JP2000292536A - 電波探知装置および方法 - Google Patents

電波探知装置および方法

Info

Publication number
JP2000292536A
JP2000292536A JP11100753A JP10075399A JP2000292536A JP 2000292536 A JP2000292536 A JP 2000292536A JP 11100753 A JP11100753 A JP 11100753A JP 10075399 A JP10075399 A JP 10075399A JP 2000292536 A JP2000292536 A JP 2000292536A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pulse train
pulse
extracting
frequency
radio wave
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11100753A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukihiko Kobayashi
幸彦 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP11100753A priority Critical patent/JP2000292536A/ja
Publication of JP2000292536A publication Critical patent/JP2000292536A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 同一方位かつPRFの近い複数のレーダ波か
ら所望のレーダ波を抽出して混信時にも正確なPRFを
計測する電波探知装置およびその方法を提供する。 【解決手段】 アンテナを介して受信したレーダ波を、
周波数方位分離回路50で周波数および方位ごとに分離
して所定の数だけ到来したパルス列を抽出する。この抽
出したパルス列ごとにパルス内位相分離回路51で、電
波発射装置の構成部品に起因する電波発射装置固有の位
相特性を検出してパタン認識により同一の位相特性を有
するパルス列を検出し、この検出したパルス列からPR
F計測回路52でPRFを算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電波探知装置および
方法に係わり、詳細には混信した複数のレーダ波から所
望のレーダ波を抽出する混信分離機能を有する電波探知
装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電波探知装置は、短いパルス状に変調さ
れた電磁波であるレーダ波を受信し、このレーダ波のパ
ルス繰り返し周波数(Pulse Repetition Frequency:以
下、PRFと略す。)と受信レベル等から、レーダ波の
送信元までの距離や方向の探知を行うことができる。こ
のようなレーダ波を探知する電波探知装置には、自身が
目標物に対して送出したレーダ波がその目標物によって
反射された反射波を受信することによって目標物探知を
行うものがある。またその他の電波探知装置として、他
の電波発射装置によって放射されたレーダ波を受信して
このレーダ波の送信元を特定するものもある。まず前者
の種類の電波探知装置について説明する。
【0003】図14は自身で送出したレーダ波の反射波
による目標物探知を行う電波探知装置が適用される電波
探知システムの構成の概要を表わしたものである。この
電波探知システムは、鋭い指向性を有するアンテナ10
を備える電波探知装置11から、短いパルス状に変調さ
れたレーダ波12が質問電波として放射される。このレ
ーダ波12は、アンテナ10の指向する方向を直進し、
目標物13に当たる。目標物13に当たったレーダ波1
2は、四方八方あらゆる方向に再放射され、そのうちの
ごく一部がアンテナ10の方向へ直進する。そして、電
波探知装置11はこれをアンテナ10で受信し、この受
信したレーダ波12を自身で放射した質問電波と対応付
けることにより、目標物13までの距離や方位を探知す
る。
【0004】図15は図14で示した電波探知装置11
の原理的構成の概要を表わしたものである。ただし、図
14で示した電波探知システムと同一部分には同一符号
を付している。電波探知装置11は、アンテナ10と、
送信機14と、受信機15と、アンテナ10に接続され
送信機14および受信機15の機能切換を行う送受切換
器16と、探知結果を観測者へ伝達するための指示器1
7とを備えている。このような電波探知装置11では、
鋭い指向性を有するアンテナ10を介して、送信機14
で短いパルス状に変調された電磁波が送信パルス121
として放射される。この送信パルス121は、アンテナ
10によって指向された方向をほぼ最大強度として直進
する。そして、この送信パルス121がその経路にある
目標物体に当たると、その目標物体の四方八方のあらゆ
る方向に再放射される。このうちのごく一部のみがアン
テナ10のある元の方向に再放射され、電波探知装置1
1はこれをアンテナ10でエコーパルス122の電磁波
として受信する。アンテナ10で受信されたこの微小な
エコーパルス122は、送受切換器16経由で受信機1
5に入力され、ここで所定の信号処理により目標物まで
の距離等が解析される。指示器17は、送信機14から
送信される送信パルス121の送信タイミングに対応し
た送信同期信号18に同期して、この探知した受信信号
19を探知結果として観測者に通知する。
【0005】受信機15では、放射した送信パルス12
1がエコーパルス122として反射されたことによって、
この目標物体と電波探知装置11との間を往復した時間
により、目標物体までの距離を探知することができる。
また、目標物体までの距離を探知するためには、送信パ
ルス121を一旦送信した後は、その送信パルス121
対応したエコーパルス122が戻るまで、送信パルスの
送出を行わないようにしている。このようにして目標対
象までの距離を認識すると、送信パルス121はこの往
復時間を周期として繰り返し送信される。このような繰
り返しの周波数をPRFと呼ぶ。電波探知装置11とし
ては、このPRFを計測することによって、上述した往
復時間を認識して目標物体までの距離を探知する。ま
た、アンテナ10の指向方向で目標物体の方位を探知す
る。
【0006】このように図14および図15で示した電
波探知装置は、自身が目標物に対して送出した電波が、
目標物によって反射された反射波を受信することによっ
て目標物探知を行う。これに対して、上述したように他
の電波発射装置によって放射されたレーダ波を受信する
ことによって、レーダ波の送信元を特定する電波探知装
置がある。
【0007】図16は他の電波発射装置によって放射さ
れたレーダ波を受信することでレーダ波の送信元を特定
する電波探知装置が適用される電波探知システムの探知
内容の概要を表わしたものである。この場合、複数の電
波発射装置からそれぞれ放射されている短いパルス状に
変調された電磁波であるレーダ波を、電波探知装置が受
信し、受信したレーダ波を解析して特定のレーダ波のみ
を抽出してこのレーダ波の送信元の電波発射装置の位置
と方位を特定する。ここでは、電波発射装置として、第
1〜第3の電波発射装置201〜203が配置されている
ものとする。また、図示しない電波探知装置が、受信点
21に配置されるものとする。第1〜第3の電波発射装
置201〜203は、それぞれアンテナ221〜223を備
えている。これら各アンテナ221〜223からは、それ
ぞれPRFがf1〜f3ヘルツ[Hz]のレーダ波が放射
されるようになっている。ここでは、それぞれ放射され
たレーダ波のうち、受信点に配置された図示しない電波
探知装置で受信されるレーダ波を、それぞれレーダ波2
1〜233とする。これらレーダ波231〜233は、そ
れぞれ基準方位24からの方位θ1〜θ3の方向から送信
されていることを示している。この電波探知システムに
おける電波探知装置は、レーダ波231〜233を受信
し、この受信したレーダ波の中から、計測したPRFと
受信される方位とから、特定のレーダ波だけを抽出する
ことができるようになっている。
【0008】図17は図16で示した受信点21に配置
された電波探知装置の構成の概要を表わしたものであ
る。この電波探知装置25は、アンテナ26と、周波数
方位(F−θ)分離回路27と、PRF計測回路28と
を備えている。すなわち、この電波探知装置25では、
アンテナ26を介して受信したレーダ波231〜23
3は、周波数方位分離回路27に入力される。周波数方
位分離回路27は、周波数分離回路と方位分離回路とを
備えている。周波数分離回路は、互いに異なるPRFで
それぞれ異なる方位から入力されるレーダ波231〜2
3を、周波数ごとに分離する。方位分離回路は、互い
に異なるPRFでそれぞれ異なる方位から入力されるレ
ーダ波231〜233を、方位ごとに分離する。このよう
に分離された周波数および方位によって特定されるレー
ダ波のうち、頻繁に受信される周波数および方位のレー
ダ波を周波数方位分離回路27から出力させる。この場
合、例えばレーダ波を上述したように短いパルス状に変
調されたものとすると、それぞれ計測された周波数およ
び方位で特定されるパルス列を1単位として、計数すれ
ば良い。この周波数方位分離回路27の出力は、PRF
計測回路28でパルス列の間隔が計測されてPRFが算
出される。これにより、既に特定した方位に加えて、受
信したレーダ波を発射した電波発射装置までの距離を特
定することができる。
【0009】ところで、このような電波探知システムで
は、電波探知装置がPRFごとに送信パルスを送出して
も、目標物体よりはるかに遠い物体からのエコーパルス
がこのPRFに対応する周期時間内に戻らない場合があ
る。また、他の物体に当たることによる再放射の場合が
想定される。これらの場合における電波探知装置が受信
するレーダ波には、本来のPRF内に複数のエコーパル
スが含まれている場合がある。そこで、このようなPR
F内における複数のパルス列から所望のパルス列を抽出
して、そのPRFを算出することが重要な課題となって
いる。図17に示した電波探知装置では、受信したレー
ダ波の周波数と方位とで所望のパルス列を抽出すること
ができる。一方、図15に示した電波探知装置では、こ
のような混信時において受信したエコーパルスについ
て、どのパルス列からどのパルス列までがPRFとすべ
きかを判別できないため、正確なPRFを認識すること
ができない。そこで、このような混信時にも、所望のレ
ーダ波を抽出するようにした電波探知装置に関する技術
が種々提案されている。
【0010】図18はこのような従来提案された所望の
レーダ波を抽出する電波探知装置の構成の概要を表わし
たものである。この電波探知装置は、アンテナ30を介
してレーダ波を受信すると、周波数選択器31で所望の
受信帯域として搬送波の周波数範囲のみを選択受信す
る。選択された周波数範囲のみの受信波は、減衰器32
で適当な減衰が与えられて、検波器33によって検波さ
れる。検波器33で検波されると、ビデオ増幅器34で
増幅される。この増幅信号は、信号処理器35でクラッ
タと呼ばれる不要反射波の除去が行われ、指示器36で
レーダ波の受信結果を探知結果として観測者へ通知され
る。この指示器36は、掃引周波数を調整できるように
なっている。ここで、エコーパルスのPRFが相違して
いる場合、例えば所望のレーダ波を指示器12の表示面
上で停止させ、その停止位置の信号を含むゲート信号3
7を発生させるようにする。信号処理器35には、パル
ス選択回路38を接続し、このゲート信号でパルス列を
選択することによって所望のパルス列のみを抽出し、こ
の抽出したパルス列を例えばオーディオ信号としてスピ
ーカ39から出力させる。
【0011】このようにPRFの相違を利用して所望の
レーダ波を抽出することができるので、例えば受信振幅
の大きなレーダ波に所望の受信振幅の小さなレーダ波が
埋もれているような場合でも、容易に所望のレーダ波を
抽出することができる。このような電波探知装置に関す
る技術は、例えば特開平7−318640号公報「レー
ダ波受信装置」に開示されている。
【0012】ここで述べたように、電波探知装置には目
的とするレーダ波以外にも、不要な種々の電波が混信さ
れた状態で受信されるため、このような不要な電波を除
去する必要がある。図15に示した電波探知装置は、予
め認識されている電波の性質に基づいて所望の電波を抽
出するものである。一方、図17に示した電波探知装置
は特定の周波数等ある決まったパターンで到来するレー
ダ波だけを抽出するものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら特開平7
−318640号公報に開示されている技術を適用した
電波探知装置は、PRFの相違を利用して指示器からの
操作により所望のレーダ波を抽出するものである。その
ため、本来非常に近いPRFのレーダ波が電波伝播環境
によってノイズが相加された場合には、正確な受信レー
ダ波を識別することが困難であるという問題がある。
【0014】さらにまた、図17に示した電波探知装置
でも、同一方位で、PRFの非常に近いレーダ波が混信
した場合がある。したがって、同様にレーダ波が電波伝
播環境によってノイズが相加された場合には、特定の電
波発射装置からのレーダ波を区別することがさらに難し
くなる。一般的に、システム内では予め決められた狭い
周波数帯域内で、送信されるレーダ波の周波数の割り当
てが行われる。したがって、伝送経路における何らかの
要因で、各レーダ波のPRFがほぼ同一になってしまう
可能性が高くなる。さらにこのようなレーダ波を発射す
る電波発射装置が多くなればなるほど、このような狭い
周波数帯域内における周波数の抽出が難しくなる。
【0015】そこで本発明の目的は、同一方位、かつP
RFの近い複数のレーダ波から所望のレーダ波を抽出し
て、混信時にも正確なPRFを計測する電波探知装置お
よびその方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、(イ)複数の送信機からのパルス列からなるレーダ
波を受信する受信手段と、(ロ)この受信手段によって
受信されたパルス列から各パルス列が有する送信機固有
のパルス列特性に基づいて所定のパルス列を抽出するパ
ルス列抽出手段と、(ハ)このパルス列抽出手段によっ
て抽出されたパルス列のパルス繰り返し周波数を計測す
るパルス繰り返し周波数計測手段とを電波探知装置に具
備させる。
【0017】すなわち請求項1記載の発明では、受信手
段で複数の送信機からパルス列からなるレーダ波を受信
し、これをパルス列抽出手段で各パルス列が有する送信
機固有のパルス列特性に基づいて所定のパルス列を抽出
するようにした。そして、この抽出したパルス列のパル
ス繰り返し周波数をパルス繰り返し周波数計測手段で計
測するようにしたので、混信時においても正確なパルス
繰り返し周波数が得られるようになる。
【0018】請求項2記載の発明では、(イ)複数の送
信機から受信したレーダ波のパルス列を周波数および受
信方位ごとに分離する周波数方位分離手段と、(ロ)こ
の周波数方位分離手段によって分離されたパルス列から
各パルス列が有する送信機固有のパルス列特性に基づい
て所定のパルス列を抽出するパルス列抽出手段と、
(ハ)このパルス列抽出手段によって抽出されたパルス
列のパルス繰り返し周波数を計測するパルス繰り返し周
波数計測手段とを電波探知装置に具備させる。
【0019】すなわち請求項2記載の発明では、複数の
送信機から受信したパルス列からなるレーダ波を周波数
方位分離手段で周波数および受信方位ごとに分離し、こ
れをパルス列抽出手段で各パルス列が有する送信機固有
のパルス列特性に基づいて所定のパルス列を抽出するよ
うにした。そして、この抽出したパルス列のパルス繰り
返し周波数をパルス繰り返し周波数計測手段で計測する
ようにした。これにより、抽出したレーダ波の受信方位
の特定を行えるようになるばかりでなく、パルス列抽出
手段の処理対象のパルス列の数を削減して処理負荷の軽
減を図り、混信時においても正確なパルス繰り返し周波
数が得られるようになる。
【0020】請求項3記載の発明では、(イ)複数の送
信機から受信したレーダ波のパルス列から各パルス列が
有する送信機固有のパルス列特性に基づいて所定のパル
ス列を抽出するパルス列抽出手段と、(ロ)このパルス
列抽出手段によって抽出されたパルス列を周波数および
受信方位ごとに分離する周波数方位分離手段と、(ハ)
この周波数方位分離手段によって分離されたパルス列の
パルス繰り返し周波数を計測するパルス繰り返し周波数
計測手段とを電波探知装置に具備させる。
【0021】すなわち請求項3記載の発明では、複数の
送信機から受信したパルス列からなるレーダ波をパルス
列抽出手段で各パルス列が有する送信機固有のパルス列
特性に基づいて所定のパルス列を抽出し、周波数方位分
離手段で周波数および受信方位ごとに分離するようにし
た。そして、この分離したパルス列のパルス繰り返し周
波数をパルス繰り返し周波数計測手段で計測するように
した。これにより、抽出したレーダ波の受信方位の特定
を行えるようになるばかりでなく、混信時においても正
確なパルス繰り返し周波数が得られるようになる。
【0022】請求項4記載の発明では、請求項1〜請求
項3記載の電波探知装置で、パルス列抽出手段は、入力
されるパルス列ごとにそのパルス列の位相変化を検出す
る位相変化検出手段と、この位相変化検出手段によって
検出された各パルス列の位相変化に基づいてパルス列か
ら所定のパルス列を抽出する抽出手段とを備えることを
特徴としている。
【0023】すなわち請求項4記載の発明では、パルス
列の抽出について、位相変化検出手段でパルス列ごとに
そのパルス列の位相変化を検出し、抽出手段でこの検出
された各パルス列の位相変化に基づいて所定のパルス列
を抽出するようにした。これにより、電波伝播環境によ
ってはそれほど影響されず、かつ送信機の構成部品のパ
ルス高圧電源および電子管により送信機固有に有する位
相特性に基づいて、効率的にパルス列の抽出を行うこと
ができ、より正確なパルス繰り返し周波数が得られるよ
うになる。
【0024】請求項5記載の発明では、請求項4記載の
電波探知装置で、抽出手段は位相変化検出手段によって
検出された各パルス列の位相変化を記憶する記憶手段
と、この記憶手段に記憶されている各パルス列の位相変
化のパタンをパタン認識によってそれぞれ互いに比較す
るパタン認識手段と、このパタン認識手段によって同一
パタンと認識されたパルス列のみを抽出する同一パタン
パルス抽出手段とを備えることを特徴としている。
【0025】すなわち請求項5記載の発明では、パルス
列の抽出について、さらに記憶手段で位相変化検出手段
によって検出された各パルス列の位相変化を一旦記憶
し、パタン認識手段でこの記憶手段に記憶されている各
パルス列の位相変化のパタンをパタン認識によってそれ
ぞれ互いに比較するようにした。そして、同一パタンパ
ルス抽出手段でこのパタン認識手段によって同一パタン
と認識されたパルス列のみを抽出するようにした。これ
により、複雑な処理を行うことなくパルス列の抽出を行
うことができ、パルス列ごとに必要な処理を軽減するこ
とができるようになる。
【0026】請求項6記載の発明では、請求項5記載の
電波探知装置で、パタン認識手段はパルス列の位相変化
のパタン同士を減算して平均化した値が所定の閾値より
小さいときに同一パタンとして認識することを特徴とし
ている。
【0027】すなわち請求項6記載の発明では、パルス
列の位相変化のパタン同士を減算し、さらに平均化した
値が所定の閾値より小さいときに同一パタンとして認識
するようにした。これにより、パルス列ごとに必要な抽
出処理の負荷が、簡素化かつ高速化することができるよ
うになる。
【0028】請求項7記載の発明では、(イ)パルス状
に変調された電磁波を生成する送信機と、(ロ)この送
信機によって生成された電磁波をレーダ波として放射す
るとともにこのレーダ波の反射波を受信するアンテナ
と、(ハ)このアンテナによって受信された反射波に含
まれるパルス列を周波数および受信方位ごとに分離する
周波数方位分離手段と、この周波数方位分離手段によっ
て分離されたパルス列から各パルス列が有する送信機固
有のパルス列特性に基づいて所定のパルス列を抽出する
パルス列抽出手段と、このパルス列抽出手段によって抽
出されたパルス列のパルス繰り返し周波数を計測するパ
ルス繰り返し周波数計測手段とを備える受信機とを電波
探知装置に具備させる。
【0029】すなわち請求項7記載の発明では、送信機
で生成されたパルス状に変調された電磁波をレーダ波と
してアンテナから放射するとともに、このレーダ波の反
射波を受信するようにしている。そして、受信機では、
周波数方位分離手段で、このアンテナによって受信され
た反射波に含まれるパルス列を周波数および方位ごとに
分離し、パルス列抽出手段で各パルス列が有する送信機
固有のパルス列特性に基づいて所定のパルス列を抽出す
るようにした。さらに、パルス繰り返し周波数計測手段
で、この抽出されたパルス列のパルス繰り返し周波数を
計測するようにした。これにより、自身の質問電波に対
する反射波が混信状態で受信された場合にも、正確な自
身の質問電波に対するパルス列を抽出することができ、
電波探知の検出感度を向上させることができるようにな
る。
【0030】請求項8記載の発明では、請求項7記載の
電波探知装置で、パルス列抽出手段は、アンテナによっ
て受信された反射波に含まれるパルス列ごとにそのパル
ス列の位相変化を検出する位相変化検出手段と、この位
相変化検出手段によって検出された位相変化と送信機固
有の位相特性とに基づいてパルス列から所定のパルス列
を抽出する抽出手段とを備えることを特徴としている。
【0031】すなわち請求項8記載の発明では、パルス
列の抽出について、位相変化検出手段でパルス列ごとに
そのパルス列の位相変化を検出し、抽出手段でこの検出
された各パルス列の位相変化に基づいて所定のパルス列
を抽出するようにした。これにより、電波伝播環境によ
ってはそれほど影響されず、かつ送信機の構成部品のパ
ルス高圧電源および電子管により送信機固有に有する位
相特性に基づいて、効率的にパルス列の抽出を行うこと
ができ、より正確なパルス繰り返し周波数が得られるよ
うになる。
【0032】請求項9記載の発明では、(イ)複数の送
信機からのパルス列からなるレーダ波を受信する受信ス
テップと、(ロ)この受信ステップで受信されたパルス
列から各パルス列が有する送信機固有のパルス列特性に
基づいて所定のパルス列を抽出するパルス列抽出ステッ
プと、(ハ)このパルス列抽出ステップで抽出されたパ
ルス列のパルス繰り返し周波数を計測するパルス繰り返
し周波数計測ステップとを電波探知方法に具備させる。
【0033】すなわち請求項9記載の発明では、複数の
送信機からパルス列からなるレーダ波を受信し、これを
各パルス列が有する送信機固有のパルス列特性に基づい
て所定のパルス列を抽出し、この抽出したパルス列のパ
ルス繰り返し周波数を計測するようにした。これによ
り、混信時においても正確なパルス繰り返し周波数が得
られるようになる。
【0034】請求項10記載の発明では、(イ)複数の
送信機から受信したレーダ波のパルス列を周波数および
受信方位ごとに分離する周波数方位分離ステップと、
(ロ)この周波数方位分離ステップで分離されたパルス
列から各パルス列が有する送信機固有のパルス列特性に
基づいて所定のパルス列を抽出するパルス列抽出ステッ
プと、(ハ)このパルス列抽出ステップで抽出されたパ
ルス列のパルス繰り返し周波数を計測するパルス繰り返
し周波数計測ステップとを電波探知方法に具備させる。
【0035】すなわち請求項10記載の発明では、複数
の送信機から受信したパルス列からなるレーダ波を周波
数および受信方位ごとに分離し、これを各パルス列が有
する送信機固有のパルス列特性に基づいて所定のパルス
列を抽出し、この抽出したパルス列のパルス繰り返し周
波数を計測するようにした。これにより、抽出したレー
ダ波の受信方位の特定を行えるようになるばかりでな
く、パルス列抽出ステップの処理対象のパルス列の数を
削減して処理負荷の軽減を図り、混信時においても正確
なパルス繰り返し周波数が得られるようになる。
【0036】請求項11記載の発明では、(イ)複数の
送信機から受信したレーダ波のパルス列から各パルス列
が有する送信機固有のパルス列特性に基づいて所定のパ
ルス列を抽出するパルス列抽出ステップと、(ロ)この
パルス列抽出ステップで抽出されたパルス列を周波数お
よび受信方位ごとに分離する周波数方位分離ステップ
と、(ハ)この周波数方位分離ステップで分離されたパ
ルス列のパルス繰り返し周波数を計測するパルス繰り返
し周波数計測ステップとを電波探知方法に具備させる。
【0037】すなわち請求項11記載の発明では、複数
の送信機から受信したパルス列からなるレーダ波を各パ
ルス列が有する送信機固有のパルス列特性に基づいて所
定のパルス列を抽出し、これを周波数および受信方位ご
とに分離し、この分離したパルス列のパルス繰り返し周
波数をパルス繰り返し周波数計測手段で計測するように
した。これにより、抽出したレーダ波の受信方位の特定
を行えるようになるばかりでなく、混信時においても正
確なパルス繰り返し周波数が得られるようになる。
【0038】請求項12記載の発明では、請求項9〜請
求項11記載の電波探知方法で、パルス列抽出ステップ
は、入力されるパルス列ごとにそのパルス列の位相変化
を検出する位相変化検出ステップと、この位相変化検出
ステップで検出された各パルス列の位相変化に基づいて
パルス列から所定のパルス列を抽出する抽出ステップと
を備えることを特徴としている。
【0039】すなわち請求項12記載の発明では、パル
ス列の抽出について、パルス列ごとにそのパルス列の位
相変化を検出し、この検出された各パルス列の位相変化
に基づいて所定のパルス列を抽出するようにした。これ
により、電波伝播環境によってはそれほど影響されず、
かつ送信機の構成部品のパルス高圧電源および電子管に
より送信機固有に有する位相特性に基づいて、効率的に
パルス列の抽出を行うことができ、より正確なパルス繰
り返し周波数が得られるようになる。
【0040】請求項13記載の発明では、請求項12記
載の電波探知方法で、抽出ステップは位相変化検出ステ
ップで検出された各パルス列の位相変化を記憶する記憶
ステップと、この記憶ステップで記憶されている各パル
ス列の位相変化のパタンをパタン認識によってそれぞれ
互いに比較するするパタン認識ステップと、このパタン
認識ステップで同一パタンと認識されたパルス列のみを
抽出する同一パタンパルス抽出ステップとを備えること
を特徴としている。
【0041】すなわち請求項13記載の発明では、パル
ス列の抽出について、さらに位相変化検出ステップで検
出された各パルス列の位相変化を一旦記憶し、この記憶
されている各パルス列の位相変化のパタンをパタン認識
によってそれぞれ互いに比較し、同一パタンと認識され
たパルス列のみを抽出するようにした。これにより、複
雑な処理を行うことなくパルス列の抽出を行うことがで
き、パルス列ごとに必要な処理を軽減することができる
ようになる。
【0042】請求項14記載の発明では、請求項13記
載の電波探知方法で、パタン認識ステップはパルス列の
位相変化のパタン同士を減算する減算ステップと、この
減算ステップで減算した値を所定時間で平均化する平均
化ステップと、この平均化ステップで平均化された値が
所定の閾値より小さいときに同一パタンとして認識する
認識ステップとを備えることを特徴としている。
【0043】すなわち請求項14記載の発明では、パル
ス列の位相変化のパタン同士を減算し、さらにこれを平
均化し、この平均化した値が所定の閾値より小さいとき
に同一パタンとして認識するようにした。これにより、
パルス列ごとに必要な抽出処理の負荷が、簡素化かつ高
速化することができるようになる。
【0044】請求項15記載の発明では、(イ)パルス
状に変調されて生成された電磁波をアンテナを介して放
射する放射ステップと、(ロ)この放射ステップで放射
されたレーダ波の反射波をアンテナで受信する受信ステ
ップと、(ハ)この受信ステップで受信された反射波に
含まれるパルス列を周波数および受信方位ごとに分離す
る周波数方位分離ステップと、(ニ)この周波数方位分
離ステップで分離されたパルス列から各パルス列が有す
る送信機固有のパルス列特性に基づいて所定のパルス列
を抽出するパルス列抽出ステップと、(ホ)このパルス
列抽出ステップで抽出されたパルス列のパルス繰り返し
周波数を計測するパルス繰り返し周波数計測ステップと
を電波探知方法に具備させる。
【0045】すなわち請求項15記載の発明では、パル
ス状に変調されて生成された電磁波をアンテナを介して
放射し、この放射されたレーダ波の反射波をアンテナで
受信し、この反射波に含まれるパルス列を周波数および
受信方位ごとに分離し、この分離されたパルス列から各
パルス列が有する送信機固有のパルス列特性に基づいて
所定のパルス列を抽出し、この抽出されたパルス列のパ
ルス繰り返し周波数を計測するようにした。これによ
り、自身の質問電波に対する反射波が混信状態で受信さ
れた場合にも、正確な自身の質問電波に対するパルス列
を抽出することができ、電波探知の検出感度を向上させ
ることができるようになる。
【0046】請求項16記載の発明では、請求項15記
載の電波探知方法で、パルス列抽出ステップは、アンテ
ナによって受信された反射波に含まれるパルス列ごとに
そのパルス列の位相変化を検出する位相変化検出ステッ
プと、この位相変化検出ステップで検出された位相変化
と送信機固有の位相特性とに基づいてパルス列から所定
のパルス列を抽出する抽出ステップとを備えることを特
徴としている。
【0047】すなわち請求項16記載の発明では、パル
ス列の抽出について、パルス列ごとにそのパルス列の位
相変化を検出し、この検出された各パルス列の位相変化
に基づいて所定のパルス列を抽出するようにした。これ
により、電波伝播環境によってはそれほど影響されず、
かつ送信機の構成部品のパルス高圧電源および電子管に
より送信機固有に有する位相特性に基づいて、効率的に
パルス列の抽出を行うことができ、より正確なパルス繰
り返し周波数が得られるようになる。
【0048】
【発明の実施の形態】
【0049】
【実施例】以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
【0050】第1の実施例
【0051】図1は本発明の第1の実施例における電波
探知装置が適用される電波探知システムの構成の概要を
表わしたものである。この電波探知システムでは、第1
〜第3の電波発射装置401〜403それぞれから、レー
ダ波411〜413が発射される。そして、これら複数の
レーダ波411〜413は、電波探知装置42で受信する
ようになっている。第1〜第3の電波発射装置401
403は、それぞれアンテナ431〜433を備えてお
り、各アンテナ431〜433からレーダ波411〜413
が発射される。レーダ波411〜413は、それぞれPR
Fがf1〜f3[Hz]で短いパルス状に変調された電磁
波である。このようにして発射されたレーダ波411
413は、電波探知装置42に備えるアンテナ44で受
信される。これら第1〜第3の電波発射装置401〜4
3から発射されたレーダ波は、電波探知装置42にお
いて図示しない基準方位に対して、それぞれ方位θ1
θ3の方向から送信されているものとする。
【0052】このような第1の実施例における電波探知
装置42では、アンテナ44で、第1〜第3の電波発射
装置401〜403それぞれから発射され短いパルス状に
変調された電磁波である複数のレーダ波411〜41
3が、混信状態で受信される。このとき、第1の実施例
における電波探知装置42は、各レーダ波内における位
相変化の特徴を基にして、いずれかの電波発射装置から
発射されたレーダ波のパルス列のみを抽出する。すなわ
ち、レーダ送信機の構成要素それぞれの特性不一致に起
因して、送信機固有の送信パルス内の位相変化として現
われることを利用して、特定の送信機からのパルス列の
みを抽出する。この各レーダ波内における位相変化の特
徴は、各電波発射装置のレーダ送信機における電子管や
パルス高圧電源等の大量生産が難しく、また製法が特殊
なため製造ばらつきを一様にできないことを利用してい
る。
【0053】図2はこのような電波発射装置としての第
1の電波発射装置401の原理的構成の概要を表わした
ものである。ただし、図1に示す電波探知システムと同
一部分には、同一符号を付している。このように第1の
電波発射装置401は、アンテナ431と、パルス高圧電
源(HV)451と、電子管461とを備えている。パル
ス高圧電源451によって生成されたパルス状の高電圧
は、電子管461に印加される。電子管461では、その
内部の構造によって決まる共振周波数で発振する。この
発振はアンテナ431とともに構成される共振器の出力
として、例えばPRFがf1ヘルツの短いパルス状に変
調された電磁波であるレーダ波411が発射されるよう
になっている。
【0054】一般に、電波発射装置のレーダ送信機部分
は、高出力、高効率、高利得、広帯域化、高信頼性およ
び長寿命化といった様々な要求のもとで製造される。特
に、上述したパルス高電圧電源451および電子管461
については、各部品の製造ばらつきなどによって特性が
全く同一なものを製造することは非常に困難となってい
る。
【0055】図3は図2に示した第1の電波発射装置4
1によって発射されたレーダ波411のパルス列特性を
模式的に表わしたものである。図3(a)は、レーダ波
411のパルス列を模式的に示している。同図(b)
は、このレーダ波411のパルス列に対応した電子管4
1の位相特性を示している。さらに同図(c)は、こ
のレーダ波411のパルス列に対応したパルス高圧電源
451の出力レベル特性を示している。すなわち、同図
(a)に示すようにレーダ波411は、短いパルス上に
変調された電磁波として発射されるが、その際位相が一
様でないものが出力される。これは、同図(b)に示す
電子管461が固有に持っている位相特性47か、ある
いは同図(c)に示すパルス高圧電源451が固有に持
っている出力レベル特性48のいずれか、または両方に
起因するものである。このような要因から、図1に示し
た第1〜第3の電波発射装置401〜403それぞれから
発射されるレーダ波411〜413は、それぞれレーダ波
が発射される送信機固有の位相特性を有していることに
なる。
【0056】第1の実施例における電波探知装置は、こ
のように電波発射装置固有の位相特性を有する複数のレ
ーダ波から、特定のレーダ波を抽出することを特徴とす
る。
【0057】図4は図1に示した電波探知装置42の構
成の概要を表わしたものである。この電波探知装置42
は、周波数方位分離回路50と、パルス内位相分離回路
51と、PRF計測回路52とを備えている。このよう
な構成の電波探知装置42では、アンテナ44で受信さ
れた複数のレーダ波411〜413が、まず周波数方位分
離回路50に入力される。周波数方位分離回路50は、
これらレーダ波411〜413の各パルス列を、周波数ご
とに、さらに方位ごとに分離する。そして、それぞれの
周波数および方位によって分離された各パルス列のう
ち、頻繁に受信される周波数および方位のパルス列が出
力される。このように周波数方位分離回路50によって
出力されたある特定の周波数および方位のパルス列は、
パルス内位相分離回路51に入力される。パルス内位相
分離回路51は、各パルス列の位相変化を検出し、パタ
ン認識によりこの検出した位相変化が等しいパルス列同
士を同じ電波発射装置から送信されたレーダ波のパルス
列であるものとして抽出する。こうして抽出されたパル
ス列は、PRF計測回路52に入力され、それぞれのパ
ルス間隔が計測されることによって、PRFが算出され
る。そして、算出されたPRFより、どの電波発射装置
から発射されたレーダ波であるかを識別する。
【0058】以下では、このような電波探知装置の構成
要部である周波数方位分離回路50、パルス内位相分離
回路51およびPRF計測回路52それぞれについて詳
細に説明する。まず周波数方位分離回路50について説
明する。
【0059】図5は図4に示した周波数方位分離回路5
0の構成要部の概要を表わしたものである。周波数方位
分離回路50は、周波数計測部53と、方位計測部54
と、周波数方位計数メモリ55とを備えている。周波数
方位計数メモリ55は、周波数方位区分メモリ56と、
カウンタ57とを備えている。アンテナ44で受信され
た複数のレーダ波411〜413は、周波数方位分離回路
50の周波数計測部53および方位計測部54に入力さ
れる。周波数計測部53は、公知の周波数カウンタから
構成されており、入力されたレーダ波のパルス列の周波
数を計測する。そして、これを入力されたパルス列ごと
に周波数方位計数メモリ55に対して出力する。一方、
上述したようにアンテナ44で受信された複数のレーダ
波411〜413は、方位計測部54にも入力される。
【0060】図6はこの方位計測部54の動作原理を模
式的に表わしたものである。アンテナ44は、方位ごと
に複数の受信ビーム58を備えている。これら複数の受
信ビーム58では、アンテナ44に入力されたレーダ波
59を検出する。各受信ビームは、それぞれ互いに異な
る方位からの受信レーダ波に対して最大検出感度となる
ように、広範囲にわたる方位を網羅して配置されてい
る。したがって、レーダ波59は、ある受信ビームでは
検出感度が高く、隣接する受信ビームではそれより低い
検出感度で検出されることになる。このように各受信ビ
ームで検出されたレーダ波は、電波レンズ60によって
集約されて、入射方向に応じて予め決められた複数の端
子611〜61Nのうちのいずれかの端子に入力される。
例えば、複数の受信ビームで検出されたレーダ波59は
電波レンズ60によって集約され、端子611〜61N
れぞれに入力され、これら端子に入力された場合、その
入射方向に応じて強度が異なる。こうして各方位ごとに
設けられた受信ビームで検出されたレーダ波が、集約さ
れて各端子に入力されると、方位計測部54ではこれら
複数の端子の中から最も検出レベルの高い端子を検出す
る。そして、この端子に対応する入射方向を周波数方位
計数メモリ55に対して出力する。ここでは、アンテナ
44と方位計測部54とを個別に示しているが、方位計
測部54にアンテナを含めることとしても良い。
【0061】このようにしてアンテナ44で受信された
レーダ波のパルス列ごとに、周波数計測部53と方位計
測部54とで計測された周波数および方位は、周波数方
位計数メモリ55に入力される。周波数方位計数メモリ
55には、上述したように周波数方位区分メモリ56を
備えている。周波数方位区分メモリ56は、周波数計測
部53および方位計測部54によって計測された周波数
および方位に対応した複数のメモリから構成されてい
る。
【0062】図7はこの周波数方位区分メモリ56の動
作原理を説明するためにその構成を模式的に表わしたも
のである。周波数方位区分メモリ56は、周波数と方位
それぞれに対応して複数のメモリを備えている。受信レ
ーダ波のパルス列は、周波数計測部53および方位計測
部54によって計測された周波数および方位に対応して
設けられたメモリに入力される。例えば、斜線部分62
のメモリには、周波数計測部53で計測されたPRFが
1ヘルツ、かつ方位計測部54で計測された方位がθ1
のパルス列が蓄積される。各メモリにはそれぞれに対応
してカウンタを有しており、パルス列が入力されるたび
にカウントアップされる。そして、各カウンタのカウン
ト値が所定のカウント値になったとき、そのメモリに蓄
積されたパルス列が、蓄積されたメモリに対応する周波
数および方位からのパルス列として周波数方位計数メモ
リ55から出力される。
【0063】このような周波数方位区分メモリ56の各
メモリはそれぞれ所定の時間幅だけ蓄積するようにして
もよい。また、パルス列が入力されるたびに対応するカ
ウンタでカウントアップしたカウント値を記憶するよう
にして、出力時に各メモリに対応する周波数でパルス列
を生成して出力するようにすることもできる。
【0064】図8はこれまで説明した周波数方位分離回
路50の構成要部の動作原理をまとめたものである。す
なわち、アンテナ44を介して周波数や方位にかかわら
ず複数の電波発射装置から発射されたレーダ波のパルス
列63が、混信状態で周波数方位計測部64に入力され
る。周波数方位計測部64では、周波数計測部53およ
び方位計測部54によって計測された周波数および方位
に対応するメモリにこのパルス列が格納されるように、
周波数方位計数メモリにパルス列651とともに計測さ
れた周波数652および方位653が通知される。周波数
方位区分メモリ56における各区分メモリごとに設けら
れたカウンタ57は、対応するパルス列が蓄積されるた
びにこのカウンタ57はカウントアップされる。そし
て、各区分メモリに対応してカウントアップされたカウ
ント値が所定のカウント値になったとき、その区分メモ
リに蓄積されたパルス列が出力パルス列66として出力
される。
【0065】このようにして出力された出力パルス列6
6は、図17に示したような従来の電波探知装置であれ
ばそのままPRF計測回路に入力されて、PRFが算出
される。しかしながら、この出力パルス列66は、受信
レーダ波を周波数と方位のみによって分離しただけのも
のであるから、例えばPRFが近く、かつ方位も同じ電
波発射装置からのレーダ波については、電波伝播環境に
よって相加されたノイズによって本来異なるはずのPR
Fであっても同一PRFに見えてしまい、これらを分離
することができない場合がある。したがって、この場合
算出したPRFは、もはや信頼性を欠くものとなる。そ
こで、第1の実施例における電波発射装置では、この出
力パルス列をパルス内位相分離回路51で送信機ごとに
固有の各パルス列の位相変化を検出して、パタン認識に
より検出した位相変化が等しいパルス列同士を同じ電波
発射装置から送信されたレーダ波のパルス列であるもの
として抽出した後、PRF計測回路でPRFを計測する
ようにしている。
【0066】図9は図4に示したパルス内位相分離回路
51の構成の概要を表したものである。このパルス内位
相分離回路51は、位相検出部67と、メモリ68と、
パタン認識部69とを備えている。すなわち、周波数方
位分離回路50で周波数および方位ごとに分離された出
力パルス列は、位相検出部67に入力される。位相検出
部67は、入力される出力パルス列ごとに位相の時間変
化を検出することができるようになっている。これは、
時間軸上でパルス列の位相を検出することによってパル
ス列の位相特性として検出することができる。こうして
検出された各パルス列ごとの位相の時間変化は、位相特
性パタンとしてメモリ68に対応するパルス列とともに
所定のパルス列の数だけ蓄積される。パタン認識部69
は、このメモリ68に蓄積されるパルス列の位相特性と
そのパルス列を監視しており、パルス列ごとに同じ位相
特性を有するパルス列をパタン認識により検出してい
る。
【0067】このパタン認識部69としては、例えばあ
るパルス列の位相特性と他のパルス列の位相特性それぞ
れの蓄積データを減算して、平均化し、その平均化した
値が所定の閾値以下のときに、両パルス列の位相特性の
蓄積データが同一であると判別するようにする。メモリ
68に蓄積されている1つのパルス列ごとに他のすべて
のパルス列に対してこのような判別を行い、さらにこれ
をすべてのパルス列に対して行う。これにより、パタン
認識部69で行うパタン認識処理を、非常に高速かつ簡
易に行うことができる。
【0068】このようにしてパタン認識部69によって
メモリ68に蓄積されている各パルス列に対して、同一
の位相特性を有するパルス列が抽出されると、これらパ
ルス列を後段のPRF計測回路52に出力する。このP
RF計測回路52は、入力されたパルス列からPRFを
算出することができるようになっている。
【0069】図10は図4に示したPRF計測回路52
の構成要部の概要を表したものである。PRF計測回路
52は、到着時間(Time Over Arrival:以下、TOA
と略す。)計測部70と、パルス繰り返し間隔(Pulse
Repetition Interval:以下、PRIと略す。)算出部
71と、PRF変換部72とを備えている。TOA計測
部70は、図示しないタイマでパルス内位相分離回路5
1から入力されるパルス列の到来時間を計測する。PR
I算出部71で隣接するパルス列との間のTOA間隔を
PRIとして算出する。そして、PRF変換部72では
このPRIの逆数を演算することによって、PRFを得
る。
【0070】図11はこのPRF計測回路52における
PRF算出原理を模式的に表したものである。このよう
にTOA計測部70は、時間の経過にともない、次々に
現われるパルス列の到来時間TOA1〜TOA3を計測す
る。このTOAは、絶対時間であっても良いし、予め決
められた基準時間からの経過時間であっても良い。PR
I算出部71では、隣接するパルス列のTOAからPR
Iを算出する。例えば、TOA2からTOA1を減算する
ことでTOA1に到来する第1のパルス列73とTOA2
に到来する第2のパルス列74のパルス列間隔75であ
るPRI1を算出し、TOA3からTOA2を減算するこ
とでTOA2に到来する第2のパルス列74とTOA3
到来する第3のパルス列76のパルス列間隔77である
PRI2を算出することができる。このように算出され
たPRIは、PRF変換部72でその逆数が演算され、
PRFが得られる。算出されたPRFにより、どの電波
発射装置からのレーダ波を受信したかを正確に認識する
ことができる。
【0071】このように第1の実施例における電波探知
装置は、アンテナを介して受信したレーダ波を、周波数
方位分離回路50で周波数および方位ごとに分離し、所
定の数だけ到来したパルス列を抽出している。そして、
この抽出したパルス列ごとにパルス内位相分離回路51
で電波発射装置の構成部品に起因する電波発射装置固有
の位相特性を検出してパタン認識により同一の位相特性
を有するパルス列を検出するようにしている。さらにこ
の検出したパルス列からPRF計測回路52でPRFを
算出するようにした。これにより、同一方向からPRF
が近い複数の電波発射装置からのレーダ波を受信した場
合であっても、周波数方位分離回路50で抽出されたパ
ルス列からこれら電波発射装置固有の特性ごとにパルス
列を検出することができるので、このような混信時にも
正確なPRFを計測することができるようになる。
【0072】変形例
【0073】第1の実施例における電波探知装置では、
図4に示したように受信したレーダ波を、周波数方位分
離回路50で周波数および方位ごとに分離して所定の数
だけ到来したパルス列を抽出していた。そして、この抽
出したパルス列ごとにパルス内位相分離回路51で電波
発射装置の構成部品に起因する電波発射装置固有の位相
特性を検出し、パタン認識により同一の位相特性を有す
るパルス列を検出し、このパルス列によりPRF計測回
路52で正確にPRFを算出するようにしていたが、こ
れに限定されるものではない。例えば、受信したレーダ
波の各パルス列ごとに、電波発射装置の構成部品に起因
する電波発射装置固有の位相特性を検出してから、周波
数方位分離回路で周波数および方位ごとにパルス列を抽
出するようにしても良い。
【0074】図12は本変形例における電波探知装置の
構成の概要を表したものである。本変形例における電波
探知装置80は、パルス内位相分離回路81と、周波数
方位分離回路82と、PRF計測回路83とを備えてい
る。このような構成の電波探知装置80では、図示しな
いアンテナで受信された複数のレーダ波が、まずパルス
内位相分離回路81に入力される。パルス内位相分離回
路81は、受信した各電波発射装置からの複数のパルス
列の位相変化を検出し、パタン認識によりこの検出した
位相変化が等しいパルス列同士を同じ電波発射装置から
送信されたレーダ波のパルス列であるものとして抽出す
る。この抽出されたパルス列は、周波数方位分離回路8
2に入力される。周波数方位分離回路82は、抽出され
た各パルス列を、周波数ごとに、さらに方位ごとに分離
する。そして、それぞれの周波数および方位によって分
離された各パルス列のうち、頻繁に受信される周波数お
よび方位のパルス列を出力させる。このように周波数方
位分離回路82によって出力された特定の周波数および
方位のパルス列は、PRF計測回路83に入力され、そ
れぞれのパルス間隔が計測されることによって、PRF
を算出する。そして、算出されたPRFより、どの電波
発射装置から発射されたレーダ波であるかを識別する。
ただ第1の実施例における電波探知装置と比較して、本
変形例における電波探知装置は、パルス内位相分離回路
の処理が周波数および方位による分離前に行う必要があ
るので、それだけパルス列の位相特性を検出すべきパル
ス列が増加して処理に負荷がかかる可能性がある。
【0075】このような本変形例における電波探知装置
82のパルス内位相分離回路81と、周波数方位分離回
路82と、PRF計測回路83については、それぞれ第
1の実施例における電波探知装置42のパルス内位相分
離回路51と、周波数方位分離回路50と、PRF計測
回路52と同様であるため、その構成および動作につい
ての説明を省略する。
【0076】このように本変形例における電波探知装置
は、受信したレーダ波の各パルス列ごとに、電波発射装
置の構成部品に起因する電波発射装置固有の位相特性を
検出してから、周波数方位分離回路で周波数および方位
ごとに所定の数だけ到来したパルス列を抽出し、PRF
計測回路52でPRFを算出するようにした。これによ
り、第1の実施例における電波探知装置と同様に、同一
方向からPRFが近い複数の電波発射装置からのレーダ
波が混信した時にも正確なPRFを計測することができ
るようになる。
【0077】第2の実施例
【0078】第1の実施例およびその変形例における電
波探知装置は、他の電波発射装置によって放射されたレ
ーダ波を受信することでレーダ波の送信元を特定する電
波探知システムに適用されるものとして説明していた
が、これに限定されるものではない。例えば、図14に
示したように自身で送出したレーダ波の反射波による目
標物探知を行う電波探知システムの電波探知装置にも適
用することができる。
【0079】図13は第2の実施例における電波探知装
置の構成の概要を表したものである。第2の実施例にお
ける電波探知装置90は、アンテナ91と、送信機92
と、受信機93と、アンテナ91に接続され送信機92
および受信機93の機能切換を行う送受切換器94と、
探知結果を観測者へ伝達するための指示器95とを備え
ている。送信機92は、パルス高電圧電源96と、電子
管97とを有している。受信機93は、周波数方位分離
回路98と、パルス内位相分離回路99とを有してい
る。
【0080】このような電波探知装置90では、送信機
92でパルス高圧電源(HV)96によって生成された
パルス状の高電圧が電子管97に印加される。電子管9
7は、その内部の構造によって決まる共振周波数で発振
する。この発振は、短いパルス状に変調された電磁波と
して鋭い指向性を有したアンテナ91を介して放射され
る。このようにして送信されたレーダ波は、アンテナ9
1によって指向された方向をほぼ最大強度として直進す
る。そして、その経路にある目標物体に当たると、その
目標物体の四方八方のあらゆる方向に再放射される。こ
のうちのごく一部のみがアンテナ91のある元の方向に
再放射され、電波探知装置90はこれをアンテナ91で
エコーパルスの電磁波として受信する。アンテナ91で
受信されたこの微小なエコーパルスは送受切換器94経
由で受信機93に入力される。
【0081】受信機93では、上述したようにアンテナ
91を介して受信したレーダ波を、周波数方位分離回路
98で周波数および方位ごとに分離して所定の数だけ到
来したパルス列を抽出する。そして、この抽出したパル
ス列ごとにパルス内位相分離回路99で位相特性を検出
して、送信機92の構成部品であるパルス高圧電源96
および電子管97の少なくとも1つに起因する位相特性
とパタン認識により比較を行うことによって、同一の位
相特性を有するパルス列を検出する。これら周波数方位
分離回路98およびパルス内位相分離回路99の構成お
よび動作については、第1の実施例における周波数方位
分離回路50およびパルス内位相分離回路51と同様で
あるため、説明を省略する。
【0082】このように受信機93で混信時にも正確な
パルス列が抽出されると、そのパルス列からPRFを抽
出して、送信機92のPRFと同一のものを送信機92
の送信タイミングに同期して指示器95で表示させるこ
とができる。
【0083】このように第2の実施例における電波探知
装置は、アンテナ91を介して受信したレーダ波を、周
波数方位分離回路98で周波数および方位ごとに分離し
て所定の数だけ到来したパルス列を抽出するようにす
る。そして、この抽出したパルス列ごとにパルス内位相
分離回路99で電波発射装置の構成部品に起因する電波
発射装置固有の位相特性を検出してパタン認識により同
一の位相特性を有するパルス列を検出するようにした。
これにより、自身の質問電波に対する反射波が混信状態
で受信された場合にも、正確な自身の質問電波に対する
パルス列を抽出することができ、電波探知の検出感度を
向上させることができる。
【0084】なお、第1および第2の実施例そして第1
の実施例の変形例における電波探知装置では、送信機の
構成要素であるパルス高圧電源あるいは電子管あるいは
その両者に起因する送信機固有の位相特性に応じてパル
ス列を抽出するようにしていたが、これに限定されるも
のではない。これ以外の送信機の構成要素に起因する位
相特性に応じたパルス列を抽出するようにしても良い。
また、送信機固有のものとして識別できるものであれば
他の特性に応じたパルス列の抽出を行うようにしても良
い。
【0085】また、第1および第2の実施例、第1の実
施例の変形例における電波探知装置では、周波数方位分
離回路により方位を特定していたが、他の方法で方位を
特定することができる場合や、方位の特定が不要の場合
であれば単にパルス内位相分離回路で到来するパルス列
から送信機固有の位相特性に応じたパルス列を抽出する
だけにしても良い。
【0086】更に、第2の実施例における電波探知装置
の受信機についても、第1の実施例における変形例の電
波探知装置と同様に、受信したレーダ波の各パルス列ご
とに、電波発射装置の構成部品に起因する電波発射装置
固有の位相特性を検出してから、周波数方位分離回路で
周波数および方位ごとに所定の数だけ到来したパルス列
を抽出するようにすることも可能である。
【0087】
【発明の効果】以上説明したように請求項1または請求
項9記載の発明によれば、同一方向からPRFが近い複
数の送信機からのレーダ波を受信した場合であっても、
抽出されたパルス列から各パルス列を送信した送信機固
有の特性ごとにパルス列を検出することができるので、
混信時にも正確なPRFを計測することができるように
なる。
【0088】また請求項2、請求項3、請求項10およ
び請求項11記載の発明によれば、同一方向からPRF
が近い複数の送信機からのレーダ波を受信した場合であ
っても、抽出したレーダ波の受信方位の特定を行えるよ
うになるばかりでなく、パルス列抽出手段の処理対象の
パルス列の数を削減して処理負荷の軽減を図り、混信時
においても正確なパルス繰り返し周波数が得られるよう
になる。
【0089】さらに請求項4または請求項12記載の発
明によれば、電波伝播環境によってはそれほど影響され
ず、かつ送信機の構成部品のパルス高圧電源および電子
管により送信機固有に有する位相特性に基づいて、効率
的にパルス列の抽出を行うことができ、より正確なパル
ス繰り返し周波数が得られるようになる。
【0090】さらにまた請求項5または請求項13記載
の発明によれば、請求項4または請求項13記載の発明
の効果に加えて、複雑な処理を行うことなくパルス列の
抽出を行うことができ、パルス列ごとに必要な処理を軽
減することができるようになる。
【0091】さらにまた請求項6または請求項14記載
の発明によれば、パルス列ごとに必要な抽出処理の負荷
が簡素化かつ高速化することができるようになり、さら
に正確なパルス繰り返し周波数の計測処理の簡素化およ
び高速化を図る。
【0092】また請求項7または請求項15記載の発明
によれば、自身の質問電波に対する反射波が混信状態で
受信された場合にも、正確な自身の質問電波に対するパ
ルス列を抽出することができ、電波探知の検出感度を向
上させることができるようになる。
【0093】さらに請求項8または請求項16記載の発
明によれば、請求項7または請求項15記載の発明の効
果に加えて、電波伝播環境によってはそれほど影響され
ず、かつ送信機の構成部品のパルス高圧電源および電子
管により送信機固有に有する位相特性に基づいて、効率
的にパルス列の抽出を行うことができ、より正確なパル
ス繰り返し周波数が得られるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における電波探知装置が
適用される電波探知システムの構成の概要を示す構成図
である。
【図2】第1の電波発射装置の原理的構成の概要を示す
構成図である。
【図3】第1の電波発射装置によって発射されたレーダ
波のパルス列特性を示す模式図である。(a)はレーダ
波のパルス列を示す模式図である。(b)はレーダ波の
パルス列に対応した電子管の位相特性の概要を示す説明
図である。(c)はレーダ波のパルス列に対応したパル
ス高圧電源の出力レベル特性を示す説明図である。
【図4】第1の実施例における電波探知装置の構成の概
要を示すブロック図である。
【図5】第1の実施例における周波数方位分離回路の構
成要部の概要を示すブロック図である。
【図6】第1の実施例における周波数方位分離回路の方
位計測部の動作原理の概要を模式的に示す説明図であ
る。
【図7】第1の実施例における周波数方位分離回路の周
波数方位区分メモリの動作原理を説明するための説明図
である。
【図8】第1の実施例における周波数方位分離回路の構
成要部の動作原理をまとめた説明図である。
【図9】第1の実施例におけるパルス内位相分離回路の
構成の概要を示すブロック図である。
【図10】第1の実施例におけるPRF計測回路の構成
要部の概要を示すブロック図である。
【図11】第1の実施例におけるPRF計測回路におけ
るPRF算出原理を説明するための説明図である。
【図12】第1の実施例の変形例における電波探知装置
の構成の概要を示すブロック図である。
【図13】第2の実施例における電波探知装置の構成の
概要を示すブロック図である。
【図14】自身で送出したレーダ波の反射波による目標
物探知を行う電波探知装置が適用される電波探知システ
ムの構成の概要を示す説明図である。
【図15】自身で送出したレーダ波の反射波による目標
物探知を行う電波探知システムに適用される従来提案さ
れた電波探知装置の原理的構成の概要を示す原理構成図
である。
【図16】他の電波発射装置によって放射されたレーダ
波を受信することでレーダ波の送信元を特定する電波探
知装置が適用される電波探知システムの構成の概要を示
す説明図である。
【図17】他の電波発射装置によって放射されたレーダ
波を受信することでレーダ波の送信元を特定する電波探
知システムに適用される従来提案された電波探知装置の
構成の概要を示すブロック図である。
【図18】従来提案された所望のレーダ波を抽出する電
波探知装置の構成の概要を示すブロック図である。
【符号の説明】
10、221〜223、26、431〜433、44、91
アンテナ 11、25、42、80、90 電波探知装置 12、231〜233、411〜413、59 レーダ波 13 目標物 14、92 送信機 15、93 受信機 16、94 送受切換器 17、95 指示器 201〜203、401〜403 第1〜第3の電波発射装
置 27、50、82、98 周波数方位分離回路 28、52、83 PRF計測回路 451、96 パルス高圧電源 461、97 電子管 51、81、99 パルス内位相分離回路 53 周波数計測部 54 方位計測部 55 周波数方位計数メモリ 56 周波数方位区分メモリ 57 カウンタ 58 受信ビーム 60 電波レンズ 611〜61N 端子 63、651、66 パルス列 64 周波数方位計測部 652 周波数 653 方位 67 位相検出部 68 メモリ 69 パタン認識部 70 TOA計測部 71 PRI算出部 72 PRF変換部

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の送信機からのパルス列からなるレ
    ーダ波を受信する受信手段と、 この受信手段によって受信されたパルス列から各パルス
    列が有する送信機固有のパルス列特性に基づいて所定の
    パルス列を抽出するパルス列抽出手段と、このパルス列
    抽出手段によって抽出されたパルス列のパルス繰り返し
    周波数を計測するパルス繰り返し周波数計測手段とを具
    備することを特徴とする電波探知装置。
  2. 【請求項2】 複数の送信機から受信したレーダ波のパ
    ルス列を周波数および受信方位ごとに分離する周波数方
    位分離手段と、 この周波数方位分離手段によって分離されたパルス列か
    ら各パルス列が有する送信機固有のパルス列特性に基づ
    いて所定のパルス列を抽出するパルス列抽出手段と、 このパルス列抽出手段によって抽出されたパルス列のパ
    ルス繰り返し周波数を計測するパルス繰り返し周波数計
    測手段とを具備することを特徴とする電波探知装置。
  3. 【請求項3】 複数の送信機から受信したレーダ波のパ
    ルス列から各パルス列が有する送信機固有のパルス列特
    性に基づいて所定のパルス列を抽出するパルス列抽出手
    段と、 このパルス列抽出手段によって抽出されたパルス列を周
    波数および受信方位ごとに分離する周波数方位分離手段
    と、 この周波数方位分離手段によって分離されたパルス列の
    パルス繰り返し周波数を計測するパルス繰り返し周波数
    計測手段とを具備することを特徴とする電波探知装置。
  4. 【請求項4】 前記パルス列抽出手段は、入力される前
    記パルス列ごとにそのパルス列の位相変化を検出する位
    相変化検出手段と、この位相変化検出手段によって検出
    された各パルス列の位相変化に基づいて前記パルス列か
    ら所定のパルス列を抽出する抽出手段とを備えることを
    特徴とする請求項1〜請求項3記載の電波探知装置。
  5. 【請求項5】 前記抽出手段は前記位相変化検出手段に
    よって検出された各パルス列の位相変化を記憶する記憶
    手段と、この記憶手段に記憶されている各パルス列の位
    相変化のパタンをパタン認識によってそれぞれ互いに比
    較するパタン認識手段と、このパタン認識手段によって
    同一パタンと認識されたパルス列のみを抽出する同一パ
    タンパルス抽出手段とを備えることを特徴とする請求項
    4記載の電波探知装置。
  6. 【請求項6】 前記パタン認識手段はパルス列の位相変
    化のパタン同士を減算して平均化した値が所定の閾値よ
    り小さいときに同一パタンとして認識することを特徴と
    する請求項5記載の電波探知装置。
  7. 【請求項7】 パルス状に変調された電磁波を生成する
    送信機と、 この送信機によって生成された電磁波をレーダ波として
    放射するとともにこのレーダ波の反射波を受信するアン
    テナと、 このアンテナによって受信された反射波に含まれるパル
    ス列をその周波数および受信方位ごとに分離する周波数
    方位分離手段と、この周波数方位分離手段によって分離
    されたパルス列から各パルス列が有する前記送信機固有
    のパルス列特性に基づいて所定のパルス列を抽出するパ
    ルス列抽出手段と、このパルス列抽出手段によって抽出
    されたパルス列のパルス繰り返し周波数を計測するパル
    ス繰り返し周波数計測手段とを備える受信機とを具備す
    ることを特徴とする電波探知装置。
  8. 【請求項8】 前記パルス列抽出手段は、前記アンテナ
    によって受信された反射波に含まれるパルス列ごとにそ
    のパルス列の位相変化を検出する位相変化検出手段と、
    この位相変化検出手段によって検出された位相変化と前
    記送信機固有の位相特性とに基づいて前記パルス列から
    所定のパルス列を抽出する抽出手段とを備えることを特
    徴とする請求項7記載の電波探知装置。
  9. 【請求項9】 複数の送信機からのパルス列からなるレ
    ーダ波を受信する受信ステップと、 この受信ステップで受信されたパルス列から各パルス列
    が有する送信機固有のパルス列特性に基づいて所定のパ
    ルス列を抽出するパルス列抽出ステップと、このパルス
    列抽出ステップで抽出されたパルス列のパルス繰り返し
    周波数を計測するパルス繰り返し周波数計測ステップと
    を具備することを特徴とする電波探知方法。
  10. 【請求項10】 複数の送信機から受信したレーダ波の
    パルス列を周波数および受信方位ごとに分離する周波数
    方位分離ステップと、 この周波数方位分離ステップで分離されたパルス列から
    各パルス列が有する送信機固有のパルス列特性に基づい
    て所定のパルス列を抽出するパルス列抽出ステップと、 このパルス列抽出ステップで抽出されたパルス列のパル
    ス繰り返し周波数を計測するパルス繰り返し周波数計測
    ステップとを具備することを特徴とする電波探知方法。
  11. 【請求項11】 複数の送信機から受信したレーダ波の
    パルス列から各パルス列が有する送信機固有のパルス列
    特性に基づいて所定のパルス列を抽出するパルス列抽出
    ステップと、 このパルス列抽出ステップで抽出されたパルス列を周波
    数および受信方位ごとに分離する周波数方位分離ステッ
    プと、 この周波数方位分離ステップで分離されたパルス列のパ
    ルス繰り返し周波数を計測するパルス繰り返し周波数計
    測ステップとを具備することを特徴とする電波探知方
    法。
  12. 【請求項12】 前記パルス列抽出ステップは、入力さ
    れる前記パルス列ごとにそのパルス列の位相変化を検出
    する位相変化検出ステップと、この位相変化検出ステッ
    プで検出された各パルス列の位相変化に基づいて前記パ
    ルス列から所定のパルス列を抽出する抽出ステップとを
    備えることを特徴とする請求項9〜請求項11記載の電
    波探知方法。
  13. 【請求項13】 前記抽出ステップは前記位相変化検出
    ステップで検出された各パルス列の位相変化を記憶する
    記憶ステップと、この記憶ステップで記憶されている各
    パルス列の位相変化のパタンをパタン認識によってそれ
    ぞれ互いに比較するするパタン認識ステップと、このパ
    タン認識ステップで同一パタンと認識されたパルス列の
    みを抽出する同一パタンパルス抽出ステップとを備える
    ことを特徴とする請求項12記載の電波探知方法。
  14. 【請求項14】 前記パタン認識ステップはパルス列の
    位相変化のパタン同士を減算する減算ステップと、この
    減算ステップで減算した値を所定時間で平均化する平均
    化ステップと、この平均化ステップで平均化された値が
    所定の閾値より小さいときに同一パタンとして認識する
    認識ステップとを備えることを特徴とする請求項13記
    載の電波探知方法。
  15. 【請求項15】 パルス状に変調されて生成された電磁
    波をアンテナを介して放射する放射ステップと、 この放射ステップで放射されたレーダ波の反射波を前記
    アンテナで受信する受信ステップと、 この受信ステップで受信された反射波に含まれるパルス
    列を周波数および受信方位ごとに分離する周波数方位分
    離ステップと、 この周波数方位分離ステップで分離されたパルス列から
    各パルス列が有する前記送信機固有のパルス列特性に基
    づいて所定のパルス列を抽出するパルス列抽出ステップ
    と、 このパルス列抽出ステップで抽出されたパルス列のパル
    ス繰り返し周波数を計測するパルス繰り返し周波数計測
    ステップとを具備することを特徴とする電波探知方法。
  16. 【請求項16】 前記パルス列抽出ステップは、前記ア
    ンテナによって受信された反射波に含まれるパルス列ご
    とにそのパルス列の位相変化を検出する位相変化検出ス
    テップと、この位相変化検出ステップで検出された位相
    変化と前記送信機固有の位相特性とに基づいて前記パル
    ス列から所定のパルス列を抽出する抽出ステップとを備
    えることを特徴とする請求項15記載の電波探知方法。
JP11100753A 1999-04-08 1999-04-08 電波探知装置および方法 Pending JP2000292536A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11100753A JP2000292536A (ja) 1999-04-08 1999-04-08 電波探知装置および方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11100753A JP2000292536A (ja) 1999-04-08 1999-04-08 電波探知装置および方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000292536A true JP2000292536A (ja) 2000-10-20

Family

ID=14282291

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11100753A Pending JP2000292536A (ja) 1999-04-08 1999-04-08 電波探知装置および方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000292536A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007132906A (ja) * 2005-11-14 2007-05-31 Mitsubishi Electric Corp 無線周波信号の同定装置
JP2008008748A (ja) * 2006-06-29 2008-01-17 Mitsubishi Electric Corp 無線周波信号源の位置標定装置
JP2008281517A (ja) * 2007-05-14 2008-11-20 Mitsubishi Electric Corp パルス変調信号列の同定装置
JP2008545121A (ja) * 2005-05-12 2008-12-11 ザ マカリース カンパニーズ,インク.デー.ビー.エイ.セイフ ゾーン システムズ オブジェクトの検出方法と装置
JP2011085596A (ja) * 2010-12-22 2011-04-28 Mitsubishi Electric Corp 無線周波信号の同定装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04109187A (ja) * 1990-08-29 1992-04-10 Tokimec Inc パルス列分類装置
JPH09113604A (ja) * 1995-10-18 1997-05-02 Nec Corp 電波分類装置
JPH09264946A (ja) * 1996-03-28 1997-10-07 Mitsubishi Electric Corp レーダ識別装置並びにその識別方法
JPH1039003A (ja) * 1996-07-29 1998-02-13 Toshiba Corp 信号分析装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04109187A (ja) * 1990-08-29 1992-04-10 Tokimec Inc パルス列分類装置
JPH09113604A (ja) * 1995-10-18 1997-05-02 Nec Corp 電波分類装置
JPH09264946A (ja) * 1996-03-28 1997-10-07 Mitsubishi Electric Corp レーダ識別装置並びにその識別方法
JPH1039003A (ja) * 1996-07-29 1998-02-13 Toshiba Corp 信号分析装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008545121A (ja) * 2005-05-12 2008-12-11 ザ マカリース カンパニーズ,インク.デー.ビー.エイ.セイフ ゾーン システムズ オブジェクトの検出方法と装置
JP2007132906A (ja) * 2005-11-14 2007-05-31 Mitsubishi Electric Corp 無線周波信号の同定装置
JP4675216B2 (ja) * 2005-11-14 2011-04-20 三菱電機株式会社 無線周波信号の同定装置
JP2008008748A (ja) * 2006-06-29 2008-01-17 Mitsubishi Electric Corp 無線周波信号源の位置標定装置
JP2008281517A (ja) * 2007-05-14 2008-11-20 Mitsubishi Electric Corp パルス変調信号列の同定装置
JP2011085596A (ja) * 2010-12-22 2011-04-28 Mitsubishi Electric Corp 無線周波信号の同定装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2035811C (en) Polystatic correlating radar
KR100979294B1 (ko) 전자전 수신기, 전자전 수신 시스템 및 레이더 신호의 탐색방법
US10234548B2 (en) Ultrasonic detection device to determine interference source by an additional reception mode
TWI394975B (zh) 電子支持測量系統中之方法,該方法之使用及配置
JPH03231184A (ja) Tcs監視システムにおける同期フルーツを低減する装置
US8779968B2 (en) System and method for microwave ranging to a target in presence of clutter and multi-path effects
SE541952C2 (en) Radar apparatus and method with interference detection
CN106301413A (zh) Ads‑b机载抗干扰接收与处理方法
US10677912B2 (en) Signal processing device, radar apparatus and method of processing signal
CN110068806A (zh) 一种无人值守场站周界安防的近距离无盲区雷达监控系统
RU2285939C1 (ru) Способ контроля воздушного пространства, облучаемого внешними источниками излучения, и радиолокационная станция для его реализации
US3898653A (en) Automotive radar sensor
KR20070086533A (ko) 상이한 거리 범위에 있는 목표물들을 모니터링하기 위한레이더 시스템
JP2000292536A (ja) 電波探知装置および方法
US6683559B2 (en) Unwanted peak detection for radar
Samczynski et al. Passive radars utilizing pulse radars as illuminators of opportunity
JP2007033156A (ja) レーダ装置
US2537102A (en) Radio system for identifying friendly aircraft and the like
US20140168002A1 (en) Radar receiver
JP2021099272A (ja) レーダ装置および干渉低減方法
US20190113595A1 (en) Electronic apparatus, wireless reception method, and wireless system
JPH09236651A (ja) 位置標定装置
JP2006126221A (ja) 測角レーダ装置
JPH10206535A (ja) レーダ遮蔽域支援装置
KR101784962B1 (ko) 레이더 시뮬레이션을 위한 신호 생성 방법 및 장치