JP2000283826A - 界面位置の測定方法および界面位置測定装置 - Google Patents
界面位置の測定方法および界面位置測定装置Info
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- JP2000283826A JP2000283826A JP9136699A JP9136699A JP2000283826A JP 2000283826 A JP2000283826 A JP 2000283826A JP 9136699 A JP9136699 A JP 9136699A JP 9136699 A JP9136699 A JP 9136699A JP 2000283826 A JP2000283826 A JP 2000283826A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 比重が近い油層と水層であっても、またエマ
ルジョン層が介在しても、少ない端子数で正確に界面位
置を測定することができる界面位置の測定方法および測
定装置を提供すること。 【解決手段】 それぞれが異なったマイクロウェーブエ
ネルギー吸収率を持つ少なくとも2種以上の液体の界面
14または16の位置をマイクロウェーブ式濃度計3を
用いて測定する界面位置の測定方法であって、マイクロ
ウェーブ式濃度計3のセンサ端子4を、液体の界面に対
して略垂直方向に位置するように、前記液体中に浸し、
センサ端子4の検出応答信号により前記液体の界面位置
を測定することを特徴とする。
ルジョン層が介在しても、少ない端子数で正確に界面位
置を測定することができる界面位置の測定方法および測
定装置を提供すること。 【解決手段】 それぞれが異なったマイクロウェーブエ
ネルギー吸収率を持つ少なくとも2種以上の液体の界面
14または16の位置をマイクロウェーブ式濃度計3を
用いて測定する界面位置の測定方法であって、マイクロ
ウェーブ式濃度計3のセンサ端子4を、液体の界面に対
して略垂直方向に位置するように、前記液体中に浸し、
センサ端子4の検出応答信号により前記液体の界面位置
を測定することを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油層と水層
とを含む液体等の隣接する液体間の界面位置を測定する
界面位置の測定方法および測定装置に関し、さらに詳し
くは、マイクロウェーブ式濃度計を用いた界面位置の測
定方法および測定装置に関する。
とを含む液体等の隣接する液体間の界面位置を測定する
界面位置の測定方法および測定装置に関し、さらに詳し
くは、マイクロウェーブ式濃度計を用いた界面位置の測
定方法および測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、油層と水層に分離した液の界
面位置の変動を知る方法としては、比重差を利用した微
差圧計や電位差を利用した静電容量式油濃度計を用いる
方法が知られていた。ところが、油層と水層の比重差が
小さい場合には微差圧計は使用できず、また油層と水層
の間にエマルジョンの薄い層が存在する場合には静電容
量式油濃度計では誤作動を起こすことがあり、正確に界
面位置を測定することは困難であった。
面位置の変動を知る方法としては、比重差を利用した微
差圧計や電位差を利用した静電容量式油濃度計を用いる
方法が知られていた。ところが、油層と水層の比重差が
小さい場合には微差圧計は使用できず、また油層と水層
の間にエマルジョンの薄い層が存在する場合には静電容
量式油濃度計では誤作動を起こすことがあり、正確に界
面位置を測定することは困難であった。
【0003】また、油タンク等においては、溜まった水
層を除去するためにマイクロウェーブ式の油濃度計を用
いることが知られている。このマイクロウェーブ式油濃
度計はマイクロウェーブを被測定物に照射し、エネルギ
ー吸収率の差を検出して隣接する液体間の界面位置を測
定するものであり、端子の先端にマイクロウェーブ発信
部と絶縁部と受信部とからなるセンサー部を持ち、液中
でマイクロウェーブを発信して受信することにより、マ
イクロウェーブの伝播状態を検知して油濃度を測定する
ものである。従来、このマイクロウェーブ式油濃度計
が、油タンク等における界面位置の検出のために用いら
れる場合には、複数の端子をそれぞれ深さを変え、かつ
液面に対して水平方向に向けて設置し、その位置が油層
中に存在するか、水層中に存在するかを調べ、その結果
を基に界面位置を検出していた。
層を除去するためにマイクロウェーブ式の油濃度計を用
いることが知られている。このマイクロウェーブ式油濃
度計はマイクロウェーブを被測定物に照射し、エネルギ
ー吸収率の差を検出して隣接する液体間の界面位置を測
定するものであり、端子の先端にマイクロウェーブ発信
部と絶縁部と受信部とからなるセンサー部を持ち、液中
でマイクロウェーブを発信して受信することにより、マ
イクロウェーブの伝播状態を検知して油濃度を測定する
ものである。従来、このマイクロウェーブ式油濃度計
が、油タンク等における界面位置の検出のために用いら
れる場合には、複数の端子をそれぞれ深さを変え、かつ
液面に対して水平方向に向けて設置し、その位置が油層
中に存在するか、水層中に存在するかを調べ、その結果
を基に界面位置を検出していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の方法では端子を何個も用いる必要があり、また水層
中にある最上側の端子位置と油層中にある最も下側の端
子位置の間のどの位置に油と水との界面があるかまでは
正確に分からなかった。
来の方法では端子を何個も用いる必要があり、また水層
中にある最上側の端子位置と油層中にある最も下側の端
子位置の間のどの位置に油と水との界面があるかまでは
正確に分からなかった。
【0005】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みなされ、比重が近い油層と水層であっても、またエ
マルジョン層が介在しても、少ない端子数で正確に界面
位置を測定することができる界面位置の測定方法および
測定装置を提供することを目的とする。
鑑みなされ、比重が近い油層と水層であっても、またエ
マルジョン層が介在しても、少ない端子数で正確に界面
位置を測定することができる界面位置の測定方法および
測定装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意検討した結果、従来、液面に対し
て水平方向に配置して用いたセンサ端子を垂直方向に配
置して用いることにより、比重が近い油層と水層などの
界面であっても、またエマルジョン層が介在しても、正
確に液体間の界面位置を測定することができることを見
出し、本発明を完成するに至った。
を達成するために鋭意検討した結果、従来、液面に対し
て水平方向に配置して用いたセンサ端子を垂直方向に配
置して用いることにより、比重が近い油層と水層などの
界面であっても、またエマルジョン層が介在しても、正
確に液体間の界面位置を測定することができることを見
出し、本発明を完成するに至った。
【0007】即ち、本発明に係る界面位置の測定方法
は、それぞれが異なったマイクロウェーブエネルギー吸
収率を持つ少なくとも2種以上の液体の界面位置をマイ
クロウェーブ式濃度計を用いて測定する界面位置の測定
方法であって、前記マイクロウェーブ式濃度計のセンサ
端子を、前記液体の界面に対して略垂直方向に位置する
ように、前記液体中に浸し、前記センサ端子の検出応答
信号により前記液体の界面位置を測定することを特徴と
する。
は、それぞれが異なったマイクロウェーブエネルギー吸
収率を持つ少なくとも2種以上の液体の界面位置をマイ
クロウェーブ式濃度計を用いて測定する界面位置の測定
方法であって、前記マイクロウェーブ式濃度計のセンサ
端子を、前記液体の界面に対して略垂直方向に位置する
ように、前記液体中に浸し、前記センサ端子の検出応答
信号により前記液体の界面位置を測定することを特徴と
する。
【0008】前記センサ端子を、前記液体の界面に対し
て略垂直方向に相対的に移動させながら、前記センサ端
子の検出応答信号を読み出し、読み出された検出応答信
号から前記液体の界面位置を検出することが好ましい。
て略垂直方向に相対的に移動させながら、前記センサ端
子の検出応答信号を読み出し、読み出された検出応答信
号から前記液体の界面位置を検出することが好ましい。
【0009】本発明の第1の観点に係る界面位置測定装
置は、それぞれが異なったマイクロウェーブエネルギー
吸収率を持つ少なくとも2種以上の液体の界面に対して
略垂直方向に位置するように、前記液体中に浸されるセ
ンサ端子を持つマイクロウェーブ式濃度計と、前記セン
サ端子を、前記液体の界面に対して略垂直方向に相対的
に移動させる移動機構と、前記移動機構により前記セン
サ端子を前記界面に対して相対移動させながら、前記セ
ンサ端子の検出応答信号を読み出すセンサ出力読み出し
手段と、前記センサ出力読み出し手段で読み出された検
出応答信号を、基準信号と比較する比較手段と、前記比
較手段にて、検出応答信号が基準信号と一致した場合
に、一致した時点のセンサ端子の位置を、前記液体の界
面位置として出力する界面位置検出信号出力手段とを有
する。
置は、それぞれが異なったマイクロウェーブエネルギー
吸収率を持つ少なくとも2種以上の液体の界面に対して
略垂直方向に位置するように、前記液体中に浸されるセ
ンサ端子を持つマイクロウェーブ式濃度計と、前記セン
サ端子を、前記液体の界面に対して略垂直方向に相対的
に移動させる移動機構と、前記移動機構により前記セン
サ端子を前記界面に対して相対移動させながら、前記セ
ンサ端子の検出応答信号を読み出すセンサ出力読み出し
手段と、前記センサ出力読み出し手段で読み出された検
出応答信号を、基準信号と比較する比較手段と、前記比
較手段にて、検出応答信号が基準信号と一致した場合
に、一致した時点のセンサ端子の位置を、前記液体の界
面位置として出力する界面位置検出信号出力手段とを有
する。
【0010】本発明の第2の観点に係る界面位置測定装
置は、それぞれが異なったマイクロウェーブエネルギー
吸収率を持つ少なくとも2種以上の液体の界面に対して
略垂直方向に位置するように、前記液体中に浸されるセ
ンサ端子を持つマイクロウェーブ式濃度計と、前記セン
サ端子を、前記液体の界面に対して略垂直方向に相対的
に移動させる移動機構と、前記移動機構により前記セン
サ端子を前記界面に対して相対移動させながら、前記セ
ンサ端子の検出応答信号を読み出すセンサ出力読み出し
手段と、前記移動機構により前記界面に対して相対移動
しているセンサ端子の位置を検出する移動位置検出手段
と、前記センサ端子の移動位置に対する前記検出応答信
号の傾きを算出する傾き算出手段と、前記傾き算出手段
で算出された傾きが急変した時点のセンサ端子の位置
を、前記液体の界面位置として出力する界面位置検出信
号出力手段とを有する。
置は、それぞれが異なったマイクロウェーブエネルギー
吸収率を持つ少なくとも2種以上の液体の界面に対して
略垂直方向に位置するように、前記液体中に浸されるセ
ンサ端子を持つマイクロウェーブ式濃度計と、前記セン
サ端子を、前記液体の界面に対して略垂直方向に相対的
に移動させる移動機構と、前記移動機構により前記セン
サ端子を前記界面に対して相対移動させながら、前記セ
ンサ端子の検出応答信号を読み出すセンサ出力読み出し
手段と、前記移動機構により前記界面に対して相対移動
しているセンサ端子の位置を検出する移動位置検出手段
と、前記センサ端子の移動位置に対する前記検出応答信
号の傾きを算出する傾き算出手段と、前記傾き算出手段
で算出された傾きが急変した時点のセンサ端子の位置
を、前記液体の界面位置として出力する界面位置検出信
号出力手段とを有する。
【0011】本発明において、界面位置の測定可能な液
体としては、それぞれが異なったマイクロウェーブエネ
ルギー吸収率を持つ少なくとも2種以上の液体からなる
ものであれば特に限定されず、例えば水と油の他、空気
と油/水、有機液と無機液、またはこれらのエマルジョ
ン状態の液等が挙げられる。本発明では、前記液体が、
油層と水層とを少なくとも含み、さらにエマルジョン層
を含んでいる場合でも、本発明に係る界面位置の測定方
法および測定装置では、正確に界面位置を測定すること
ができる。
体としては、それぞれが異なったマイクロウェーブエネ
ルギー吸収率を持つ少なくとも2種以上の液体からなる
ものであれば特に限定されず、例えば水と油の他、空気
と油/水、有機液と無機液、またはこれらのエマルジョ
ン状態の液等が挙げられる。本発明では、前記液体が、
油層と水層とを少なくとも含み、さらにエマルジョン層
を含んでいる場合でも、本発明に係る界面位置の測定方
法および測定装置では、正確に界面位置を測定すること
ができる。
【0012】本発明において、油層と水層とを少なくと
も含む液体の界面位置を測定する場合には、上層(油
層)から下層(水層)に向けて濃度計のセンサ端子を下
降させることにより界面位置を測定することも可能であ
るが、好ましくは下層(水層)から上層(油層)に向け
て濃度計の端子を上昇させることにより界面位置を測定
することが望ましい。油層側から水層側への移動はセン
サーへの油付着により測定値が安定するまでに若干時間
を要するが、水層側から油層側への移動はセンサーへの
油付着による妨害がなく、レスポンス良く、水と油との
界面を検出することができる。
も含む液体の界面位置を測定する場合には、上層(油
層)から下層(水層)に向けて濃度計のセンサ端子を下
降させることにより界面位置を測定することも可能であ
るが、好ましくは下層(水層)から上層(油層)に向け
て濃度計の端子を上昇させることにより界面位置を測定
することが望ましい。油層側から水層側への移動はセン
サーへの油付着により測定値が安定するまでに若干時間
を要するが、水層側から油層側への移動はセンサーへの
油付着による妨害がなく、レスポンス良く、水と油との
界面を検出することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図面に示す実施
形態に基づき詳細に説明する。図1は本発明の1実施形
態に係る界面位置測定装置の概略構成図、図2は図1に
示すセンサ端子の部分拡大図、図3は図1に示す制御装
置の制御フローチャート図、図4は本発明の他の実施形
態に係る界面位置測定装置で用いる制御装置の制御フロ
ーチャート図、図5は本発明の実施例で用いる試験装置
の概略図、図6は本発明の実施例の結果を示すグラフで
ある。
形態に基づき詳細に説明する。図1は本発明の1実施形
態に係る界面位置測定装置の概略構成図、図2は図1に
示すセンサ端子の部分拡大図、図3は図1に示す制御装
置の制御フローチャート図、図4は本発明の他の実施形
態に係る界面位置測定装置で用いる制御装置の制御フロ
ーチャート図、図5は本発明の実施例で用いる試験装置
の概略図、図6は本発明の実施例の結果を示すグラフで
ある。
【0014】第1実施形態 図1に示すように、本実施形態に係る界面位置測定装置
2は、タンク6の内部に貯留してある水層8、スラッジ
層(エマルジョン層)10および油層12の界面14お
よび16、特に界面16を検出するための装置である。
この測定装置2は、タンク6の内部の界面14または1
6に対して略垂直に配置されたシャフト5の先端にセン
サ端子4を持つマイクロウェーブ式油濃度計3を有す
る。このマイクロウェーブ式油濃度計3のセンサ端子4
は、図2に示すように、先端部分から順次、マイクロウ
ェーブ発信部41と絶縁部42とマイクロウェーブ受信
部43とを有する。
2は、タンク6の内部に貯留してある水層8、スラッジ
層(エマルジョン層)10および油層12の界面14お
よび16、特に界面16を検出するための装置である。
この測定装置2は、タンク6の内部の界面14または1
6に対して略垂直に配置されたシャフト5の先端にセン
サ端子4を持つマイクロウェーブ式油濃度計3を有す
る。このマイクロウェーブ式油濃度計3のセンサ端子4
は、図2に示すように、先端部分から順次、マイクロウ
ェーブ発信部41と絶縁部42とマイクロウェーブ受信
部43とを有する。
【0015】センサ端子4は、たとえばSUS316、
ハステロイ−C、チタン等の材質で構成可能であるが、
特に材質としてハステロイ−Cまたはチタンで構成する
ことにより高耐食性の高いものにできる。発信部41よ
り発信されたマイクロウェーブは、被測定液体の種類に
基づくエネルギー吸収率で、その一部が吸収されて受信
部43により受信される。
ハステロイ−C、チタン等の材質で構成可能であるが、
特に材質としてハステロイ−Cまたはチタンで構成する
ことにより高耐食性の高いものにできる。発信部41よ
り発信されたマイクロウェーブは、被測定液体の種類に
基づくエネルギー吸収率で、その一部が吸収されて受信
部43により受信される。
【0016】通常、発信部41から発信されるマイクロ
ウェーブ(たとえば60〜300MHz、約2.5ワッ
ト)の発信量は測定媒体の水分含有率(0〜100%)
に比例し、測定媒体が油の場合は4mA(DC)、水の
場合は20mA(DC)の出力が可能である。本実施形
態では、発信部41からは4〜20mA(DC)のマイ
クロウェーブが発信される。そして液中で発信されたマ
イクロウェーブは液中で受信され、マイクロウェーブの
伝播状態が検知されて、発信部41と受信部43との間
の油濃度が測定される。
ウェーブ(たとえば60〜300MHz、約2.5ワッ
ト)の発信量は測定媒体の水分含有率(0〜100%)
に比例し、測定媒体が油の場合は4mA(DC)、水の
場合は20mA(DC)の出力が可能である。本実施形
態では、発信部41からは4〜20mA(DC)のマイ
クロウェーブが発信される。そして液中で発信されたマ
イクロウェーブは液中で受信され、マイクロウェーブの
伝播状態が検知されて、発信部41と受信部43との間
の油濃度が測定される。
【0017】本実施形態では、図1に示すように、マイ
クロウェーブ式油濃度計3のセンサ端子4に電圧をか
け、発信部41からマイクロウェーブを発信すると、セ
ンサ端子4の発信部41と受信部43との間に存在する
液体の種類によって所定のエネルギーが吸収されてマイ
クロウェーブが受信部43で受信され、その伝播した範
囲の平均油濃度が測定される。油濃度が0%と測定され
る場合は、端子の発信部41から受信部43までの総て
が水層8中にあり、界面14はより高い部分にあるの
で、移動機構30を用いて、センサ端子4の位置をより
高く移動させる。
クロウェーブ式油濃度計3のセンサ端子4に電圧をか
け、発信部41からマイクロウェーブを発信すると、セ
ンサ端子4の発信部41と受信部43との間に存在する
液体の種類によって所定のエネルギーが吸収されてマイ
クロウェーブが受信部43で受信され、その伝播した範
囲の平均油濃度が測定される。油濃度が0%と測定され
る場合は、端子の発信部41から受信部43までの総て
が水層8中にあり、界面14はより高い部分にあるの
で、移動機構30を用いて、センサ端子4の位置をより
高く移動させる。
【0018】移動機構30としては、特に限定されず、
センサ端子4の位置を、タンク6の内部で、界面14ま
たは16に対して略垂直方向に移動させるためのモー
タ、アクチュエータ、流体圧シリンダ、巻き取りリール
などが例示される。なお、本発明においては、センサ端
子4のタンク内部位置を移動させず、相対的に界面14
および16の位置を移動させるための第1制御弁22な
ども、移動機構になり得る。第1制御弁22は、タンク
6の底部に形成してある水排出口23に装着してあり、
第1制御弁22を開くことで、水層8の水をタンク6の
内部から外部に排出し、相対的に、界面位置14および
16を、センサ端子4に対して移動させることができ
る。
センサ端子4の位置を、タンク6の内部で、界面14ま
たは16に対して略垂直方向に移動させるためのモー
タ、アクチュエータ、流体圧シリンダ、巻き取りリール
などが例示される。なお、本発明においては、センサ端
子4のタンク内部位置を移動させず、相対的に界面14
および16の位置を移動させるための第1制御弁22な
ども、移動機構になり得る。第1制御弁22は、タンク
6の底部に形成してある水排出口23に装着してあり、
第1制御弁22を開くことで、水層8の水をタンク6の
内部から外部に排出し、相対的に、界面位置14および
16を、センサ端子4に対して移動させることができ
る。
【0019】センサ端子4を、移動機構30(または制
御弁24)を用いて、界面14または16に対して略垂
直方向に移動させることで、センサ端子4により検出さ
れた油濃度が0%より大きく、100%より小さくなっ
た場合には、図2に示す発信部41の下端と受信部43
の上端の間に界面14または16が存在する。そして、
その濃度出力データから、発信部41の下端から受信部
43の上端の間のどこに界面が存在するかが推測でき
る。
御弁24)を用いて、界面14または16に対して略垂
直方向に移動させることで、センサ端子4により検出さ
れた油濃度が0%より大きく、100%より小さくなっ
た場合には、図2に示す発信部41の下端と受信部43
の上端の間に界面14または16が存在する。そして、
その濃度出力データから、発信部41の下端から受信部
43の上端の間のどこに界面が存在するかが推測でき
る。
【0020】本実施形態では、より正確に界面14の位
置を測定するために、たとえば図6に示す実験結果に基
づき、界面14の位置を特定する。なお、図6は、たと
えば図5に示すように、水層8とスラッジ層10と油層
12との液体中で、マイクロウェーブ式油濃度計3のセ
ンサ端子4を界面に対して略垂直方向に相対移動させた
場合に、センサ端子4から得られる検出応答信号と、実
際の界面14および16に対するセンサ端子先端の位置
との関係を示す。図6において、横軸は、図5に示すス
ラッジ層10と水層8との界面14からセンサ端子4の
先端(下端)間での距離であり、縦軸は、センサ端子4
からの検出応答信号(mA)である。なお、図6におい
て、水層から油層へセンサ端子を移動する場合と、油層
から水層へセンサ端子を移動させる場合とで、ヒステリ
シスが生じるのは、油層から水層へセンサ端子を移動さ
せる場合には、センサ端子の回りに油が付着し、それが
検出信号に影響を与えるためと考えられる。
置を測定するために、たとえば図6に示す実験結果に基
づき、界面14の位置を特定する。なお、図6は、たと
えば図5に示すように、水層8とスラッジ層10と油層
12との液体中で、マイクロウェーブ式油濃度計3のセ
ンサ端子4を界面に対して略垂直方向に相対移動させた
場合に、センサ端子4から得られる検出応答信号と、実
際の界面14および16に対するセンサ端子先端の位置
との関係を示す。図6において、横軸は、図5に示すス
ラッジ層10と水層8との界面14からセンサ端子4の
先端(下端)間での距離であり、縦軸は、センサ端子4
からの検出応答信号(mA)である。なお、図6におい
て、水層から油層へセンサ端子を移動する場合と、油層
から水層へセンサ端子を移動させる場合とで、ヒステリ
シスが生じるのは、油層から水層へセンサ端子を移動さ
せる場合には、センサ端子の回りに油が付着し、それが
検出信号に影響を与えるためと考えられる。
【0021】図5および図6に示すように、センサ端子
4を、液体中で、界面14および16に対して略垂直方
向に相対移動させることで、水層8とスラッジ層10と
の界面14において、検出応答信号が大きく変化するこ
とが、本発明者等により初めて明らかにされた。本実施
形態では、このような新たな知見に基づき、たとえば以
下に示す制御を行うことで、界面14の位置を正確に検
出する。
4を、液体中で、界面14および16に対して略垂直方
向に相対移動させることで、水層8とスラッジ層10と
の界面14において、検出応答信号が大きく変化するこ
とが、本発明者等により初めて明らかにされた。本実施
形態では、このような新たな知見に基づき、たとえば以
下に示す制御を行うことで、界面14の位置を正確に検
出する。
【0022】図1に示すように、本実施形態では、マイ
クロウェーブ式油濃度計3が、タンク6の上部に装着し
てあり、移動機構30により、濃度計3のセンサ端子4
が、タンク6の内部で、略鉛直方向に移動自在に配置し
てある。タンク6の底部には、水排出口21が具備して
あり、水排出口21には、第1制御弁22が装着してあ
る。また、タンク6の側面の略中央部付近または中央部
よりも上の位置には、油排出口23が具備してあり、油
排出口23には、第2制御弁24が具備してある。
クロウェーブ式油濃度計3が、タンク6の上部に装着し
てあり、移動機構30により、濃度計3のセンサ端子4
が、タンク6の内部で、略鉛直方向に移動自在に配置し
てある。タンク6の底部には、水排出口21が具備して
あり、水排出口21には、第1制御弁22が装着してあ
る。また、タンク6の側面の略中央部付近または中央部
よりも上の位置には、油排出口23が具備してあり、油
排出口23には、第2制御弁24が具備してある。
【0023】油濃度計3のセンサ端子4からの検出応答
信号は、制御装置20へ入力され、制御装置20では、
移動機構30、第1制御弁22および第2制御弁24を
制御するようになっている。制御装置20は、本発明の
センサ出力読み出し手段と、比較手段と、界面位置検出
信号出力手段とを備え、これらの手段に対応する論理回
路を有する専用制御装置、または前記の手段を実行する
所定のソフトウェアを具備するマイコン、パーソナルコ
ンピュータ、汎用コンピュータなどで構成してある。制
御装置20の制御フローの一例を図3に示す。
信号は、制御装置20へ入力され、制御装置20では、
移動機構30、第1制御弁22および第2制御弁24を
制御するようになっている。制御装置20は、本発明の
センサ出力読み出し手段と、比較手段と、界面位置検出
信号出力手段とを備え、これらの手段に対応する論理回
路を有する専用制御装置、または前記の手段を実行する
所定のソフトウェアを具備するマイコン、パーソナルコ
ンピュータ、汎用コンピュータなどで構成してある。制
御装置20の制御フローの一例を図3に示す。
【0024】図3に示すように、ステップS1にて制御
がスタートすると、ステップS2にて、図1に示すセン
サ端子4からの検出応答信号(センサ出力)Iを図1に
示す制御装置20のセンサ出力読み出し手段が読み込
む。制御装置20は、検出応答信号に基づきセンサ端子
4周辺の平均油濃度を算出し、その濃度が0%である場
合には、センサ端子4が全て水層8の内部に位置してい
ると考えられる。そこで、その場合には、制御装置20
は、図3に示すステップS3にて、移動機構30に駆動
信号を送り、センサ端子4をタンク6の内部で上方に移
動させる。
がスタートすると、ステップS2にて、図1に示すセン
サ端子4からの検出応答信号(センサ出力)Iを図1に
示す制御装置20のセンサ出力読み出し手段が読み込
む。制御装置20は、検出応答信号に基づきセンサ端子
4周辺の平均油濃度を算出し、その濃度が0%である場
合には、センサ端子4が全て水層8の内部に位置してい
ると考えられる。そこで、その場合には、制御装置20
は、図3に示すステップS3にて、移動機構30に駆動
信号を送り、センサ端子4をタンク6の内部で上方に移
動させる。
【0025】また、制御装置20は、検出応答信号に基
づきセンサ端子4周辺の平均油濃度を算出し、その平均
濃度が0%より大きく100%以下である場合には、セ
ンサ端子4が油層12またはスラッジ層10の内部に位
置していると考えられる。そこで、その場合には、制御
装置20は、図3に示すステップS3にて、移動機構3
0に駆動信号を送り、センサ端子4をタンク6の内部で
下方に移動させる。
づきセンサ端子4周辺の平均油濃度を算出し、その平均
濃度が0%より大きく100%以下である場合には、セ
ンサ端子4が油層12またはスラッジ層10の内部に位
置していると考えられる。そこで、その場合には、制御
装置20は、図3に示すステップS3にて、移動機構3
0に駆動信号を送り、センサ端子4をタンク6の内部で
下方に移動させる。
【0026】次に、図3に示すステップS4では、図1
に示す制御装置20の比較手段が、検出応答信号Iが、
基準信号Ioであるか否かを検出する。基準信号Io
は、たとえば図5および図6に示す実験により予め求め
られた検出応答信号Ioであり、スラッジ層10と水層
8との界面に、図2に示すセンサ端子4の発信部41の
下端(先端)が位置する場合におけるセンサ端子4の受
信部43からの検出応答信号である。具体的には、基準
信号Ioは、たとえば5〜6mAである。
に示す制御装置20の比較手段が、検出応答信号Iが、
基準信号Ioであるか否かを検出する。基準信号Io
は、たとえば図5および図6に示す実験により予め求め
られた検出応答信号Ioであり、スラッジ層10と水層
8との界面に、図2に示すセンサ端子4の発信部41の
下端(先端)が位置する場合におけるセンサ端子4の受
信部43からの検出応答信号である。具体的には、基準
信号Ioは、たとえば5〜6mAである。
【0027】図3に示すステップS4にて、I=Ioで
ある場合とは、図2に示すセンサ端子4の発信部41の
下端が、図1に示す界面14に位置する場合であり、そ
の場合には、ステップS5へ行き、そうでない場合に
は、ステップS2〜S4を繰り返す。
ある場合とは、図2に示すセンサ端子4の発信部41の
下端が、図1に示す界面14に位置する場合であり、そ
の場合には、ステップS5へ行き、そうでない場合に
は、ステップS2〜S4を繰り返す。
【0028】ステップS5では、図1に示す移動機構3
0によるセンサ端子4の移動を停止させ、センサ端子4
の下端の現在位置が界面14の位置である旨の界面位置
検出信号を、制御装置20の界面位置検出信号出力手段
が出力する。センサ端子4の下端の現在位置は、制御装
置20から移動機構30へ入力された駆動信号の積算パ
ルス数などにより算出することができる。あるいは、タ
ンク6の内部でのセンサ端子4の現在位置を、シャフト
5のタンク6に対する軸方向変位を計測することにより
検出しても良い。
0によるセンサ端子4の移動を停止させ、センサ端子4
の下端の現在位置が界面14の位置である旨の界面位置
検出信号を、制御装置20の界面位置検出信号出力手段
が出力する。センサ端子4の下端の現在位置は、制御装
置20から移動機構30へ入力された駆動信号の積算パ
ルス数などにより算出することができる。あるいは、タ
ンク6の内部でのセンサ端子4の現在位置を、シャフト
5のタンク6に対する軸方向変位を計測することにより
検出しても良い。
【0029】ステップS6にて出力された界面位置検出
信号は、制御装置20により、たとえば第1制御弁22
および/または第2制御弁24の開閉を制御するための
駆動信号として用いられ、図3に示すステップS6に
て、第1制御弁22および/または第2制御弁24など
の機器を制御し、ステップS8にて制御が終了する。な
お、バッチ式プロセスではなく、界面14が連続して変
化するような連続プロセスなどに、本発明に係る装置お
よび方法を用いる場合には、ステップS6の後に、ステ
ップS2以降を繰り返す制御としても良い。
信号は、制御装置20により、たとえば第1制御弁22
および/または第2制御弁24の開閉を制御するための
駆動信号として用いられ、図3に示すステップS6に
て、第1制御弁22および/または第2制御弁24など
の機器を制御し、ステップS8にて制御が終了する。な
お、バッチ式プロセスではなく、界面14が連続して変
化するような連続プロセスなどに、本発明に係る装置お
よび方法を用いる場合には、ステップS6の後に、ステ
ップS2以降を繰り返す制御としても良い。
【0030】たとえば、図3に示すステップS5にて検
出された界面14が、タンク6の内部で、タンクの底部
に近い位置に位置する場合に、第1制御弁22を開き続
けると、水排出口21から水以外に、スラッジ層10の
エマルジョンも混入することになる。そこで、そのよう
な場合には、本実施形態では、制御装置20から第1制
御弁22へ駆動信号を送り、弁22を閉じる。また、図
3に示すステップS5にて検出された界面14が、タン
ク6の内部で、タンク6の油排出口23よりも高い位置
に位置する場合に、第2制御弁24を開くと、油排出口
23から油およびエマルジョン以外に、水層8の水も混
入することになる。そこで、そのような場合には、本実
施形態では、制御装置20から第2制御弁24へ駆動信
号を送り、弁24を閉じると共に、第1制御弁22へ駆
動信号を送り、弁22を開ける。このようにして、本実
施形態では、タンク内に貯留してある水と油とを良好に
分けることができる。
出された界面14が、タンク6の内部で、タンクの底部
に近い位置に位置する場合に、第1制御弁22を開き続
けると、水排出口21から水以外に、スラッジ層10の
エマルジョンも混入することになる。そこで、そのよう
な場合には、本実施形態では、制御装置20から第1制
御弁22へ駆動信号を送り、弁22を閉じる。また、図
3に示すステップS5にて検出された界面14が、タン
ク6の内部で、タンク6の油排出口23よりも高い位置
に位置する場合に、第2制御弁24を開くと、油排出口
23から油およびエマルジョン以外に、水層8の水も混
入することになる。そこで、そのような場合には、本実
施形態では、制御装置20から第2制御弁24へ駆動信
号を送り、弁24を閉じると共に、第1制御弁22へ駆
動信号を送り、弁22を開ける。このようにして、本実
施形態では、タンク内に貯留してある水と油とを良好に
分けることができる。
【0031】第2実施形態 本第2実施形態に係る界面位置の測定方法および界面位
置測定装置は、図1に示す制御装置20の内部の論理回
路または制御フローが、前記第1実施形態に係る界面位
置の測定方法および界面位置測定装置と異なるのみであ
り、以下に示す説明では、相違点についてのみ特に詳細
に説明し、共通する部分の説明は省略する。
置測定装置は、図1に示す制御装置20の内部の論理回
路または制御フローが、前記第1実施形態に係る界面位
置の測定方法および界面位置測定装置と異なるのみであ
り、以下に示す説明では、相違点についてのみ特に詳細
に説明し、共通する部分の説明は省略する。
【0032】本実施形態では、図1に示す制御装置20
は、本発明に係るセンサ出力読み出し手段と、移動位置
検出手段と、傾き算出手段と、界面位置検出信号出力手
段とを少なくとも有する。制御装置20は、これらの手
段に対応する論理回路を有する専用制御装置、または前
記の手段を実行する所定のソフトウェアを具備するマイ
コン、パーソナルコンピュータ、汎用コンピュータなど
で構成してある。制御装置20の制御フローの一例を図
4に示す。
は、本発明に係るセンサ出力読み出し手段と、移動位置
検出手段と、傾き算出手段と、界面位置検出信号出力手
段とを少なくとも有する。制御装置20は、これらの手
段に対応する論理回路を有する専用制御装置、または前
記の手段を実行する所定のソフトウェアを具備するマイ
コン、パーソナルコンピュータ、汎用コンピュータなど
で構成してある。制御装置20の制御フローの一例を図
4に示す。
【0033】図3に示すように、ステップS10にて制
御がスタートすると、ステップS11にて、図1に示す
センサ端子4からの検出応答信号(センサ出力)Iを図
1に示す制御装置20のセンサ出力読み出し手段が読み
込む。制御装置20は、検出応答信号に基づきセンサ端
子4周辺の平均油濃度を算出し、その濃度が0%である
場合には、センサ端子4が全て水層8の内部に位置して
いると考えられる。そこで、その場合には、制御装置2
0は、図4に示すステップS12にて、移動機構30に
駆動信号を送り、センサ端子4をタンク6の内部で上方
に移動させる。
御がスタートすると、ステップS11にて、図1に示す
センサ端子4からの検出応答信号(センサ出力)Iを図
1に示す制御装置20のセンサ出力読み出し手段が読み
込む。制御装置20は、検出応答信号に基づきセンサ端
子4周辺の平均油濃度を算出し、その濃度が0%である
場合には、センサ端子4が全て水層8の内部に位置して
いると考えられる。そこで、その場合には、制御装置2
0は、図4に示すステップS12にて、移動機構30に
駆動信号を送り、センサ端子4をタンク6の内部で上方
に移動させる。
【0034】また、制御装置20は、検出応答信号に基
づきセンサ端子4周辺の平均油濃度を算出し、その平均
濃度が0%より大きく100%以下である場合には、セ
ンサ端子4が油層12またはスラッジ層10の内部に位
置していると考えられる。そこで、その場合には、制御
装置20は、図4に示すステップS12にて、移動機構
30に駆動信号を送り、センサ端子4をタンク6の内部
で下方に移動させる。
づきセンサ端子4周辺の平均油濃度を算出し、その平均
濃度が0%より大きく100%以下である場合には、セ
ンサ端子4が油層12またはスラッジ層10の内部に位
置していると考えられる。そこで、その場合には、制御
装置20は、図4に示すステップS12にて、移動機構
30に駆動信号を送り、センサ端子4をタンク6の内部
で下方に移動させる。
【0035】次に、図4に示すステップS13では、図
1に示す制御装置20の移動位置検出手段が、センサ端
子4の下端の位置Pを読み取る。移動位置検出手段とし
ては、特に限定されないが、移動機構30が、たとえば
ステップモータなどで構成してある場合に、このステッ
プモータを駆動するパルス信号の積算数をカウントする
カウンタなどで構成することもできる。ステップモータ
を駆動するパルス信号の積算数をカウントすることで、
タンク6の内部でのセンサ端子4の下端位置を算出する
ことができる。
1に示す制御装置20の移動位置検出手段が、センサ端
子4の下端の位置Pを読み取る。移動位置検出手段とし
ては、特に限定されないが、移動機構30が、たとえば
ステップモータなどで構成してある場合に、このステッ
プモータを駆動するパルス信号の積算数をカウントする
カウンタなどで構成することもできる。ステップモータ
を駆動するパルス信号の積算数をカウントすることで、
タンク6の内部でのセンサ端子4の下端位置を算出する
ことができる。
【0036】次に、ステップS14では、図1に示す制
御装置20の傾き算出手段が、微小単位時間における検
出応答信号Iの変位ΔIを、同じ微小単位時間における
センサ端子4の下端位置変位ΔPで割算し、図6に示す
グラフにおける曲線の傾きS(S1またはS2)を求め
る。図6に示すように、センサ端子4の下端位置が、水
層8に位置する場合には、算出された傾きSは、S1と
なり、センサ端子4の下端位置が、スラッジ層10また
は油層12に位置する場合には、算出された傾きSは、
S2となるはずである。
御装置20の傾き算出手段が、微小単位時間における検
出応答信号Iの変位ΔIを、同じ微小単位時間における
センサ端子4の下端位置変位ΔPで割算し、図6に示す
グラフにおける曲線の傾きS(S1またはS2)を求め
る。図6に示すように、センサ端子4の下端位置が、水
層8に位置する場合には、算出された傾きSは、S1と
なり、センサ端子4の下端位置が、スラッジ層10また
は油層12に位置する場合には、算出された傾きSは、
S2となるはずである。
【0037】次に、図4に示すステップS15では、算
出された傾きSの変化率Cを算出し、ステップS16に
て、変化率Cの絶対値が所定値C0以上であるか否かを
判断する。変化率Cの絶対値が所定値C0以上である場
合とは、図6に示すように、算出された傾きSが、S1
からS2へ急変する場合、あるいはS2からS1へ急変
する場合である。次に、図1に示す制御装置20の界面
位置検出信号出力手段は、図4に示すステップS17を
実行し、算出された傾きSが、S1からS2へ急変する
場合、あるいはS2からS1へ急変する時点でのセンサ
端子4の下端位置を、タンク6の内部での界面14の位
置として、信号を出力する。
出された傾きSの変化率Cを算出し、ステップS16に
て、変化率Cの絶対値が所定値C0以上であるか否かを
判断する。変化率Cの絶対値が所定値C0以上である場
合とは、図6に示すように、算出された傾きSが、S1
からS2へ急変する場合、あるいはS2からS1へ急変
する場合である。次に、図1に示す制御装置20の界面
位置検出信号出力手段は、図4に示すステップS17を
実行し、算出された傾きSが、S1からS2へ急変する
場合、あるいはS2からS1へ急変する時点でのセンサ
端子4の下端位置を、タンク6の内部での界面14の位
置として、信号を出力する。
【0038】ステップS17にて出力された界面位置検
出信号は、図1に示す制御装置20により、たとえば第
1制御弁22および/または第2制御弁24の開閉を制
御するための駆動信号として用いられ、図4に示すステ
ップS18にて、第1制御弁22および/または第2制
御弁24などの機器を制御し、ステップS19にて制御
が終了する。なお、バッチ式プロセスではなく、界面1
4が連続して変化するような連続プロセスなどに、本発
明に係る装置および方法を用いる場合には、ステップS
18の後に、ステップS11以降を繰り返す制御として
も良い。
出信号は、図1に示す制御装置20により、たとえば第
1制御弁22および/または第2制御弁24の開閉を制
御するための駆動信号として用いられ、図4に示すステ
ップS18にて、第1制御弁22および/または第2制
御弁24などの機器を制御し、ステップS19にて制御
が終了する。なお、バッチ式プロセスではなく、界面1
4が連続して変化するような連続プロセスなどに、本発
明に係る装置および方法を用いる場合には、ステップS
18の後に、ステップS11以降を繰り返す制御として
も良い。
【0039】本実施形態に係る界面位置の測定方法およ
び界面位置測定装置でも、スラッジ層10と水層8との
界面14の位置を正確に検出することができる。
び界面位置測定装置でも、スラッジ層10と水層8との
界面14の位置を正確に検出することができる。
【0040】その他の実施形態 なお、本発明は、上述した実施形態に限定されず、本発
明の範囲内で種々に改変が可能である。たとえば上述し
た実施形態では、移動機構30を用いてセンサ端子4を
タンク6の内部で界面14および16に対して略垂直方
向に移動させたが、本発明では、センサ端子4をタンク
6の内部の所定位置に固定し、界面14および16の位
置をセンサ端子4に対して相対的に移動させても良い。
この場合には、たとえば第1制御弁22が本発明の移動
機構となり、センサ端子4に対して界面14および16
の位置を相対移動させる機構となり得る。なお、本発明
では、タンク6やその他の機器の内部で界面14または
16の位置が自動的に変動するシステムにおいて、濃度
計3のセンサ端子4をタンク6またはその他の機器の内
部で固定し、界面14または16の下限位置や上限位置
を検出するセンサとして用いることも可能である。
明の範囲内で種々に改変が可能である。たとえば上述し
た実施形態では、移動機構30を用いてセンサ端子4を
タンク6の内部で界面14および16に対して略垂直方
向に移動させたが、本発明では、センサ端子4をタンク
6の内部の所定位置に固定し、界面14および16の位
置をセンサ端子4に対して相対的に移動させても良い。
この場合には、たとえば第1制御弁22が本発明の移動
機構となり、センサ端子4に対して界面14および16
の位置を相対移動させる機構となり得る。なお、本発明
では、タンク6やその他の機器の内部で界面14または
16の位置が自動的に変動するシステムにおいて、濃度
計3のセンサ端子4をタンク6またはその他の機器の内
部で固定し、界面14または16の下限位置や上限位置
を検出するセンサとして用いることも可能である。
【0041】また、本発明では、測定対象となる液体と
しては、互いにマイクロウェーブエネルギー吸収率の異
なる2液であれば格段の限定はなく、水と油の他、空気
と油または水、有機液と無機液、これらのエマルジョン
状態のものに対しても適用可能である。
しては、互いにマイクロウェーブエネルギー吸収率の異
なる2液であれば格段の限定はなく、水と油の他、空気
と油または水、有機液と無機液、これらのエマルジョン
状態のものに対しても適用可能である。
【0042】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例には限定されな
い。
に説明するが、本発明はこれらの実施例には限定されな
い。
【0043】実施例1 図2に示すようなセンサ端子4(ID201、オーバル
社製)が装着された図1に示すようなマイクロウェーブ
式油濃度計3を、図5に示すようなテスト装置50に装
着した。図5中、符号「51」は濃度計支持台、「5
2」は円柱状透明容器、「53」は上下自在台、「5
4」はスケール、「11」はレコーダーである。
社製)が装着された図1に示すようなマイクロウェーブ
式油濃度計3を、図5に示すようなテスト装置50に装
着した。図5中、符号「51」は濃度計支持台、「5
2」は円柱状透明容器、「53」は上下自在台、「5
4」はスケール、「11」はレコーダーである。
【0044】そして、油と水とを含む液体を円柱状容器
52内に入れて放置することにより、十分な厚み(高
さ)の水層8と油層12とに分離させ、それらの間に約
30mmの厚み(高さ)のスラッジ層10が形成され
た。濃度計3を濃度計支持台51に装着するに際し、ま
ず上下自在台53を上限まで高くしておき、その状態で
濃度計3のセンサ端子4が、容器52の内部で界面14
および16に対して略垂直方向に伸び、且つ総て水層部
分に浸漬するように、濃度計3を濃度計支持台51に装
着した。
52内に入れて放置することにより、十分な厚み(高
さ)の水層8と油層12とに分離させ、それらの間に約
30mmの厚み(高さ)のスラッジ層10が形成され
た。濃度計3を濃度計支持台51に装着するに際し、ま
ず上下自在台53を上限まで高くしておき、その状態で
濃度計3のセンサ端子4が、容器52の内部で界面14
および16に対して略垂直方向に伸び、且つ総て水層部
分に浸漬するように、濃度計3を濃度計支持台51に装
着した。
【0045】そして、上下自在台53を、100mm/
60分(10mm/6分)の速度で下降させることによ
り、センサ端子4を界面14および16に対して相対的
に移動させ、同時に、センサ端子4からの検出応答信号
をレコーダ11にて読み取った。スラッジ層−水層層の
界面14とセンサ端子4の発信部41の下端との距離の
変化と、センサ端子4からの検出応答信号(mA)との
関係を図6に示す。なお、界面14とセンサ端子4の発
信部41の下端との距離は、スケール54を用いて目視
により読み取った。
60分(10mm/6分)の速度で下降させることによ
り、センサ端子4を界面14および16に対して相対的
に移動させ、同時に、センサ端子4からの検出応答信号
をレコーダ11にて読み取った。スラッジ層−水層層の
界面14とセンサ端子4の発信部41の下端との距離の
変化と、センサ端子4からの検出応答信号(mA)との
関係を図6に示す。なお、界面14とセンサ端子4の発
信部41の下端との距離は、スケール54を用いて目視
により読み取った。
【0046】図6に示すように、水層8とスラッジ層1
0との界面14において、センサ端子の移動位置に対す
る前記検出応答信号の傾きが急変することが確認される
と共に、界面14での検出応答信号が、Io=5〜6m
Aであることが確認された。なお、図6において、水層
から油層へセンサ端子を移動する場合と、油層から水層
へセンサ端子を移動させる場合とで、ヒステリシスが生
じるのは、油層から水層へセンサ端子を移動させる場合
には、センサ端子の回りに油が付着し、それが検出信号
に影響を与えるためと考えられる。
0との界面14において、センサ端子の移動位置に対す
る前記検出応答信号の傾きが急変することが確認される
と共に、界面14での検出応答信号が、Io=5〜6m
Aであることが確認された。なお、図6において、水層
から油層へセンサ端子を移動する場合と、油層から水層
へセンサ端子を移動させる場合とで、ヒステリシスが生
じるのは、油層から水層へセンサ端子を移動させる場合
には、センサ端子の回りに油が付着し、それが検出信号
に影響を与えるためと考えられる。
【0047】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明に係る
界面位置の測定方法および測定装置によれば、比重が近
い油層と水層であっても、またエマルジョン層が介在し
ても、少ないセンサ端子数で正確に界面位置を測定する
ことができる。
界面位置の測定方法および測定装置によれば、比重が近
い油層と水層であっても、またエマルジョン層が介在し
ても、少ないセンサ端子数で正確に界面位置を測定する
ことができる。
【図1】 図1は本発明の1実施形態に係る界面位置測
定装置の概略構成図である。
定装置の概略構成図である。
【図2】 図2は図1に示すセンサ端子の部分拡大図で
ある。
ある。
【図3】 図3は図1に示す制御装置の制御フローチャ
ート図である。
ート図である。
【図4】 図4は本発明の他の実施形態に係る界面位置
測定装置で用いる制御装置の制御フローチャート図であ
る。
測定装置で用いる制御装置の制御フローチャート図であ
る。
【図5】 図5は本発明の実施例で用いる試験装置の概
略図である。
略図である。
【図6】 図6は本発明の実施例の結果を示すグラフで
ある。
ある。
2… 界面位置測定装置 3… マイクロウェーブ式油濃度計 4… センサ端子 6… タンク 8… 水層 10… スラッジ層(エマルジョン層) 12… 油層 14,16… 界面 20… 制御装置 21… 水排出口 22… 第1制御弁 23… 油排出口 24… 第2制御弁 30… 移動機構
Claims (2)
- 【請求項1】 それぞれが異なったマイクロウェーブエ
ネルギー吸収率を持つ少なくとも2種以上の液体の界面
位置をマイクロウェーブ式濃度計を用いて測定する界面
位置の測定方法であって、 前記マイクロウェーブ式濃度計のセンサ端子を、前記界
面に対して略垂直方向に位置するように、前記液体中に
浸し、 前記センサ端子の検出応答信号により前記液体の界面位
置を測定することを特徴とする界面位置の測定方法。 - 【請求項2】 それぞれが異なったマイクロウェーブエ
ネルギー吸収率を持つ少なくとも2種以上の液体の界面
に対して略垂直方向に位置するように、前記液体中に浸
されるセンサ端子を持つマイクロウェーブ式濃度計と、 前記センサ端子を、前記液体の界面に対して略垂直方向
に相対的に移動させる移動機構と、 前記移動機構により前記センサ端子を前記界面に対して
相対移動させながら、前記センサ端子の検出応答信号を
読み出すセンサ出力読み出し手段と、 前記センサ出力読み出し手段で読み出された検出応答信
号を、基準信号と比較する比較手段と、 前記比較手段にて、検出応答信号が基準信号と一致した
場合に、一致した時点のセンサ端子の位置を、前記液体
の界面位置として出力する界面位置検出信号出力手段と
を有する界面位置測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9136699A JP2000283826A (ja) | 1999-03-31 | 1999-03-31 | 界面位置の測定方法および界面位置測定装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105318908A (zh) * | 2014-10-30 | 2016-02-10 | 北京正工电子科技有限责任公司 | 智能化自校正油水多功能多参数测量仪 |
US10030498B2 (en) | 2014-12-23 | 2018-07-24 | Fccl Partnership | Method and system for adjusting the position of an oil-water interface layer |
CN114534317A (zh) * | 2022-02-22 | 2022-05-27 | 海南海嘉惠科技有限公司 | 一种层流油水两相流多频微波检测实时反馈分割方法 |
CN115183839A (zh) * | 2022-07-18 | 2022-10-14 | 河南菲普斯特仪器仪表有限公司 | 一种自适应任意对接的界液面测量仪及其测量方法 |
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1999
- 1999-03-31 JP JP9136699A patent/JP2000283826A/ja active Pending
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CN115183839B (zh) * | 2022-07-18 | 2023-06-20 | 河南菲普斯特仪器仪表有限公司 | 一种自适应任意对接的界液面测量仪及其测量方法 |
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