JP2000277045A - 走査電子顕微鏡 - Google Patents

走査電子顕微鏡

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JP2000277045A
JP2000277045A JP11079135A JP7913599A JP2000277045A JP 2000277045 A JP2000277045 A JP 2000277045A JP 11079135 A JP11079135 A JP 11079135A JP 7913599 A JP7913599 A JP 7913599A JP 2000277045 A JP2000277045 A JP 2000277045A
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JP
Japan
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sample
electron microscope
scanning electron
cooling member
stage
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JP11079135A
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English (en)
Inventor
Takashi Hoya
隆司 保谷
Kazutaka Futamura
和孝 二村
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来のクライオステージでは、冷却源である液
体窒素容器と試料を熱伝導体で接続し、なおかつ、熱損
失を防ぐためにその経路は熱絶縁しなければならないた
め、通常のステージよりも構造が複雑になり、さらに液
体窒素容器があるため大型化してしまう。また、アンチ
コンタミネーショントラップを装備した走査電子顕微鏡
でクライオステージを使用する場合、それぞれ別々に液
体窒素を使用するために、装置を使用する者に余計な負
担をかけることになる。 【解決手段】アンチコンタミネーショントラップを装備
した走査電子顕微鏡において、試料台、またはその試料
台を試料ステージに固定する試料ホルダー、または試料
ステージのいずれかの一部分をアンチコンタミネーショ
ントラップの冷却部材に接触させることにより、試料の
冷却を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子線を試料上で二
次元走査し、試料から発生する二次電子から二次電子像
を得る走査電子顕微鏡に関わり、特に試料を冷却凍結さ
せることにより、生物などの水分を多く含む試料を観察
することができる走査電子顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、生物や乳液のような水分の多
い試料を電子顕微鏡で観察する場合は、試料を凍結して
観察する方法が用いられてきた。これは電子顕微鏡が電
子線を使うため、電子源から試料までの電子線通路を真
空にする必要があり、試料を真空中に置くことによって
試料内の水分が蒸発して、観察する試料の形態が大気中
での形態と比べて大幅に変化してしまうことを防ぐ目的
であった。このような試料の凍結観察を行う場合、通常
走査電子顕微鏡に使用されている5軸の微動機構に加え
て、試料の凍結状態を維持するための試料冷却能力をも
つステージ(クライオステージ)が用いられる。
【0003】クライオステージは冷却源として液体窒素
を使用し、ステージ全体の構造の一部として液体窒素の
容器を装備している。この液体窒素容器から試料までの
間を熱伝導体で接続することによって、試料を冷却する
ことができるようになっており、途中経路は熱損失を防
ぐために熱絶縁された構造になっている。このため、通
常のステージよりも構造が複雑になり、また、液体窒素
の容器があるため、ステージ全体が大型化してしまう。
【0004】一方、電子線による試料汚染を防止する手
段としてアンチコンタミネーショントラップがあるが、
これは試料近傍に冷却した部材を配置することにより、
試料付近の残留ガス分子が電子線により分解されて試料
に付着する前に、冷却した部材に吸着させるものであ
る。これも冷却源として液体窒素を使用しており、液体
窒素の容器を装備している。
【0005】したがって、クライオステージとアンチコ
ンタミネーショントラップを併用した場合、別々に2つ
の液体窒素容器が同時に使用されることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のクライオステー
ジでは、冷却源である液体窒素容器と試料を熱伝導体で
接続し、なおかつ、熱損失を防ぐためにその経路は熱絶
縁しなければならないため、通常のステージよりも構造
が複雑になり、さらに液体窒素容器があるため大型化し
てしまう。また、アンチコンタミネーショントラップを
装備した走査電子顕微鏡でクライオステージを使用する
場合、それぞれ別々に液体窒素を使用するために、装置
を使用する者に余計な負担をかけることになる。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、アンチコンタミネーショントラップを装備した
走査電子顕微鏡においては、試料台、またはその試料台
を試料ステージに固定する試料ホルダー、または試料ス
テージのいずれかの一部分をアンチコンタミネーション
トラップの冷却部材に接触させることにより、試料の冷
却を行う。これによって通常使用しているものとほとん
ど変わらない構造のステージで試料の冷却を行うことが
可能になる。また、冷却源をアンチコンタミネーション
トラップと共用することにより、従来のクライオステー
ジの液体窒素容器、およびそれに付随する試料冷却のた
めの構造は不要となる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照し、本発明の一
実施例について詳細に説明する。
【0009】図1は、本発明の一実施例の概略断面図で
ある。陰極1と第一陽極2の間には、マイクロプロセッ
サー(CPU)18で制御される高電圧制御電源17に
より電圧が印加され、所定のエミッション電流が陰極1
から引き出される。陰極1と第二陽極4の間にはCPU
18で制御される高電圧制御電源17により加速電圧が
印加されるため、陰極1と第一陽極2に印加される引き
出し電圧V1により陰極1から放出された一次電子線3
は第二陽極4に印加される電圧Vacc に加速されて後段
のレンズ系に進行する。この一次電子線3は、レンズ制
御電源5で制御された集束レンズ6でいったん集束さ
れ、対物レンズ絞り7でビームの照射角を制限されて、
対物レンズ8により試料9に細く絞られ、偏向コイル制
御電源10によって制御される二段の偏向コイル11お
よび12で試料9上を二次元的に走査される。試料9の
一次電子線照射点から発生した二次電子13は対物レン
ズ8の磁場に巻き上げられて二次電子検出器14に検出
される。
【0010】ところで、試料室15の内部は高真空に保
たれているが、いくらか残留ガス分子が残っている。ま
た、電子線照射によって試料9からもガス分子が放出さ
れる。これらのガス分子は試料9に一次電子線3が照射
されることにより分解・重合され、試料9の表面に付着
して試料の微細構造を覆う、いわゆる試料汚染(コンタ
ミネーション)を生じる。試料汚染が生じると試料の微
細構造のコントラストが低下し、高分解能観察が困難と
なる。この残留ガス分子を吸着して試料表面付近のガス
分子を減少させて試料汚染を防止するために、冷却され
た冷却板16(アンチコンタミネーショントラップ)を
対物レンズ8の下部と試料9の間に配置する。
【0011】この冷却板16に、ステージ20の構成部
材で、試料台19に対して熱的に導通のある金具21を
接触させることによって、試料台19に搭載された試料
9を冷却させる。また、この熱伝達経路には熱電対22
等の温度センサー,加熱用ヒータ23が配置されてお
り、熱電対22から得られる温度情報を、CPU18を
介してヒータ制御電源24により加熱用ヒータ23を制
御することによって、試料9の温度を制御することがで
きる。
【0012】図2は試料付近の詳細図である。アンチコ
ンタミネーショントラップの冷却板16は対物レンズ8
に固定されており、対物レンズ8の他の部分とは熱絶縁
部材31a,31bにより熱絶縁されている。また、冷
却板16の一端は銅線23により試料室15に取り付け
られた液体窒素容器33に接続され、冷却板16を冷却
できるようになっている。試料台19は試料ステージ2
0に取り付けられているが、試料ステージ20の試料台
取付部材21bは試料ステージ20の他の部分とは熱絶
縁部材35により熱絶縁されている。試料ステージ20
を電子線軸方向(Z方向)に移動させて、試料台取付部
材21bと熱的に導通のある接触金具21aを冷却板1
6に接触させることによって、試料台に取り付けられた
試料9を冷却することができる。この例のように、アン
チコンタミネーショントラップの冷却板16が対物レン
ズ8に固定されている場合、試料台25を冷却板16に
接触させることによって、試料ステージ26の耐振動性
能を向上させることができる。
【0013】図3(a),(b)に試料台周辺構造の一例
を示す。接触金具21cをばね等を用いて伸縮可能な構
造にすることにより、ステージのZ方向の移動に対応す
ることができる。これに加えて、試料台25の接触金具
21cの先端部を丸くすることによって、試料ステージ
20の傾斜に対応することができる(図3(a))。また
は接触金具21dそのものを弾性の高い材料で作り、変
形可能にすることによっても対応することができる(図
3(b))。
【0014】
【発明の効果】本発明により、試料凍結観察用のクライ
オステージの構造簡略化および小型化(すなわち、製造
コストの低減)が可能となる。また、アンチコンタミネ
ーショントラップの冷却部材が対物レンズに固定されて
いる場合、試料台を冷却部材に接触させることによっ
て、ステージの耐振動性能も向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の概略断面図である。
【図2】試料付近の詳細図である。
【図3】試料台周辺構造の例を示す図である。
【符号の説明】
1…陰極、2…第一陽極、3…一次電子線、4…第二陽
極、5…レンズ制御電源、6…集束レンズ、7…対物レ
ンズ絞り、8…対物レンズ、9…試料、10…偏向コイ
ル制御電源、11,12…偏向コイル、13…二次電
子、14…二次電子検出器、15…試料室、16…冷却
板、17…高電圧制御電源、18…CPU、19…試料
台、20…ステージ、21a〜21d…(接触用)金
具、22…熱電対、23…加熱用ヒータ、24…ヒータ
制御電源、31a〜31b,34…熱絶縁部材、32…
銅線、33…液体窒素容器。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子源から照射された一次電子線を試料上
    で二次元走査し、該試料より発生した二次電子を捕らえ
    て二次電子像を得る走査電子顕微鏡において、該走査電
    子顕微鏡は試料近傍に冷却部材を配置し、対物レンズと
    試料との間に配置された該冷却部材と、試料台、または
    該試料台を試料ステージに固定する試料ホルダー、また
    は試料ステージのいずれかの一部分を該冷却部材に接触
    させることを特徴とする走査電子顕微鏡。
  2. 【請求項2】請求項1記載の走査電子顕微鏡において、
    前記冷却部材と該冷却部材の冷却手段は、試料ステージ
    の駆動機構、または、その全体構造から分離された位置
    に配置していることを特徴とする走査電子顕微鏡。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の走査電子顕微鏡に
    おいて、前記冷却部材は、対物レンズに固定されている
    ことを特徴とする走査電子顕微鏡。
  4. 【請求項4】請求項1または2記載の走査電子顕微鏡に
    おいて、前記冷却部材は対物レンズ磁路、またはその一
    部であることを特徴とする走査電子顕微鏡。
  5. 【請求項5】請求項1から4のいずれか1項に記載の走
    査電子顕微鏡において、前記冷却部材から試料までの熱
    伝達経路に熱量を供給可能な加熱手段を有することを特
    徴とする走査電子顕微鏡。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013138007A (ja) * 2011-12-27 2013-07-11 Fei Co 荷電粒子ビーム・システムにおけるドリフト制御
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CN110164744A (zh) * 2019-05-17 2019-08-23 中国科学院理化技术研究所 基于低温固体冷却的扫描电子显微镜制冷系统及方法

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