JP2000258714A - 走査式描画装置及びそのピント調整方法 - Google Patents

走査式描画装置及びそのピント調整方法

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JP2000258714A
JP2000258714A JP11063268A JP6326899A JP2000258714A JP 2000258714 A JP2000258714 A JP 2000258714A JP 11063268 A JP11063268 A JP 11063268A JP 6326899 A JP6326899 A JP 6326899A JP 2000258714 A JP2000258714 A JP 2000258714A
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laser beam
movable mirror
scanning
optical system
focus
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JP11063268A
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English (en)
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Shuichi Shimizu
修一 清水
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Pentax Corp
Original Assignee
Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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  • Mechanical Optical Scanning Systems (AREA)
  • Automatic Focus Adjustment (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Circuit Boards (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピント位置測定の精度を向上させ、ピント調
整を容易かつ短時間に実行可能な走査式描画装置及びそ
のピント調整方法を、提供する。 【解決手段】 描画面21を有する描画テーブル22
と、レーザ光源31からのレーザビームを、走査線Sに
沿って走査させる走査光学系23とを備えた走査式描画
装置において、描画面21と等価な位置に配置可能な画
像センサ25と、走査光学系23によって走査されるレ
ーザビームのピント位置Pと光学的に共役な位置に配置
されて回転(傾斜)可能な可動ミラー36とを、設け
る。そして、可動ミラー36を傾斜させてレーザビーム
の光路を通常状態からズラした状態で、走査光学系23
によって画像センサ25を走査させ、そのレーザビーム
が画像センサ25を照射する照射領域が、通常状態の照
射領域からどれだけズレているかを測定し、この測定結
果に基づいてピント調整することとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザビームで媒
体を走査することにより、その媒体上に所望のイメージ
を描画する走査式描画装置及びそのピント調整方法に、
関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術による走査式描画装置、例えば
プリント基板露光装置は、媒体即ちプリント配線板用の
基板材に対し、レーザビームを走査させて描画を行うと
いうものであった。この基板材とは、絶縁層の上に導体
薄膜を形成し、さらにその導体薄膜を感光性の感材で被
覆して成るものである。走査式描画装置は、このような
基板材を載置する描画面を有する描画テーブルと、該描
画テーブル上に載置された基板材に対してレーザビーム
を走査させる走査光学系とを、備える。この走査式描画
装置による描画処理済みの基板材に対し、さらに、フォ
トエッチング処理を施すことにより、プリント配線板を
製造することができる。
【0003】通常、プリント配線板は高密度に配線され
るので、基板材に対する描画も高精度に行われなければ
ならない。そのため、走査式描画装置の走査光学系から
射出されたレーザビームは、描画テーブルの描画面にお
いて、正確に合焦される必要がある。
【0004】従って、走査光学系から射出されたレーザ
ビームのピント位置を計測して、そのピント位置を描画
テーブルの描画面に合わせるように、ピント調整が行わ
れていた。即ち、作業者が、走査光学系内のレンズ位置
を変化させながら,又は,描画面の位置を変化させなが
ら、該描画面上に照射されたレーザビームのビーム径を
計測して、試行錯誤的にピント調整を行ったうえで、実
際に試験描画を行い、ピント位置が適正かどうか確認し
ていた。
【0005】この方式では、ビーム径の計測作業時に、
ピント位置が適正でないということがわかっても、その
ピント位置が、描画面に対して光路における前側なのか
後側なのかということまではわからないので、ピント調
整は試行錯誤的な作業となってしまう。
【0006】そこで、ビーム径の計測作業時に、現在の
ピント位置が、描画面に対して光路における前側なのか
後側なのかを検出可能な方式が提案されている。図6は
その方式を説明するための光路図である。
【0007】レーザ光源1から射出されたレーザビーム
は、レンズ79を透過したうえでミラー2によって反射
され、レンズ3,4によってそのビーム径が調整された
後、音響光学素子5に入射する。この音響光学素子5に
よって変調されたレーザビームは、レンズ6によって平
行ビームに変換された後、ポリゴンミラー10の面倒れ
を補正可能に傾けられた面倒れ補正ミラー7によって反
射され、レンズ8に入射する。このレンズ8から射出さ
れたレーザビームは、一旦収束された後にビーム径が拡
大され、レンズ9に入射して平行ビームに変換された
後、ポリゴンミラー10によって反射され、fθレンズ
11に入射する。このfθレンズ11によって収束され
たレーザビームは、描画面12の近傍にて結像する。
【0008】即ち、そのレーザビームのピント位置P
は、必ずしも正確に描画面12に合致するわけではな
く、光路における描画面12´の前側,又は描画面12
´´の後側にきてしまうこともある。そのため、ピント
調整が必要となるわけである。このピント調整におい
て、作業者は、まずレンズ3とレンズ4の間に遮光板1
3を入れる。即ち、直線状の端面を有する不透明な平板
である遮光板13を、レーザビームのビーム軸と直交す
るように、かつ、その端面がビーム軸に接するように、
レンズ3とレンズ4の間の所定位置に配置する。
【0009】レンズ3から出射したレーザビームの断面
形状は元々円形であるが、遮光板13によって、その円
形断面のうちの半円状部分が遮光されるので、遮光板1
3の後方におけるレーザビームの断面形状は、残りの半
円状部分のみになってしまう。
【0010】このレーザビームの断面形状である半円形
は、当該レーザビームが収束される毎に、その半円形の
直線状部分に関して対称に反転する。即ち、その半円形
は、音響光学素子5にて反転し、レンズ8を出射した後
レンズ9に入射する前に再び反転し、最後に描画面12
近傍のピント位置Pにて反転する。
【0011】従って、ピント位置Pが、12´側にある
場合と、12´´側にある場合とでは、レーザビームの
半円形断面の反転回数が1回分だけ異なることになる。
このことにより、レーザビームが描画面12を照射する
位置は、ピント位置Pの前後に応じて相異なることにな
り、ピント位置Pの前後判定が可能となる。
【0012】即ち、実際のレーザビームがその描画面1
2を照射する照射位置を測定し、この実際の照射位置
が、描画面12におけるレーザビームの所定の照射位置
からどれだけズレているかを比較することにより、現在
のピント位置Pが描画面12に対して前又は後のどちら
の方向にズレているのかを判定することができる。
【0013】この判定結果に基づき、作業者は、ピント
位置Pが12´側にズレているのであれば、そのピント
位置Pを前側へ移動させるように調整し、ピント位置P
が12´´側にズレているのであれば、そのピント位置
Pを後側へ移動させるように調整すればよい。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の走査式描画装置及びそのピント調整方法では、
ピント位置が描画面に近接した位置にある場合、そのピ
ント位置が描画面の前側にあるか後側にあるかによる照
射位置の差が小さいので、測定精度が低くなってしま
う。また、遮光板によるレーザビーム光量の減少も、測
定精度を低下させる原因となっている。
【0015】そこで、ピント位置測定の精度を向上さ
せ、ピント調整を容易かつ短時間に実行可能な走査式描
画装置及びそのピント調整方法を提供することを、本発
明の課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、以下のような構成及び方法を採用した。
【0017】即ち、請求項1記載の発明は、描画対象と
なる媒体を載置するための描画面を有するとともに、該
描画面が所定の描画位置内に配置されるように移動可能
な描画テーブルと、レーザ光源と、該レーザ光源から射
出されたレーザビームを、前記描画位置に対応させた走
査線に沿って走査させる走査光学系と、前記描画面に対
してその描画面に直交する方向において所定の位置関係
を保ちつつ、前記描画位置に配置される画像センサと、
前記走査光学系によって走査されるレーザビームのピン
ト位置と光学的に共役な位置に配置されて所定の回転軸
を中心に回転可能な可動ミラーとを、備えることを特徴
とする。
【0018】このように構成されると、可動ミラーを、
その通常角度から所定角度回転させて、レーザビームを
通常状態の光路からズラすと、描画位置におけるレーザ
ビームの照射領域は、ピント位置のズレに応じて通常状
態の照射領域からズラされることになる。従って、その
照射領域のズレ(照射ズレ量)に基づいて、ピント位置
のズレを検出することができ、さらに、このピント位置
のズレに基づいてピント調整が可能となる。なお、ピン
ト位置検出,ピント調整は、自動で行うこととしても手
動で行うこととしてもよい。また、媒体はフォトレジス
トを有することとしてもよく、OPC(有機光半導体)
を有することとしてもよい。
【0019】請求項2記載の発明は、請求項1におい
て、前記描画テーブルが、前記走査線と直交する方向
へ、その描画面が同一平面内で移動するように、往復ス
ライド動作可能であり、前記画像センサは、そのセンサ
面が前記描画テーブルの描画面と同一平面内に配置され
るように、前記描画テーブルに固定されることで、特定
したものである。なお、描画テーブルを移動させる代わ
りに、走査光学系を移動させることとしてもよい。
【0020】請求項3記載の発明は、請求項1又は請求
項2において、前記可動ミラーは、該可動ミラーへ入射
するレーザビーム及び該可動ミラーによって反射された
レーザビームを含む平面と、そのミラー面とが交わる直
線に対してミラー面内において直交する直線を回転軸と
して回転することで、特定したものである。
【0021】請求項4記載の発明は、請求項1又は請求
項2において、前記可動ミラーが、該可動ミラーへ入射
するレーザビーム及び該可動ミラーによって反射された
レーザビームを含む平面と、そのミラー面とが交わる直
線を回転軸として回転することで、特定したものであ
る。
【0022】請求項5記載の発明は、請求項1〜4のい
ずれかにおいて、前記走査光学系が、前記走査線上の任
意の点をレーザビームによって照射可能であるととも
に、ピント調整の際には、前記画像センサを前記描画位
置に配置した場合にその画像センサの視野内に対応する
前記走査線上の所定の点のみをレーザビームによって走
査させ、当該走査線上のその他の点にはレーザビームを
照射させないように変調を行う変調手段を有すること
で、特定したものである。
【0023】請求項6記載の発明は、請求項1〜5のい
ずれかにおいて、前記走査光学系が、走査線におけるレ
ーザビームのピント位置を移動させるように、光軸方向
へ移動可能なピント調整用レンズを有することで、特定
したものである。
【0024】請求項7記載の発明は、請求項6におい
て、前記可動ミラーを回転させる可動ミラー駆動部と;
前記ピント調整用レンズを移動させるレンズ駆動部と;
前記画像センサからの出力信号を基に、そのセンサ面を
照射するレーザビームの照射領域を特定してそのデータ
を出力する画像処理部と;前記画像センサを、前記描画
位置に配置し、前記可動ミラー駆動部によって前記可動
ミラーをその通常角度から所定角度回転させることによ
り、前記走査光学系におけるレーザビームの光路を、前
記可動ミラーが通常角度をとる場合の通常状態からズラ
し、走査光学系によってレーザビームを走査させ、前記
画像処理部から出力されたレーザビームの照射領域のデ
ータが、予め記録しておいた通常状態における照射領域
から、どれだけズレているかを示す照射ズレ量を取得
し、該照射ズレ量に基づき、前記走査光学系から射出さ
れるレーザビームを前記描画位置にて正確に合焦させる
ために前記ピント調整用レンズを移動させるべきピント
調整量を算出し、前記レンズ駆動部を駆動させて、前記
ピント調整用レンズをそのピント調整量だけ移動させ、
前記可動ミラー駆動部を駆動させて、前記可動ミラーを
前記通常角度に復帰させるように、制御する制御手段と
を;さらに備えることで、特定したものである。なお、
照射ズレ量から直接ピント調整量を算出することとして
もよく、照射ズレ量からピントズレ量を介してピント調
整量を算出することとしてもよい。
【0025】請求項8記載の発明は、請求項1〜5のい
ずれかにおいて、前記描画テーブルを、その描画面と直
交する方向に移動させる垂直駆動部をさらに備えること
で、特定したものである。
【0026】請求項9記載の発明は、請求項8におい
て、前記可動ミラーを回転させる可動ミラー駆動部と;
前記画像センサからの出力信号を基に、そのセンサ面を
照射するレーザビームの照射領域を特定してそのデータ
を出力する画像処理部と;前記画像センサを、前記描画
位置に配置し、前記可動ミラー駆動部によって前記可動
ミラーをその通常角度から所定角度回転させることによ
り、前記走査光学系におけるレーザビームの光路を、前
記可動ミラーが通常角度をとる場合の通常状態からズラ
し、走査光学系によってレーザビームを走査させ、前記
画像処理部から出力された照射領域のデータが、予め記
録しておいた通常状態における照射領域から、どれだけ
ズレているかを示す照射ズレ量を取得し、該照射ズレ量
に基づき、前記走査光学系から射出されるレーザビーム
を前記描画位置にて正確に合焦させるために前記描画テ
ーブルをその描画面と直交する方向へ移動させるべきテ
ーブル移動量を算出し、前記垂直駆動部を駆動させて前
記描画テーブルを、そのテーブル移動量だけ移動させ、
前記可動ミラー駆動部を駆動させて、前記可動ミラーを
前記通常角度に復帰させるように制御する制御手段と
を;さらに備えることで、特定したものである。
【0027】請求項10記載の発明は、請求項6に記載
の走査式描画装置のピント調整方法であって、前記画像
センサを、前記描画位置に配置し、前記可動ミラーをそ
の通常角度から所定角度回転させることにより、前記走
査光学系におけるレーザビームの光路を、前記可動ミラ
ーが通常角度をとる場合の通常状態からズラし、走査光
学系によってレーザビームを走査させ、前記画像センサ
からの出力信号を基に、そのセンサ面を照射するレーザ
ビームの照射領域を特定し、該照射領域が、通常状態に
おける照射領域から、どれだけズレているかを示す照射
ズレ量を取得し、該照射ズレ量に基づき、前記走査光学
系から射出されるレーザビームを前記描画位置にて正確
に合焦させるために前記ピント調整用レンズを移動させ
るべきピント調整量を算出し、前記ピント調整用レンズ
をそのピント調整量だけ移動させ、前記可動ミラーを前
記通常角度に復帰させることを特徴とする。
【0028】請求項11記載の発明は、請求項8に記載
の走査式描画装置のピント調整方法であって、前記画像
センサを、前記描画位置に配置し、前記可動ミラーをそ
の通常角度から所定角度回転させることにより、前記走
査光学系におけるレーザビームの光路を、前記可動ミラ
ーが通常角度をとる場合の通常状態からズラし、走査光
学系によってレーザビームを走査させ、前記画像センサ
からの出力信号を基に、そのセンサ面を照射するレーザ
ビームの照射領域を特定し、該照射領域が、通常状態に
おける照射領域から、どれだけズレているかを示す照射
ズレ量を取得し、該照射ズレ量に基づき、前記走査光学
系から射出されるレーザビームを前記描画位置にて正確
に合焦させるために前記描画テーブルをその描画面と直
交する方向へ移動させるべきテーブル移動量を算出し、
前記垂直駆動部を駆動させて前記描画テーブルを、その
テーブル移動量だけ移動させ、前記可動ミラーを前記通
常角度に復帰させることを特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明の
一実施形態を説明する。 <走査式描画装置の構成>走査式描画装置は、描画対象
となる媒体を載置する描画面21を有する描画テーブル
22と、その描画面21に載置された基板材等の媒体に
対してレーザビームを走査させる走査光学系23とを、
備える。
【0030】図1は、本発明の一実施形態である走査式
描画装置のブロック図であり、図2は、この走査式描画
装置の概略構成を示す斜視図である。図1に示すよう
に、主制御部14は、描画制御部15及びマシン制御部
16に夫々接続され、これら描画制御部15及びマシン
制御部16を制御する。その描画制御部15は、音響光
学素子47(a,b)に接続され、該音響光学素子47
を制御する。また、マシン制御部16は、I/O 17
を介して、可動ミラー駆動部19及びレンズ駆動部20
に夫々接続され、これら可動ミラー駆動部19及びレン
ズ駆動部20を制御する。さらに、マシン制御部16
は、描画制御部15及び画像処理部18に接続されてい
る。なお、主制御部14及びマシン制御部16は、制御
手段に相当し、描画制御部15及び音響光学素子47
は、変調手段に相当する。
【0031】描画テーブル22は、図2におけるX方向
(及びその逆方向)に、往復スライド動作可能なXテー
ブル24の上側に配置され、当該描画テーブル22をそ
の描画面21と直交する方向(Z軸方向)へ変位させる
Z軸駆動部(垂直駆動部)24Aを介して、前記Xテー
ブル24に固定されている。
【0032】また、この描画テーブル22には、その描
画面21よりもX方向側に、画像センサとしてのCCD
センサ25が固定されている。なお、このCCDセンサ
25は、その平板状のCCD面(センサ面)25Aが描
画面21と同一平面上に配置されるように固定されてい
るので、Xテーブル24及び描画テーブル22がX方向
へ往復スライド動作すると、描画面21及びCCDセン
サ25のCCD面25Aは、同一面内で動作する。後に
おいて説明するが、このCCDセンサ25からの出力信
号は、画像処理部18に入力されて画像処理が施され、
該画像処理部18からその画像処理結果がマシン制御部
16へ出力されることになる。
【0033】さらに、描画テーブル22は、その描画面
21に載置された描画対象の媒体を、該描画面21に押
しつけることによってクランプ固定する固定バー26を
有する。
【0034】走査光学系23は、その主要部が光学台3
0上に配置され、レーザ光源31から射出されたレーザ
ビームを、描画テーブル22の移動範囲中の所定位置に
おけるその描画面21上に結像させて、該描画面21上
に、描画テーブル22及びXテーブル24の移動方向
(X方向)に直交する方向(Y方向)の走査線Sを形成
させる。なお、図2では、その走査線Sが、CCDセン
サ25のCCD面上にくるように、描画テーブル22を
移動させた状態を示している。
【0035】ここではレーザ光源31としてアルゴンレ
ーザを用いており、このレーザ光源31から射出された
レーザビームは、ミラー32,33によって反射され、
光学台30に形成された光路孔30aを通過し、ミラー
34,35によって反射され、レンズ69によって可動
ミラー36のミラー面上に結像される。この可動ミラー
36は、走査線Sにおけるピント位置Pと、光学的に共
役となるように配置されるとともに、可動ミラー駆動部
19によって、後述の如く傾斜(回転)可能となってい
る。なお、この可動ミラー36は、走査光学系23外に
配置されることとしても、走査光学系23内に配置され
ることとしてもよい。
【0036】可動ミラー36によって反射されたレーザ
ビームは、ハーフミラー37によって二分される。即
ち、このハーフミラー37を透過したレーザビームは、
レンズ38aによってそのビーム径が調整された後、ミ
ラー39,40によって反射されてビームセパレータ4
1aに入射する。一方、ハーフミラー37によって反射
されたレーザビームは、ミラー42によって反射され、
レンズ38bによってそのビーム径が調整された後、さ
らにミラー43によって反射されて、ビームセパレータ
41bに入射する。各ビームセパレータ41a,41b
は、夫々のレーザビームをさらに複数本に分離する機能
を有する。
【0037】一方のビームセパレータ41aによって分
離されたレーザビームは、ミラー44aを挟んで配設さ
れたレンズ群45a,さらにレンズ46aによってその
ビーム径が調整され、音響光学素子47aに入射する。
他方のビームセパレータ41bによって分離されたレー
ザビームは、ミラー48によって反射された後、ミラー
44bを挟んで配設された1対のレンズ群45b,さら
にレンズ46bによってそのビーム径が調整され、音響
光学素子47bに入射する。
【0038】各音響光学素子47a,47bは、独立し
て変調可能な複数の変調部を備えたマルチチャネル構成
であり、描画制御部15によって制御され、各レーザビ
ームを独立して変調可能である。即ち、これら描画制御
部15及び音響光学素子47a,47bは、変調手段と
して働き、各レーザビームを夫々所望のタイミングでO
N/OFFさせることができる。
【0039】一方の音響光学素子47aによって変調さ
れたレーザビームは、レンズ49を経てビームスプリッ
タ50に入射する。他方の音響光学素子47bによって
変調されたレーザビームは、ミラー51によって反射さ
れた後、ビームスプリッタ50に入射する。このビーム
スプリッタ50により、両音響光学素子47a,47b
由来のレーザビームは合成される。
【0040】そして、この合成されたレーザビームは、
ミラー52によって反射された後、レンズ53によりそ
のビーム径が調整されて、イメージローテータ54に入
射する。イメージローテータ54は、複数平行するレー
ザビームが、走査線Sの位置おいて適正に配列されるよ
う、その方向を調整する。なお、レーザビームは、縦
(図2におけるZ方向)に並列した状態でイメージロー
テータ54へ入射し、このイメージローテータ54によ
って回転され、ほぼ横方向に並列した状態で射出され
る。
【0041】イメージローテータ54を出射したレーザ
ビームは、後述するポリゴンミラー61による面倒れ補
正用の面倒れ補正ミラー55によって反射され、レンズ
56に入射する。このレンズ56によって一旦収束され
たレーザビームは、収束後そのビーム径が拡大されなが
ら進行し、ミラー57,58によって順次反射された
後、ピント調整用レンズ59に入射する。
【0042】このピント調整用レンズ59は、その光軸
と平行にスライド可能なステージ(図示せず)に固定さ
れ、レンズ駆動部20に駆動されてスライド動作するこ
とができる。即ち、このレンズ駆動部20は、モータ,
及び該モータに駆動電流を供給する回路(いずれも図示
せず)を有し、そのモータは、ボールネジ(図示せず)
を介して、ピント調整用レンズ59を固定したステージ
に接続されている。
【0043】ピント調整用レンズ59によってビーム径
が調整されたレーザビームは、ミラー60によって反射
されてポリゴンミラー61へ向う。ポリゴンミラー61
は、8つの側面が反射面となった略8角柱状であり、該
角柱の中心軸を中心に図2における時計方向に回転し、
レーザビームを同時に反射,偏向する。このポリゴンミ
ラー61の各反射面は、夫々一回の走査に対応している
ので、ポリゴンミラー61が1回転する間に8回の走査
が行われることになる。
【0044】なお、ポリゴンミラー61は、高精度に加
工されているものの、各反射面毎に固有の誤差(面倒
れ)が発生することは避けられない。従って、この面倒
れによる光路のズレを補正するように、前記の面倒れ補
正ミラー55を傾斜させる。即ち、予めポリゴンミラー
61の各反射面毎に面倒れを測定し、該面倒れに対応さ
せて各反射面毎に、面倒れ補正ミラー55の傾斜量を設
定しておく。そのうえで、この面倒れ補正ミラー55
を、ポリゴンミラー61の回転に同期させるとともに、
その各反射面に対応させて夫々の傾斜量だけ傾斜させる
ことにより、面倒れ補正を行う。
【0045】ポリゴンミラー61により反射偏向された
レーザビームは、fθレンズ62により収束される。即
ち、fθレンズ62から射出されたレーザビームは、ミ
ラー63,コンデンサレンズ64を経て結像し、走査線
Sを形成する。なお、この走査線Sにおけるレーザビー
ムは、ほぼ走査線S方向(主走査方向)に並列されるの
だが、厳密にはこの走査線Sと僅かな所定角度をなす直
線上に並列された状態で、当該走査線Sに沿って走査さ
れることになる。このことにより、副走査方向に並列さ
れた複数ラインが同時に描画される。
【0046】<ピント調整>この走査線Sの位置、即
ち、レーザビームのピント位置Pは、必ずしも描画面2
1及びCCDセンサ25を含む平面上の描画位置Dに、
正確に合致するとは限らない。そこで、ピント調整を行
う必要がある。このピント調整を行うために、まず、ピ
ント位置Pがどこにあるのかを測定しなければならな
い。このピント位置Pの測定は、該ピント位置Pと、光
学的に共役となるように配置された可動ミラー36を、
予め定められた通常角度から所定角度だけ回転傾斜させ
ることにより、走査光学系23における光路を通常状態
からズラして行うものである。
【0047】この可動ミラー36は、そのミラー面内に
おける図2のZ軸と平行な軸で回転可能である。即ち、
その所定の通常角度における入射ビーム及び反射ビーム
を含む平面とそのミラー面とが交わる直線に対して、ミ
ラー面内において直交する直線を回転軸として回転可能
となるように、図示せぬステージに取り付けられてい
る。可動ミラー駆動部19は、このステージを駆動して
可動ミラー36を回転させるパルスモータ,及び該パル
スモータにパルス電流を供給する回路(いずれも図示せ
ず)を有する。
【0048】まず、可動ミラー36が通常角度にある場
合の走査光学系23の光路、即ち、通常状態の光路につ
いて説明する。図3は、その通常状態の光路を示す概略
図である。レーザ光源31から射出されたレーザビーム
は、通常角度をとる可動ミラー36によって反射され、
レンズ38によりビーム径が調整されてビームセパレー
タ41に入射する。なお、レーザビームは予め二分割さ
れて夫々ビームセパレータ41(a,b)に入射し、該
ビームセパレータ41によってさらに複数分割されるの
だが、図3(及び図4)の光路図では、図示の都合上、
1本のビームとして示されている。
【0049】ビームセパレータ41から射出されたレー
ザビームは、レンズ45によって収束されて音響光学素
子47(a,b)へ入射する。この音響光学素子47に
よって変調されたレーザビームは、レンズ53に入射し
てそのビーム径が調整されたうえで、面倒れ補正ミラー
55によって反射され、レンズ56によって一旦収束さ
れる。収束後、レーザビームはそのビーム径を拡大しな
がらピント調整用レンズ59に入射して、そのビーム径
が調整され、ポリンゴンミラー61によって反射され
て、fθレンズ62に入射する。このfθレンズ62に
よって収束されたレーザビームは、描画面21及びCC
Dセンサ25のCCD面を含む平面における描画位置D
近傍にて結像する。
【0050】このように結像したレーザビームのピント
位置Pは、描画位置Dに対して正確に一致しているのか
どうか判定されるだけでなく、一致していない場合に、
そのピント位置PがD´側にあるのか、D´´側にある
のか、判定されなければならない。
【0051】図4は、ピント位置判定を説明するための
走査光学系23の光路図である。ここでは、可動ミラー
36は、該可動ミラー36によって反射されたレーザビ
ームが通常状態の光路から角度θだけ回転するように、
傾斜している。即ち、マシン制御部16は、I/O 1
7を介して可動ミラー駆動部19を制御し、該可動ミラ
ー駆動部19によって可動ミラー36を通常角度から所
定角度(θ/2)回転させている。
【0052】図示の都合上、図4(及び図3)では、レ
ーザ光源31及び可動ミラー36間に配置されたミラー
32〜35が省略されているので、可動ミラー36に対
するレーザビームの入射方向は実際とは異なる。
【0053】レーザ光源31から射出されたレーザビー
ムは、可動ミラー36によって反射され、通常状態の光
路からズレた状態で進行する。レーザビームは、レンズ
38,ビームセパレータ41,及びレンズ45を経て、
音響光学素子47に入射するまで、その通常状態の光路
から同じ方向にズレているが、音響光学素子47におい
て収束されて通常状態の光路と一致した後は、それ以前
のズレ方向とは反対の方向にズレた状態で進行する。こ
こで、音響光学素子47に入射するまでのレーザビーム
のズレ方向を正方向とし、音響光学素子47から射出さ
れたレーザビームのズレ方向を負方向として、以下説明
する。
【0054】音響光学素子47において、ズレ方向が正
から負へ反転したレーザビームは、負方向へズレた状態
のまま、レンズ53を通過し、面倒れ補正55ミラーに
よって反射され、レンズ56によって一旦収束される。
レーザビームは、その収束点において通常状態の光路と
一致した後、再びそのズレ方向が正方向へ反転すること
になる。即ち、その収束点以降、レーザビームは、ピン
ト調整用レンズ59,ポリゴンミラー61,及びfθレ
ンズ62を経てピント位置P直前まで、正方向へズレた
状態で進行する。fθレンズ62から射出されたレーザ
ビームは、ピント位置Pにおいて収束されるので、この
ピント位置Pにおいて通常状態の光路と一致した後、そ
のズレ方向はさらに負方向へ反転することになる。
【0055】従って、レーザビームのピント位置Pが描
画位置Dに正確に一致していれば、そのレーザビームが
描画位置Dを照射する照射領域は、通常状態における照
射領域と一致するが、ピント位置PがD´側に位置して
いる場合、描画位置D上のレーザビームの照射領域は、
通常状態の照射領域に対して正方向にズレる。また、ピ
ント位置PがD´´側に位置している場合、描画位置D
上のレーザビームの照射領域は、通常状態の照射領域に
対して負方向にズレる。
【0056】そこで、レーザビームによって形成される
走査線Sの所定位置に、描画面21の代わりにCCDセ
ンサ25を配置するように描画テーブル22を予め移動
させておき、レーザビームによって、そのCCDセンサ
25のCCD面を照射させる。この際、ポリゴンミラー
61を回転状態としておくので、レーザビームは、走査
線Sを繰り返し走査することになるはずであるが、実際
には、描画制御部15により、通常状態における走査線
S上のレーザビームが、CCDセンサ25のCCD面中
央における一点でONとなるように、かつ、それ以外の
点ではOFFとなるように、音響光学素子47を制御さ
せるようにしておく。従って、レーザビームは、CCD
センサ25上の1点のみを照射することになる。
【0057】ここで、レーザビームのピント位置がズレ
ている場合には、このレーザビームのCCDセンサ25
のCCD面における照射位置は、図2のX方向(副走査
方向)の正逆の向きにズレることになる。このCCDセ
ンサ25からの出力信号は、画像処理部18に入力され
て、画像処理が行われる。即ち、画像処理部18は、そ
の入力信号を所定の閾値で2値化することにより、レー
ザビームの照射領域を切り出したうえで、重心計測法に
よってこの照射領域の重心位置を算出し、該重心位置の
データをマシン制御部16へ送出する。
【0058】マシン制御部16には、通常状態における
レーザビーム照射領域の重心位置が、予め記録されてい
るので、このマシン制御部16は、画像処理部18から
出力された重心位置が、通常状態における重心位置から
どれだけズレているかを示す重心ズレ量(照射ズレ量)
を取得することができる。さらに、マシン制御部16に
は、ある重心ズレ量が与えられた場合に、該重心ズレ量
に対応するピントズレ量を算出する計算式が、予め記録
されているので、このマシン制御部16は、得られた重
心ズレ量に基づいて、ピント位置Pが、(描画面21と
等価な)CCDセンサ25のCCD面25Aから該CC
D面25Aに直交する方向に、どれだけズレているかを
示すピントズレ量を算出することができる。
【0059】次に、マシン制御部16は、前記のように
ピントズレ量を取得したうえで、ピント調整を行う。こ
のピント調整は、ピント調整用レンズ59をその光軸方
向へ変位させることによって行われるものであり。マシ
ン制御部16には、あるピントズレ量を補正するために
ピント調整用レンズ59をどれだけ移動させるかを示す
ピント調整量を算出する計算式が、予め記録されてい
る。従って、マシン制御部16は、得られたピントズレ
量を基に、対応するピント調整量を取得することがで
き、さらに、このピント調整量だけピント調整用レンズ
59を移動させるように、レンズ駆動部20を駆動させ
ることにより、ピント調整を行うことができる。
【0060】即ち、図4において、ピント位置PがD´
側にある場合、マシン制御部16は、ピント調整用レン
ズ59を光路における前側へ移動させることによって、
そのピント位置Pを描画位置Dに合わせる。また、ピン
ト位置PがD´´側にある場合、マシン制御部16は、
ピント調整用レンズ59を光路における後側へ移動させ
ることによって、そのピント位置Pを描画位置Dに合わ
せるのである。
【0061】上述のピント調整後、マシン制御部16
は、可動ミラー駆動部19を制御して、可動ミラー36
を通常角度に復帰させる。なお、ピント調整用レンズ5
9は、ピント調整後の位置で固定されている。この状態
で、走査式描画装置は描画可能であり、走査光学系23
から射出されたレーザビームは、描画面21において正
確に結像することになる。
【0062】なお、上述の如く本実施形態では、可動ミ
ラー36を、その入射ビーム及び反射ビームを含む平面
と、そのミラー面とが交わる直線に対してミラー面内に
おいて直交する直線を回転軸として回転可能とし、描画
位置Dにおけるレーザビームの照射位置を図2のX方向
(副走査方向)へズラすこととして説明したが;この可
動ミラー36を、その入射ビーム及び反射ビームを含む
平面と、そのミラー面とが交わる直線を回転軸として回
転可能とし、描画位置Dにおけるレーザビームの照射位
置を図2のY方向(主走査方向)へズラすこととして
も、同様にピント調整を行うことができる。
【0063】<実施形態の作用>まず、作業者が、走査
式描画装置の図示せぬ操作部によってピント調整を指示
すると、この走査式描画装置の主制御部14は、そのピ
ント調整指示に従って、描画制御部15及びマシン制御
部16を制御して、ピント調整を開始させる。即ち、マ
シン制御部16は、図示せぬレーザ駆動回路を介してレ
ーザ光源31を駆動させてレーザビームを射出させ、図
示せぬモータによってポリゴンミラー61を回転させ
る。また、マシン制御部16は、図示せぬモータによっ
てXテーブル24及び描画テーブル22を移動させて、
該描画テーブルに固定されたCCDセンサ25を、その
視野の中心に走査線Sがくるように、配置する。
【0064】この際、描画制御部15は、走査線S上の
所定の一点においてのみレーザビームが照射されるよう
に、音響光学素子47を制御する。即ち、走査光学系2
3から射出されたレーザビームがCCDセンサ25のC
CD面25A及び描画テーブル22の描画面21を含む
平面に正確に合焦されている場合、そのCCDセンサ2
5の視野中心に対応する走査線S上の一点を予め定めて
おき、描画制御部15は、この走査線S上の一点のみに
おいてレーザビームをONとさせるように、かつ、走査
線S上の他の点においてレーザビームをOFFとさせる
ように、音響光学素子47を制御する。
【0065】次に、マシン制御部16は、I/O 17
を介して可動ミラー駆動部19を制御し、可動ミラー3
6を所定の通常角度から角度θ/2だけ回転させる。す
ると、この可動ミラー36から射出されたレーザビーム
は、該可動ミラー36が通常角度における通常状態の光
路から、角度θ回転した状態で射出され、走査光学系2
3における以降の光路を進んで、CCDセンサ25のC
CD面25Aに達する。
【0066】このCCDセンサ25は、入射したレーザ
ビームを電気信号に変換して画像処理部18へ出力す
る。画像処理部は、得られた信号を所定の閾値で2値化
することにより、レーザビームの照射領域を切り出した
うえで、重心計測を行うことにより、その照射領域の重
心位置を算出し、該重心位置のデータをマシン制御部1
6へ送出する。
【0067】マシン制御部16は、画像処理部18から
出力された重心位置が、通常状態における重心位置から
どれだけズレているかを示す重心ズレ量(照射ズレ量)
を算出し、さらに、この重心ズレ量に基づいて、対応す
るピントズレ量を算出する。そのうえで、マシン制御部
16は、得られたピントズレ量に基づいて、ピント調整
量を算出し、レンズ駆動部20を駆動して、ピント調整
用レンズ59をそのピント調整量だけ移動させた後、固
定する。
【0068】次に、マシン制御部16は、可動ミラー駆
動部19によって、可動ミラーを角度−θ/2回転させ
ることにより、その通常角度に復帰させる。この状態
で、レーザビームは通常状態の光路に復帰しており、そ
の走査線Sにおけるピント位置は、描画テーブル22の
描画面21を含む平面内に配置されるように、正確に調
整されている。なお、このようなピント調整を一度行っ
ておけば、その走査式描画装置は、以降いつでも描画可
能である。
【0069】描画処理は、作業者が図示せぬ操作部を操
作することによって開始される。主制御部14は、操作
部を介して描画指示を受けると、描画制御部15及びマ
シン制御部16に描画開始を指示する。
【0070】<変形例>上述した実施形態において、レ
ンズ駆動部20を設けずに、描画テーブル22をその描
画面21と直交する方向(Z軸方向)へ変位させること
によってピント調整を行うこととしてもよい。図5は、
この変形例を示すブロック図であり、この図を併せて参
照し、以下、本変形例を説明する。
【0071】本変形例のマシン制御部70は、上述の実
施形態におけるマシン制御部16において、あるピント
ズレ量を補正するためにピント調整用レンズ59をどれ
だけ移動させるかを示すピント調整量を算出する計算式
の代わりに、そのピントズレ量を補正するために描画テ
ーブル22をZ方向へどれだけ移動させるかを示すテー
ブル移動量を算出する計算式を、予め格納している。
【0072】そして、このマシン制御部70は、上述の
実施形態に示したピント調整の際に、マシン制御部16
によって算出されたピントズレ量を、同様に算出するこ
とができる。さらに、このピントズレ量に基づき、対応
するテーブル移動量を算出し、I/O 17を介してZ
軸駆動部24Aを駆動することにより、描画テーブル2
2を、その描画面21と直交する方向(Z軸方向)へ、
得られたテーブル移動量だけ移動させることができる。
【0073】図4の光路図で説明すると、ピント位置P
がD´側にある場合、マシン制御部16は、Z軸駆動部
24Aによって描画テーブル22を光路における後側へ
移動させることによって、(描画テーブル22の描画面
21と等価な)描画位置を、Dとして示す位置へ移動さ
せる。また、そのピント位置PがD´´側にある場合、
マシン制御部16は、描画テーブル22を光路における
前側へ移動させることによって、描画位置を、Dとして
示す位置へ移動させる。このように調整されることによ
り、レーザビームは、描画面21と等価な描画位置に合
焦されることになる。
【0074】
【発明の効果】以上のように構成した本発明の走査式描
画装置及びそのピント調整方法によると、ピント位置測
定の精度が向上し、ピント調整を容易かつ短時間に実行
可能となる。また、請求項7,請求項9の効果として
は、走査式描画装置によってそのピント調整を自動実行
させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態による走査式描画装置の
ブロック図
【図2】 本発明の一実施形態による走査式描画装置の
構成を示す斜視図
【図3】 通常状態の光路を示す説明図
【図4】 ピント調整時の光路を示す説明図
【図5】 本発明の一実施形態の変形例による走査式描
画装置のブロック図
【図6】 従来技術によるピント調整時の光路を示す説
明図
【符号の説明】
14 主制御部 15 描画制御部 16 マシン制御部 18 画像処理部 19 可動ミラー駆動部 20 レンズ駆動部 21 描画面 22 描画テーブル 23 走査光学系 24 Xテーブル 24A Z軸駆動部 25 CCDセンサ 25A CCD面 31 レーザ光源 36 可動ミラー 47 音響光学素子 59 ピント調整用レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/08 G02B 7/11 H

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】描画対象となる媒体を載置するための描画
    面を有するとともに、該描画面が所定の描画位置内に配
    置されるように移動可能な描画テーブルと、 レーザ光源と、 該レーザ光源から射出されたレーザビームを、前記描画
    位置に対応させた走査線に沿って走査させる走査光学系
    と、 前記描画面に対してその描画面に直交する方向において
    所定の位置関係を保ちつつ、前記描画位置に配置される
    画像センサと、 前記走査光学系によって走査されるレーザビームのピン
    ト位置と光学的に共役な位置に配置されて所定の回転軸
    を中心に回転可能な可動ミラーとを備えることを特徴と
    する走査式描画装置。
  2. 【請求項2】前記描画テーブルは、前記走査線と直交す
    る方向へ、その描画面が同一平面内で移動するように、
    往復スライド動作可能であり、 前記画像センサは、そのセンサ面が前記描画テーブルの
    描画面と同一平面内に配置されるように、前記描画テー
    ブルに固定されることを特徴とする請求項1記載の走査
    式描画装置。
  3. 【請求項3】前記可動ミラーは、該可動ミラーへ入射す
    るレーザビーム及び該可動ミラーによって反射されたレ
    ーザビームを含む平面と、そのミラー面とが交わる直線
    に対してミラー面内において直交する直線を回転軸とし
    て回転することを特徴とする請求項1又は請求項2記載
    の走査式描画装置。
  4. 【請求項4】前記可動ミラーは、該可動ミラーへ入射す
    るレーザビーム及び該可動ミラーによって反射されたレ
    ーザビームを含む平面と、そのミラー面とが交わる直線
    を回転軸として回転することを特徴とする請求項1又は
    請求項2記載の走査式描画装置。
  5. 【請求項5】前記走査光学系は、前記走査線上の任意の
    点をレーザビームによって照射可能であるとともに、ピ
    ント調整の際には、前記画像センサを前記描画位置に配
    置した場合にその画像センサの視野内に対応する前記走
    査線上の所定の点のみをレーザビームによって走査さ
    せ、当該走査線上のその他の点にはレーザビームを照射
    させないように変調を行う変調手段を有することを特徴
    とする請求項1〜4のいずれかに記載の走査式描画装
    置。
  6. 【請求項6】前記走査光学系は、走査線におけるレーザ
    ビームのピント位置を移動させるように、光軸方向へ移
    動可能なピント調整用レンズを有することを特徴とする
    請求項1〜5のいずれかに記載の走査式描画装置。
  7. 【請求項7】前記可動ミラーを回転させる可動ミラー駆
    動部と;前記ピント調整用レンズを移動させるレンズ駆
    動部と;前記画像センサからの出力信号を基に、そのセ
    ンサ面を照射するレーザビームの照射領域を特定してそ
    のデータを出力する画像処理部と;前記画像センサを、
    前記描画位置に配置し、 前記可動ミラー駆動部によって前記可動ミラーをその通
    常角度から所定角度回転させることにより、前記走査光
    学系におけるレーザビームの光路を、前記可動ミラーが
    通常角度をとる場合の通常状態からズラし、 走査光学系によってレーザビームを走査させ、 前記画像処理部から出力されたレーザビームの照射領域
    のデータが、予め記録しておいた通常状態における照射
    領域から、どれだけズレているかを示す照射ズレ量を取
    得し、 該照射ズレ量に基づき、前記走査光学系から射出される
    レーザビームを前記描画位置にて正確に合焦させるため
    に前記ピント調整用レンズを移動させるべきピント調整
    量を算出し、 前記レンズ駆動部を駆動させて、前記ピント調整用レン
    ズをそのピント調整量だけ移動させ、 前記可動ミラー駆動部を駆動させて、前記可動ミラーを
    前記通常角度に復帰させるように、制御する制御手段
    と;をさらに備えることを特徴とする請求項6記載の走
    査式描画装置。
  8. 【請求項8】前記描画テーブルを、その描画面と直交す
    る方向に移動させる垂直駆動部をさらに備えることを特
    徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の走査式描画装
    置。
  9. 【請求項9】前記可動ミラーを回転させる可動ミラー駆
    動部と;前記画像センサからの出力信号を基に、そのセ
    ンサ面を照射するレーザビームの照射領域を特定してそ
    のデータを出力する画像処理部と;前記画像センサを、
    前記描画位置に配置し、 前記可動ミラー駆動部によって前記可動ミラーをその通
    常角度から所定角度回転させることにより、前記走査光
    学系におけるレーザビームの光路を、前記可動ミラーが
    通常角度をとる場合の通常状態からズラし、 走査光学系によってレーザビームを走査させ、 前記画像処理部から出力された照射領域のデータが、予
    め記録しておいた通常状態における照射領域から、どれ
    だけズレているかを示す照射ズレ量を取得し、 該照射ズレ量に基づき、前記走査光学系から射出される
    レーザビームを前記描画位置にて正確に合焦させるため
    に前記描画テーブルをその描画面と直交する方向へ移動
    させるべきテーブル移動量を算出し、 前記垂直駆動部を駆動させて前記描画テーブルを、その
    テーブル移動量だけ移動させ、 前記可動ミラー駆動部を駆動させて、前記可動ミラーを
    前記通常角度に復帰させるように制御する制御手段と;
    をさらに備えることを特徴とする請求項8記載の走査式
    描画装置。
  10. 【請求項10】請求項6記載の走査式描画装置のピント
    調整方法であって、 前記画像センサを、前記描画位置に配置し、 前記可動ミラーをその通常角度から所定角度回転させる
    ことにより、前記走査光学系におけるレーザビームの光
    路を、前記可動ミラーが通常角度をとる場合の通常状態
    からズラし、 走査光学系によってレーザビームを走査させ、 前記画像センサからの出力信号を基に、そのセンサ面を
    照射するレーザビームの照射領域を特定し、該照射領域
    が、通常状態における照射領域から、どれだけズレてい
    るかを示す照射ズレ量を取得し、 該照射ズレ量に基づき、前記走査光学系から射出される
    レーザビームを前記描画位置にて正確に合焦させるため
    に前記ピント調整用レンズを移動させるべきピント調整
    量を算出し、 前記ピント調整用レンズをそのピント調整量だけ移動さ
    せ、 前記可動ミラーを前記通常角度に復帰させることを特徴
    とするピント調整方法。
  11. 【請求項11】請求項8記載の走査式描画装置のピント
    調整方法であって、 前記画像センサを、前記描画位置に配置し、 前記可動ミラーをその通常角度から所定角度回転させる
    ことにより、前記走査光学系におけるレーザビームの光
    路を、前記可動ミラーが通常角度をとる場合の通常状態
    からズラし、 走査光学系によってレーザビームを走査させ、 前記画像センサからの出力信号を基に、そのセンサ面を
    照射するレーザビームの照射領域を特定し、該照射領域
    が、通常状態における照射領域から、どれだけズレてい
    るかを示す照射ズレ量を取得し、 該照射ズレ量に基づき、前記走査光学系から射出される
    レーザビームを前記描画位置にて正確に合焦させるため
    に前記描画テーブルをその描画面と直交する方向へ移動
    させるべきテーブル移動量を算出し、 前記垂直駆動部を駆動させて前記描画テーブルを、その
    テーブル移動量だけ移動させ、 前記可動ミラーを前記通常角度に復帰させることを特徴
    とするピント調整方法。
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