JP2000273919A - 海洋深層水の取水方法及び取水路の施工方法 - Google Patents

海洋深層水の取水方法及び取水路の施工方法

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JP2000273919A
JP2000273919A JP11079956A JP7995699A JP2000273919A JP 2000273919 A JP2000273919 A JP 2000273919A JP 11079956 A JP11079956 A JP 11079956A JP 7995699 A JP7995699 A JP 7995699A JP 2000273919 A JP2000273919 A JP 2000273919A
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water
deep
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water intake
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Hiroyasu Kitayama
裕康 北山
Kozo Katayama
功三 片山
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Kumagai Gumi Co Ltd
Original Assignee
Kumagai Gumi Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A20/00Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use

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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 海洋深層水の取水を大容量に行うと共に、該
海洋深層水の利用範囲の拡大を図る。 【解決手段】 地表面1より所定断面の坑道Sを深層水
取水位置4近傍まで構築した後、該坑道Sの端部内に隔
壁7を構築する。その後、該隔壁7内を貫通し、該深層
水取水位置4まで水平又は斜めに複数本のボーリングを
行い、複数のボーリング孔9a,9a…を形成した後、
該ボーリング孔9a,9a…を介して深層水3を取水す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、海洋深層水の取水
方法及び取水路の施工方法に関するものであり、特に、
大規模に海洋深層水を取水する方法及び取水路構築の際
の止水を確実に行うための取水路の施工方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、深層水を取水する方法は、硬質ポ
リエチレンパイプの外側に鉄線を巻いた取水管を海底に
沿って深層水取水位置まで配設し、地上部に構築する井
戸の底部に該取水管を取り付けて該井戸よりポンプアッ
プにより該深層水を取水している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】海洋深層水は、水深略
200m(20気圧下)以深で長い年月を経て熟成され
た海水であるため富栄養性 清浄性 低温安定性
熟成性 ミネラル特性等を持ち、大きな潜在能力
を秘めた価値の高い海洋資源である。
【0004】従来の海洋深層水の取水方法は、パイプに
よる取水のため通常該パイプの内径は125mm〜450
mmが採用されており、その取水量も1000〜3000
0m3/日が一般的であり、小容量の取水しかできなかっ
た。又、海洋深層水の利用も水産及び食品(酒、味噌、
醤油、塩)等に限られた小規模利用にすぎなかった。
【0005】そこで、該深層水の取水を大容量にすると
共に、その利用範囲も拡大することができる海洋深層水
の取水方法及び取水路の構築の際の止水を確実に行うた
めの取水路の施工方法を得るために解決すべき技術的課
題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために提案されたものであり、地表面より海洋深
層水を取水する方法に於て、該地表面より所定断面の坑
道を深層水取水位置近傍まで構築した後、該坑道の端部
内に隔壁を構築し、その後、該隔壁内を貫通し、該深層
水取水位置まで水平又は斜めに複数本のボーリングを行
い、複数のボーリング孔を形成した後、該ボーリング孔
を介して深層水を取水する海洋深層水の取水方法、及び
地表面より所定断面の坑道を深層水取水位置近傍まで構
築した後、該坑道の端部内に隔壁を構築し、その後、該
隔壁内を貫通し、該深層水取水位置まで水平又は斜めに
複数本のボーリングを行い、複数のボーリング孔を形成
して取水路を構築する際、該隔壁の該坑道側にガイド管
を固設し、且つ、該ガイド管の先端部にブロウアウトプ
リベンタを設け、更に、該隔壁近傍の該ガイド管にバル
ブを設け、異状出水のときには該ブロウアウトプリベン
タで止水し、該ボーリング孔が該深層水取水位置まで達
したときには、該バルブで止水して次の該ボーリング孔
の形成を繰り返し行い、複数の該ボーリング孔を形成し
て、該取水路を構築する取水路の施工方法を提供するも
のである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
1及び図2に従って詳述する。図1(a)は海洋深層水
の取水状態を示す縦断面図である。地表面1より全断面
立坑掘削機(図示せず)等により海洋深層水3を取水で
きる海面2からの深さ(200〜300m)まで掘削し
て取水のための坑道Sとしての立坑5を構築する。該立
坑5の直径は3〜5mを可とする。然るときには、坑内
無人化で且つ、地上の監視操作により全断面を連続的に
掘削しながら排土を行うことができると共に取水時には
所定の取水容量も確保することができる。
【0008】次に、該立坑5の下部から連続して深層水
取水位置4近傍まで所定長さの取水のための該坑道Sと
しての水平坑6を構築する。尚、該深層水取水位置4近
傍とは、水圧による地山の崩壊がない位置で、且つ、出
水もない位置である。該水平坑6の直径は該水平坑6を
全断面で連続的に機械掘削できる直径とするが略3mを
可とする。又、該水平坑6の長さは一般的に水深200
m以深の深層水3を取水するために略3000〜500
0mを掘削する必要がある。
【0009】尚、該坑道Sは地形、地質等により、該立
坑5から斜坑、該立坑5から斜坑を経て該水平坑6、斜
坑のみ、斜坑から該水平坑6等の色々な組合せで構築し
てもよい。
【0010】次に、該水平坑6が該深層水取水位置4の
手前略50〜100mに達したら、該水平坑6の端部内
にコンクリートを打設して水圧に耐えることができる所
定厚の隔壁7を構築する。尚、該隔壁7の直径は、後述
の複数のボーリング孔9a,9a…を形成するために該
水平坑6の直径より大きくする。従って、該水平坑6よ
り該隔壁7への拡大部6aは漏斗状に断面積を変化させ
る。該隔壁7を構築する際、図1(b)に示すように該
隔壁7の周囲の岩盤Rにロックボルト8,8…を打設
し、その周辺部に薬液注入して該岩盤Rを固化させて補
強して該隔壁7と一体化する。
【0011】その後、図2(a)乃至(e)に示すよう
に、該隔壁7内を貫通して該深層水取水位置4まで水平
又は斜めに複数本のボーリング作業を行い、複数の該ボ
ーリング孔9a,9a…を形成するが、先ず、図2
(a)に示すように該隔壁7の構築時にガイド管12を
該隔壁7内に略2〜3m埋設して貫通させると共に、該
水平坑6側へ略4m突出させて設置する。更に、該隔壁
7の近傍の該ガイド管12内にはバルブ14を設け、該
ボーリング孔9a,9a…が該深層水取水位置4まで達
したときには該バルブ14で止水を行う。該バルブ14
は自動電磁バルブで構成し、後述のケーシングパイプか
らなる取水路9b,9b…が完成し、該深層水3を取水
する際には、地上よりの集中制御により複数の該バルブ
14,14…を同時に解放して該取水路9b,9b…よ
り該深層水3を取水する。
【0012】又、該ガイド管12の突出先端部には、後
述のボーリング作業時の異状出水に備えて、図示は省略
するが油圧の作動によりピストンが作動し、リング型パ
ッキングエレメントが収縮し、ドリルロッド11等の外
径をはさみ込んで止水するブロウアウトプリベンタ13
を設置する。該ブロウアウトプリベンタ13は異状出水
又は異状出水の兆候が現われたときに該水平坑6への出
水を遮閉し、ボーリング作業の安全、確実性を図る。該
ブロウアウトプリベンタ13は1本の該取水路9bを構
築した後、次の該取水路9bの構築のために移設して使
用する。
【0013】次に図2(b)に示すように、該隔壁7の
後方にボーリングマシン(図示せず)を設置し、該ガイ
ド管12内を通し、該隔壁7を貫通して該ボーリング孔
9a,9a…の形成のためのボーリング作業を行う。該
ボーリングは先端にハンマービット10を設け、該岩盤
Rの削孔を行い、その後方には回転及び推力を該ハンマ
ービット10に伝え、且つ、流体を刃先に供給するドリ
ルロッド11を順次継足しながら行う。
【0014】尚、該隔壁7からの複数の該ボーリング孔
9a,9a…の形成は、該ボーリング孔9a,9a…の
間隔が少ないと該岩盤Rに亀裂が生じ、該岩盤Rを破壊
する恐れがあるので、該ボーリング孔9a,9a間に所
定間隔を置くか、該坑道Sの中心より互いに外へ広がる
角度を付けて斜めに行うようにする。
【0015】次に図2(c)に示すように、前記ハンマ
ービット10による該ボーリング孔9aの孔壁の崩壊防
止及び円滑な取水のために孔中に順次ケーシングパイプ
からなる取水路9bを配設する。該ケーシングパイプ9
bは錆びないステンレス鋼又は強化プラスチック(FR
P)材で構成し、該ハンマービット10により該岩盤R
を略2〜3m先掘した後挿入し、その後端は該隔壁7か
らの突出部近傍であり、且つ、該バルブ14の手前の位
置で固定する。
【0016】尚、該ケーシングパイプ9bは後述のよう
に、該深層水取水位置4近傍まで配設するが、該岩盤R
の状態により、該隔壁7の口元部だけに配設するか、全
く配設しなくてもよい。この場合には、該ボーリング孔
9a,9a…が該取水路9bとなる。
【0017】次に図2(d)に示すように、該深層水取
水位置4までボーリングを完了させるが、その際、該深
層水取水位置4近傍までは、該ケーシングパイプ9bを
配設するが、貫通時には前記図2(b)に示した該ハン
マービット10は回収し、最終ボーリングの時にはやや
小径の該ハンマービット10aに交換して、残った部分
は該ケーシングパイプ9bなしで該深層水取水位置4に
到達させる。該ボーリング孔9a貫通の際には湧水が出
るが、その湧水は該バルブ14を閉めて止水する。止水
の詳細は、該該深層水取水位置4近傍でボーリング作業
を停止して図2(c)で示すように、該ケーシングパイ
プ9bを該バルブ14の手前にくるようにして一気に該
岩盤Rを削孔して貫通させた後、該ハンマービット10
aを引き抜き該バルブ14を閉めて止水する。湧水の排
水は前記立坑5の下部に設置する水中ポンプ15と排水
管16により海へ戻す。図2(e)は該ハンマービット
10の回収位置を示し、該ハンマービット10は該バル
ブ14の後方に下げて該バルブ14を閉めて回収する。
【0018】以上、ボーリング作業を順次繰り返し行
い、図1(b)に示すように蓮根状の穴明状態に複数の
該ケーシングパイプからなる取水路9bを配設する。そ
の後、複数の該バルブ14,14…を同時に解放して該
取水路9b,9b…より該水平坑6及び該立坑5からな
る該坑道S内に該深層水3を充満させ、該立坑5上部に
設置するポンプ17で汲上げ、配管18により所定の場
所へ運び使用する。尚、該取水路9b,9b…はその直
径を大きくしたり、本数を増加させることにより更に取
水量を増すことができる。
【0019】又、前述の発明の一実施の形態で示した立
坑及び水平坑からなる坑道の直径、長さ、勾配等はこれ
に限定されるべきではなく、深層水取水計画により適宜
変更される。斯くして、隔壁とボーリング孔からなるマ
ルチボーリング方式と立坑及び水平坑からなる坑道とを
組合せて構築することにより、大容量の深層水を取水す
ることができる。
【0020】而して、本発明は、本発明の精神を逸脱し
ない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明
が該改変されたものに及ぶことは当然である。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明は、坑道と隔壁を貫通してボーリング孔を形成するマ
ルチボーリング方式との組合せによる取水方法を採用す
ることにより大容量の海洋深層水を取水することが可能
となり、従来の小容量の取水で且つ食品関係等の小規模
利用に限られていたものを、深層水の低温安定性を利用
して火力発電所の冷却用水又は冷熱エネルギーシステム
等の大規模利用が可能となる。又、該坑道内に該隔壁を
設けるので大水圧を防止できると共に、該隔壁内を貫通
して複数の取水路を配設するので大水圧を分散させて、
安全に取水することができる。
【0022】請求項2記載の発明は、該隔壁内を貫通し
てボーリング孔を形成して取水路を構築する際、該隔壁
の後方にブロウアウトプリベンタを設けるので、異状出
水が発生したときには速かに止水することができ、且
つ、安全に作業を行うことができる。又、該隔壁に固設
するガイド管にバルブを設けるので、該ボーリング孔が
深層水取水位置まで達したときには該バルブで速かに止
水して、次の該ボーリング作業が行える。更に、該バル
ブは、該ボーリング孔からなる取水路をすべて構築した
後は取水するために解放する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の一実施の形態を示し、深層水の
取水状態を示す縦断側面図。 (b)図1(a)のA−A矢視図。
【図2】(a)ガイド管設置状態を示す側面図。 (b)ボーリング状態を示す側面図。 (c)ケーシングパイプ設置状態を示す側面図。 (d)深層水取水位置まで達したときのボーリング状態
を示す側面図。 (e)ハンマービット回収状態を示す側面図。
【符号の説明】
1 地表面 3 海洋深層水 4 深層水取水位置 7 隔壁 9a ボーリング孔 9b 取水路(ケーシングパイプ) 12 ガイド管 13 ブロウアウトプリベンタ 14 バルブ S 坑道

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地表面より海洋深層水を取水する方法に
    於て、該地表面より所定断面の坑道を深層水取水位置近
    傍まで構築した後、該坑道の端部内に隔壁を構築し、そ
    の後、該隔壁内を貫通し、該深層水取水位置まで水平又
    は斜めに複数本のボーリングを行い、複数のボーリング
    孔を形成した後、該ボーリング孔を介して深層水を取水
    することを特徴とする海洋深層水の取水方法。
  2. 【請求項2】 地表面より所定断面の坑道を深層水取水
    位置近傍まで構築した後、該坑道の端部内に隔壁を構築
    し、その後、該隔壁内を貫通し、該深層水取水位置まで
    水平又は斜めに複数本のボーリングを行い、複数のボー
    リング孔を形成して取水路を構築する際、該隔壁の該坑
    道側にガイド管を固設し、且つ、該ガイド管の先端部に
    ブロウアウトプリベンタを設け、更に、該隔壁近傍の該
    ガイド管にバルブを設け、異状出水のときには該ブロウ
    アウトプリベンタで止水し、該ボーリング孔が該深層水
    取水位置まで達したときには、該バルブで止水して次の
    該ボーリング孔の形成を繰り返し行い、複数の該ボーリ
    ング孔を形成して、該取水路を構築することを特徴とす
    る取水路の施工方法。
JP11079956A 1999-03-24 1999-03-24 海洋深層水の取水方法及び取水路の施工方法 Withdrawn JP2000273919A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004052449A (ja) * 2002-07-23 2004-02-19 Yonekyu Corp 地層からの海洋深層水の採取方法およびそれを用いた食用塩の製造方法
JP2005090081A (ja) * 2003-09-17 2005-04-07 Kankyo Kosan:Kk 集水装置、集水装置用井壁及び集水装置の構築方法

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