JP2000260026A - 信号解析方法および光記録媒体の検査方法 - Google Patents

信号解析方法および光記録媒体の検査方法

Info

Publication number
JP2000260026A
JP2000260026A JP11059322A JP5932299A JP2000260026A JP 2000260026 A JP2000260026 A JP 2000260026A JP 11059322 A JP11059322 A JP 11059322A JP 5932299 A JP5932299 A JP 5932299A JP 2000260026 A JP2000260026 A JP 2000260026A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
signal waveform
recording medium
optical recording
waveform
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11059322A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Fukuda
博之 福田
Masafumi Hikasa
雅史 日笠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP11059322A priority Critical patent/JP2000260026A/ja
Publication of JP2000260026A publication Critical patent/JP2000260026A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】信号波形の測定、解析において、従来の方法だ
けでは十分に除去仕切れなかった信号群の中から更に測
定すべき信号を効率よく判定選別し、自動測定の精度を
向上させることのできる信号解析方法およびその方法を
用いた光記録媒体の検査方法を提供する。 【解決手段】少なくとも信号波形を測定する手段および
測定された信号波形に基づいて計算する手段を有する信
号解析装置を用い、該信号解析装置に入力された信号波
形における波形の最大値および最小値を計測し、次に該
最大値よりも小さく、最小値よりも大きな信号レベルV
sを設定し、該信号レベルVsと前記信号波形の交錯する
時間軸上の点を計測し、その時間間隔があらかじめ設定
された範囲内にある信号波形を選別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、信号解析方法およ
びその方法を用いた光記録媒体の検査方法に関し、とく
に、複数の周波数の信号が混在する信号群の中から測定
すべき信号のみを効率よく選別して測定の精度を向上さ
せることができる信号解析方法およびその方法を用いた
光記録媒体の検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ等の計算装置とオシロスコ
ープ等の信号波形を測定する装置を連動させ、信号波形
の振幅レベル等を自動測定することは一般に行われてい
る。通常、入力した信号には複数の周波数の信号が混在
している場合が多いので、不要な信号成分を除去するた
めに、オシロスコープに入力する前に高周波除去フィル
ターに通してノイズを除去したり、オシロスコープに入
力後、信号波形をフーリエ変換等の演算処理で補正する
処理を行っている。しかし、それでも除去できない信号
が残るので、不要な信号も計測し、測定精度を低下させ
ることとなっていた。
【0003】たとえば図5に、光記録媒体の検査におい
て、光記録媒体記録再生装置からオシロスコープに取り
込んだ信号波形の例を示すが、たとえば検査のために測
定すべき振幅レベルがAである場合にも、Bの振幅レベ
ルを測定してしまうという不都合が生じることがあっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、信号
波形の測定、解析において、従来の方法だけでは十分に
除去仕切れなかった信号群の中から更に測定すべき信号
を効率よく判定選別し、自動測定の精度を向上させるこ
とのできる信号解析方法およびその方法を用いた光記録
媒体の検査方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、少なく
とも信号波形を測定する手段および測定された信号波形
に基づいて計算する手段を有する信号解析装置を用い、
該信号解析装置に入力された信号波形における波形の最
大値および最小値を計測し、次に該最大値よりも小さ
く、最小値よりも大きな信号レベルVsを設定し、該信
号レベルVsと前記信号波形の交錯する時間軸上の点を
計測し、その時間間隔があらかじめ設定された範囲内に
ある信号波形を選別することを特徴とする信号解析方法
によって達成される。
【0006】また、本発明の目的は、少なくとも光記録
媒体記録再生装置、信号波形を測定する手段および測定
された信号波形に基づいて計算する手段を有する検査装
置を用い、光記録媒体記録再生装置から出力した再生信
号波形を、前記信号波形を測定する手段に入力した後、
前記計算手段に転送し、該信号波形における波形の最大
値および最小値を計測し、次に該最大値よりも小さく、
最小値よりも大きな信号レベルVsを設定し、該信号レ
ベルVsと前記信号波形の交錯する時間軸上の点を計測
し、その時間間隔があらかじめ設定された範囲内にある
信号波形を選別して、検査のための所定の処理を行うこ
とを特徴とする光記録媒体の検査方法によって達成され
る。
【0007】また、上記において、前記信号波形の選別
および検査のための所定の処理に際し、光記録媒体に記
録されているインデックス信号を検出してから、タイマ
ー回路に設定された遅延時間経過後のセクターからの再
生信号波形を測定することが好ましい。このようにする
ことによって、検査対象とするセクターを正確に特定で
きる。
【0008】このような信号解析方法においては、信号
波形測定手段(たとえば、オシロスコープ)に入力した
信号波形データを計算手段(たとえば、コンピュータ)
に転送し、その波形の最大値および最小値を計測する。
次に該最大値よりも小さく、最小値よりも大きな信号レ
ベルVsを設定し、該信号レベルVsと前記信号波形の交
錯する点の時間軸上の間隔を順次測定する。コンピュー
タには、あらかじめ測定すべき信号の周波数に対応す
る、該信号レベルVsと前記信号波形の交錯する点間の
時間間隔の範囲を設定しておく。そして、測定した信号
波形の時間軸上の間隔があらかじめ設定した範囲内にあ
るか否かを判定し、範囲内にある信号波形のみを以後の
解析工程に送る。したがって、測定対象となるべき信号
波形のみが効率よく取り出され、検査等のために処理、
解析され、不要な信号は処理、解析対象外として除去さ
れる。
【0009】上記において、信号波形の最大値を
max、最小値をVmin、平均値をVaとすると、信号レ
ベルVsを、Va−(Vmax−Vmin)/8≦Vs≦Va
(Vmax−Vm in)/8の範囲で設定することが好まし
い。このようにすることによって、測定精度が良好にな
る。
【0010】また、上記において、信号レベルVsと信
号波形の交錯する時間軸上の連続する3点以上を計測
し、その時間間隔があらかじめ設定された範囲内にある
信号波形を選別することが好ましい。このようにするこ
とによって、信号の選別をさらに正確に行うことができ
る。
【0011】この信号解析方法を光記録媒体の検査に適
用すれば、検査対象とすべき信号波形のみが効率よく取
り出され、検査の精度、信頼性が向上する。
【0012】また、光記録媒体の検査方法を光記録媒体
の製造工程に適用し、基板上に少なくとも記録層を形成
した後に、上記の検査方法を用いて選別を行うことによ
り、品質の良い光記録媒体を効率よく製造することがで
きる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の望ましい実施の
形態について図面を参照しながら説明する。
【0014】図1は、本発明の一実施態様に係る信号解
析方法の実施に用いる装置を示しており、とくに、光記
録媒体の検査に用いる装置に本発明を適用した場合を示
している。図1において、1は光記録媒体を示してお
り、光記録媒体記録再生装置2により、回転される光記
録媒体1から記録情報が再生される。記録情報は、たと
えば光学的に検知するピックアップ3によって読み取ら
れる。光記録媒体1を回転させながらピックアップ3を
径方向に走査することにより、実質的に全記録領域の記
録情報を読み取ることができるようになっている。
【0015】ピックアップ3で検知された信号波形は、
再生信号として出力され、信号波形測定装置としてのオ
シロスコープ4によって測定される。また、光記録媒体
1には、トラック1周に対し1回発生するインデックス
信号が存在し、光記録媒体1の製造段階で記録されてい
る。このインデックス信号が、光記録媒体記録再生装置
2から出力される。出力されたインデックス信号は、イ
ンデックス信号検出回路5によって検出される。
【0016】光記録媒体1におけるトラック、セクタ
ー、インデックス信号の関係は、たとえば図2に示すよ
うになる。すなわち、光記録媒体1の情報記録領域に、
同心円状または渦巻き状の溝状にトラック11が形成さ
れており、そのトラック11が複数のセクター12に分
割されており、トラック1周に対し1回発生するように
インデックス信号13が記録されている。
【0017】上記インデックス信号検出回路5は、タイ
マー回路6に接続されている。タイマー回路6には、特
定の遅延時間が設定されており、インデックス信号を検
出してから該特定の遅延時間経過時に、トリガ信号を出
力する。タイマー回路6には複数の遅延時間が設定され
てもよく、その場合には、複数の特定の遅延時間経過時
にそれぞれトリガ信号を出力する。
【0018】前述のオシロスコープ4および上記タイマ
ー回路6は、計算手段としてのコンピュータ7に接続さ
れている。コンピュータ7では、タイマー回路6からの
トリガ信号に基づいて、オシロスコープ4からの波形信
号を、本発明方法にしたがって選別し、検査のための必
要な処理を行う。
【0019】このような検査システムを用いて、本発明
に係る信号解析方法、とくに、光記録媒体の検査方法
は、次のように行われる。
【0020】光記録媒体の検査すべき特性として変調度
を測定する場合について説明する。ここで言う変調度と
は、光記録媒体の情報記録面に情報再生光ビームを照射
したときに、情報記録面に記録された凹凸のピット、溝
による光の回折あるいは反射率の高低や磁気光学的な光
の位相差によってもたらされる再生信号レベルの差(振
幅)を、全反射光量和のレベルで割った値である。
【0021】変調度=再生信号レベルの最大と最小の差
(振幅)/全反射光量和全反射光量和は光記録媒体の表
面上のフラットな部分を照射して測定する。
【0022】図2に示したように、光記録媒体1の表面
上には渦巻き状または同心円状に溝状のトラック11が
形成されており、トラック11は更に複数のセクター1
2で構成されている。更にセクター12は、一般に、デ
ータを読み書きできるデータ部とあらかじめアドレス情
報が埋め込まれているヘッダー部とで構成されている。
ヘッダー部には信号の同期をとるためのVFO部、アド
レス情報であることを示すアドレスマーク(AM)部、
そしてセクター番号が書かれているアドレス部等があ
る。つまり、一般に、先頭から、VFO部、AM部、ア
ドレス部、その他の記録部、データ部と順に配置されて
いる。
【0023】次に、このヘッダ部の変調度を測定する手
順について図3を参照しながら説明する。
【0024】反射光は上記の如く光記録媒体記録再生装
置2が読み取り、オシロスコープ4に送られる。信号波
形をオシロスコープ4に入力して、その信号波形をコン
ピュータ7に取り込むには取り込む信号の位置を指定し
なければならない。すなわち、トリガを掛けなければな
らない。トリガは電圧や時間で掛けることができる。上
記のインデックス信号を検出した後、所定の時間だけ遅
らしてトリガを掛ければ、測定したいセクターのヘッダ
ーの信号を取り込むことができる。セクターの先頭の信
号を取り込めたら、測定したい信号を選別して極大値や
極小値またはその極大値から極小値を引いた振幅レベル
等の測定が可能となる。
【0025】通常、光記録媒体を検査する場合、時間短
縮を計るために全トラックを測定せず、最内周と最外周
および中央に位置するトラックを測定する。トラック内
にあるセクターの測定結果の平均値をトラック全体の評
価とするが、これも時間短縮を計るため、すべてのセク
ターを測定せず、セクターを選択して測定する。まず、
光記録媒体(光ディスク)を光記録媒体記録再生装置2
(ドライブ)にセットして回転させる(ステップS
1)。ピックアップ3を測定対象となるトラックまで径
方向に移動する(ステップS2)。
【0026】トラックの選択、セクターの選択について
は、トラックを特定後、インデックス信号検出回路5に
よりインデックス信号を検出する。このインデックス信
号検出からタイマー回路6によって特定時間だけ遅らせ
た後トリガ信号が出力され、該トリガ信号出力後の最初
のセクターマークが検出され、それ以降の該セクターに
おける再生信号の信号波形がコンピュータ7で処理され
る。すなわち、トリガ信号出力後の最初に発生するセク
ターマーク信号の検出が、コンピュータ7での処理対象
として取り込まれる信号波形のトリガとされる。セクタ
ーマークとそのセクターは対応しており、かつ、セクタ
ーマークはそのセクターの冒頭に付されているので、こ
のセクターマーク信号の検出によってセクターが特定さ
れる。特定されたセクターの信号波形が、上記トリガを
掛けられることにより、コンピュータ7に取り込まれる
(ステップS3)。また、タイマー回路6を複数持つこ
とによって(複数の遅延時間を設定することによっ
て)、1トラックの中の特定の複数セクターの波形を取
り出すことができる。
【0027】これら光記録媒体記録再生装置2、ピック
アップ3、オシロスコープ4、インデックス信号検出回
路5、タイマー回路6、コンピュータ7は、それぞれ別
個の装置として構成しても良いが、一部または全部が一
つの装置に組み込まれていても良い。一例を図4に示
す。図4においては、インデックス信号検出回路および
タイマー回路が、デジタルオシロスコープに内蔵されて
いる。
【0028】測定するセクターは極力トラック内に偏ら
ず分散するように選択する。たとえば、トラック内に1
6セクターあると、インデックス信号から1,3,5,
7,9,11,13,15番目のセクターというように
選択する。トラック内のセクター数やセクター長さはあ
らかじめ判っているので、測定したいセクターのトラッ
ク上の位置が判る。
【0029】コンピュータ7による自動測定では、信号
波形を信号強度の軸および時間軸の2次元の座標データ
としてコンピュータ7に転送し、座標データを解析して
測定するが、信号波形には似通った不要な信号も混在し
ているので、従来方法では、不要な信号も測定し、精度
が低かった。
【0030】本発明の方法では、まず入力された信号波
形における波形の最大値Vmaxおよび最小値Vminを計測
する。次にVmaxよりも小さく、Vminよりも大きな信号
レベルVsを設定する。信号レベルVsは、VmaxとVmin
の間であればよいが、信号波形の平均値をVaとする
と、Va−(Vmax−Vmin)/8≦Vs≦Va+(Vmax
min)/8の範囲で設定することが好ましい。このよ
うにすることによって、測定精度が良好になる。
【0031】つづいて、信号レベルVsと前記信号波形
の交錯する時間軸上の点を計測し、その時間間隔があら
かじめ設定された範囲内にある信号波形を選別し、範囲
外の信号は除外する。時間間隔の選別の方法としては、
種々の方法を用いることができるが、信号レベルVs
信号波形の交錯する時間軸上の連続する3点以上を計測
し、その時間間隔が設定された範囲内にある信号波形を
選別することが好ましい。例えば、設定される時間間隔
としてΔt1、Δt2の2つの時間範囲をあらかじめ設定
し、図5におけるtA、tB、tCのような連続する3点
についてtB−t AがΔt1の範囲内に入っており、か
つ、tC−tBがΔt2の範囲内に入っている信号波形の
みを選別するというものである。このようにすることに
よって、信号の選別をさらに正確に行うことができる。
この場合、Δt1、Δt2は、0.9≦(tB−tA)/
(tC−tB)≦1.1となるような範囲に設定すること
が、測定精度が良好になるので好ましい。そして、tA
とtBの間の極小点(あるいは極大点)とtBとtCの間
の極大点(あるいは極小点)を計測し、信号の振幅(極
大−極小)を求める(ステップS4)。
【0032】このように、計測された時間間隔があらか
じめ設定された範囲内にある信号波形のみを選別して検
査、評価に供するので、解析に不要な信号が効率よく除
外される。たとえば図5に示した例では、解析に不要な
Bの振幅レベルは除外され、Aの振幅レベルのみ効率よ
く測定、検査される。
【0033】コンピュータ7で演算処理された結果は、
必要に応じて記録、あるいは表示される(ステップS
5)。
【0034】その後必要に応じて、測定するセクターを
変え、さらに必要に応じて測定するトラックを変える。
【0035】このように、本発明においては、従来の方
法では十分に分離できなかった複数の周波数の信号が混
在する波形信号群の中から、光記録媒体の検査に必要な
測定すべき信号のみを効果的に選別し、自動測定の精
度、信頼性を向上することができる。
【0036】なお、本発明において、光記録媒体として
はとくに限定されず、光を用いてデータを書き込むもの
または記録部位各部の光学的性質(光反射率、分光反射
率、反射光の光偏波状態など)の変化または差異に基づ
いてデータの読み取りを行う光磁気記録媒体、相変化型
光記録媒体などの追記型または書換可能型の光記録媒体
などが用いられる。
【0037】相変化型光記録媒体は、通常透明な基板上
に記録層を設けたものであり、記録層構成に、レーザ光
により結晶とアモルファスとの可逆変化が可能な特定の
金属が用いられている。基板上の層構成としては、たと
えば、透明な基板上に、少なくとも第1保護層/記録層
/第2保護層/反射層を有する層構成とすることができ
る。
【0038】相変化型光記録媒体の記録層には、たとえ
ば、Te−Ge−Sb−Pd合金、Te−Ge−Sb−
Pd−Nb合金、Nb−Ge−Sb−Te合金、Pt−
Ge−Sb−Te合金、Ni−Ge−Sb−Te合金、
Ge−Sb−Te合金、Co−Ge−Sb−Te合金、
In−Sb−Te合金、In−Se合金、およびこれら
を主成分とする合金が用いられる。とくにTe−Ge−
Sb−Pd合金、Te−Ge−Sb−Pd−Nb合金
が、記録消去再生を繰り返しても劣化が起こり難く、さ
らに熱安定性が優れているので好ましい。とくに望まし
い記録膜組成としては、たとえば次式で表される範囲に
あることが熱安定性と繰り返し安定性に優れている点か
ら好ましい。
【0039】 Mz(SbxTe(1-x)1-y-z(Ge0.5Te0.5y 0.35≦x≦0.5 0.20≦y≦0.5 0 ≦z≦0.05 ここでMはパラジウム、ニオブ、白金、銀、金、コバル
トから選ばれる少なくとも一種の金属、Sbはアンチモ
ン、Teはテルル、Geはゲルマニウムを表す。また、
x、y、zおよび数字は各元素の原子の数(各元素のモ
ル数)を表す。とくにパラジウム、ニオブについては少
なくとも一種を含むことが好ましい。この場合zは0.
0005以上であることが好ましい。これら合金を、基
板上に設けられた第1保護層上に、たとえばスパッタリ
ングで膜付けし、記録層が形成される。
【0040】第1保護層および第2保護層は、記録層を
機械的に保護するとともに、基板や記録層が記録による
熱によって変形したり記録消去再生特性が劣化したりす
るのを防止したり、記録層に耐湿熱性や耐酸化性を持た
せる役割を果たす。このような保護層としてはZnS、
SiO2、Ta25、ITO、ZrC、TiC、MgF2
などの無機膜やそれらの混合膜が使用できる。とくにZ
nSとSiO2およびZnSとMgF2の混合膜は耐湿熱
性に優れており、さらに記録消去再生時の記録層の劣化
を抑制するので好ましい。
【0041】反射層としては、金属または、金属酸化
物、金属窒化物、金属炭化物などと金属との混合物、た
とえばZr、Cr、Ta、Mo、Si、Al、Au、P
d、Hfなどの金属やこれらの合金、これらとZr酸化
物、Si酸化物、Si窒化物、Al酸化物などを混合し
たものを使用できる。とくにAl、Au、Taやそれら
の合金やAl、Hf、Pdの合金などは膜の形成が容易
であり好ましい。
【0042】基板上に、第1保護層、記録層、第2保護
層、反射層を形成する方法としては、真空雰囲気中での
薄膜形成方法、たとえばスパッタリング法、真空蒸着
法、イオンプレーティング法などを用いることができ
る。とくに組成、膜厚のコントロールが容易なことから
スパッタリング法が好ましい。
【0043】基板としては、基板側から記録再生を行う
ためにはレーザ光が良好に透過する材料を用いることが
好ましく、たとえばポリメチルメタアクリレート樹脂、
ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹脂、エポキシ
樹脂などの有機高分子樹脂、それらの混合物、共重合体
物などやガラスなどを用いることができる。中でも、昨
今はポリカーボネート樹脂が主流となっている。
【0044】基板は、円盤体に成形されるものである。
成型方法はとくに限定しないが、たとえば射出成形によ
ることができ、金型内に、表面に所定のグルーブやピッ
ト雄型が形成されたスタンパを装着し、スタンパからの
転写により、表面に所望のトラックが形成された基板を
形成できる。
【0045】基板の大きさは、光記録媒体ドライブ装置
からの要求規格に合わせる必要がある。たとえば、直径
90mmや120mmあるいは130mmの基板に成形するこ
となどが規定される。
【0046】このような基板上に、順に、少なくとも第
1保護層/記録層/第2保護層/反射層が積層される。
この反射層の上に、さらに有機樹脂保護層を設けてもよ
い。有機樹脂保護層としては、重合性モノマーおよびオ
リゴマーを主成分とする光硬化性樹脂組成物や、熱硬化
性樹脂組成物を用いることができる。さらに、このよう
にして作製した光記録媒体2枚を接着剤等で貼り合わ
せ、貼り合わせ型の光記録媒体としてもよい。
【0047】このようにして作製した光記録媒体を、本
発明の検査方法によって検査する。検査には、たとえば
図4に示すような装置を用いる。光記録媒体を光記録媒
体記録再生装置によって読み取り、オシロスコープに送
られる波形信号のうち検査に必要な信号のみを効率よく
選別して、振幅レベルを測定する。振幅レベルが規準値
の範囲内に入っていれば、合格と判定し、規準値から外
れていれば、不合格と判定する。検査に必要な信号のみ
を効率よく選別して検査を行うことによって、検査の精
度、信頼性を向上することができる。
【0048】また、光記録媒体の製造工程において、本
発明の検査方法によって検査を行うことにより、不良品
を効率よく選別できるため、品質の良い光記録媒体を効
率よく製造することができる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の信号解析
方法によれば、従来の方法では十分に分離できなかった
複数の周波数の信号が混在する信号群の中から測定すべ
き信号のみを効率よく選別し、自動測定の精度を向上す
ることができる。
【0050】また、本発明の光記録媒体の検査方法によ
れば、検査の精度、信頼性を向上することができる。
【0051】また、本発明の光記録媒体の製造方法によ
れば、品質の良い光記録媒体を効率よく製造することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施態様に係る方法の実施に用い
る光記録媒体の検査装置の概略構成図である。
【図2】 光記録媒体におけるトラック、セクター、イ
ンデックス信号の関係を示す光記録媒体の概略平面図で
ある。
【図3】 本発明の一実施態様に係る光記録媒体の検査
方法における制御のフローチャートである。
【図4】 本発明の実施に用いる光記録媒体の検査装置
の一例を示す図である。
【図5】 光記録媒体からの信号波形の一例を示す測定
チャートである。
【符号の説明】
1 光記録媒体 2 光記録媒体記録再生装置 3 ピックアップ 4 信号波形測定手段としてのオシロスコープ 5 インデックス信号検出回路 6 タイマー回路 7 計算手段としてのコンピュータ 11 トラック 12 セクター 13 インデックス信号

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも信号波形を測定する手段およ
    び測定された信号波形に基づいて計算する手段を有する
    信号解析装置を用い、該信号解析装置に入力された信号
    波形における波形の最大値および最小値を計測し、次に
    該最大値よりも小さく、最小値よりも大きな信号レベル
    sを設定し、該信号レベルVsと前記信号波形の交錯す
    る時間軸上の点を計測し、その時間間隔があらかじめ設
    定された範囲内にある信号波形を選別することを特徴と
    する信号解析方法。
  2. 【請求項2】 信号波形の最大値をVmax、最小値をV
    min、平均値をVaとすると、信号レベルVsを、Va
    (Vmax−Vmin)/8≦Vs≦Va+(Vmax−Vmin)/
    8の範囲で設定する請求項1記載の信号解析方法。
  3. 【請求項3】 信号レベルVsと信号波形の交錯する時
    間軸上の連続する3点以上を計測し、その時間間隔があ
    らかじめ設定された範囲内にある信号波形を選別する請
    求項1または2記載の信号解析方法。
  4. 【請求項4】 少なくとも光記録媒体記録再生装置、信
    号波形を測定する手段および測定された信号波形に基づ
    いて計算する手段を有する検査装置を用い、光記録媒体
    記録再生装置から出力した再生信号波形を、前記信号波
    形を測定する手段に入力した後、前記計算手段に転送
    し、該信号波形における波形の最大値および最小値を計
    測し、次に該最大値よりも小さく、最小値よりも大きな
    信号レベルVsを設定し、該信号レベルVsと前記信号波
    形の交錯する時間軸上の点を計測し、その時間間隔があ
    らかじめ設定された範囲内にある信号波形を選別して、
    検査のための所定の処理を行うことを特徴とする光記録
    媒体の検査方法。
  5. 【請求項5】 信号波形の最大値をVmax、最小値をV
    min、平均値をVaとすると、信号レベルVsを、Va
    (Vmax−Vmin)/8≦Vs≦Va+(Vmax−Vmin)/
    8の範囲で設定する請求項4記載の光記録媒体の検査方
    法。
  6. 【請求項6】 信号レベルVsと信号波形の交錯する時
    間軸上の連続する3点以上を計測し、その時間間隔があ
    らかじめ設定された範囲内にある信号波形を選別する請
    求項4または5記載の光記録媒体の検査方法。
  7. 【請求項7】 前記信号波形の選別および検査のための
    所定の処理に際し、光記録媒体に記録されているインデ
    ックス信号を検出してから、タイマー回路に設定された
    遅延時間経過後のセクターからの再生信号波形を測定す
    る、請求項4〜6のいずれかに記載の光記録媒体の検査
    方法。
  8. 【請求項8】 基板上に少なくとも記録層を形成した後
    に、請求項4〜7のいずれかに記載の検査方法を用いて
    選別を行うことを特徴とする光記録媒体の製造方法。
JP11059322A 1999-03-05 1999-03-05 信号解析方法および光記録媒体の検査方法 Pending JP2000260026A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11059322A JP2000260026A (ja) 1999-03-05 1999-03-05 信号解析方法および光記録媒体の検査方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11059322A JP2000260026A (ja) 1999-03-05 1999-03-05 信号解析方法および光記録媒体の検査方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000260026A true JP2000260026A (ja) 2000-09-22

Family

ID=13110020

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11059322A Pending JP2000260026A (ja) 1999-03-05 1999-03-05 信号解析方法および光記録媒体の検査方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000260026A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20010038603A1 (en) Rewritable compact disk and manufacturing method thereof
JP2000113514A (ja) 相変化型光ディスク
KR100621567B1 (ko) 광학적 정보 기록 방법, 광학적 정보 기록 장치 및 광학적정보 기록 매체
CN100437764C (zh) 光学数据载体的质量测试方法
TWI334596B (en) Information recording method and information recording medium
US6269070B1 (en) Optical disc having specified track pitch, push-pull signal, and cross-track signal
US6713148B1 (en) Optical information recording medium
US7286458B2 (en) Quality-testing apparatus and method
JP2003006941A (ja) 光記録媒体の評価方法
JP2000260026A (ja) 信号解析方法および光記録媒体の検査方法
JP2000076715A (ja) 信号解析方法および光記録媒体の検査方法
JP2006107696A (ja) 光情報記録媒体、その記録方法及び試験方法
JP2000040232A (ja) 光記録媒体の検査装置および検査方法
JPH09171641A (ja) 光記録媒体の検査装置、検査方法および製造方法
JP2757585B2 (ja) 相変化型光学的情報記録媒体の製造時の抜取検査方法
US7940625B2 (en) Method and apparatus for control of a write signal in an optical disc system
JPH10125011A (ja) 記録再生特性検査装置および方法
KR20050052380A (ko) 광학 정보 기록 매체의 정보 기록 방법 및 장치, 및 그 매체
JPH0917033A (ja) 光ディスクとその信号再生方法及び光ディスク装置
JPH03165354A (ja) 光磁気ディスクの検査方法及び装置
JP3283402B2 (ja) 光記録装置
JP2001331935A (ja) 光記録媒体の製造方法および検査装置
US20080221813A1 (en) Jitter-Based Calibration Procedure With Improved Resolution For Optical Disc Drives
CN100545918C (zh) 光记录介质及其记录方法和光记录介质的评价方法
CN100514452C (zh) 光信息记录媒体和光信息记录/再现方法