JP2000283169A - 転がり軸受 - Google Patents
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- JP2000283169A JP2000283169A JP11091938A JP9193899A JP2000283169A JP 2000283169 A JP2000283169 A JP 2000283169A JP 11091938 A JP11091938 A JP 11091938A JP 9193899 A JP9193899 A JP 9193899A JP 2000283169 A JP2000283169 A JP 2000283169A
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- rolling
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- outer ring
- inner ring
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 不純物がほとんど抽出されない、特に半導
体、液晶関連製造装置等の構成部品として液中で使用す
るのに好適な転がり軸受を提供する。 【解決手段】 内輪(20)と外輪(30)との間にボ
ール、ローラ等の転動体(50)及び保持器(70)が
介装されてなる転がり軸受(10)であって、それを構
成する全部材が、ポリフッ化ビニリデン、ポリエーテル
エーテルケトン、及び、ポリフェニレンスルフィドから
選ばれる同一種類又は異種類の樹脂素材で作製されてな
る。
体、液晶関連製造装置等の構成部品として液中で使用す
るのに好適な転がり軸受を提供する。 【解決手段】 内輪(20)と外輪(30)との間にボ
ール、ローラ等の転動体(50)及び保持器(70)が
介装されてなる転がり軸受(10)であって、それを構
成する全部材が、ポリフッ化ビニリデン、ポリエーテル
エーテルケトン、及び、ポリフェニレンスルフィドから
選ばれる同一種類又は異種類の樹脂素材で作製されてな
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内輪と外輪との間
にボール、ローラ等の転動体が装填されてなる転がり軸
受に係り、特に、液中で使用する、例えば半導体、液晶
関連製造装置(主に洗浄装置)やポンプ等の構成部品と
して好適なものに関する。
にボール、ローラ等の転動体が装填されてなる転がり軸
受に係り、特に、液中で使用する、例えば半導体、液晶
関連製造装置(主に洗浄装置)やポンプ等の構成部品と
して好適なものに関する。
【0002】
【従来の技術】軸と軸受との間にボール(球体)、ロー
ラ(ころ)、ニードル(針状ころ)等の転動体を入れ
て、転がり接触により摺動摩擦を少なくし、高速回転を
与える転がり軸受は、機械装置の基本構成要素であり、
従来より数々の改良、提案がなされているが、それらの
大半は、空気中での使用を前提とした金属製のものであ
り、潤滑油を必要とする。
ラ(ころ)、ニードル(針状ころ)等の転動体を入れ
て、転がり接触により摺動摩擦を少なくし、高速回転を
与える転がり軸受は、機械装置の基本構成要素であり、
従来より数々の改良、提案がなされているが、それらの
大半は、空気中での使用を前提とした金属製のものであ
り、潤滑油を必要とする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、転がり軸受
を液中で使用する場合、特に、半導体、液晶関連製造装
置の構成部品として使用する場合は、潤滑油が不純物と
なり、さらに、鉄イオン等の不純物も多量に抽出され、
歩留りが悪くなるという問題があった。また、金属製の
転がり軸受は、青錆が発生する等の問題もあった。
を液中で使用する場合、特に、半導体、液晶関連製造装
置の構成部品として使用する場合は、潤滑油が不純物と
なり、さらに、鉄イオン等の不純物も多量に抽出され、
歩留りが悪くなるという問題があった。また、金属製の
転がり軸受は、青錆が発生する等の問題もあった。
【0004】金属製以外の、ポリオキシメチレンやナイ
ロン等の樹脂素材からなる樹脂製の転がり軸受も提案さ
れているが、これらの樹脂製の転がり軸受においても、
樹脂素材の構成部材から不純物(ナトリウムイオン等)
が大量に抽出されるという問題があった。
ロン等の樹脂素材からなる樹脂製の転がり軸受も提案さ
れているが、これらの樹脂製の転がり軸受においても、
樹脂素材の構成部材から不純物(ナトリウムイオン等)
が大量に抽出されるという問題があった。
【0005】本発明は、上述の如くの問題を解消すべく
なされたもので、その目的とするところは、潤滑油を必
要とせず、また、青錆の発生もなく、さらに、不純物が
ほとんど抽出されない、特に半導体、液晶関連製造装置
等の構成部品として液中で使用するのに好適な転がり軸
受を提供することにある。
なされたもので、その目的とするところは、潤滑油を必
要とせず、また、青錆の発生もなく、さらに、不純物が
ほとんど抽出されない、特に半導体、液晶関連製造装置
等の構成部品として液中で使用するのに好適な転がり軸
受を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべ
く、本発明に係る転がり軸受は、基本的には、内輪と外
輪との間にボール、ローラ等の転動体が装填され、それ
を構成する全部材、すなわち、前記内輪、外輪、転動
体、及び、転動体を保持する環状の保持器等が、ポリフ
ッ化ビニリデン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフ
ェニレンスルフィドから選ばれる同一種類又は異種類の
樹脂素材で作製されていることを特徴としている。
く、本発明に係る転がり軸受は、基本的には、内輪と外
輪との間にボール、ローラ等の転動体が装填され、それ
を構成する全部材、すなわち、前記内輪、外輪、転動
体、及び、転動体を保持する環状の保持器等が、ポリフ
ッ化ビニリデン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフ
ェニレンスルフィドから選ばれる同一種類又は異種類の
樹脂素材で作製されていることを特徴としている。
【0007】この場合、転がり軸受の各構成部材は、前
記三種類の樹脂素材のうちのいずれか一種類、つまり、
全構成部材が共通の樹脂素材で作製されてもよいし、各
構成部材が異なる樹脂素材、例えば、内外輪はポリエー
テルエーテルケトン、その他はポリフッ化ビニリデンと
いう組み合わせ、あるいは、内外輪はポリフッ化ビニリ
デン、転動体はポリエーテルエーテルケトン、保持器は
ポリフェニレンスルフィドという組み合わせ等で作製さ
れてもよい。
記三種類の樹脂素材のうちのいずれか一種類、つまり、
全構成部材が共通の樹脂素材で作製されてもよいし、各
構成部材が異なる樹脂素材、例えば、内外輪はポリエー
テルエーテルケトン、その他はポリフッ化ビニリデンと
いう組み合わせ、あるいは、内外輪はポリフッ化ビニリ
デン、転動体はポリエーテルエーテルケトン、保持器は
ポリフェニレンスルフィドという組み合わせ等で作製さ
れてもよい。
【0008】ここで、一般に各部材を構成している樹脂
素材が異なると、強度の低い樹脂素材で作製された部材
が転がり軸受の耐荷重を制限することになるが、前記三
種類の樹脂素材から構成樹脂を選択すれば、耐荷重等の
強度的な問題は生じない。
素材が異なると、強度の低い樹脂素材で作製された部材
が転がり軸受の耐荷重を制限することになるが、前記三
種類の樹脂素材から構成樹脂を選択すれば、耐荷重等の
強度的な問題は生じない。
【0009】前記のように、三種の樹脂素材、ポリフッ
化ビニリデン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェ
ニレンスルフィドは、樹脂ではあるが、後述する実施例
で示されているように、不純物(ナトリウムイオン、鉄
イオン)の抽出量が極めて少なく、それらを素材として
作製された構成部材からなる本発明の転がり軸受は、従
来の金属製及び樹脂(ナイロン等)製の転がり軸受に対
して、潤滑油を必要とせず、また、青錆の発生もなく、
さらに、液中使用時に不純物がほとんど抽出されない、
という利点を有し、特に半導体、液晶関連製造装置(主
に洗浄装置)等の構成部品として有用である。
化ビニリデン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェ
ニレンスルフィドは、樹脂ではあるが、後述する実施例
で示されているように、不純物(ナトリウムイオン、鉄
イオン)の抽出量が極めて少なく、それらを素材として
作製された構成部材からなる本発明の転がり軸受は、従
来の金属製及び樹脂(ナイロン等)製の転がり軸受に対
して、潤滑油を必要とせず、また、青錆の発生もなく、
さらに、液中使用時に不純物がほとんど抽出されない、
という利点を有し、特に半導体、液晶関連製造装置(主
に洗浄装置)等の構成部品として有用である。
【0010】本発明の転がり軸受の好ましい態様では、
前記内外輪間における前記転動体の両側に形成される隙
間をほぼ埋めるように、前記内輪及び/又は外輪に鍔状
部が形成される。より好ましい具体例では、前記外輪の
一側部の内周及び前記内輪の他側部の外周にそれぞれ前
記鍔状部が設けられる。
前記内外輪間における前記転動体の両側に形成される隙
間をほぼ埋めるように、前記内輪及び/又は外輪に鍔状
部が形成される。より好ましい具体例では、前記外輪の
一側部の内周及び前記内輪の他側部の外周にそれぞれ前
記鍔状部が設けられる。
【0011】このように、鍔状部が設けられることによ
り、転動体、保持器等の可動部、摺動部への異物の侵入
が阻止され、その結果、異物による摩擦抵抗の増大、偏
摩耗等が防止される。なお、前記鍔状部を、外輪の一側
部の内周及び内輪の他側部の外周にそれぞれ設けること
により、各構成部材の組み付け時に当該鍔状部が邪魔に
ならならない。
り、転動体、保持器等の可動部、摺動部への異物の侵入
が阻止され、その結果、異物による摩擦抵抗の増大、偏
摩耗等が防止される。なお、前記鍔状部を、外輪の一側
部の内周及び内輪の他側部の外周にそれぞれ設けること
により、各構成部材の組み付け時に当該鍔状部が邪魔に
ならならない。
【0012】また、前記鍔状部を設けなければ、前記異
物の侵入を許容することになるが、この場合は、当該転
がり軸受を液中から取り出したときの液切れがよいとい
う別の利点が得られる。
物の侵入を許容することになるが、この場合は、当該転
がり軸受を液中から取り出したときの液切れがよいとい
う別の利点が得られる。
【0013】他の好ましい態様では、前記内輪の一側部
の外周に、一端面側に向かうほど外径が小さくなるテー
パ面が形成される。このようにテーパ面が形成されるこ
とにより、内輪に対する、転動体、保持器、外輪等の組
み付け性が向上する。
の外周に、一端面側に向かうほど外径が小さくなるテー
パ面が形成される。このようにテーパ面が形成されるこ
とにより、内輪に対する、転動体、保持器、外輪等の組
み付け性が向上する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
施の形態を詳細に説明する。
【0015】図1は、本発明に係る転がり軸受の一実施
形態を示す断面図、図2は図1に示される転がり軸受の
分解斜視図である。
形態を示す断面図、図2は図1に示される転がり軸受の
分解斜視図である。
【0016】図示実施形態の転がり軸受10は、ラジア
ル軸受構造をしており、短円筒状で等幅の内輪20及び
外輪30、それらの間に装填された転動体としての所定
個数(ここでは8個)のボール50、50、…、及び、
このボール50、50、…保持する環状(短円筒状)の
保持器(リテーナ)70からなっている。
ル軸受構造をしており、短円筒状で等幅の内輪20及び
外輪30、それらの間に装填された転動体としての所定
個数(ここでは8個)のボール50、50、…、及び、
このボール50、50、…保持する環状(短円筒状)の
保持器(リテーナ)70からなっている。
【0017】前記内輪20は、その幅方向中央部外周
に、前記ボール50の一部が遊嵌される断面弓形の環状
溝22が形成されるとともに、その一側部(図1におい
て左側部)外周に、左端面側に向かうほど外径が小さく
なるテーパ面(円錐面)24が形成され、さらに、その
他側部(図1において右側部)外周に、前記内外輪20
−30間における前記ボール50、50、…及び保持器
70の右側に形成される隙間をほぼ埋めるように鍔状部
26が径方向外方に向けて突設されている。
に、前記ボール50の一部が遊嵌される断面弓形の環状
溝22が形成されるとともに、その一側部(図1におい
て左側部)外周に、左端面側に向かうほど外径が小さく
なるテーパ面(円錐面)24が形成され、さらに、その
他側部(図1において右側部)外周に、前記内外輪20
−30間における前記ボール50、50、…及び保持器
70の右側に形成される隙間をほぼ埋めるように鍔状部
26が径方向外方に向けて突設されている。
【0018】また、前記外輪30は、その幅方向中央部
内周に、前記ボール50の一部が遊嵌される断面弓形の
環状溝32が形成されるとともに、その一側部(図1に
おいて左側部)外周に、前記内外輪20−30間におけ
る前記ボール50、50、…及び保持器70の左側に形
成される隙間をほぼ埋めるように鍔状部36が径方向内
方に向けて突設されている。
内周に、前記ボール50の一部が遊嵌される断面弓形の
環状溝32が形成されるとともに、その一側部(図1に
おいて左側部)外周に、前記内外輪20−30間におけ
る前記ボール50、50、…及び保持器70の左側に形
成される隙間をほぼ埋めるように鍔状部36が径方向内
方に向けて突設されている。
【0019】前記保持器70には、前記ボール50の外
径より若干大なる穴径を有する、前記8個のボール5
0、50、…が装填される円形断面の保持穴75、7
5、…が等角度間隔(ここでは45°間隔)で厚み方向
に貫設されている。
径より若干大なる穴径を有する、前記8個のボール5
0、50、…が装填される円形断面の保持穴75、7
5、…が等角度間隔(ここでは45°間隔)で厚み方向
に貫設されている。
【0020】かかる構成においては、前記内外輪20−
30間における前記ボール50、50、…及び保持器7
0の両側に形成される隙間をほぼ埋めるように、前記内
輪20及び外輪30にそれぞれ鍔状部26、36が形成
されていることにより、ボール50、保持器70等の可
動部、摺動部への異物の侵入が阻止され、その結果、異
物による摩擦抵抗の増大、偏摩耗等が防止される。な
お、外輪の一側部の内周及び内輪の他側部の外周にそれ
ぞれ鍔状部26、36を設けたことにより、各構成部材
の組み付け時に当該鍔状部26、36が邪魔にならなら
ない。
30間における前記ボール50、50、…及び保持器7
0の両側に形成される隙間をほぼ埋めるように、前記内
輪20及び外輪30にそれぞれ鍔状部26、36が形成
されていることにより、ボール50、保持器70等の可
動部、摺動部への異物の侵入が阻止され、その結果、異
物による摩擦抵抗の増大、偏摩耗等が防止される。な
お、外輪の一側部の内周及び内輪の他側部の外周にそれ
ぞれ鍔状部26、36を設けたことにより、各構成部材
の組み付け時に当該鍔状部26、36が邪魔にならなら
ない。
【0021】また、前記鍔状部26、36を設けなけれ
ば、前記異物の侵入を許容することになるが、この場合
は、当該転がり軸受10を液中から取り出したときの液
切れがよいという別の利点が得られる。
ば、前記異物の侵入を許容することになるが、この場合
は、当該転がり軸受10を液中から取り出したときの液
切れがよいという別の利点が得られる。
【0022】また、前記内輪20の一側部の外周に、一
端面側に向かうほど外径が小さくなるテーパ面24が形
成されることにより、内輪20に対する、ボール50、
保持器70、外輪30等の組み付け性が向上する。
端面側に向かうほど外径が小さくなるテーパ面24が形
成されることにより、内輪20に対する、ボール50、
保持器70、外輪30等の組み付け性が向上する。
【0023】そして、本実施形態の転がり軸受10にお
いては、前記各構成部材、内輪20、外輪30、ボール
50、50、…、及び保持器70は、ポリフッ化ビニリ
デン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンス
ルフィドから選ばれる同一種類又は異種類の樹脂素材で
作製されている。
いては、前記各構成部材、内輪20、外輪30、ボール
50、50、…、及び保持器70は、ポリフッ化ビニリ
デン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンス
ルフィドから選ばれる同一種類又は異種類の樹脂素材で
作製されている。
【0024】この場合、転がり軸受10の各構成部材2
0、30、50、70は、前記三種類の樹脂素材のうち
のいずれか一種類、つまり、全構成部材が共通の樹脂素
材で作製されてもよいし、各構成部材が異なる樹脂素
材、例えば、内外輪20、30はポリエーテルエーテル
ケトン、その他はポリフッ化ビニリデンという組み合わ
せ、あるいは、内外輪20、30はポリフッ化ビニリデ
ン、ボール50はポリエーテルエーテルケトン、保持器
70はポリフェニレンスルフィドという組み合わせ等で
作製されてもよい。
0、30、50、70は、前記三種類の樹脂素材のうち
のいずれか一種類、つまり、全構成部材が共通の樹脂素
材で作製されてもよいし、各構成部材が異なる樹脂素
材、例えば、内外輪20、30はポリエーテルエーテル
ケトン、その他はポリフッ化ビニリデンという組み合わ
せ、あるいは、内外輪20、30はポリフッ化ビニリデ
ン、ボール50はポリエーテルエーテルケトン、保持器
70はポリフェニレンスルフィドという組み合わせ等で
作製されてもよい。
【0025】ここで、一般に各部材を構成している樹脂
素材が異なると、強度の低い樹脂素材で作製された部材
が転がり軸受の耐荷重を制限することになるが、前記三
種類の樹脂素材から構成樹脂を選択すれば、耐荷重等の
強度的な問題は生じない。
素材が異なると、強度の低い樹脂素材で作製された部材
が転がり軸受の耐荷重を制限することになるが、前記三
種類の樹脂素材から構成樹脂を選択すれば、耐荷重等の
強度的な問題は生じない。
【0026】また、前記のように、三種の樹脂素材、ポ
リフッ化ビニリデン、ポリエーテルエーテルケトン、ポ
リフェニレンスルフィドは、樹脂ではあるが、下記の比
較試験の結果を示す表1を参照すればよくわかるよう
に、不純物(ナトリウムイオン、鉄イオン)の抽出量が
極めて少なく、それらを素材として作製された構成部材
からなる本実施形態の転がり軸受10は、従来の金属製
及び樹脂(ナイロン等)製の転がり軸受に対して、潤滑
油を必要とせず、また、青錆の発生もなく、さらに、液
中使用時に不純物がほとんど抽出されない、という利点
を有し、特に半導体、液晶関連製造装置(主に洗浄装
置)等の構成部品として有用である。
リフッ化ビニリデン、ポリエーテルエーテルケトン、ポ
リフェニレンスルフィドは、樹脂ではあるが、下記の比
較試験の結果を示す表1を参照すればよくわかるよう
に、不純物(ナトリウムイオン、鉄イオン)の抽出量が
極めて少なく、それらを素材として作製された構成部材
からなる本実施形態の転がり軸受10は、従来の金属製
及び樹脂(ナイロン等)製の転がり軸受に対して、潤滑
油を必要とせず、また、青錆の発生もなく、さらに、液
中使用時に不純物がほとんど抽出されない、という利点
を有し、特に半導体、液晶関連製造装置(主に洗浄装
置)等の構成部品として有用である。
【0027】〔比較試験〕条件……常温、常圧、クリー
ンルーム内にて、純水60mlへ、下記の5種類の検体
(9mm×40mm×3mmの板状体)を7
日間浸漬後に、イオン抽出量を測定した。イオン抽出量
は、下記式1にて計算した。結果を下記表1に示す。
ンルーム内にて、純水60mlへ、下記の5種類の検体
(9mm×40mm×3mmの板状体)を7
日間浸漬後に、イオン抽出量を測定した。イオン抽出量
は、下記式1にて計算した。結果を下記表1に示す。
【0028】 式1: (イオン抽出量ppb ) =(イオン抽出重量)/(抽出前検体重量)×109
【0029】 表1: (1)本発明の転がり軸受に用いた樹脂素材 ポリフッ化ビニリデン :ナトリウムイオン抽出量 10ppb :鉄イオン抽出量 1ppb 未満 ポリエーテルエーテルケトン :ナトリウムイオン抽出量 1ppb 未満 :鉄イオン抽出量 1ppb 未満 ポリフェニレンスルフィド :ナトリウムイオン抽出量 1ppb 未満 :鉄イオン抽出量 1ppb 未満 (2)従来の転がり軸受に用いている樹脂素材及び金属素材 MC900NC(ナイロン6・日本ポリペンコ社製) :ナトリウムイオン抽出量 2000ppb :鉄イオン抽出量 1ppb 未満 炭素鋼 :ナトリウムイオン抽出量 1ppb 未満 :鉄イオン抽出量 10000ppb 以上
【0030】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発
明によれば、潤滑油を必要とせず、また、青錆の発生も
なく、さらに、不純物がほとんど抽出されない、特に半
導体、液晶関連製造装置等の構成部品として液中で使用
するのに好適な転がり軸受を提供できる。
明によれば、潤滑油を必要とせず、また、青錆の発生も
なく、さらに、不純物がほとんど抽出されない、特に半
導体、液晶関連製造装置等の構成部品として液中で使用
するのに好適な転がり軸受を提供できる。
【0031】
【図1】本発明に係る転がり軸受の一実施形態を示す断
面図。
面図。
【図2】図1に示される転がり軸受の分解斜視図。
【0032】
10 転がり軸受 20 内輪 22 環状溝 24 テーパ面 26 鍔状部 30 外輪 32 環状溝 36 鍔状部 50 ボール(転動体) 70 保持器 75 保持穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J101 AA02 AA13 AA32 AA42 AA52 AA62 BA10 BA34 BA44 BA50 BA53 BA56 BA57 BA70 EA31 EA33 EA37 FA60 GA55
Claims (5)
- 【請求項1】 内輪と外輪との間にボール、ローラ等の
転動体が装填されてなる転がり軸受であって、それを構
成する全部材が、ポリフッ化ビニリデン、ポリエーテル
エーテルケトン、及び、ポリフェニレンスルフィドから
選ばれる同一種類又は異種類の樹脂素材で作製されてい
ることを特徴とする転がり軸受。 - 【請求項2】 前記内外輪間に前記転動体を保持する環
状の保持器が介装されていることを特徴とする請求項1
に記載の転がり軸受。 - 【請求項3】 前記内外輪間における前記転動体の両側
に形成される隙間をほぼ埋めるように、前記内輪及び/
又は外輪に鍔状部が形成されていることを特徴とする請
求項1又は2に記載の転がり軸受。 - 【請求項4】 前記外輪の一側部の内周及び前記内輪の
他側部の外周にそれぞれ前記鍔状部が設けられているこ
とを特徴とする請求項3に記載の転がり軸受。 - 【請求項5】 前記内輪の一側部の外周に、一端面側に
向かうほど外径が小さくなるテーパ面が形成されている
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の
転がり軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11091938A JP2000283169A (ja) | 1999-03-31 | 1999-03-31 | 転がり軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11091938A JP2000283169A (ja) | 1999-03-31 | 1999-03-31 | 転がり軸受 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000283169A true JP2000283169A (ja) | 2000-10-13 |
Family
ID=14040544
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11091938A Pending JP2000283169A (ja) | 1999-03-31 | 1999-03-31 | 転がり軸受 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000283169A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006329286A (ja) * | 2005-05-25 | 2006-12-07 | Canon Inc | ベアリング及び画像形成装置 |
US10323686B2 (en) | 2015-10-01 | 2019-06-18 | Shuichi NOWATARI | Radial roller bearing |
-
1999
- 1999-03-31 JP JP11091938A patent/JP2000283169A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006329286A (ja) * | 2005-05-25 | 2006-12-07 | Canon Inc | ベアリング及び画像形成装置 |
JP4750469B2 (ja) * | 2005-05-25 | 2011-08-17 | キヤノン株式会社 | ベアリング |
US10323686B2 (en) | 2015-10-01 | 2019-06-18 | Shuichi NOWATARI | Radial roller bearing |
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040712 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20041108 |