JP2000258808A - 干渉計型光スイッチ - Google Patents

干渉計型光スイッチ

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JP2000258808A
JP2000258808A JP11057924A JP5792499A JP2000258808A JP 2000258808 A JP2000258808 A JP 2000258808A JP 11057924 A JP11057924 A JP 11057924A JP 5792499 A JP5792499 A JP 5792499A JP 2000258808 A JP2000258808 A JP 2000258808A
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隆司 郷
Akira Himeno
明 姫野
Masayuki Okuno
将之 奥野
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 広い波長帯域で動作する光スイッチの提供。 【解決手段】 2個のカップラーと少なくとも1つの位
相シフターからなるマッハツェンダー光干渉計回路を有
し、前記位相シフターのON状態またはOFF状態時に
前記カップラー2個を結ぶ光学的な光経路の光路長差が
最適動作波長の2分の1に設定されている2入力2出力
構造のマッハツェンダー光干渉計型スイッチを2段以上
接続して構成される干渉計型光スイッチであって、前記
各段のマッハツェンダー光干渉計型スイッチの最適動作
波長が所望の消光比を満足する範囲においてそれぞれ異
なった値に設定されている。前記各マッハツェンダー光
干渉計型スイッチの最適動作波長は各段間で10nm程
度以上異なっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信分野で用い
るマッハツェンダー干渉計型光スイッチに関するもので
あり、更に詳細には、動作波長帯域が広い干渉計型光ス
イッチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、動画像等の高ビットレート通信を
含むマルチメディア通信の普及の高まりに伴い、通信網
の大容量化と同時に高度化・高機能化が強く求められて
いる。この実現に光通信技術が重要な役割を果たす事は
疑いのない状況になってきている。
【0003】現在敷設されている光通信網は、個別にノ
ード間を結ぶポイント−ポイントの光通信であるが、今
後は更に、アクセス網を加えた複数のノード間を電気信
号に変換することなく光信号のままで結ぶ網構造の光通
信網に発展させる事が望まれてきている。
【0004】この光通信システムに必要なキー部品とし
ては、光増幅器,光分岐結合器,光合分波器,光スイッ
チ等がある。中でも、光スイッチは光クロスコネクト装
置に代表される光回線切換装置などに使われる重要な部
品の一つである。
【0005】現在、実用に供されるファイバー光増幅器
の帯域は30nm程度であるが、最近の研究開発の進展
に伴い増幅帯域が100nmを越えるものも開発されて
きている(H.Masuda et al.,Electron.Lett.Vol.34,No.
13,p.1342)。これに伴い波長多重通信システムで用い
られる波長帯域も広がることが予想され、光スイッチに
おいても広帯域動作特性が強く求められている。
【0006】様々な形態の光部品の中で、導波路型光部
品は、量産性・大規模化等の面で優れた光部品として期
待されている。中でも、シリコン基板上に作製される石
英系光導波路は、低損失であり安定性及び光ファイバー
との整合性に優れるといった特徴を有し、実用的な光ス
イッチを構成する光導波路の最有力実現手段として注目
されている。
【0007】本発明の対象の一例である従来の光スイッ
チとしては、例えば、図9(a)〜(c)に示すよう
に、2入力2出力光スイッチが知られている(特開平6-
51354号公報)。図9(a)は2入力2出力光スイッチ
の平面図であり、図9(b)は図9(a)のA−A′線
に沿う断面図、図9(c)は図9(a)のB−B′線に
沿う断面図である。
【0008】シリコン基板1の表面には石英系ガラスで
形成されたクラッド層2が設けられているとともに、こ
のクラッド層2の中層には石英系ガラスで形成されたコ
ア部3が設けられ、光導波路が形成されている。また、
クラッド層2の表面には薄膜ヒータ4が形成されてい
る。前記光導波路及び薄膜ヒータ4等によって光回路が
形成されている。
【0009】この2入力2出力光スイッチは、2個のマ
ッハツェンダー光干渉計回路21,22と交差導波路1
5から構成されており、これらマッハツェンダー光干渉
計回路21,22は、2個の3dB方向性結合器23
と、これら方向性結合器23間に設けられた薄膜ヒータ
4を用いた移相器で構成されている。2個の方向性結合
器23を結んでいる2本の導波路の光学的な光路長差|
△Lopt|は、用途に応じ、零(|△Lopt|=0)また
は信号光波長λの2分の1(|△Lopt|=λ/2)に
設計されている。図9(a)は|△Lopt|=λ/2の
時の構成を示している。以下に、スイッチング動作を説
明する。
【0010】光路長差|△Lopt|がλ/2に設計され
ている場合、薄膜ヒータ無通電〔オフ(OFF)時〕の
ときは、公知の干渉原理によりマッハツェンダー光干渉
計回路21,22はバー状態(導波路24の光は導波路
26で導波し導波路25の光は導波路27へ導波する)
となるので、入力導波路端11に入射された信号光は出
力導波路端14に伝搬し、入力導波路端12に入射され
た信号光は出力導波路端13に伝搬し、2入力2出力光
スイッチとしてはクロス状態となる。
【0011】方向性結合器23を結んでいる2本の導波
路の短い側の薄膜ヒータ4へ通電〔オン(ON)時〕
し、熱光学効果により光学的な光路長を信号光波長の2
分の1相当分位相変化させると、方向性結合器23を結
んでいる2本の導波路の光路長差|△Lopt|は打ち消
され0となる。すると、マッハツェンダー光干渉計回路
21,22はクロス状態(導波路24の光は導波路27
で導波し導波路25の光は導波路26へ導波する)とな
るので、入力導波路端11に入射された信号光は出力導
波路端13,14のいずれにも伝搬せず、入力導波路端
12に入射された信号光は出力導波路端14に伝搬し、
2入力2出力光スイッチとしては片バー状態となる。光
路長差が0に設計されている場合は、クロス/片バーが
入れ替わった状態として動作する。
【0012】この2入力2出力光スイッチは、単独で導
波路端12,14をそれぞれ入出力導波路端としたゲー
トスイッチとして用いられるだけでなく、図10に示す
ように複数組み合わせて用いることでN×Nマトリクス
スイッチ(マトリクス光スイッチ)を構成することもで
きる(特願平8-132669号公報)。
【0013】このマトリクススイッチは、上記の2入力
2出力光スイッチをスイッチ要素41としてN要素含む
スイッチ群45をN群用いて基板上に構成されている
(この図ではN=8である)。ここで便宜上、スイッチ
要素の番号付けを図10に示すように付ける。図中の
(i,j)とはj群目の第i要素を指す。第1群の各光
スイッチ要素の入力2をそれぞれN本の入力導波路43
とし入力1を空端子とし、第N群の各光スイッチ要素の
出力2をそれぞれN本の出力導波路44とし出力1を空
端子とし、第j群のi番目の光スイッチ要素(ここで
i,jは正整数、且つi<N,j<N)の出力1と出力
2をそれぞれ第(j+1)群の(i+1)番目の光スイ
ッチ要素の入力2と第(j+1)群のi番目の光スイッ
チ要素の入力1に接続し、第j群のN番目の光スイッチ
要素の出力1と出力2をそれぞれ第(j+1)群の1番
目の光スイッチ要素の入力2と第(j+1)群のN番目
の光スイッチ要素の入力1に接続している。
【0014】このマトリクススイッチにおいて、例えば
入力導波路43dに入射された光を出力導波路44gに
導くには、スイッチ要素(4,3)のみをONすればよ
く、適切なスイッチ要素をN個ON(1経路につき1個
をON)にすることにより、N本の入力導波路とN本の
出力導波路を任意の組み合わせ(任意のN経路)で光学
的に接続することができる。
【0015】また図11に、今回の発明の対象となる別
の一例である2×2光スイッチの例を示す。図11
(a)は2×2光スイッチ光回路の平面図であり、図1
1(b)は図11(a)のC−C′線に沿う断面図で、
図11(c)は図11(a)のD−D′線に沿う断面図
である。1はシリコン基板、2は石英系ガラスからなる
クラッド層、3はクラッド層2に埋め込まれた石英系ガ
ラスからなるコア部、4はコア部3上部のクラッド層2
の表面に形成された薄膜ヒータである。
【0016】この2×2光スイッチは、4個のマッハツ
ェンダー光干渉計回路31,32,33,34と交差導
波路15から構成されており、これらマッハツェンダー
光干渉計回路は2個の3dBマルチモード干渉計カップ
ラー(MMI)35と薄膜ヒータ4を用いた移相器で構
成されている。2個のマルチモード干渉計カップラー3
5を結んでいる2本の導波路の光学的な光路長差|△L
opt|は、用途に応じ、ゼロ(|△Lopt|=0)もしく
は信号光波長λの2分の1(|△Lopt|=λ/2)に
投計されている。図11(a)は|△Lopt|=0の時の
構成を示している。
【0017】また、図12は他の構造の2×2光スイッ
チを示す図である。この2×2光スイッチは、一見する
と図11(a)に示す2×2光スイッチと違うように見
えるが、マッハツェンダー光干渉計回路33,34の配
置場所が入れ替わり、マッハツェンダー光干渉計回路3
1,32の上下の向きがひっくり返っただけで、論理的
な構成は図11(a)の構成と同じである。以下に、ス
イッチング動作を説明する。
【0018】2入力2出力光スイッチのマッハツェンダ
ー光干渉計と同様に、光路長差が0に設計されている場
合、薄膜ヒータ無通電(OFF時)のときは、公知の干
渉原理によりマッハツェンダー光干渉計回路31,3
2,33,34はクロス状態(導波路36の光は導波路
39で導波し導波路37の光は導波路38へ導波する)
となるので、入力導波路端11に入射された信号光は出
力導波路端13へ伝搬し、入力導波路端12に入射され
た信号光は出力導波路端14に伝搬し、2×2光スイッ
チとしてはバー状態となる。
【0019】マルチモード干渉計カップラー35を結ん
でいる2本の導波路のいずれか一方の薄膜ヒータ4へ通
電(ON時)し、熱光学効果により光学的な光路長を信
号光波長の2分の1相当分位相変化させ、マルチモード
干渉計カップラー35を結んでいる2本の導波路の光学
的な光路長差|△Lopt|をλ/2相当にすると、マッ
ハツェンダー光干渉計回路31,32,33,34はバ
ー状態(導波路36の光は導波路38で導波し導波路3
7の光は導波路39へ導波する)となるので、入力導波
路端11に入射された信号光は出力導波路端14に伝搬
し、入力導波路端12に入射された信号光は出力導波路
端13に伝搬し、2×2光スイッチとしてはクロス状態
となる。光路長差がλ/2に設計されている場合は、ク
ロス/バーが入れ替わった状態として動作する。
【0020】以上のような石英系光導波路を用いた光ス
イッチは、図13に示した方法により作製される。ま
ず、図13(a)に示すように、シリコン基板1を用意
した後、図13(b)に示すように、前記シリコン基板
1上に火炎加水分解反応堆積技術によって下部クラッド
層2aと導波路コア層3aを形成する。
【0021】次に、図13(c)に示すように、後に導
波路コア部3となる部分のみを残し、不要な部分を反応
性イオンエッチング技術により除去する。
【0022】次に、図13(d)に示すように、再び火
炎加水分解反応堆積技術によって上部クラッド層2bを
形成する。
【0023】最後に、図13(e)に示すように、真空
蒸着技術及びウェットエッチング技術によって、移相器
となる薄膜ヒータ4や薄膜ヒータ4に電気的にアクセス
する電気配線を上部クラッド層2b上に形成する。
【0024】以上のように、石英系光導波路はSiCl
4やGeCl4などの原料ガスの加水分解反応を利用した
ガラス膜の堆積技術と反応性イオンエッチング技術およ
ウェットエッチング技術の公知の組み合わせにより作製
される。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような2入力2出力光スイッチは次のような問題があっ
た。光学的な光路長差|△Lopt|が0以外であるマッ
ハツェンダー光干渉計回路は原理的に波長特性を持つ。
すなわち光路長差|△Lopt|は信号光波長λにおいて
最適化されて設定されるため、使用信号光の波長がλか
らずれるに従い光路の切替が不完金となり消光比の劣化
が生じる。
【0026】2入力2出力光スイッチを例に用いて詳し
く説明すると、一般に、マッハツェンダー光干渉計回路
のバー経路(導波路24から導波路26への経路、およ
び導波路25から導波路27への経路)での透過光波長
特性Ibar(λ)及び、クロス経路(導波路24から導
波路27への経路、及び導波路25から導波路26への
経路)での透過光波長特性Icross(λ)は次式(数
1)で表される。
【0027】
【数1】
【0028】ここで、κ(λ)は方向性結合器の結合率
であり3dB結合付近ではわずかにスロープを持った波
長特性を持つ。λ0は最適動作波長である。光路長差|
△Lopt|がλ0/2に設計されている場合、φはOFF
状態でφ=π、ON状態でφ=0である。
【0029】従って、2入力2出力光スイッチをゲート
スイッチとして用いた場合の入力導波路端12と出力導
波路端14の間のON状態での透過特性ION(λ)及び
OFF状態での特性IOFF(λ)は、第1段目と第2段
目のマッハツェンダー光干渉計回路の透過特性をそれぞ
【0030】
【数2】
【0031】
【数3】
【0032】
【数4】
【0033】
【数5】
【0034】図14に従来の構成の場合の透過特性を示
す。ここで信号光波長すなわち最適動作波長λ0は15
20nmとした。この図から消光比〔=IOFF(λ)/
ON(λ)が50dB以上確保できる波長帯域は、10
0nm程度である。
【0035】実際に作製された2入力2出力光スイッチ
やこれを集積した前記マトリクススイッチ(N=8)に
おいても、消光比50dBを確保できる波長帯域は10
0nm程度に限られており、波長多重通信システムにお
いて広がりつつある波長帯域に対応することが課題とな
っていた。
【0036】本発明は、上記従来技術に鑑みて成された
ものであり、広い波長範囲で動作が可能な光スイッチ
(干渉計型光スイッチ)を提供することを目的とするも
のである。
【0037】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。 (1)2個のカップラーと少なくとも1つの位相シフタ
ーからなるマッハツェンダー光干渉計回路を有し、前記
位相シフターのON状態またはOFF状態時に前記カッ
プラー2個を結ぶ光経路の光学的な光路長差が零または
最適動作波長の2分の1に設定されている2入力2出力
構造のマッハツェンダー光干渉計型スイッチを2段以上
接続して構成される干渉計型光スイッチであって、前記
各段のマッハツェンダー光干渉計型スイッチの最適動作
波長が所望の消光比を満足する範囲においてそれぞれ異
なった値に選ばれている。前記各マッハツェンダー光干
渉計型スイッチの最適動作波長は各段間で10nm程度
以上、例えば10〜400nm程度異なっている。基板
上に光導波路を用いて光回路が形成されている。
【0038】マッハツェンダー光干渉計型スイッチを第
1段目スイッチと第2段目スイッチと2段接続し、入力
1,入力2,出力1,出力2とする2入力2出力構造の
前記干渉計型光スイッチであって、前記入力1は第2段
目スイッチのマッハツェンダー光干渉計回路の第1入力
端に接続され、前記入力2は第1段目スイッチのマッハ
ツェンダー光干渉計回路の第1入力端に接続され、前記
出力1は第1段目スイッチのマッハツェンダー光干渉計
回路の第1出力端に接続され、前記出力2は第2段目ス
イッチのマッハツェンダー光干渉計回路の第1出力端に
接続され、第1段目スイッチのマッハツェンダー光干渉
計回路の第2出力と第2段目スイッチのマッハツェンダ
ー光干渉計回路の第2入力は接続されている。
【0039】(2)前記マッハツェンダー光干渉計型光
スイッチを二組並列配置することにより2×2光スイッ
チ構造の干渉計型光スイッチが構成される。
【0040】この干渉計型光スイッチは、前記マッハツ
ェンダー光干渉計型スイッチを4個2段2要素に配し、
入力1,入力2,出力1,出力2とする2×2光スイッ
チ構造の干渉計型光スイッチであって、第1段1要素目
のマッハツェンダー光干渉計回路の第1入力端を前記入
力1とし、第2段1要素目のマッハツェンダー光干渉計
回路の第1出力端を前記出力1とし、第1段2要素目の
マッハツェンダー光干渉計回路の第2入力端を前記入力
2とし、第2段2要素目のマッハツェンダー光干渉計回
路の第2出力端を前記出力2とし、第1段1要素目のマ
ッハツェンダー光干渉計回路の第1出力端と第2段1要
素目のマッハツェンダー光干渉計回路の第1入力端を接
続し、第1段2要素目のマッハツェンダー光干渉計回路
の第2出力端と第2段2要素目のマッハツェンダー光干
渉計回路の第2入力端を接続し、第1段1要素目のマッ
ハツェンダー光干渉計回路の第2出力端と第2段2要素
目のマッハツェンダー光干渉計回路の第1入力端を接続
し、第1段2要素目のマッハツェンダー光干渉計回路の
第1出力端と第2段1要素目のマッハツェンダー光干渉
計回路の第2入力端を接続してなる構成になっている。
【0041】(3)前記手段(1)の干渉計型光スイッ
チまたは前記手段(2)の干渉計型光スイッチをスイッ
チ要素として複数個用いてマトリクス光スイッチが構成
されている。
【0042】(4)前記手段(2)の2入力2出力光ス
イッチを光スイッチ要素としてN要素N群合計Nの二乗
個用いて構成され、第1群の各光スイッチ要素の入力2
をそれぞれN本の入力導波路とし入力1を空端子とし、
第N群の各の光スイッチ要素の出力2をそれぞれN本の
出力導波路とし出力1を空端子とし、第j群のi番目の
光スイッチ要素(ここでi,jは正整数、且つi<N,
j<N)の出力1と出力2をそれぞれ第(j+1)群の
(i+1)番目の光スイッチ要素の入力2と第(j+
1)群のi番目の光スイッチ要素の入力1に接続し、第
j群のN番目の光スイッチ要素の出力1と出力2をそれ
ぞれ第(j+1)群の1番目の光スイッチ要素の入力2
と第(j+1)群のN番目の光スイッチ要素の入力1に
接続して構成されているN×Nマトリクス光スイッチに
おいて、前記2入力2出力光スイッチの1段目の消光中
心波長と2段目の最適動作波長の大小関係が、偶数群目
にある2入力2出力光スイッチと奇数群目にある2入力
2出力光スイッチで逆になっている。
【0043】前記(1)の手段によれば、マッハツェン
ダー光干渉計型2×2光スイッチを2段以上接続して構
成される光スイッチにおいて、ON状態時もしくはOF
F状態時の光学的な光路長差|△Lopt|すなわち最適
動作波長λ(|△Lopt|=λ/2)を各段でわずか異
なった値に設定し、各段で消光させる波長域を分けて分
担することにより、消光波長領域を拡大することができ
る。
【0044】前記2入力2出力光スイッチの例を用いて
具体的に説明する。図3に、第1段目のマッハツェンダ
ー光干渉計回路21と第2段目のマッハツェンダー光干
渉計回路22で光路長差|△Lopt|をずらして設定し
た場合の透過特性を示す。図3(a)は第1段目の最適
動作波長λ0を1495nmに第2段目を1545nm
に、すなわち50nmずらした場合の透過特性である。
【0045】図3(b)は第1段目の最適動作波長λ0
を1470nmに第2段目を1570nmに、すなわち
100nmずらした場合の透過特性である。消光比50
dB以上確保できる波長領域は、50nmずらした場合
で約120nm、100nmずらした場合で約140n
mである。ただし、これ以上ずらすと中心波長である1
520nm付近で消光比50dBを割り込む。従って、
所望消光比に合わせて適度にずらす必要がある。
【0046】図4(a)に所望消光比と設定波長の最適
なずらし量の関係を示す。図4(b)に、最適なずらし
量に設定した場合とずらさない従来の場合の、所望消光
比と所望消光比を確保できる波長帯域の関係を示す。こ
のように、一段目と2段目で適度に最適動作波長λ0
ずらすことにより、所望消光比を確保できる波長領域を
約4割拡大することができる。
【0047】マッハツェンダー光干渉計型2×2光スイ
ッチを3段以上接続して構成される光スイッチにおいて
も、同様の概念で波長域拡大を図ることができる。
【0048】前記(2)の手段によれば、前記手段
(1)の干渉計型光スイッチと同様に動作帯域の広い2
×2光スイッチ構造の干渉計型光スイッチを提供するこ
とができる。前記(3)の手段によれば、前記手段
(1)の干渉計型光スイッチと同様に動作帯域の広いマ
トリクス光スイッチを提供することができる。前記
(4)の手段によれば、前記手段(1)の干渉計型光ス
イッチと同様に動作帯域の広いN×Nマトリクス光スイ
ッチを提供することができる。
【0049】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。なお、発明の実施の形態を
説明するための全図において、同一機能を有するものは
同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。以下
の実施形態では、平面光導波路を用いしかも光導波路と
してはシリコン基板上に形成した石英系単一モード光導
波路によって実現されている光スイッチについて説明す
る。これは平面光導波路が集積性に優れ、スイッチ規模
の大規模化や作製費用の低コスト化に優れるためであ
り、さらにこの組み合わせの光導波路が低損失で安定で
ありしかも石英系光ファイバーとの整合性に優れている
ためである。しかしながら本発明はこれらの組み合わせ
に限定されるものではない。
【0050】(実施形態1)図1乃至図4は本発明の一
実施形態(実施形態1)である干渉計型光スイッチ(2
入力2出力光スイッチ)に係わる図やグラフである。
【0051】図1は2入力2出力光スイッチの概略を示
す模式図であり、図2は図1のA−A′線及びB−B′
に沿う断面図である。
【0052】2入力2出力光スイッチは、シリコン基板
1の表面にいずれも石英系ガラスで形成されるコア部3
及びクラッド層2を設けるとともに、所定のクラッド層
2の表面に薄膜ヒータ4を設けて光回路を構成した構造
になっている。
【0053】このような光スイッチは、厚さ1mm、直
径4インチのシリコン基板1上に、従来と同様に、石英
系導波路はSiCl4 やGeCl4 などの原料ガスの加
水分解反応を利用した石英系ガラス膜の堆積技術と反応
性イオンエッチング技術の組み合わせにより作製し、薄
膜ヒータ4は真空蒸着法及び化学エッチングにより作製
した。
【0054】すなわち、シリコン基板1の表面に、いず
れも石英系ガラスからなる下部クラッド層とコア層を形
成し、その後前記コア層を反応性イオンエッチング技術
によって選択的に除去し、次に再び石英系ガラスからな
る上部クラッド層を形成してコア部3をクラッド層2で
覆い、その後薄膜ヒータ4や薄膜ヒータ4に電気的にア
クセスする電気配線をクラッド層2に形成し、図1に示
すように、マッハツェンダー光干渉計回路を有する2入
力2出力型のマッハツェンダー光干渉計型スイッチを2
段に設けた光回路を製造する。
【0055】コア(コア部3)の断面寸法は6μm角で
あり、コアとクラッド間の比屈折率差は0.75%であ
る。薄膜ヒータ4のサイズは、厚さ0.1μm、幅40
μm、長さ4mmである。マッハツェンダー光干渉計回
路21,22を構成している2個の方向性結合器23を
結んでいる2本の導波路の間隔は250μmにした。
【0056】この2入力2出力光スイッチは、2個のマ
ッハツェンダー光干渉計回路21,22と交差導波路1
5から構成されており、これらマッハツェンダー光干渉
計回路21,22は、2個の3dB方向性結合器23
と、これら方向性結合器23間に設けられた薄膜ヒータ
4を用いた移相器で構成されている。2個の方向性結合
器23を結んでいる2本の導波路の光学的な光路長差|
△Lopt|は、用途に応じ、零(|△Lopt|=0)もし
くは信号光波長λの2分の1(|△Lopt|=λ/2)
に設計されている。図1は|△Lopt|=λ/2の時の
構成を示している。
【0057】本実施形態1では、信号光波長λによって
決定される光路長差|△Lopt|を、第1段目のマッハ
ツェンダー光干渉計回路21とマッハツェンダー光干渉
計回路22でわずかにずらして設計・作製している。具
体的には所望消光比を50dBと設定し、最適動作波長
λ0を100ずらした。
【0058】すなわち、光路長差は|△Lopt|=λ0
2で、第1段目は最適動作波長λ0=1470nmに、
第2段目はλ0=1570nmとした。この2入力2出
力光スイッチが作製されたチップを、ダイシングにより
切り出し、シリコン基板下部には放熱板を設けて、ま
た、人出力導波路にはシングルモードファイバーを接続
し、薄膜ヒータ4には給電リードを接続し、2入力2出
力光スイッチモジュールとした。
【0059】本実施形態1の干渉計型光スイッチは入力
として、入力1(入力導波路端11),入力2(入力導
波路端12)を有し、出力として出力1(出力導波路端
13),出力2(出力導波路端14)を有する構造にな
っている。これら入力1,入力2,出力1,出力2と第
1段目及び第2段目のマッハツェンダー光干渉計回路の
導波路(導波路24〜26)端との接続関係は以下の通
りになっている。
【0060】すなわち、入力1は第2段目のマッハツェ
ンダー光干渉計回路の第1入力端(導波路24端)に接
続され、入力2は第1段目スイッチのマッハツェンダー
光干渉計回路の第1入力端(導波路24端)に接続さ
れ、出力1は第1段目スイッチのマッハツェンダー光干
渉計回路の第1出力端(導波路26端)に接続され、出
力2は第2段目スイッチのマッハツェンダー光干渉計回
路の第1出力端(導波路26端)に接続され、第1段目
スイッチのマッハツェンダー光干渉計回路の第2出力
(導波路27端)と第2段目スイッチのマッハツェンダ
ー光干渉計回路の第2入力(導波路25端)は接続され
ている。
【0061】次に、スイッチング動作を説明する。光路
長差|△Lopt|がλ/2に設計されている場合、薄膜
ヒータ無通電〔オフ(OFF)時〕のときは、公知の干
渉原理によりマッハツェンダー光干渉計回路21,22
はバー状態(導波路24の光は導波路26で導波し導波
路25の光は導波路27へ導波する)となるので、入力
導波路端11に入射された信号光は出力導波路端14に
伝搬し、入力導波路端12に入射された信号光は出力導
波路端13に伝搬し、2入力2出力光スイッチとしては
クロス状態となる。
【0062】方向性結合器23を結んでいる2本の導波
路の短い側の薄膜ヒータ4へ通電〔オン(ON)時〕
し、熱光学効果により光路長を信号光波長の2分の1相
当分位相変化させると、方向性結合器23を結んでいる
2本の導波路の光路長差|△Lopt|は打ち消され0と
なる。すると、マッハツェンダー光干渉計回路21,2
2はクロス状態(導波路24の光は導波路27で導波し
導波路25の光は導波路26へ導波する)となるので、
入力導波路端11に入射された信号光は出力導波路端1
3,14のいずれにも伝搬せず、入力導波路端12に入
射された信号光は出力導波路端14に伝搬し、2入力2
出力光スイッチとしては片バー状態となる。光路長差が
0に設計されている場合は、クロス/片バーが入れ替わ
った状態として動作する。
【0063】この2入力2出力光スイッチは、単独で波
路端12,14をそれぞれ入出力導波路端としたゲート
スイッチとして用いることができる。
【0064】本実施形態1の干渉計型光スイッチを1.
55μm帯の可変波長光源を用いて、ゲートスイッチと
しての特性を測定したところ、図3(b)に示すよう
に、消光比50dB以上が得られる波長領域は1450
nmから1590nmの範囲で得られ、140nmの帯
域を確保できた。挿入損失もこの波長領域で1.2dB
から1.7dBの良好な値が得られた。ただし、最適動
作波長λ0を第1段目と第2段目との間でこれ以上ずら
すと中心波長である1520nm付近で消光比50dB
を割り込む。従って、所望消光比に合わせて適度にずら
す必要がある。
【0065】図3は、第1段目のマッハツェンダー光干
渉計回路21と第2段目のマッハツェンダー光干渉計回
路22で光路長差|△Lopt|をずらして設定した場合
の透過特性を示すグラフであり、図3(a)は第1段目
の最適動作波長λ0を1495nmに第2段目を154
5nmに、すなわち50nmずらした場合の透過特性で
ある。この場合も、消光比50dB以上が得られる波長
領域は1460nmから1580nmの範囲に及び、1
20nmの帯域を確保できた。
【0066】図4(a)に所望消光比と設定波長の最適
なずらし量の関係を示す。図4(b)に、最適なずらし
量に設定した場合とずらさない従来の場合の、所望消光
比と所望消光比を確保できる波長帯域の関係を示す。こ
のように、一段目と2段目で適度に最適動作波長λ0
ずらすことにより、所望消光比を確保できる波長領域を
約4割拡大することができる。
【0067】また、本実施形態ではカップラーが方向性
結合器の場合を取り上げたが、カップラーがマルチモー
ド干渉計である2入力2出力光スイッチを作製した場合
も、両様の効果が得られた。また、位相シフターは薄膜
ヒータによる構成としたが、他の構成でもよい。
【0068】(実施形態2)本発明の他の実施形態(実
施形態2)としてのN×Nマトリクススイッチ(N=
8)を図5に示す。構成要素、及びその接続などの大ま
かな構成は、図10に示した従来のN×Nマトリクスス
イッチ(マトリクス光スイッチ)と同じである。
【0069】徒来の構成とは異なる点は、実施形態1で
説明した光路長差をわずかにずらした2入力2出力光ス
イッチをスイッチ要素として用い、且つ、奇数群目にあ
る2入力2出力光スイッチは第1段目の最適動作波長λ
0=1470nmに第2段目はλ0=1570nmとした
のに対し、偶数群目にある2入力2出力光スイッチ第1
段目の最適動作波長λ0=1570nmに第2段目はλ0
=1470nmとして、奇数群目と偶数群目で最適動作
波長のずらし方を逆にした点である。
【0070】このように、最適動作波長のずらし方を逆
にしたのは次のような理由による。最適動作波長のずら
し方を逆にしなかった場合、このN×Nマトリクススイ
ッチの入力導波路43と出力導波路44の間のON状態
(経路設定状態)での透過特性IMON(λ)及びOFF
状態(経路未設定状態)での特性IMOFF(λ)は、第
1段目(λ0=1470nm)と第2段目(λ0=157
0nm)のマッハツェンダー光干渉計回路の透過特性を
それぞれ、
【0071】
【数6】
【0072】
【数7】
【0073】
【数8】
【0074】ここで、nは経路上ON状態のスイッチ要
素があるスイッチ群の番号(n=1〜N)である。例え
ば入力導波路43dに入射された光を出力導波路44g
に導く経路では、ON状態スイッチはスイッチ要素
(4,3)であるので、スイッチ群番号nは3になる。
【0075】従って、数8を見て分かるように経路の違
いによるnの差により、波長特性に経路依存性が生じる
ことになる。例えばn=1の時とn=8の時の波長依存
性を図6(a)に示す。この図を見て分かるように波長
帯域の端の領域、1450nmや1590nmでは経路
により0.4dB程度の損失差が生じることが分かる。
【0076】本実施形態2のように、奇数群目と偶数群
目で最適動作波長のずらし方を逆にした場合、透過特性
は経路上ON状態のスイッチ要素が奇数群目にある場合
はn=3、偶数群目にある場合はn=4となり、図6
(b)に示したように経路による差が逆にしない場合と
比べてかなり小さくなる。
【0077】実際に、実施形態1と同様な作製方法・設
計パラメータにて4インチシリコン基板上に8×8マト
リクススイッチモジュールを作製した。64通りの全て
の経路に関して光学特性を測定したところ、消光比50
dB以上が得られる波長領域は1450nmから159
0nmの範囲で得られ、140nmの帯域を確保でき
た。挿入損失もこの波長領域で4.0dBから4.6d
Bの良好な値が得られた。
【0078】奇数群目と偶数群目で最適動作波長のずら
し方を逆にしなかった場合も作製してみたが、消光比5
0dB以上が得られる波長領域は1450nmから15
90nmの範囲で得られ、140nmの帯域を確保でき
たが、挿入損失はこの波長領域で4.0dBから5.0
dBであり、1450nmや1590nmの波長では経
路によって0.4dB程度の損失差が見られた。
【0079】よって、損失の均一化といった観点から奇
数群目と偶数群目で最適動作波長のずらし方を逆にした
ほうが好ましいことが分かる。
【0080】また、本実施形態ではカップラーが方向性
結合器の場合を取り上げたが、カップラーがマルチモー
ド干渉計である場合も、同様の効果が得られることは言
うまでもない。
【0081】(実施形態3)図7は本発明の他の実施形
態(実施形態3)である2×2光スイッチの構成を示す
模式図である。図8は本実施形態3の変形例である2×
2光スイッチの構成を示す模式図であり、図12と同様
の構成のものに対して本実施形態3の構成を適用したも
のである。
【0082】本実施形態3の2×2光スイッチは、構成
要素、及びその接続などの大まかな構成は、図11に示
した従来の2×2光スイッチと同じである。
【0083】従来の構成とは異なる点は、薄膜ヒータ4
に通電(ON時)して熱光学効果により光路長を信号光
波長の2分の1相当分位相変化させ、マルチモード干渉
計カップラー35を結んでいる2本の導波路の光学的な
光路長差|△Lopt|をλ/2相当に設定したときに、
このON時の光路長差|△Lopt|を、第1段目のマッ
ハツェンダー光干渉計回路31,32と第2段目のマッ
ハツェンダー光干渉計回路33,34でわずかにずらし
て動作させる点である。
【0084】具体的には所望消光比を50dBと設定
し、最適動作波長λ0=2×|△Lopt|を100nmず
らした。
【0085】本実施形態3の2×2光スイッチも、実施
形態1・2と同様な作製方法及び設計パラメータにて4
インチ基板上に作製した。
【0086】同様に1.55μm帯の可変波長光源を用
いて、光学特性を測定したところ消光比50dB以上が
得られる波長領域はバー経路で1450nmから159
0nmの範囲で得られ、クロス経路ではより広い波長領
域で50dB以上の消光比が得られ、140nmの帯域
を確保できた。挿入揖失もこの波長領域で1.2dBか
ら1.7dBの良好な値であった。
【0087】さて、これら実施形態においては、位相シ
フターとして薄膜ヒータを用いた熱光学位相シフターか
ら成る構成について説明したが、これ以外の位相シフタ
ー、例えば電気光学効果を用いた位相シフターでも同様
の効果が得られることは言うまでもない。
【0088】また、上記実施形態ではシリコン基枚上の
石英系ガラスを基本とする光回路について説明したが、
他材料、他の作製法(拡散法、低温膜作製法)において
も、多段にマッハツェンダー干渉計を接続して構成した
光スイッチにおいて、動作波長帯域を拡大するための手
段として本発明が本質であることは、以上の説明で明ら
かである。
【0089】従って、例えば、プラスチック光導波路、
高分子導波路やイオン拡散型導波路などあるいはバルク
型の光スイッチにおいても、本発明を適用できること
を、付記しておく。
【0090】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。マッハツェンダー光干渉計型2×2
スイッチを多段に接続して構成される光スイッチにおい
て、ON時もしくはOFF時の光学的な光路長差|△L
opt|すなわち最適動作波長λ(|△Lopt|=λ/2)
を各段でわずかに異なった値に設定し、各段で消光させ
る波長領域を分けて分担することにより、消光波長領域
を拡大することができる。本発明は、広い波長範囲で動
作が可能な光スイッチを実用化する上できわめて効果的
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態(実施形態1)である2入
力2出力光スイッチの概略を示す模式図である。
【図2】図1のA−A′線及びB−B′に沿う断面図で
ある。
【図3】本実施形態1の2入力2出力光スイッチにおけ
る光学特性を説明するグラフである。
【図4】本実施形態1の2入力2出力光スイッチにおけ
る最適なパラメータ及び効果の程度を説明するグラフで
ある。
【図5】本発明の他の実施形態(実施形態2)であるN
×Nマトリクススイッチ(N=8)の構成を示す模式図
である。
【図6】本実施形態2のN×Nマトリクススイッチにお
ける光学特性を説明するグラフである。
【図7】本発明の他の実施形態(実施形態3)である2
×2光スイッチの構成を示す模式図である。
【図8】本実施形態3の変形例である2×2光スイッチ
の構成を示す模式図である。
【図9】従来の2入力2出力光スイッチの構成を示す模
式図である。
【図10】従来のN×Nマトリクススイッチの構成を示
す模式図である。
【図11】従来の2×2光スイッチの構成を示す模式図
である。
【図12】従来の他の2×2光スイッチの構成を示す模
式図である。
【図13】従来の2入力2出力光スイッチにおける光導
波路の作製工程を示す模式的断面図である。
【図14】従来の2入力2出力光スイッチにおける光学
特性を説明するグラフである。
【符号の説明】
1…シリコン基板、2…クラッド層、2a…下部クラッ
ド層、2b…上部クラッド層、3…コア部、3a…導波
路コア層、4…薄膜ヒータ、11…入力導波路端、12
…入力導波路端、13…出力導波路端、14…出力導波
路端、15…交差導波路、21,22…マッハツェンダ
ー光干渉計回路、23…方向性結合器、24〜27…導
波路、31,32,33,34…マッハツェンダー光干
渉計回路、35…マルチモード干渉計カップラー、36
〜39…導波路、41…スイッチ要素、43…入力導波
路、44…出力導波路、45…スイッチ群。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥野 将之 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 (72)発明者 大森 保治 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 Fターム(参考) 2K002 AA02 AB04 BA13 CA15 CA22 DA07 DA08 EA16 EA30 GA10 HA11

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2個のカップラーと少なくとも1つの位
    相シフターからなるマッハツェンダー光干渉計回路を有
    し、前記位相シフターのON状態またはOFF状態時に
    前記カップラー2個を結ぶ光経路の光学的な光路長差が
    最適動作波長の2分の1に設定されている2入力2出力
    構造のマッハツェンダー光干渉計型スイッチを2段以上
    接続して構成される干渉計型光スイッチであって、前記
    各段のマッハツェンダー光干渉計型スイッチの最適動作
    波長がそれぞれ異なった値に選ばれていることを特徴と
    する干渉計型光スイッチ。
  2. 【請求項2】 前記各マッハツェンダー光干渉計型スイ
    ッチの最適動作波長は各段間で10nm程度以上異なっ
    ていることを特徴とする請求項1に記載の干渉計型光ス
    イッチ。
  3. 【請求項3】 マッハツェンダー光干渉計型スイッチを
    第1段目スイッチと第2段目スイッチと2段接続し、入
    力1,入力2,出力1,出力2とする2入力2出力構造
    の前記干渉計型光スイッチであって、前記入力1は第2
    段目スイッチのマッハツェンダー光干渉計回路の第1入
    力端に接続され、前記入力2は第1段目スイッチのマッ
    ハツェンダー光干渉計回路の第1入力端に接続され、前
    記出力1は第1段目スイッチのマッハツェンダー光干渉
    計回路の第1出力端に接続され、前記出力2は第2段目
    スイッチのマッハツェンダー光干渉計回路の第1出力端
    に接続され、第1段目スイッチのマッハツェンダー光干
    渉計回路の第2出力と第2段目スイッチのマッハツェン
    ダー光干渉計回路の第2入力は接続されていることを特
    徴とする請求項1または請求項2に記載の干渉計型光ス
    イッチ。
  4. 【請求項4】 前記マッハツェンダー光干渉計型スイッ
    チを4個2段2要素に配し、入力1,入力2,出力1,
    出力2とする2×2光スイッチ構造の干渉計型光スイッ
    チであって、第1段1要素目のマッハツェンダー光干渉
    計回路の第1入力端を前記入力1とし、第2段1要素目
    のマッハツェンダー光干渉計回路の第1出力端を前記出
    力1とし、第1段2要素目のマッハツェンダー光干渉計
    回路の第2入力端を前記入力2とし、第2段2要素目の
    マッハツェンダー光干渉計回路の第2出力端を前記出力
    2とし、第1段1要素目のマッハツェンダー光干渉計回
    路の第1出力端と第2段1要素目のマッハツェンダー光
    干渉計回路の第1入力端を接続し、第1段2要素目のマ
    ッハツェンダー光干渉計回路の第2出力端と第2段2要
    素目のマッハツェンダー光干渉計回路の第2入力端を接
    続し、第1段1要素目のマッハツェンダー光干渉計回路
    の第2出力端と第2段2要素目のマッハツェンダー光干
    渉計回路の第1入力端を接続し、第1段2要素目のマッ
    ハツェンダー光干渉計回路の第1出力端と第2段1要素
    目のマッハツェンダー光干渉計回路の第2入力端を接続
    してなることを特徴とする請求項1または請求項2に記
    載の干渉計型光スイッチ。
  5. 【請求項5】 請求項3または請求項4の干渉計型光ス
    イッチをスイッチ要素として複数個用いてマトリクス光
    スイッチを構成してなることを特徴とする干渉計型光ス
    イッチ。
  6. 【請求項6】 請求項3記載の2入力2出力光スイッチ
    を光スイッチ要素としてN要素N群合計Nの二乗個用い
    て構成され、第1群の各光スイッチ要素の入力2をそれ
    ぞれN本の入力導波路とし入力1を空端子とし、第N群
    の各の光スイッチ要素の出力2をそれぞれN本の出力導
    波路とし出力1を空端子とし、第j群のi番目の光スイ
    ッチ要素(ここでi,jは正整数、且つi<N,j<
    N)の出力1と出力2をそれぞれ第(j+1)群の(i
    +1)番目の光スイッチ要素の入力2と第(j+1)群
    のi番目の光スイッチ要素の入力1に接続し、第j群の
    N番目の光スイッチ要素の出力1と出力2をそれぞれ第
    (j+1)群の1番目の光スイッチ要素の入力2と第
    (j+1)群のN番目の光スイッチ要素の入力1に接続
    して構成されているN×Nマトリクス光スイッチにおい
    て、 前記2入力2出力光スイッチの1段目の消光中心波長と
    2段目の最適動作波長の大小関係が、偶数群目にある2
    入力2出力光スイッチと奇数群目にある2入力2出力光
    スイッチで逆になっていることを特徴とする干渉計型光
    スイッチ。
  7. 【請求項7】 基板上に光導波路を用いて光回路が形成
    されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のい
    ずれか1項に記載の干渉計型光スイッチ。
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