JP2000296787A - 作業車 - Google Patents

作業車

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JP2000296787A
JP2000296787A JP2000090099A JP2000090099A JP2000296787A JP 2000296787 A JP2000296787 A JP 2000296787A JP 2000090099 A JP2000090099 A JP 2000090099A JP 2000090099 A JP2000090099 A JP 2000090099A JP 2000296787 A JP2000296787 A JP 2000296787A
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Akira Minoura
章 箕浦
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Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 作業車において搭乗部にステップ及び座席を
備えた後部構造部を備える場合、ステップ及び後部構造
部の軽量化、並びに生産工程の簡素化を図る。 【構成】 上層形成部と、下層形成部と、上層及び下層
形成部を接続する縦壁部と、上層形成部、下層形成部及
び縦壁部によって囲まれる中空部Aとを備えてステップ
8及び後部構造部を構成し、ステップ8及び後部構造部
を中空の樹脂成形品で一体的に構成する。ステップ8と
後部構造部とをつなぐ中間部に、上層及び下層形成部が
重ね合わされる重合部Bを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乗用型芝刈機や比較的
小型のトラクタなどの作業車に関し、詳しくは、左右後
輪の上方を一連に覆う後輪フェンダーにおける上面の左
右中間部に座席を取り付けるよう構成した作業車のフェ
ンダー構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年では、作業車の軽量化や製造工程の
簡略化などを図る上において、作業車の走行機体を形成
するステップやフェンダーなどといった部分には、板金
材のプレス成形によるものに変えて比較的に強度の高い
樹脂成形品を用いることが多くなっている。そこで、従
来では、射出成形にて樹脂成形品の母材に補強リブを一
体的に形成することによって、比較的に強度の高い樹脂
成形品を得るようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、射出成
形にてより強度の高い樹脂成形品を得るために大きな補
強リブを樹脂成形品の母材と一体的に形成しようとする
と、補強リブを形成した母材部分の表面に引けが生じ、
その母材部分の厚みは他の母材部分の厚みに対して薄く
なり一般的に強度が低くなることから補強リブを余り大
きくするこができず、より高い強度を得ることができな
かった。又、表面に引けが生じることから外観品質の低
下を余儀無くされていた。
【0004】本発明の目的は、より軽量でありながら外
観品質を低下させることなく、より強度の高い作業車の
フェンダー構造を得ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、左右後輪の上方を一連に覆う後輪フェ
ンダーにおける上面の左右中間部に座席を取り付けるよ
う構成した作業車のフェンダー構造において、前記後輪
フェンダーを、ブロー成形による中空の樹脂成形品で構
成するとともに、その座席装着部位に相当させて樹脂素
材重合部を配備し、この樹脂素材重合部の下面を機体フ
レーム側の支持部材に支持させるよう構成した。
【0006】
【作用】本発明によると、射出成形のように樹脂成形品
の強度を上げることによって樹脂成形品の表面に引けを
生じさせることがない。又、運転者の搭乗による直接的
な荷重はそのまま支持部材に掛かるようになるので、不
必要に樹脂成形品の板厚を大きくする必要がない。
【0007】
【発明の効果】従って、本発明によれば、外観品質を低
下させることなく強度を高めることができるようになっ
た。又、運転者の搭乗による直接的な荷重に耐える強度
を持たせる場合に比較して、より軽量に構成することが
できるようになった。つまり、より軽量でありながら外
観品質を低下させることなく、より強度の高い作業車の
フェンダー構造を得ることができるに至った。その上、
座席装着部位に相当させて樹脂素材重合部を配備するこ
とによって、座席の取り付けを容易に行うことができ、
より軽量に構成することができることによって、操縦性
能の向上を図れるようになった。
【0008】
【実施例】以下、本発明をミッドマウント式の乗用型芝
刈機に適用した実施例を図面に基づいて説明する。 〔第一実施例〕この乗用型芝刈機は、図1に示すよう
に、走行機体1の前部にエンジンルームを形成するボン
ネット2、エンジンルーム内に搭載された縦軸型のエン
ジン3、走行機体1の前部に備えられた前輪4、走行機
体1の後部に備えられた後輪5、前輪4と後輪5との間
に位置する搭乗部6の前部を形成する操縦パネル7、搭
乗部6の足場を形成するステップ8、左右の後輪5の上
方を一連に覆うとともに搭乗部6の後部を形成する後輪
フェンダー9、後輪フェンダー9における上面の左右中
間部に取り付けられた座席10、及び、前輪4と後輪5
との間でリンク機構11を介して走行機体1の下腹部に
昇降自在に連結されたモーア12、などにより構成され
ている。
【0009】エンジン3からの動力は、二系統に構成さ
れたベルト伝動機構13を介して、モーア12と、後輪
5を駆動するミッションケース14とに伝達されるよう
になっている。
【0010】ボンネット2、操縦パネル7、ステップ
8、及び、後輪フェンダー9の夫々は樹脂材により形成
されており、走行機体1の軽量化や製造工程の簡略化な
どを図るようにしている。図1に示すように、ボンネッ
ト2は、走行機体1に固定状態で取り付けられた下部ボ
ンネット2Aと、この下部ボンネット2Aに前部横軸芯
周りで揺動開閉自在に取り付けられた上部ボンネット2
Bにより構成されている。
【0011】図2〜図7に示すように、ステップ8と後
輪フェンダー9とは、ブロー成形による中空の樹脂成形
品で一体的に構成されており、中空部Aを形成すること
によってステップ8及び後輪フェンダー9の強度を高め
ている。そして、後輪フェンダー9における上面の左右
中間部となる座席装着部位9Aに相当させて、樹脂素材
同士が重なり合う樹脂素材重合部Bを配備しており、こ
の樹脂素材重合部Bの下面を機体フレーム16側の支持
部材16Aに支持させることにより、座席10に運転者
が着座した場合の直接的な荷重が後輪フェンダー9に掛
かることなく、そのまま支持部材16Aに掛かるように
なっている。又、中空部Aの上方部位には、中空部Aに
注水するための注水口A1が形成され、中空部Aの下方
部位には、中空部Aから排水させるための排水口A2が
形成されている。そして、注水口A1から中空部Aに注
水することにより走行機体1の後部側の重量を重くして
後輪5の接地荷重を大きくすることによって、傾斜地で
作業を行う場合の登坂性能の向上を図ることができ、排
水口A2から排水して走行機体1の重量を軽くすること
によって、平地で作業を行う場合の操縦性能の向上を図
ることができるようになっている。
【0012】図8〜図10に示すように、操縦パネル7
は射出成形による樹脂成形品で構成されている。操縦パ
ネル7を射出成形する場合には、樹脂材を射出する射出
ゲート7Aから操縦パネル7の基本骨格を成す部分へ高
圧ガスを送り込むことによって、引けによる外観品質の
低下を抑制しながら中空リブ7Bを形成して操縦パネル
7の強度を高めるようにしている。又、材質の強度を高
めるためにフィラーなどのガラス繊維を樹脂材に含有さ
せた場合の流動特性の低下をも補えるようにしている。
尚、図中17は、高圧ガスを送り込むために形成された
射出ゲート7Aを塞ぐプラグである。
【0013】〔第二実施例〕図11〜図13に示すよう
に、この実施例において、ステップ8と後輪フェンダー
9の夫々はブロー成形による個別の中空の樹脂成形品で
構成されており、ステップ8と後輪フェンダー9の夫々
に中空部Aを形成することによってステップ8と後輪フ
ェンダー9の強度を高めている。そして、第一実施例の
場合と同様に、後輪フェンダー9における上面の左右中
間部となる座席装着部位9Aに相当させて、樹脂素材同
士が重なり合う樹脂素材重合部Bを配備している。又、
後輪フェンダー9の中空部Aの上方部位には、中空部A
に注水するための注水口A1が形成され、後輪フェンダ
ー9の中空部Aの下方部位には、中空部Aから排水させ
るための排水口A2が形成されている。
【0014】〔実施例3〕図14〜図16に示すよう
に、この実施例においては、第二実施例のようにステッ
プ8と後輪フェンダー9の夫々を個別の樹脂成形品で構
成するのであるが、ステップ8は、第一実施例の操縦パ
ネル7と同様の射出成形による樹脂成形品で構成され、
後輪フェンダー9は、第二実施例と同様に中空の樹脂成
形品で構成されている。つまり、ステップ8は、射出成
形する場合に樹脂材を射出する射出ゲート8Aからステ
ップ8の補強を要する部分へ高圧ガスを送り込むことに
よって、引けによる外観品質の低下を抑制しながら中空
リブ8Bを形成してステップ8の強度を高めるようにし
ている。又、材質の強度を高めるためにフィラーなどの
ガラス繊維を樹脂材に含有させた場合の流動特性の低下
をも補えるようにしている。尚、図中17は、高圧ガス
を送り込むために形成された射出ゲート8Aを塞ぐプラ
グである。一方、後輪フェンダー9は第二実施例の場合
と同様に、中空部Aの上方部位には中空部Aに注水する
ための注水口A1が形成され、中空部Aの下方部位には
中空部Aから排水させるための排水口A2が形成されて
いる。
【0015】〔変形例〕本発明は、上記の実施例に限定
されるものではなく、例えば、本発明における作業車と
しては、乗用型田植機や比較的小型のトラクタなどであ
ってもよい。又、ブロー成形による中空の樹脂成形品と
しては、中空部Aに注水するための注水口A1、及び、
中空部Aから排水させるための排水口A2を形成しない
ものであってもよい。
【0016】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用型芝刈機の全体側面図
【図2】ステップ及び後部フェンダーの平面図
【図3】図2におけるa−a断面図
【図4】図2におけるb−b断面図
【図5】図2におけるc−c断面図
【図6】図2におけるd−d断面図
【図7】図2におけるe−e断面図
【図8】操縦パネルの一部切り欠き側面図
【図9】操縦パネルの一部切り欠き背面図
【図10】操縦パネルの横断平面図
【図11】第二実施例におけるステップの平面図
【図12】第二実施例における後部フェンダーの平面図
【図13】第二実施例におけるステップと後部フェンダ
ーの縦断側面図
【図14】第三実施例におけるステップの平面図
【図15】図14におけるf−f断面図
【図16】図14におけるg−g断面図
【符号の説明】
5 左右後輪 9 後輪フェンダー 9A 座席装着部位 10 座席 16 機体フレーム 16A 支持部材 B 樹脂素材重合部
【手続補正書】
【提出日】平成12年3月30日(2000.3.3
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 作業車
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は作業車において、搭乗部
に配置されるステップの構造、及びステップの後方の高
い位置に配置されて座席を備えた後部構造部の構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】作業車では一般に運転者が足を置くステ
ップ及び座席を備えた後部構造部を搭乗部に備える場
合、複数の鈑金材をプレス加工し、プレス加工された複
数の鈑金材を溶接やボルト及びナットにより連結して、
ステップや後部構造部を構成したものが多くある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】作業車において搭乗部
に備えられるステップ及び後部構造部は比較的大きな面
積を備えているので、従来の技術に記載のようにステッ
プ及び後部構造部を鈑金材で構成すると、ステップ及び
後部構造部の重量が重くなってしまう。これにより、軟
弱な圃場に入ることが多い作業車にとって、ステップ及
び後部構造部の軽量化と言う面で改善の余地がある。
【0004】従来の技術に記載のようにステップ及び後
部構造部を鈑金材で構成すると、鈑金材のプレス加工
や、プレス加工された複数の鈑金材の連結と言うよう
に、ステップ及び後部構造部の生産に多数の生産工程が
必要になるので、ステップ及び後部構造部の生産工程の
簡素化と言う面で改善の余地がある。本発明は作業車に
おいて搭乗部にステップ及び後部構造部を備える場合、
ステップ及び後部構造部の全体として充分な剛性を確保
しながら、ステップ及び後部構造部の軽量化、並びに生
産工程の簡素化を図ることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は作業車に
おいて、次のように構成することにある。 [1]搭乗部に配置されるステップと、ステップの後部
につながってステップよりも高い位置に位置する後部構
造部とを備えて、後部構造部に座席を備えると共に、上
層形成部と、下層形成部と、上層及び下層形成部を接続
する縦壁部と、上層形成部、下層形成部及び縦壁部によ
って囲まれる中空部とを備えて、ステップ及び後部構造
部を構成し、ステップ及び後部構造部を中空の樹脂成形
品で一体的に構成して、ステップと後部構造部とをつな
ぐ中間部に、上層及び下層形成部が重ね合わされる重合
部を備えてある。
【0006】[2]前項[1]の構成において、中間部
を走行機体に対して後傾斜状に構成してある。
【0007】[3]前項[1]又は[2]の構成におい
て、下層形成部を上層形成部側に変位させ上層形成部に
重ね合わせて、中間部の重合部を構成してある。
【0008】[4]前項[1]〜[3]のうちのいずれ
か一つの構成において、ステップ及び後部構造部をブロ
ー成形による中空の樹脂成形品で構成してある。
【0009】
【作用】[I]請求項1の特徴によると、作業車におい
て搭乗部にステップ及び後部構造部を備える場合、上層
形成部、下層形成部、縦壁部及び中空部を備えてステッ
プ及び後部構造部が構成され、ステップ及び後部構造部
が中空の樹脂成形品で一体的に構成されている。このよ
うにステップ及び後部構造部を中空の樹脂成形品で一体
的に構成することによって、従来の技術に記載のように
鈑金材でステップ及び後部構造部を構成する場合に比べ
て、ステップ及び後部構造部の重量を軽いものにするこ
とができる。この場合、ステップ及び後部構造部は上層
形成部、下層形成部及び縦壁部により中空部が備えられ
ており、ステップ及び後部構造部の全体として充分な剛
性が確保されている。
【0010】請求項1の特徴によると、ステップ及び後
部構造部が中空の樹脂成形品で一体的に構成されている
ので、成形後にステップ及び後部構造部に行う加工が比
較的少ない。これにより、従来の技術に記載のように鈑
金材のプレス加工や、プレス加工された複数の鈑金材の
連結と言うような多数の生産工程を設定しなくても、比
較的少ない生産工程でステップ及び後部構造部を生産す
ることができる。
【0011】請求項1の特徴によると、ステップ及び後
部構造部が中空の樹脂成形品で一体的に構成されている
ので、ステップ及び後部構造部を別々に走行機体に取り
付ける構成に比べて、ステップ及び後部構造部を走行機
体に容易に取り付けることができるのであり、前述のよ
うにステップ及び後部構造部の重量が軽い点によって
も、ステップ及び後部構造部の走行機体への取り付けが
容易に行える。
【0012】[II]ステップと後部構造部との間には
高さの差(後部構造部の方が高い位置)があるので、ス
テップと後部構造部とをつなぐ中間部は走行機体に対し
て上下方向に向く状態となり、大きな負荷が中間部に掛
かることが考えられる(特に曲げモーメント)。請求項
1の特徴によると、上層及び下層形成部が重ね合わされ
る重合部が中間部に備えられているので、中空部と重合
部との間の縦壁部が、中間部に比較的多く配置される状
態となる。これにより、比較的多くの縦壁部が補強のリ
ブとして機能することになって、中間部に充分な剛性を
確保することができる。
【0013】[III]請求項2の特徴によると、請求
項1の場合と同様に前項[I][II]に記載の「作
用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」
を備えている。前項[II]に記載のように重合部を備
えた中間部において、中間部を走行機体(ステップ及び
後部構造部)に対して直角に設定していると、ステップ
及び後部構造部を中空の樹脂成形品で一体的に構成する
際に、中間部の成形が困難なものになることがある(例
えば、金型におけるステップ(後部構造部)と中間部と
のつながりの部分や重合部の部分への樹脂材の馴染みが
悪くなったり、成形後において金型が抜け難くなる
等)。
【0014】請求項2の特徴によると、中間部が走行機
体に対して後傾斜状に構成されており、ステップと中間
部との間の角度、及び後部構造部と中間部との間の角度
が、直角ではなく鈍角になっている。これによって、金
型におけるステップ(後部構造部)と中間部とのつなが
りの部分が、直角ではなく鈍角になるので、例えば金型
におけるステップ(後部構造部)と中間部とのつながり
の部分や重合部の部分への樹脂材の馴染みが悪くなった
り、成形後において金型が抜け難くなる等のような状態
は生じ難くなる。
【0015】[IV]請求項3の特徴によると、請求項
1又は2の場合と同様に前項[I][II][III]
に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のよ
うな「作用」を備えている。中間部に重合部を備える場
合、例えば上層形成部を下層形成部側に変位させて延出
し、下層形成部に重ね合わせて重合部を構成すると、中
間部の重合部の位置は下層形成部の位置となるので、中
間部の重合部の後側に位置する空間があまり大きなもの
にならないことがある。
【0016】請求項3の特徴によると、下層形成部を上
層形成部側に変位させ上層形成部に重ね合わせて、中間
部の重合部を構成している。これにより、中間部の重合
部の位置は上層形成部の位置となるので、中間部の重合
部の後側に位置する空間を大きなものに設定することが
できる。
【0017】[V]請求項4の特徴によると、請求項1
〜3のうちのいずれか一つの場合と同様に前項[I]〜
[IV]に記載の「作用」を備えており、これに加えて
以下のような「作用」を備えている。請求項4の特徴に
よると、上層形成部、下層形成部、縦壁部及び中空部を
備えたステップ及び後部構造部がブロー成形によって構
成されているので、ステップ及び後部構造部全体の形状
を比較的自由に設定することができるのであり、ステッ
プ及び後部構造部に凸状や凹状の形状を比較的自由に備
えることができる。又、上層形成部と縦壁部及び下層形
成部と縦壁部を、ブロー成形時に一体的に成形すること
ができるので、成形後に上層形成部と縦壁部との接着工
程や、下層形成部と縦壁部との接着工程を行う必要がな
い。
【0018】
【発明の効果】請求項1の特徴によると、作業車におい
て搭乗部にステップ及び後部構造部を備える場合、ステ
ップ及び後部構造部を上層形成部、下層形成部、縦壁部
及び中空部を備えた中空の樹脂成形品で一体的に構成す
ることにより、ステップ及び後部構造部の全体の剛性を
充分に確保しながら、ステップ及び後部構造部の軽量化
並びに生産工程の簡素化を図ることができて、作業車の
軽量化及び生産コストの低減を図ることができた。請求
項1の特徴によると、ステップ及び後部構造部が中空の
樹脂成形品で一体的に構成されていることにより、ステ
ップ及び後部構造部の走行機体への取り付けが容易に行
えるようになって、作業車の作業性を向上させることが
できた。
【0019】請求項1の特徴によると、ステップと後部
構造部とをつなぐ中間部に重合部を備えることにより、
大きな負荷が掛かると考えられる中間部に充分な剛性を
確保することができるようになって、ステップ及び後部
構造部の全体の剛性をさらに高めることができた。
【0020】請求項2の特徴によると、請求項1の場合
と同様に前述の請求項1の「発明の効果」を備えてお
り、この「発明の効果」に加えて以下のような「発明の
効果」を備えている。請求項2の特徴によると、ステッ
プと後部構造部とをつなぐ中間部を走行機体に対して後
傾斜状に構成することにより、ステップ及び後部構造
部、中間部を不具合なく中空の樹脂成形品で一体的に構
成することができるようになって、生産性の向上を図る
ことができた。
【0021】請求項3の特徴によると、請求項1又は2
の場合と同様に前述の請求項1又は2の「発明の効果」
を備えており、この「発明の効果」に加えて以下のよう
な「発明の効果」を備えている。請求項3の特徴による
と、下層形成部を上層形成部側に変位させ上層形成部に
重ね合わせて、中間部の重合部を構成することにより、
中間部の重合部の後側に位置する空間を大きなものに設
定することができるので、後部構造部の下側に各種の機
器を比較的余裕を持って配置することができるようにな
った。
【0022】請求項4の特徴によると、請求項1〜3の
うちのいずれか一つの場合と同様に請求項1〜3の「発
明の効果」を備えており、この「発明の効果」に加えて
以下のような「発明の効果」を備えている。請求項4の
特徴によると、上層形成部、下層形成部、縦壁部及び中
空部を備えたステップ及び後部構造部がブロー成形によ
って構成されているので、ステップ及び後部構造部全体
の形状を比較的自由に設定することができ、ステップ及
び後部構造部に凸状や凹状の形状を比較的自由に備える
ことができる点、並びに成形後に上層形成部と縦壁部と
の接着工程や、下層形成部と縦壁部との接着工程を行う
必要がない点により、生産性の向上を図ることができ
た。
【0023】
【実施例】以下、本発明をミッドマウント式の乗用型芝
刈機に適用した実施例を図面に基づいて説明する。乗用
型芝刈機は図1に示すように、走行機体1の前部にエン
ジンルームを形成するボンネット2、エンジンルームに
搭載された縦軸型のエンジン3、走行機体1の前部に備
えられた前輪4、走行機体1の後部に備えられた後輪
5、前輪4と後輪5との間に位置する搭乗部6、搭乗部
6の前部を形成する操縦パネル7、搭乗部6の足場を形
成するステップ8、右及び左の後輪5の上方に位置して
搭乗部6の後部を形成する後輪フェンダー9、後輪フェ
ンダー9における上面の左右中間部に取り付けられた座
席10、前輪4と後輪5との間でリンク機構11を介し
て走行機体1の下部に昇降自在に連結されたモーア12
等によって、構成されている。
【0024】図1に示すようにエンジン3の動力が、2
系統に構成されたベルト伝動機構13を介して、モーア
12と、右及び左の後輪5を駆動するミッションケース
14とに伝達されるように構成されている。
【0025】ボンネット2、操縦パネル7、ステップ8
及び後輪フェンダー9は樹脂材により構成されており、
走行機体1の軽量化や生産工程の簡素化等を図るように
している。図1に示すようにボンネット2は、走行機体
1に固定状態で取り付けられた下部ボンネット2A、下
部ボンネット2Aに前部横軸芯周りで揺動開閉自在に取
り付けられた上部ボンネット2Bにより構成されてい
る。
【0026】図2,3,4,5,6,7に示すように、
ステップ8の後部につながってステップ8よりも高い位
置に位置するように、後輪フェンダー9が構成されてい
る。ステップ8及び後輪フェンダー9は上層形成部8
a,9aと、下層形成部8b,9bと、上層及び下層形
成部8a,9a,8b,9bを接続する縦壁部8c,9
cと、上層形成部8a,9a、下層形成部8b,9b及
び縦壁部8c,9cによって囲まれる中空部Aとを備え
て構成されており、ブロー成形による中空の樹脂成形品
で一体的にステップ8及び後輪フェンダー9が構成され
ている。ステップ8及び後輪フェンダー9に中空部Aを
形成することにより、ステップ8及び後輪フェンダー9
の強度が高められている。
【0027】図2及び図3に示すように、後輪フェンダ
ー9における上面の左右中間部の座席装着部位9Aにお
いて、上層及び下層形成部9a,9bが重ね合わされる
樹脂素材の重合部Bが形成されており、後輪フェンダー
9の重合部Bの下面が機体フレーム16の支持部材16
Aに支持されている。これにより、座席10に運転者が
着座した場合の直接的な荷重が、後輪フェンダー9に掛
かることなく支持部材16Aに掛かるように構成されて
いる。
【0028】図2,3,4,5に示すように、ステップ
8と後輪フェンダー9とをつなぐ中間部15において、
下層形成部8b,9bが上層形成部8a,9a側に変位
され上層形成部8a,9aに重ね合わされて樹脂素材の
重合部Bが形成されており、中間部15が走行機体1に
対して後傾斜状に構成されている。
【0029】図2及び図3に示すように、ステップ8及
び後輪フェンダー9の中空部Aに注水する為の注水口A
1が備えられ、ステップ8の中空部Aに、ステップ8及
び後輪フェンダー9の中空部Aから排水する為の排水口
A2が備えられている。これにより、注水口A1からス
テップ8及び後輪フェンダー9の中空部Aに注水するこ
とによって、走行機体1の後部側の重量を重くし右及び
左の後輪5の接地荷重を大きくして、傾斜地で作業を行
う場合の登坂性能の向上を図ることができる。排水口A
2から排水して走行機体1の重量を軽くすることによっ
て、平地で作業を行う場合の操縦性能の向上を図ること
ができる。
【0030】図8,9,10に示すように、操縦パネル
7は射出成形による樹脂成形品で構成されている。操縦
パネル7を射出成形する場合、樹脂材を射出する射出ゲ
ート7Aから操縦パネル7の基本骨格を形成する部分へ
高圧ガスを送り込むことにより、引けによる外観品質の
低下を抑えながら中空リブ7Bを形成して、操縦パネル
7の強度を高めている。樹脂材の強度を高める為にフィ
ラー等のガラス繊維を樹脂材に含有させた場合の流動特
性の低下も補えるようにしている。高圧ガスを送り込む
為に形成された射出ゲート7Aを塞ぐプラグ17が備え
られている。
【0031】[変形例]本発明は前述の[実施例]に限
定されるものではなく、例えば本発明における作業車と
しては、乗用型田植機や比較的小型のトラクタなどであ
ってもよい。ブロー成形による中空の樹脂成形品として
は、ステップ8及び後輪フェンダー9の中空部Aに注水
する為の注水口A1、並びに、ステップ8及び後輪フェ
ンダー9の中空部Aから排水する為の排水口A2を備え
ないものでもよい。
【0032】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用型芝刈機の全体側面図
【図2】ステップ及び後輪フェンダーの平面図
【図3】図2をa−a方向から見た断面図
【図4】図2をb−b方向から見た断面図
【図5】図2をc−c方向から見た断面図
【図6】図2をd−d方向から見た断面図
【図7】図2をe−e方向から見た断面図
【図8】操縦パネルの一部を切り欠いた側面図
【図9】操縦パネルの一部を切り欠いた背面図
【図10】操縦パネルの横断平面図
【符号の説明】 1 走行機体 6 搭乗部 8 ステップ 8a,9a 上層形成部 8b,9b 下層形成部 8c,9c 縦壁部 9 後部構造部 10 座席 15 中間部 A 中空部 B 重合部
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図7】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図8】
【図9】
【図10】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搭乗部(6)に配置されるステップ
    (8)と、前記ステップ(8)の後部につながって前記
    ステップ(8)よりも高い位置に位置する後部構造部
    (9)とを備えて、前記後部構造部(9)に座席(1
    0)を備えると共に、 上層形成部(8a),(9a)と、下層形成部(8
    b),(9b)と、前記上層及び下層形成部(8a),
    (9a),(8b),(9b)を接続する縦壁部(8
    c),(9c)と、前記上層形成部(8a),(9
    a)、下層形成部(8b),(9b)及び縦壁部(8
    c),(9c)によって囲まれる中空部(A)とを備え
    て、前記ステップ(8)及び後部構造部(9)を構成
    し、前記ステップ(8)及び後部構造部(9)を中空の
    樹脂成形品で一体的に構成して、 前記ステップ(8)と前記後部構造部(9)とをつなぐ
    中間部(15)に、前記上層及び下層形成部(8a),
    (9a),(8b),(9b)が重ね合わされる重合部
    (B)を備えてある作業車。
  2. 【請求項2】 前記中間部(15)を走行機体(1)に
    対して後傾斜状に構成してある請求項1に記載の作業
    車。
  3. 【請求項3】 前記下層形成部(8b),(9b)を前
    記上層形成部(8a),(9a)側に変位させ、前記上
    層形成部(8a),(9a)に重ね合わせて、前記中間
    部(15)の重合部(B)を構成してある請求項1又は
    2に記載の作業車。
  4. 【請求項4】 前記ステップ(8)及び後部構造部
    (9)をブロー成形による中空の樹脂成形品で構成して
    ある請求項1〜3のうちのいずれか一つに記載の作業
    車。
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