JP2000258213A - 超音波流量計 - Google Patents

超音波流量計

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JP2000258213A
JP2000258213A JP11061218A JP6121899A JP2000258213A JP 2000258213 A JP2000258213 A JP 2000258213A JP 11061218 A JP11061218 A JP 11061218A JP 6121899 A JP6121899 A JP 6121899A JP 2000258213 A JP2000258213 A JP 2000258213A
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time
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JP11061218A
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Akira Morita
晃 森田
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低流量測定から高流量測定の広い範囲に渡って
安定な流量測定を行うことができる超音波流量計を提供
する。 【解決手段】1対の超音波振動子1と送信手段2と、流
体1A中を伝搬する超音波信号1aを検出し上流側および下
流側への超音波伝搬時間2gを計測する時間差計測手段3A
と、伝搬時間2gから流体1Aの流量2kを演算する流量演算
手段4とを備え、時間差計測手段3Aは、増幅器23と増幅
された信号2dからノイズ成分を除去するQ可変型同調フ
ィルタ24とこのフィルタ出力2eから超音波信号1aの到着
時刻2fを検出する受信波検出回路25と超音波送信時刻2a
と検出時刻2fから伝搬時間2gを計測する時間差計測回路
26とを備え、Q可変型同調フィルタ24は、低いQと高い
Qとを有し流量演算手段4からのQ値指令信号2jに基づ
きQ値を切り換える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は超音波方式による流
体の流量を測定する超音波流量計に関わり、特に、この
超音波流量計を用いたガスメータに関する。
【0002】
【従来の技術】図6の(A) において、従来技術による図
示例の超音波流量計は、流量を測定する測定管13の流体
1Aの流れ方向に対して傾斜して, 送信側と受信側とを対
向して配備される超音波振動子11,12 と、図6の(B) に
おいて、一方の超音波振動子、例えば、上流側の振動子
11(あるいは下流側の振動子12)、を励振し、流体1Aの
流れに対して上流側(下流側)から超音波信号1aを切り
換えて送信する、図示例では送信パルスのタイミング生
成回路21と、送信パルス2bを送信する送信回路22と、上
流側(下流側)に配置された超音波振動子11(12)を選択
するスイッチSW1 とからなる送信手段2と、他方の超音
波振動子、下流側の振動子12(あるいは上流側の振動子
11)、で流体1A中を伝搬する超音波信号1aを検出し, 流
体1A中を伝搬する超音波信号1aの伝搬時間2gを演算し,
上流側および下流側方向への超音波信号1aの伝搬時間2g
(τu,τd)を演算する、図示例では他方の超音波振動子
12(11)を切り換えて受信信号2cを受信するスイッチSW2
と、増幅器23と、受信信号2cに含まれるノイズ成分を除
去する帯域通過フィルタ特性を有する同調フィルタ61
と、この同調フィルタ61の出力6aを予め定められた基準
値と比較する受信波検出回路62と、送信手段2の一方の
超音波振動子を励振する時刻(タイミング生成回路21の
タイミング信号2a) と受信波検出回路62で超音波信号を
検出する時刻6bとから上流側あるいは下流側方向の超音
波信号1aの伝搬時間2g(τu,τd)を計測する時間差計測
回路26と、からなる時間差計測手段3Cと、マイコンなど
で構成される演算装置27でこの伝搬時間2g(τu,τd)か
ら流体1Aの流速あるいは流量2kを演算する流量演算手段
4と、を備えて構成される。
【0003】かかる構成によって、流体1Aの流量2kは以
下に述べる様にして検出・演算することができる。図6
の(B) において、タイミング生成回路21は予め定められ
た一定の間隔でタイミング信号2aを発し、送信回路22で
超音波振動子1への励振パルス2bを生成してスイッチSW
1 で選択された図示例では上流側振動子11を励振する。
この励振パルス2bで励振された上流側振動子11は、超音
波振動子1の電気−機械系で定まる固有振動数の超音波
信号1aを発生し、この超音波信号1aは、測定管13を伝搬
して、下流側振動子12で受信され電気信号2cに変換され
る。この受信された電気信号2cは、スイッチSW2 を経由
して増幅器23で増幅される。この増幅器23出力2dは、帯
域通過フィルタ特性を有する同調フィルタ61で超音波振
動子1が発生する固有振動数のメイン周波数成分を通過
し、受信信号2cに含まれる電気的・音響的ノイズ成分を
除去する。このノイズ成分が除去された同調フィルタ61
の出力6aを受信波検出回路62で予め定められた基準値と
比較して、超音波信号1aを受信した時刻として受信信号
パルス6bを出力する。
【0004】時間差計測回路26は、上記送信手段2が超
音波振動子11を励振する時刻(タイミング生成回路21の
タイミング信号2a) と受信波検出回路62で超音波信号1a
を検出する時刻6bとから上流側から下流側への超音波信
号1aの伝搬時間2g(τd )を演算する。
【0005】次に、この超音波信号1aの伝搬時間2gの計
測は、タイミング生成回路21の次のタイミング信号2aで
スイッチSW1,SW2 を a接点側から b接点側に切り換え、
下流側振動子12から上流側振動子11へ超音波信号1aを伝
搬させて、下流側から上流側への超音波信号1aの伝搬時
間τu を演算する。スイッチSW1,SW2 を交互に切り換え
ることにより、上流側から下流側への超音波信号1aの伝
搬時間τd および下流側から上流側への超音波信号1aの
伝搬時間τu を計測することができ、この伝搬時間デー
タ2g(τu,τd)をマイコンなどから構成される演算装置
27で演算処理して流体1Aの流量2kを求めることができ
る。
【0006】図7は流体1A中を伝搬する超音波信号1aが
受信される電気信号2cあるいはこれを増幅した信号2dの
波形を横軸に時間軸、縦軸に各部の信号振幅をとって図
示したものである。図7において、測定管13の流体1Aの
流れに、例えば、偏流とか、圧力変動による脈流の発生
したとき、あるいは受信回路における電気的ノイズの影
響を受けたとき、受信信号2c,2d はマクロ的に眺めると
図7の(A) に図示される様な脈動が発生する。図7の
(B) は、測定箇所2d-A,2d-B の波形を拡大して図示する
ものであり、太い実線で測定箇所2d-Aの脈動のピーク値
に近い所を図示し、細い実線で測定箇所2d-Bの脈動のボ
トム値に近い所の波形を図示する。なお、測定箇所2d-
A,2d-B の測定波形は、両測定波形を見易く表示するた
めに位相をズラして図示したが、ここでは、両測定波形
は同一位相にあるものとする。
【0007】超音波振動子1で受信され電気信号2cの波
形は、図7の(B) に図示される様に超音波振動周波数の
正弦波が数回〜十数回続き、このエンベロープが流線型
状になっている。この受信信号には不要なノイズが含ま
れており、これを同調フィルタ61で除去し、一般的には
超音波振動周波数を通過させる帯域通過フィルタが使用
されている。
【0008】超音波振動周波数以外の周波数のノイズを
除去するためには、帯域通過フィルタの通過帯域幅を狭
くし、減衰特性を急峻にする必要があり、このことは電
気的にQ値を高くすることに対応する。この様に、高い
Q値の帯域通過フィルタを通過したときの受信信号波形
は、図7の(C) に図示される様に、ノイズの除去特性は
十分に行われるが、波形のエンベロープ形状がなだらか
になり、各波の波高値の差が小さくなるために、後段の
受信波検出回路62での受信波検出ミスを発生させる恐れ
がある。
【0009】例えば、流量2kが大きい場合、偏流や脈流
などの流量の不均一性によって、図7の(B) の2d-A,2d-
B に図示される受信波そのものの振幅変化が発生し易
い。同調フィルタ61のQ値が低いときは、受信波検出回
路62で予め定められたレベルLで受信信号2d-A,2d-B を
比較することにより、時刻P1,P1'で超音波信号1aの受信
を検出することができる。しかし、Q値が低いときは受
信信号2d-A,2d-B のノイズ成分の除去が不十分であるの
で、時刻P1,P1'の検出時刻が不安定である。この結果、
特に、流量2kが少ない場合、流量2kによる上流側および
下流側への超音波伝搬時間2gの時間差が少なくなるの
で、上記電磁的・音響的なノイズの影響が目立つことと
なる。
【0010】他方、同調フィルタ61のQ値が高いとき
は、図7の(C) に図示される様に、受信波検出回路62で
予め定められたレベルL3で受信信号2d-A,2d-B を比較す
るときは、時刻P1,P1'で超音波信号1aの受信を検出する
ことができる。しかし、受信波検出回路62で予め定めら
れたレベルL4で受信信号2d-A,2d-B を比較するときは、
時刻P2,P2'で超音波信号1aの受信を検出することとな
り、受信信号2d-Aは第2波目で検出されるが、受信信号
2d-Bは第3波目で検出されることとなり、超音波信号1a
の受信検出時刻が位相角で約 360°の変化を生じる。こ
の結果、流量2kが大きく、偏流や脈流などの流量の不均
一性が発生する場合、超音波伝搬時間2gの計測に不安定
性が生じ、超音波流量計の流量検出・演算特性に誤差や
誤動作を生じる恐れがある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】この様に、従来技術に
よる単一の固定された帯域通過フィルタ特性を有する超
音波流量計では、低流量測定時における電磁的・音響的
ノイズ問題、あるいは、高流量測定時における流体の偏
流あるいは脈流に基づく超音波伝搬時間の計測に不安定
性が生じる問題がある。
【0012】本発明は上記の点にかんがみてなされたも
のであり、その目的は前記した課題を解決して、低流量
測定から高流量測定の広い範囲に渡って安定な流量測定
を行うことができる超音波流量計を提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題は本発明によれ
ば、超音波流量計は、流体の流れ方向に沿って, あるい
はこの流れ方向に対して傾斜して, 送信側と受信側とを
対向して配備する超音波振動子と、一方の超音波振動子
を励振し, 流体の流れに対して上流側あるいは下流側か
ら超音波信号を切り換えて送信する送信手段と、他方の
超音波振動子で流体中を伝搬する超音波信号を検出し,
流体中を伝搬する超音波信号の伝搬時間を検出し, 上流
側および下流側への超音波信号の伝搬時間を計測する時
間差計測手段と、これらの伝搬時間から流体の流速ある
いは流量を演算する流量演算手段と、を備え、時間差計
測手段は、他方の超音波振動子で受信する超音波信号を
増幅する増幅器と、この増幅器で増幅された超音波信号
からノイズ成分を除去するQ可変型同調フィルタと、こ
の同調フィルタ出力を予め定められた基準値と比較し超
音波信号の検出時刻を定める受信波検出回路と、送信手
段の一方の超音波振動子を励振する時刻と受信波検出回
路で超音波信号を検出する時刻とから上流側あるいは下
流側方向の超音波信号の伝搬時間を計測する時間差計測
回路と、を備えるものとする。
【0014】また、Q可変型同調フィルタは、少なくと
も、低いQと高いQとの2つのQ値を有し、流量演算手
段による流量値が小さいときにQ可変型同調フィルタの
Q値を大きく設定し、流量値が大きいときにQ可変型同
調フィルタのQ値を小さく設定するものとする。
【0015】また、Q可変型同調フィルタは、少なくと
も、低いQと高いQとの2つのQ値を有し、受信波検出
回路は、Q可変型同調フィルタのQ値に対応する予め定
められた基準値を有し、流量演算手段からのQ値指令信
号に基づきQ値および基準値を切り換えるものとする。
【0016】かかる構成により、流体の流量が低流量で
あるときは、演算装置が計測・演算した流量値に基づき
高いQ値指令信号を出力し、この指令信号に基づき同調
フィルタは高いQ値を選択し、電磁的・音響的ノイズを
除去し、受信波検出回路はこの高いQ値に見合った予め
定められた基準値で超音波信号を検出する。また、流体
の流量が高流量であるときは、演算装置が計測・演算し
た流量値に基づき低いQ値指令信号を出力し、この指令
信号に基づき同調フィルタは低いQ値を選択し、超音波
振動子が受信した超音波信号の振幅をあまり損ねること
なくノイズ処理をして受信波検出回路に出力信号をわた
し、受信波検出回路はこの低いQ値に見合った予め定め
られた基準値で超音波信号を検出する。この結果、低流
量測定時の電磁的・音響的ノイズ処理および高流量測定
時における流体の偏流あるいは脈流に基づく伝搬時間の
計測における不安定性の除去を図り、低流量測定から高
流量測定の広い範囲に渡って安定な流量測定を行うこと
ができる。
【0017】また、Q可変型同調フィルタは、演算増幅
器と抵抗と容量とからなる多重帰還による帯域通過フィ
ルタを従属接続し、流量演算手段からのQ値指令信号に
基づき、低いQ値のときは1段の帯域通過フィルタを通
過した出力信号を、高いQ値のときは2段の帯域通過フ
ィルタを通過した出力信号を、切り換えて構成すること
ができる。
【0018】また、Q可変型同調フィルタは、演算増幅
器と抵抗と容量とからなる多重帰還による帯域通過フィ
ルタと、演算増幅器と抵抗と容量とからなり高いQ値を
有する単一帰還による帯域通過フィルタと、を並列接続
し、流量演算手段からのQ値指令信号に基づき、両帯域
通過フィルタからの出力信号を切り換えて構成すること
ができる。
【0019】また、演算装置は、時間差計測回路より上
流側および下流側方向への超音波信号が伝搬する伝搬時
間から流体の流量を演算し、この演算した流量値に対し
てヒステリシス特性を有するQ値指令手段を備えること
ができる。かかる構成により、Q値指令手段は、演算し
た流量値に対してヒステリシス特性を有するので、流体
の流量変化に対して、Q可変型同調フィルタのQ値をオ
ーバラップして選択することができるので、安定に伝搬
時間が計測できる範囲を広く選択し、Q値切り換え時の
トラブルを避けることができる。
【0020】また、流体の流れ方向に沿って, あるいは
この流れ方向に対して傾斜して, 送信側と受信側とを対
向して配備する超音波振動子と、一方の超音波振動子を
励振し, 流体の流れに対して上流側あるいは下流側から
超音波信号を切り換えて送信する送信手段と、他方の超
音波振動子で流体中を伝搬する超音波信号を検出し,流
体中を伝搬する超音波信号の伝搬時間を演算し, 上流側
および下流側への超音波信号の伝搬時間を計測する時間
差計測手段と、これらの伝搬時間から流体の流速あるい
は流量を演算する流量演算手段と、を備え、時間差計測
手段は、他方の超音波振動子で受信する超音波信号を増
幅する増幅器と、この増幅器で増幅された超音波信号か
らノイズ成分を除去する同調フィルタと、この同調フィ
ルタ出力のゼロクロス検出器と、超音波信号を増幅する
増幅器の出力を予め定められた基準値と比較する振幅レ
ベル検出器と、この振幅レベル検出器信号によってトリ
ガされ、予め定められた一定時間出力するワンショット
回路と、このワンショット回路出力とゼロクロス検出器
出力との論理積をとる論理素子と、送信手段の一方の超
音波振動子を励振する時刻と論理素子の論理積の出力時
刻とから,上流側あるいは下流側方向の超音波信号の伝
搬時間を計測する時間差計測回路と、を備えるものとす
る。
【0021】かかる構成により、超音波振動子で受信し
た超音波信号は増幅器で増幅され、この増幅された信号
は、一方は、振幅レベル検出器とワンショット回路によ
って、超音波振動波形の予め定められたn番目の波形を
予め定められた一定時間出力し、他方は、同調フィルタ
とゼロクロス検出器によって、受信した超音波信号のゼ
ロクロス時刻をノイズを除去した形で安定に検出し、こ
のワンショット回路出力とゼロクロス検出器出力との論
理積をとり、この立ち下がり時刻を検出することによ
り、予め定められたn番目のゼロクロス時刻をノイズを
除去した形で安定に検出することができる。この結果、
低流量測定から高流量測定の広い範囲に渡って安定な流
量測定を行うことができる。また、振幅波レベル検出器
は、Q値が比較的低いノイズフィルタを備えることがで
きるので、予め定められたn番目の波形をより安定に検
出することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施例による超
音波流量計のブロック構成図、図2は他の実施例による
超音波流量計のブロック構成図、図3は一実施例による
検出動作を説明する信号波形図、図4は他の実施例によ
る検出動作を説明する信号波形図、図5は同調フィルタ
のブロック回路図であり、図6、7に対応する同一部材
には同じ符号が付してある。 (実施形態1)図1において、本発明による超音波流量
計は、流体1Aの流れ方向に沿って, あるいはこの流れ方
向に対して傾斜して(図1の(A)), 送信側と受信側とを
対向して配備する超音波振動子11,12 と、図1の(B) に
おいて、一方の超音波振動子、例えば、上流側の振動子
11(あるいは下流側の振動子12)、を励振し, 流体1Aの
流れに対して上流側(あるいは下流側)から超音波信号
1aを切り換えて送信する送信手段2と、他方の超音波振
動子、下流側の振動子12(あるいは上流側の振動子1
1)、で流体1A中を伝搬する超音波信号1aを検出し, 流
体1A中を伝搬する超音波信号1aの伝搬時間2gを検出し,
上流側および下流側方向への超音波信号1aの伝搬時間2g
(τu,τd)を計測する時間差計測手段3Aと、これらの伝
搬時間2g(τu,τd)から流体1Aの流速あるいは流量2kを
演算する流量演算手段4と、を備えて構成される。
【0023】また、時間差計測手段3Aは、他方の超音波
振動子、図示例では下流側の振動子12(あるいは上流側
の振動子11)、で受信する超音波信号1aを増幅する増幅
器23と、この増幅器23で増幅された超音波信号1aからノ
イズ成分を除去するQ可変型同調フィルタ24と、この同
調フィルタ24の出力2eを予め定められた基準値(図3に
図示するL1,L2)と比較し超音波信号1aの検出時刻2fを定
める受信波検出回路25と、送信手段2の一方の超音波振
動子11(12)を励振する時刻2aと受信波検出回路25で超音
波信号1aを検出する時刻2fとから上流側あるいは下流側
方向への超音波信号1aの伝搬時間2g(τu,τd)を計測す
る時間差計測回路26と、を備えて構成される。
【0024】また、Q可変型同調フィルタ24は、少なく
とも、低いQと高いQとの2つのQ値を有し、受信波検
出回路25は、Q可変型同調フィルタ24のQ値に対応する
予め定められた基準値(L1,L2) を有し、流量演算手段4
からのQ値指令信号2jに基づきQ値(低いQ,高いQ)
および基準値(L1,L2) を切り換える様に構成される。
【0025】かかる構成により、タイミング生成回路21
は、予め定められた一定の間隔でタイミング信号2aを発
し、送信回路22で超音波振動子1への励振パルス2bを生
成してスイッチSW1 で選択された図示例では上流側振動
子11を励振する。この励振パルス2bで励振された上流側
振動子11は、超音波振動子1の電気−機械系で定まる固
有振動数の超音波信号1aを発生し、この超音波信号1a
は、測定管13を伝搬して、下流側振動子12で受信され電
気信号2cに変換される。この受信された電気信号2cは、
スイッチSW2 を経由して増幅器23で増幅される。この増
幅器23出力2dは、帯域通過フィルタ特性を有するQ可変
型同調フィルタ24で超音波振動子1が発生する固有振動
数のメイン周波数成分を通過し、受信信号2cに含まれる
電気的・音響的ノイズ成分を除去する。
【0026】このQ可変型同調フィルタ24は、流体1Aの
流量2kが低流量であるときは、演算装置27が計測・演算
した流量値に基づき高いQ値指令信号2j-hを出力し、こ
の指令信号2j-hに基づきQ可変型同調フィルタ24は高い
Q値を選択し、電磁的・音響的ノイズを除去する。そし
て、受信波検出回路25は、この高いQ値に見合った予め
定められた基準値L2で超音波信号1aを検出する。また、
流体1Aの流量2kが高流量であるときは、演算装置27が計
測・演算した流量値に基づき低いQ値指令信号2j-lを出
力し、この指令信号2j-lに基づきQ可変型同調フィルタ
24は低いQ値を選択し、超音波振動子1が受信した超音
波信号1aの振幅をあまり損ねることなくノイズ処理をし
て受信波検出回路25に出力信号2eをわたし、受信波検出
回路25はこの低いQ値に見合った予め定められた基準値
L1で超音波信号1aを検出する。
【0027】この様に、配管13に流れる流体1Aの流量2k
に応じてQ可変型同調フィルタ24の帯域通過フィルタ特
性を変更して、ノイズ成分が除去されたこのQ可変型同
調フィルタ24の出力2eを受信波検出回路25で予め定めら
れた基準値(L1,L2) と比較して、超音波信号1aを受信し
た時刻として受信信号パルス2fを出力し、時間差計測回
路26はタイミングパルス2aと受信信号パルス2fとから、
流体1A中を伝搬する超音波信号1aの伝搬時間2gを検出
し、上流側および下流側方向への超音波信号1aの伝搬時
間2g(τu,τd)を流量演算手段4の演算装置27にわた
し、演算装置27はこれらの伝搬時間2g(τu,τd)から流
体1Aの流速あるいは流量2kを演算する。
【0028】この結果、低流量測定時の電磁的・音響的
ノイズ処理および高流量測定時における流体1Aの偏流あ
るいは脈流に基づく伝搬時間2gの計測における不安定性
の除去を図り、低流量測定から高流量測定の広い範囲に
渡って安定な流量測定を行うことができる。 (実施形態2)また、図2において、本発明による他の
超音波流量計は、流体1Aの流れ方向に沿って, あるいは
この流れ方向に対して傾斜して(図2の(A)), 送信側と
受信側とを対向して配備する超音波振動子11,12 と、図
2の(B) において、一方の超音波振動子、例えば、上流
側の振動子11(あるいは下流側の振動子12)、を励振
し, 流体1Aの流れに対して上流側(あるいは下流側)か
ら超音波信号1aを切り換えて送信する送信手段2と、他
方の超音波振動子、下流側の振動子12(あるいは上流側
の振動子11)、で流体1A中を伝搬する超音波信号1aを検
出し, 流体1A中を伝搬する超音波信号1aの伝搬時間2hを
演算し, 上流側および下流側への超音波信号1aの伝搬時
間2h(τu,τd)を計測する時間差計測手段3Bと、これら
の伝搬時間2h(τu,τd)から流体1Aの流速あるいは流量
2kを演算する流量演算手段4と、を備えて構成される。
【0029】また、時間差計測手段3Bは、他方の超音波
振動子、図示例では下流側の振動子12(あるいは上流側
の振動子11)、で受信する超音波信号1aを増幅する増幅
器23と、この増幅器23で増幅された超音波信号1aからノ
イズ成分を除去する同調フィルタ53と、この同調フィル
タ53の出力5cのゼロ点を検出するゼロクロス検出器54
と、超音波信号1aを増幅する増幅器23の出力2dを予め定
められた基準値Lと比較する振幅レベル検出器51と、こ
の振幅レベル検出器51の信号5aによってトリガされ、予
め定められた一定時間出力するワンショット回路52と、
このワンショット回路52の出力5bとゼロクロス検出器54
の出力5dとの論理積をとる論理素子55と、送信手段2の
一方の超音波振動子を励振する時刻(2a)と論理素子55の
論理積の出力時刻5eとから,上流側あるいは下流側方向
の超音波信号1aの伝搬時間2h(τu2, τd2)を計測する
時間差計測回路26と、を備えて構成される。
【0030】かかる構成により、超音波振動子1で受信
した超音波信号1aは増幅器23で増幅され、この増幅され
た信号2dは、一方は、振幅レベル検出器51とワンショッ
ト回路52によって、超音波振動波形の予め定められたn
番目の波形を予め定められた一定時間出力し、他方は、
同調フィルタ53とゼロクロス検出器54によって、受信し
た超音波信号1aのゼロクロス時刻5dをノイズを除去した
形で安定に検出し、このワンショット回路出力5bとゼロ
クロス検出器出力5dとの論理積をとり、この立ち下がり
時刻5eを検出することにより、予め定められたn番目の
ゼロクロス時刻をノイズを除去した形で安定に検出する
ことができる。この結果、低流量測定から高流量測定の
広い範囲に渡って安定な流量2kを測定を行うことができ
る。また、振幅波レベル検出器51は、Q値が比較的低い
ノイズフィルタ特性を備えることができるので、予め定
められたn番目の波形をより安定に検出することができ
る。
【0031】
【実施例】図1および図2による本発明の超音波流量計
のブロック構成図の説明は、上述の実施形態1、2で説
明済であるので重複説明をさけ、図3で図1を併用して
実施形態1の検出動作を、図4で図2を併用して実施形
態2の検出動作を、図5は一実施例による同調フィルタ
のブロック回路についてその詳細説明をする。 (実施例1)図3は、横軸に時間軸をとり、縦軸は各部
の信号波形の振幅を示す。図1および図3において、タ
イミング生成回路21が予め定められた一定の間隔でタイ
ミング信号2aを発し、送信回路22で超音波振動子1への
励振パルス2bを生成してスイッチSW1 で選択された一方
の超音波振動子1を励振する。この励振パルス2bで励振
された超音波振動子1は、超音波振動子1の電気−機械
系で定まる固有振動数の超音波信号1aを発生し、この超
音波信号1aは測定管13を伝搬して、他方の超音波振動子
1で受信され電気信号2cに変換される。
【0032】図3の(A) に図示される波形は、この受信
された電気信号2c、あるいは、この信号2cを増幅器23で
増幅した増幅器23の出力波形を示す。図3の(A) では図
示省略されているが、図の左側にタイミング信号2aが発
せられた時刻があり、励振パルス2bを受け超音波振動子
1がその素子で定まる固有振動数で超音波信号1aを発生
し、この超音波信号1aが流体1A中を伝搬して、この図3
に図示される波形として受信側の超音波振動子1に受信
されるものである。この受信波形は太線で表示される超
音波振動子1の固有振動数の周波数成分と、縦線の細線
で表示される電気的・音響的ノイズ成分がある。この電
気的・音響的ノイズ成分は、タイミング信号2aが発せら
れた時刻から超音波信号1aが受信波検出回路25で検出す
るときの検出時刻の誤差要因となるので、これを除去す
る必要がある。
【0033】Q可変型同調フィルタ24は、この様な主旨
で、超音波振動子1の固有振動数の周波数成分は通過さ
せ、電気的・音響的ノイズ成分を除去する帯域通過フィ
ルタ特性を有し、帯域通過中心周波数に超音波振動子1
の固有振動数の周波数に選択する。そして、この帯域通
過中心周波数からのズレに応じて通過周波数の減衰特性
は、この帯域通過フィルタのQ値で定まるので、演算装
置27が計測・演算した流量値に基づき出力するQ値指令
信号2jでQ可変型同調フィルタ24のQ特性を切り換える
ことにより、高いQ値では図3の(B) に図示される特性
が、低いQ値では図3の(C) に図示される特性を得るこ
とができる。
【0034】図3の(B) において、Q可変型同調フィル
タ24は、流体1Aの流量2kが低流量であるとき、演算装置
27が計測・演算した流量値に基づき高いQ値指令信号2j
-hを出力し、この指令信号2j-hに基づきQ可変型同調フ
ィルタ24は高いQ値を選択し、電磁的・音響的ノイズを
除去する。そして、受信波検出回路25は、この高いQ値
に見合った予め定められた基準値L2で超音波信号1aを時
刻2f-hで検出する。
【0035】また、図3の(C) において、Q可変型同調
フィルタ24は、流体1Aの流量2kが高流量であるとき、演
算装置27が計測・演算した流量値に基づき低いQ値指令
信号2j-lを出力し、この指令信号2j-lに基づきQ可変型
同調フィルタ24は低いQ値を選択し、超音波振動子1が
受信した超音波信号1aの振幅をあまり損ねることなくノ
イズ処理をして受信波検出回路25に出力信号2eをわた
し、受信波検出回路25はこの低いQ値に見合った予め定
められた基準値L1で超音波信号1aを時刻2f-lで検出する
ことができる。
【0036】この様に、配管13に流れる流体1Aの流量2k
に応じて後述するQ可変型同調フィルタ24の帯域通過フ
ィルタ特性を変更して、ノイズ成分が除去されたこのQ
可変型同調フィルタ24の出力2eを受信波検出回路25で予
め定められた基準値(L1,L2)と比較して、超音波信号1a
を受信した時刻として受信信号パルス2f(時刻2f-h,2f-
l)を出力し、時間差計測回路26はタイミングパルス2a
と受信信号パルス2fとから、流体1A中を伝搬する超音波
信号1aの伝搬時間2gを検出し、上流側および下流側方向
への超音波信号1aの伝搬時間2g(τu,τd)を流量演算手
段4の演算装置27にわたし、演算装置27はこれらの伝搬
時間2g(τu,τd)から流体1Aの流速あるいは流量2kを演
算する。
【0037】尚、図3の(B),(C) では、超音波信号1aの
検出する受信波が図3の(B) は第3波、図3の(C) は第
2波で検出しているが、これは演算装置27がQ値指令信
号2jを出力することにより、演算装置27自身には、予め
設計された条件によって、受信波の第n波目で時刻を検
出していることを認識することができるので、演算装置
27の演算処理プログラム内の処理で1波分(あるいは複
数波分)の時刻を補正することによって正しい流量演算
を行うことができる。特に、演算装置27がQ値指令信号
2jを出力する特性にヒステレシス特性を付与することに
より、Q値指令信号2jの切り換わり近傍においても安定
に演算処理を行うことができる。
【0038】勿論、図3の(B),(C) で受信波の同一第n
波目で時刻を検出してもよい。即ち、本発明によれば、
受信波の検出時刻2f-l,2f-h が安定に検出できれば、正
確な流量2kの演算が可能である。
【0039】この結果、低流量測定時の電磁的・音響的
ノイズ処理および高流量測定時における流体1Aの偏流あ
るいは脈流に基づく伝搬時間2gの計測における不安定性
の除去を図り、低流量測定から高流量測定の広い範囲に
渡って安定な流量測定を行うことができる。 (実施例2)図4は、横軸に時間軸をとり、縦軸は各部
の信号波形の振幅を示す。図2および図4において、タ
イミング生成回路21が予め定められた一定の間隔でタイ
ミング信号2aを発し、送信回路22で超音波振動子1への
励振パルス2bを生成してスイッチSW1 で選択された一方
の超音波振動子1を励振する。この励振パルス2bで励振
された超音波振動子1は、超音波振動子1の電気−機械
系で定まる固有振動数の超音波信号1aを発生し、この超
音波信号1aは測定管13を伝搬して、他方の超音波振動子
1で受信され電気信号2cに変換される。
【0040】図4の(A) に図示される波形は、この受信
された電気信号2c、あるいは、この信号2cを増幅器23で
増幅した増幅器23の出力2dの波形を示す。図4の(A) で
は図示省略されているが、図の左側にタイミング信号2a
が発せられた時刻があり、励振パルス2bを受け超音波振
動子1がその素子で定まる固有振動数で超音波信号1aを
発生し、この超音波信号1aが流体1A中を伝搬して、この
図4に図示される波形として受信側の超音波振動子1に
受信されるものである。この受信波形は太線で表示され
る超音波振動子1の固有振動数の周波数成分と、縦線の
細線で表示される電気的・音響的ノイズ成分がある。こ
の電気的・音響的ノイズ成分は、タイミング信号2aが発
せられた時刻から超音波信号1aが受信波検出回路25で検
出するときの検出時刻の誤差要因となるので、これを除
去する必要がある。
【0041】この増幅器23で増幅された信号2dは、一方
は、振幅レベル検出器51とワンショット回路52によっ
て、超音波振動波形の予め定められたn番目の波形を予
め定められた一定時間出力する。即ち、図4の(A) にお
いて、この図は、増幅器23で増幅された信号2dの波形、
あるいは振幅レベル検出器51に内蔵される簡単なフィル
タ、例えばローパスフィルタ、で高調波成分によって振
幅レベル検出器51による、図示例では2番目の波形を図
示しているが、予め定められたレベルLで予め定められ
たn番目の波形を安定に検出する。
【0042】次に、図4の(B) において、ワンショット
回路52は、例えばワンショットマルチバイブレータ回路
で構成され、振幅レベル検出器51が検出したトリガパル
スによって起動される、予め定められたパルス幅twを有
するただ1パルスのみを出力する。このワンショットパ
ルス幅twは、次に述べる同調フィルタ53の出力のゼロク
ロス期間を含む幅とする。
【0043】他方は、増幅器23で増幅された信号2dは、
同調フィルタ53とゼロクロス検出器54によって、受信し
た超音波信号1aのゼロクロス時刻5dをノイズを除去した
形で安定に検出することができる。即ち、図4の(C) に
おいて、同調フィルタ53は超音波信号1aに含まれる電気
的・音響的ノイズ成分を除去し、図4の(D) において、
ゼロクロス検出器54、例えば、同調フィルタ53でノイズ
が除去された出力5cを0Vと比較するコンパレタによっ
て、ゼロクロス検出器出力5dが得られる。図4の(E) に
おいて、このワンショット回路出力5bとゼロクロス検出
器出力5dとの論理積をとり、この立ち下がり時刻5eを検
出することにより、予め定められたn番目のゼロクロス
時刻をノイズを除去した形で安定に検出することができ
る。
【0044】実施例2の方法では、常に、予め定められ
たn番目のゼロクロス時刻5eを検出できるので、低流量
測定から高流量測定の広い範囲に渡って安定な流量2kを
測定を行うことができる。特に、実施例1の方法と比較
して、従来技術および実施例1では超音波信号1aを検出
するために利用するレベルLあるいはレベルL1,L2 と超
音波信号1aの振幅の変動によって検出時刻に誤差が多少
生じるが、実施例2ではゼロクロス時刻5eには時刻検出
のためのレベルLの影響がないので、より安定に流量2k
を測定を行うことができる。 (実施例3)図5において、本発明による実施例のQ可
変同調フィルタ24,53 を説明する。図5の(A) におい
て、図示例は、プッシュプル出力を有する演算増幅器Q1
と、中性点にタップ出力を有するインダクタンスLと、
容量C1と、このLC共振回路のQを定める抵抗R1とから構
成される。
【0045】かかる構成において、抵抗R1の抵抗値を変
化させる、例えば、図示省略されているが抵抗R1に並列
に挿入される抵抗を演算装置27のQ値指令信号2jによっ
て開閉することによって、演算された流量値が小さいと
きにQ可変型同調フィルタ24のQ値を大きく(並列抵抗
を開路)設定し、流量値が大きいときにQ可変型同調フ
ィルタ24のQ値を小さく(並列抵抗を閉路)設定するこ
とによって、実現することができる。
【0046】また、他のQ可変同調フィルタ24は図5の
(B),図5の(C) の方法で実現することができる。図5の
(B) において、Q可変型同調フィルタは、2組のQ固定
同調フィルタ(アクティブフィルタ)AF1,AF2 から構成
され、同調フィルタAF1(AF2)は、演算増幅器Q2(Q3)と、
抵抗R2〜R4 (R5〜R7) と、容量C2,C3(C4,C5)と、からな
る多重帰還による帯域通過フィルタAF1,AF2 を従属接続
し、流量演算手段4からのQ値指令信号2jに基づき、低
いQ値のときは1段の帯域通過フィルタAF1 を通過した
出力信号O2を、高いQ値のときは2段の帯域通過フィル
タAF1,AF2 を通過した出力信号O1を、図示省略されたス
イッチで切り換えて構成することができる。この様な帯
域通過特性を有するアクティブフィルタAF1,AF2 で中心
周波数一定でQを可変することは、抵抗および容量を同
時に変更する必要があり、あまり得策とはいえないの
で、2組のQ固定同調フィルタAF1,AF2 の出力を切り換
えるものである。
【0047】また、図5の(C) において、アクティブフ
ィルタを用いた他のQ可変同調フィルタ24は、2組のQ
固定同調フィルタ(アクティブフィルタ)AF1,AF3 から
構成され、同調フィルタAF1 は、上述の演算増幅器Q2
と、抵抗R2〜R4と、容量C2,C3と、からなる多重帰還に
よる帯域通過フィルタAF1 と、同調フィルタAF3 は、演
算増幅器Q4と、抵抗R8と、抵抗R9〜R11 と, 容量C6〜C8
と, からなるツインT回路で構成される高いQ値を有す
る単一帰還による帯域通過フィルタAF3 と、を並列接続
し、流量演算手段4からのQ値指令信号2jに基づき、両
帯域通過フィルタAF1,AF3 からの出力信号O1,O3 を切り
換えて構成することができる。
【0048】この様なアクティブフィルタAF1,AF2 を用
いることにより、小型で、低コストで、かつ、周囲温度
特性や経時変動特性に対して優れた、周波数特性の安定
した帯域通過フィルタを構成することができ、実施例1
のQ可変同調フィルタ24として利用することができる。
【0049】また、上述の図5の(A) 〜(C) のQ可変同
調フィルタ24は、実施例2のQ固定同調フィルタ53とし
て利用することができる。例えば、図5の(A) では抵抗
R1を比較的高い抵抗値に選定する。図5の(B) では、抵
抗R2〜R4と容量C2,C3 を適切に選択して1段のアクティ
ブフィルタAF1 を利用するか、あるいは抵抗と容量の値
に許容差が緩い定数選定で2段構成のアクティブフィル
タAF1,AF2 を利用する。また、図5の(C) では、アクテ
ィブフィルタAF3 を利用して構成することができる。
【0050】
【発明の効果】以上述べたように本発明による超音波流
量計を用いることにより、(1) Q可変同調フィルタを用
い、低流量測定時は高いQ値の同調フィルタで電磁的・
音響的ノイズを除去し、高流量測定時は低いQ値の同調
フィルタで流体の偏流あるいは脈流に基づく超音波信号
の振幅変動に基づく超音波伝搬時間の計測に不安定性の
問題を解決し、安定した超音波伝搬時間を検出すること
により、あるいはまた、(2) 超音波信号を同調フィルタ
でノイズ成分を除去した出力でゼロクロス検出し予め定
められた第n波目をトリガし一定時間出力するワンショ
ット回路出力との論理積で安定したゼロクロス時刻を検
出することにより、低流量測定から高流量測定の広い範
囲に渡って安定な流量測定を行うことができる超音波流
量計を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての超音波流量計のブロ
ック構成図
【図2】他の実施例による超音波流量計のブロック構成
【図3】一実施例による検出動作を説明する信号波形図
【図4】他の実施例による検出動作を説明する信号波形
【図5】同調フィルタのブロック回路図
【図6】従来技術による超音波流量計のブロック構成図
【図7】超音波信号波形および各部の信号波形を説明す
る図
【符号の説明】
1,11,12 超音波振動子 1A 流体 1a 超音波信号 13 測定管 2 送信手段 21 タイミング生成回路 22 送信回路 23 増幅器 24 Q可変同調フィルタ 25,62 受信波検出回路 26 時間差計測回路 27 演算装置 2a,2b,2c,2d,2e,5a,5c,6a 出力 2f,2f-l,2f-h,5b,5d,5e,6b 時刻 2g,2h,τu,τd,τu2, τd2 伝搬時間 2j Q値指令信号 2k 流量 2d-A ピーク点 2d-B ボトム点 3A,3B,3C 時間差検出・演算手段 4 流量演算手段 51 振幅レベル検出器 52 ワンショット回路 53,61 同調フィルタ 54 ゼロクロス検出器 55 論理素子 L,L1,L2,L3,L4 レベル P1,P1',P2,P2' 検出点 tw パルス幅 AF1 〜AF3 アクティブフィルタ Q1〜Q4 演算増幅器 R1〜R11 抵抗C1〜C8 容量 L インダクタンス

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流体の流れ方向に沿って, あるいはこの流
    れ方向に対して傾斜して, 送信側と受信側とを対向して
    配備する超音波振動子と、一方の超音波振動子を励振
    し, 流体の流れに対して上流側あるいは下流側から超音
    波信号を切り換えて送信する送信手段と、他方の超音波
    振動子で流体中を伝搬する超音波信号を検出し, 流体中
    を伝搬する超音波信号の伝搬時間を検出し, 上流側およ
    び下流側への超音波信号の伝搬時間を計測する時間差計
    測手段と、これらの伝搬時間から流体の流速あるいは流
    量を演算する流量演算手段と、を備え、 時間差計測手段は、他方の超音波振動子で受信する超音
    波信号を増幅する増幅器と、この増幅器で増幅された超
    音波信号からノイズ成分を除去するQ可変型同調フィル
    タと、この同調フィルタ出力を予め定められた基準値と
    比較し超音波信号の検出時刻を定める受信波検出回路
    と、送信手段の一方の超音波振動子を励振する時刻と受
    信波検出回路で超音波信号を検出する時刻とから上流側
    あるいは下流側方向の超音波信号の伝搬時間を計測する
    時間差計測回路と、を備える、 ことを特徴とする超音波流量計。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の超音波流量計において、
    Q可変型同調フィルタは、少なくとも、低いQと高いQ
    との2つのQ値を有し、流量演算手段による流量値が小
    さいときにQ可変型同調フィルタのQ値を大きく設定
    し、流量値が大きいときにQ可変型同調フィルタのQ値
    を小さく設定する、 ことを特徴とする超音波流量計。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の超音波流量計において、
    Q可変型同調フィルタは、少なくとも、低いQと高いQ
    との2つのQ値を有し、受信波検出回路は、Q可変型同
    調フィルタのQ値に対応する予め定められた基準値を有
    し、流量演算手段からのQ値指令信号に基づきQ値およ
    び基準値を切り換える、 ことを特徴とする超音波流量計。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の超音波流量計において、
    Q可変型同調フィルタは、演算増幅器と抵抗と容量とか
    らなる多重帰還による帯域通過フィルタを従属接続し、
    流量演算手段からのQ値指令信号に基づき、低いQ値の
    ときは1段の帯域通過フィルタを通過した出力信号を、
    高いQ値のときは2段の帯域通過フィルタを通過した出
    力信号を、切り換えて構成する、 ことを特徴とする超音波流量計。
  5. 【請求項5】請求項3に記載の超音波流量計において、
    Q可変型同調フィルタは、演算増幅器と抵抗と容量とか
    らなる多重帰還による帯域通過フィルタと、演算増幅器
    と抵抗と容量とからなり高いQ値を有する単一帰還によ
    る帯域通過フィルタと、を並列接続し、流量演算手段か
    らのQ値指令信号に基づき、両帯域通過フィルタからの
    出力信号を切り換えて構成する、 ことを特徴とする超音波流量計。
  6. 【請求項6】請求項1ないし請求項5のいずれかの項に
    記載の超音波流量計において、演算装置は、時間差計測
    回路より上流側および下流側方向への超音波信号が伝搬
    する伝搬時間から流体の流量を演算し、この演算した流
    量値に対してヒステリシス特性を有するQ値指令手段を
    備える、 ことを特徴とする超音波流量計。
  7. 【請求項7】流体の流れ方向に沿って, あるいはこの流
    れ方向に対して傾斜して, 送信側と受信側とを対向して
    配備する超音波振動子と、一方の超音波振動子を励振
    し, 流体の流れに対して上流側あるいは下流側から超音
    波信号を切り換えて送信する送信手段と、他方の超音波
    振動子で流体中を伝搬する超音波信号を検出し, 流体中
    を伝搬する超音波信号の伝搬時間を演算し, 上流側およ
    び下流側への超音波信号の伝搬時間を計測する時間差計
    測手段と、これらの伝搬時間から流体の流速あるいは流
    量を演算する流量演算手段と、を備え、 時間差計測手段は、他方の超音波振動子で受信する超音
    波信号を増幅する増幅器と、この増幅器で増幅された超
    音波信号からノイズ成分を除去する同調フィルタと、こ
    の同調フィルタ出力のゼロクロス検出器と、 前記超音波信号を増幅する増幅器の出力を予め定められ
    た基準値と比較する振幅レベル検出器と、この振幅レベ
    ル検出器信号によってトリガされ、予め定められた一定
    時間出力するワンショット回路と、 このワンショット回路出力とゼロクロス検出器出力との
    論理積をとる論理素子と、送信手段の一方の超音波振動
    子を励振する時刻と論理素子の論理積の出力時刻とか
    ら,上流側あるいは下流側方向の超音波信号の伝搬時間
    を計測する時間差計測回路と、を備える、 ことを特徴とする超音波流量計。
  8. 【請求項8】請求項7に記載の超音波流量計において、
    振幅波レベル検出器は、Q値が比較的低いノイズフィル
    タを備える、 ことを特徴とする超音波流量計。
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