JP2000275198A - 熱伝導率を利用した液体の発熱量測定方法及びそれに用いる熱量計 - Google Patents

熱伝導率を利用した液体の発熱量測定方法及びそれに用いる熱量計

Info

Publication number
JP2000275198A
JP2000275198A JP8227899A JP8227899A JP2000275198A JP 2000275198 A JP2000275198 A JP 2000275198A JP 8227899 A JP8227899 A JP 8227899A JP 8227899 A JP8227899 A JP 8227899A JP 2000275198 A JP2000275198 A JP 2000275198A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
thermal conductivity
temperature
measuring
calorific value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8227899A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiyuki Doi
敏行 土井
Takashi Tomiyama
尚 富山
Hiroyoshi Fukagawa
博善 深川
Hiroyuki Muto
裕行 武藤
Misako Kiyota
美佐子 清田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Gas Co Ltd
Azbil Corp
Original Assignee
Tokyo Gas Co Ltd
Azbil Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Gas Co Ltd, Azbil Corp filed Critical Tokyo Gas Co Ltd
Priority to JP8227899A priority Critical patent/JP2000275198A/ja
Publication of JP2000275198A publication Critical patent/JP2000275198A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials Using Thermal Means (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 液密度によることなく市場に供給する液化ガ
スの発熱量を測定することを可能とする新規な発熱量測
定方法、及び、該測定方法を用いる熱量計を得る。 【解決手段】 2つの温度での液体(液化ガス)の熱伝
導率の温度勾配を求め、得られた熱伝導率温度勾配αと
当該液体の分子量Mとの相関から、次式(1)により当
該液体の発熱量Hを算出する。 【数1】 但し、α=Δλ/ΔT、λ:液体熱伝導率、T:液温、
M:分子量、H:発熱量、A、B、C、D:常数

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体、特に都市ガ
スの原料である液化天然ガスのような液化ガスの発熱量
測定方法及びそれに用いる熱量計に関する。
【0002】
【従来の技術】都市ガスの多くは液化天然ガスを気化す
ることにより得られる。日本では、液化天然ガスとし
て、アラスカ産やブルネイ産のものが主に用いられる
が、これらの発熱量は成分の違いから通常異なってい
る。一方、家庭などに供給される都市ガスの発熱量は一
定であることが求められるので、液化ガスの段階で、天
然ガス同志、あるいは、より発熱量の高い液化プロパン
ガスを混合して、所定の発熱量を持つ液化ガスに調整す
ることが行われる。現在、液化ガスの密度と発熱量には
相関があることが知られており、当初の液密度と混合後
の液密度を測定しながら、所望の発熱量の液化ガスを調
整することが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、液化天然ガス
は約−160℃という極低温状態であり、かつ、配管中
を流れている状態で測定することから、液化天然ガスの
液密度を測定するのは容易でなく、現在使用されている
液密度計において、センサー振動部の付着物の影響を受
けやすく、測定値のドリフトやハンチングが往々にして
生じている。そのために、新たな方式の極低温用の液密
度計の開発が必要とされているが、実現するにいたって
いない。
【0004】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、液密度によることなく市場に供給する液化ガス
の発熱量を測定することを可能とする新規な発熱量測定
方法、及び、該測定方法を用いる熱量計を提供すること
にある。さらに、本発明の他の目的は、液化ガスに限ら
ず、油種の識別のように、任意の液体の種別を判別する
ことのできる新規な種別判別方法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、液密度に
よらない液化ガスの発熱量測定方法を見いだすべく、研
究と実験を行うことにより、液化ガスの熱伝導率温度勾
配と当該液化ガスの発熱量とが相関を有することを知見
した。また、飽和炭化水素からなる液体燃料では、発熱
量と分子量とに相関があることは知られているところで
あり、当該液体燃料の熱伝導率温度勾配が測定できれ
ば、その分子量との相関関係から、当該液体の発熱量測
定に限らず、分子量をパラメータとすることにより、当
該液体の種別も判別できる。
【0006】本発明は、上記の知見に基づくものであ
り、少なくとも2つの温度での液体の熱伝導率を測定し
て、熱伝導率の温度勾配を求め、該熱伝導率の温度勾配
と当該液体の分子量との相関から当該液体の発熱量を算
出することを特徴とする。本発明において、少なくとも
2つの温度で液体の熱伝導率を測定する方法は任意であ
ってよいが、少なくとも2つの温度で定温度駆動される
発熱抵抗体に熱が伝導する状態で測定対象の液化ガスを
導入したときの、当該発熱抵抗体がその発熱温度を一定
にするためにそれぞれ必要とする印加電圧又は印加電流
により測定する方法は、高い実用性を有し、好ましい。
【0007】より好ましくはブリッジ回路を利用する態
様であり、一つの抵抗を所定の温度で定温度駆動される
発熱抵抗体とし、一つの抵抗を可変抵抗体とするブリッ
ジ回路を用い、前記可変抵抗体の抵抗値を少なくとも2
つの値に切り換えたときの、前記発熱抵抗体がその発熱
温度を一定にするためにそれぞれ必要な印加電圧又は印
加電流により測定する態様、あるいは、上記のようなブ
リッジ回路を少なくとも2つ用い、各ブリッジ回路にお
ける発熱抵抗体の駆動温度をそれぞれ異ならせ、各ブリ
ッジ回路における発熱抵抗体がその発熱温度を一定にす
るためにそれぞれ必要な印加電圧又は印加電流により測
定する態様、などであってよい。
【0008】測定対象物である液体は非極性液体であれ
ばよく、特に制限はないが、飽和炭化水素からなる液体
燃料、特に、複数の低級炭化水素から構成される液化ガ
スの発熱量測定方法として、本発明は高い実用性を持
つ。上記のようにして測定された少なくとも2つの温度
での液体の熱伝導率の値から、周知の手法により、当該
液体の熱伝導率温度勾配を求める。液体が飽和炭化水素
からなる液化燃料の場合には、求めた熱伝導率温度勾配
と発熱量との関係を示す次式(1)により、当該液化燃
料の発熱量を算出することができる。
【0009】
【数2】
【0010】但し、α=Δλ/ΔT、λ:液体熱伝導
率、T:液温、M:分子量、H:発熱量、A、B、C、
D:常数 本発明は、また、少なくとも2つの温度で定温度駆動さ
れる発熱抵抗体に熱が伝導する状態で測定対象の液体を
導入したときの、前記発熱抵抗体がその発熱温度を一定
にするためにそれぞれ必要な印加電圧又は印加電流によ
り前記少なくとも2つの温度での液化ガスの熱伝導率を
測定する手段と、得られた少なくとも2つの温度での熱
伝導率から当該液体の熱伝導率温度勾配を算出する手段
と、該熱伝導率温度勾配と発熱量との関係を用い、前記
熱伝導率温度勾配の算出手段が算出した前記液体の熱伝
導率温度勾配より、前記液体の発熱量を算出する発熱量
算出手段、とを備えたことを特徴とする熱量計も開示す
る。この熱量計での前記熱伝導率温度勾配と発熱量との
関係は、前記式(1)であってよい。
【0011】上記のように、本発明は、基本的に、液化
ガスの熱伝導率温度勾配と当該液化ガスの発熱量とは相
関があるという本発明者らが見いだした新たな知見、及
び、飽和炭化水素系液体(飽和炭化水素系燃料)では、
発熱量と分子量とに相関があり、液体の熱伝導率温度勾
配が測定できれば、その分子量との相関関係から当該液
体の発熱量を測定できるという知見に基づくものであ
り、例えば、液化ガスの場合には、その液密度とは無関
係に熱伝導率温度勾配を算出して、当該液化ガスの発熱
量の測定が可能となり、また、熱伝導率(及びその温度
勾配)は、定温度駆動される発熱抵抗体を持つ電気的計
測手段により容易に算出することができるために、雰囲
気にあまり左右されないで当該液化ガスの発熱量の算出
が可能となる。また、発熱量測定に限らず、同様な手段
により、例えば種々の炭化水素系燃料の熱伝導率温度勾
配を測定することにより、それがガソリンであるか灯油
であるか、などの油種の判別も可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明をなすにいたった技
術的な背景も含めて、液化ガスの場合を主たる例とし
て、本発明の実施の形態を説明する。最初に、液化ガス
において、発熱量と相関を持つ物性値が液密度以外にあ
るかどうかを知るべく、液化天然ガスの主な成分であ
る、CH4、C26、C38、iC410、nC410
ついて、液状でのいくつかの物性値と発熱量Hとについ
て物性計算を行った。それにより、前記液化ガスの熱伝
導率λは−200℃〜−160℃の範囲で温度によりそ
れぞれ異なった値を示すこと、及び、その勾配はほぼ一
次関数的であるが、各成分により(特に、CH4の場合
に)異なることを知った(図1参照)。このことは、液
化ガスの各温度での熱伝導率λの絶対値は、発熱量Hの
計算にはパラメータとして有効に使えないことを示して
いる。
【0013】そこで、各液化ガスにおける熱伝導率λの
熱伝導率温度勾配αと発熱量Hとの関係をみたところ、
ある相関があることを知った(図2)。液熱伝導率と音
速とは比例関係にあること、及び、音速の温度変化と分
子量のルートは反比例関係にあることは既に知られてお
り、そのことから、液熱伝導率温度勾配とその分子量と
は相関を有すること、並びに、液化ガスの分子量と発熱
量とが相関を有することは知られていることから、この
物性計算による結果(各液化ガスにおける熱伝導率λの
熱伝導率温度勾配αと発熱量Hとは相関があること)は
理論的にも十分な裏付けを持つ。
【0014】上記のことから、少なくとも2つの異なっ
た温度での液化ガスの熱伝導率を測定して、そこから熱
伝導率の温度勾配を求めることができれば、該熱伝導率
の温度勾配と発熱量(分子量)との関係から当該液化ガ
スの発熱量を算出できることが示される。次に、液化ガ
スの熱伝導率λを少なくとも2つの温度で実際に測定す
る具体的な手法の一例について説明する。図3は、液化
ガスの熱伝導率λを2つの温度で実際に測定し、そこか
ら熱伝導率温度勾配を求めて、該熱伝導率温度勾配と発
熱量との関係から当該液化ガスの発熱量を算出するよう
にした熱量計の概略構成を示す構成図である。
【0015】すでに、気体ガスの熱伝導率と発熱量が相
関を有することを利用した熱量計として、所定の温度に
定温度駆動された発熱抵抗体に熱が伝導する状態で測定
対象のガスを導入したときの、前記発熱抵抗体がその発
熱温度を一定にするためにそれぞれ必要な印加電圧又は
印加電流により前記ガスの熱伝導率を測定する熱伝導率
測定手段と、前記ガスの熱伝導率と発熱量の関係を用
い、前記熱伝導率測定手段が測定した前記ガスの熱伝導
率より、前記ガスの発熱量を算出する熱量計算手段とを
備えた熱量計は知られており(特開平8−75688号
公報)、例えば、都市ガス制御用熱量発信器として市販
もされている。図3に示す熱量計は、基本的に上記の熱
量計の原理を用いている。
【0016】図3において、1は測定対象の液化ガスに
浸すように配置された測温抵抗体(TCD)、R1、R
r2、R3は抵抗、Rcは可変抵抗、3は比較器、であ
り、抵抗Rr2も測定対象の液化ガスに浸すようにして
用いられる。そして、TCD1、抵抗R1、Rr2、R
3、可変抵抗Rcによりブリッジ回路を形成しており、
このブリッジと比較器3からなる回路により、TCD1
の温度が常に一定となるように電流制御がなされてい
る。可変抵抗Rcは、この例では2つの値Rc1とRc
2とをパルス的に取るようにされており、可変抵抗Rc
の値がRc1のとき、TCD1は発熱温度TRh1の温
度を保持するようにされ、可変抵抗Rcの値がRc2の
ときは、TCD1は発熱温度TRh2の温度を保持する
ようにされる。
【0017】具体的には、例えば、測定しようとする液
化ガスの液温が−130℃とすると、TCD1は可変抵
抗Rcの値Rc1及びのRc2に相当する温度差(例え
ば、30℃と40℃)である−90℃(Rc1の場合)
と−100℃(Rc2の場合)の温度を保持するように
され、それにより、TCD1近傍の液化ガスの液温は、
Rc1のときは、−130℃と−90℃の中間程度の温
度(例えば、−110℃程度)、Rc2のときは、−1
30℃と−100℃の中間程度の温度(例えば、−11
5℃程度)と変化する。
【0018】測定時に、液化ガスはその熱伝導率λに比
例した熱をTCD1より奪う。これにより、TCD1の
発熱温度をTRh1にするために必要な電力とTRh2
にするために必要な電力は異なるため、その抵抗値Rh
に流れる電流及びその両端電圧が変化する。このとき、
抵抗R1とTCD1との接続点に生じる電圧は、出力電
圧V1(可変抵抗値Rc1のとき)及び出力電圧V2
(可変抵抗値Rc2のとき)として、比較器3の反転入
力へ与えられる。一方、抵抗R3と抵抗(Rc+Rr
2)との接続点に生じる電圧は比較器3の正入力として
与えられる。そして、TCD1の異なる2つの温度での
熱伝導率λの変化が出力電圧の変化ΔVとして検出され
る。そこで、上記のような回路を持つセンサーにおい
て、TCD1から外部に伝わる熱量Qtは、次式(2)
で表される。
【0019】
【数3】 Qt=A・λ+B (2)
【0020】但し、A、Bは装置に固有の定数であり、
右辺第1項は測定対象である液化ガスに伝わる発熱量、
第2項はセンサー基板などに逃げる発熱量である。ま
た、TCD1に供給した電力のほとんどがその抵抗Rh
で熱に変わると考えると、
【0021】
【数4】 Qt=I2×Rh=V2/Rh (3)
【0022】であるから、TCD1の可変抵抗Rcの値
Rc1、Rc2に相当する印加電圧Vを測定し、次式
(4)により、液化ガスの異なる2つの温度での熱伝導
率をλ1及びλ2を算出することができる。
【0023】
【数5】 λ=(V2/(Rh×A)−B)/A (4)
【0024】そのようにして得られた2つの温度での液
化ガスの熱伝導率λ1及びλ2から、当該液化ガスの熱
伝導率温度勾配αを算出する。なお、図3において、4
は前記した印加電圧Vの変化により2つの異なる温度で
の液化ガスの熱伝導率λ1及びλ2を算出し、かつ、液
化ガスの熱伝導率温度勾配αを算出する演算部であり、
5は演算部4が算出する熱伝導率温度勾配αを用い当該
液化ガスの発熱量を算出する熱量算出部である。
【0025】図4は、上記のブリッジ回路を持つ熱量計
におけるセンサー10を示す模式図であり、単結晶シリ
コン基板15に、測定対象である液化ガスの加熱源とセ
ンサーを兼用する薄膜抵抗16(TCD1)を基板15
から熱的に絶縁させたダイヤフラム部17に設けるとと
もに、薄膜抵抗16に近接し、かつ熱的に絶縁された基
板15の位置に液体ガスの温度を測定する機能も果たす
薄膜抵抗体(抵抗Rr2)を設けている。このセンサー
10を液化ガスに浸すことにより、上記のようにして、
その発熱量を測定することが可能となる。
【0026】図5は、複数の液化ガス(アラスカLNG
(A−LNG)、プロパン(LPG)、及び、A−LN
GとLPGをほぼA:P=1:1で混合した混合液化ガ
ス)において、図4に示す形式のセンサーを用いて測定
したそれぞれの熱伝導率温度勾配α(センサー出力:温
度差〜周囲温度差から算出される)とその分子量(1/
√分子量)の関係を示しており、両者は高い相関を示し
ている。また、図6は、常温で液体であるペンタン(C
5)、ヘキサン(C6)、へプタン(C7)について、
図5の場合と同様な測定を行った結果を示しており、こ
こでも、センサー出力と分子量(1/√分子量)とに高
い相関が示される。分子量と発熱量とは相関を有するこ
とから、センサー10を用いて得られる出力が、液化ガ
スなどの炭化水素系液体燃料の熱量測定に有効に用いう
ることを図5及び図6は示している。なお、熱伝導率温
度勾配αと発熱量Hとの関係は次式で示される。
【0027】
【数6】
【0028】(但し、α=Δλ/ΔT、λ:液体熱伝導
率、T:液温、M:分子量、H:発熱量、A、B、C、
D:常数)。上記の関係式を用いることにより、その熱
伝導率温度勾配から当該液化ガスなどの炭化水素系液体
燃料の発熱量を容易に算出することができる。
【0029】なお、上記の説明は、2つの温度での熱伝
導率の測定を、一つの抵抗を所定の温度で定温度駆動さ
れる発熱抵抗体とし、一つの抵抗を可変抵抗体とするブ
リッジ回路を用い、可変抵抗体の抵抗値を2つの値に切
り換えることにより得るようにしているが、可変抵抗体
を用いずに、一つの抵抗を所定の温度で定温度駆動され
る発熱抵抗体とするブリッジ回路を2つ(あるいは2つ
以上)並列して配置して、各ブリッジ回路から得られる
印加電圧の変化に基づき熱伝導率を測定して、それに基
づき熱伝導率温度勾配を算出するようにしてもよい。
【0030】さらに、上記の説明では、発熱量を求める
こと及びそのための熱量計をうることを主目的として説
明したが、発熱量は当該炭化水素系液体燃料の種類や成
分組成を識別する一つのパラメータであって、測定され
た熱伝導率温度勾配(センサー出力)に基づいて、ガソ
リンタンクに入っている油種(軽油、灯油、ガソリン、
プレミアムガソリン、など)を判別できることはいうま
でもなく、その場合には、前記センサーは油種判別セン
サーとして有効に用いることができる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、飽和炭化水素系液体燃
料の熱伝導率温度勾配を適宜のセンサーを用いて求める
ことによって、その分子量を測定することができ、それ
により、発熱量を算出することも可能となる。本発明に
より、極低温状態にある液化ガスの発熱量を容易に測定
することができるので、本発明は、液密度計を用いた従
来の液化天然ガスの熱調方式に代わるものとして、極め
て有効なものとなる。
【0032】本発明は、また、飽和炭化水素系液体燃料
の油種の判別方法としてもきわめて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】液化ガスの熱伝導率と温度との関係を示すグラ
フ。
【図2】熱伝導率温度勾配と発熱量及び分子量との関係
を示すグラフ。
【図3】本発明の原理による熱量計の概略構成を示す構
成図。
【図4】図3に示す熱量計のセンサー部を示す概略図。
【図5】複数の液化ガス(アラスカLNG(A−LP
G)、プロパン(LPG)(B)、及びA−LPGとL
PGをA:P=ほぼ1:1で混合した混合液化ガス)に
おける、熱伝導率温度勾配α(センサー出力値)とその
分子量(1/√分子量)の相関を示すグラフ。
【図6】常温で液体であるペンタン(C5)、ヘキサン
(C6)、へプタン(C7)について、図5と同様の相
関を示すグラフ。
【符号の説明】
1…測温抵抗体(TCD)、R1、Rr2、R3…抵
抗、3…比較器4…熱伝導率温度勾配算出部、5…熱量
算出部、10…センサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 深川 博善 神奈川県横浜市都筑区茅ヶ崎南5−10−12 (72)発明者 武藤 裕行 東京都足立区中央本町2−3−11 グリー ンパーク408号 (72)発明者 清田 美佐子 神奈川県横浜市南区宮元町2−39−5− 702 Fターム(参考) 2G040 AB08 AB09 BA04 BA24 CA02 CA22 CB03 DA02 DA22 EA02 EB02 GB03 HA07 HA16 2G060 AA05 AC10 AE33 AF02 BA05 CA01 FA02 FB01 HA01 HC08 HE01 KA05

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2つの温度での液体の熱伝導
    率を測定して、熱伝導率の温度勾配を求め、該熱伝導率
    の温度勾配と当該液体の分子量との相関から当該液体の
    発熱量を算出することを特徴とする液体の発熱量測定方
    法。
  2. 【請求項2】 前記少なくとも2つの温度での液体の熱
    伝導率の測定を、少なくとも2つの温度で定温度駆動さ
    れる発熱抵抗体に熱が伝導する状態で測定対象の液体を
    導入したときの、前記発熱抵抗体がその発熱温度を一定
    にするためにそれぞれ必要とする印加電圧又は印加電流
    により測定することを特徴とする請求項1記載の液体の
    発熱量測定方法。
  3. 【請求項3】 前記少なくとも2つの温度での液体の熱
    伝導率の測定を、一つの抵抗を所定の温度で定温度駆動
    される発熱抵抗体とし、一つの抵抗を可変抵抗体とする
    ブリッジ回路を用い、前記可変抵抗体の抵抗値を少なく
    とも2つの値に切り換えたときの、前記発熱抵抗体がそ
    の発熱温度を一定にするためにそれぞれ必要とする印加
    電圧又は印加電流により測定することを特徴とする請求
    項2記載の液体の発熱量測定方法。
  4. 【請求項4】 前記少なくとも2つの温度での液体の熱
    伝導率の測定を、一つの抵抗を所定の温度で定温度駆動
    される発熱抵抗体とするブリッジ回路を少なくとも2つ
    用い、各ブリッジ回路における前記発熱抵抗体の駆動温
    度をそれぞれ異ならせ、各ブリッジ回路における前記発
    熱抵抗体がその発熱温度を一定にするためにそれぞれ必
    要とする印加電圧又は印加電流により測定することを特
    徴とする請求項2記載の液体の発熱量測定方法。
  5. 【請求項5】 測定対象物である液体が飽和炭化水素か
    らなる液化燃料であることを特徴とする請求項1ないし
    4いずれか記載の液体の発熱量測定方法。
  6. 【請求項6】 測定対象物である液化燃料が複数の低級
    炭化水素から構成される液化ガスであることを特徴とす
    る請求項5記載の液体の発熱量測定方法。
  7. 【請求項7】 前記熱伝導率の温度勾配αと発熱量Hと
    の関係が、次式(1)であることを特徴とする請求項5
    又は6記載の液体の発熱量測定方法。 【数1】 但し、α=Δλ/ΔT、λ:液体熱伝導率、T:液温、
    M:分子量、H:発熱量、A、B、C、D:常数
  8. 【請求項8】 少なくとも2つの温度での液体の熱伝導
    率を測定して、熱伝導率の温度勾配を求め、該熱伝導率
    の温度勾配と当該液体の分子量との相関から当該液体の
    種別を判別することを特徴とする液体の種別判定方法。
  9. 【請求項9】 少なくとも2つの温度で定温度駆動され
    る発熱抵抗体に熱が伝導する状態で測定対象の液体を導
    入したときの、前記発熱抵抗体がその発熱温度を一定に
    するためにそれぞれ必要とする印加電圧又は印加電流に
    より前記少なくとも2つの温度での液体の熱伝導率を測
    定する手段と、 得られた少なくとも2つの温度での熱伝導率から当該液
    体の熱伝導率温度勾配を算出する手段と、 該熱伝導率温度勾配と分子量との相関関係を用い、前記
    熱伝導率温度勾配の算出手段が算出した前記液体の熱伝
    導率温度勾配より、前記液体の発熱量を算出する発熱量
    算出手段、 とを備えたことを特徴とする熱量計。
  10. 【請求項10】 前記熱伝導率温度勾配と発熱量との関
    係が、前記式(1)であることを特徴とする請求項9記
    載の熱量計。
JP8227899A 1999-03-25 1999-03-25 熱伝導率を利用した液体の発熱量測定方法及びそれに用いる熱量計 Pending JP2000275198A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8227899A JP2000275198A (ja) 1999-03-25 1999-03-25 熱伝導率を利用した液体の発熱量測定方法及びそれに用いる熱量計

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8227899A JP2000275198A (ja) 1999-03-25 1999-03-25 熱伝導率を利用した液体の発熱量測定方法及びそれに用いる熱量計

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000275198A true JP2000275198A (ja) 2000-10-06

Family

ID=13770048

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8227899A Pending JP2000275198A (ja) 1999-03-25 1999-03-25 熱伝導率を利用した液体の発熱量測定方法及びそれに用いる熱量計

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000275198A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010025628A (ja) * 2008-07-16 2010-02-04 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 流体識別方法および流体識別装置
CN103038634A (zh) * 2010-04-14 2013-04-10 莫伯蕾有限公司 确定富含甲烷的气体混合物的能含量的方法
JP2015031577A (ja) * 2013-08-01 2015-02-16 アズビル株式会社 発熱量測定システムおよび発熱量測定方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010025628A (ja) * 2008-07-16 2010-02-04 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 流体識別方法および流体識別装置
CN103038634A (zh) * 2010-04-14 2013-04-10 莫伯蕾有限公司 确定富含甲烷的气体混合物的能含量的方法
CN103038634B (zh) * 2010-04-14 2016-01-20 罗斯蒙特测量有限公司 确定富含甲烷的气体混合物的能含量的方法
JP2015031577A (ja) * 2013-08-01 2015-02-16 アズビル株式会社 発熱量測定システムおよび発熱量測定方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Reese et al. Thermal conductivity and specific heat of some polymers between 4.5° and 1° K
US7003418B2 (en) Methods and systems for temperature compensation of physical property sensors
CN101273265A (zh) 热导率测定方法及装置、以及气体成分比例测定装置
Caldwell Thermal and Fickian diffusion of sodium chloride in a solution of oceanic concentration
Shana'a et al. Liquid density and excess volume of light hydrocarbon mixtures at–165° C
Hawkins et al. Physical and thermodynamic properties of terpenes. 1 III. The vapor pressures of α-pinene and β-pinene2
TW475063B (en) Measurement of fluid concentrations
Minakov et al. Advanced two-channel ac calorimeter for simultaneous measurements of complex heat capacity and complex thermal conductivity
JP3136553B2 (ja) 熱量計
WO2018030127A1 (ja) 発熱量測定装置および方法
JP2000275198A (ja) 熱伝導率を利用した液体の発熱量測定方法及びそれに用いる熱量計
JP2010237005A (ja) ガス物性値計測システム、ガス物性値の計測方法、発熱量算出式作成システム、発熱量算出式の作成方法、発熱量算出システム、及び発熱量の算出方法
Chow et al. Dynamic measurement of soil and leaf water potential with a double loop Peltier type thermocouple psychrometer
Williamson et al. HEATS OF MIXING OF NON-ELECTROLYTE SOLUTIONS. I. ETHANOL+ BENZENE AND METHANOL+ BENZENE1, 2
Moon et al. Peltier microcalorimeter
JP3114137B2 (ja) 熱伝導率式ガス濃度分析計
Smith Thermal conductivity of liquids
Lee et al. Excess enthalpy of gaseous mixtures of nitrogen and carbon dioxide
SU1430849A1 (ru) Способ непрерывного определени теплоты сгорани жидких и газообразных топлив
JPH0996617A (ja) 熱量計
US1264423A (en) Measuring system.
JP5335728B2 (ja) 発熱量算出式作成システム、発熱量算出式の作成方法、発熱量測定システム、及び発熱量の測定方法
SU1741036A1 (ru) Устройство дл определени теплопроводности материалов
SU90237A1 (ru) Способ определени теплопроводных свойств материалов
RU2198396C2 (ru) Устройство для измерения температуры точки росы по влаге в природном газе с высоким содержанием паров высших углеводородов

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060124

A02 Decision of refusal

Effective date: 20060530

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02