JP2000284080A - 沸騰水型原子炉用燃料集合体 - Google Patents

沸騰水型原子炉用燃料集合体

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JP2000284080A
JP2000284080A JP11091442A JP9144299A JP2000284080A JP 2000284080 A JP2000284080 A JP 2000284080A JP 11091442 A JP11091442 A JP 11091442A JP 9144299 A JP9144299 A JP 9144299A JP 2000284080 A JP2000284080 A JP 2000284080A
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fuel assembly
coolant
filter
hole
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Yutaka Hoshi
豊 星
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Nuclear Fuel Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微細異物の捕集が可能で燃料棒表面への悪影
響を防げ得ると共に比較的製作が簡単なフィルタ手段を
備えた長期安定型のBWR用燃料集合体の提供。 【解決手段】 下方に冷却材を導入してチャンネルボッ
クス内の各燃料棒間を流通させるための冷却材流入口を
有する下部タイプレートに、燃料棒間に流通する前の冷
却材中の異物を濾過捕集するための多数の冷却材通過用
貫通孔を有するフィルタ手段を備えた沸騰水型原子炉用
燃料集合体であって、前記各冷却材通過用貫通孔は、流
路断面形状がスリット形状で曲線流路部分を含むスリッ
ト状貫通流路を形成しているものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、沸騰水型原子炉の
炉心に配置される燃料集合体に関するものであり、特
に、異物を捕集して冷却材を濾過するフィルタ手段を下
部タイプレートに設けた燃料集合体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】沸騰水型原子炉(BWR)の一般的な燃
料集合体は、図8に示すように上下両端がそれぞれ上部
端栓、下部端栓によって封止された複数本の燃料棒11
を正方格子状配列の束として、上下両端が上部タイプレ
ート14および下部タイプレート15で支持された状態
で角筒状のチャンネルボックス17内に収容されてなる
ものである。
【0003】燃料棒11の束は、通常、中央部に中空管
からなる水管12を少数本含んでおり、上下部タイプレ
ート(14,15)間の複数箇所に所定間隔で配置され
たスペーサグリッド13によって互いに間隔をあけて正
方格子状配列に支持されている。
【0004】これら燃料集合体が原子炉炉心に装荷され
た後、冷却材が下部タイプレート15の下方に設けられ
ている冷却材流入口16から導入され、燃料棒11間を
流通して上部タイプレート14の上方から流出されるこ
とによって、原子炉一次冷却材として炉内を循環するこ
とになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記冷
却材循環の際、プラント内に混入した金属小片等の異物
が冷却材と共にチャンネルボックス17内に流入し、特
に微細な異物がスペーサグリッド13と燃料棒11との
隙間に入り込んで燃料棒表面に異常摩耗を起こし、傷を
発生させ、燃料破損の要因となる危険性が考えられてい
る。今後益々高燃焼化が進み炉内滞在期間が長期化する
傾向にあるBWRにおいて、異物混入対策が講じられた
燃料集合体の開発が望まれている。
【0006】一方冷却材は、炉内循環ポンプにより炉心
内を高圧高速で循環している。そこで、最も簡便な異物
対策として、冷却材の供給側に冷却材濾過装置を設置
し、異物を捕集する方法が提案されている。
【0007】しかし、従来の濾過装置は、多数の通孔が
形成された一般的なフィルタを用いているものであり、
異物捕集率を向上させるために通孔を細くすると冷却材
の流路抵抗がまして圧力損失が大きくなり、逆に通孔を
大きくすると、燃料棒表面に悪影響を及ぼす金属小片類
等の微細異物の捕集ができなかった。
【0008】この問題に応じて孔径を細くすることなく
微細異物の通過を困難にするには、比較的流路が長く複
雑な形状の通孔を持つフィルタを用いることが考えられ
るが、このような複雑な通孔形状をもつフィルタの製作
は、機械切削や穴開加工によるしかなく、非常に困難で
実際的ではなかった。
【0009】本発明の目的は、上記問題点に鑑み、孔径
を細くして冷却材の流路抵抗を増加させることなく微細
異物の捕集が可能で燃料棒表面への悪影響を防げ得るフ
ィルタ手段を備えた長期安定型のBWR用燃料集合体を
提供することにある。また本発明は、冷却材中の微細異
物を捕集できるように通孔を複雑な形状としたものであ
りながら比較的簡単に製作することのできるフィルタ手
段を備えたBWR用燃料集合体を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明に係る沸騰水型原子炉用燃料
集合体は、それぞれ上下の端栓によって上下両端で封止
された複数本の燃料棒と、これら燃料棒の正方格子状配
列の束を上端で支持する上部タイプレートと、前記束を
下端で支持する下部タイプレートと、これら両タイプレ
ート間の複数の箇所で互いに間隔をあけて前記燃料棒の
束を正方格子状配列に支持する複数のスペーサグリッド
と、前記上下部タイプレートと前記スペーサグリッドと
によって支持された燃料棒の束を内部に収容したチャン
ネルボックスとを備え、前記下部タイプレートは、下方
に冷却材を導入してチャンネルボックス内の各燃料棒間
を流通させるための冷却材流入口を有すると共に、燃料
棒間に流通する前の冷却材中の異物を濾過捕集するため
の多数の冷却材通過用貫通孔を有するフィルタ手段を備
えている沸騰水型原子炉用燃料集合体において、前記各
冷却材通過用貫通孔は、流路断面形状がスリット形状で
曲線流路部分を含むスリット状貫通流路を形成している
ものである。
【0011】また、請求項2に記載の発明に係る沸騰水
型原子炉用燃料集合体は、請求項1に記載の沸騰水型原
子炉用燃料集合体において、前記フィルタ手段は、多数
のスリット孔が形成されている薄板を複数枚積層してな
るものであり、前記曲線流路部分を形成する各薄板のス
リット孔は、上下の薄板間で互いにわずかに位置ずれし
た状態で連通していることを特徴とするものである。
【0012】さらに、請求項3に記載の発明に係る沸騰
水型原子炉用燃料集合体は、請求1に記載補沸騰水型原
子炉用燃料集合体において、前記フィルタ手段は、前記
冷却材通過用貫通孔を一体形成した鋳造品からなる。
【0013】また、請求項4に記載の発明に係る沸騰水
型原子炉用燃料集合体は、請求項1、請求項2、請求項
3のいずれか1項に記載の沸騰水型原子炉用燃料集合体
において、前記フィルタ手段が下部タイプレート内部に
装着されていることを特徴とするものである。
【0014】また、請求項4に記載の発明に係る沸騰水
型原子炉用燃料集合体は、請求項1、請求項2、請求項
3のいずれか1項に記載の沸騰水型原子炉用燃料集合体
において、前記フィルタ手段が下部タイプレート上面に
装着されていることを特徴とするものである。
【0015】本発明においては、BWR用燃料集合体の
下部タイプレートに、冷却材を濾過して異物を捕集する
フィルタ手段を備えたものであり、このフィルタ手段
は、流路断面形状がスリット形状である各冷却材通過用
貫通孔が、曲線流路部分を含んだものである。
【0016】このように曲線流路部分を有する複雑な貫
通孔形状とすることによって、貫通孔に冷却材と共に入
り込んだ微小異物も、流路屈曲部で引っ掛かって捕集さ
れ、貫通孔の通過が妨げられる。従って、このような本
発明のフィルタ手段では、貫通孔自身の径を細くするこ
となく、冷却材のスムーズな循環を維持しながらも微細
異物の捕集が良好に行える。
【0017】本発明の、曲線流路部分を有するスリット
状の冷却材通過用貫通孔が形成されたフィルタ手段の製
作は、例えば、多数のスリット孔が形成されている薄板
を複数枚積層することによって容易にできる。この場
合、各薄板へのスリット孔の形成は、打ち抜き加工等に
よって容易に形成できるため、図7の正面部分断面図に
例示するように、積層される各薄板(F1〜F8)に各々形
成されるスリット孔(S1〜S8)が上下の薄板間で互いに
わずかに位置ずれした状態で連通するように、予め各ス
リット孔の位置決めをしておきさえすれば、薄板を積層
するだけで縦方向にスリット孔が連通した曲線流路部分
を含む貫通孔Hを形成することができる。
【0018】この薄板積層によって構成されたフィルタ
手段の場合、最上位置の薄板上面および最下位置の薄板
下面に、それぞ突条リブを複数形成し、リブの曲面で循
環冷却材の流水抵抗を緩和する構成とすることが望まし
い。このリブは薄板を保護する働きを兼ね備えたものに
することができる。
【0019】また、本発明のフィルタ手段は、鋳造によ
って製作しても良い。この場合、冷却材通過用貫通孔が
一体形成されたものにできる。鋳造のための鋳型とし
て、例えば、前述のような薄板の積層方法を利用して形
成したものを用いる精密鋳造が簡便である。
【0020】なお、本発明のフィルタ手段の下部タイプ
レートへの装着は、燃料棒間へ流入する前に冷却材が通
過できる位置であれば良い。例えば、冷却材の供給側に
近い下部タイプレート内部に装着すれば、下部タイプレ
ート下方の冷却材流入口から導入されてきた冷却材から
微細異物が捕集され、濾過された冷却材が燃料棒の束の
下端から上方へ流通していく。
【0021】このように下部タイプレート内部に装着す
る場合、フィルタ手段を交換できるように、下部タイプ
レートにはフィルタ手段を挿脱できる取付開口を設け、
フィルタ外周形状と下部タイプレートの所定位置の内壁
面とを互いに着脱可能な構成とするのが望ましい。
【0022】また、フィルタ手段を下部タイプレートの
上面に装着するものとすると、下部タイプレート上部の
燃料棒支持部上に載置するだけで良いので、下部タイプ
レートの構成としては既存のものが利用可能であり、取
付、交換が容易である。但しこの場合、燃料棒の下端部
(下部端栓)および水管下端部がフィルタ手段を貫通し
て下部タイプレートの支持に達しなければならないのた
め、燃料棒および水管用貫通孔を各燃料棒および水管の
配列に応じた位置に形成しておく必要がある。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態として、6
枚のステンレス製フィルタ薄板が積層され、略S字状流
路を持つ冷却材通過用貫通孔が形成されてなるフィルタ
装置が、下部タイプレートの内部に装着されたBWR用
燃料集合体を図1〜図3に示す。
【0024】図1は、本実施形態の燃料集合体の全体構
成を示す概略縦断面図であり、図2は、本実施形態に用
いられるフィルタ装置の一部切り取った部分の斜視図、
図3(a)は図2のフィルタ装置を構成するフィルタ薄
板を上方から見た部分平面図、図3(b)はフィルタ薄
板6枚を積層した際に形成される冷却材通過用貫通孔の
流路形状を示す(a)のX−X矢視部の正面部分断面図
である。
【0025】本実施形態のフィルタ装置9は、図3
(a)に示すように、それぞれ多数のスリット孔7が所
定間隔および所定配列で打ち抜き加工によって形成され
た6枚のフィルタ薄板(1,2,3,4,5,6)が積
層されて構成されたものである。
【0026】これら各フィルタ薄板(1,2,3,4,
5,6)のスリット孔7は、図3(b)にも示すよう
に、薄板積層状態でほぼ重なる位置にあり、縦方向に亘
って連通し、冷却材通過用貫通孔8を形成するが、各薄
板のスリット孔7は、上下の薄板間で互いにスリット長
手方向に対して直行する水平方向にわずかに位置ずれし
ており、その結果、貫通孔8は湾曲した略S字状の流路
形状となっている。
【0027】このように、湾曲して複雑な流路形状とな
った多数の冷却材通過用貫通孔8は、後述の如く、冷却
材が通過する際に、冷却材に混入されている比較的大き
い異物を排除するだけでなく、貫通孔8内に入り込んで
しまう微細な異物を屈曲部で引っ掛けて捕集し、貫通孔
8の通過を妨げ、冷却材を良好に濾過する。
【0028】また本実施形態のフィルタ装置9は、最上
位置に来るフィルタ薄板1および最下位置に来るフィル
タ薄板6に、それぞれ露出する表面上に曲面加工された
突条リブRを格子状に形成した。これらリブRは、冷却
材の流水抵抗を緩和すると共に、薄板を保護し、フィル
タ装置9の機械的強度を向上させる効果を有する。
【0029】本実施形態における燃料集合体10は、基
本的構成に関しては図8の従来の燃料集合体と同様のも
のである。即ち、上下両端がそれぞれ上部端栓、下部端
栓によって封止された複数本の燃料棒11および中央部
の水管12を、縦方向に亘って複数個所に所定間隔で配
置されたスペーサグリッド13によって互いに間隔をあ
けて正方格子状に配列された束として、上下両端を上部
タイプレート14および下部タイプレート15で支持
し、角筒状のチャンネルボックス17内に収容されてな
るものである。
【0030】下部タイプレート15には、下方に冷却材
を導入する流入口16が設けられているが、本実施形態
の燃料集合体10では下部タイプレート15の内部、燃
料棒11下部端栓支持部15aより流入口16側にフィ
ルタ装置9を着脱可能に装着するものであるため、一側
壁面のフィルタ装置装着高さ位置に、フィルタ装置9を
挿脱するための開口部18が形成されている。開口部1
8は、フィルタ装置9の挿入後は盲プレートを取付けて
塞いでおく。
【0031】タイプレート内壁面とフィルタ装置外周部
とに互いに着脱可能に嵌合する係止部を設けておけば、
開口部18を介して前記フィルタ装置9を下部タイプレ
ート15内部へ挿入し、容易に装着できる。また、長期
使用の後、フィルタ装置9の交換の必要が生じたら、開
口部18から使用済みとなったフィルタ装置9を抜き出
し、新たなフィルタ装置9を挿入して装着すればよい。
【0032】以上のような構成の燃料集合体10は、炉
心内に配置された状態で、流入口16から冷却材が導入
されると、まずフィルタ装置9で濾過され、金属小片類
等の微小異物もフィルタ装置9の湾曲した貫通孔8内で
捕集される。このように異物が取り除かれた冷却材は、
燃料棒11間を下方から上方へ流通し、上部タイプレー
ト14の上部から流出される。このような冷却材の炉内
循環において、微細異物はフィルタ装置9で取り除かれ
ているため、燃料棒破損原因となりうる燃料棒11表面
への異常摩耗の発生は防止される。
【0033】次に、本発明の他の実施形態として、下部
タイプレート上面装着用の、6枚のステンレス製フィル
タ薄板が積層されてなるフィルタ装置を備えたBWR用
燃料集合体を図4〜図6に示す。図4は、本実施形態の
燃料集合体の全体構成を示す概略縦断面図であり、図5
は、本実施形態に用いられるフィルタ装置の一部切り取
った部分の斜視図、図6(a)は図5のフィルタ装置を
構成するフィルタ薄板を上方から見た平面図、図6
(b)はフィルタ薄板6枚を積層した際に形成されるを
冷却材通過用貫通孔の流路形状を示す(a)のY−Y矢
視部の正面断面図である。
【0034】本実施形態のフィルタ装置19は、図6
(a)に示すように、それぞれ多数のスリット孔27が
所定間隔および所定配列で打ち抜き加工によって形成さ
れた6枚のフィルタ薄板(21,22,23,24,2
5,26)が積層されて構成されたものである。
【0035】これら各フィルタ薄板(21,22,2
3,24,25,26)のスリット孔27は、図6
(b)にも示すように、薄板積層状態でほぼ重なる位置
にあり、縦方向に亘って連通し、冷却材通過用貫通孔2
8を形成するが、各薄板のスリット孔27は、上下の薄
板間で互いにスリット長手方向に対して直行する水平方
向にわずかに位置ずれしており、その結果、貫通孔28
は湾曲した略S字状の流路形状となっている。
【0036】また、本実施形態のフィルタ装置19は、
後述のように下部タイプレート15の上部、即ち燃料棒
11下部端栓および水管12下端部が挿入される支持部
15aの上面に装着されるものであるため、燃料棒11
下部端栓が貫通するための燃料棒用貫通孔30を形成す
る開口29と、水管12下端部が貫通するための水管用
貫通孔32を形成するための開口31が各フィルタ薄板
19の同一位置に穿設されている。
【0037】本実施形態における燃料集合体10も、基
本的構成に関しては図8の従来の燃料集合体と同様のも
のである。即ち、上下両端がそれぞれ上部端栓、下部端
栓によって封止された複数本の燃料棒11および中央部
の水管12を、縦方向に亘って複数個所に所定間隔で配
置されたスペーサグリッド13によって互いに間隔をあ
けて正方格子状に配列された束として、上下両端を上部
タイプレート14および下部タイプレート15で支持
し、角筒状のチャンネルボックス17内に収容されてな
るものである。
【0038】下部タイプレート15には、下方に冷却材
を導入する流入口16が設けられているが、本実施形態
の燃料集合体10では、下部タイプレート15の上部
の、燃料棒11の下部端栓および水管12の下端部が挿
入される支持部15aの上面にフィルタ装置19が装着
されるものである。
【0039】このフィルタ装置19の装着は、支持部1
5a上面にフィルタ装置19を載置した状態で燃料集合
体10を組み立てることによって行える。即ち、下部タ
イプレート15の取付組立時に、燃料棒11の下部端栓
および水管12の下端部をそれぞフィルタ装置19の対
応する貫通孔30、貫通孔32に貫通させてから支持部
15aに挿入すれば、フィルタ装置19の取付は完了す
る。
【0040】このようなフィルタ装置19の構成、装着
方法では、下部タイプレート15側にはフィルタ装置1
9装着のための特別な機構を何ら設けておく必要がな
く、既存の下部タイプレート15をそのまま用いること
ができるので、燃料集合体10を構成する部材の製造工
程に変更がなく、フィルタ装置の導入が容易である。
【0041】以上のような構成の燃料集合体10は、炉
心内に配置された状態で、流入口16から冷却材が導入
されると、燃料棒11および水管12の間への流通が始
まる直前にフィルタ装置19で濾過され、金属小片類等
の微小異物もフィルタ装置9の湾曲した貫通孔28内で
捕集される。このように異物が取り除かれた冷却材は、
燃料棒11間を下方から上方へ流通し、上部タイプレー
ト14の上部から流出される。このような冷却材の炉内
循環において、微細異物はフィルタ装置19で取り除か
れているため、燃料棒破損原因となりうる燃料棒11表
面への異常摩耗の発生は防止され、燃料集合体10の長
期使用における安定性の維持が図れる。
【0042】なお、以上の実施形態においては、フィル
タ装置は、多数のスリット孔が形成されたフィルタ薄板
を複数枚積層することによって構成したが、フィルタの
製作は、この方法に限らず、曲線流路を含む所望の複雑
な流路形状を持つ冷却材通過用貫通孔が比較的簡単に形
成できる方法であれば良い。精密鋳造による製作も可能
である。例えば鋳造に用いる鋳型は、薄板の積層方法を
利用して容易に形成できる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によるBW
R用燃料集合体では、曲線流路部を含む複雑な流路形状
を持つ冷却材通過用貫通孔が多数形成されたフィルタ手
段を下部タイプレート内に備えたものであるため、冷却
材の燃料棒間への循環開始前に、従来は困難であった金
属小片類等の微細な異物の捕集も可能となり、燃料棒破
損の原因となりうる微細異物による燃料棒表面の異常摩
耗を防ぐことができ、燃料集合体の長期安定性を確保す
ることが可能となった。
【0044】また、本発明のフィルタ手段は、冷却材通
過用貫通孔が複雑な流路形状を持つものでありながら
も、比較的簡単に製作できるため、燃料集合体への装備
が容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態としての燃料集合体の概
略構成を示す縦断面図である。
【図2】図1の燃料集合体に装着されるフィルタ装置の
構成を示す一部切り取った部分斜視図である。
【図3】図2のフィルタ装置の構成を説明する模式図で
あり、(a)はフィルタ装置を構成する積層されたフィ
ルタ薄板を上方から見た部分平面図、(b)はフィルタ
装置の冷却材通過用貫通孔の流路形状を示す(a)のX
−X矢視部の正面部分断面図である。
【図4】本発明の他の実施形態としての燃料集合体の概
略構成を示す縦断面図である。
【図5】図4の燃料集合体に装着されるフィルタ装置の
構成を示す一部切り取った部分斜視図である。
【図6】図5のフィルタ装置の構成を説明する模式図で
あり、(a)はフィルタ装置を構成する積層されたフィ
ルタ薄板を上方から見た平面図、(b)はフィルタ装置
の冷却材通過用貫通孔の流路形状を示す(a)のY−Y
矢視部の正面断面図である。
【図7】本発明のフィルタ手段の構成を説明するため
の、薄板積層状態の断面模式図である。
【図8】従来の一般的な燃料集合体の概略構成を示す縦
断面図である。
【符号の説明】
1,2,3,4,5,6,21,22,23,24,2
5,26,F1,F2,F3,F4,F5,F6,F
7,F8:フィルタ薄板 7,27,S1,S2,S3,S4,S5,S6,S
7,S8;スリット孔 8,28,H:冷却材通過用貫通孔 9,19:フィルタ装置 R:突条リブ 29:燃料棒用開口 30:燃料棒用貫通孔 31:水管用開口 32:水管用貫通孔

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ上下の端栓によって上下両端で
    封止された複数本の燃料棒と、これら燃料棒の正方格子
    状配列の束を上端で支持する上部タイプレートと、前記
    束を下端で支持する下部タイプレートと、これら両タイ
    プレート間の複数の箇所で互いに間隔をあけて前記燃料
    棒の束を正方格子状配列に支持する複数のスペーサグリ
    ッドと、前記上下部タイプレートと前記スペーサグリッ
    ドとによって支持された燃料棒の束を内部に収容したチ
    ャンネルボックスとを備え、前記下部タイプレートは、
    下方に冷却材を導入してチャンネルボックス内の各燃料
    棒間を流通させるための冷却材流入口を有すると共に、
    燃料棒間に流通する前の冷却材中の異物を濾過捕集する
    ための多数の冷却材通過用貫通孔を有するフィルタ手段
    を備えている沸騰水型原子炉用燃料集合体において、 前記各冷却材通過用貫通孔は、流路断面形状がスリット
    形状で曲線流路部分を含むスリット状貫通流路を形成し
    ていることを特徴とする沸騰水型原子炉用燃料集合体。
  2. 【請求項2】 前記フィルタ手段は、多数のスリット孔
    が形成されている薄板を複数枚積層してなるものであ
    り、 前記曲線流路部分を形成する各薄板のスリット孔は、上
    下の薄板間で互いにわずかに位置ずれした状態で連通し
    ていることを特徴とする請求項1に記載の沸騰水型原子
    炉用燃料集合体。
  3. 【請求項3】 前記フィルタ手段は、前記冷却材通過用
    貫通孔を一体形成した鋳造品からなることを特徴とする
    請求項1に記載の沸騰水型原子炉用燃料集合体。
  4. 【請求項4】 前記フィルタ手段が下部タイプレート内
    部に装着されていることを特徴とする請求項1、請求項
    2、請求項3のいずれか1項に記載の沸騰水型原子炉用
    燃料集合体。
  5. 【請求項5】 前記フィルタ手段が下部タイプレート上
    面に装着されていることを特徴とする請求項1、請求項
    2、請求項3のいずれか1項に記載の沸騰水型原子炉用
    燃料集合体。
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