JP2000297195A - 木質様木目付与塩化ビニル系樹脂窓枠 - Google Patents

木質様木目付与塩化ビニル系樹脂窓枠

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JP2000297195A
JP2000297195A JP11108702A JP10870299A JP2000297195A JP 2000297195 A JP2000297195 A JP 2000297195A JP 11108702 A JP11108702 A JP 11108702A JP 10870299 A JP10870299 A JP 10870299A JP 2000297195 A JP2000297195 A JP 2000297195A
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Japan
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vinyl chloride
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resin
pts
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JP11108702A
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English (en)
Inventor
Ryutaro Katsuta
隆太郎 勝田
Hideji Matsumura
松村  秀司
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐候性において、水や温水によるブリーディン
グ現象を抑制し、表面処理工程やラミネート仕様をも必
要としない木目模様を一体成形品で得ることができ、し
かも木質感の発現が改善された塩化ビニル系樹脂組成物
を溶融成形することで、耐衝撃性および耐水、耐温水性
に優れる木質様木目付与塩化ビニル系樹脂窓枠を提供す
ることを目的とするものである。 【解決手段】アルキルアクリレート及び/又はアルキル
メタアクリレートと多官能性単量体との共重合体に塩化
ビニルをグラフト共重合させてなる塩化ビニル系グラフ
ト共重合体50〜99重量部と架橋塩化ビニル系樹脂5
0〜1重量部からなる混合物A100重量部に対し、カ
シューナッツ殻油変性フェノール系樹脂0.1〜5重量
部を加えてなる混合物Bにおいて、該混合物B100重
量部に、顔料0.001〜10重量%を含むビニル系樹
脂0.1〜30重量部を混合してなる塩化ビニル系樹脂
組成物を溶融成形してなる耐衝撃性及び耐温水性に優れ
た木質様木目付与塩化ビニル系樹脂窓枠。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐衝撃性、耐温水
性および木質感に優れ、木目模様が付与された塩化ビニ
ル系樹脂窓枠に関し、詳しくは、塩化ビニル系グラフト
共重合体と架橋塩化ビニル系樹脂とカシューナッツ殻油
変性フェノール系樹脂とからなる混合物に、顔料を含む
ビニル系樹脂を混合し、成形した耐衝撃性、耐温水性に
優れた木質様木目付与塩化ビニル系樹脂窓枠に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、住宅の内装材として、例えば窓
枠、扉枠、床、天井、階段手すりなどに木質系の材料を
使用するケースが増えてきている。また、外装材につい
ても木質感のあるものを取り付けて、暖かみのある住宅
の要望が増えてきている。木材そのものを使用した場
合、天然物であるために色の均一性に欠けたり、水、光
などに対する耐候性、燃焼性、耐久性などの問題、ま
た、森林の破壊などの環境問題に対しても、木の伐採は
大きな問題となる。そこで、木の代替品として、硬質合
成樹脂に木質粉末などを混合することにより木質感のあ
る木材代替成形品を得る試みは数多く行われている。
【0003】しかし、これらの木質感のある硬質合成樹
脂では、木質粉末を多少なりとも使用していることで、
耐水、耐温水性において欠点を持っている。従来では、
窓枠材としては、水あるいは温水などの影響のある台
所、浴室等の内窓枠用には使用することができなかっ
た。これは、木質粉末に含まれるセルロースが水あるい
は温水などによりブリーディング現象を起こすためであ
る。このブリーディング現象では、成形物表面にセルロ
ースの浮き出しが起こり、成形物表面が白色化し、成形
物表面の木質感、さらには木目模様が完全に消失してし
まう現象であり、大きな問題であった。また、木質感を
向上させるためには木粉や木粉代替フィラーを多くする
ことが必要であり、この方法では衝撃強度が低下してし
まう。
【0004】これらの問題を解決するために、ウレタン
樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂
などを塗料として、成形物の表面コーティングを施して
いる例がある。しかし、これらの方法では、成形物の表
面の木質感が損なわれ、木質感を出すために、表面コー
ティングの際に、コーティング剤にも木質粉末等を含有
させて木質感を出す試みが行われているが、木質感はあ
まり期待できない。また、木質粉末を使用している限
り、水あるいは温水に対して起こるブリーディング現象
の本質的な改善には至らない。さらに、これらの方法で
は、成形加工に加えて、表面処理工程として、コーティ
ング剤の塗装工程、塗装後の乾燥工程などが加わり、工
程の増加および複雑化は必然的であり、経済的な面にお
いて問題が残る。
【0005】また、木目模様の窓枠成形品は窓枠本体と
表面部分を分離して成形しており、表面部分をラミネー
ト仕様にすることで木目模様を付与している。しかし、
このラミネート仕様による成形では、木目模様に深みが
なく、天然木材の持つ暖かみや木質感に欠け、さらに窓
枠本体部分の押出成形に加えてラミネート仕様部分の張
り付け工程が必要となるなど加工行程の複雑化や加工コ
ストの増加を招く問題点があった。
【0006】これを解決する手段として、特開平6−2
57351号公報では、摩砕処理が施され、かつ無機顔
料が表面に担持された木質粉末を樹脂素材に混合してな
る混合物を押出もしくは射出成形により、木質感豊かな
外観を付与した窓枠を提供している。しかし、この方法
では、成形加工工程は改善されても、木質粉末を添加す
ることによる衝撃強度の低下やブリーディング現象を抑
えることはできず、窓枠成形物用途としては問題点が残
る。又、木粉を使用せずに木質感撥水性フィラーを使用
する方法もあるが、やはり衝撃強度は低下する。
【0007】また、我々は既に、塩化ビニル系グラフト
共重合体とカシューナッツ殻油変性フェノール系樹脂の
混合物に顔料を含むビニル系樹脂を混合してなる塩化ビ
ニル樹脂組成物を溶融成形することにより、木質感と木
目模様を有し、かつ耐衝撃性、耐温水性に優れた内窓枠
が一般的な押出成形により得られることを特願平9−2
84882号公報において示している。しかし、近年の
消費者の厳しい目、さらには高級志向的観点から見たと
きに木質感という点で、実際の木製品と変わらないよう
な、更なる改良が求められている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
の方法での問題点である水及び温水に対して起こるブリ
ーディング現象を抑制し、表面処理工程を必要とせずに
従来品よりはるかに木質感を向上し、かつ耐衝撃性を維
持し、さらにラミネートを必要とせずに、塩化ビニル系
樹脂組成物を溶融成形することで、木目模様の発現が改
善された耐衝撃性および耐水、耐温水性に優れる木質様
木目付与塩化ビニル系樹脂窓枠を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる問
題点を解決するため鋭意検討を行った結果、カシューナ
ッツ殻油変性フェノール系樹脂と架橋塩化ビニル系樹脂
を組み合わせて用いることにより、耐衝撃性を維持した
まま木質感を向上させ、耐水及び耐温水性に優れ、顔料
を含むビニル系樹脂を用いることにより、木目模様を有
する窓枠を複雑な加工工程を経ずに溶融成形によって提
供することができることに到達した。
【0010】すなわち本発明は、アルキルアクリレート
及び/又はアルキルメタアクリレートと多官能性単量体
との共重合体に塩化ビニルをグラフト共重合させてなる
塩化ビニル系グラフト共重合体50〜99重量部と架橋
塩化ビニル系樹脂50〜1重量部からなる混合物A10
0重量部に対し、カシューナッツ殻油変性フェノール系
樹脂0.1〜5重量部を加えてなる混合物Bにおいて、
該混合物B100重量部に、顔料0.001〜10重量
%を含むビニル系樹脂0.1〜30重量部を混合してな
る塩化ビニル系樹脂組成物を溶融成形してなる耐衝撃性
及び耐温水性に優れた木質様木目付与塩化ビニル系樹脂
窓枠である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明において、塩化ビニル系グ
ラフト共重合体と架橋塩化ビニル系樹脂およびカシュー
ナッツ殻油変性フェノール系樹脂との混合物と、顔料を
含むビニル系樹脂との混合に際しては、該混合物と該ビ
ニル系樹脂が各々パウダーであっても差し支えないが、
より鮮明な木目付与を発現させ得るにおいては、造粒さ
れたペレットとして用いることが好ましい。その造粒方
法は、後述のように一般的な溶融押出方法により造粒し
て得ることができる。
【0012】このようにして得た塩化ビニル系グラフト
共重合体と架橋塩化ビニル系樹脂およびカシューナッツ
殻油変性フェノール系樹脂との混合物(便宜上以下、母
体ペレットと略記する)と、顔料を含むビニル系樹脂
(便宜上以下、種ペレットと略記する)を各々ペレット
で混合して押出成形を行うことにより、種ペレットが母
体ペレットに十分に溶融せずに、顔料を含む種ペレット
による着色むらが生じる。この着色むらによる濃色部が
押出方向と平行に流れることにより、極めて天然の木目
模様に近づけることができ、又、架橋塩化ビニル系樹脂
を用いることで成形品表面のざらつきを発現せしめて一
層の木質感を付与する。よって、木質様に優れ、しかも
木目の付与された塩化ビニル系樹脂内窓枠成形物を得る
ことができる。
【0013】本発明における塩化ビニル系グラフト共重
合体とは、アルキルアクリレートおよび/またはアルキ
ルメタアクリレートと多官能性単量体との共重合体(以
下、アクリル系共重合体と記す。)に塩化ビニルをグラ
フト共重合させてなり、詳しくは、アクリル系共重合体
1〜30重量部に塩化ビニルを99〜70重量部グラフ
ト共重合させたものである。
【0014】ここでアクリル系共重合体におけるアルキ
ルアクリレートおよび/またはアルキルメタアクリレー
トとしては、その単独重合体での二次転移点が−10℃
以下であることが耐衝撃性の改良の点から有利であり、
具体例としては、例えば、エチルアクリレート、n−プ
ロピルアクリレート、イソ−ブチルアクリレート、n−
ブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−
エチルヘキシルアクリレート,n−オクチルアクリレー
ト、n−デシルアクリレート、n−オクチルメタアクリ
レート、n−デシルメタアクリレート、n−ドデシルメ
タアクリレート、ラウリルメタアクリレート等が挙げら
れる。この場合アルキルアクリレートおよび/またはア
ルキルメタアクリレートの使用量は、アクリル系共重合
体中99〜70重量%が好適である。その量が99重量
%を越えては曲げ弾性率が低下し、70重量%未満では
耐衝撃性が低下するので好ましくない。
【0015】また、多官能性単量体とは、アルキルアク
リレートおよび/またはアルキルメタアクリレートと共
重合可能であり、共重合体中あるいはグラフト共重合体
中で架橋等に関与するモノマー類であって、例えばエチ
レングリコールジアクリレート、ジエチレングリコール
ジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレー
ト、エチレングリコールジメタアクリレート、ジエチレ
ングリコールジメタアクリレート、トリエチレングリコ
ールジメタアクリレート、1、3−プロピレングリコー
ルジメタアクリレート、1、3−ブチレングリコールジ
メタアクリレート、1、4−ブチレングリコールジメタ
アクリレート等の(ポリ)アルキレングリコールのアク
リレートもしくはメタアクリレート類、ジアリルフタレ
ート、ジアリルマレート、ジアリルフマレート、ジアリ
ルサクシネート等のポリアリル化合物類、ジビニルベン
ゼン、ブタジエン等が挙げられる。なお多官能性単量体
の使用量は、アクリル系共重合体中1〜30重量%が好
適であり、1重量%未満では曲げ弾性率が低下し、また
30重量%を越えると耐衝撃性が低下するので好ましく
ない。
【0016】これらアクリル系共重合体を得る方法とし
ては、乳化重合、溶液重合、塊状重合等のいずれの重合
方法でも行うことができ、また乳化剤、分散剤、触媒等
も一般に公知のものを使用して重合体を得ることができ
る。例えば、乳化重合法によってアクリル系共重合体を
得る方法としては、ジャケット付重合反応機内に、純
水、アニオン系乳化剤、水溶性重合触媒を入れ、缶内の
空気を排除し、次いでアルキルアクリレートおよび/ま
たはアルキルメタアクリレートと多官能性単量体を装入
し、乳化後、缶内をジャケットにより加熱し、共重合反
応を行う。この共重合反応は発熱反応であり、必要に応
じてジャケットより内部温度を制御する。反応終了後、
未反応のモノマー類を缶外に除去し、アクリル系共重合
体を得る。また、必要に応じてアクリル系共重合体の粒
径調整剤、共重合反応を制御するための触媒の分解促進
剤等を添加しても良い。
【0017】次に、こうして得られたアクリル系共重合
体をグラフト共重合の幹ポリマーとして塩化ビニルをグ
ラフト共重合して塩化ビニル系グラフト共重合体を得る
ことができる。ここでグラフト共重合方法としては乳化
重合、懸濁重合、溶液重合、無溶媒重合等の重合方法が
挙げられる。例えば、懸濁重合法を行う場合、ジャケッ
ト付重合反応器内に、純水、ヒドロキシプロピルメチル
セルロースのような懸濁安定剤、ラジカル重合開始剤、
必要に応じて重合度低下剤を入れた後、アクリル系共重
合体を入れて懸濁する。ここでアクリル系共重合体と塩
化ビニルモノマーの総量に対する純水の使用量は1〜5
倍、好ましくは1〜3倍である。次いで缶内の空気を排
除した後、塩化ビニルを必要に応じその他のビニル化合
物と共に装入する。その後、缶内をジャケットにより加
熱してグラフト共重合を開始させる。グラフト共重合は
発熱反応であり、必要に応じてジャケットより内部温度
を制御する。反応終了後、未反応の塩化ビニル類を缶外
に除去し、スラリー状のグラフト共重合体を得る。スラ
リーは常法に従い脱水乾燥されて塩化ビニル系グラフト
共重合体が得られる。重合反応機への装入方法は限定さ
れるものではなく、純水、懸濁安定剤、アクリル系共重
合体そして塩化ビニル等の装入原料のうち、アクリル系
共重合体を塩化ビニルに溶解して装入するという方法も
採用される。ここでのグラフト率は、該グラフト共重合
体のTHF(テトラヒドロフラン)不溶解重量%で表さ
れ、通常は5〜100重量%であり、一般には10重量
%程度のものが好ましく用いられる。
【0018】本発明で用いられる塩化ビニル系グラフト
共重合体の重合度は、通常500〜2500程度であ
り、好ましくは800〜2000、さらに好ましくは9
00〜1500である。重合度が500未満であると強
度が不足し、また2500を越える場合は成形加工性が
低下し、また、高粘度領域となり木目模様が発現しにく
くなる。これら塩化ビニル系グラフト共重合体は、例え
ば、市販されている大洋塩ビ(株)社製のTA−I20
0、TA−I100、TA−E200、TA−E230
等を用いることができ、重合度は各々500、700、
1000、1300である。また、この塩化ビニル系グ
ラフト共重合体の添加部数は、後述の架橋塩化ビニル樹
脂50〜1重量部に対し、50〜99重量部である。5
0重量部未満では耐衝撃性が低く、99重量部以上では
木質感が薄れる。好ましくは65〜85重量部であり、
さらに好ましくは70〜80重量部の範囲である。
【0019】本発明における架橋塩化ビニル系樹脂とし
ては、重合度が通常400〜6000程度で、好ましく
は600〜4000、さらに好ましくは700〜250
0であり、架橋度は一般的に10%以上で、高いほど好
ましい。これら重合度および架橋度が大きいほど成形時
溶融粘度が高まり、木質感および木目模様の発現が向上
する。このような架橋塩化ビニル系樹脂は市場で容易に
入手可能であり、例えば、チッソ(株)社製のSD7
E、SD10E、SD13E、SD7X、SD10Xや
信越化学工業(株)社製のGR800T、GR800
S、GR1300T、GR2500T等を用いることが
でき、それらの重合度は各々、700、1000、13
00、700、1000であり、800、800、13
00、2500である。これらの中でも、特に木質感、
木目模様の発現が比較的良好である架橋度が30%以上
であるSD13E、SD7X、SD10X等を使用する
のが好ましい。
【0020】これら架橋塩化ビニル樹脂の添加部数は、
塩化ビニル系グラフト共重合体50〜99重量部に対
し、50〜1重量部、好ましくは35〜15重量部、さ
らに好ましくは30〜20重量部の範囲で混合したもの
を混合物Aと称する。この架橋塩化ビニル樹脂の添加部
数が50重量部を越えると粘度が上昇し成形が困難にな
り、また1重量部未満では木質感が得られない。
【0021】本発明で用いられるカシューナッツ殻油変
性フェノール系樹脂は、南米、インド、アフリカに自生
する漆科アナカルディウム植物カシュ樹の実の殻に含ま
れる黒褐色の液体(カードル、アナカルド酸が主成分)
を熱処理により得られたカーダノールをホルムアルデヒ
ド等とともに酸処理を施したノボラック型カシューナッ
ツ殻油変性フェノール系樹脂、あるいはアルカリを触媒
に使用して処理を施したレゾール型カシューナッツ殻油
変性フェノール系樹脂、あるいは他の処理を施した架橋
構造を有しているアルキルフェノール系硬化樹脂であ
る。
【0022】これらは市場で容易に入手可能であり、例
えば、東北化工(株)社製のカシューダストレジンと呼
ばれているセンライトカシューダストFF−1045、
FF−1140、FF−1148、FF−2090等が
挙げられ、粒度分布、色調、柔軟性、耐熱性などにより
区分されており、用途に応じて使い分けることができ
る。これらの中でも、特に粒径が細かいFF−104
5、FF−1140等を用いると、得られる成形物に対
して、良好な木質感における外観および手触りによる木
質感触を付与させることができるため好ましい。
【0023】このカシューナッツ殻油変性フェノール系
樹脂の添加部数は、上記塩化ビニル系グラフト共重合体
と架橋塩化ビニル系樹脂からなる混合物A100重量部
に対して0.1〜5重量部であり、混合物Bと称する。
カシューナッツ殻油変性フェノール系樹脂の添加部数が
0.1重量部未満では手触りによる表面が荒れたような
木質感は多少あるものの、目視による木質感に乏しく、
また、5重量部を越えて用いると衝撃強度が不十分とな
り、窓枠材成形品としての用途には使用が困難である。
【0024】本発明において、種ペレットに用いられて
いるビニル系樹脂とは、塩化ビニル単独重合体、エチレ
ン−塩化ビニル共重合体、酢酸ビニル−塩化ビニル共重
合体、アルキルアクリレートおよび/またはアルキルメ
タアクリレートと多官能性単量体との共重合体に対して
塩化ビニルをグラフト共重合させてなる塩化ビニル系グ
ラフト共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体に対し
て塩化ビニルをグラフト共重合させてなる塩化ビニル系
グラフト共重合体、架橋塩化ビニル系樹脂、ビニル系重
合体等が挙げられる。
【0025】ここで塩化ビニル単独重合体の場合、その
製造方法は従来公知の重合方法で行われ、例えば懸濁重
合などが挙げられる。その重合度は、通常400〜30
00程度であり、好ましくは600〜2500、さらに
好ましくは700〜2000である。重合度が400未
満であると強度が不足し、また3000を越えると成形
加工性が低下する。塩化ビニル単独重合体としては、例
えば、市販されている大洋塩ビ(株)社製のTH−50
0、TH−600、TH−700、TH−800、TH
−1000、TH−1300、TH−1400、TH−
1700、TH−2000などを用いることができ、重
合度はそれぞれ500、600、700、800、10
00、1300、1400、1700、2000であ
る。
【0026】エチレン−塩化ビニル共重合体および酢酸
ビニル−塩化ビニル共重合体の場合、その製造方法は従
来公知の重合方法で行われ、例えば懸濁重合などが挙げ
られる。その重合度は、通常400〜3000程度であ
り、好ましくは600〜2500、さらに好ましくは7
00〜2000である。重合度が400未満であると物
性面で不足が生じ、また3000を越えると成形加工性
が低下する。
【0027】エチレン−塩化ビニル共重合体としては、
例えば、市販されている大洋塩ビ(株)社製のTE−6
50、TE−800、TE−1050、TE−130
0、TE−1700などを用いることができ、重合度は
それぞれ650、780、1050、1300、170
0である。酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体としては、
例えば、市販されている大洋塩ビ(株)社製のTV−8
00があり、重合度は780である。
【0028】アルキルアクリレートおよび/またはアル
キルメタアクリレートと多官能性単量体との共重合体に
対して塩化ビニルをグラフト共重合させてなる塩化ビニ
ル系グラフト共重合体は前述と同じものが使用できる。
【0029】エチレン−酢酸ビニル共重合体に対して塩
化ビニルをグラフト共重合させてなる塩化ビニル系グラ
フト共重合体の場合、上述のアクリル系共重合体に塩化
ビニルをグラフト共重合させたものと同様な方法によ
り、エチレン−酢酸ビニル共重合体をグラフト共重合の
幹ポリマーとして塩化ビニルをグラフト共重合して塩化
ビニル系グラフト共重合体を得るものである。ここでグ
ラフト共重合方法としては乳化重合、懸濁重合、溶液重
合、無溶媒重合等の重合方法が挙げられる。エチレン−
酢酸ビニルによるゴム弾性が付与しているため、低温で
の脆性、耐衝撃性および耐候性が極めて優れている。塩
化ビニル系グラフト共重合体としては、例えば、市販さ
れている大洋塩ビ(株)社製のTG−110、TG−1
20、TG−130などを用いることができ、重合度は
それぞれ900、700、850である。
【0030】架橋塩化ビニル系樹脂としては、上述の架
橋塩化ビニル系樹脂と同じ物が使用でき、例えば、同様
にチッソ(株)社製のSD7E、SD10E、SD13
E、SD7X、SD10Xや信越化学工業(株)社製の
GR800T、GR800S、GR1300T、GR2
500T等を用いることができる。
【0031】また、ビニル系重合体とは、本発明の効果
を損なわない重合体樹脂であれば特に限定しないが、例
えばスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、p−t−ブチルスチレンなどの芳香族化合物、塩化
ビニル、塩素化塩化ビニル、メタクリル酸メチル、アク
リル酸メチルなどのメタアクリル酸又はアクリル酸のア
ルキルエステル、アクリルニトリル、メタクリロニトリ
ルなどの不飽和ニトリル、マレイミド、Nマレイミド、
N−t−ブチルマレイミド等の重合体が例示される。こ
れらは1種類に限らず、2種以上を同時に使用してもよ
い。このように例示したビニル系樹脂は、塩化ビニル単
独重合体、塩化ビニル共重合体、塩化ビニル系グラフト
共重合体および架橋塩化ビニル系樹脂、さらにビニル系
重合体をそれぞれ単独で使用しても、あるいはこれらの
うち2種類以上を一般的な公知の方法で混合して使用し
ても構わない。
【0032】本発明において用いられる顔料とは、ビニ
ル系樹脂に含有せしめて用いられるものであり、その具
体例としては、有機顔料と無機顔料に大きく分けられ
る。有機顔料としては、分子中に発色団であるアゾ基を
持つ難燃性アゾレーキ、溶性アゾレーキ、不溶性アゾレ
ーキ、不溶性アゾ、縮合アゾ、アゾキレート等のアゾ
系、銅フタロシアニンや塩素化銅フタロシアニン等の化
学成分を含むフタロシアニンブルー、フタロシアニング
リーン等のフタロシアニン系、耐熱性、耐光性、耐溶剤
性が優れたアントラキノンを基本とするスレン系等が挙
げられる。無機顔料としては、耐熱性、耐光性、隠蔽性
等が優れる白色無機顔料の酸化チタン、酸化鉄を主成分
とする赤色系の無機顔料である弁柄、黒色系のカーボン
ブラック、複合酸化物系としてチタン系(イエロー)、
亜鉛−鉄系(ブラウン)、銅−クロム系(ブラック)、
銅−鉄−マンガン系(ブラック)等が挙げられる。
【0033】これら顔料において木目付与用としては、
濃色顔料であるブラウン、レッド、ブラック、イエロ
ー、ブルー系等により調色するのが好ましく、これらは
市場で容易に入手可能であり、例えば、大日精化工業
(株)社製のP−4710ブラック、FV−0110ブ
ラック、EP−4121レッド、FV−0122レッ
ド、P−4440イエロー、P−4910バイオレッ
ト、PVFV0151イエロー、PVFV0110ブラ
ック、PVFV0122ブルー等が挙げられ、調色する
場合は、各々の顔料を単独で、あるいは2種類以上を混
合して用いる。
【0034】これら顔料の添加割合は、上述のビニル系
樹脂に対して0.001重量%〜10重量%含有したも
のであり、必要とする色に合わせて添加割合を増減して
使用することができる。0.001重量%未満では木目
模様の発現が乏しく、また10重量%を越えると母体ペ
レットとの色差が大きすぎて木目模様が損なわれる。こ
こで、ビニル系樹脂に顔料を含有せしめる方法として
は、一般に樹脂を混合する公知の方法(後述の組成物を
得る方法と同様にして)が用いられる。
【0035】これら顔料0.001〜10重量%を含む
ビニル系樹脂である種ペレットの混合比は、母体ペレッ
トとしての混合物B100重量部に対し0.1〜30重
量部であり、好ましくは0.3〜20重量部、さらに好
ましくは0.5〜15重量部である。この混合比が0.
1重量部未満だと木目模様が明確に現れず、30重量部
を越えると木目筋が重なり添加しただけの木目模様が現
れない。
【0036】本発明における母体ペレットを得る方法と
しては、塩化ビニル系グラフト共重合体、架橋塩化ビニ
ル系樹脂、カシューナッツ殻油変性フェノール系樹脂か
らなる混合物に安定剤、滑剤、さらには必要に応じてそ
の他添加剤および充填剤等を添加し、例えば、ヘンシェ
ルミキサー、バンバリーミキサー、リボンブレンダー等
の攪拌機により攪拌・配合を行い、得られた配合粉を、
例えばコニカル二軸押出機、パラレル二軸押出機、単軸
押出機、コニーダー型混練機、ロール混練機等の混練機
により造粒したペレットとして得ることができる。ま
た、前記の種ペレットにおいても、ビニル系樹脂、顔料
に必要に応じて添加剤を添加し、上述の母体ペレットと
同様の方法によりペレットを得ることができる。
【0037】上記のペレットを用いて、コニカル二軸押
出機、パラレル二軸押出機、単軸押出機等の押出機によ
り押出成形加工することにより木質様木目付与塩化ビニ
ル系樹脂窓枠としての成形物を得ることができる。この
時、その他一般に用いられている安定剤、滑剤、可塑
剤、加工助剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、および充填
剤等を必要に応じて単独で又は併用して用いることがで
き、これらは、市場で容易に入手可能である。
【0038】本発明で重要な押出成形加工における木目
模様を発現せしめるに際し、母体ペレットと種ペレット
を予め混ぜ合わせてホッパー口より投入して押出して
も、母体ペレットを押出しながら種ペレットのみをベン
ト口より投入しながら押出してもかまわない。
【0039】また、窓枠成形物は、例えば、L/D=2
2、65mmφ単軸押出機、あるいは50mmφ二軸押
出機などを使用し、各シリンダー設定温度を130℃〜
175℃、アダプターおよびダイスの設定温度を170
℃〜190℃の条件下において製造することができる。
その押出成形加工においては、例えば、上かまち、下か
まち、縦かまちを別々に押出成形し、それぞれのかまち
をビスなどで組み立てる方法、あるいはそれぞれのかま
ちを溶着して組む方法等がある。
【0040】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。この実施例は単なる例示であって本発明はこれ
らに限定されるものではない。尚、実施例における測定
方法は下記の通りである。
【0041】押出成形条件は、二段式真空サイジングを
装備した90mmφ二軸押出機を用いて、設定温度はシ
リンダー温度(シリンダー1〜3)で135〜170
℃、アダプター温度175℃、ダイス1温度190℃、
ダイス2温度190℃として、押出成形を行い、窓枠の
成形品である上かまち、下かまち、縦かまちを得た。こ
れらのかまちを溶着して窓枠を組んだ。これら成形品を
用いて木質感、木目模様および耐温水性、耐候性の評価
を以下の項目に従って行った。
【0042】木質感を評価する指標として、上記の成形
品を用いて、成形品表面の艶を測定することにより評価
した。測定は、(株)堀場製作所製ハンディ光沢計グロ
スチェッカIG−320を使用した。ここではグロス値
が30以下で木質感があると判断した。
【0043】木目模様については、上記の成形品を用い
て、その成形品表面を目視観察した。木目模様が発現し
ていれば、木目筋が現れ、その筋の出方および濃淡によ
り木目模様の判定を行った。総合的に判断して以下のよ
うにランク付けを行った。○印:木目模様が発現する、
×印:木目模様が発現しない/木目筋が重なり木目模様
と判断できない。
【0044】耐温水性については、ブリーディング現象
が発生するかどうかを確認するために行った。試験方法
は、(株)二葉科学社製の循環式熱風乾燥機DG(DF
R)−100内に水を入れた容器を入れておき、水温が
50℃になるように加熱しておき、その温水の中に上記
成形品を100時間浸漬させ、浸漬前後での成形品の表
面状態変化を目視観察した。表面状態は以下のようにラ
ンク付けを行った。○印:変化無し(浸漬前の成形品の
表面状態と比較)、×印:ブリーディング現象を起こす
(成形品表面に白色凝集物が浮きだし、成形品表面の模
様および元の色が消失する)。
【0045】耐衝撃性及び耐候性については、窓枠成形
物用JIS規格として、JIS−K6785があり、こ
の規格に準ずる方法にて測定を行い、本発明においての
窓枠用としての物性の規定をクリアーしているかを評価
した。内窓枠用の規定として、耐衝撃性および耐候性は
以下の通りである。 ・耐衝撃性:標準温度(23℃)でのシャルピー衝撃強
度が9.8kJ/m2 以上であること。低温(−10
℃)でのシャルピー衝撃強度が3.9kJ/m2 以上で
あること。 ・耐候性試験後の耐衝撃性:500時間の促進暴露試験
後のサンプルで標準温度でシャルピー衝撃強度が6.9
kJ/m2以上であり、変退色が著しく変化しないこと。
【0046】上記の耐衝撃性の測定は、表1、表2記載
のコンパウンドとして、(株)安田精機製作所製蒸気水
冷式二本ロール191−WM型にてロール表面温度16
0℃設定でロール混練を行い、さらに(株)神藤金属工
業所製のASFA150型式圧縮成形機にてプレス温度
180℃で、厚み3mmのプレスシートを成形し、シャ
ルピー衝撃強度用にサンプルを調製したものを使用して
行った。
【0047】標準温度シャルピー衝撃強度については、
上述のサンプルを試験片に用いて、測定は、JIS−K
6785に準ずる方法にて23℃の条件下で行った。低
温シャルピー衝撃強度については、上述のサンプルを試
験片に用いて、測定は、JIS−K6785に準ずる方
法にて−20℃条件下で行った。
【0048】耐候性については、スガ試験機(株)製サ
ンシャインスーパーロングライフウエザーメーターWE
L−SUN−HC−B(サンシャインカーボンアーク使
用)により、ブラックパネル温度63℃、120分毎1
8分スプレー水噴射の条件で500時間促進暴露試験を
行い、その後、耐候試験前後の成形品表面の色差(Δ
E)を下記式により求めた。この色差はΔEが5以下で
合格と判断した。色相評価は日本電色工業(株)製SZ
optical sensorを使用して測定した。
尚、aは彩度、bは色相、Lは明度のそれぞれの指標
(基準白色板に対する成形品の値)を示す。 △E=(a1−a02+(b1−b02+(L1−L02 (式中、a0:試験前の成形品のa値、a1:試験後の成
形品のa値、b0試験前の成形品のb値、b1:試験後の
成形品のb値、L0:試験前の成形品のL値、L 1:試験
後の成形品のL値である。)
【0049】実施例1 塩化ビニル系グラフト共重合体として、平均重合度10
00の塩化ビニル系グラフト共重合体(大洋塩ビ(株)
社製、TA−E 200)70重量部と平均重合度10
00の架橋塩化ビニル系樹脂(チッソ(株)社製、SD
10E)30重量部、カシューナッツ殻油変性フェノー
ル系樹脂(東北加工(株)社製、センライトカシューダ
ストFF−1045)3重量部、酸化チタン(大日精化
工業(株)社製、R−820)5重量部、鉛系安定剤と
複合滑剤のワンパック添加剤(水澤化学工業(株)社
製、S−6021−1)6.5重量部、充填剤として炭
酸カルシウム5重量部を、三井三池加工機(株)社製ヘ
ンシェルミキサ−FM20B−FD20D/K型にて混
合し、得られた混合物を(株)東洋精機製作所製、ラボ
プラストミル・コニカル二軸押出機2D−20C型にて
造粒し、母体ペレットを得た。
【0050】一方、木目付与用としての顔料を含むビニ
ル系樹脂は、顔料(大日精化工業(株)社製、PVFV
0122ブルー:PVFV0151イエロー:PVFV
0110ブラック=2:6:1の比率で混合)0.6重
量%を含有させた平均重合度1000の架橋塩化ビニル
系樹脂(チッソ(株)社製、SD10E)100重量部
用いた他は上述の母体ペレットと同様に酸化チタン、鉛
系安定剤、炭酸カルシウムなどを混合し、造粒して種ペ
レットを得た。
【0051】上記母体ペレット100重量部に対し、こ
の種ペレットを3重量部混ぜて、前述の通りに押し出し
成形を行い成形品を得た。この成形品について木質感、
木目模様、耐温水性、耐候性を評価した。また、母体ペ
レットおよび種ペレットを同様に混ぜて、ロール混練機
およびプレス加工機にて3mm厚のシートを成形した。
このシートよりシャルピー試験片を調製したものを用い
て、標準温度(23℃)および低温(−20℃)でのシ
ャルピー衝撃強度を測定した。木質感、木目模様、耐温
水性は良好であり、耐衝撃性、耐候性においても規定を
クリアしている。結果を表1に示す。
【0052】実施例2 平均重合度1000の塩化ビニル系グラフト共重合体
(大洋塩ビ(株)社製、TA−E 200)90重量部
と平均重合度1000の架橋塩化ビニル系樹脂(チッソ
(株)社製、SD10E)10重量部、カシューナッツ
殻油変性フェノール系樹脂(東北加工(株)社製、セン
ライトカシューダストFF−1045)4重量部を用い
母体ペレットとした他は実施例1と同様の方法により成
形し、各項目について評価した。木質感、木目模様、耐
温水性は良好であり、耐衝撃性、耐候性においても規定
をクリアしている。結果を表1に示す。
【0053】実施例3 平均重合度1000の塩化ビニル系グラフト共重合体
(大洋塩ビ(株)社製、TA−E 200)50重量部
と平均重合度1000の架橋塩化ビニル系樹脂(チッソ
(株)社製、SD10E)50重量部、カシューナッツ
殻油変性フェノール系樹脂(東北加工(株)社製、セン
ライトカシューダストFF−1045)2重量部を用い
母体ペレットとし、かつ該母体ペレット100重量部に
対し種ペレット(1)を20重量部混合する他は実施例
1と同様の方法により成形し、各項目について評価し
た。木質感、木目模様、耐温水性は良好であり、耐衝撃
性、耐候性においても規定をクリアしている。結果を表
1に示す。
【0054】実施例4 種ペレット用のビニル系樹脂として、顔料(大日精化工
業(株)社製、PVFV0122ブルー:PVFV01
51イエロー:PVFV0110ブラック=2:6:1
の比率で混合)0.6重量%を含有させた平均重合度2
000の塩化ビニル単独重合体(大洋塩ビ(株)社製、
TH−2000)100重量部、を使用した他は実施例
1と同様の方法により成形し、各項目について評価し
た。木質感、木目模様、耐温水性は良好であり、耐衝撃
性、耐候性においても規定をクリアしている。結果を表
1に示す。
【0055】実施例5 種ペレット用のビニル系樹脂として、顔料(大日精化工
業(株)社製、PVFV0122ブルー:PVFV01
51イエロー:PVFV0110ブラック=2:6:1
の比率で混合)0.6重量%を含有させた平均重合度1
000の塩化ビニル系グラフト共重合体(大洋塩ビ
(株)社製、TA−E 200)100重量部を使用す
る他は実施例1と同様の方法により成形し、各項目につ
いて評価した。木質感、木目模様、耐温水性は良好であ
り、耐衝撃性、耐候性においても規定をクリアしてい
る。結果を表1に示す。
【0056】
【表1】
【0057】比較例1 母体ペレットにおいて、平均重合度1000の塩化ビニ
ル系グラフト共重合体(大洋塩ビ(株)社製、TA−E
200)を30重量部と、平均重合度1000の架橋
塩化ビニル系樹脂(チッソ(株)社製、SD10E)を
70重量部用いた他は実施例1と同様の方法により成形
し、各項目について評価した。木質感、木目模様、耐温
水性は良好であったが、衝撃性が不十分であった。結果
を表2に示す。
【0058】比較例2 母体ペレットにおいて、カシューナッツ殻油変性フェノ
ール系樹脂を10重量部用いた他は実施例1と同様の方
法により成形し、各項目について評価した。木質感、木
目模様、耐温水性は良好であったが、衝撃性が不十分で
あった。結果を表2に示す。
【0059】比較例3 種ペレットにおいて、顔料を0.0005重量%用いた
他は実施例1と同様の方法により成形し、各項目につい
て評価した。木質感、耐温水性は良好で、耐衝撃性、耐
候性においても規定をクリアしているが、顔料が少なす
ぎたために木目模様が発現せず、目的の成形物は得られ
なかった。結果を表2に示す。
【0060】比較例4 種ペレットとして、顔料(大日精化工業(株)社製、P
VFV0122ブルー:PVFV0151イエロー:P
VFV0110ブラック=2:6:1の比率で混合)を
20重量%を含む平均重合度1000の架橋塩化ビニル
系樹脂(チッソ(株)社製、SD10E)を40重量部
用いた他は実施例1と同様の方法により成形し、各項目
について評価した。木質感、耐温水性は良好で、耐候性
においても規定をクリアしていたが、耐衝撃性は不十分
であり、顔料及び種ペレットの量が多すぎたために木目
模様が重なってしまい、目的の成形物は得られなかっ
た。結果を表2に示す。
【0061】
【表2】
【0062】
【発明の効果】従来品に比べ押出成形品表面の木質感に
優れ、木目も付与されて、しかも耐温水性および衝撃強
度に優れ、特に、住宅内装材として台所や浴室等の水廻
り用途における、木質様木目付与塩化ビニル系樹脂窓枠
が提供でき、産業上極めて優位である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E06B 1/26 E06B 1/26 //(C08L 51/06 27:06 61:06) Fターム(参考) 4F071 AA24 AA24X AA33X AA41 AA77 AE09 AF23 AH03 BA01 BB06 BC04 BC06 4J002 BD032 BD042 BN121 CC083 FD096 GL00 4J026 AA45 AC25 BA10 BB01 DA02 DA04 DA05 DB02 DB03 DB04 DB05 GA01 GA09

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルキルアクリレート及び/又はアルキル
    メタアクリレートと多官能性単量体との共重合体に塩化
    ビニルをグラフト共重合させてなる塩化ビニル系グラフ
    ト共重合体50〜99重量部と架橋塩化ビニル系樹脂5
    0〜1重量部からなる混合物A100重量部に対し、カ
    シューナッツ殻油変性フェノール系樹脂0.1〜5重量
    部を加えてなる混合物Bにおいて、該混合物B100重
    量部に、顔料0.001〜10重量%を含むビニル系樹
    脂0.1〜30重量部を混合してなる塩化ビニル系樹脂
    組成物を溶融成形してなる耐衝撃性及び耐温水性に優れ
    た木質様木目付与塩化ビニル系樹脂窓枠。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014511782A (ja) * 2011-03-25 2014-05-19 レノリット クラムリントン リミテッド フレキシブル積層フィルム

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