【0080】本発明のポジ型レジスト組成物において、
酸分解性樹脂のレジスト組成物全体中の添加量は、全固
形分中40〜99.99重量%が好ましく、より好まし
くは50〜99.97重量%である。
【0081】〔2〕活性光線または放射線の照射により
酸を発生する化合物(光酸発生剤)本発明で用いられる
光酸発生剤は、活性光線又は放射線の照射により酸を発
生する化合物である。本発明で使用される光酸発生剤と
しては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の
光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイ
クロレジスト等に使用されている公知の光(400〜2
00nmの紫外線、遠紫外線、特に好ましくは、g線、
h線、i線、KrFエキシマレーザー光)、ArFエキ
シマレーザー光、電子線、X線、分子線又はイオンビー
ムにより酸を発生する化合物およびそれらの混合物を適
宜に選択して使用することができる。
【0082】また、その他の本発明に用いられる光酸発
生剤としては、たとえばジアゾニウム塩、アンモニウム
塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム
塩、セレノニウム塩、アルソニウム塩等のオニウム塩、
有機ハロゲン化合物、有機金属/有機ハロゲン化物、o
−ニトロベンジル型保護基を有する光酸発生剤、イミノ
スルフォネ−ト等に代表される光分解してスルホン酸を
発生する化合物、ジスルホン化合物、ジアゾケトスルホ
ン、ジアゾジスルホン化合物等を挙げることができる。
また、これらの光により酸を発生する基、あるいは化合
物をポリマーの主鎖または側鎖に導入した化合物を用い
ることができる。
【0083】さらにV.N.R.Pillai,Synthesis,(1),1(198
0)、A.Abad etal,Tetrahedron Lett.,(47)4555(1971)、
D.H.R.Barton etal,J.Chem.Soc.,(C),329(1970)、米国
特許第3,779,778号、欧州特許第126,712号等に記載の光
により酸を発生する化合物も使用することができる。
【0084】上記電子線の照射により分解して酸を発生
する化合物の中で、特に有効に用いられるものについて
以下に説明する。 (1)トリハロメチル基が置換した下記一般式(PAG
1)で表されるオキサゾール誘導体または一般式(PA
G2)で表されるS−トリアジン誘導体。
【0085】
【化21】
【0086】式中、R201は置換もしくは未置換のアリ
ール基、アルケニル基、R202は置換もしくは未置換の
アリール基、アルケニル基、アルキル基、−C(Y)3
をしめす。Yは塩素原子または臭素原子を示す。具体的
には以下の化合物を挙げることができるがこれらに限定
されるものではない。
【0087】
【化22】
【0088】(2)下記の一般式(PAG3)で表され
るヨードニウム塩、または一般式(PAG4)で表され
るスルホニウム塩。
【0089】
【化23】
【0090】ここで式Ar1、Ar2は各々独立に置換も
しくは未置換のアリール基を示す。R203、R204、R
205は各々独立に、置換もしくは未置換のアルキル基、
アリール基を示す。
【0091】Z-は対アニオンを示し、例えばBF4 -
AsF6 -、PF6 -、SbF6 -、SiF6 2-、ClO4 -
CF3SO3 -等のパーフルオロアルカンスルホン酸アニ
オン、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸アニオン、ナ
フタレン−1−スルホン酸アニオン等の縮合多核芳香族
スルホン酸アニオン、アントラキノンスルホン酸 アニ
オン、スルホン酸基含有染料等を挙げることができるが
これらに限定されるものではない。
【0092】またR203、R204、R205のうちの2つお
よびAr1、Ar2はそれぞれの単結合または置換基を介
して結合してもよい。
【0093】具体例としては以下に示す化合物が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0094】
【化24】
【0095】
【化25】
【0096】
【化26】
【0097】
【化27】
【0098】
【化28】
【0099】
【化29】
【0100】一般式(PAG3)、(PAG4)で示さ
れる上記オニウム塩は公知であり、例えばJ.W.Knapczyk
etal,J.Am.Chem.Soc.,91,145(1969)、A.L.Maycok eta
l, J.Org.Chem.,35,2532,(1970)、E.Goethas etal ,Bul
l.Soc.Chem.Belg.,73,546,(1964) 、H.M.Leicester、J.A
me.Chem.Soc.,51,3587(1929)、J.V.Crivello etal,J.Po
lym.Chem.Ed.,18,2677(1980)、米国特許第2,807,648 号
および同4,247,473号、特開昭53-101,331号等に記載の
方法により合成することができる。
【0101】(3)下記一般式(PAG5)で表される
ジスルホン誘導体または一般式(PAG6)で表される
イミノスルホネート誘導体。
【0102】
【化30】
【0103】式中、Ar3、Ar4は各々独立に置換もし
くは未置換のアリール基を示す。R 206は置換もしくは
未置換のアルキル基、アリール基を示す。Aは置換もし
くは未置換のアルキレン基、アルケニレン基、アリーレ
ン基を示す。具体例としては以下に示す化合物が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0104】
【化31】
【0105】
【化32】
【0106】
【化33】
【0107】(4)下記一般式(PAG7)で表される
ジアゾジスルホン誘導体。
【0108】
【化34】
【0109】ここでRは、直鎖、分岐又は環状アルキル
基、あるいは置換していてもよいアリール基を表す。具
体例としては以下に示す化合物が挙げられるが、これら
に限定されるものではない。
【0110】
【化35】
【0111】これらの光酸発生剤の添加量は、組成物中
の固形分を基準として、通常0.001〜40重量%の
範囲で用いられ、好ましくは0.01〜20重量%、更
に好ましくは0.1〜5重量%の範囲で使用される。光
酸発生剤の添加量が、0.001重量%より少ないと感
度が低くなり、また添加量が40重量%より多いとレジ
ストの光吸収が高くなりすぎ、プロファイルの悪化や、
プロセス(特にベーク)マージンが狭くなり好ましくな
い。
【0112】本発明のポジ型レジスト組成物には、必要
に応じて更に酸分解性溶解阻止化合物、染料、可塑剤、
界面活性剤、光増感剤、有機塩基性化合物、及び現像液
に対する溶解性を促進させる化合物等を含有させること
ができる。
【0113】本発明のポジ型レジスト組成物は、上記各
成分を溶解する溶剤に溶かして支持体上に塗布する。こ
こで使用する溶剤としては、エチレンジクロライド、シ
クロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、
γ−ブチロラクトン、メチルエチルケトン、エチレング
リコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノ
エチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、エチ
レングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピ
レングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテート、トルエン、酢酸エ
チル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸
メチル、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチ
ル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−
ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メ
チルピロリドン、テトラヒドロフラン等が好ましく、こ
れらの溶剤を単独あるいは混合して使用する。
【0114】上記の中でも、好ましい溶剤としては2−
ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、エチレングリコール
モノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエ
ーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテ
ート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノエチルエーテル、乳酸メチル、乳
酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロ
ピオン酸エチル、N−メチルピロリドン、テトラヒドロ
フランを挙げることができる。
【0115】上記溶剤に界面活性剤を加えることもでき
る。具体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテ
ル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキ
シエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイ
ルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル
類、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、
ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリ
オキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシ
エチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー
類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミ
テート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノ
オレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタント
リステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリ
オキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシ
エチレンソルビタンモノパルミテ−ト、ポリオキシエチ
レンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレン
ソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビ
タントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタ
ン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤、エフト
ップEF301,EF303,EF352(新秋田化成
(株)製)、メガファックF171,F173 (大日
本インキ(株)製)、フロラ−ドFC430,FC43
1(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG71
0,サーフロンS−382,SC101,SC102,
SC103,SC104,SC105,SC106(旭
硝子(株)製)等のフッ素系界面活性剤、オルガノシロ
キサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)や
アクリル酸系もしくはメタクリル酸系(共)重合ポリフ
ローNo.75,No.95(共栄社油脂化学工業
(株)製)等を挙げることができる。これらの界面活性
剤の配合量は、本発明のレジスト液中の固形分100重
量部当たり、通常、2重量部以下、好ましくは1重量部
以下である。これらの界面活性剤は単独で添加してもよ
いし、また、いくつかの組み合わせで添加することもで
きる。
【0116】本発明のこのようなポジ型レジスト組成物
は基板上に塗布され、薄膜を形成する。この塗膜の膜厚
は0.4〜1.5μmが好ましい。上記レジスト液を精
密集積回路素子の製造に使用されるような基板(例:シ
リコン/二酸化シリコン被覆)上にスピナー、コーター
等の適当な塗布方法により塗布後、所定のマスクを通し
て露光し、ベークを行い現像することにより良好なレジ
ストパターンを得ることができる。ここで露光光として
は、好ましくは150nm〜250nmの波長の光であ
る。具体的には、KrFエキシマレーザー(248n
m)、ArFエキシマレーザー(193nm)、F2エ
キシマレーザー(157nm)、X線、電子ビーム等が
挙げられる。
【0117】現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタ
ケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、
エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、
ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン
類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三
アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノール
アミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニ
ウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキ
シド等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピヘリジン
等の環状アミン類等のアルカリ性水溶液を使用すること
ができる。更に、上記アルカリ性水溶液にアルコール
類、界面活性剤を適当量添加して使用することもでき
る。
【0118】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に具体的に
説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。 樹脂の合成 (樹脂の合成−1) (1)前記した樹脂(i)の合成 t−ブトキシスチレンとジエチレングリコールモノメチ
ルエーテルアクリレートを96/4の割合で仕込みテト
ラヒドロフラン溶媒に溶解し、固形分濃度22%の溶液
100mLを調整した。この溶液に和光純薬製V−65
を1mol%加え、これを窒素雰囲気下、2時間かけて
60℃に加熱したテトラヒドロフラン10mLに滴下し
た。滴下終了後、反応液を6時間加熱、攪拌した。反応
終了後、反応液を室温まで冷却し、蒸留水3リットルに
晶析、析出した白色粉体を回収した。次に、得られた白
色粉体を酸性条件下加水分解し、t−ブトキシ基を部分
的に脱保護することにより、目的物である樹脂(i)を
得た。C13NMRから求めたポリマー組成比(左から)
24/73/3であった。また、GPC測定により求め
た標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は、8,80
0であった。
【0119】(2)前記した樹脂(ii)〜樹脂(xi
x)の合成 上記樹脂(i)の合成と同様の操作により、下記表1に
示す組成比、重量平均分子量の樹脂(ii)〜樹脂(x
ix)を合成した。尚、下記表中、繰り返し単位1〜3
は、本発明の一般式(I)で示される基を有する繰り返
し単位を除く、前記樹脂の具体例の構造式における繰り
返し単位を左から順番を付したものである。
【0120】
【表1】
【0121】(樹脂の合成−2) (1)樹脂(I)の合成 1−アダマンチルアクリレート、下記構造の単量体、ジ
エチレングリコールモノメチルエーテルメタクリレート
を48/48/4の割合で仕込みテトラヒドロフランに
溶解し、固形分濃度20%の溶液100mLを調整し
た。この溶液に、和光純薬製V−65を3mol%加
え、これを窒素雰囲気下、2時間かけて、60℃に加熱
したテトラヒドロフラン10mLに滴下した。滴下終了
後、反応液を6時間加熱、攪拌した。反応終了後反応液
を室温まで冷却し、メタノール3リットルに晶析、析出
した白色粉体を回収した。C13NMRから求めたポリマ
ー組成比48/48/4であった。また、GPC測定に
より求めた標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は、
11,800であった。
【0122】
【化36】
【0123】(2)樹脂(II)〜樹脂(X)の合成 上記樹脂(I)の合成と同様の操作により、下記構造で
あり、下記表2に示す組成比、重量平均分子量の樹脂
(II)〜樹脂(X)を合成した。尚、下記表中、繰り
返し単位1〜2は、下記樹脂の構造式における繰り返し
単位を左から順番を付したものである。
【0124】
【化37】
【0125】
【化38】
【0126】
【化39】
【0127】
【化40】
【0128】
【化41】
【0129】
【化42】
【0130】
【表2】
【0131】〔実施例1〜19及び比較例1〕 [感光性組成物の調製と評価]表3及び表4に示す樹脂
2g、光酸発生剤として前記(PAG3−1)0.04
g、更に4−ジメチルアミノピリジン0.02gを加
え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト9.5gに溶解し、0.2μmのフィルターで濾過し
てポジ型レジスト組成物を調製した。
【0132】
【表3】
【0133】
【表4】
【0134】(評価試験)これらのレジスト液を、スピ
ンコーターを利用して、シリコンウエハー上に塗布し、
130℃90秒間真空吸着型のホットプレートで乾燥し
て、膜厚0.83μmのレジスト膜を得た。このレジス
ト膜に、248nmKrFエキシマレーザーステツパー
(NA=0.42)を用いて露光を行った。露光直後に
それぞれ110℃の真空吸着型ホットプレートで60秒
間加熱を行い、ただちに2.38%テトラメチルアンモ
ニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液で60秒
間浸漬し、30秒間水でリンスして乾燥した。このよう
にして得られたシリコンウエハー上のパターンのプロフ
ァイルを観察した。これらについて、下記のようにレジ
ストパターンプロファイル、現像欠陥、スカムを評価し
た。
【0135】〔プロファイル〕:レジストパターンプロ
ファイル断面形状が矩形なものを〇、その断面形状の先
端部が庇形状を示すものを×とした。
【0136】〔現像欠陥(数)〕:6インチのBare
Si基板上に各レジスト膜を0.5μmに塗布し、真
空吸着式ホットプレートで130℃、60秒間乾燥し
た。次に、0.35μmコンタクトホールパターン(H
ole Duty比=1:3)のテストマスクを介して
Canon製FPA3000EX5により露光した後、
露光後加熱を110℃で90秒間行った。引き続き2.
38%TMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシ
ド水溶液)で60秒間のパドル現像後、純水で30秒間
水洗しスピン乾燥した。こうして得られたサンプルをケ
ーエルエー・テンコール(株)製KLA−2112機に
より現像欠陥数を測定し、得られた1次データ値を現像
欠陥数とした。
【0137】〔現像残さ(スカム)の発生〕線幅0.2
0μmのレジストパターンにおける現像残さの残り具合
で評価し、残さが観察されなかったものを○とし、かな
りの量観察されたものを×とした。これらの結果を表3
及び4に示す。尚、比較例1は、上記実施例1におい
て、樹脂として、特開平9−319092号公報の重合
体A−1([0055]に記載の合成法)、すなわちポ
リヒドロキシスチレンのフェノール性水酸基の水素原子
の25%が1−(2−n−ブトキシエトキシ)エチル基
で置換された重合体(重量平均分子量15,000)を
用いた。これ以外は、実施例1と同様にしてポジ型レジ
スト組成物を調製し、評価した。
【0138】表3、4の結果から明らかなように、比較
例は、プロファイル、現像性のいずれでも問題を含む。
一方、本発明のポジ型レジスト組成物はそのすべてにつ
いて満足がいくレベルにある。すなわち、KrFエキシ
マレーザー露光を始めとする遠紫外線を用いたリソグラ
フィーに好適である。
【0139】〔実施例20〜31及び比較例2〕上記合
成例で合成した表5に示す樹脂をそれぞれ1.4gと、
光酸発生剤0.18g、1,5−ジアザビシクロ〔4.
3.0〕−5−ノネン(DBN)10mgを配合し、そ
れぞれ固形分14重量%の割合でプロピレングリコール
モノエチルエーテルアセテートに溶解した後、0.1μ
mのミクロフィルターで濾過し、実施例20〜31のポ
ジ型レジスト組成物を調製した。また、比較例2とし
て、下記樹脂R2と光酸発生剤を用いる以外は、上記実
施例20〜31と同様にポジ型レジスト組成物を調製し
た。
【0140】(樹脂R2)特開平9−90637号公報
第(18)頁例13に記載の合成法により樹脂R2を合
成した。即ち、メタクリル酸(±)−メバロニックラク
トンエステル/メタクリル酸2−メチル−2−アダマン
チル共重合体を合成した。テフロンTMコーティングされ
たスターラバーを入れた十分に乾燥させた100mlのナ
ス形フラスコに、4.96g(25ミリモル)のメタク
リル酸(±)−メバロニックラクトンエステル、5.8
7g(25ミリモル)のメタクリル酸2−メチル−2−
アダマンチル、16.7mlのジオキサン及び1.23g
(9ミリモル)のアゾビスイソブチロニトリル(AIB
N)を添加し、窒素雰囲気下に80℃で8時間攪拌し
た。反応溶液をテトラヒドロフラン(THF)で希釈し
た後、少量のヒドロキノンを含む1リットルのメタノー
ルに滴下した。生成した沈殿をガラスフィルターでろ別
し、0.1mmHg及び45℃で16時間乾燥させた。得ら
れた白色の粉末を再びTHFに溶解させ、上記したもの
と同じ沈殿〜乾燥作業を2度繰り返し、目的とする白色
の共重合体粉末を得た。収量=7.44g(68.7
%)。得られた共重合体の共重合比はラクトン:アダマ
ンチル=46.5:53.5であり、重量平単分子量
は、14000(標準ポリスチレン換算)で、分散度
2.0であった。
【0141】
【表5】
【0142】上記表5において、PAG−1はトリフェ
ニルスルホニウムトリフレートを表し、PAG−2は、
上記(PAG4−36)を表す。
【0143】(評価試験)得られたポジ型フォトレジス
ト液をスピンコータを利用してシリコンウエハー上に塗
布し、130℃で90秒間乾燥、約0.5μmのポジ型
フォトレジスト膜を作成し、それにArFエキシマレー
ザー(波長193nm、NA=0.55のISI社製A
rFステッパーで露光した)で露光した。露光後の加熱
処理を120℃で90秒間行い、2.38%のテトラメ
チルアンモニウムヒドロキシド水溶液で現像、蒸留水で
リンスし、レジストパターンプロファイルを得た。これ
らについて、実施例1〜19と同様に、プロファイル、
現像性(現像欠陥、スカムの発生)を評価した。これら
の評価結果を表5に示す。
【0144】表5の結果から明らかなように、本発明の
ポジ型レジスト組成物はそのすべてについて満足がいく
レベルにある。すなわち、ArFエキシマレーザー露光
を始めとする遠紫外線を用いたリソグラフィーに好適で
ある。
【0145】
【発明の効果】本発明は、遠紫外光、とくにKrF又は
ArFエキシマレーザー光に好適で、感度を劣化させず
に、現像欠陥、スカムの発生が防止され、得られるレジ
ストパターンプロファイルが優れたポジ型レジスト組成
物を提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青合 利明 静岡県榛原郡吉田町川尻4000番地 富士写 真フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2H025 AA02 AA03 AA04 AB16 AC04 AC08 AD03 BE00 BE10 BG00 CB06 CB14 CB17 CB41 CB45 CB52

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で示される基が、直接
    あるいは酸に対して安定な連結基を介して重合体主鎖に
    結合している、酸の作用によりアルカリ現像液に対する
    溶解速度が増加する樹脂、活性光線または放射線の照射
    により酸を発生する化合物を含有することを特徴とする
    ポジ型レジスト組成物。 【化1】 1〜R8は、各々独立に水素原子または置換基を有して
    いてもよいアルキル基を表す。Rは、水素原子あるい
    は、置換基を有していてもよい、アルキル基、環状アル
    キル基、アリール基又はアラルキル基を表す。mは、1
    〜10の整数を表す。
  2. 【請求項2】 前記樹脂が、脂環式構造を含むことを特
    徴とする請求項1に記載のポジ型レジスト組成物。
  3. 【請求項3】 前記樹脂が、脂環式構造を含む、酸の作
    用により分解する基を含むことを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載のポジ型レジスト組成物。
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