JP2000299848A - 双方向通信システム - Google Patents

双方向通信システム

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JP2000299848A JP2000017372A JP2000017372A JP2000299848A JP 2000299848 A JP2000299848 A JP 2000299848A JP 2000017372 A JP2000017372 A JP 2000017372A JP 2000017372 A JP2000017372 A JP 2000017372A JP 2000299848 A JP2000299848 A JP 2000299848A
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  • Two-Way Televisions, Distribution Of Moving Picture Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 CATV網等の双方向通信システムにおい
て,従来のケーブル接続用の子局の基本仕様を変えずに
ネットワーク上の任意箇所を無線化する。 【解決手段】 親局10と子局60とを結ぶケーブル経
路C上の任意箇所を,互いに無線で通信を行う1対の無
線中継基地局20−無線中継子局40で接続し、それぞ
れ,ケーブル側から受信した変調信号を所定の無線送信
用周波数に変換して送出すると共に,相手側の無線通信
手段から受信した信号を所定のケーブル送信用周波数に
変換してケーブル側に送出するように構成し、無線中継
子局40の配下にある子局は,ケーブルのみで接続され
ている子局と同様の構成とする。無線中継基地局20,
中継子局40は,ケーブル経路上の任意の箇所に設置す
ることができるため,通信網の構成の自由度が広がると
共に,従来のケーブル接続用の子局の基本仕様を変える
ことなくネットワークの一部を無線化することが可能と
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,例えば双方向CA
TV等,親局と1又は複数の子局との間で双方向のデー
タ通信を行う双方向通信システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】CATV(Cable Television)は,元々テ
レビ電波の届きにくい難視聴地域にテレビ放送を配給す
ることを目的としてサービスが開始されたため,従来の
CATVは専ら単方向のTV配信サービスとして利用さ
れてきた。しかしながら近年では,上記CATVのケー
ブル網を利用して双方向通信を実現し,各家庭に対して
例えば高速なインターネット常時接続サービスや電話サ
ービスを提供しようとする試みがなされ,注目されてい
る(例えば特開平9−46667号公報)。しかしなが
ら,上記のような従来のCATV網を用いた双方向通信
システムでは,全ての加入者宅までケーブルを敷設する
必要があり,加入者の増加に伴って大きな投資が必要に
なる。また,種々の理由でケーブルの敷設が不可能,若
しくは困難な場合も多い。例えば集合住宅などの場合に
は,各戸が連続して並んでいることから,実際にサービ
スを享受しない隣接戸などにも工事が必要な場合があ
る。このように,上記従来の双方向CATV通信システ
ムでは加入者を増加させる上で大きな問題点があった。
そこで,家庭用端末に無線送受信機能を持たせ,ネット
ワークの末端部分を無線に置き換えた双方向無線CAT
Vシステムが,例えば特開平10−13818号公報に
提案されている。この双方向無線CATVシステムは,
図17に示すように,家庭用端末101(子局),基地
局102,ノード局104,及びこれらを一括して制御
するヘッドエンド局103(親局)からなり,上記ヘッ
ドエンド局103から上記ノード局104を介して上記
基地局102までは従来通りケーブル接続され,上記基
地局102と複数の家庭用端末101との間は10GH
z帯以上の周波数を用いて無線で接続される。上記基地
局102では,通信データの変復調,及び無線周波数と
の間の周波数変換が行われる。これにより,新たにケー
ブルを敷設することが難しい地域などでも容易にサービ
スを提供することが可能となり,また,集合住宅などに
も好適である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,上記の
ような双方向無線CATVシステムでは,基地局から家
庭用端末に至る構成が従来からのケーブル接続のみによ
る双方向CATVシステムと全く異なることから,例え
ば従来からのケーブル接続のみによる双方向CATVシ
ステムを拡張して無線接続による加入者を共存させるよ
うなシステムとすることは難しい。特に,家庭用端末と
して従来からのケーブル接続用の家庭用端末を用いるこ
とはできず,新たに無線送受信機能を持たせた家庭用端
末を用いる必要があり,有線接続,無線接続それぞれの
機器仕様が統一できないという問題点があった。また,
末端以外の経路の一部を無線化したり,既存のCATV
網の一部を無線に置き換えたりといったことには対応で
きない。更に,上記双方向無線CATVシステムのよう
に10GHz帯以上の無線周波数帯を用いた通信では,
降雨減衰によって時には数十dB以上の大きな信号減衰
が予想されるが,上記双方向無線CATVシステムでは
これに対する特別の配慮がなされていないために,無線
系の信号減衰量の変動によって復調特性が悪化する可能
性があった。また,このような大きな信号減衰量の変化
に対応できる特別のモデムを設計することも考えられる
が,コスト高となってシステム全体のコストパフォーマ
ンスを損なう恐れが生じる。本発明は上記事情に鑑みて
なされたものであり,その目的とするところは,従来の
ケーブル接続用の子局の基本仕様を変えることなくネッ
トワークの一部を無線化することができ,更に,システ
ム全体のコストパフォーマンスを損なうことなく無線系
の信号減衰量の変動に対応することが可能な双方向通信
システムを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,本発明は,親局と1又は複数の子局との間で双方向
のデータ通信を行う双方向通信システムにおいて,上記
親局と上記子局とを結ぶケーブル経路上の任意箇所が,
互いに無線で通信を行う1対の親局側無線通信手段と子
局側無線通信手段とで接続され,上記親局側無線通信手
段と上記子局側無線通信手段は,それぞれ,ケーブル側
から受信した変調信号を所定の無線送信用周波数に変換
して送出すると共に,相手側の無線通信手段から無線に
より受信した信号を所定のケーブル送信用周波数に変換
してケーブル側に送出するように構成されてなることを
特徴とする双方向通信システムとして構成されている。
更に,上記親局側無線通信手段が,上記親局側からの信
号のうち,当該親局側無線通信手段の下流側に接続され
ている子局に対する信号のみを選択的に上記子局側無線
通信手段に送信するようにすれば,無線周波数が効率的
に使用できる。また,無線の送信アンプの負荷も軽減で
きるため,より出力の小さな安価なシステムとすること
が可能である。また,上記親局から上記子局への下り信
号を所定レベルに補正する下り信号レベル補正手段と,
上記子局から上記親局への上り信号を上記下り信号レベ
ル補正手段による補正量に基づいて補正する上り信号レ
ベル補正手段とを,上記子局側無線通信手段若しくは上
記子局に搭載すれば,親局に到達した時点での上り信号
のレベルを,有線系,無線系での減衰変動に関わらず常
に一定値とすることが可能である。更に,上記下り信号
レベル補正手段,及び上記上り信号レベル補正手段を上
記親局側無線通信手段にも搭載すれば,子局に搭載され
る上記下り信号レベル補正手段及び上記上り信号レベル
補正手段は無線系(親局側−子局側無線通信手段間)で
の動的な減衰変動のみを補正すればよく,比較的狭いダ
イナミックレンジで設計を行うことが可能となり,回路
的な負荷が低減できる。
【0005】また,一般にケーブル網内では下り方向に
64値や256値の多値直交振幅変調が行いられている
が,このような高次変調方式では高い信号対雑音比が要
求される。しかしながら,10GHz以上の無線周波数
帯を用いた通信では,伝搬距離に応じて大きな信号減衰
を受ける可能性があるため,ケーブル網内の信号をその
まま周波数変換して10GHz無線周波数帯域で飛ばす
場合には,この様な多値の変調方式を採用することは難
しい。そこで,上記親局側無線通信手段に,高次(例え
ば64値や256値)の直交振幅変調信号を復調し,よ
り低次(例えば4値や16値)の直交振幅変調方式で変
調する第1の復変調変換器を搭載することが望ましい。
更に,上記子局側無線通信手段にも,低次(例えば4値
や16値)の直交振幅変調信号を復調し,より高次(例
えば64値や256値)の直交振幅変調方式で変調する
第2の復変調変換器を搭載することが望ましい。
【0006】また,上記子局から受信した信号レベルと
所定の適正レベルとの比較に基づく信号レベル補正指令
を上記子局に対して送信する補正指令送出手段を上記親
局に搭載し,上記親局から受信した上記信号レベル補正
指令に基づいて,上記親局へ送信する信号の送信レベル
を補正する送信レベル制御手段を上記子局に搭載すれ
ば,親局に到達したときの上り信号のレベルを所定の適
正レベルに精度良く一致させることが可能となる。ま
た,上記子局側無線通信手段へ送信する信号と共に一定
強度のパイロット信号を送出するパイロット信号発生手
段を上記親局側無線通信手段に搭載し,上記親局側無線
通信手段から受信した上記パイロット信号に基づいて上
記親局側無線通信手段から受信した信号のレベルと上記
子局側から受信した上り信号のレベルとを補正する信号
補正手段を上記子局側無線通信手段に搭載して無線区間
でのレベル変動を補正すれば,子局では,無線系(親局
側−子局側無線通信手段間)で下り/上り信号が経験す
る動的変動の影響を受けずに有線系で発生するゲイン変
動のみを補正すればよく,比較的少ないダイナミックレ
ンジで設計をおこなうことができ,回路的な負荷が低減
される。また,無線系を介して接続を行う場合に,有線
系での接続を前提に設計された子局をそのまま用いるこ
とが可能となる。尚,当該双方向通信システムは,例え
ばケーブルテレビのネットワーク上に構築することが可
能である。
【0007】
【作用】本発明によれば,親局側−子局側無線通信手段
間では無線送信用周波数に変換された上り/下り信号が
送受信されるが,無線で受信した上り/下り信号は,上
記無線送信用周波数への変換前の周波数に変換されてケ
ーブル側に送出される。従って,上記子局側無線通信手
段の配下にある子局は,ケーブルのみで接続されている
子局と同様の構成とすることができる。更に,上記親局
側/子局側無線通信手段は,各子局の直前に設置するだ
けでなく,ケーブル経路上の任意の箇所に設置すること
が可能であるため,通信網の構成の自由度が広がると共
に,既存の有線系のみによる通信網を拡張することも容
易である。このように,本発明によって,従来のケーブ
ル接続用の子局の基本仕様を変えることなくネットワー
クの一部を無線化することが可能となる。また,上記親
局から上記子局への下り信号を所定レベルに補正する下
り信号レベル補正手段と,上記子局から上記親局への上
り信号を上記下り信号レベル補正手段による補正量に基
づいて補正する上り信号レベル補正手段とを,上記子局
側無線通信手段若しくは上記子局に搭載すれば,上り信
号が親局に到達するまでに受けるであろう減衰量を予め
子局において補正される。これにより,親局に到達した
時点での上り信号のレベルを,有線系,無線系での減衰
変動に関わらず常に一定値とすることが可能となる。更
に,上記下り信号レベル補正手段,及び上記上り信号レ
ベル補正手段を上記親局側無線通信手段にも搭載すれ
ば,無線系に送出されるときの送信レベルが一定に保た
れる。これにより,子局に搭載される上記下り信号レベ
ル補正手段及び上記上り信号レベル補正手段は無線系で
の動的な減衰変動のみを補正すればよく,比較的狭いダ
イナミックレンジで設計を行うことが可能となり,回路
的な負荷が低減できる。
【0008】また,上記親局側無線通信手段に,高次
(例えば64値や256値)の直交振幅変調信号を復調
し,より低次(例えば4値や16値)の直交振幅変調方
式で変調する第1の復変調変換器を搭載し,ケーブル網
内の高次の直交振幅変調信号を,無線周波数に変換する
前に信号対雑音比の要求が緩い低次の直交振幅変調信号
に変換することにより,降雨等の大きな減衰を受ける無
線区間において安定な通信が実現可能となる。更に,上
記子局側無線通信手段に,低次(例えば4値や16値)
の直交振幅変調信号を復調し,より高次(例えば64値
や256値)の直交振幅変調方式で変調する第2の復変
調変換器を搭載すれば,子局側の有線系では親局から送
出された下り信号と同一の変調方式となるため,途中に
変調方式の異なる無線区間が存在するか否かに関わら
ず,全て同じ構成の子局を用いることが可能である。
【0009】また,上記子局から受信した信号レベルと
所定の適正レベルとの比較に基づく信号レベル補正指令
を上記子局に対して送信する補正指令送出手段を上記親
局に搭載し,上記親局から受信した上記信号レベル補正
指令に基づいて,上記親局へ送信する信号の送信レベル
を補正する送信レベル制御手段を上記子局に搭載すれ
ば,上記送信レベル制御手段による上り信号の送信レベ
ル調整が繰り返され,親局における受信レベルが次第に
適正レベルに収束する。これにより,親局に到達したと
きの上り信号のレベルを所定の適正レベルに精度良く一
致させることが可能となる。また,上記子局側無線通信
手段へ送信する信号と共に一定強度のパイロット信号を
送出するパイロット信号発生手段を上記親局側無線通信
手段に搭載し,上記親局側無線通信手段から受信した上
記パイロット信号に基づいて上記親局側無線通信手段か
ら受信した信号のレベルと上記子局側から受信した上り
信号のレベルとを補正する信号補正手段を上記子局側無
線通信手段に搭載すれば,上記子局側無線通信手段の下
流側での下り信号のレベルは上記親局側無線通信手段の
上流側でのレベルと同一となる。従って,子局では無線
系で下り/上り信号が経験する動的変動の影響を受けず
に有線系で発生するゲイン変動のみを補正すればよく,
比較的少ないダイナミックレンジで設計をおこなうこと
ができ,回路的な負荷が低減される。また,無線系を介
して接続を行う場合に,有線系での接続を前提に設計さ
れた子局をそのまま用いることが可能となる。以上のよ
うに,システム全体のコストパフォーマンスを損なうこ
となく無線系の信号減衰量の変動に対応することが可能
な双方向通信システムを提供することが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下,添付図面を参照して本発明
の実施の形態につき説明し,本発明の理解に供する。
尚,以下の実施の形態は,本発明を具体化した一例であ
って,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではな
い。ここに,図1は本発明の実施の形態1に係る双方向
CATVシステムA1の概略全体構成を示す図,図2は
親局10の概略構成を示すブロック図,図3は無線中継
基地局20の概略構成を示すブロック図,図4は無線中
継子局40の概略構成を示すブロック図,図5は子局6
0の概略構成を示すブロック図,図6は上記双方向CA
TVシステムA1における無線系を介する親局−子局間
での上り/下り信号の強度レベル変動の一例を示す図,
図7は実施の形態2に係る双方向CATVシステムA2
における無線系を介する親局−子局間での上り/下り信
号の強度レベル変動の一例を示す図,図8はCATVヘ
ッドエンド出口における同軸ケーブルC中の信号の周波
数配置の一例を示す図,図9は実施の形態3に係る双方
向CATVシステムA1′における無線系を介する親局
−子局間での上り/下り信号の強度レベル変動の一例を
示す図,図10は実施の形態4に係る双方向CATVシ
ステムA2′における無線系を介する親局−子局間での
上り/下り信号の強度レベル変動の一例を示す図,図1
1は実施の形態5に係る双方向CATVシステムA3に
おける無線中継基地局20′の概略構成を示すブロック
図,図12は同じく無線中継子局40′の概略構成を示
すブロック図,図13は上記無線中継子局40′のパイ
ロット信号レベル検出器53の周辺についての詳細ブロ
ック図,図14はパイロット信号レベルpとdef(パ
イロット信号レベルpと参照レベルrefとの差)との
関係,及び上記defと上記可変アッテネータの制御量
(減衰量)の関係の一例を示す図,図15は上記双方向
CATVシステムA3における無線系を介する親局−子
局間での上り/下り信号の強度レベル変動の一例を示す
図,図16は上記双方向CATVシステムA3における
CATVヘッドエンド出口の同軸ケーブルC中の信号の
周波数配置の一例を示す図である。
【0011】(実施の形態1)本実施の形態1に係る双
方向CATVシステムA1は,請求項1〜4に係る双方
向通信システムをCATV網に適用し,各加入者にアナ
ログTV放送の他,高速のインターネット常時接続サー
ビスを提供できるようにした一例であり,図1に示す如
く,CATVヘッドエンド0と,各加入者宅に設置され
る複数の子局60a,60b(子局60で総称する)
と,それらを結ぶ信号経路を構成する同軸ケーブルC
(ケーブルの一例)と,該同軸ケーブルCの任意箇所を
無線で接続する無線中継基地局20(親局側無線通信手
段の一例)/無線中継子局40(子局側無線通信手段の
一例)とを具備して構成されている。
【0012】上記CATVヘッドエンド0は,アナログ
TV映像を配信するためのCATVアナログ映像配信シ
ステム1の他,双方向通信のための複数の親局10や各
種サーバ,それらをインターネットに接続するルータ2
が収容されている。上記CATVアナログ映像配信シス
テム1と上記各親局10はその下流側で接続され,その
接続点には合波器2が設置されている。上記CATVヘ
ッドエンド0の下流側出口からは,同軸ケーブル網がツ
リー状に敷設され,その端部にはTV受信機や子局60
b,上記無線中継基地局20が接続されている。ここ
で,上記CATVヘッドエンド0と上記TV受信機や子
局60bを結ぶケーブル網部分については,従来のケー
ブル接続のみによるCATV網の構成と基本的に共通で
ある。また,上記無線中継基地局20の下流側には,上
記無線中継基地局20との間で無線通信を行う無線中継
子局40が設置され,更に上記無線中継子局40の下流
側には同軸ケーブルCによって子局60aが接続されて
いる。即ち,上記無線中継基地局20から下流側は,既
存のCATV網を拡張する形で設置されている。上記子
局60a,60bはそれぞれEthernetインター
フェイスを搭載しており,1又は複数のパソコン等がネ
ットワーク接続されている。尚,上記子局60aと60
bは,親局10との間の信号経路上に無線系(無線中継
基地局20−無線中継子局40)を介在しているか否か
が異なるのみで,基本的構成は共通である。また,上記
無線中継基地局20と上記無線中継子局40との関係,
及び上記無線中継子局40と子局60aとの関係は,そ
れぞれ1対1でも1対多でもよい。
【0013】本システムA1の通信経路上では,上記C
ATVアナログ映像配信システム1からTV受信機への
アナログTV放送波と,上記親局10と上記子局60と
の間の双方向データ通信波との共存が可能である。上記
双方向データ通信については,子局60から親局10方
向の信号を伝送する上り信号と,親局10から子局60
方向の下り信号とは別々の周波数を用いる周波数分割二
重化方式(FDD)が用いられている。更に,上記下り
信号は,時分割多重化方式(TDM)により異なる子局
60への信号が多重化され,上記上り信号は,異なる子
局60からの信号がバースト波による時分割多元接続
(TDMA)により多重化される。上記CATVヘッド
エンド0の下流側出口では,上記CATVアナログ映像
配信システム1からのアナログTV放送波と,双方向デ
ータ通信用の上記上り/下り信号が重畳されており,そ
の周波数配置は例えば図8のようになっている。
【0014】続いて,図2〜図5に示す親局10,無線
中継基地局20,無線中継子局40,及び子局60の概
略構成ブロック図を参照しながら,各部の動作,及び通
信の流れについて説明する。まず,図2,図5を用い
て,親局10と子局60との間の通信動作について説明
する。本システムA1では,加入者に対してインターネ
ット常時接続サービスを提供している。そのため,図
2,図5に示すように,親局10,子局60共にEth
ernetのインターフェイス回路11,66を備えて
いる。親局10において,上記インターフェイス回路1
1を介して取り込まれた各子局向け信号は,通信制御部
12において時分割多重化方式によって多重化され,変
調器13においてQPSK変調が施された後,自分(当
該親局)の送信周波数として割り当てられた帯域に周波
数変換され,周波数によって信号の流れ方向を制御する
デバイスであるダイプレクサ14を介して下り信号とし
て送出される。上記親局10からの下り信号は,他の親
局10からの下り信号や上記CATVアナログ映像配信
システム1からのアナログTV放送波と重畳されて同軸
ケーブルCに送出される。上記同軸ケーブルCや後述す
る無線中継系(無線中継基地局20と無線中継子局4
0)を介して子局60に到達した下り信号は,ダイプレ
クサ61を介して子局60内に取り込まれる。子局60
では予め自分が通信を行う親局10に割り当てられてい
る周波数帯域が分かっており,バンドパスフィルタ62
によってその周波数帯域のみが取得される。続いて,上
記下り信号は受信AGC回路63(下り信号レベル補正
手段の一例)によって受信ゲインが一定レベルに補正さ
れた後,復調器64によってQPSK復調され,通信制
御部65において再生される。得られたデータが,自分
の配下に接続されている加入者機器宛のものであれば,
上記インターフェイス回路66を介して上記加入者機器
に送られる。
【0015】一方,上記加入者機器からインターフェイ
ス回路66を介して子局60内に取り込まれた上り信号
は,まず通信制御部65に送られる。ここで,上記上り
信号はポーリング方式によって子局60から親局10に
対して送信される。即ち,親局10がポーリングによっ
て各子局60に対して上り方向のトラフィックを持って
いるか否かを尋ね,ある子局が上り方向のトラフィック
を持っていればその子局がポーリングを受けたタイミン
グで上り信号を送出する。この時,各子局の送信クロッ
クは親局のそれとは完全に同期が取れていないので,送
出するフレームの先頭には同期用のプリアンブルが必要
である。この時,各子局は親局から連続波として送信さ
れている下り信号からクロック再生を行い,これを送信
の際のクロックとして利用すれば,上記同期が容易とな
る。このように,上記通信制御部65は上記親局10か
らのポーリングを待って上記上り信号を送出する。上記
上り信号は,変調器67においてQPSK変調が施され
た後,送信GC回路68(上り信号レベル補正手段の一
例)によって送信ゲインが補正される。この送信GC回
路68によるゲイン補正には,上記受信AGC回路63
によって行われた下り信号のゲイン補正量がそのまま用
いられる(詳細は後述する)。上記送信GC回路68で
ゲイン補正された上り信号は,ダイプレクサ61を介し
て親局10に接続された同軸ケーブルCに送出される。
上記同軸ケーブルCや後述する無線中継系(無線中継基
地局20と無線中継子局40)を介して親局10に到達
した上り信号は,上記ダイプレクサ14を介して親局1
0内に取り込まれ,復調器15において復調された後,
上記通信制御部12に送られて再生される。得られたデ
ータは,必要に応じて上記インターフェイス回路11を
介してインターネットに送出される。
【0016】続いて,図3,図4を用いて,無線中継基
地局20と無線中継子局40との間の無線中継系の動作
説明を行う。無線中継基地局20は,上記親局10と,
有線CATVネットワーク(同軸ケーブルC)を介して
接続されている。上記同軸ケーブルCからダイプレクサ
21を介して取り込まれた高調波側の下り信号(図8参
照)は,バンドパスフィルタ22によって当該基地局2
0の配下に接続されている子局に無関係の信号が排除さ
れた後,受信AGC回路23(下り信号レベル補正手段
の一例)によって受信ゲインが一定レベルに補正され,
アップコンバータ24によって無線周波数に周波数変換
される。この際,変換前の下り信号周波数と変換後の無
線周波数はチャネルセレクタ32によって設定可能であ
る。上記チャネルセレクタ32は周波数シンセサイザか
らなり,アップコンバータ24に供給する発振周波数を
変更することで,信号を所望の無線周波数に変換するこ
とが可能である。無線周波数に周波数変換された下り信
号は,パワーアンプ25によって電力増幅され,送信ア
ンテナ26を介して空中に放射される。ここで,送信ア
ンテナ26からは,当該基地局20の配下に接続されて
いない子局60に対する信号を送出しないため,無線周
波数が効率的に使用できる。また,無線の送信アンプの
負荷も軽減できるため,より出力の小さな安価なシステ
ムとすることが可能である。尚,送信アンテナ26は,
空間的に散らばって存在する複数の無線中継子局40に
対して下り信号を送信するためにホーンアンテナを用い
ることが望ましい。適度に広がりを持って送出された下
り信号は,空間を伝搬して無線中継子局40の受信アン
テナ41に到達する。無線中継子局40の受信アンテナ
41は,対応する所定の無線中継基地局20からの送信
波を受信するため,指向性の強いパラボラアンテナを用
いることが望ましい。上記受信アンテナ41で受信され
た下り信号は,ローノイズアンプ42で必要な増幅を受
けた後,ダウンコンバータ43で当該信号が同軸ケーブ
ルC上を伝搬される場合に割り当てられた周波数帯域に
周波数変換され,バンドパスフィルタ44,ダイプレク
サ45を介して配下の子局60に接続された同軸ケーブ
ルCに送出される。
【0017】一方,配下の子局60からの上り信号は同
軸ケーブルCから無線中継子局40に取り込まれ,ダイ
プレクサ45,バンドパスフィルタ46を介してアップ
コンバータ47によって無線周波数に周波数変換された
後,パワーアンプ48によって電力増幅され,送信アン
テナ49を介して空中に送出される。送信アンテナ49
は,対応する所定の無線中継基地局20に対してのみ送
信を行えばよいため,指向性の強いパラボラアンテナを
用いることが望ましい。上記送信アンテナ49から送出
された上り信号は,空間を伝搬して無線中継基地局20
の受信アンテナ27に到達する。無線中継基地局20の
受信アンテナ27は,空間的に散らばって存在する複数
の無線中継子局40からの上り信号を受信するためにホ
ーンアンテナを用いることが望ましい。上記受信アンテ
ナ27で受信された上り信号は,ローノイズアンプ28
で一定の増幅を受けた後,ダウンコンバータ29で当該
信号が同軸ケーブルC上を伝搬される場合に割り当てら
れた周波数帯域に周波数変換され,送信GC回路30
(上り信号レベル補正手段の一例)によってゲイン補正
される。この送信GC回路30によるゲイン補正には,
上記受信AGC回路23で用いられた下り信号のゲイン
補正量がそのまま用いられる(詳細は後述する)。上記
送信GC回路30でゲイン補正された上り信号は,バン
ドパスフィルタ31,ダイプレクサ21を介して親局1
0に接続された同軸ケーブルCに送出される。以上のよ
うに,上記無線中継基地局20と上記無線中継子局40
との間では無線周波数に変換された上り/下り信号が送
受信されるが,無線で受信した上り/下り信号は,上記
無線周波数への変換前の周波数に変換されてケーブル側
に送出されるため,上記無線中継子局40の配下にある
子局60aは,ケーブルのみで接続されている子局60
bと同様の構成とすることができる。更に,上記無線中
継基地局20と上記無線中継子局40は,図1のように
各子局60の直前に設置するだけでなく,CATV網の
任意の箇所に設置することが可能である。これにより,
CATV網の構成の自由度が広がると共に,既存の有線
系のCATV網を拡張することも容易である。また,上
記無線中継基地局20と上記無線中継子局40は変復調
機能を持たないために,その設備は極めて軽微なものに
することが可能である。また,これにより,自然環境の
変化(雨,風,気温差等)に対する防護対策もまた軽微
なものにすることが可能であり,コスト低減という副次
的効果も得られる。
【0018】続いて,図6を用いて,本システムA1に
おけるゲイン調整について説明する。図6の上半分に
は,図2〜図5に示した親局10,無線中継基地局2
0,無線中継子局40,及び子局60の構成ブロック図
の中から,ゲイン調整に関与する要素を中心に以下の説
明に必要な要素のみを抜き出して図示している。本図で
は,簡単のため,1つの無線中継基地局20を介して各
1つの無線中継子局40及び子局60が有線系に接続さ
れた例を示しているが,無線中継基地局20が複数あっ
ても,また無線中継子局40及び子局60が複数あって
も説明の主旨に変わりはない。また,図6の下半分に
は,上半分のブロック図に対応する形で,下り信号及び
上り信号のレベルダイヤグラムを図示している。尚,上
記レベルダイヤグラムの縦軸は,その位置での信号強度
を相対的に示したものであって絶対的な強度を示したも
のではない。
【0019】図6を参照しながら,まず下り信号のゲイ
ン調整の様子を説明する。親局10から送信された下り
信号は,同軸ケーブルCを伝搬して無線中継基地局20
に至る。ここで,親局10からの送信出力は一定レベル
である。これは,下り信号は数多くの子局によって受信
されるため,親局側で各子局の個別の状況に合わせてゲ
イン調整をすることはできないからである。下り信号
は,無線中継基地局20に至るまでの間に伝搬距離に応
じた減衰を受ける(図6のレベルダイヤグラムに実線で
示す)。ところが,無線中継基地局20に至る同軸ケー
ブルCは例えば数km以上といった長さであるため,こ
の間の減衰量はケーブル特性の経年変化や,途中経路の
分岐工事などによって変化する(一例を図6のレベルダ
イヤグラムに破線で示す)。このような到達レベルの違
いに関わらず,無線中継基地局20の受信AGC回路2
3では下り信号が一定レベルに調整される。受信AGC
回路23によってゲイン補正を受けた下り信号は,周波
数変換,パワーアンプ25による増幅を経て空中に放射
される。尚,上記パワーアンプ25による増幅率は常に
一定である。無線中継基地局20から放射された無線波
はやがて無線中継子局40に至る。この無線伝搬時に下
り信号は減衰を受けるが,その減衰量は天候等に大きく
左右される。例えば10GHz帯以上の周波数では,晴
天時には実線で示すような減衰であったものが,降雨時
には雨粒による散乱で破線で示すようなより大きな減衰
を受ける。このように,無線経路の環境により,無線中
継子局40に到達する信号レベルは動的に変化する。無
線中継子局40に到達した下り信号は非常に微弱になっ
ているので,ローノイズアンプ42による一定増幅率の
増幅を受けて周波数変換され,子局60側に送出され
る。このように,無線中継子局40内では下り信号の到
達レベルの差(図中の実線と破線のレベル差)はそのま
ま維持される。子局60では,上記無線中継子局40か
ら受信した下り信号が,受信AGC回路63によって再
び一定レベルに調整され,復調器64に送られる。以上
のように,本システムA1では,無線中継基地局20に
受信AGC回路23を搭載することにより無線系に送出
されるときの送信レベルが一定に保たれるため,子局6
0に搭載される受信AGC回路63は無線系での動的な
減衰変動のみを補正すればよく,比較的狭いダイナミッ
クレンジで設計を行うことが可能となり,回路的な負荷
が低減できる。無線区間の降雨減衰量変動は,場合によ
っては数十dBに達することがあり,これに加えて有線
系での減衰量変動を補正する場合には,一箇所のAGC
回路では非常に大きな制御ダイナミックレンジが必要に
なり,設計が困難になる。また,無線中継基地局20,
及び子局60における受信AGC回路(及び送信GC回
路)の追従範囲を図6に斜線で示したが,無線中継基地
局20及び子局60を設置した後の動的なゲイン変動が
この範囲に収まっていれば,残りの追従ダイナミックレ
ンジはマージンとして残る。これは,このマージンの分
は設置時の固定的な受信レベルがずれていても許容され
るということを示しており,動的ゲイン変動に対する補
正が無線中継基地局20と子局60に分散されて,マー
ジンが増えれば設置時の調整もそれだけ容易になる。
【0020】続いて,同様に上り信号のゲイン調整の様
子を説明する。上り信号は数多くの子局から親局に対し
て送信されるため,親局側で各子局からの個別の状況に
合わせて上り信号のゲイン調整をすることはできない。
そこで,上り信号は下り信号と同じ経路を通過して親局
に至るということを利用して,下り信号のレベル変動分
を上り信号のゲイン調整にフィードフォワードし,上り
信号が親局に到達するまでに受けるであろう減衰量を予
め子局において補正することにより,途中経路の減衰量
変動の如何に関わらず親局に到達したときの上り信号の
レベルが一定となるように制御する。即ち,まず子局6
0において,変調器67から一定レベルで送出された上
り信号に対して,送信GC回路68によるゲイン補正が
行われる。このときの補正量としては,上述した理由か
ら上記受信AGC回路63による下り信号の補正量がそ
のまま用いられる。例えば,子局60の受信AGC回路
63における補正量が小さい場合には,無線区間の減衰
が少なく比較的高レベルで下り信号が無線中継子局40
に到達したことを意味している。従って,この場合には
送信GC回路68において上記受信AGC回路63によ
る補正量と同じ小さな補正量を用いることにより,上記
無線区間を通過して無線中継基地局20に至る上り信号
のレベルダイヤグラムは実線で示すようになる。逆に,
下り信号の減衰が大きかった場合には,送信GC回路6
8において上記受信AGC回路63による補正量と同じ
大きな補正量を用いることにより,上り信号のレベルダ
イヤグラムは破線で示すようになる。結果的に,低レベ
ルで送出された場合には小さな減衰を受け,高レベルで
送出された場合には大きな減衰を受けるため,無線中継
基地局20に到達した時点の上り信号のレベルは常に一
定値となる。無線中継基地局20に到達した上り信号
は,ローノイズアンプ28で増幅され,周波数変換を受
けて送信GC回路30に至る。この送信GC回路30に
おいても,上記子局60の送信GC回路68の場合と同
様,有線系(親局10と無線中継基地局20との間のケ
ーブル経路)で受けるであろう減衰量を予め補正するた
め,受信AGC回路23による下り信号の補正量がその
まま用いられる。これにより,親局10に到達した時点
での上り信号のレベルは,有線系での減衰変動に関わら
ず常に一定値となる(図6の実線,破線のレベルダイア
グラム参照)。
【0021】以上説明したように,本実施の形態1に係
る双方向CATVシステムA1では,上記無線中継基地
局20と上記無線中継子局40との間では無線周波数に
変換された上り/下り信号が送受信されるが,無線で受
信した上り/下り信号は,上記無線周波数への変換前の
周波数に変換されてケーブル側に送出されるため,上記
無線中継子局40の配下にある子局60aは,ケーブル
のみで接続されている子局60bと同様の構成とするこ
とができる。更に,上記無線中継基地局20と上記無線
中継子局40は,図1のように各子局60の直前に設置
するだけでなく,CATV網の任意の箇所に設置するこ
とが可能である。これにより,CATV網の構成の自由
度が広がると共に,既存の有線系のCATV網を拡張す
ることも容易である。また,上記無線中継基地局20と
上記無線中継子局40は変復調機能を持たないために,
その設備は極めて軽微なものにすることが可能である。
また,これにより,自然環境の変化(雨,風,気温差
等)に対する防護対策もまた軽微なものにすることが可
能であり,コスト低減という副次的効果も得られる。更
に,無線中継基地局20においては,その配下に接続さ
れていない子局60に対する信号は送出されないため,
無線周波数が効率的に使用できる。また,無線の送信ア
ンプの負荷も軽減できるため,より出力の小さな安価な
システムとすることが可能である。また,無線中継基地
局20に受信AGC回路23を搭載することにより,無
線系に送出されるときの送信レベルが一定に保たれるた
め,子局60に搭載される受信AGC回路63は無線系
での動的な減衰変動のみを補正すればよく,比較的狭い
ダイナミックレンジで設計を行うことが可能となって回
路的な負荷が低減できる。また,これは上り信号に関す
る送信GC回路30,68についても同様のことがいえ
る。更に,上記子局60における送信GC回路68,及
び無線中継基地局20における送信GC回路30のゲイ
ン補正量として,それぞれ受信AGC63,及び受信A
GC23による下り信号のゲイン補正量がそのまま用い
られるため,親局10に到達した時点での上り信号のレ
ベルを,有線系,無線系での減衰変動に関わらず常に一
定値とすることが可能である。
【0022】尚,上記のように,下り側の受信AGC回
路及び上り側の送信GC回路は,子局60と無線中継基
地局20の両方に搭載することが理想であるが,無線中
継基地局20側でそれらを省略したとしても本発明は成
立する。また,上記子局60に搭載されている受信AG
C回路63,及び送信GC回路68は,無線系を介して
接続されている子局60aにおいてはそれを省略し,代
わりに同様の構成を上流側の無線中継子局40側に搭載
することもできる。しかしながらこの場合には,有線系
のみで接続されている子局60bと無線系を介して接続
されている子局60aとで構成が異なってしまうことに
注意が必要である。
【0023】(実施の形態2)上記実施の形態1では,
子局60及び無線中継子局40において下り信号の受信
AGC回路の補正量を上り信号の送信GC回路の制御量
として利用することで,親局10に到達した時点での上
り信号のレベルを一定値とすることを可能にしている。
しかしながら,この方法では親局10に到達した上り信
号のレベルが完全に所定の適正レベルと一致している保
証はなく,多少の誤差が生じる可能性もある。そこで,
親局10に到達した上り信号のレベルと所定の適正レベ
ルとの差に基づいて上記子局60の送信GC回路による
上り信号のゲイン調整量を制御することも有効である
(請求項1〜4を引用する請求項11に係る発明)。以
下,図7を用いて本実施の形態2に係る双方向CATV
システムA2について説明する。尚,双方向CATVシ
ステムA2を構成する親局10,無線中継基地局20,
無線中継子局40,及び子局60の各構成図は図7で代
用する。図7は,図6と同様,上半分にゲイン調整に関
与する要素を用いた構成ブロック図を,下半分に下り信
号,及び上り信号のレベルダイヤグラムを図示したもの
である。尚,同図では,受信AGC回路,及び送信GC
回路を,子局60ではなく無線中継子局40に搭載して
いるが,勿論上記実施の形態1と同様に子局60側に搭
載してもよい。
【0024】図7のレベルダイヤグラムのうち,実線は
比較的通信経路の減衰量が小さい場合を,破線は減衰量
が大きい場合をそれぞれ示している。通信経路の減衰量
が比較的小さい場合においても,上記送信GC回路6
8′は,起動時点では図7に太線で示すようにある初期
設定誤差を有している。この設定誤差は,無線系,有線
系をそのまま伝搬し,最終的に親局10に到達する。途
中,無線中継基地局20の送信GC回路30においてゲ
イン補正が行われるが,ここでの補正量は例えば受信A
GC回路23における下り信号の補正量が用いられるた
め,上記送信GC回路68′の初期設定誤差分は補正さ
れない。親局10には,上り信号のレベルを検出する図
示しないレベル検出回路が搭載されている。通信制御部
12(補正指令送出手段の一例)では,上記レベル検出
回路によるレベル検出値と所定の適正レベルとを比較
し,上り信号レベルが上記適正レベルに対して高いか低
いかの情報よりなる信号レベル補正指令を子局60に対
する下り信号に含めて送信する。子局60の通信制御部
65(送信レベル制御手段の一例)では,下り信号から
上記信号レベル補正指令を取り出し,これに基づいて送
信GC回路68′を制御する。例えば,上り信号レベル
が上記適正レベルに対して高すぎたのであれば次の送信
では上記送信GC回路68′の補正量を少し低めに,低
すぎたのであれば少し高めに制御する。この動作が,親
局10における受信レベルが適正レベルとなるまで繰り
返される。これにより,送信GC回路68′の誤差は次
第に0に収束し,レベルダイヤグラムは太線から実線の
ように変化する。また,天候が悪化した場合も,初期誤
差の場合と同様,まず発生した誤差分が親局10で検出
され,それに基づく信号レベル補正指令によって上記送
信GC回路68′の調整を繰り返すことで次第に破線に
示すような状態に収束する。尚,上記親局10のレベル
検出回路は,複数の子局からの受信バースト毎に動作
し,信号レベル補正指令も各子局向けに発行されるた
め,ネットワークに複数の子局が接続されていても各子
局をそれぞれ正しく制御することが可能である。更に,
上記実施の形態1と上記実施の形態2を組み合わせて,
無線中継子局40の送信GC回路68′の初期設定値と
して受信AGC回路63′における下り信号の補正量を
用いるようにすることが望ましい。これにより,上記初
期設定誤差を最小限に抑えることが可能となる。
【0025】(実施の形態3)一般に,ケーブル網内で
は下り方向に64値や256値の多値直交振幅変調が行
いられているが,このような高次変調方式では高い信号
対雑音比が要求される。しかしながら,10GHz以上
の無線周波数帯を用いた通信では,伝搬距離に応じて大
きな信号減衰を受ける可能性があるため,ケーブル網内
の信号をそのまま周波数変換して10GHz無線周波数
帯域で飛ばす場合には,この様な多値の変調方式を採用
することは難しい。この問題点を解決するためには,ケ
ーブル網内の高次の直交振幅変調信号を,無線周波数に
変換する前に低次の直交振幅変調信号に変換し,無線区
間通過後,ケーブル網に出力される前に再び高次の直交
振幅変調信号に変換するようにすればよい。
【0026】降雨等の大きな減衰を受ける無線区間にお
いては,より信号対雑音比の要求が緩い低次の変調方式
を用いることで,安定な通信が実現可能である。例え
ば,親局−子局間の変調方式として64値の直交変調方
式(以下,64QAMという)を用いている場合,10
E−6のエラーレートで通信を行うためには,ビット当
たりの信号電力対雑音電力密度の比で19dB程度必要
である(斉藤洋一著,「ディジタル無線通信の変復
調」,第125ページ,図4.16より)。これに対し
て,これを16値の直交変調方式(以下,16QAMと
いう)に変換した場合,必要なビット当たりの信号電力
対雑音電力密度比は14.2dBで済む(同上)。一
方,同じ伝送レートの信号を16QAMで変調した場
合,占有帯域幅は64QAMに比べて1.5倍拡大す
る。つまり,16QAMに変換した場合,同じ信号電力
対雑音電力比を実現するためには1.5倍大きな出力が
必要となる。以上を勘案して64QAMと16QAMと
を比較すると,16QAMを用いた場合,(19dB−
14.2dB)−10×log101.5=3dB低い出
力で64QAMと同等の品質を得ることができることが
分かる。16QAMを用いた場合,占有帯域幅が増加す
るが,無線周波数帯域に十分な帯域が確保されていれば
問題にはならない。また,一般に多値変調になるほど,
出力アンプの線形性や,変調に用いる局部発振器の位相
ノイズなどへの性能要求も厳しくなるので,特に10G
Hz以上の高い周波数帯域の無線周波数を用いる場合に
は,無線区間においてより信号対雑音比の要求が緩い低
次の変調方式を用いることの有効性は高い。
【0027】以上のような考えに基づいて上記実施の形
態1に係る双方向CATVシステムA1を改良した双方
向CATVシステムA1′(請求項5〜10に係る発明
を具現化した一例)を,図9を用いて説明する。尚,双
方向CATVシステムA1′を構成する親局10,無線
中継基地局20′,無線中継子局40′,及び子局60
の各構成図は図9で代用する。図9は,図6と同様,上
半分にゲイン調整に関与する要素を用いた構成ブロック
図を,下半分に下り信号及び上り信号のレベルダイヤグ
ラムを図示したものである。
【0028】図9を参照しつつ,まず下り信号のゲイン
調整の様子を説明する。親局10の64QAM変調器1
3で変調された下り信号は,同軸ケーブルCよりなる有
線系を介して無線中継基地局20′に到達する。無線中
継基地局20′で受信された下り信号は,下り信号レベ
ル補正手段としての受信AGC回路23により,復調の
ための適切な信号レベルに補正される。これにより,下
り信号が有線系で受けた減衰が補正される。上記受信A
GC回路23によりレベル補正された下り信号は,子局
の復調器64と同様の構成を有する64QAM復調器3
5において復調される。この際,64QAM変調信号で
は変調信号1シンボル当たり6bitのディジタルデー
タが復元される。復調されたディジタルデータは,16
QAM変調器36に入力される。16QAM変調器36
では1シンボル当たり4bitのディジタルデータが送
信可能であるから,親局10から受信したデータを過不
足なく中継するために,16QAM変調器36のシンボ
ルクロックとしては,64QAM復調器35のシンボル
クロックの6/4(=1.5)倍のシンボルクロックが
用いられる。これにより,64QAM復調器35で受信
したデータを16QAM変調器36で過不足なく変調
し,送信することができる。16QAM変調器36で再
変調された下り信号は,周波数変換器24′で無線周波
数に変換された後,パワーアンプ25を介して空中に送
出される。尚,変調信号の占有帯域幅はシンボルレート
に比例するので,16QAMの変調信号は親局10から
送出された64QAMの変調信号に比べて帯域が1.5
倍に広がっている。ここで,上記64QAM復調器35
及び上記16QAM変調器36が第1の復変調変換器の
一例である。無線中継子局40′において受信された下
り信号は,ローノイズアンプ42で必要な増幅を受けた
後,周波数変換器43′で後の16QAM復調器56で
用いられる中間周波数帯に変換される。続いて,下り信
号レベル補正手段としての受信AGC回路55により,
復調のための適切な信号レベルに補正される。これによ
り,下り信号が無線系で受けた減衰や降雨によるレベル
変動が補正され,次の16QAM復調器56への入力レ
ベルを一定に保つことが可能である。上記受信AGC回
路55によりレベル補正された下り信号は,16QAM
復調器56において復調され,1シンボル当たり4bi
tのディジタルデータが復元された後,更に続く64Q
AM変調器57で再変調される。ここで,64QAM変
調では1シンボル当たり6bitの情報が伝送可能であ
るから,親局10から送信されたデータを過不足なく伝
送するために,上記16QAM復調器56のシンボルク
ロックの4/6(=2/3)倍のシンボルクロックレー
トで変調される。ここで,上記16QAM復調器56及
び上記64QAM変調器57が第2の復変調変換器の一
例である。このようにして再び親局送出時と同様の64
QAM変調を受けた下り信号は,子局側の有線系を介し
て子局60に入力される。子局60には,子局側有線系
での信号減衰を補正するための受信AGC回路63が備
えられており,これによって受信信号レベルが適切なレ
ベルに補正された後,64QAM復調器64で復調さ
れ,通信制御部65に入力される。
【0029】以上説明したように,本実施の形態3に係
る双方向CATVシステムA1′の下り信号には,降雨
等の大きな減衰を受ける無線区間において,ケーブル網
内に比べてより信号対雑音比の要求の緩い低次の変調方
式(16QAM)を用いているため,安定な通信が実現
可能である。また,子局60で受信される下り信号は,
親局から送出された下り信号と同一の変調方式(64Q
AM)が用いられているため,途中に変調方式の異なる
無線区間が存在するか否かに関わらず,全て同じ構成の
子局を用いることが可能である。
【0030】続いて,同様に上り信号のゲイン調整の様
子を説明する。この上り信号のゲイン調整については,
基本的に上記実施の形態1に係る双方向CATVシステ
ムA1とほぼ同じである。子局60において,まず16
QAM変調器67で変調された上り信号は,送信GC回
路68において送信レベルの補正を受ける。上記送信G
C回路68は,上記受信AGC回路63の補正信号に基
づいて上り信号レベルを補正する。上記受信AGC回路
63の補正信号は,子局側有線系での下り信号のレベル
変動を反映したものであるため,予めこの補正信号で上
り信号を補正しておくことで,無線中継基地局40′に
は上り信号が子局側有線系で受けるであろうレベル変動
が補正された状態で到達する。これにより,子局側有線
系での減衰変動を補正することができる。子局側有線系
における下り信号の上記受信AGC回路63によるレベ
ル補正と,上り信号の上記送信GC回路68によるレベ
ル補正との関係は,図9下のレベルダイヤグラムのよう
になる。子局側有線系を介して無線中継基地局40′に
達した上り信号は,上り信号補正手段としての送信GC
回路58によってレベル補正を受ける。上記送信GC回
路58は,上記受信AGC回路55の補正信号に基づい
て上り信号レベルを補正する。上記受信AGC回路55
の補正信号は,無線系での下り信号のレベル変動を反映
したものであるため,予めこの補正信号で上り信号を補
正しておくことで,上り信号が無線系を伝搬する際に受
けるであろう減衰変動を予め補正することができる。上
記送信GC回路58によってレベル補正を受けた上り信
号は,周波数変換器47で無線周波数に変換された後,
パワーアンプ48で増幅され,空中に送出される。無線
系における下り信号の上記受信AGC回路55によるレ
ベル補正と,上り信号の上記送信GC回路58によるレ
ベル補正との関係は,図9下のレベルダイヤグラムのよ
うになる。無線中継基地局20′で受信された上り信号
は,周波数変換器29により親局側有線系で使用される
上り信号周波数に周波数変換され,上り信号レベル補正
手段としての送信GC回路30に入力される。上記送信
GC回路30は,上記受信AGC回路23の補正信号に
基づいて上り信号レベルを補正する。上記受信AGC回
路23の補正信号は,親局側有線系での下り信号のレベ
ル変動を反映したものであるため,予めこの補正信号で
上り信号を補正しておくことで,親局10には上り信号
が親局側有線系で受けるであろうレベル変動が補正され
た状態で到達する。これにより,親局側有線系での減衰
変動を補正することができる。親局側有線系における下
り信号の上記受信AGC回路23によるレベル補正と,
上り信号の上記送信GC回路30によるレベル補正との
関係は,図9下のレベルダイヤグラムのようになる。以
上説明したような子局60から親局10に至る一連の送
信GC回路でのレベル補正により,子局側有線系,無線
系,親局側有線系の減衰変動によらず,上り信号は親局
10に到達した時点で一定の適切なレベルに保たれる。
適切なレベルで親局に入力した上り信号は,16QAM
復調器15によって復調され,通信制御部12に入力さ
れる。
【0031】尚,以上説明した実施の形態3に係る双方
向CATVシステムA1′では,下り信号が無線中継基
地局40′から子局側有線系を介して子局60に送信さ
れる例を示したが,子局60を無線中継基地局40′に
直接接続することも可能である。この場合には無線中継
基地局40′の16QAM復調器56と64QAM変調
器57は必要なく,下り信号が16QAMのままで子局
60に入力されるようにすればよい。但し,この場合の
子局の構成は子局側有線系を介して接続される他の子局
と異なってしまうことに注意が必要である。また,上記
の例では,ケーブル網内で64QAM,無線区間で16
QAMを用いたが,これに限られるものではない。例え
ば,ケーブル網内で256QAM,無線区間で4QAM
を用いるような構成も可能である。また,必ずしも直交
振幅変調方式を用いる必要はなく,ケーブル網内と無線
区間のいずれか若しくは両方に他の変調方式を用いるこ
とも可能である。
【0032】(実施の形態4)以上説明した実施の形態
3についても,上記実施の形態2と同様,親局10に到
達した上り信号のレベルと所定の適正レベルとの差に基
づいて上記子局60の送信GC回路による上り信号のゲ
イン調整量を制御するような構成を追加することが有効
である(請求項5〜10を引用する請求項11に係る発
明)。以下,図10を用いて本実施の形態4に係る双方
向CATVシステムA2′について説明するが,基本的
な考え方は上記実施の形態2と全く同じである。図10
に示すように,双方向CATVシステムA2′では,下
り信号と異なり,上り信号については子局60′から親
局10′までの間で周波数変換と送信GC回路によるレ
ベル補正を行っているだけであって,無線中継子局4
0′の送信GC回路58では無線区間で上り信号が受け
るであろう減衰変動の補正が,無線中継基地局20′の
送信GC回路30では親局側有線系で上り信号が受ける
であろう減衰変動の補正が,それぞれ送信AGC回路5
5,23の補正信号に基づいて行われる。従って,図1
0下のレベルダイヤグラムに示すように,もし子局6
0′の送信GC回路68が初期設定誤差を有していた場
合には,その誤差は子局側有線系,無線系,親局側有線
系をそのまま伝搬し,最終的に親局10′に到達する。
親局10′には,上り信号のレベルを検出する図示しな
いレベル検出回路が搭載されている。通信制御部12′
(補正指令送出手段の一例)では,上記レベル検出回路
によるレベル検出値と所定の適正レベルとを比較し,上
り信号レベルが上記適正レベルに対して高いか低いかの
情報よりなる信号レベル補正指令を子局60′に対する
下り信号に含めて送信する。子局60′の通信制御部6
5′(送信レベル制御手段の一例)では,下り信号から
上記信号レベル補正指令を取り出し,これに基づいて送
信GC回路68を制御する。例えば,上り信号レベルが
上記適正レベルに対して高すぎたのであれば次の送信で
は上記送信GC回路68の補正量を少し低めに,低すぎ
たのであれば少し高めに制御する。この動作が,親局1
0′における受信レベルが適正レベルとなるまで繰り返
される。これにより,送信GC回路68の誤差は次第に
0に収束してレベルダイヤグラムは太線から実線のよう
に変化し,上記送信GC回路68の初期設定誤差が補正
される。尚,初期設定誤差は,子局60′以外の無線中
継子局40′や無線中継基地局20′で生じたものであ
っても,同様に親局10′まで伝搬するため,子局6
0′の送信GC回路68において同様に補正することが
可能である。
【0033】(実施の形態5)続いて,請求項12に係
る発明を具現化した一例を説明する。本実施の形態5に
係る双方向CATVシステムA3は,親局10,及び子
局60の構成については図2,図5に示すものと同様で
ある。無線中継基地局20′(図11)は,図3に示す
無線中継基地局20における受信AGC回路23及び送
信GC回路30が省略され,合波器33及びパイロット
信号発生回路34(パイロット信号発生手段の一例)が
新たに搭載されている。また,無線中継子局40′(図
12)は,図4に示す無線中継子局40に,更にバンド
パスフィルタ44′,パイロット信号レベル検出器5
3,受信GC回路51,及び送信GC回路52が新たに
搭載されている。ここで,上記パイロット信号レベル検
出器53,受信GC回路51,及び送信GC回路52が
信号補正手段の一例である。
【0034】以下,図11,図12を用いて,まず無線
中継基地局20′と無線中継子局40′との間の無線中
継系の動作を説明する。無線中継基地局20′は,上記
親局10と,有線CATVネットワーク(同軸ケーブル
C)を介して接続されている。上記同軸ケーブルCから
ダイプレクサ21を介して取り込まれた高調波側の下り
信号は,バンドパスフィルタ22によって当該基地局2
0′の配下に接続されている子局に無関係の信号が排除
された後,アップコンバータ24によって無線周波数に
周波数変換される。この際,変換前の下り信号周波数と
変換後の無線周波数はチャネルセレクタ32によって設
定可能である。無線周波数に周波数変換された下り信号
は,合波器33により,パイロット信号発生回路34で
発生されたパイロット信号が加えられた後,パワーアン
プ25によって電力増幅され,送信アンテナ26を介し
て空中に放射される。ここで,上記パイロット信号発生
回路34では,下り信号とは異なる一定の周波数で一定
出力の連続波が上記パイロット波として発振される。上
記無線中継基地局20′の無線周波数側におけるアナロ
グTV放送波,上り/下り変調波,及び上記パイロット
信号の周波数配置の一例を図16に示す。
【0035】適度に広がりを持った下り信号は,空間を
伝搬して無線中継子局40′の受信アンテナ41に到達
する。上記受信アンテナ41で受信された下り信号は,
ローノイズアンプ42で必要な増幅を受けた後,ダウン
コンバータ43で当該信号が同軸ケーブルC上を伝搬さ
れる場合に割り当てられた周波数帯域に周波数変換され
る。周波数変換された下り信号は2つに分岐され,その
一方はバンドパスフィルタ44′において上記パイロッ
ト信号の周波数以外の変調波等が除去され,パイロット
信号レベル検出器53に入力される。上記パイロット信
号レベル検出器53では,入力されたパイロット信号の
強度と所定の参照レベルとの差を演算し,これに基づい
て,受信GC回路51のアッテネータの制御信号を発生
する(図13に示す詳細ブロック図参照。尚,上記受信
GC回路51へは,上記ダウンコンバータ43から出力
された下り信号がバンドパスフィルタ44を介して入力
される。)。例えば,検出されたパイロット信号の強度
が上記参照レベルに対し1dB大きければ,可変アッテ
ネータの減衰量を1dB増加させ,逆にパイロット信号
の強度が上記参照レベルに対し1dB小さければ,可変
アッテネータの減衰量を1dB減少させる。図14に,
パイロット信号レベルpとdef(パイロット信号レベ
ルpと参照レベルrefとの差)との関係,及び上記d
efと上記可変アッテネータの制御量(減衰量)の関係
の一例を示す。無線中継子局40′の初期設定は,降雨
減衰のない晴天時に行う。晴天時には,受信GC回路5
1の可変アッテネータは小さい減衰量に設定し,これを
通常時の動作点とする。尚,上記動作点は,降雨時に減
衰量を十分に減少させて必要な受信レベルが得られるよ
うに適当な値に設定する必要がある。この調整は,参照
レベルの調整によって可能である。図14に示すよう
に,参照レベルを下げると動作点は高い側,即ち減衰量
が大きい側に移動する。この調整以降,降雨により実際
の受信レベルが低下してくると,動作点は図14の左方
向に移動し,可変アッテネータの減衰量は小さくなり,
結果として受信GC回路51を通過して子局60に至る
下り信号は(有線系の減衰が一定であれば)設置時と同
じレベルに維持されることになる。上記受信GC回路5
1を通過した下り信号は,ダイプレクサ45を介して配
下の子局60に接続された同軸ケーブルCに送出され
る。
【0036】一方,配下の子局60からの上り信号は同
軸ケーブルCから無線中継子局40′に取り込まれ,ダ
イプレクサ45を介して送信GC回路52に入力され
る。上記送信GC回路52では,上記受信GC回路51
で用いられた調整量(上記パイロット信号レベル検出器
53からの出力値)が用いられる。上記送信GC回路5
2から出力された上り信号は,バンドパスフィルタ46
を介してアップコンバータ47によって無線周波数に周
波数変換された後,パワーアンプ48によって電力増幅
され,送信アンテナ49を介して空中に送出される。上
記送信アンテナ49から送出された上り信号は,空間を
伝搬して無線中継基地局20′の受信アンテナ27に到
達する。無線中継基地局20′の受信アンテナ27で受
信された上り信号は,ローノイズアンプ28で必要な増
幅を受けた後,ダウンコンバータ29で当該信号が同軸
ケーブルC上を伝搬される場合に割り当てられた周波数
帯域に周波数変換され,バンドパスフィルタ31,ダイ
プレクサ21を介して親局10に接続された同軸ケーブ
ルCに送出される。
【0037】続いて,図15を用いて,本システムA3
におけるゲイン調整について説明し,本実施の形態5の
特徴点を明らかにする。図15は,図6と同様,上半分
にゲイン調整に関与する要素による構成ブロック図を,
下半分に,上半分のブロック図に対応する形で,下り信
号,及び上り信号のレベルダイヤグラムを図示したもの
である。尚,上記レベルダイヤグラムの縦軸はその位置
での信号強度を相対的に示したものであって絶対的な強
度を示したものではない。
【0038】図15を参照しながら,まず下り信号のゲ
イン調整の様子を説明する。親局10から送信された下
り信号は,同軸ケーブルCを伝搬して無線中継基地局2
0′に至る。ここで,親局10からの送信出力は一定レ
ベルである。下り信号は,無線中継基地局20′に至る
までの間に伝搬距離に応じた減衰を受ける(図15のレ
ベルダイヤグラムに実線で示す)。ところが,無線中継
基地局20′に至る同軸ケーブルCは例えば数km以上
といった長さであるため,この間の減衰量はケーブル特
性の経年変化や,途中経路の分岐工事などによって変化
する(一例を図15のレベルダイヤグラムに破線で示
す)。ダイプレクサ21を介して無線中継基地局20′
内に取り込まれた下り信号は,周波数変換を受けた後,
パイロット信号発生器34で発生されたパイロット信号
が加えられ,パワーアンプ25によって電力増幅された
後,送信アンテナ26を介して空中に放射される。尚,
上記パワーアンプ25による増幅率は常に一定である。
無線中継基地局20′から放射された無線波はやがて無
線中継子局40′に至る。この無線伝搬時に下り信号は
減衰を受けるが,その減衰量は天候等に大きく左右され
る。例えば10GHz帯以上の周波数では,晴天時には
細線(実線:有線系での減衰小,破線:有線系での減衰
大)で示すような減衰であったものが,降雨時には雨粒
による散乱で太線(実線:有線系での減衰小,破線:有
線系での減衰大)で示すようなより大きな減衰を受け
る。このように,無線経路の環境により,無線中継子局
40′に到達する信号レベルは動的に変化する。無線中
継子局40′に到達した下り信号は,ローノイズアンプ
42による一定増幅率の増幅を受けて周波数変換された
後,先に説明したようにパイロット信号レベル検出器5
3からの出力値に基づいて受信GC回路52によるゲイ
ン補正を受ける。これにより,下り信号の強度は上記無
線中継基地局20′から無線送出される前のレベルに補
正される。またこのとき,有線系での減衰量の差による
レベル差は補正されない(細実線と細破線との間のレベ
ル差は変わらない)。即ち,子局60には親局10から
無線中継子局40′への有線系で生じるゲイン変動がそ
のまま透過的に伝わることがわかる。従って,子局60
における受信AGC回路63は無線系で下り信号が経験
する動的変動の影響を受けずに有線系で発生したゲイン
変動のみを補正すればよく,比較的少ないダイナミック
レンジで設計をおこなうことができ,回路的な負荷が低
減される。また,無線系を介して接続を行う場合でも,
有線系での接続を前提に設計された子局をそのまま用い
ることが可能となる。
【0039】続いて,同様に上り信号のゲイン調整の様
子を説明する。上記実施の形態1に係るシステムA1と
同様,上り信号が親局に到達するまでに受けるであろう
減衰量を予め子局において補正するため,まず子局60
において,変調器67から一定レベルで送出された上り
信号に対して,送信GC回路68によるゲイン補正が行
われ,無線中継子局40′に送られる。このときの補正
量としては,上述した理由から上記受信AGC回路63
による下り信号の補正量がそのまま用いられる。この補
正量は,子局60から親局10までの経路における有線
系での減衰量に相当し,無線系の減衰量は含まない。無
線中継子局40′の送信GC回路51では,親局10ま
での経路における無線系での減衰量を予め補正するた
め,上記受信GC回路52による下り信号のレベル補正
に用いられた補正量を用いて上り信号のレベル補正が行
われる。その後,上り信号は無線周波数に周波数変換さ
れ,パワーアンプ48による一定の増幅を受けた後,無
線送出される。無線中継基地局20′に到達した上り信
号は,ローノイズアンプ28で増幅され,周波数変換を
受け,ダイプレクサ21を介して親局10側の同軸ケー
ブルCに送出される。この時点での上り信号は,上記無
線中継子局40′の送信GC回路51でのゲイン補正分
は使い果たされ,上記子局60の送信GC回路68によ
る有線系を対象としたゲイン補正分のみが残っている。
このゲイン補正分は有線系において失われ,上記上り信
号は所定の適正レベルで親局10に到達する。以上説明
したように,本実施の形態5に係るシステムA3によれ
ば,子局60における受信AG回路63及び送信GC回
路68では,無線系で下り/上り信号が経験する動的変
動の影響を受けずに有線系で発生するゲイン変動のみを
補正すればよく,比較的少ないダイナミックレンジで設
計をおこなうことができ,回路的な負荷が低減される。
また,無線系を介して接続を行う場合でも,有線系での
接続を前提に設計された子局をそのまま用いることが可
能となる。
【0040】更に,以上の実施の形態においては,上記
無線中継系でアナログTV放送波を中継することも当然
可能である。また,親局−子局間の通信は,QPSK変
調を用いたものに限られるものではなく,QAM方式な
どその他の変調方式を用いたものであっても本発明の本
質は変わらない。また上り信号の送信方法についても,
ポーリング方式に限られるものではなく,公知のSlotte
d ALOHA などの制御方式を用いることも可能である。更
に,本発明はCATV網に限らず,他の双方向通信シス
テムに適用することも可能である。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように,本発明は,親局と
1又は複数の子局との間で双方向のデータ通信を行う双
方向通信システムにおいて,上記親局と上記子局とを結
ぶケーブル経路上の任意箇所が,互いに無線で通信を行
う1対の親局側無線通信手段と子局側無線通信手段とで
接続され,上記親局側無線通信手段と上記子局側無線通
信手段は,それぞれ,ケーブル側から受信した変調信号
を所定の無線送信用周波数に変換して送出すると共に,
相手側の無線通信手段から無線により受信した信号を所
定のケーブル送信用周波数に変換してケーブル側に送出
するように構成されてなることを特徴とする双方向通信
システムとして構成されているため,上記子局側無線通
信手段の配下にある子局は,ケーブルのみで接続されて
いる子局と同様の構成とすることができる。更に,上記
親局側無線通信手段,子局側無線通信手段は,各子局の
直前に設置するだけでなく,ケーブル経路上の任意の箇
所に設置することが可能であるため,通信網の構成の自
由度が広がると共に,既存の有線系のみによる通信網を
拡張することも容易である。このように,本発明によっ
て,従来のケーブル接続用の子局の基本仕様を変えるこ
となくネットワークの一部を無線化することが可能とな
る。更に,上記親局側無線通信手段が,上記親局側から
の信号のうち,当該親局側無線通信手段の下流側に接続
されている子局に対する信号のみを選択的に上記子局側
無線通信手段に送信するようにすれば,無線周波数が効
率的に使用できる。また,無線の送信アンプの負荷も軽
減できるため,より出力の小さな安価なシステムとする
ことが可能である。また,上記親局から上記子局への下
り信号を所定レベルに補正する下り信号レベル補正手段
と,上記子局から上記親局への上り信号を上記下り信号
レベル補正手段による補正量に基づいて補正する上り信
号レベル補正手段とを,上記子局側無線通信手段若しく
は上記子局に搭載すれば,親局に到達した時点での上り
信号のレベルを,有線系,無線系での減衰変動に関わら
ず常に一定値とすることが可能である。更に,上記下り
信号レベル補正手段,及び上記上り信号レベル補正手段
を上記親局側無線通信手段にも搭載すれば,子局に搭載
される上記下り信号レベル補正手段及び上記上り信号レ
ベル補正手段は無線系(親局側−子局側無線通信手段
間)での動的な減衰変動のみを補正すればよく,比較的
狭いダイナミックレンジで設計を行うことが可能とな
り,回路的な負荷が低減できる。
【0042】また,上記親局側無線通信手段に,高次
(例えば64値や256値)の直交振幅変調信号を復調
し,より低次(例えば4値や16値)の直交振幅変調方
式で変調する第1の復変調変換器を搭載すれば,ケーブ
ル網内の高次の直交振幅変調信号を,無線周波数に変換
する前に低次の直交振幅変調信号に変換することがで
き,降雨等の大きな減衰を受ける無線区間において,よ
り信号対雑音比の要求が緩い低次の変調方式を用いるこ
とで,安定な通信が実現可能である。更に,上記子局側
無線通信手段に,低次(例えば4値や16値)の直交振
幅変調信号を復調し,より高次(例えば64値や256
値)の直交振幅変調方式で変調する第2の復変調変換器
を搭載すれば,子局側の有線系では親局から送出された
下り信号と同一の変調方式となるため,途中に変調方式
の異なる無線区間が存在するか否かに関わらず,全て同
じ構成の子局を用いることが可能である。また,上記子
局から受信した信号レベルと所定の適正レベルとの比較
に基づく信号レベル補正指令を上記子局に対して送信す
る補正指令送出手段を上記親局に搭載し,上記親局から
受信した上記信号レベル補正指令に基づいて,上記親局
へ送信する信号の送信レベルを補正する送信レベル制御
手段を上記子局に搭載すれば,親局に到達したときの上
り信号のレベルを所定の適正レベルに精度良く一致させ
ることが可能となる。また,上記子局側無線通信手段へ
送信する信号と共に一定強度のパイロット信号を送出す
るパイロット信号発生手段を上記親局側無線通信手段に
搭載し,上記親局側無線通信手段から受信した上記パイ
ロット信号に基づいて上記親局側無線通信手段から受信
した信号のレベルと上記子局側から受信した上り信号の
レベルとを補正する信号補正手段を上記子局側無線通信
手段に搭載すれば,子局では,無線系(親局側−子局側
無線通信手段間)で下り/上り信号が経験する動的変動
の影響を受けずに有線系で発生するゲイン変動のみを補
正すればよく,比較的少ないダイナミックレンジで設計
をおこなうことができ,回路的な負荷が低減される。ま
た,無線系を介して接続を行う場合に,有線系での接続
を前提に設計された子局をそのまま用いることが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る双方向CATV
システムA1の概略全体構成を示す図。
【図2】 親局10の概略構成を示すブロック図。
【図3】 無線中継基地局20の概略構成を示すブロッ
ク図。
【図4】 無線中継子局40の概略構成を示すブロック
図。
【図5】 子局60の概略構成を示すブロック図。
【図6】 上記双方向CATVシステムA1における無
線系を介する親局−子局間での上り/下り信号の強度レ
ベル変動の一例を示す図。
【図7】 実施の形態2に係る双方向CATVシステム
A2における無線系を介する親局−子局間での上り/下
り信号の強度レベル変動の一例を示す図。
【図8】 CATVヘッドエンド出口における同軸ケー
ブルC中の信号の周波数配置の一例を示す図。
【図9】 実施の形態3に係る双方向CATVシステム
A1′における無線系を介する親局−子局間での上り/
下り信号の強度レベル変動の一例を示す図。
【図10】 実施の形態4に係る双方向CATVシステ
ムA2′における無線系を介する親局−子局間での上り
/下り信号の強度レベル変動の一例を示す図。
【図11】 実施の形態5に係る双方向CATVシステ
ムA3における無線中継基地局20′の概略構成を示す
ブロック図。
【図12】 同じく無線中継子局40′の概略構成を示
すブロック図。
【図13】 上記無線中継子局40′のパイロット信号
レベル検出器53の周辺についての詳細ブロック図。
【図14】 パイロット信号レベルpとdef(パイロ
ット信号レベルpと参照レベルrefとの差)との関
係,及び上記defと上記可変アッテネータの制御量
(減衰量)の関係の一例を示す図。
【図15】 上記双方向CATVシステムA3における
無線系を介する親局−子局間での上り/下り信号の強度
レベル変動の一例を示す図。
【図16】 上記双方向CATVシステムA3における
CATVヘッドエンド出口の同軸ケーブルC中の信号の
周波数配置の一例を示す図。
【図17】 従来の双方向無線CATVシステムの概略
構成を示すブロック図。
【符号の説明】
A1,A2,A3…双方向CATVシステム 10…親局 12…通信制御部(補正指令送出手段の一例) 20,20′…無線中継基地局(親局側無線通信手段の
一例) 22…バンドパスフィルタ 23…受信AGC回路(下り信号レベル補正手段の一
例) 24…アップコンバータ 29…ダウンコンバータ 30…送信GC回路(上り信号レベル補正手段の一例) 34…パイロット信号発生回路(パイロット信号発生手
段の一例) 35…64QAM復調器 36…16QAM変調器(35,36が第1の復変調変
換器の一例) 40,40′…無線中継子局(子局側無線通信手段の一
例) 43…ダウンコンバータ 47…アップコンバータ 51…受信GC回路 52…送信GC回路 53…パイロット信号レベル検出器(上記51,52と
共に信号補正手段の一例を構成) 56…16QAM復調器 57…64QAM変調器(56,57が第2の復変調変
換器の一例) 60(60a,60b)…子局 63,63′…受信AGC回路(下り信号レベル補正手
段の一例) 65…通信制御部(送信レベル制御手段の一例) 68,68′…送信GC回路(上り信号レベル補正手段
の一例)

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 親局と1又は複数の子局との間で双方向
    のデータ通信を行う双方向通信システムにおいて,上記
    親局と上記子局とを結ぶケーブル経路上の任意箇所が,
    互いに無線で通信を行う1対の親局側無線通信手段と子
    局側無線通信手段とで接続され,上記親局側無線通信手
    段と上記子局側無線通信手段は,それぞれ,ケーブル側
    から受信した変調信号を所定の無線送信用周波数に変換
    して送出すると共に,相手側の無線通信手段から無線に
    より受信した信号を所定のケーブル送信用周波数に変換
    してケーブル側に送出するように構成されてなることを
    特徴とする双方向通信システム。
  2. 【請求項2】 上記親局側無線通信手段が,上記親局側
    からの信号のうち,当該親局側無線通信手段の下流側に
    接続されている子局に対する信号のみを選択的に上記子
    局側無線通信手段に送信する請求項1記載の双方向通信
    システム。
  3. 【請求項3】 上記親局から上記子局への下り信号を所
    定レベルに補正する下り信号レベル補正手段と,上記子
    局から上記親局への上り信号を,上記下り信号レベル補
    正手段による補正量に基づいて補正する上り信号レベル
    補正手段とが,上記子局側無線通信手段若しくは上記子
    局に搭載されてなる請求項1又は2記載の双方向通信シ
    ステム。
  4. 【請求項4】 上記下り信号レベル補正手段,及び上記
    上り信号レベル補正手段が,更に上記親局側無線通信手
    段にも搭載されてなる請求項3記載の双方向通信システ
    ム。
  5. 【請求項5】 上記親局側無線通信手段が,上記親局か
    らの下り信号を復調し,再度別の変調方式で変調する第
    1の復変調変換器を具備してなる請求項1〜4のいずれ
    かに記載の双方向通信システム。
  6. 【請求項6】 上記第1の復変調変換器が,高次の直交
    振幅変調信号を復調し,より低次の直交振幅変調方式で
    変調するように構成されてなる請求項5記載の双方向通
    信システム。
  7. 【請求項7】 上記高次の直交振幅変調信号が64値又
    は256値の直交振幅変調信号であり,より低次の直交
    振幅変調方式が4値又は16値の直交振幅変調方式であ
    る請求項6記載の双方向通信システム。
  8. 【請求項8】 上記子局側無線通信手段が,上記親局か
    らの下り信号を復調し,再度別の変調方式で変調する第
    2の復変調変換器を具備してなる請求項5〜7のいずれ
    かに記載の双方向通信システム。
  9. 【請求項9】 上記第2の復変調変換器が,低次の直交
    振幅変調信号を復調し,より高次の直交振幅変調方式で
    変調するように構成されてなる請求項8記載の双方向通
    信システム。
  10. 【請求項10】 上記低次の直交振幅変調信号が4値又
    は16値の直交振幅変調信号であり,より高次の直交振
    幅変調方式が64値又は256値の直交振幅変調方式で
    ある請求項9記載の双方向通信システム。
  11. 【請求項11】 上記親局に搭載され,上記子局から受
    信した信号レベルと所定の適正レベルとの比較に基づく
    信号レベル補正指令を上記子局に対して送信する補正指
    令送出手段と,上記子局に搭載され,上記親局から受信
    した上記信号レベル補正指令に基づいて,上記親局へ送
    信する信号の送信レベルを補正する送信レベル制御手段
    とを具備してなる請求項1〜10のいずれかに記載の双
    方向通信システム。
  12. 【請求項12】 上記親局側無線通信手段に搭載され,
    上記子局側無線通信手段へ送信する信号と共に一定強度
    のパイロット信号を送出するパイロット信号発生手段
    と,上記子局側無線通信手段に搭載され,上記親局側無
    線通信手段から受信した上記パイロット信号に基づいて
    上記親局側無線通信手段から受信した信号のレベルと上
    記子局側から受信した上り信号のレベルとを補正する信
    号補正手段とを具備してなる請求項1〜11のいずれか
    に記載の双方向通信システム。
  13. 【請求項13】 当該双方向通信システムがケーブルテ
    レビのネットワーク上に構築されてなる請求項1〜12
    のいずれかに記載の双方向通信システム。
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