JP2000304682A - さび安定度評価方法およびさび安定度測定装置 - Google Patents

さび安定度評価方法およびさび安定度測定装置

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JP2000304682A JP11112867A JP11286799A JP2000304682A JP 2000304682 A JP2000304682 A JP 2000304682A JP 11112867 A JP11112867 A JP 11112867A JP 11286799 A JP11286799 A JP 11286799A JP 2000304682 A JP2000304682 A JP 2000304682A
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Hiroyuki Masuda
博之 升田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 さびの安定化度(耐蝕性)の測定と評価を簡
易に且つ迅速に実施できるようにし、既存の鋼構造物の
さびの安定化度(耐蝕性)を簡易にその場で測定できる
装置の提供を可能とする 【解決手段】 鋼構造物等の表面に生成されたさびに少
量の水分を付着させて、付着前並びに付着させた時点か
ら以後の乾燥するまでの電位変動を測定し、測定された
電流のシフト方向によって、さびの状態を判別できるよ
うにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、鋼構造物
等の金属材表面に生成されたさびの状態を判別するさび
の安定度評価方法に関するものであり、またこのさびの
安定度評価を実施するためのプローブ等各種機能装置を
備えたさび安定度測定装置に関するものである。
【0002】
【従来技術とその課題】従来、金属の腐食を実質的に抑
制または軽減するために耐食鋼の材料開発が行われると
ともに、その一方で材料選定や品質管理あるいは受け入
れの品質基準を満たすか否かを判定するため、種々の腐
食規格や、そのための材料の腐食試験法が定められてい
る。この試験法には、一定期間後の点検時や使用中の腐
食程度の評価などがあり、最近では寿命・余寿命予測も
試験項目に挙げられるようになっている。
【0003】金属材の腐食の評価は、以上のような従来
の方法においても様々な観点から課題とされてきている
が、この評価については「さびの安定度」が重要な事項
になっている。それと言うもの、腐食に伴う「さび」は
金属表面を不動態化するものとして、安定化されている
のか、あるいは金属表面をさらに溶解するものであるの
かによって、構造材等としての耐食性能に大きな差異が
生じるからである。
【0004】従来より、鋼材等に関するこのようなさび
安定度の測定方法としては、インピーダンス測定による
ものが知られている。たとえば塗装金属材料の耐食評価
方法(特開平2ー102446号公報参照)では、図4
のように、塗膜を設けた金属材料(11)を電解質溶液
(12)に浸漬し、一定期間その溶液(12)に浸漬し
て、未経時点と一定時間経過中におけるそれぞれの容量
値と抵抗値をインピダンスメータ(13)によって測定
し、図5(A)(B)のように、未経時点と一定時間経
過中の容量値(C0 ,C1 )と抵抗値(R0 ,R1 )に
よる各変化量を求めることによってインピーダンス測定
を行い、耐食性を評価している。なお、図4中の符号
(14)は電源装置である。
【0005】この方法によれば24時間以内の短時間で
容量値と抵抗値の変化を求め耐食係数が求められるの
で、迅速に評価でき、これによって品質管理を正確,且
つ,確実にでき、作業能率を向上することが可能になっ
ている。しかしながら、以上のようなインピーダンス測
定による耐食性の評価についは、測定の安定性や測定装
置の電気抵抗回路など改善しなければならない問題点も
まだ多く残されており、精度の良い結果を得ることが難
しいのが実情であった。また測定される金属材料等の被
計測材料は電解質溶液に浸漬しなければならないため、
装置が大型化し、持ち運びできないため特定の測定場所
に制限をされるという問題もあった。
【0006】そこでこの出願の発明は、以上のとおりの
従来の問題点を解消し、鋼構造物等の腐食試験におい
て、測定精度が向上でき、正確・迅速に測定できると共
に簡易にその場で測定することのできる、新しいさび安
定度(または耐蝕性)評価方法とさび安定度測定装置を
提供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】この出願の発明は、上述
の課題を解決するため、金属材の表面電位を、その表面
に生成されたさびに少量の水分を付着させる前、並びに
付着させたその時点から以後乾燥するまで測定し、電位
のシフト方向によってさびの状態を判別ことを特徴とす
るさびの安定度評価方法(請求項1)を提供する。
【0008】また、この出願の発明は、前記のさび安定
度評価方法において、無塗装の鋼構造物等を電位測定す
るようにしたことを特徴とする評価方法(請求項2)を
はじめ、電位が貴の方向にシフトするか卑の方向にシフ
トするかによって判定するようにしたことを特徴とする
評価方法(請求項3)、さびにより鋼構造物等の表面が
不動態化しているか溶解が起こっているかを判別するよ
うにしたことを特徴とする評価方法(請求項4)をも提
供する。
【0009】さらにこの出願の発明は、前記のいずれか
に記載のさびの安定度評価方法を実行するための装置で
あって、検知機能部材としてのプローブと、表面電位測
定装置、演算装置および記録装置と、電源装置を備えた
ことを特徴とするさび安定度測定装置(請求項5)と、
このさび安定度測定装置において、検知機能部材として
のプローブと、表面電位測定装置、演算装置および記録
装置とを収容ボックスに収納すると共に、この収容ボッ
クス内に電源装置を収納して可搬式としたことを特徴と
するさび安定度測定装置(請求項6)をも提供する。
【0010】以上のとおり、この出願の発明では、水溶
液を表面に付着させて乾燥するまでの、実環境と同じ条
件で電位変動を測定することにより、さびにより表面が
不動態化しているか、溶解が起こっているかを判断する
方法を採ることによって、従来より一層迅速に,且つ,
正確に評価することのできるさび安定度評価方法および
さび安定度測定装置が提供される。
【0011】
【発明の実施の態様】以下に、この出願の発明につい
て、その実施の態様を実施例に沿って説明する。
【0012】
【実施例】図1は、この出願の発明によるさび安定度測
定装置Aの概略構成を例示したものである。たとえばこ
のさび安定度測定装置Aには、プローブ(1)、表面電
位測定部(2)、A/D変換器を含むマイクロ・プロセ
ッセシング・ユニット部(3)、PCカード等を用いた
記録部(4)およびバッテリー等の電源装置(5)が備
えられている。
【0013】そして、このさび安定度測定装置Aは、収
納ケース(6)内にコンパクトに収容されている。この
ような構成のさび安定度測定装置Aの使用に当たって
は、先ず表面が無塗装の鋼構造物等の金属材の表面にプ
ローブ(1)を当てる。すると、その部位における表面
電位を検知して、検知信号が発信される。この検知信号
を受けて表面電位測定部(2)は、該当箇所の表面電位
を測定し、マイクロ・プロセッシング・ユニット(3)
において計測された測定値が演算処理され、記録装置
(4)において、PCカード等の記録媒体(5)に記録
される。
【0014】この図2は、SM鋼等の低合金鋼、リン入
り耐侯性鋼等の耐侯性鋼について、これを1ヵ月間外気
に暴露して共に表面がさびで覆われている場合の測定結
果を示している。水道水を5μ1デジタルピペットを用
いて表面に付着させると、電位変化は卑な方向にシフト
した形で現れ、鋼材の表面において腐食反応が起こって
いることが確認された。一方図3は腐食しない純クロ
ム、純チタンおよび純ニッケルの場合の結果を示したも
ので、電位は貴な方向にシフトするものとして現われて
おり、腐食は起こっていないことを示している。また図
2に示したように、30年間外気に暴露した耐侯性鋼に
おいても電位は貴な方向にシフトするものとして現わ
れ、腐食の起っていないことが確認された。
【0015】このように、種々の材質の鋼材について試
験して得られた電位測定値の結果と実際の鋼材の表面状
況との比較から、表面がさびで覆われて腐食が進行して
いる場合電位は卑な方向にシフトする形で現れ、腐食し
ない耐侯性鋼の場合電位は貴な方向にシフトする形で現
われることが判明し、実際の鋼材表面状況と計測上の電
位変化の傾向に一定の対応のあることが確認された。
【0016】以上のことから、鋼材等金属材の表面電位
を測定し電位の移動方向を検知することによって、さび
や表面の耐食性を判断することが可能であり、表面電位
を測定するので精度が良い評価数値が得られ、また,た
とえばマイルドな環境では水道水を、海岸付近の過酷な
環境では薄い濃度の食塩水を、表面に1滴付着させるの
みで、表面に形成されたさびの安定度(耐食性)を判断
することが可能となった。
【0017】
【発明の効果】この出願の発明により、精度の良い評価
数値が得られ、既存の鋼構造物等の構造物を非破壊でか
つ簡易にさびに安定度化をその場で迅速に測定すること
が可能となり、その結果既存の鋼構造物等の腐食損傷に
よる余寿命を評価することもでき、更に修復などの作業
の手間を省くことができるので大きな経済的効果を上げ
ることできる。
【0018】また評価測定装置についても、これを構成
する各機能機器を収納ケース内に収容しコンパクトに纏
めることができるので、従来のような電解質溶液の貯蔵
タンク等の大がかりな装置を必要とすることがなく小型
化でき、ポータブル型の測定装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】さび安定度測定装置の慨略図である。
【図2】暴露した各種低合金の耐食性鋼における水滴を
付着させた場合の表面電位変化を示した図である。
【図3】各種非腐食性金属に水滴を付着させた場合の表
面電位を示した図である。
【図4】従来の腐食試験方法による測定装置である。
【図5】従来の耐食性の差による増加率の違いを表すグ
ラフである。
【符号の説明】
1 プローブ 2 表面電位測定装置 3 A/D変換器を含むマイクロ・プロセッシング・ユ
ニット 4 記録部 5 電源装置 6 収納ボックス A さび安定度測定装置 11 塗装金属材料 12 電解質溶液 13 インピダンスメータ 14 電源

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属材の表面電位を、その表面に生成さ
    れたさびに少量の水分を付着させる前、並びに付着させ
    たその時点から以後乾燥するまで測定し、電位のシフト
    方向によって、さびの状態を判別することを特徴とする
    さび安定度評価方法。
  2. 【請求項2】 請求項1のさび安定度評価方法におい
    て、無塗装の鋼構造物等を電位測定するようにしたこと
    を特徴とする評価方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2のいずれかに記載のさ
    びの安定度評価方法において、電位が貴の方向へシフト
    するか、卑の方向にシフトするかによって判別するよう
    にしたことを特徴とする評価方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載のさ
    び安定度評価方法おいて、さびにより鋼構造物等の表面
    が不動態化しているか溶解が起こっているかを判別する
    ようにしたことを特徴とする評価方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載のさ
    び安定度評価方法を実行するための装置であって、検知
    機能部材としてのプローブと、表面電位測定装置、演算
    装置および記録装置と、電源装置を備えたことを特徴と
    するさび安定度測定装置。
  6. 【請求項6】 請求項5のさび安定化度測定装置におい
    て、検知機能部材としてのプローブと、表面電位測定装
    置、演算装置および記録装置とを収容ボックスに収納す
    ると共に、この収容ボックス内に電源装置を収納して可
    搬式としたことを特徴とするさび安定度測定装置。
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