JP2000266928A - カラーフィルターの製造方法 - Google Patents

カラーフィルターの製造方法

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JP2000266928A JP7624899A JP7624899A JP2000266928A JP 2000266928 A JP2000266928 A JP 2000266928A JP 7624899 A JP7624899 A JP 7624899A JP 7624899 A JP7624899 A JP 7624899A JP 2000266928 A JP2000266928 A JP 2000266928A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 パターン形状における高度の自由度および広
い操作の許容範囲を有し、更に、大表面積のカラーフィ
ルターを製造し、製品を極めて高い収率で得ることの可
能なカラーフィルターの製法を提供する。 【解決手段】 透明導電性基板の上にポジ型フォトレジ
スト層を塗布すること、基板をフォトマスクの下で露光
させて露光エネルギーの異なる初期準位の区域を形成さ
せること、基板の全表面をそれぞれ相当する区域の上の
フォトレジストを完全に露光するのに十分なエネルギー
を基板のすべての区域に順次達成するようにエネルギー
を増加する仕方で露光させること、各区域を同じ現像液
を使用して段階的に現像して露出した相当する区域の導
電性基板を生じさせること、の区域を低酸価アニオン電
着樹脂を含む着色電着塗料を電着させて所望の色の画素
配置を仕上げることおよび前記基板を完全に露光させ残
存フォトレジスト層を除去することを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は低酸価のアニオン電
着樹脂を含む着色電着塗料を利用したカラーフィルター
の製造方法に関する。当該方法は、透明導電性基板上に
ポジ型フォトレジスト層を塗布する工程、該基板をフォ
トマスクの下で露光させて露光エネルギーの異なる初期
準位の区域を形成させる工程、該基板の全表面を、それ
ぞれ相当する区域の上のフォトレジストを完全に露光す
るのに十分なエネルギーを基板のすべての区域上に順次
達成させるようにエネルギーを増加する仕方で露光させ
る工程、各区域を同一の現像液を使用して段階的に現像
し、相当する区域の導電性基板を露出させる工程、該区
域に低酸価のアニオン電着樹脂を含む着色電着塗料を電
着させて所望の色の画素配置を仕上げる工程および該基
板を完全に露光させる工程を含む。本発明に使用される
低酸価のアニオン電着樹脂は、70mgKOH/g以下
の酸価を有する。
【0002】本発明の方法には、パターン形状の自由度
が高く製法(操作)許容度が広いという利点がある。さ
らに、大表面積のカラーフィルターを製造することおよ
び製品の極めて高い歩留り率を得ることが可能である。
【0003】
【従来の技術】フラットパネルディスプレー(FPD、
平面表示装置)は、半導体、フォトロジー(photo
logy)およびクロマチクス(chromatic
s)の技術を結合した光電子工業製品である。FPDが
次第に伝統的な陰極線管(CRT、ブラウン管)に取っ
て代わりつつある傾向がますます顕著になってきてい
る。いろいろなフラットパネルディスプレーの中でも、
液晶ディスプレー(LCD)は、軽量で、薄いことおよ
びフルカラーディスプレーにできることから、一歩抜け
出していると考えられてきた。カラーフィルターは、画
像をきらびやかで生き生きとしたものにするために鍵と
なる要素である。
【0004】カラーフィルターは三つの主構成要素を含
んでいる。即ち、ブラックマトリックス、カラーフィル
ター層および保護膜である。現在、実用化されているカ
ラーフィルターの製造方法は、(1)染色工程、(2)
エッチング工程、(3)顔料分散工程、(4)電着工
程、および(5)印刷工程がある。
【0005】染色法およびエッチング法では、主として
染料がフィルターの要素材料として利用される。フィル
ターの要素材料として染料を使用する利点は、種類の多
様なこと、色濃度が均一なこと、染色性が高いこと、色
純度が高いことおよび光透過率が高いことにある。好適
な染料は、米国特許第4,820,619号および同第
4,837,098号明細書に開示されている。それら
の染色材料は比較的耐光性および耐熱性が劣るため、染
色法およびエッチング法は、顔料をフィルターの要素材
料として使用する顔料分散法および電着法にほとんど代
替されてしまった。顔料は耐光性および耐熱性にすぐれ
ている。汎用の顔料分散技術を利用して顔料粒子の大き
さを0.1μm未満に制御するだけで、上記の二つの方
法は、染料を使用した場合に近いかほぼ等しい色純度お
よび光透過率を顔料によって達成することができる。上
記の理由により、顔料分散法および電着法は、カラーフ
ィルターの製造方法の主流になってきた。
【0006】米国特許第5,085,973号および同
第4,786,148号明細書および特開昭60−12
9739号に開示されているような顔料分散には、顔料
中に均一に分散した感光性樹脂および高解像度とパター
ンデザインの柔軟性という目的を達成するフォトリトグ
ラフィー(photolithography)技術の
使用が含まれる。この方法が現在主要な製造技術であ
る。しかし、(1)材料の塗布効率が低い(1%〜2
%)、(2)大面積対応ガラス基板への適用が難しい、
および(3)高価な精密位置合わせ機を頻繁に使用しな
ければならない、といった要因により、そのような方法
による製造コストはLCDの大面積化および低価格化傾
向に応じられなくなるであろう。
【0007】米国特許第4,812,387号明細書に
開示されたような電着コーティング法は、水中に均一に
分散した電着樹脂および顔料を、パターンを付けた透明
電極基板上へ電着させるために電気泳動技術を用いる。
厚みが均一で平滑性に優れたフィルター層が得られる。
電着コーティング技術は、その応用に限界がある。電極
のデザインから、電着コーティング法は、実施にあたり
短冊状パターンの電着用導電膜を有する基板しか使用す
ることができない。従って、画素を自由に配置すること
は不可能である。
【0008】あらゆるカラーフィルターの製造方法の中
では、印刷法が最も安価な方法である。しかし、印刷法
には、位置の精密性、平滑性および信頼性に乏しいとい
う問題がある。印刷法は、高品質電子製品製造業界には
あまり受け入れられておらず、一般に低級最終製品(l
ow−end products)の製造に使用されて
いる。
【0009】顔料分散および電着コーティング法の利点
を損なうことなく、上記の問題点に対処するため、日本
石油株式会社は、電着(ED)コーティング法とリソグ
ラフィー法(litho、リト)を組み合わせた電着
(ED)リソグラフィー法(ED−litho、リト)
によるカラーフィルターの製造方法を提案した。米国特
許第5,214,541号および同第5,214,54
2号明細書に開示されているように(これらの明細書の
記載内容は本願明細書の記載の一部とする)、日本石油
株式会社は最先に電着リソグラフィー法を開示した。そ
の方法は、透明導電層上のフォトレジスト層を光透過度
が3段階より多いパターンを有するフォトマスクの下
で、一度に露光エネルギーの異なる領域を形成する工
程、異なる現像液を使用してフォトレジスト層を段階的
に除去する工程、およびその露光された導電性基板上に
順次赤、緑および青色を電着させる工程を含む。上記の
電着リソグラフィー法は以下のような利点を有する。 (1)この方法は、電着技術とリソグラフィー技術を結
合したものなので、電着コーティング法により得られる
ものよりも良好な、高い精密度のパターンを得ることが
できる。 (2)パターン形状の自由度が高く、ストライプ状パタ
ーンもストライプ状でないパターンも作れる。および (3)該方法は電着法の有利な特徴を利用するので、塗
膜は厚みが均一で平滑性に優れる。
【0010】しかし、電着リソグラフィー法は、現像工
程の異なる段階において露光したフォトレジストを選択
的に除去し、その上に赤色、緑色および青色(R,G,
B)を電着できるよう、少なくとも三水準の異なる濃度
の現像液を必要とするので、許容範囲内の比較的狭い操
作(許容)範囲しか可能でない。さらに、ポジ型フォト
レジスト用には塩基性現像水溶液を使用することが知ら
れている。そのような状況下では、適切な電着樹脂を選
択するにあたり、極く限られた選択肢しかない。その
上、所望の色すべての電着を完了する前には、基板上に
なおまだフォトレジストが存在する。高温におけるキュ
アリング(硬化)操作は不可能である。この文献の実施
例においては、アニオン電着樹脂を含む着色電着塗料が
用いられている。この樹脂の酸価は、100〜500m
gKOH/gの範囲内にある。そのような型のアニオン
電着樹脂は、現像液の影響を容易に受ける。従って、高
濃度の現像液を適用することはできない。その結果、現
像液に対する許容範囲は狭くなる。カチオン電着樹脂
は、耐塩基性はもっと良いが、黄変しやすく透過率が低
いという欠点がある。電着工程の間に、そのような型の
樹脂は、透明導電性基板に一般に使用される透明導電性
材料であるITO(indium tin oxid
e)を黒斑点に還元する傾向がある。上記に列挙した技
術上の制限は、この方法から実用化された製品が生産さ
れていない主な理由であると考えられている。
【0011】電着(ED)コーティング法とリソグラフ
ィー(リト)技術を組み合わせたもう一つのカラーフィ
ルターの製造方法が米国特許第5,641,595号明
細書に開示されている。このカラーフィルター製造法
は、光硬化性電着樹脂と組み合わせたポジ型フォトレジ
ストのエネルギー蓄積特性を利用することを特徴とす
る。この方法は、透明導電性基板上にポジ型フォトレジ
スト層を塗布する工程およびそのポジ型フォトレジスト
層を露光し、異なる露光量を有する微細画素の区域を形
成する工程を含む。それらの区域の一つは、特定の現像
液により現像可能な露光量に達している。現像工程の
後、この区域上のフォトレジストを除去し、相当する導
電性基板を露出する。次に、この区域に電着を行い、所
望の色の画素を形成する。この工程が終了したら、基板
を位置決めすることなく、露光工程に供する。予め電着
しておいた画素は、その後、光により硬化する。この工
程により、次の段階の現像液による攻撃から電着色素を
保護することが可能である。次いで、特定の現像液で現
像されなかった第二の区域は、現像可能に達するまで露
光される。その後、各画素について現像及び電着を進行
させ、必要な着色画素区域が完成されるまで繰り返す。
【0012】このエネルギー漸増法は、異なる水準の露
光エネルギーの区域を順次現像する機能を有する。この
方法は、アニオン電着された光硬化性樹脂を使用するこ
と、各区域がポジ型フォトレジストの全露光エネルギー
に達するよう露光エネルギーを構成することおよび電着
塗料により形成された膜を硬化することの利点を結合し
たものであるので、電着された画素上にその後に使用さ
れる塩基性現像液の影響が除かれ、現像工程も簡単にな
る。しかし、電着された光硬化性樹脂は、電着された被
膜を硬化させ、現像液の攻撃に対して防御するため、十
分な量の露光エネルギーを必要とする。フィルターとし
ての機能を持たせるため、顔料粒子は電着された被膜の
中に分散されている。従って、その被膜を露光するため
に必要なエネルギーはますます大になり、それはフォト
レジストの露光許容範囲を狭める。さらに、電着された
被膜の中に感光性基を添加すると、良好な分散および安
定性の達成がより困難となり、製品の収率に逆効果を与
える。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、顔料分散お
よび電着コーティング法によるカラーフィルターの製造
法の利点を保持しつつ、上記の問題を克服することを意
図するものである。本発明は、低酸価アニオン電着樹脂
を含む着色電着塗料を弱塩基性現像ポジ型フォトレジス
ト溶液と併用することにより、カラーフィルターを製造
する優れた技術を開発する。本発明は、低酸価アニオン
電着樹脂を弱塩基性現像ポジ型フォトレジスト溶液と併
用するので、予め電着を行った相当する区域の画素は、
フォトレジストの機能に影響を与えることなく、他の所
望の色の画素を現像するためにその後に使用される現像
液による攻撃に対して防御するように、普通の加熱乾燥
温度において焼き付けることができる。本発明の方法に
は、パターン形状における高度の自由度および広い操作
の許容範囲を有するという利点がある。更に、大表面積
のカラーフィルターを製造し、製品を極めて高い収率で
得ることが可能である。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)透明導
電性基板の上にポジ型フォトレジスト層を塗布し、その
ポジ型フォトレジスト層を露光させて露光エネルギーの
異なる初期準位の三または四の区域を形成させる工程
[その際各区域の露光エネルギーは順次D1 、D2 、D
3 (およびD4 )であり、D1 はポジ型フォトレジスト
の全露光エネルギーを表し、D1 >D2 >D3 (>
4 )である]、(b)現像液を使用してD1 の露光エ
ネルギーを有するフォトレジスト層の区域を現像および
除去し、それによりフォトレジストの下にある導電性基
板の相当する区域を露出させ、当該区域を所望の色の画
素配置に仕上げるように70mgKOH/g以下の酸価
を有するアニオン電着樹脂を含む着色電着塗料を電着さ
せる工程、(c)基板の全表面をエネルギーIEn で露
光させて基板の全区域に増分量のエネルギーを与える工
程[その際IEn はDn とDn+1 の間のエネルギー差で
あり、nの定義は次のとおりである、(i)露光エネル
ギーの異なる初期準位の三区域が基板上に形成される場
合、nは順次1および2であり、(ii)露光エネルギー
の異なる初期準位の四区域が基板上に形成される場合、
nは順次1、2および3である]、(d)工程(c)
(i)または(ii)における各露光時の後、工程(b)
で使用したのと同一の現像液を使用して全露光を達成す
る区域のフォトレジストを現像および除去し、それによ
りフォトレジストの下にある導電性基板の相当する区域
を露出させ、その後当該区域を他の所望の色の画素配置
に仕上げるように低酸価アニオン電着樹脂を含む着色電
着塗料を電着させる工程、(e)画素配置のすべてが達
成されるまで工程(c)および(d)を繰返し行う工
程、および(f)基板の上に保護被膜を形成する工程、
を含むカラーフィルターの製造方法に関する。
【0015】本発明の透明導電性基板はスズ、インジウ
ムおよびアンチモンの酸化物、例えば、ITO(ind
iumu tin oxide)並びにそれらの混合物
からなる群または実用化されている導電性ガラスより選
択することができる。
【0016】ブラックマトリックスを形成する材料は、
クロム、ニッケルその他の合金または酸化物、若しくは
それらの混合物である。或いは、その代わりに、ブラッ
クマトリックスは、有機ポリマー塗料組成物(その中に
分散した黒色顔料を含む)から形成することもできる。
例えば、それらの材料は、アクリル樹脂およびエポキシ
樹脂のように、導電性であってもよく、或は導電性でな
くてもよい。
【0017】本発明において使用されるポジ型フォトレ
ジスト(PR)は、ノボラック樹脂およびナフチルアン
トラキノンジアゾ化合物およびそれらの誘導体から選択
することができる。好適なポジ型フォトレジストは、米
国特許第5,645,970号明細書に開示されている
ものである。エネルギー蓄積可能な量のこれらの材料
は、異なる初期露光エネルギーの区域の選取的(選択
的)現像を可能にする。ポジ型フォトレジストは、光エ
ネルギーに暴露された後ではその溶解度が増加する、す
なわち、塩基性溶液により現像することが可能になる、
という原理に基づいて作用する。フォトレジストのパタ
ーンの精密信頼度は高く、寸法精度は高い。好ましく
は、本発明の方法において使用されるフォトレジスト
は、未露光または露光不足部における膜損を極小ならし
めるような高いコントラストを有すべきである。
【0018】フォトレジストを塗布する技術は、スプレ
ー、浸漬、スクリーン印刷、ロール塗布、スピン塗布の
ように、従来から当業者に知られているもののいずれで
もよい。フォトレジスト層の厚みは、好ましくは1〜1
0μm、より好ましくは1.5〜5μmである。
【0019】フォトレジスト層が露光の後に三つの異な
る露光エネルギー度の区域を形成する場合、各区域の露
光エネルギー、D1 、D2 およびD3 はそれぞれ100
%より40%まで、85%より20%までおよび70%
より0%までを表す。好ましくは、D1 、D2 およびD
3 は、それぞれ100%から70%まで、70%から4
0%までおよび40%から0%までを表す。フォトレジ
スト層が露光の後に四つの異なる露光エネルギー度の区
域を形成する場合、各区域の露光エネルギー、D1 、D
2 、D3 およびD4 はそれぞれ100%より40%ま
で、85%より20%まで、70%より5%までおよび
50%より0%までを表す。好ましくは、各D1
2 、D3 およびD4 はそれぞれ100%より80%ま
で、80%より50%まで、50%より30%までおよ
び30%より0%までを表す。
【0020】フォトレジスト製造において要求される全
露光エネルギーは、80〜1500mJ/cm2 であ
る。80〜1500mJ/cm2 のエネルギーは多重露
光密度(multiple exposure den
sity)を有するフォトマスクを使用して一度の露光
工程により行うことができる。或は、所定の露光パター
ンを有する一つのフォトマスクを使用して達成すること
もできる。フォトマスクを注意深く動かすことによりフ
ォトレジスト上に異なる露光エネルギー度の区域を形成
することができる。もう一つの別方法は、本発明におい
て開示される増分露光法を使用することにより、複数
(三または四)のフォトマスクを使用して異なる初期露
光エネルギー度の所望の三区域を形成し、次いで現像す
ることである。その区域パターンは、ストライプ状でも
よいが、ストライプ状でなく(例えば、モザイクまたは
三角形など)自由に配置したものでもよい。
【0021】ポジ型フォトレジストは、通例として塩基
性現像液、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウ
ム、メタケイ酸ナトリウム、水酸化テトラアルキルアン
モニウム、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムの一
種又は二種以上の混合物の水溶液により現像される。現
像液の好ましい濃度は、0.2〜4重量%の範囲であ
る。現像温度は、一般に10〜70℃、好ましくは15
〜40℃である。現像のために必要な時間は、通例5〜
600秒である。
【0022】架橋性硬化剤、有機溶媒、中和剤若しくは
染料、顔料またはそれらの混合物から成る着色剤を、本
発明において使用する低酸価アニオン電着樹脂を含むカ
ラー電着塗料に添加することができる。
【0023】本発明において使用する低酸価アニオン電
着樹脂は、カルボキシル基を有するポリエステル樹脂で
あることが好ましい。この樹脂は、中和剤により溶解ま
たは分散させることができる。この樹脂の酸価は、好ま
しくは、70mgKOH/g以下、より好ましくは20
〜70mgKOH/gであり、固形分含有量は、約7
5.0%である。このポリエステル樹脂を構成するモノ
マーは、ネオペンチルグリコール、アジピン酸、イソフ
タル酸、イソデカノール、無水トリメリト酸、ブチルセ
ロソルブおよび2−ブタノールから成るグループより選
択されるものを含有してもよい。
【0024】中和剤は、ジメチルエタノールアミン、ジ
エチルエタノールアミン、ジイソプロパノールアミンお
よびトリエチルアミンの一種又は二種以上から選択する
ことができる。本発明において使用される架橋性硬化剤
は、メチル化メラミン樹脂、ブチル化メラミン樹脂、メ
チル化メタノールメラミン樹脂、ブチル化メタノールメ
ラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂から成る群より選択
することができる。
【0025】本発明の着色剤は、染料、顔料またはそれ
らの混合物で有りえる。通例として、適切な染料は、ア
ゾ染料、アントラキノン染料、ベンゾジフラノン染料お
よび濃縮メチン染料の一種又は二種以上から選択するこ
とができる。顔料は、アゾレーキ有機顔料、キナクリド
ン有機顔料、フタロシアニン有機顔料、イソインドリノ
ン有機顔料、アントラキノン有機顔料、チオインジゴ有
機顔料、クロムイエロー、クロムブルー、酸化鉄、クロ
ムバーミリオン、クロムグリーン、ウルトラマリン、プ
ルシャンブルー、コバルトグリーン、エメラルドグリー
ン、チタン白およびカーボンブラックの一種又は二種以
上より選択することができる。
【0026】本発明の方法によれば、露光程度が異なる
三区域を基板上に形成する場合、予め基板にブラックマ
トリックスを配置しておき、基板に赤、緑および青色を
含む着色電着塗料を選択的または順次塗装する。露光エ
ネルギーの異なる初期準位の四区域が基板上に形成され
る場合、基板に赤、緑および青色を含む着色電着塗料を
選択的または順次塗装した後に黒色樹脂を基板の最後の
区域(四番目の区域)の上に電着する。現像工程および
全露光工程は、すべての画素の配置が完成するまで繰り
返す。本発明に従ってすべての画素配置が達成された
ら、電着樹脂を完全に硬化させるため、基板を焼き付け
ることが好ましい。
【0027】アニオン電着樹脂は、優れた貯蔵安定性
(黄変しない性質)、乳化安定性および顔料分散性(特
に高濃度における顔料分散性)を示す。アニオン電着樹
脂をフォトレジストと併用すると、すべての所望の色の
電着が達成されるまでは基板の上になおフォトレジスト
が存在し、その状態で高温において焼き付け硬化を行う
ことはない。アニオン電着樹脂にとって、その後で使用
される現像液により攻撃される可能性はなお存在する。
【0028】そのような不利を避けるために、本発明で
は、70mgKOH/g以下の酸価を有するアニオン電
着樹脂を含む着色電着塗料を弱塩基性現像ポジ型フォト
レジスト溶液と併用するのである。本発明の方法は、エ
ネルギーを漸増する方法を利用してフォトレジストを単
一の濃度の現像液により段階的に現像する。導電性基板
の着色する区域を露出した後、その区域に色素を電着
し、画素を形成する。要するに、本発明は、70mgK
OH/g以下の酸価を有するアニオン電着樹脂を含む電
着塗料をエネルギー漸増機能を有するポジ型フォトレジ
スト技術と組み合わせて使用することを特徴とする。例
えば、米国特許第5,645,970号明細書に開示さ
れている弱塩基性現像ポジ型フォトレジスト液を使用す
ることができる。従って、予め電着しておいた着色区域
の画素は、フォトレジストの機能に影響されることなし
に他の所望の色の画素を現像するためにその後で使用さ
れる現像液の攻撃を防御するため、80〜120℃のよ
うな標準の焼き付け乾燥温度において焼き付けることが
できる。
【0029】
【発明の効果】本発明の方法は、高度のパターン形状の
自由度および良好な作業性を有する利点を示す。さら
に、大表面積のカラーフィルターを製造することおよび
製品を極めて高い収率で得ることが可能である。
【0030】
【発明の実施の形態】図1Aおよび1Bのそれぞれは、
本発明に従う好ましい実施態様を表したものである。こ
れら二つの実施態様は共に、透明導電性基板に予めブラ
ックマトリックスを配置しておくカラーフィルターの製
造方法を対象としている。この方法は次の工程を含む。
【0031】1.透明導電性基板(2)の上にブラック
マトリックスを予備形成する工程[該ブラックマトリッ
クスは、それぞれ図1A(a)の(3)および図1B
(a)の(13)に示されるように、導電性材料または
非導電性材料から作成することができる]。
【0032】2.透明導電性基板(2)の上へポジ型フ
ォトレジストの層を塗布し、そのフォトレジスト層をフ
ォトマスクの下で露光させて異なる初期準位の露光エネ
ルギーの三つの区域を形成する工程[その際各区域の露
光エネルギーは、図1A(a)および図1B(a)に示
されるように、それぞれD1 (5)、D2 (6)、およ
びD3 (7)であり、そこでD1 はポジ型フォトレジス
トの全露光エネルギーを表し、D1 >D2 >D3 であ
る]。
【0033】3.現像液を使用してD1 (5)の露光エ
ネルギーを有するフォトレジスト層の区域を現像および
除去し、それにより当該フォトレジストの下にある導電
性基板の相当する区域を露出させ、当該区域に低い酸価
を有するアニオン電着樹脂を含む着色電着塗料を電着さ
せる工程、即ち、図1A(b)および図1B(b)に示
されるように第1の画素(8)の電着処理を行う工程。
【0034】4.基板の全表面をエネルギーIE1 で露
光させて基板の全区域に増分量のエネルギーを与える工
程[その際IE1 はD1 とD2 の間のエネルギー差であ
り、このとき、図1A(b)および図1B(b)に示さ
れるように、その初期露光エネルギーがD2 である区域
の露光エネルギーは完全露光の量(D2 +IE1
1 )(6’)にまで蓄積されており、その初期露光エ
ネルギーがD3 である区域の露光エネルギーは完全露光
の量にまで蓄積されなかった(D3 +IE1 のみ)
(7’)。
【0035】5.工程3と同じ現像液を使用して完全露
光を達成している区域(6’)のフォトレジストを現像
および除去し、それにより当該フォトレジストの下にあ
る導電性基板の相当する区域を露出させ、当該区域を低
い酸価を有するアニオン電着樹脂を含む着色電着塗料を
電着させる工程、即ち、図1A(c)/(d)および図
1B(c)/(d)に示されるように、第2の画素
(9,19)の電着処理を行う工程。
【0036】6.基板の全表面をエネルギーIE2 で露
光させて基板の全区域に増分量のエネルギーを与える工
程[その際IE2 はD2 とD3 の間のエネルギー差であ
り、このとき、図1A(b)および図1B(b)に示さ
れるように、その初期露光エネルギーがD3 (7)であ
る区域の露光エネルギーは、完全露光の量(D2 +IE
1 +IE2 =D1 )(7”)にまで蓄積されていた]。
【0037】7.工程3と同じ現像液を使用して完全露
光を達成している区域(7”)のフォトレジストを現像
および除去し、それにより当該フォトレジストの下にあ
る導電性基板の相当する区域を露出させる工程、即ち、
図1A(e)および図1B(e)に示されるように、第
3の画素(10,20)の電着処理を行う工程。
【0038】8.最後に、図1A(f)および図1B
(f)に示されるように、基板の上に保護被膜を形成す
る工程。
【0039】図2は、本発明に従ってカラーフィルター
を製造する他の一方法のいろいろな段階を示す略線図で
あるが、透明導電性基板にブラックマトリックスが配置
されていない場合である。この方法は次の工程を含む。
【0040】1.透明導電性基板(2)の上へポジ型フ
ォトレジストの層を塗布し、そのホトレジスト層をフォ
トマスクの下で露光させて異なる初期準位の露光エネル
ギーの四つの区域を形成する工程[その際各区域の露光
エネルギーは、図2(b)に示されるように、それぞれ
1 (22)、D2 (23)、D3 (24)およびD4
(25)であり、そこでD1 はポジ型フォトレジストの
全露光エネルギーを表し、D1 >D2 >D3 >D4 であ
る]。
【0041】2.現像液を使用してD1 (22)の露光
エネルギーを有するフォトレジスト層の区域を現像およ
び除去し、それにより当該フォトレジストの下にある導
電性基板の相当する区域を露出させ、当該区域に低い酸
価を有するアニオン電着樹脂を含む着色電着塗料を電着
させる工程、即ち、図2(b)に示されるように第1の
画素(26)の電着処理を行う工程。
【0042】3.基板の全表面をエネルギーIE1 で露
光させて基板の全区域に増分量のエネルギーを与える工
程[その際IE1 はD1 とD2 の間のエネルギー差であ
り、このとき、図2(b)に示されるように、その初期
露光エネルギーがD2 (23)である区域の露光エネル
ギーは完全露光の量(D2 +IE1 =D1 )(23’)
にまで蓄積されており、その初期露光エネルギーがそれ
ぞれD3 (24)およびD4 (25)である区域の露光
エネルギーは完全露光の量にまで蓄積されなかった[そ
れぞれ(D3 +IE1 )(24’)および(D4 +IE
1 )(25’)のみ]]。
【0043】4.工程2と同じ現像液を使用して完全露
光を達成している区域(23’)のフォトレジストを現
像および除去し、それにより当該フォトレジストの下に
ある導電性基板の相当する区域を露出させ、当該区域を
低い酸価を有するアニオン電着樹脂を含む着色電着塗料
を電着させる工程、即ち、図2(c)/(d)に示され
るように、第2の画素(27)の電着処理を行う工程。
【0044】5.基板の全表面をエネルギーIE2 で露
光させて基板の全区域に増分量のエネルギーを与える工
程[その際IE2 はD2 とD3 の間のエネルギー差であ
り、このとき、図2(c)/(d)に示されるように、
その初期露光エネルギーがD3 (24)である区域の露
光エネルギーは完全露光の量(D3 +IE1 +IE2
1 )(24”)にまで蓄積されていたが、しかしその
初期露光エネルギーがD4 (25)である区域の露光エ
ネルギーは完全露光の量にまで蓄積されていなかった
(D4 +IE1 +IE2 のみ)(25”)]。
【0045】6.工程2と同じ現像液を使用して完全露
光を達成している区域(24”)のフォトレジストを現
像および除去し、それにより当該フォトレジストの下に
ある導電性基板の相当する区域を露出させ、当該区域を
低い酸価を有するアニオン電着樹脂を含む着色電着塗料
を電着させる工程、即ち、図2(c)/(d)に示され
るように、第3の画素(28)の電着処理を行う工程。
【0046】7.基板の全表面をエネルギーIE3 で露
光させて基板の全区域に増分量のエネルギーを与え[そ
の際IE3 はD3 とD4 の間のエネルギー差であり、こ
のとき、その初期露光エネルギーがD4 (25)である
区域の露光エネルギーは完全露光の量(D3 +IE1
IE2 +IE3 =D1 )(25''' )にまで蓄積されて
いる]、次に工程2と同じ現像液を使用して完全露光を
達成している区域(25''' )のフォトレジストを現像
および除去し、それにより当該フォトレジストの下にあ
る導電性基板の相当する区域を露出させ、当該区域を黒
色樹脂の層でコーティングし、この導電性基板の裏側に
紫外光を照射して、前記の硬化した樹脂(26,27,
28)により与えられる遮蔽効果の下にその区域の孔を
埋めるブラックマトリックス(29)を硬化する工程
[ブラックマトリックスを形成する材料およびその製造
方法はつぎの三つを含む、即ち、(1)黒色着色剤を分
散した、熱硬化性ポジ型フォトレジストを使用し、より
小さい初期露光エネルギーを有する区域を用いてその上
にブラックマトリックスを形成する方法、(2)上記電
着塗料中に含まれたものと同じ種類のものである黒色電
着樹脂を使用し、電着法を利用して導電性基板上に黒色
電着樹脂を処理する方法、(3)感光性黒色電着樹脂を
使用し、基板を高温で焼き付けて画素(26,27,2
8)およびブラックマトリックス(29)を完全に硬化
させること、以上図2(e)に示されている通りであ
る]。
【0047】8.最後に、図1A(f)および図2
(f)に示されるように、基板の上に保護被膜を形成す
る工程。
【0048】
【実施例】本発明の実施例を以下に述べる。本発明のそ
の他の目的、特徴および利点は以下の例の説明を通して
より明確に理解されるものと確信する。
【0049】例1−低酸性度のポリエステル樹脂の合成 低酸価のポリエステル樹脂の合成を行うために従来既知
のエステル化縮合重合を用いる。使用したモノマーと溶
媒の種類と量は下記のとおりである。
【0050】 成分 量、重量% ネオペンチルグリコール 24.53 アジピン酸 3.25 イソフタル酸 7.95 イソデカノール 14.40 無水トリメリット酸 25.81 ブチルセロソルブ 5.00 2−ブタノール 20.00
【0051】上に示した化学試薬を反応器に入れる。そ
の混合物を窒素雰囲気下に高温で攪拌して反応を行わせ
る。エステル化および減圧で脱水の後、重合を停止す
る。得られた樹脂の分析結果は下記のようである。
【0052】 不揮発性成分(150℃、1時間、重量%) 75.4 酸価(mgKOH/g、固体) 48.7 粘度(25℃、cps) 45.2
【0053】例2−低酸価のポリエステル樹脂を含有す
る電着塗料の製造 低酸価ポリエステル樹脂の成分の種類と量は、下記のと
おりである。
【0054】成分 A−1 A−2 A−3 アニオンポリエステル樹脂 95.0 95.0 95.0 メラミン樹脂 (NikarakkuTM MX−40) 8.0 8.0 8.0 2−エトキシエタノールブチルエーテル 25.0 25.0 25.0 2−エトキシエタノールエチルエーテル 5.0 5.0 5.0 n−ブタノール 18.0 18.0 18.0 トリエチルアミン 2.5 2.5 2.5 脱イオン水 813.5 813.5 813.5 フタロシアニンブルー(SR−1500) 5.0 − − フタロシアニングリーン(SAX) − 5.0 −アゾレーキ顔料(CARMINE FB) − − 5.0 合計 1000 1000 1000
【0055】低酸価ポリエステル樹脂を含有する電着塗
料を調製するため次の工程を使用する。 1)上記に示した量のアニオンポリエステル樹脂、メラ
ミン樹脂(NikarakkuTM MX−40)、2−
エトキシエタノールブチルエーテル、2−エトキシエタ
ノールエチルエーテル、n−ブタノールおよびトリエチ
ルアミンを秤量し、それらの試薬を一つの容器に入れ、
攪拌して混合する。
【0056】2)上記に示した量の顔料を秤量し、それ
らを前記の混合物に添加し、攪拌して混合する。 3)ミルにより前記の混合物を磨砕分散する。使用する
磨砕用ビーズ球は0.8〜1.2μmの平均粒径を有す
る。 4)攪拌しながら脱イオン水を加えて前記の混合物を乳
化させる。そして 5)その混合物を5μmのフィルターで濾過する。
【0057】例 3 2.2μmの厚みの米国特許第5,645,970号明
細書に開示されている弱塩基性現像液に相当するポジ型
フォトレジストを導電性透明ガラス基板上に形成した。
その基板の厚みは0.7mmであり、予め配置されたブ
ラックマトリックスを有していた。僅かに三分の一の光
透過面積を有するフォトマスクを注意深く動かすことに
より使用して、それぞれ250、150および50mJ
/cm2 のエネルギー露光(100%、 60%および
20%)を行い、異なる初期準位の三つの区域を形成し
た。
【0058】0.5%Na2 SiO3 を含む現像液を使
用して、250mJ/cm2 の初期の露光区域(即ち、
100%初期露光区域)を現像して除いた。次に、赤い
顔料を含む熱硬化性樹脂をその導電性基板の露出表面の
上に電着した。電着工程は、25℃において50Vの電
圧で20秒間行われた。電着工程が完了した後、基板を
脱イオン水で洗浄し、90℃で10分間乾燥した。次
に、100mJ/cm2 の増分露光エネルギーを受ける
ように、フォトレジスト全体を光源で露光した。これは
第2区域(初めに150mJ/cm2 、即ち60%初期
露光エネルギー)および第3区域(初めに50mJ/c
2 、即ち10%初期露光エネルギー)において蓄積露
光エネルギーをもたらして、それぞれ250mJ/cm
2 (完全露光)および150mJ/cm2 (完全露光の
60%)に上昇させた。次に、同様にして、同じ0.5
%Na2 SiO3 を含む現像液を使用して、前記の完全
露光された区域を現像および除去した。これに続いて同
様の条件下に緑の顔料を含む熱硬化性樹脂をその導電性
基板の露出表面の上に電着し、次いで乾燥した。さらに
100mJ/cm2 の増分露光エネルギーを受けるよう
に、フォトレジスト全体を再び光源で露光した。これは
第3区域において蓄積露光エネルギーをもたらして、2
50mJ/cm2 (100%露光)に上昇させた。同じ
0.5%Na2 SiO3 を含む現像液を使用してこの区
域を現像および除去した。これに続いて再び同様な条件
下で青の顔料を含む熱硬化性樹脂をその導電性基板の露
出表面上に電着し、乾燥した。最後に、基板全体を10
0mJ/cm2 のエネルギーで露光し、残存フォトレジ
ストを0.5%Na2 SiO3 現像液で除去し、基板を
260℃で1時間完全硬化させ、赤、緑、青、三画素の
処理を完了した。
【0059】本発明の好ましい実施態様の上記の説明
は、例示と説明の目的で提供されたものである。自明な
修正ないし変更は上記の教示により可能である。これら
の実施態様は本発明の原理とその実際的応用の最良の例
による説明を提供するために選択して記述したので、そ
れにより当業者は意図する特定の用途に適するように本
発明をいろいろな実施態様において或いはいろいろな修
正を加えて利用することができる。そのような修正及び
変更のすべては、添付の特許請求の範囲を正当に、合法
的に、かつ公正に権利を付与されている範囲に従って解
釈されるならば、該特許請求の範囲によって規定された
本発明の範囲内に入る。
【図面の簡単な説明】
【図1A】(a)〜(f)は、本発明に従ってカラーフ
ィルターを製造する方法のいろいろな段階を示す略線図
であり、その中で透明導電性基板にはブラックマトリッ
クスが予め配置されている。
【図1B】(a)〜(f)は、本発明に従ってカラーフ
ィルターを製造する別の方法のいろいろな段階を示す略
線図であり、その中で透明導電性基板にはブラックマト
リックスが予め配置されている。
【図2】(a)〜(f)は、本発明に従ってカラーフィ
ルターを製造する他の方法のいろいろな段階を示す略線
図であり、その中で透明導電性基板にはブラックマトリ
ックスは配置されていない。
フロントページの続き (72)発明者 鄭淑惠 台湾新竹市長春街154巷14號 (72)発明者 鄭華チ 台湾新竹縣チョン林文山街16巷13號 (72)発明者 呉耀庭 台湾桃園縣平鎭市貿西路16巷1號 (72)発明者 チャン明香 台湾新竹縣竹東鎭東寧路二段252號 (72)発明者 謝パオ如 台湾基隆市七堵區東新街73巷8號3樓 (72)発明者 安川 淳一 神奈川県茅ヶ崎市東海岸南2−13−13 (72)発明者 桑原 一 千葉県習志野市東習志野4−6−3−302 Fターム(参考) 2H048 BB02 BB14 BB42 2H096 AA28 BA09 CA12 EA12 GA09 HA30

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)透明導電性基板の上にポジ型フォ
    トレジスト層を塗布し、そのポジ型フォトレジスト層を
    露光させて露光エネルギーの異なる初期準位の三または
    四の区域を形成させる工程[その際各区域の露光エネル
    ギーは順次D1 、D2 、D3 (およびD4 )であり、D
    1 はポジ型フォトレジストの全露光エネルギーを表し、
    1 >D2 >D3 (>D4 )である、] (b)現像液を使用してD1 の露光エネルギーを有する
    フォトレジト層の区域を現像および除去し、それにより
    フォトレジストの下にある導電性基板の相当する区域を
    露出させ、当該区域を所望の色の画素配置に仕上げるよ
    うに70mgKOH/g以下の酸価(Acid Val
    ue)を有するアニオン電着樹脂を含む着色電着塗料を
    電着させる工程、(c)基板の全表面をエネルギーIE
    n で露光させて基板の全区域に増分量のエネルギーを与
    える工程[その際IEn はDn とDn+1 の間のエネルギ
    ー差であり、nの定義は次のとおりである、(i)露光
    エネルギーの異なる初期準位の三区域が基板上に形成さ
    れる場合、nは順次1および2であり、(ii)露光エネ
    ルギーの異なる初期準位の四区域が基板上に形成される
    場合、nは順次1、2および3である](d)工程
    (c)(i)または(ii)における各露光時の後、工程
    (b)で使用したのと同一の現像液を使用して全露光を
    達成する区域のフォトレジストを現像および除去し、そ
    れによりフォトレジストの下にある導電性基板の相当す
    る区域を露出させ、その後当該区域を他の所望の色の画
    素配置に仕上げるように低酸価アニオン電着樹脂を含む
    着色電着塗料を電着させる工程、(e)画素配置のすべ
    てが達成されるまで工程(c)および(d)を繰返し行
    う工程、および(f)基板の上に保護被膜を形成する工
    程、を含むカラーフィルターの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記アニオン電着樹脂が、カルボキシル
    基を有するポリエステル樹脂である、請求項1に記載の
    カラーフィルターの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記アニオン電着樹脂が20〜70mg
    KOH/gの酸価を有する、請求項1に記載のカラーフ
    ィルターの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記アニオン電着樹脂が、架橋性硬化
    剤、有機溶媒、中和剤若しくは染料、顔料またはそれら
    の混合物から成る着色剤をさらに含む、請求項1に記載
    のカラーフィルターの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記架橋性硬化剤が、メチル化メラミン
    樹脂、ブチル化メラミン樹脂、メチル化メタノールメラ
    ミン樹脂、ブチル化メタノールメラミン樹脂およびベン
    ゾグアナミン樹脂の一種又は二種以上から成る、請求項
    4に記載のカラーフィルターの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記顔料が、アゾレーキ有機顔料、キナ
    クリドン有機顔料、フタロシアニン有機顔料、イソイン
    ドリノン有機顔料、アントラキノン有機顔料、チオイン
    ジゴ有機顔料、クロムイエロー、クロムブルー、酸化
    鉄、クロムバーミリオン、クロムグリーン、ウルトラマ
    リン、プルシャンブルー、コバルトグリーン、エメラル
    ドグリーン、チタン白およびカーボンブラックの一種又
    は二種以上から成る、請求項4に記載のカラーフィルタ
    ーの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記染料が、アゾ染料、アントラキノン
    染料、ベンゾジフラノン染料および濃縮メチン染料の一
    種又は二種以上から成る、請求項4に記載のカラーフィ
    ルターの製造方法。
  8. 【請求項8】 露光エネルギーの異なる初期準位の三区
    域が基板上に形成される場合において、D1 、D2 およ
    びD3 がそれぞれ100%より40%まで、85%より
    20%までおよび70%より0%までを表す、請求項1
    に記載のカラーフィルターの製造方法。
  9. 【請求項9】 D1 、D2 およびD3 がそれぞれ100
    %より70%まで、70%より40%までおよび40%
    より0%までを表す、請求項8に記載のカラーフィルタ
    ーの製造方法。
  10. 【請求項10】 露光エネルギーの異なる初期準位の四
    区域が基板上に形成される場合において、D1 、D2
    3 およびD4 がそれぞれ100%より40%まで、8
    5%より20%まで、70%より5%までおよび50%
    より0%までを表す、請求項1に記載のカラーフィルタ
    ーの製造方法。
  11. 【請求項11】 露光エネルギーの異なる初期準位の四
    区域が基板上に形成される場合において、D1 、D2
    3 およびD4 がそれぞれ100%より80%まで、8
    0%より50%まで、50%より30%までおよび30
    %より0%までを表す、請求項10に記載のカラーフィ
    ルターの製造方法。
  12. 【請求項12】 工程(a)が、多重露光密度を有する
    一つのフォトマスクを用いる1度の露光工程、所定の露
    光パターンを有する一つのフォトマスクを用い該フォト
    マスクを移動することにより基板のフォトレジスト上に
    露光エネルギー度の異なる区域を形成する1度の露光工
    程、又は複数のフォトマスクを用いて初期露光エネルギ
    ーの異なる所望の3つの区域を基板のフォトレジスト上
    に形成する1度の露光工程を含む、請求項1に記載のカ
    ラーフィルターの製造方法。
  13. 【請求項13】 工程(c)の現像液が、炭酸ナトリウ
    ム、炭酸水素ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、水酸
    化テトラアルキルアンモニウム、水酸化ナトリウムおよ
    び水酸化カリウムの一種又は二種以上の水溶液から成
    る、請求項1に記載のカラーフィルターの製造方法。
  14. 【請求項14】 工程(e)において、基板に赤、緑お
    よび青色を含む着色電着塗料で選択的または順次塗装す
    る、請求項1に記載のカラーフィルターの製造方法。
  15. 【請求項15】 露光エネルギーの異なる初期準位の三
    区域が基板上に形成される場合において、予め基板にブ
    ラックマトリックスを配置しておく、請求項1に記載の
    カラーフィルターの製造方法。
  16. 【請求項16】 前記ブラックマトリックスを形成する
    材料が、クロムおよび/またはニッケルの合金または酸
    化物またはそれらの混合物若しくは有機ポリマー塗料組
    成物であってその中に黒色顔料が分散されているもので
    ある、請求項1に記載のカラーフィルターの製造方法。
  17. 【請求項17】 露光エネルギーの異なる初期準位の四
    区域が基板上に形成されている場合において、すべての
    画素の電着が完了するまで工程(c)および(d)を繰
    返し、黒色樹脂を基板の最後の区域の上に塗布する、請
    求項1に記載のカラーフィルターの製造方法。
  18. 【請求項18】 すべての色の電着樹脂を完全に硬化さ
    せるために工程(e)の後に再び基板を焼き付ける工程
    をさらに含む、請求項1に記載のカラーフィルターの製
    造方法。
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