JP2000300585A - 歯科用練和物の流し込み装置 - Google Patents
歯科用練和物の流し込み装置Info
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Abstract
所へ流し込む。 【構成】 歯科用練和物の流し込み装置として、振動発
生機構11にて発生した振動を、練和物23の貯溜部3
0を含む振動伝達手段17により伝達し、同貯溜部30
の流出口31、32、33から流出した練和物23を目
的箇所へ供給するための柔軟性のチップ35を振動伝達
手段17の末端部に設ける。
Description
きる部分を有し、振動発生機構にて発生した振動を貯溜
部の歯科用練和物に加えてその流し込みを促進可能とし
た装置に関するものである。
インレー等の修復部分或はワックスパターンの咬合面及
び内面などに石膏、埋没材等の流動体(練和物)を流し
込む作業は重要であり、義歯等結果物の品質を大きく左
右する。例えばワックスパターンの内面に上記のような
流動体を流し込む作業では、従来、先細の筆や金属製イ
ンスツルメント、或は細いワックスロッド等を用い、そ
れぞれの先端で埋没材を少量すくい取っては流し込む動
作を何度も繰り返すこととなる。しかし一度にすくい取
れる量が少なく、また流し込む際に気泡を巻き込んでし
まうという問題があった。
号、歯科用バイブレータの考案が提案されている。同考
案のものは、ケーシングに、基部にて支持された振動体
の先をケーシング先端から前方に突出させ、スイッチン
グ操作によって振動体の中間部を回転中のピニオンに係
合させることで、振動体に振動を発生させる構成を有す
る。この構成により、振動体先端の振動部が流動状の石
膏に接触すると、石膏に振動を与え、歯型に隈なく充填
される効果があるものと説明されている。
は、スイッチ機構の一部を兼ねるために導電性材料であ
る必要がある。なお明細書中に、振動体は直径1mm前
後の丸棒状ステンレス材と記載され、他の例は記載され
ていない。
が求められるという事情がある。印象材には寒天、アル
ジネート、ラバー系の材料が一般に用いられるが、これ
らは僅かな外力によっても変形や損傷を起こしやすい材
料である。従って前記考案のバイブレータを用いた場
合、振動する丸棒状ステンレス材製の振動体の先端部で
印象面を引っ掻いたり、こすったりすると、復元性の強
いラバー系の印象材でも変形や損傷を起こすであろうこ
とは容易に推測される。
触させる使用法は説明されていないけれども、石膏内部
に埋まった状態で振動体の先端部を印象面に触れさせず
にできるだけ深く位置させることは、歯型が細くなれば
なるほど困難であり、実際には振動体が印象面に接触す
ると考えなければならない。インレー形成のような、歯
型の中に多数の凹凸が存在する印象面においてはなおさ
らのことである。このため、前記考案に記載された、丸
棒状ステンレス材製の振動体を使用しても印象面の変
形、損傷の原因となり易いため好結果を期待することは
できない。
損傷が印象材以上に起こり易いために、埋没作業につい
てよりデリケートな操作が必要とされる。これを前記考
案のバイブレータで行なう場合、ステンレス材製振動体
の強力過ぎる振動が問題となる。この振動のために、振
動体がワックスパターン面に接触すると、その部分に
形、損傷を生じることは自明のことといって良い。故に
高いリスクを冒すことになるので、前記考案のバイブレ
ータをワックスパターンの埋没作業に用いることは事実
上できないと考えられる。
動体によりすくい取れる、石膏の量は前述の従来法によ
る場合と形態的な差がない以上大同小異である。故に、
小さな歯型でも1度で満たすことはまず望めず、練和器
から何度か石膏をすくい取っては歯型に流し込み、1歯
分を満たす方法によらざるを得ないので、気泡を巻き込
む機会も変わらないことになる。
イブレータの場合には問題がある。このバイブレータの
考案では、被振動物(つまり石膏など。)に直接かつ隈
なく振動を付与して気泡を排除するものとされている
が、石膏に含まれている気泡はともかく、歯型内面、特
に角部に付着している気泡を歯型から引き離して浮き上
がらせることは困難であるからである。
を強く振動させただけでは気泡を浮き上がらせるために
大きな効果は期待できず、何かの先端を気泡に触れさせ
て引き離さなければならない。気泡に触れさせるものと
して前記考案のバイブレータが適さないのは言うまでも
ないことであろう。
複雑な形状を持ち、また印象材が薄くなっている部分も
存在する。特に印象材として、濡れの良くないラバー系
の印象材を用いた場合には、気泡を発生せずに石膏を流
し込む作業自体、大変難しいものとなる。このため、従
来は、先の細いものを石膏内に差し入れて、気泡の発生
しやすい個所を軽くなぞったり軽く突いたりすることに
より歯型内面から気泡を引き離して浮かび上がらせる必
要があったのである。
鑑みてなされたものであり、その課題は、石膏や埋没材
等の流動性の歯科用練和物を目的とする箇所に少量ず
つ、十分満たされるまで流し込むことを可能とし、かつ
また極力、気泡を巻き込むことなく練和物を目的箇所に
流し込めるようにすることである。
流し込んだときに巻き込まれて歯型面に付着した状態で
残存している気泡を歯型面の変形や損傷を来すことなく
除去することである。
本発明は、歯科用練和物の流し込み装置について、振動
発生機構にて発生した振動を、練和物の貯溜部を含む振
動伝達手段により伝達し、同貯溜部の流出口から流出し
た練和物を目的箇所へ供給するための柔軟性のチップを
振動伝達手段の末端部に設ける、という手段を講じたも
のである。
構造とすることができる。また本体の外部に配置される
振動発生機構を具備する構成によっても前記課題を解決
することができ、この場合、振動発生機構との接触部を
有する振動伝達手段によって、柔軟性チップに振動を伝
達する。
込み装置は、振動発生機構を用いて必要な振動を発生さ
せ、その振動によって歯型等に充填する歯科用練和物の
流動を促進可能とする器具である。本発明において歯科
用練和物とは、歯科用石膏類、埋没材類及び耐火模型材
類を総称するものである。
筆を握るように持って作業をすることが可能な大きさ及
び形状から成る部分を有する。本発明において利用し得
る振動発生機構としては内蔵式と非内蔵式とに大別され
る。いずれの方式でも、振動発生機構と柔軟性のチップ
とは練和物の貯溜部を含む振動伝達手段によって連絡さ
れ、振動発生機構における振動が貯溜部内の練和物を振
動させる。他方、特に本体と呼ぶ部分を有しないで、練
和物の貯留部の容器が振動伝達手段の主要な部分となる
場合にも、振動発生機構との接触によって振動を取り入
れ、貯溜部等の練和物を振動させることとなる。
れている卓上型バイブレータを振動発生機構に用いるこ
とができる。この場合、振動伝達手段は、卓上型バイブ
レータの振動を効果的に、若しくは効率良く本体へ伝え
る部材を含む。この部材としては、主として振動を伝達
し易くかつ取り扱い易い軸状部材が好適である。軸状部
材は細長い棒状のものや、中空の管状物を指す。軸状部
材は、前記練和物の貯溜部の容器が振動伝達手段の主要
部となる場合にも適用される。
良く、軟質材料ほど上記効率は低下する。また直線状か
曲線状かによっても振動伝達効率が変化する。本発明で
は柔軟性のない硬質材を用いる場合と、適度の柔軟性を
有すると同時に振動伝達効率も良い材料を用いる場合を
想定している。硬質材を用いる場合には本体と振動伝達
手段とを調節可能な方式で接続するのが望ましいのに対
して、適度の柔軟性を用いる場合には固定接続方式とし
ても操作上の問題は殆どない。
ために、振動発生機構から末端のチップまでの距離を調
節することができる。また、振動伝達手段に左右の動き
を与えるための調節手段を追加することができ、さら
に、振動伝達手段に前後の動きを与えるための調節手段
を追加することができる。また球状、塊状等の、軸状部
材軸部よりも大形の部分を振動発生機構と接触する軸状
部材の先端に設けると、操作性を向上させることができ
る。
ら流出させる。流出口は一定の開口面積で常に開口して
いるものであっても良いし、操作しないときには閉じて
いて操作によって開く、開口面積可変式のものであって
も良い。開閉可能な流出口として、貯溜部に変形力を加
えると開口を拡大し、変形力を加えないときは開口を縮
小するスリット状の構造を具備することができる。また
切り込みと開口とを組み合わせた構造としても良い。
詳細に説明する。図1及び図2には、内蔵式の振動発生
機構11を有する本体10と、非内蔵式の振動発生機構
21とともに使用する本体20を有する各例及び貯溜部
の容器が振動伝達手段の主要部分を構成している例が並
記されている。また、練和物19の貯溜部30には常に
開口した一定の流出口31と、練和物が自然には流れ出
ない程度に開口しているがさらに開口度合を変えられる
スリット状の流出口32と、開口可能な切り込み状の流
出口33及び一定の流出口31に切り込み状の流出口3
3を組み合わせた例が併記されている。
1について説明すると、振動発生機構11の駆動源12
は中空な本体10の先端部近傍に配置され、その回転軸
に偏心重り13が具備される。図示した実施例1におい
て、駆動源12には本発明に特に適した超小型モーター
を使用し、スイッチ14の操作により電源15からの電
力をオンオフする。実施例の場合、全機構を本体内に組
み込んでいる。しかし電源15が電池である必要はな
く、外部電源からコードで引いても良い。
とする偏心重り13の振動を、本体10に極力吸収させ
ずに、貯溜部30内の練和物に伝達させる構成を有す
る。この構成では、中空の振動部16に駆動源のモータ
ーを収納して固定する。本体10は硬質であり、振動発
生機構11で生じた振動を受けて、大きいぶれを起こす
(振動を増幅する)。
よって調整することができる。例えばモーターを本体中
央部に近付ければ近付けるほど振動部16の振幅は小さ
くなり、本体中央部から遠ざけて先に配置するほど振動
部16の振幅は大きくなる。よって、モーター位置の適
切な選択により、モーター側で発生した振動を本体10
に吸収させることなく、振幅を調整の上最適に設定して
振動伝達手段17に伝えることができる。
発生した振動を柔軟性のチップ35へ伝達するための手
段、構成である。実施例1の場合、本体先端部18と、
その接続相手19、接続時手19が一端に形成された接
続部材21とそれの上部に一体に設けられた前記の貯溜
部30とから成る。接続部材21の他端部は柔軟性のチ
ップとの接続相手部22となっている。
と同等の大きさ及び形状を有するカップ状乃至コーン状
の部材が使用可能であり、それにより数歯を十分満たす
だけの量の石膏等の練和物23を貯溜することができ
る。
例2について説明すると、振動発生機構24には歯科技
工用の卓上型バイブレータ29の振動盤が使用可能であ
る。図示実施例2において、本体20は内蔵式と同様に
握り持って作業可能な棒状のものとされており、一様な
太さの本体外周に取り付けたスライド手段25に振動伝
達手段17の一部としての軸状部材26が上端部にて軸
支されている。
振動させることによって、振動発生機構24と練和物の
貯溜部30との距離を遠近調節し、振動の強弱を調節す
る。スライド手段25の代わりに、本体20の長手方向
に複数の穴を形成し、そこに軸状部材の上端を嵌める位
置を選択的に変えることによっても上記の距離を遠近調
節することができる(図示せず。)。
イダ25に軸支した支軸であり、振動伝達手段17は支
軸27を中心に前後方向へ回転可能となる。止軸27部
分では締め付け可能な構造となっていても良い。28は
振動伝達手段17の一部である軸状部材26の下端に滑
り止めとして設けた塊状物であり、振動発生機構24へ
どのように接触させても、向きによらずほぼ同様の振動
を拾うことができる。例示の軸状部材26は中間に取り
外し可能な接続部を有する。
孔をあけ、そこに軸状部材26′を抜き差し可能に差し
込み、止軸27′により任意の位置に止める方法を取る
こともできる。これは実施例2の変形例1として示し
た、図1の右から2番目の本体20′を持つものがそれ
である。
して、軸状部材26″を振動発生機構24の側に設ける
方式も示してある。図1の右端の本体20″がそれであ
る。軸状部材26″には接触させ易いように腕状の部分
を設けても良い。
本体20の先端部に練和物の貯溜部30との接続手段が
設けられているのは実施例1の場合と同様である。故に
詳細な説明は省略する。実施例2における振動伝達手段
17は振動発生機構24、軸状部材26、本体20、そ
の先端部18とその接続相手19、及び貯溜部30を有
する接続部材21とから成る。
ついて説明すると、これは実質的に貯溜部30のみから
成るものである。練和物23の貯溜部30は容器がその
まま振動伝達手段17の一部となり、振動発生機構24
の振動はそこから直かに、又は振動伝達のための軸状部
材26″を経て、貯溜部30に伝達される。
口33を持っていても良いし、また開口面積が可変式の
ものであっても良いことは既に説明したとおりである
が、後者の場合、機械構造で開閉する方式では複雑化す
るため、本実施例では、貯溜部30である容器を弾性変
形可能な合成樹脂材によって形成し、貯溜部30の下部
にスリット状の流出口31と、切り込み状の流出口32
とを設けることによって開閉可能としている。貯溜部3
0として適当な材料は良好な復原力を得るために適度の
硬さと柔軟性を併有する合成樹脂或いはゴム等である。
部又はその近くに設ける。貯溜部30は概してコーン形
状を具備することが望ましく、底部が広いものよりも狭
い、よりとがった形状の方が微妙な流量調節を行い易
い。図3、図4参照。流量調節乃至開閉操作は、常開の
流出口31は指で開閉し、スリット状と切り込み状の流
出口32、33は開口を押し開くように貯溜部30に変
形力を加えることによって行う。故に操作部34は貯溜
部30の上部となる。
を押して開かない限り、振動が伝わっていても閉じた状
態を保つ。故に練和物23に振動のみを加えて脱泡操作
を行うことが容易にでき、流量の可変調節ができること
と相俟って、練和物の流し込み作業がより迅速に行える
ようになった。
に振動を加えて目的箇所へ供給可能とするためのチップ
35は、振動伝達系統の最も末端に位置する。チップ3
5は振動伝達系統を伝って来る練和物23をさらに下方
へ伝わせるものである。構造的には、チップ35は、振
動発生機構11、24で発生し伝達された振動を適度に
緩衝する機能と、歯型等の目的箇所に接触したときにそ
こを変形または損傷させないために柔軟性を有する、比
較的細長い形態のものである必要がある。
続相手部22に対して着脱可能に嵌め合わされるチップ
35が用意されている。チップ35…は数種類のものを
用意し、最適のチップを交換して使用可能とする。チッ
プ35に要求される重要な性質は前記のとおり、緩衝性
と柔軟性である。緩衝作用のためには筆の穂先状の毛先
が最も良い。しかし毛先が長過ぎるとチップ全体の振動
も弱くなり、毛と毛の間に残留する空気も多くなるので
注意を要する。
し込み装置の作用を使用方法とともに説明する。
歯科用練和物23を練和器からスパチュラ等を用いてす
くい取り、貯溜部30に貯溜する。次いで本体10、2
0、20′、20″又は貯溜部30を持つ。次いで実施
例1の場合はスイッチ14を押し、振動発生機構11を
作動させると同時にチップ35の先端を上記埋没材等の
中に漬けると振動伝達手段17から伝えられる振動を受
けて貯溜部30内の練和物23が振動し、流出口31〜
33を開状態にすると、先端に毛先36のあるものでも
そこから空気を抜くことができる。実施例2の場合には
バイブレータ29のスイッチ37を入れ、振動発生機構
24に振動伝達手段17の端部を当接させ、振動を貯溜
部30へ伝達した状態として上記と同様に作業する。
出口32、33を有する貯溜部30を使用する場合、操
作部34を押してスリットや切り込みを開き、流出量の
調整操作を行なう。この場合、流出口32、33は開閉
するだけでなく開口面積を加減することが容易に行なえ
る。また流出を止めるには、操作部34から指を放し弾
性によって復原させることで、スリット状の流出口32
や切り込み状の流出口33を閉じることができる。練和
物23の流出量は、振動発生機構11、21から貯溜部
30へ伝達される振動の強弱を加減することによっても
調節することができる。
おける使用例を示す。図5(a)実施例2は本体軸方向
のスライド手段25を有し、軸状部材26の下端の塊状
物28を振動発生機構24に当てて、拾い上げた振動を
振動伝達手段17により、先端のチップ35へ伝えてい
る。図5(b)の変形例1もほぼ同様であるが、スライ
ド手段25′により本体上の位置だけではなくて軸状部
材26′の接続位置を変える点で相違する。図5(c)
の変形例2は本体20″ではなく、振動発生機構24に
立ち上げた軸状部材26″に本体20″を当てて振動を
受ける使用状態を示している。図5(d)の変形例3
は、棒状の本体をも有しない。この例では振動発生機構
24に立ち上げた軸状部材26″に貯溜部30の容器外
面を直接当てて振動を加える。実施例2とその変形例の
各例においても練和物23の流出量を調整する点は前記
実施例1について説明したのと同様である。
ーン内面に埋没材を流し込むには、図6に示すように、
チップ先端をパターン内面の側面には接触させないよう
にして、振動停止のまま最深部のみに触れさせる。ここ
で振動を加えると練和物23である埋没材はチップ先端
まで練続して流れ下って、ワックスパターン40をその
最深部から満たして行く、と同時にワックスパターン4
0の内面の気泡41を生じやすい箇所を軽くなぞる操作
をする(図7(a)参照)。上記操作を埋没材(23)
がワックスパターン40の気泡41を生じやすいマージ
ン部42からあふれだすまで行ない(図7(b))、そ
の後チップ先端を埋没材(23)から引き抜く。
パターン40が複数の場合でも、早く、容易かつ気泡を
混入させずに埋没材(23)をワックスパターン内に充
填することができる。またワックスパターンの咬合面の
ように凹凸の大きい箇所43についても(図8)、チッ
プ35の先端を咬合面に接触させてから振動を加え、軽
く延ばすように周囲に拡げて行くことにより、気泡を作
らずに埋没材(23)を流し込むことができる。
前記鋳造冠パターン内面への埋没材の流し込み操作と基
本的に同様で良い。練和物23である石膏は、トレー4
4中の印象材45によって形成されている歯型の内面に
充填され、その際にチップ35を振動停止のまま歯型の
最深部まで位置させてから振動させることで、石膏を確
実に誘導することができる。
は、チップ35の柔軟な先端で内面を軽くなぞり、振動
するチップ先端を直接気泡41に接触させ、浮き出させ
ることができるのも前記と同様である。実施例1につい
て、本発明による練和物23の流し込み操作では、従来
行なわれていたテーブル上のバイブレーターの振動を使
用しなくても流し込みが可能である。また埋没材や石膏
等の練和物23は貯溜部30内で振動を受けるために硬
化が遅延されることとなり、作業時間に少々の余裕を生
む効果もある。
るものであるから、歯科用練和物を歯型内面の最深部等
目的とする箇所に少量ずつ、しかも歯型が十分満たされ
るまで連続して流し込むことができ、気泡を巻き込むお
それが少なくなり、万が一残存してしまった気泡に対し
ては柔軟性のチップを目的箇所に接触させるので、気泡
を直接吊り上げるように歯型内面から引き離し、効果的
な気泡の除去が可能となり、歯型面の変形や損傷を来た
すおそれがない。特に本発明では振動発生機構を内蔵し
ない本体にあっても内蔵する本体の場合と同様、効率良
く振動を貯溜部へ伝達することができ、振動が伝達され
ただけでは流出口が開かない流量可変構成を有すること
と相俟って、作業性を著しく良好なものとすることがで
きる、という顕著な効果を奏する。
施例1及び実施例2とその変形例1、2、3を示す分解
斜視図。
開閉説明図。 (d)練和物の流動状態を示す説明図。
図。 (b)同じく変形例1の側面説明図。 (c)同じく変形例2の側面説明図。 (d)同じく変形例3の側面説明図。
7)
きる部分を有し、振動発生機構にて発生した振動を貯溜
部の歯科用練和物に加えてその流し込みを促進可能とし
た装置に関するものである。
インレー等の修復部分或はワックスパターンの咬合面及
び内面などに石膏、埋没材等の流動体(練和物)を流し
込む作業は重要であり、義歯等結果物の品質を大きく左
右する。例えばワックスパターンの内面に上記のような
流動体を流し込む作業では、従来、先細の筆や金属製イ
ンスツルメント、或は細いワックスロッド等を用い、そ
れぞれの先端で埋没材を少量すくい取っては流し込む動
作を何度も繰り返すこととなる。しかし一度にすくい取
れる量が少なく、また流し込む際に気泡を巻き込んでし
まうという問題があった。
号、歯科用バイブレータの考案が提案されている。同考
案のものは、ケーシングに、基部にて支持された振動体
の先をケーシング先端から前方に突出させ、スイッチン
グ操作によって振動体の中間部を回転中のピニオンに係
合させることで、振動体に振動を発生させる構成を有す
る。この構成により、振動体先端の振動部が流動状の石
膏に接触すると、石膏に振動を与え、歯型に隈なく充填
される効果があるものと説明されている。
は、スイッチ機構の一部を兼ねるために導電性材料であ
る必要がある。なお明細書中に、振動体は直径1mm前
後の丸棒状ステンレス材と記載され、他の例は記載され
ていない。
が求められるという事情がある。印象材には寒天、アル
ジネート、ラバー系の材料が一般に用いられるが、これ
らは僅かな外力によっても変形や損傷を起こしやすい材
料である。従って前記考案のバイブレータを用いた場
合、振動する丸棒状ステンレス材製の振動体の先端部で
印象面を引っ掻いたり、こすったりすると、復元性の強
いラバー系の印象材でも変形や損傷を起こすであろうこ
とは容易に推測される。
触させる使用法は説明されていないけれども、石膏内部
に埋まった状態で振動体の先端部を印象面に触れさせず
にできるだけ深く位置させることは、歯型が細くなれば
なるほど困難であり、実際には振動体が印象面に接触す
ると考えなければならない。インレー形成のような、歯
型の中に多数の凹凸が存在する印象面においてはなおさ
らのことである。このため、前記考案に記載された、丸
棒状ステンレス材製の振動体を使用しても印象面の変
形、損傷の原因となり易いため好結果を期待することは
できない。
損傷が印象材以上に起こり易いために、埋没作業につい
てよりデリケートな操作が必要とされる。これを前記考
案のバイブレータで行なう場合、ステンレス材製振動体
の強力過ぎる振動が問題となる。この振動のために、振
動体がワックスパターン面に接触すると、その部分に変
形、損傷を生じることは自明のことといって良い。故に
高いリスクを冒すことになるので、前記考案のバイブレ
ータをワックスパターンの埋没作業に用いることは事実
上できないと考えられる。
動体によりすくい取れる、石膏の量は前述の従来法によ
る場合と形態的な差がない以上大同小異である。故に、
小さな歯型でも1度で満たすことはまず望めず、練和器
から何度か石膏をすくい取っては歯型に流し込み、1歯
分を満たす方法によらざるを得ないので、気泡を巻き込
む機会も変わらないことになる。
イブレータの場合には問題がある。このバイブレータの
考案では、被振動物(つまり石膏など。)に直接かつ隈
なく振動を付与して気泡を排除するものとされている
が、石膏に含まれている気泡はともかく、歯型内面、特
に角部に付着している気泡を歯型から引き離して浮き上
がらせることは困難であるからである。
を強く振動させただけでは気泡を浮き上がらせるために
大きな効果は期待できず、何かの先端を気泡に触れさせ
て引き離さなければならない。気泡に触れさせるものと
して前記考案のバイブレータが適さないのは言うまでも
ないことであろう。
複雑な形状を持ち、また印象材が薄くなっている部分も
存在する。特に印象材として、濡れの良くないラバー系
の印象材を用いた場合には、気泡を発生せずに石膏を流
し込む作業自体、大変難しいものとなる。このため、従
来は、先の細いものを石膏内に差し入れて、気泡の発生
しやすい個所を軽くなぞったり軽く突いたりすることに
より歯型内面から気泡を引き離して浮かび上がらせる必
要があったのである。
鑑みてなされたものであり、その課題は、石膏や埋没材
等の流動性の歯科用練和物を目的とする箇所に少量ず
つ、十分満たされるまで流し込むことを可能とし、かつ
また極力、気泡を巻き込むことなく練和物を目的箇所に
流し込めるようにすることである。
流し込んだときに巻き込まれて歯型面に付着した状態で
残存している気泡を歯型面の変形や損傷を来すことなく
除去することである。
本発明は、歯科用練和物の流し込み装置について、振動
発生機構にて発生した振動を、練和物の貯溜部を含む振
動伝達手段により伝達し、同貯溜部の流出口から流出し
た練和物を目的箇所へ供給するための柔軟性のチップを
振動伝達手段の末端部に設ける、という手段を講じたも
のである。
構造とすることができる。また本体の外部に配置される
振動発生機構を具備する構成によっても前記課題を解決
することができ、この場合、振動発生機構との接触部を
有する振動伝達手段によって、柔軟性チップに振動を伝
達する。
込み装置は、振動発生機構を用いて必要な振動を発生さ
せ、その振動によって歯型等に充填する歯科用練和物の
流動を促進可能とする器具である。本発明において歯科
用練和物とは、歯科用石膏類、埋没材類及び耐火模型材
類を総称するものである。
筆を握るように持って作業をすることが可能な大きさ及
び形状から成る部分を有する。本発明において利用し得
る振動発生機構としては内蔵式と非内蔵式とに大別され
る。いずれの方式でも、振動発生機構と柔軟性のチップ
とは練和物の貯溜部を含む振動伝達手段によって連絡さ
れ、振動発生機構における振動が貯溜部内の練和物を振
動させる。他方、特に本体と呼ぶ部分を有しないで、練
和物の貯留部の容器が振動伝達手段の主要な部分となる
場合にも、振動発生機構との接触によって振動を取り入
れ、貯溜部等の練和物を振動させることとなる。
れている卓上型バイブレータを振動発生機構に用いるこ
とができる。この場合、振動伝達手段は、卓上型バイブ
レータの振動を効果的に、若しくは効率良く本体へ伝え
る部材を含む。この部材としては、主として振動を伝達
し易くかつ取り扱い易い軸状部材が好適である。軸状部
材は細長い棒状のものや、中空の管状物を指す。軸状部
材は、前記練和物の貯溜部の容器が振動伝達手段の主要
部となる場合にも適用される。
良く、軟質材料ほど上記効率は低下する。また直線状か
曲線状かによっても振動伝達効率が変化する。本発明で
は柔軟性のない硬質材を用いる場合と、適度の柔軟性を
有すると同時に振動伝達効率も良い材料を用いる場合を
想定している。硬質材を用いる場合には本体と振動伝達
手段とを調節可能な方式で接続するのが望ましいのに対
して、適度の柔軟材を用いる場合には固定接続方式とし
ても操作上の問題は殆どない。
ために、振動発生機構から末端のチップまでの距離を調
節することができる。また、振動伝達手段に左右の動き
を与えるための調節手段を追加することができ、さら
に、振動伝達手段に前後の動きを与えるための調節手段
を追加することができる。また球状、塊状等の、軸状部
材軸部よりも大形の部分を振動発生機構と接触する軸状
部材の先端に設けると、操作性を向上させることができ
る。
ら流出させる。流出口は一定の開口面積で常に開口して
いるものであっても良いし、操作しないときには閉じて
いて操作によって開く、開口面積可変式のものであって
も良い。開閉可能な流出口として、貯溜部に変形力を加
えると開口を拡大し、変形力を加えないときは開口を縮
小するスリット状の構造を具備することができる。また
切り込みと開口とを組み合わせた構造としても良い。
詳細に説明する。図1及び図2には、内蔵式の振動発生
機構11を有する本体10と、非内蔵式の振動発生機構
24とともに使用する本体20を有する各例及び貯溜部
の容器が振動伝達手段の主要部分を構成している例が並
記されている。また、練和物23の貯溜部30には常に
開口した一定の流出口31と、練和物が自然には流れ出
ない程度に開口しているがさらに開口度合を変えられる
スリット状の流出口32と、開口可能な切り込み状の流
出口33及び一定の流出口31に切り込み状の流出口3
3を組み合わせた例が併記されている。
1について説明すると、振動発生機構11の駆動源12
は中空な本体10の先端部近傍に配置され、その回転軸
に偏心重り13が具備される。図示した実施例1におい
て、駆動源12には本発明に特に適した超小型モーター
を使用し、スイッチ14の操作により電源15からの電
力をオンオフする。実施例の場合、全機構を本体内に組
み込んでいる。しかし電源15が電池である必要はな
く、外部電源からコードで引いても良い。
とする偏心重り13の振動を、本体10に極力吸収させ
ずに、貯溜部30内の練和物に伝達させる構成を有す
る。この構成では、中空の振動部16に駆動源のモータ
ーを収納して固定する。本体10は硬質であり、振動発
生機構11で生じた振動を受けて、大きいぶれを起こす
(振動を増幅する)。
よって調整することができる。例えばモーターを本体中
央部に近付ければ近付けるほど振動部16の振幅は小さ
くなり、本体中央部から遠ざけて先に配置するほど振動
部16の振幅は大きくなる。よって、モーター位置の適
切な選択により、モーター側で発生した振動を本体10
に吸収させることなく、振幅を調整の上最適に設定して
振動伝達手段17に伝えることができる。
発生した振動を柔軟性のチップ35へ伝達するための手
段、構成である。実施例1の場合、本体先端部18と、
その接続相手19、接続相手19が一端に形成された接
続部材21とそれの上部に一体に設けられた前記の貯溜
部30とから成る。接続部材21の他端部は柔軟性のチ
ップとの接続相手部22となっている。
と同等の大きさ及び形状を有するカップ状乃至コーン状
の部材が使用可能であり、それにより数歯を十分満たす
だけの量の石膏等の練和物23を貯溜することができ
る。
例2について説明すると、振動発生機構24には歯科技
工用の卓上型バイブレータ29の振動盤が使用可能であ
る。図示実施例2において、本体20は内蔵式と同様に
握り持って作業可能な棒状のものとされており、一様な
太さの本体外周に取り付けたスライド手段25に振動伝
達手段17の一部としての軸状部材26が上端部にて軸
支されている。
移動させることによって、振動発生機構24と練和物の
貯溜部30との距離を遠近調節し、振動の強弱を調節す
る。スライド手段25の代わりに、本体20の長手方向
に複数の穴を形成し、そこに軸状部材の上端を嵌める位
置を選択的に変えることによっても上記の距離を遠近調
節することができる(図示せず。)。
イダ25に軸支した支軸であり、振動伝達手段17は支
軸27を中心に前後方向へ回転可能となる。止軸27部
分では締め付け可能な構造となっていても良い。28は
振動伝達手段17の一部である軸状部材26の下端に滑
り止めとして設けた塊状物であり、振動発生機構24へ
どのように接触させても、向きによらずほぼ同様の振動
を拾うことができる。例示の軸状部材26は中間に取り
外し可能な接続部を有する。
孔をあけ、そこに軸状部材26′を抜き差し可能に差し
込み、止軸27′により任意の位置に止める方法を取る
こともできる。これは実施例2の変形例1として示し
た、図1の右から2番目の本体20′を持つものがそれ
である。
して、軸状部材26″を振動発生機構24の側に設ける
方式も示してある。図1の右端の本体20″がそれであ
る。軸状部材26″には接触させ易いように腕状の部分
を設けても良い。
本体20の先端部に練和物の貯溜部30との接続手段が
設けられているのは実施例1の場合と同様である。故に
詳細な説明は省略する。実施例2における振動伝達手段
17は振動発生機構24、軸状部材26、本体20、そ
の先端部18とその接続相手19、及び貯溜部30を有
する接続部材21とから成る。
ついて説明すると、これは実質的に貯溜部30のみから
成るものである。練和物23の貯溜部30は容器がその
まま振動伝達手段17の一部となり、振動発生機構24
の振動はそこから直かに、又は振動伝達のための軸状部
材26″を経て、貯溜部30に伝達される。
口31を持っていても良いし、また開口面積が可変式の
ものであっても良いことは既に説明したとおりである
が、後者の場合、機械構造で開閉する方式では複雑化す
るため、本実施例では、貯溜部30である容器を弾性変
形可能な合成樹脂材によって形成し、貯溜部30の下部
にスリット状の流出口32と、切り込み状の流出口33
とを設けることによって開閉可能としている。貯溜部3
0として適当な材料は良好な復原力を得るために適度の
硬さと柔軟性を併有する合成樹脂或いはゴム等である。
部又はその近くに設ける。貯溜部30は概してコーン形
状を具備することが望ましく、底部が広いものよりも狭
い、よりとがった形状の方が微妙な流量調節を行い易
い。図3、図4参照。流量調節乃至開閉操作は、常開の
流出口31は指で開閉し、スリット状と切り込み状の流
出口32、33は開口を押し開くように貯溜部30に変
形力を加えることによって行う。故に操作部34は貯溜
部30の上部となる。
を押して開かない限り、振動が伝わっていても閉じた状
態を保つ。故に練和物23に振動のみを加えて脱泡操作
を行うことが容易にでき、流量の可変調節ができること
と相俟って、練和物の流し込み作業がより迅速に行える
ようになった。
に振動を加えて目的箇所へ供給可能とするためのチップ
35は、振動伝達系統の最も末端に位置する。チップ3
5は振動伝達系統を伝って来る練和物23をさらに下方
へ伝わせるものである。構造的には、チップ35は、振
動発生機構11、24で発生し伝達された振動を適度に
緩衝する機能と、歯型等の目的箇所に接触したときにそ
こを変形または損傷させないために柔軟性を有する、比
較的細長い形態のものである必要がある。
続相手部22に対して着脱可能に嵌め合わされるチップ
35が用意されている。チップ35…は数種類のものを
用意し、最適のチップを交換して使用可能とする。チッ
プ35に要求される重要な性質は前記のとおり、緩衝性
と柔軟性である。緩衝作用のためには筆の穂先状の毛先
が最も良い。しかし毛先が長過ぎるとチップ全体の振動
も弱くなり、毛と毛の間に残留する空気も多くなるので
注意を要する。
し込み装置の作用を使用方法とともに説明する。
歯科用練和物23を練和器からスパチュラ等を用いてす
くい取り、貯溜部30に貯溜する。次いで本体10、2
0、20′、20″又は貯溜部30を持つ。次いで実施
例1の場合はスイッチ14を押し、振動発生機構11を
作動させると同時にチップ35の先端を上記埋没材等の
中に漬けると振動伝達手段17から伝えられる振動を受
けて貯溜部30内の練和物23が振動し、流出口31〜
33を開状態にすると、先端に毛先36のあるものでも
そこから空気を抜くことができる。実施例2の場合には
バイブレータ29のスイッチ37を入れ、振動発生機構
24に振動伝達手段17の端部を当接させ、振動を貯溜
部30へ伝達した状態として上記と同様に作業する。
出口32、33を有する貯溜部30を使用する場合、操
作部34を押してスリットや切り込みを開き、流出量の
調整操作を行なう。この場合、流出口32、33は開閉
するだけでなく開口面積を加減することが容易に行なえ
る。また流出を止めるには、操作部34から指を放し弾
性によって復原させることで、スリット状の流出口32
や切り込み状の流出口33を閉じることができる。練和
物23の流出量は、振動発生機構11、24から貯溜部
30へ伝達される振動の強弱を加減することによっても
調節することができる。
おける使用例を示す。図5(a)実施例2は本体軸方向
のスライド手段25を有し、軸状部材26の下端の塊状
物28を振動発生機構24に当てて、拾い上げた振動を
振動伝達手段17により、先端のチップ35へ伝えてい
る。図5(b)の変形例1もほぼ同様であるが、スライ
ド手段25′により本体上の位置だけではなくて軸状部
材26′の接続位置を変える点で相違する。図5(c)
の変形例2は本体20″ではなく、振動発生機構24に
立ち上げた軸状部材26″に本体20″を当てて振動を
受ける使用状態を示している。図5(d)の変形例3
は、棒状の本体をも有しない。この例では振動発生機構
24に立ち上げた軸状部材26″に貯溜部30の容器外
面を直接当てて振動を加える。実施例2とその変形例の
各例においても練和物23の流出量を調整する点は前記
実施例1について説明したのと同様である。
ーン内面に埋没材を流し込むには、図6に示すように、
チップ先端をパターン内面の側面には接触させないよう
にして、振動停止のまま最深部のみに触れさせる。ここ
で振動を加えると練和物23である埋没材はチップ先端
まで練続して流れ下って、ワックスパターン40をその
最深部から満たして行く、と同時にワックスパターン4
0の内面の気泡41を生じやすい箇所を軽くなぞる操作
をする(図7(a)参照)。上記操作を埋没材(23)
がワックスパターン40の気泡41を生じやすいマージ
ン部42からあふれだすまで行ない(図7(b))、そ
の後チップ先端を埋没材(23)から引き抜く。
パターン40が複数の場合でも、早く、容易かつ気泡を
混入させずに埋没材(23)をワックスパターン内に充
填することができる。またワックスパターンの咬合面の
ように凹凸の大きい箇所43についても(図8)、チッ
プ35の先端を咬合面に接触させてから振動を加え、軽
く延ばすように周囲に拡げて行くことにより、気泡を作
らずに埋没材(23)を流し込むことができる。
前記鋳造冠パターン内面への埋没材の流し込み操作と基
本的に同様で良い。練和物23である石膏は、トレー4
4中の印象材45によって形成されている歯型の内面に
充填され、その際にチップ35を振動停止のまま歯型の
最深部まで位置させてから振動させることで、石膏を確
実に誘導することができる。
は、チップ35の柔軟な先端で内面を軽くなぞり、振動
するチップ先端を直接気泡41に接触させ、浮き出させ
ることができるのも前記と同様である。実施例1につい
て、本発明による練和物23の流し込み操作では、従来
行なわれていたテーブル上のバイブレーターの振動を使
用しなくても流し込みが可能である。また埋没材や石膏
等の練和物23は貯溜部30内で振動を受けるために硬
化が遅延されることとなり、作業時間に少々の余裕を生
む効果もある。
るものであるから、歯科用練和物を歯型内面の最深部等
目的とする箇所に少量ずつ、しかも歯型が十分満たされ
るまで連続して流し込むことができ、気泡を巻き込むお
それが少なくなり、万が一残存してしまった気泡に対し
ては柔軟性のチップを目的箇所に接触させるので、気泡
を直接吊り上げるように歯型内面から引き離し、効果的
な気泡の除去が可能となり、歯型面の変形や損傷を来た
すおそれがない。特に本発明では振動発生機構を内蔵し
ない本体にあっても内蔵する本体の場合と同様、効率良
く振動を貯溜部へ伝達することができ、振動が伝達され
ただけでは流出口が開かない流量可変構成を有すること
と相俟って、作業性を著しく良好なものとすることがで
きる、という顕著な効果を奏する。
施例1及び実施例2とその変形例1、2、3を示す分解
斜視図。
の開閉説明図。 (d)練和物の流動状態を示す説明図。
図。 (b)同じく変形例1の側面説明図。 (c)同じく変形例2の側面説明図。 (d)同じく変形例3の側面説明図。
6)
7)
Claims (8)
- 【請求項1】 片手で持つことができる部分を有し、振
動発生機構にて発生した振動を貯溜部の歯科用練和物に
加えてその流し込みを促進可能とする装置であって、振
動発生機構にて発生した振動を、練和物の貯溜部を含む
振動伝達手段により伝達し、同貯溜部の流出口から流出
する練和物を目的箇所へ供給するための柔軟性のチップ
を振動伝達手段の末端部に設けたことを特徴とする歯科
用練和物の流し込み装置。 - 【請求項2】 振動発生機構を内部に配置した本体を具
備し、同振動発生機構にて発生した振動を、振動伝達手
段により柔軟性のチップに伝達可能とした構成を有する
請求項1記載の歯科用練和物の流し込み装置。 - 【請求項3】 振動発生機構を外部に配置した本体を具
備し、同振動発生機構との接触によって、柔軟性のチッ
プに振動を伝達するために、振動伝達手段を設けた構成
を有する請求項1記載の歯科用練和物の流し込み装置。 - 【請求項4】 振動伝達手段は、本体への取り付け位置
を調節可能にするスライド手段を有している請求項3記
載の歯科用練和物の流し込み装置。 - 【請求項5】 振動伝達手段は、本体への取り付け位置
にて前後方向へ回転可能に軸支した支軸を有している請
求項3又は4記載の歯科用練和物の流し込み装置。 - 【請求項6】 流出口は、変形力を加えると開口を拡大
し、変形力を加えないときには開口を縮小するか又は閉
じている構造を有する請求項1記載の歯科用練和物の流
し込み装置。 - 【請求項7】 流出口は、弾性変形可能な貯溜部に形成
した開閉可能なスリットである請求項1又は6記載の歯
科用練和物の流し込み装置。 - 【請求項8】 流出口は、弾性変形可能な貯溜部に形成
した開閉可能な切り込みを有する請求項1、6又は7の
いずれかに記載の歯科用練和物の流し込み装置。
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