JP2000254330A - 遊技設備システム - Google Patents

遊技設備システム

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JP2000254330A
JP2000254330A JP2000059907A JP2000059907A JP2000254330A JP 2000254330 A JP2000254330 A JP 2000254330A JP 2000059907 A JP2000059907 A JP 2000059907A JP 2000059907 A JP2000059907 A JP 2000059907A JP 2000254330 A JP2000254330 A JP 2000254330A
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prize
discharge
balls
game
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JP2000059907A
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English (en)
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Kichihei Niiyama
吉平 新山
Koji Ito
広司 伊東
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Sophia Co Ltd
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Sophia Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遊技者へ貸し出すパチンコ球の排出動作と、
入賞球の発生に基づく賞球排出動作とを、一つの球排出
装置によって行うようなパチンコ機としても、賞球とし
て排出された球の総数を把握できるようにする。 【解決手段】 電気的制御装置110の球排出装置制御
部112が、役物制御部111からの排出制御信号もし
くは玉貸制御部108からの玉貸信号を受けると、球排
出装置制御部112が球排出装置を作動させて所要数の
賞球もしくは貸玉を排出し、一方、排出制御信号を送信
した役物制御部111は、賞球の排出数を加算記憶する
と共に、この記憶値が一定数に達する毎に賞球排出信号
を管理装置95のホールコンピュータ96へ送信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、賞の成立に基づい
て遊技者に賞遊技媒体を付与する遊技媒体付与手段を備
えた遊技装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】多数の遊技装置が設置された遊技店で
は、これらの遊技装置を統括的に管理するための管理装
置を導入しており、この管理装置によって、遊技装置列
たる島設備に設けられている補給機構から各遊技装置の
遊技媒体貯留タンクへ補給した遊技媒体数を計数した
り、遊技装置で賞が成立した回数と賞成立に対して付与
されるものと予め定められている賞遊技媒体の数とから
演算により求めるなどして、当該遊技装置が賞遊技媒体
として遊技者に付与した賞遊技媒体数に係わる情報を取
得し、これらの情報に基づいて営業を行うのが一般的と
なっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年の
遊技装置では、遊技盤を交換できるものが広く用いられ
ており、各遊技盤の種類が異なると賞の成立に基づいて
付与される遊技媒体数が異なっていたり、或いは、成立
する賞の種類に応じて異なる数の賞遊技媒体を付与する
ようになっていたり、このような遊技装置を導入してい
る遊技店の管理装置は、各遊技装置から送信される賞成
立の検出信号の総数と各賞成立に対して付与される賞遊
技媒体数とから単純な演算により、当該遊技装置で遊技
者に付与された賞遊技媒体の総数を求めることができな
い。
【0004】そのため、このような遊技装置を導入して
いる遊技店では、成立する賞に応じた賞遊技媒体数の種
類毎に管理装置へ信号を送信する等の手段を講じなけれ
ば、管理装置で賞遊技媒体の付与数を演算することが出
来ないために、管理装置と各遊技装置との間に多くの信
号線が必要となり、配線が煩雑になってしまう。
【0005】また、遊技装置の遊技盤が交換され、交換
された遊技盤で賞成立に基づいて付与される賞遊技媒体
数の種類(賞の態様の種類)が以前の遊技盤の賞遊技媒
体数の種類よりも増えた場合には、新たに管理装置との
間の信号線を増設する必要があり、さらに以前の遊技盤
の賞遊技媒体数と交換された遊技盤の賞遊技媒体数が異
なる場合には、管理装置での演算に使う賞成立に対して
付与される賞遊技媒体数の設定を変更する必要が生じ
る。
【0006】このように、各遊技装置において賞が成立
した回数と各賞成立に対して付与される賞遊技媒体数と
から各遊技装置での賞遊技媒体付与数を管理装置が管理
することは非常に困難である。
【0007】なお、各遊技装置の遊技媒体補給タンクへ
補給した遊技媒体の数量により賞遊技媒体の付与数を計
数するような管理装置もあるが、賞遊技媒体の付与を目
的として遊技装置に設けられていた遊技媒体排出装置を
貸出遊技媒体の付与にも用いるようにした場合、1つの
遊技媒体補給タンクの遊技媒体が賞遊技媒体と貸出遊技
媒体として排出されることとなるため、遊技媒体補給タ
ンクへの補給遊技媒体数と賞遊技媒体付与数との相関関
係が崩れてしまい、管理装置で賞遊技媒体の付与数を把
握することが出来なくなってしまう。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る遊技装置(例えば、パチンコ機1)
は、賞の成立に基づく賞遊技媒体と、遊技者の貸出操作
に基づく貸出遊技媒体とを各々付与することが可能な遊
技媒体付与手段(例えば、球排出装置25,玉貸制御装
置106,電気的制御装置110等)を備え、上記遊技
媒体付与手段は、金額を特定可能な所要情報が記憶され
た記憶媒体が挿入されて遊技者の貸出操作が行われた際
に、遊技者の貸出操作に基づく所定数の貸出遊技媒体を
付与する貸出遊技媒体付与制御手段(例えば、玉貸制御
装置106,球排出装置制御部12等)と、遊技におい
て成立した賞に対応する所定数の賞遊技媒体を付与する
賞遊技媒体付与制御手段(例えば、役物制御部111,
球排出装置制御部112等)と、上記賞遊技媒体付与制
御手段により付与される賞遊技媒体数を加算記憶する加
算記憶手段(例えば、球排出装置制御部112)と、上
記加算記憶手段の加算記憶値が所定値に達する毎に、賞
遊技媒体数に係わる計数信号を発生する信号発生手段
(例えば、球排出装置制御部112)と、を備えるよう
にした。
【0009】斯く構成した遊技装置においては、金額を
特定可能な所要情報が記憶された記憶媒体が挿入されて
遊技者の貸出操作が行われた際には、遊技媒体付与手段
の貸出遊技媒体付与制御手段により、遊技者の貸出操作
に基づく所定数の貸出遊技媒体が付与され、遊技におい
て賞が成立すると、遊技媒体付与手段の賞遊技媒体付与
制御手段により、成立した賞に対応する所定数の賞遊技
媒体が付与され、付与される賞遊技媒体数を加算記憶手
段が加算記憶し、この加算記憶値が所定値に達する毎
に、信号発生手段が賞遊技媒体数に係わる計数信号を発
生する。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施形態を添付
図面に基づいて詳細に説明する。
【0011】遊技媒体を用いた遊技を行える遊技装置の
一具体例たるパチンコ機1は、遊技媒体としてパチンコ
球を用いるものであり、図1に示すように、額縁状の前
面枠2へ遊技球供給皿3等を設けると共に、上記前面枠
2の前後に貫通する窓部を後方から塞ぐように遊技盤4
を設け、該前面枠2の上方適所には当該パチンコ機1の
稼動状態等を表示するための表示ランプ5を設けてあ
る。
【0012】また、例えば上記表示ランプ5の側方部に
は玉貸機構部6を設けてあり、この玉貸機構部6は、カ
ード挿排口7より金額を特定可能な所要情報が記憶され
た記憶媒体たるプリペイドカード(所定の金額で予め販
売されるパチンコ遊技用のカードであって、例えば金額
と等価な有価データを磁気記録部等に記憶させたものを
いう)が挿入されると、当該プリペイドカードに記憶さ
れた情報(例えば、金額と等価な有価データ)を読み取
ると共に、第1〜第3選択スイッチ8a〜8cの何れか
を遊技客が選択することに応じて所定数の遊技球を貸し
出し、貸し出した遊技球に相当する金額を減算した値に
プリペイドカードの情報(例えば、金額と等価な有価デ
ータ)を書き換え、カード払い出しスイッチ9を遊技客
が選択するか、もしくはプリペイドカードの金額(有価
データ)の残数が“0”になった場合に、カード挿排口
7へ挿入されたプリペイドカードを排出するのである。
【0013】さらに、玉貸機構部6には上記した各種ス
イッチ等の他に、残度数表示部10を所要位置に設け、
プリペイドカードの磁気記憶部に記録された有価データ
を遊技者が把握できるようにしてあると共に、当該パチ
ンコ機1がプリペイドカード使用可能状態にあることを
遊技者に知らせるためのカード使用可能状態表示部11
を設けてある。
【0014】なお、玉貸機構部6の配設位置は、前面枠
2の上部に限らず、遊技球供給皿3に設けるようにして
も良いし、パチンコ機1本体とは別途に専用の筐体に収
納するようにしても良い。
【0015】また、本実施形態においては、パチンコ球
を遊技媒体とするパチンコ機1を示したので、玉貸機構
部6を設けるものとしたが、パチスロ等のメダルを遊技
媒体として貸し出すような遊技媒体貸出機構部を遊技装
置に付加する構成としても良いし、或いは、実球や実メ
ダル等の有形の遊技媒体を遊技者に貸し出さずに、遊技
媒体を無形のデータとして取り扱い、遊技機内に封入さ
れた一定量の遊技媒体を循環利用して実際の遊技を行う
遊技機(所謂、封入式パチンコ機)に対して、記憶媒体
を用いた遊技媒体貸出機構部を適用しても良い。
【0016】パチンコ機1の概略構造は図2に示すよう
なものとしてあり、上記前面枠2の裏面側に設けた裏機
構盤12によって支持される遊技盤4の前面側には開閉
可能なガラス枠13を配し、該ガラス枠13によって支
持されるカバーガラス14が遊技盤4の前面を覆うよう
にしてあると共に、かかる構造の前面枠2を函状の機枠
15に収納するようにしてある。
【0017】なお、遊技盤4は係止部16a,16bに
よって前面枠2の裏機構盤12内に係止されるものと
し、前面枠2はヒンジ17a,17bによって機枠15
へ開閉可能に組み付けられるものとしてあり、これらの
開閉制御用の施錠フック18a,18bを設けてある。
【0018】上記遊技盤4の表面の遊技部には種々の入
賞口を有する入賞具、変動入賞装置や可変表示装置等の
電気的遊技機器、上記各入賞口に入賞しなかった遊技球
を回収するアウト口および多数の遊技釘等が配列され、
遊技盤4の裏面には各入賞口に入賞した入賞球を案内す
る入賞球集合樋19a,19bが形成される。遊技盤4
に変動入賞装置(図示省略)を有する最近のパチンコ機
では、天入賞口等の一般の入賞口の他に変動入賞装置の
始動用等の特別の入賞口を設けているが、これら一般の
入賞口への入賞と特定の入賞口への入賞とで賞球数を変
えられるように、遊技盤4の裏面に2系統の樋を形成す
るものとしてあり、例えば一般の入賞口と連通する入賞
球集合樋19aを奥側(パチンコ機1の前面側)に、特
定の入賞口と連通する入賞球集合樋19bを手前側(パ
チンコ機1の背面側)に構成してある。
【0019】なお、入賞球集合樋19bと特定の入賞口
とは流路19cや入賞球集合樋19a内を貫通する流路
等によって接続してあると共に、これら入賞球集合樋1
9a,19bの下部は開口させてあり、各種入賞口へ入
賞した入賞球は後述する入賞球処理装置へ導かれるので
ある。
【0020】上記のように遊技盤4を前面枠2へ取付け
可能なように、前面枠2の裏機構盤12後部には遊技盤
4の裏面構造等に応じて所定の開口部が形成されるよう
にしてあり、塵埃の侵入等を防ぐために開口部後方には
遊技盤4の裏面を覆い得る所要形状の開閉カバー20を
取り付けてある。
【0021】また、例えば前面枠2の左下部(図2およ
び図3において)には遊技球供給皿3より遊技球を供給
するための球供給機構(図示省略)、発射杆21、モー
タ22等からなる打球発射装置23を配設し、裏機構盤
12の背面側所要位置には上記入賞球集合樋19a,1
9bと連通し得るように入賞球処理装置24を、上部か
ら右側部および下部にかけて球排出装置25を配設して
ある。
【0022】上記入賞球処理装置24は遊技盤4の裏面
の入賞球集合樋19a,19bを流下してきた入賞球を
各系統毎に処理するもので、前面枠2の裏機構盤12背
面側の前後方向に入賞球集合樋19a,19bと同じく
2系統の流路を設けてある。なお、図3においては2系
統のうち1系統(例えば背面側)しか図示しないが、入
賞球集合樋19a,19bに接続する入賞球案内樋26
a,26bと、入賞球案内樋26a,26bに続く調流
樋27a,27bと、調流樋27a,27bに続く導出
樋28a,28bと、調流樋27a,27bに設置した
ストッパ機構(図示省略)およびセーフ球検出手段るセ
ーフセンサ29a,29bとから構成されるものとして
あり、入賞球案内樋26a、調流樋27a、導出樋28
a、前面側ストッパ機構、セーフセンサ29aは入賞球
処理装置24の奥側(パチンコ機1の前面側)に、入賞
球案内樋26b、調流樋27b、導出樋28b、背面側
ストッパ機構、セーフセンサ29bは入賞球処理装置2
4の手前側(パチンコ機1の裏面側)にそれぞれ配設し
てある。
【0023】入賞球案内樋26a,26bは上部の開口
形状が入賞球集合樋19a,19bの下部の開口形状と
ほぼ同一となるように形成し、前面枠2のフレーム3に
遊技盤4を取り付けた状態で対応する入賞球集合樋19
a,19bの下部開口部と接続されると共に、開口部の
図3中左側の曲部30に続いて中央に向けて緩やかに下
り傾斜する底部31と、開口部の図示右側から中央にか
けて緩やかに下り傾斜して底部31に対し所定の段差を
形成する案内部32と、案内部32の終端から底部31
の終端に向けてパチンコ球を整列通過させる整列部33
と、底部31の終端に垂直に続いてパチンコ球を一個ず
つ通過可能な落下部34とを設けてある。
【0024】調流樋27a,27bは、入賞球案内樋2
6a,26bの落下部34に続いてパチンコ球を一個ず
つ通過可能に緩やかに下り傾斜する誘導部35と、誘導
部35の終端の導入部36に略45度の傾斜角で続いて
パチンコ球を一個ずつ通過可能な調流部37と、調流部
37に垂直に続いてパチンコ球を落下する落下部38と
から形成してある。
【0025】誘導部35の上壁は終端の導入部36に向
けていくらか通路断面が大きくなるように上り傾斜に
し、かつ導入部36の上壁は導入部36にてパチンコ球
が後続のパチンコ球よりも上方に行かないように誘導部
35側へ前傾するように形成することで、誘導部35に
入ったパチンコ球が導入部36にて球詰まりを生じるこ
となくスムースに調流部37へ流入し、セーフセンサ2
9a,29bに1個宛検出されるようにしてある。な
お、本実施形態では、入賞球が自由落下によりセーフセ
ンサ29a,29bを通過した際に検出されるものとし
たが、旧来のパチンコ機と同様なセーフ球ストッパ機構
を設けておき、セーフセンサ29a,29bに検出され
た入賞球に対する賞球排出を行い、排出動作毎に順次入
賞球を払い出すような構成としても良い。
【0026】調流部37は直線の通路形状で所定の長さ
に形成すると共に、調流部37の通路断面はほぼ通路の
中心にてパチンコ球を通すようにパチンコ球の直径より
もやや大きい正方形に形成し、落下部38も同様に調流
部37からのパチンコ球を素早く落下するように調流部
37よりも大きな通路断面に形成してある。
【0027】導出樋28a,28bは、調流樋27a,
27bの落下部38に続く傾斜部39と流下部40とか
ら形成し、流下部40の出口はパチンコ機1の背面側に
設けた回収樋に連通するようにしてある。
【0028】なお、上述した本実施形態のごとく、入賞
球案内樋26a,26b、調流樋27a,27b、導出
樋28a,28bの各樋を、入賞球処理装置24背面の
奥側と手前側とへ2条に形成せず、一体に形成してもよ
い。また、打球発射装置23はパチンコ機1前面下部に
設けた動作ハンドル41を遊技者が適宜回動させること
によって作動するものとしてある。
【0029】球排出装置25の第1賞球排出機構42a
及び第2賞球排出機構42bは、前面枠2の裏機構盤1
2に取り付けるユニット基板43の前後方向へ2系統に
設けるものとしてあり、その概略は図4に示すようなも
ので、誘導樋44に2条に設けた球通路45a,45b
と連通する流入樋46a,46bと、流入樋46a,4
6bに設置した排出ロック機構47と、流入樋46a,
46bに続く調流樋48a,48bに設置した排出スト
ッパ機構49a,49b及び排出球の検出器たる第1排
出センサ50a、第2排出センサ50bとから構成して
ある。
【0030】なお、本実施形態においては流入樋46
a、調流樋48aをユニット基板43の裏面側(パチン
コ機1の前面側)に、流入樋46b、調流樋48bをユ
ニット基板43の表面側(パチンコ機1の背面側)に一
体的に形成するものとし、ユニット基板43を間に介し
て流入樋46a、調流樋48a、排出ストッパ機構49
a、第1排出センサ50aは前面枠2の裏機構盤12後
面の奥側に、流入樋46b、調流樋48b、排出ストッ
パ機構49b、第2排出センサ50bは前面枠2の裏機
構盤12後面の手前側に位置した状態となる。
【0031】上記流入樋46a,46bは、パチンコ球
を一個ずつ通過可能な通路で、誘導樋44の球通路45
a,45bに続いて図4中右側に緩やかに下り傾斜する
第1傾斜部51と、第1傾斜部51の下流端に続いて通
路方向を略180度反転させる第1屈曲部52と、第1
屈曲部52に続いて図中左側に緩やかに下り傾斜する第
2傾斜部53と、第2傾斜部53の下流端に続いて通路
方向を再び略180度反転させる第2屈曲部54とから
形成してある。
【0032】なお、流入樋46a,46bの各部の通路
断面をパチンコ球の径よりもやや大きい正方形とするこ
とで、各通路のほぼ中心にてパチンコ球を通すように
し、通路を略180度反転させるように第1屈曲部52
及び第2屈曲部54を設けることで、通路内を流下する
パチンコ球の落下速度を減少させると共に、排出ストッ
パ機構49a,49bによる通路内パチンコ球の流下阻
止状態(後に詳述する)において、誘導樋44の各球通
路45a,45bに停留する球から第1,第2賞球排出
機構42a,42b内の球が受ける球圧を軽減させ得る
のである。
【0033】上記調流樋48a,48bは、同じくパチ
ンコ球を一個ずつ通過可能な通路で、第2屈曲部54に
続いて通路方向を略90度反転させて垂直下方に向う垂
直部55と、垂直部55の終端の側部に続く誘導部56
と、誘導部56に略45度の傾斜角で続く調流部57
と、調流部57に垂直に続く落下部58とから形成して
ある。
【0034】垂直部55の通路断面はパチンコ球の径よ
りもやや大きい正方形に、ほぼ通路の中心にてパチンコ
球を通すように形成し、垂直部55の終端の底壁59は
誘導部56側へ緩やかに傾斜する下り傾斜に形成し、垂
直部55の誘導部56と対向側の壁面60は誘導部56
側にいくらか迫り出させて形成してある。
【0035】上記のように誘導部56と対向側の壁面6
0を迫り出させることにより、垂直部55の底壁59上
に乗ったパチンコ球の中心は後続のパチンコ球の中心よ
りも誘導部56側に位置することになり(この2つのパ
チンコ球の中心のずれを図4の“d”に示す)、垂直部
55の底壁59上に乗ったパチンコ球には後続のパチン
コ球によって誘導部56側へ押し出されるような球圧が
生じる。これにより垂直部55内のパチンコ球は終端部
分において球詰まりを生じることなく誘導部56へ流入
するのである。
【0036】なお、図13に壁面301を迫り出してい
ない従来の構造を示すが、これだと、垂直部302の通
路とパチンコ球の間に必ず設けなければならないクリア
ランスによって、底壁303上のパチンコ球の中心より
も後続のパチンコ球の中心が誘導部304側に来ること
があり、球詰まりを避けられない。
【0037】誘導部56の上壁61は略45度下り傾斜
するように形成してあり、誘導部56においてパチンコ
球が後続の垂直部55の底壁59上のパチンコ球よりも
上方に行かないようにすると共に、垂直部55の底壁5
9にて方向を変えながら誘導部56に流入するパチンコ
球を略45度傾斜した上壁61に当てることで、誘導部
56でパチンコ球を一定の間隔で流下させ、かつパチン
コ球の流下速度を調速する。これにより、垂直部55か
ら誘導部56に入ったパチンコ球は誘導部56を所定の
速度および間隔で流下し、スムースに調流部57に流入
される。また、垂直部55に接続される誘導部56を設
けることで、後述する排出ストッパ機構49a,49b
による流下阻止状態において、調流部57内のパチンコ
球が後続の球から受ける球圧を軽減することができる。
【0038】調流部57は直線の通路形状で所定の長さ
(パチンコ球2個分)に形成され、調流部57の通路断
面はパチンコ球の径よりもやや大きい正方形に、ほぼ通
路の中心にてパチンコ球を通すように形成し、落下部5
8は調流部57からのパチンコ球を素早く落下するよう
に調流部57よりも大きな通路断面に形成してある。
【0039】排出ストッパ機構49a,49bには、調
流樋48a,48bの調流部57側上方より調流部57
内に進入して各流路内のパチンコ球の流下を阻止するス
トッパ用係止爪62a,62bと、それぞれストッパ用
係止爪62a,62bを駆動させるための駆動手段たる
第1排出ソレノイド63a、第2排出ソレノイド63b
を設けてある。上記ストッパ用係止爪62a,62bは
流路内に臨む部分を弧状とした扇状部材からなり、両ス
トッパ用係止爪62a,62bは調流部57の流下部側
方にてユニット基板43に突設した支軸64により揺動
自在に支持されるものとしてあり、該支軸64を支点に
両ストッパ用係止爪62a,62bが回動した際には、
球阻止部となる扇状外周部が揺動軌跡と一致するように
形成してある。
【0040】なお、このストッパ用係止爪62a,62
bはリンク65を介して第1,第2排出ソレノイド63
a,63bのプランジャとピン連結してある。また、ス
トッパ用係止爪62a,62bに対応して調流部57の
側壁には適宜なスリットを設け、ストッパ用係止爪62
a,62bが調流部57内に進入した状態において調流
部57内に流下を阻止されたパチンコ球2個が並ぶよう
に、ストッパ用係止爪62a,62bの配設位置やスリ
ットの位置等を設定する。
【0041】これら第1,第2排出ソレノイド63a,
63bはユニット基板43に設けた所要形状の嵌合枠
(図示省略)に嵌装し、嵌合枠に立設した取付片にボル
ト止めする等の適宜手段によってユニット基板43へ固
定する。
【0042】第1,第2排出ソレノイド63a,63b
の非通電状態では、図5(a)のようにストッパ用係止
爪62a,62bの球阻止部が調流部57内に所定量進
入した第1状態にあり、この状態では調流部57内のパ
チンコ球はストッパ用係止爪62a,62bの球阻止部
により流下を阻止される。そして、第1,第2排出ソレ
ノイド63a,63bへ通電することで第1,第2排出
ソレノイド63a,63bを駆動させると、図5(b)
のようにリンク65の引動によりストッパ用係止爪62
a,62bが上方に回動して、ストッパ用係止爪62
a,62bの球阻止部がスリット内に後退した第2状態
となる。このため調流部57内のパチンコ球はストッパ
用係止爪62a.62bから解放され、落下部58に落
下する。そして、第1,第2排出ソレノイド63a,6
3bの通電が断たれると、リターンスプリングの付勢力
によりストッパ用係止爪62a,62bが元の位置(第
1状態)に戻り、球阻止部により調流部57内のパチン
コ球は流下を阻止されれる。
【0043】しかして、ストッパ用係止爪62a.62
bは支軸64によって揺動自在に支持してあると共に、
各球係止部を揺動軌跡と一致する扇状に形成してあるの
で、各球係止部はパチンコ球とストッパ用係止爪62
a,62bの接点における接線方向へ常に回動すること
となり、ストッパ用係止爪62a,62bが第2状態か
ら第1状態に復帰する際に、ストッパ用係止爪62a,
62bが調流部57内のパチンコ球を噛んだり、ストッ
パ用係止爪62a,62bが第1状態から第2状態に変
動する際に、流下を阻止しているパチンコ球の球圧が過
大に変化することがなく、ストッパ用係止爪62a,6
2bを第1,第2排出ソレノイド63a,63bのオン
・オフに応じてスムースに動作させることができる。
【0044】さらに、図4および図5(a)に示すごと
く、ストッパ用係止爪62a,62bとパチンコ球との
接点および支軸64の軸心を、当該パチンコ球の中心点
を通る水平面上に設けるように構成すれば、このパチン
コ球よりストッパ用係止爪62a,62bにかかる球圧
を支軸64によって受けることができるので、極めて機
械的強度に優れた排出ストッパ機構49a,49bとす
ることができる。
【0045】第1,第2排出センサ50a.50bは、
パチンコ球が通過可能な通孔を有する近接スイッチより
構成してあり、排出ストッパ機構49a,49bのスト
ッパ用係止爪62a,62bによりパチンコ球の流下を
阻止した第1状態において、先頭に続く2番目のパチン
コ球のほぼ中央に各近接スイッチが位置するように、調
流樋48a,48bの調流部57に設けた収納部66に
設置してある。なお、パチンコ球が第1,第2排出セン
サ50a.50b内にあるときは第1,第2排出センサ
50a.50bはオン信号を出力し、無いときはオフ信
号を出力する。
【0046】上記排出ロック機構47には、それぞれ流
入樋46a,46bの第1傾斜部51の下流部の上壁に
設けたスリットを介して第1傾斜部51内に進入可能な
扇状部材からなるロック用係止爪67a,67bと、ロ
ック用係止爪67a,67bの駆動手段たるロックソレ
ノイド68を設けてあり、第1傾斜部51の下流部上方
にてユニット基板43に設けた支軸69によってロック
用係止爪67a,67bは揺動自在に支持されると共
に、上記したストッパ用係止爪62a,62bと同様に
して、球阻止部となる扇状外周部が揺動軌跡と一致する
ようにしてある。なお、ロック用係止爪67a,67b
はリンク70を介してロックソレノイド68のプランジ
ャとピン連結してある。また、ロックソレノイド68は
例えばロック用係止爪67bの上方にてユニット基板4
3の表面側(パチンコ機1の背面側)に設けた嵌合枠
(図示省略)に嵌装し、嵌合枠から立設した取付片にボ
ルト止めすることでユニット基板43に固定する。
【0047】ロックソレノイド68の通電状態において
は、ロック用係止爪67a,67bの球阻止部が第1傾
斜部51の球通路外へ後退した第1状態となり、ロック
ソレノイド68の通電が断たれた場合には、図4のよう
にスプリングの付勢力によりロック用係止爪67a,6
7bが下方に回動し、両ロック用係止爪67a,67b
の球阻止部が第1傾斜部51内に進入し、第1傾斜部5
1内のパチンコ球の流下を阻止する第2状態となる。
【0048】なお、ロック用係止爪67a,67bの球
阻止部は揺動軌跡と一致するように形成してあるため
に、第2状態から第1状態に変動する際に第1傾斜部5
1内のパチンコ球を噛んだり、第2状態から第1状態に
変動する際に第1傾斜部51内のパチンコ球より受ける
球圧が過大に変化することがなく、ロック用係止爪67
a,67bをロックソレノイド68のオン・オフに応じ
てスムースに動作させることができる。
【0049】次に、上記のように構成した第1,第2賞
球排出機構42a,42bにおけるパチンコ球の動きを
詳述する。
【0050】排出ストッパ機構49a,49bのストッ
パ用係止爪62a,62bが調流樋48a,48bの調
流部57内に進入してパチンコ球の流下を阻止している
第1状態(この状態を排出ロック機構47のオン状態と
する)では、ストッパ用係止爪62a,62bに当接す
るパチンコ球を先頭に調流樋48a,48b及び流入樋
46a,46b内にパチンコ球が隙間なく整列した状態
で静止している。
【0051】この際、誘導樋44側のパチンコ球からの
球圧は流入樋46a,46bの第1屈曲部52及び第2
屈曲部54によって軽減されるので、調流樋48a,4
8bの上流側に位置する球群から調流樋48a,48b
側に過大な球圧がかかることを防げる。したがって、排
出ストッパ機構49a,49bのストッパ用係止爪62
a,62bにかかる球圧は調流樋48a,48bの調流
部57内および誘導部56内に位置するパチンコ球より
受ける球圧に近似したものとなる。
【0052】そして、排出ストッパ機構49a,49b
の第1,第2排出ソレノイド63a,63bをオンさせ
ることによって、ストッパ用係止爪62a,62bが調
流部57から後退した第2状態に変動させると、調流部
57内の先頭のパチンコ球および先頭に続く調流部5
7、誘導部56内のパチンコ球が速やかに流下し始め、
これに続いて垂直部55内のパチンコ球が誘導部56内
に進入し、誘導部56の上壁61より速度、間隔を調整
されて誘導部56内を落下し、調流部57内を速やかに
流下する。
【0053】さらに、これに続いて流入樋46a,46
bの第2屈曲部54内のパチンコ球が第2屈曲部54内
に、第1屈曲部52内のパチンコ球が第2傾斜部53内
に、第1傾斜部51内のパチンコ球が第1屈曲部52内
にそれぞれ速やかに流入する。
【0054】この際、ストッパ用係止爪62a,62b
の後退により、先頭のパチンコ球と先頭に続く調流部5
7内のパチンコ球はほぼ接しながら調流部57内を流下
し、誘導部56からのパチンコ球は45度の角度で調流
部57が続くため、方向を変えつつ前方のパチンコ球と
漸次離間して調流部57内を流下し、さらに垂直部55
からのパチンコ球は誘導部56の上壁61により速度、
間隔を調整されるため、それぞれの所定の離間距離で調
流部57内を流下するようになる。
【0055】そして、排出ストッパ機構49a,49b
の第1,第2排出ソレノイド63a,63bをオフにす
ることで、ストッパ用係止爪62a,62bが調流部5
7内に進入した第1状態に変動させると、調流部57内
を流下途中のパチンコ球がストッパ用係止爪62a,6
2bに衝突して流下を阻止され、これに続いて調流部5
7、誘導部56、垂直部55、第2屈曲部54、第2傾
斜部53、第1屈曲部52、第1傾斜部51内のパチン
コ球も流下を阻止され、元の静止状態に戻る。
【0056】このとき、ストッパ用係止爪62a,62
bの球阻止部は揺動軌跡と一致するようにしてあるの
で、パチンコ球がストッパ用係止爪62a,62bに衝
突した際の衝撃力を支軸64によって受けることがで
き、パチンコ球の衝撃力に抗して良好にパチンコ球を係
止できると共に、球阻止部はパチンコ球に対して接線方
向に動くため、ストッパ用係止爪62a,62bが調流
部57内へ進入する際にパチンコ球と衝突しても、スト
ッパ用係止爪62a,62bがパチンコ球を噛んだりす
ることはなく、ストッパ用係止爪62a,62bは調流
部57内へスムースに進入する。
【0057】このように、誘導樋44の球通路45a,
45bに続く第1,第2賞球排出機構42a,42bの
流入樋46a,46bに2つの屈曲部76,78を、第
2屈曲部54に続いて垂直部55を設け、垂直部55の
壁面60を迫り出させて対向側に上壁61を傾斜した誘
導部56を設け、誘導部56の下方に略45度傾斜した
調流部57を設けると共に、この調流部57に排出スト
ッパ機構49a,49bを配設したので、第1,第2排
出ソレノイド63a,63bのオン時たる第2状態にお
いてはパチンコ球がスムースに流下すると共に、第1,
第2排出ソレノイド63a,63bのオフ時たる第1状
態においてはストッパ用係止爪62a,62b等にかか
る球圧を充分に軽減でき、第1,第2球排出機構42
a,42bの信頼性を大幅に向上させることができる。
【0058】また、第1,第2球排出機構42a,42
bはユニット構造としてあるので、各部品が故障したと
き等には、故障部分をユニット単位で簡便に交換できる
ので、故障等に対して迅速に対応できる。しかも、第
1,第2排出ソレノイド63a,63b及びロックソレ
ノイド68を鉛直方向に配設することにより、駆動用プ
ランジャの挿通孔よりソレノイド内部へ塵埃が侵入した
り、プランジャと挿通孔の摩擦によってプランジャが片
減りするのを防止できる。
【0059】なお、71は前面枠2の前面に適宜形成し
た操作孔よりピンあるいはワイヤのような器具を挿入す
ることにより、オン・オフ操作可能なスイッチたる球抜
きセンサで、後述する球抜きゲートを作動させるための
ものである。
【0060】上記のように構成した第1,第2球排出機
構42a,42bはそれぞれ個別に制御されるものとし
てあり、例えば“13個”の賞球排出動作を行う場合に
は、第1球排出機構42aより“7個”の賞球を排出さ
せると共に、第2球排出機構42bより“6個”の賞球
を排出させることで、短時間に総計“13個”の賞球を
排出させるのである。すなわち、賞球を2系統排出にす
ることで、特別遊技の発生に伴って多量の入賞球が発生
した場合でも、迅速に賞球排出処理を行うことができる
ので、賞球排出動作の遅延によって遊技者に不快感を与
えることを防止できる。
【0061】なお、各球排出機構42a,42bより排
出される賞球数は第1,第2排出センサ50a,50b
によって計数されるものとしてあり、排出賞球数に過不
足の無い正確な賞球排出動作が可能である。
【0062】第1,第2球排出機構42a,42bに続
く球排出樋72は、図3および図6に示すように1系統
からなるもので、第1,第2球排出機構42a,42b
の調流樋48a,48bの両落下部58,58に接続す
る流入部73と、前面枠2の前面のパチンコ球の球供給
皿につながる流下樋74を設けた排球部75から形成さ
れ、調流樋48a,48bの両落下部58,58から流
入したパチンコ球を突壁等に当てながら流下樋74上に
落として遊技球供給皿3へ排出する。
【0063】上記流下樋74の下部につながる分配樋7
6は前面枠2の前面下部の球受皿77につながり、遊技
球供給皿3がパチンコ球で一杯になると前記流下樋74
から溢れたパチンコ球を球受皿77へ排出する。また、
分配樋76には流下樋74の直下方にて樋壁を兼ねる検
知片78に連動するスイッチたるオーバーフロースイッ
チ79を設けてあり、分配樋76内がパチンコ球で一杯
になった場合には、その押圧力で検知片78が押圧され
て、オーバーフロースイッチ79がオン信号を出力され
るのである。
【0064】球排出樋72の途中から分岐する球抜き樋
80の流入部には、図6(a)のように板状の球抜きゲ
ート81を支軸82によって回動自由に配設してあり、
この球抜きゲート81によって球抜き樋80への分岐路
を適宜開閉できるようにしてある。
【0065】この球抜きゲート81は図6(b)に示す
ように、樋壁の外部において支軸82に固定したクラン
ク83をレバー84の一端部に係合させると共に、レバ
ー84の他端部には球抜きゲート81を球抜き樋80の
閉位置(球排出樋72が開)に付勢するバネ85を掛合
させ、さらにバネ85の付勢力に抗してレバー84を上
方へ回動させ得るリンク86を設けてある。このリンク
86の上端部は球抜きソレノイド87と連結してあり、
上記球抜きソレノイド87をオン・オフさせることによ
って、球抜きゲート81を所望角度回動させられるよう
にしてある。
【0066】そして、球抜きソレノイド87へ通電する
と、球抜きソレノイド87のプランジャが引き上げられ
るためにリンク86が上動し、バネ85の付勢力に抗し
て球抜きゲート81を流下樋74側へ回動させることに
より、球抜き樋80をの流入口を開成させる。なお、球
抜きゲート81は球排出樋72を塞ぐ位置(パチンコ球
が通過不可能な状態となる位置)まで回動されるものと
してある。
【0067】また、球抜きソレノイド87への通電を断
つと、バネ85の復元力により球抜きゲート81が球抜
き樋80の流入口を閉塞する位置へ速やかに復帰する。
なお、球抜きゲート87が復帰する際に、球抜きソレノ
イド87のプランジャが所定位置まで下降すると、それ
以上球抜きゲート87は回動できないので、球抜きゲー
ト87が球抜き樋80内へ大きく後退することはない。
また、球抜きゲート87が所定位置に復帰した状態で当
接する適宜なストッパ等を設けるようにすれば、球抜き
ゲート87が揺動運動するのを防げると共に、バネ85
の復帰力によって球抜きソレノイド87が破損する危険
性をも小ならしめ得る。
【0068】上記リンク86の側方にはリンク86の側
部に突設した球抜き検知片88の位置により球抜きゲー
ト81の位置を検知するゲートセンサ89を設けてあ
り、球抜きゲート81が球抜き樋80の閉位置にあれば
ゲートセンサ89はオフ信号を出力し、球抜きゲート8
1が球抜き樋80の開位置(球排出樋72の閉塞位置)
にあれば、球抜き検知片88がゲートセンサ89内に進
入した状態となるために、ゲートセンサ89はオン信号
を出力する。なお、90はゲートセンサ89のセンサカ
バーであり、例えば樋壁へネジ止め等によって固定さ
れ、ゲートセンサ89を所定位置に保持するのである。
【0069】以上、賞球の排出動作および排出球の流路
について説明したが、球排出樋42a,42bへ排出用
の球を供給する誘導樋44へは、裏機構盤12の裏面上
部に設けた球貯留タンク91より球が供給されるものと
してあり、多量の球排出によって上記球貯留タンク91
内に球が無くなった場合には、該状態を適宜に設けた球
切れセンサが「完了状態」として検出することで、第
1,第2球排出機構42a,42bによる賞球排出動作
を停止させる等の処理を適宜に行うのである。
【0070】また、球抜き樋80の下流側は、遊技盤4
のアウト口92(図3に図示)より回収されたアウト球
を導くアウト球導出樋93と合流させてあり、さらにパ
チンコ機後方の図示しない回収樋へ導いて、パチンコ機
列よりなる島設備の遊技球循環機構へ還元し、回収され
た遊技球を研摩・清浄した後、再び球貯留タンク91へ
供給するのである。なお、上記アウト球導出樋93の適
所にはアウト球検出手段たるアウトセンサ94を設けて
あり、アウト口92より回収樋へ導かれる全てのアウト
球を検出可能なようにしてある。
【0071】上記のように構成したパチンコ機1はパチ
ンコ店たるホールの管理装置95と接続され、管理装置
95において必要とする各種のデータ(遊技機器制御用
のデータや玉貸に関するデータ等)を管理装置95へ送
信するのである。
【0072】次に、プリペイドカードを媒介とした各パ
チンコ機1と管理装置95、該管理装置95が設置され
ているホールとカード発行会社等のデータ伝送システム
の概略を図7に基づいて説明する。
【0073】各パチンコ機1毎に設けた電気的制御装置
(後に詳述)と管理装置95のホールコンピュータ96
とは、例えば制御ライン97によって双方向通信が可能
なようにしてあり、該制御ライン97を介してパチンコ
機1から管理装置95へ各種の遊技データを送信すると
共に、管理装置95より当該パチンコ機1へ各種遊技機
器制御データ等が伝送されるのである。
【0074】また、各パチンコ機1に設けた玉貸機構部
6と管理装置95の玉貸データ収集用コンピュータ98
とは玉貸データ伝送ライン99によって接続してあり、
遊技者がプリペイドカードを使用することによって得た
球数や該球数に等価な通貨データ等を玉貸データとし
て、パチンコ機1から管理装置95へ適宜に伝送するの
である。
【0075】なお、図7に示す実施形態においては、各
島設備毎に中継機100を設け、各パチンコ機1より引
き出した玉貸データ出力ライン101a,101b,1
01c…より出力される玉貸データを一括して玉貸デー
タ収集用コンピュータ98へ伝送するものとしてある。
さらに、各伝送ラインは光ファイバによって構成し、各
玉貸データをパチンコ機1毎の玉貸機構部6において光
信号に置き換えて伝送するものとしてある。かくするこ
とによって、管理装置95と各パチンコ機1との間の配
線を簡略化することができ、当該玉貸データ伝送システ
ムの導入時における敷設工事を容易に行うことができる
と共に、玉貸データ伝送システムの導入された遊技店に
おける内装の美観を著しく損ねることがない。しかも、
伝送線路が複雑に絡み合うことによって断線が生ずるこ
とを防ぎ、信頼性の高いデータ伝送を行うことができる
ので、極めて実用性の高い玉貸データ伝送システムとす
ることができる。
【0076】更に、各パチンコ機1と中継機100を接
続する玉貸データ出力ライン101a,101b,10
1c…を無くし、各パチンコ機1から中継機100へ直
接的に光を発するように構成してもよい。かくすること
によって、光ファイバによる配線をも無くすることがで
き、システム導入に伴う内装工事を簡略化できると共
に、遊技店における内装の美観をより良好なものとする
ことができる。加えて、当該島設備の各パチンコ機1と
中継機100は比較的近接しているので、データ伝送に
おける信頼性が著しく損なわれることはないと共に、伝
送線路の断線やコネクタ抜けといった故障が発生しない
ことから、より信頼性の高いデータ伝送を行うことがで
きる。
【0077】また、管理装置95の玉貸データ収集用コ
ンピュータ98は当該ホールに設置されているカード発
行機102と発行データ伝送ライン103を介して接続
してあり、該カード発行機102で発行されたプリペイ
ドカードの発行データを玉貸データ収集用コンピュータ
98によって収集可能なようにしてある。なお、本実施
形態における発行データ伝送ライン103は、上記玉貸
データ伝送ライン99と同様に中継機100を介してデ
ータ伝送するようにしてある。
【0078】さらに、管理装置95が設置されているA
ホールとカード発行会社の本部コンピュータ104とは
電話回線等の信号通信線105によって接続してあり、
Aホールの玉貸データ収集用コンピュータ98が加算記
憶している各種データを1日の営業終了後に一括してカ
ード発行会社へ伝送する。なお、カード発行会社とホー
ル間のデータ伝送のタイミング及び伝送データに関して
は上記のものに限らず、カード発行会社の本部コンピュ
ータ104から発された「データ要求」をAホールの管
理装置95が受信した時点で、要求されたデータを管理
装置95からカード発行会社の本部コンピュータ104
へ送信するように構成しても良いし、玉貸データ収集用
コンピュータ98が収集したデータの他に、管理装置9
5内で適宜演算処理された処理データをカード発行会社
の本部コンピュータ104へ伝送するように構成しても
よい。
【0079】カード発行会社の本部コンピュータ104
はAホールのみでなく、Bホール、Cホール、Dホール
とも信号通信線105を介して接続され、当該カード発
行会社のプリペイドカードを導入している各ホールより
所望の発行データを収集できるようになっている。ま
た、各ホールとカード発行会社は所定の銀行(BAN
K)ともオン・ライン接続されている。
【0080】上述したように、管理装置95におけるホ
ールコンピュータ96と玉貸データ収集用コンピュータ
98とでは、取り扱うデータの種類や制御機能等が互い
に異なっているので、各々別の筐体に収容して独立した
装置構成としても良い。かくすれば、ホール管理機能の
より高度なシステムを導入する際に、ホールコンピュー
タ96のみを新規に交換したり、玉貸データに関する伝
送項目や伝送フォーマットの変更があった際には、玉貸
データ収集用コンピュータ98のみを新規に交換するこ
とで対応できるといったメリットがある。
【0081】次に、各パチンコ機1内のデータ収集およ
びデータ伝送処理のシステム概略を図8に基づいて説明
する。
【0082】玉貸機構部6内の玉貸制御装置106に
は、カード挿排口7より挿入されたプリペイドカードに
書込まれているデータを読み出したり、当該データを書
き変えたりできるカード読出し・書換え手段たるカード
リードライタ107を備え、該カードリードライタ10
7はプリペイドカードより読み出した「セキュリティ情
報」、「通し番号」、「貸玉残情報」等の玉貸データを
玉貸制御部108へ供給すると共に、該玉貸制御部10
8より入力された制御信号に基づいてプリペイドカード
の玉貸残情報を書き換えるのである。
【0083】上記玉貸制御部108にはパチンコ機1前
面上部に設けた玉貸用球数選択手段たる第1〜第3選択
スイッチ8a〜8c及びカード払出しスイッチ9のオン
・オフ情報を読み取り、該状態に応じた処理を実行させ
るのである。例えば第1選択スイッチ8aが遊技者によ
って選択されている場合には「100円」に相当する数
の遊技球を、第2選択スイッチ8bが遊技者によって選
択されている場合には「300円」に相当する数の遊技
球を、第3選択スイッチ8cが遊技者によって選択され
ている場合には「500円」に相当する数の遊技球を遊
技球供給皿3へ排出させ、カード払出しスイッチ9が遊
技者によって選択されている場合にはカード挿排口7内
へ挿入されているプリペイドカードを排出させる。
【0084】また、玉貸制御装置106が正常な制御動
作を行える場合、玉貸制御部108はカード使用可能状
態表示部11を点灯させ、カードリードライタ107に
よってプリペイドカード内のデータを読み込んだ場合、
玉貸制御部108は貸玉残情報に基づく残度数情報を残
度数表示部10へ表示するのである。
【0085】さらに、玉貸制御装置106には信号変換
器109を設けてあり、例えば玉貸制御部108より電
気的信号として出力される玉貸データを光信号に変換し
て管理装置95の玉貸データ収集用コンピュータ98へ
伝送すると共に、該玉貸データ収集用コンピュータ98
より光信号として入力されるデータ要求信号等を電気的
信号に変換して玉貸制御部108へ供給するのである。
【0086】なお、玉貸制御部108より管理装置95
の玉貸データ収集用コンピュータ98へ玉貸データを送
信する際の送信タイミングは、例えば玉貸機構部6によ
って玉貸動作が行われる毎に管理装置95へ送信するよ
うに構成したり、玉貸制御部108が所定時間(例えば
10分間)継続して計数記憶した玉貸データを定期的
(10分毎)に管理装置95へ送信するように構成した
り、或いは管理装置95の玉貸データ収集用コンピュー
タ98よりデータ要求信号が玉貸制御部108へ送信さ
れた時点で玉貸制御部108が計数記憶している玉貸デ
ータを玉貸データ収集用コンピュータ98へ送信するよ
うに構成してもよく、特に限定されるものではない。
【0087】また、パチンコ機1の遊技盤4に設けた各
種電気的遊技機器の動作制御や球排出機構42a,42
bの動作制御を行う電気的制御装置110を玉貸制御装
置106とは別途に設けてあり、管理装置95より入力
された遊技機器制御データや予め設定された遊技機器制
御データに基づいて可変表示装置や変動入賞装置等の遊
技機器の動作制御を行うと共に、セーフセンサ29a,
29b、排出センサ50a,50b、アウトセンサ94
等より得た「賞球排出データ」や「回収球データ」を管
理装置95のホールコンピュータ96へ伝送するのであ
る。
【0088】上記電気的制御装置110は役物制御部1
11、球排出装置制御部112、回収球集計部113等
より構成してあり、役物制御部111が所定の遊技機器
制御データに基づいて各種電気的遊技機器の動作制御を
行うと共に、動作制御の結果として各種センサより得ら
れた各種データを適宜に処理する。そして、セーフセン
サ29a,29bが検出したセーフ信号に基づいて役物
制御部111は球排出装置制御手段たる球排出装置制御
部112へ排出制御信号を送信し、該排出制御信号に基
づいて球排出装置制御部112が球排出装置25に賞球
排出動作を行わせるのである。また、回収球集計部11
3はセーフセンサ29a,29b及びアウトセンサ94
が検出した遊技球の集計することで回収球の総数を求
め、回収球の総数を回収球信号として管理装置95のホ
ールコンピュータ96へ送信する。
【0089】なお、図8においては図示を省略したが、
役物制御部111が収集した各種データや該収集データ
を元に役物制御部111が演算処理した演算結果等を遊
技データとして管理装置95へ送信すると共に、管理装
置95からは遊技機器制御データや打止め制御指令等が
役物制御部111へ送信されるようにしてある。また、
球排出装置制御部112は電気的制御装置110とは別
体の独立した装置とし、例えば、球排出装置25の近傍
に設けるようにしても良い。
【0090】上記球排出装置制御部112と玉貸制御装
置106の玉貸制御部108とは双方向通信が可能なよ
うにしてあり、玉貸制御部108から球排出装置制御部
112へは玉貸用の球排出動作を行わせるための「玉貸
信号」が、球排出装置制御部112から玉貸制御部10
8へは玉貸信号の送信を規制するための「玉貸規制信
号」が送信される。
【0091】本実施形態においては、遊技者が選択した
第1〜第3選択スイッチ8a〜8cに応じて、玉貸制御
部108が所定時間幅のパルスを所定回数だけ球排出装
置制御部112へ送信し、球排出装置制御部112が
“1”パルスに対して所定個数の球を排出するものとし
てある。上記の第1〜第3選択スイッチ8a〜8cに対
応する金額に応じたパルスを送信して、球排出装置制御
部112が金額に対応する個数の球を排出するように制
御することも可能であるが、本実施形態においては、第
1選択スイッチ8aを遊技者が選択した場合、玉貸制御
部108は球排出装置制御部112へ5パルス送信し、
“1”パルスにつき5個の球を排出させるように予め設
定されている球排出装置制御部112が25個の球を球
排出装置25より排出させ、遊技者が第2選択スイッチ
8bを選択した場合、玉貸制御部108は球排出装置制
御部112へ15パルス送信し、該パルスに基づいて球
排出装置制御部112が75個の球を球排出装置25よ
り排出させ、遊技者が第3選択スイッチ8cを選択した
場合、玉貸制御部108は球排出装置制御部112へ2
5パルス送信し、該パルスに基づいて球排出装置制御部
112が125個の球を球排出装置25より排出させる
のである。
【0092】すなわち、本実施形態においては、電気的
制御装置110の役物制御部111と球排出装置制御部
112とが協働することにより賞遊技媒体付与制御手段
として機能するので、役物制御部111より排出制御信
号が入力された場合に、球排出装置制御部112はセー
フ球に基づく賞球排出を球排出装置25に行わせて、成
立した賞に対応する賞遊技媒体を遊技者に付与でき、玉
貸制御装置106と電気的制御装置110の球排出装置
制御部112が協働することにより貸出遊技媒体付与制
御手段として機能するので、玉貸制御部108より玉貸
信号が入力された場合に、球排出装置制御部112はプ
リペイドカードの使用に基づく玉貸用の球排出を球排出
装置25に行わせ、遊技者の貸出操作に基づく所定数の
貸出遊技媒体を付与できる。これにより、当該パチンコ
機1における唯一の球排出手段たる球排出装置25によ
って、セーフ球に基づく賞球排出動作と玉貸信号に基づ
く玉貸用の球排出動作とを行うことができる。
【0093】したがって、遊技者が大量の遊技球を借り
ようとした場合にも、パチンコ機1の遊技球供給皿3へ
遊技球を供給することができるので、別途設けた玉貸機
からパチンコ機1の遊技球供給皿3に遊技球を移す煩わ
しさを無くすと共に、遊技者が玉貸機からパチンコ機の
球供給皿に遊技球を移す手間を省き、遊技球を借りる際
にも遊技者はパチンコ遊技に専念できるのである。
【0094】また、セーフセンサ29a,29bが検出
したセーフ球に基づいて球排出装置制御部112が球排
出装置25に賞球排出動作を行わせる際には、賞球排出
動作を優先させるために、球排出装置制御部112は玉
貸制御装置106の玉貸制御部108へ玉貸規制信号を
送信する。すなわち、球排出装置制御部112が球排出
装置25に賞球排出動作を行わせている間に、玉貸制御
部108より球排出装置制御部112へ送信された玉貸
信号が無効となることを防ぎ、遊技者が不利益を受ける
ことがないようにしてある。また、玉貸制御部108よ
り入力された玉貸信号に基づいて球排出装置制御部11
2が球排出装置25に玉貸用球排出動作を行わせている
間に、セーフセンサ29a,29bがセーフ球を検出し
た場合には、速やかに玉貸規制信号を玉貸制御部108
へ送信することで、玉貸信号が玉貸制御部108より発
されることを規制し、実行中の玉貸用球排出動作が終了
した時点で、入賞球に基づく賞球排出動作を球排出装置
25に行わせのである。
【0095】さらに、セーフセンサ29a,29bが検
出したセーフ球に基づいて球排出装置25に排出させた
賞球数を、球排出装置制御部112の加算記憶手段たる
計数カウンタに加算記憶してゆき、該計数カウンタが計
数した排出賞球数を計数信号(賞球排出信号)として、
信号発生手段が管理装置95のホールコンピュータ96
へ送信するのである。なお、本実施形態においては、上
記計数カウンタのカウント数が例えば“100”を越え
た際に、「賞球排出信号」を管理装置95のホールコン
ピュータ96へ送信すると共に、該「賞球排出信号」を
ホールコンピュータ96へ送信する毎に計数カウンタの
カウント数から“100”減算し、改めて賞球数が“1
00”を越えるまで継続カウントするものとしてある
が、より細かく“10”を越える毎に上記の動作を行う
ようにしても良いし、或いは、球排出装置制御部112
が球排出装置25にセーフ球に基づく賞球排出動作を行
わせる度に管理装置95のホールコンピュータ96へ排
出賞球数を送信するように構成してもよい。
【0096】上記のようにして球排出装置制御部112
が出力した賞球排出信号に基づいて、管理装置95のホ
ールコンピュータ96は当該パチンコ機1を「打止め」
にするか否かの判断を行うための「打止め演算値」を算
出すると共に、役物制御部111に遊技機器制御を行わ
せるための遊技機器制御データを設定変更するか否かの
判断を行うための「割数」を算出する。
【0097】打止め演算値は例えばセーフ球に基づいて
排出された全賞球数から回収球集計部113が集計した
回収球の総数を減ずることで求まるものとしてあり、こ
の打止め演算値によって遊技者がパチンコ遊技によって
得た球の獲得数を概算することができる。
【0098】
【数1】
【0099】そして、上式によって求めた打止め演算値
が予め設定された打止め設定値を越えた場合には、当該
パチンコ機1を打止め状態とし、特定の遊技者が所定数
以上の賞球を得ることがないようにするのである。
【0100】また、割数は遊技盤4の遊技部内へ弾球さ
れた遊技球数(回収球の総数)に対する排出賞球数の割
合によって求まる数値としてあり、遊技者の獲得賞球数
とパチンコ機1が回収した球数との比率たる割数から、
パチンコ店は当該パチンコ機1における営業上の収支を
概括的に掌握できるのである。そして、実現させたい割
数としてパチンコ機毎に予め設定した設定割数を実現す
るために、例えば管理装置95から当該パチンコ機1の
電気的制御装置110へ遊技機器制御データたる遊技確
率を送信し、該電気的制御装置110の役物制御部11
1は当該遊技確率に基づいて変動入賞装置の変換駆動時
間を調整したり、可変表示装置の表示部に特別態様が形
成される確率を調整したりするのである。
【0101】
【数2】
【0102】しかし、各パチンコ機1は同一の機種であ
っても、微妙な釘配列の違い等が入賞率に影響するため
に、同一の設定割数で電気的遊技機器の動作制御を行っ
たとしても、パチンコ機毎に異る遊技結果が生ずる。し
たがって、実際に各種電気的遊技機器を制御した結果と
して得られた実績データを元に算出した割数を遊技割数
とし、該遊技割数と設定割数とを比較することによっ
て、当該パチンコ機1の遊技機器制御データたる遊技確
率を設定変更するか否かの判断基準とすることができ、
管理装置95はパチンコ機毎の個性に左右されない遊技
機器制御を適切に行わせることができる。
【0103】上述したように、球排出装置25に賞球排
出および玉貸用球排出を行わせる球排出装置制御部11
2には排出賞球数計数手段たる計数カウンタを設けてあ
るので、球排出装置25が行った球排出のうち、賞球用
の球数と玉貸用の球数とを明確に識別することが可能で
ある。しかも、該計数カウンタが計数した排出賞球数を
管理装置95のホールコンピュータ96へ送信するよう
にしてあるので、パチンコ機1の外部たる管理装置95
は正確な排出賞球数を知ることができ、各パチンコ機の
管理・制御を適切に行うことができる。
【0104】図9には上記電気的制御装置110の概略
回路図を示してあり、変動データ記憶手段(RAM)、
固定データ記憶手段(ROM)、演算制御手段(CP
U)等を単一基材に集積状に設けたワンチップ・マイク
ロコンピュータ114が主な機能を司り、該ワンチップ
・マイクロコンピュータ114には第1〜第7コネクタ
CN1〜CN7等を介して各信号の入出力を行うと共
に、例えば可変表示装置に設けられる可変表示器115
へ表示出力することで、上記役物制御部111、球排出
装置制御部112、回収球集計部113の諸機能を実現
するものとしてある。
【0105】各種の検出器たる第1排出センサ50a、
第2排出センサ50bおよびセーフセンサ29a,29
bの検出信号は夫々第1コネクタCN1、第2コネクタ
CN2、第5コネクタCN5より電気的制御装置110
に入力される。なお、各検出器の検出信号たるハイレベ
ルの信号は上記ワンチップ・マイクロコンピュータ11
4へ反転入力されるものとしてあるので、各検出器のオ
フ状態においては、ワンチップ・マイクロコンピュータ
114はハイレベルの信号を検出することとなり、信号
線路の断線やコネクタ抜け等が発生した場合には、ワン
チップ・マイクロコンピュータ114が検出するローレ
ベルの継続時間が各検出器より発される検出信号と異る
ために、該状態を的確に検出することができる。
【0106】また、各種の駆動源たる第1排出ソレノイ
ド63a、第2排出ソレノイド63b、玉抜きソレノイ
ド87、発射杆21駆動用のモータ22は夫々第1コネ
クタCN1、第2コネクタCN2、第4コネクタCN
4、第3コネクタCN3を介して接続してあり、ワンチ
ップ・マイクロコンピュータ114より信号出力するこ
とによってスイッチング素子をオンさせ、所望の駆動源
を駆動させる。なお、打止め状態表示用の完了ランプも
同様に、ワンチップ・マイクロコンピュータ114から
の信号出力でスイッチング素子をオンさせることによっ
て、点灯表示可能なものとしてある。
【0107】電気的制御装置110は第6コネクタCN
6を介して玉貸制御装置106と接続してあり、玉貸制
御装置106から電気的制御装置110へは玉貸信号が
入力され、電気的制御装置110から玉貸制御装置10
6へは玉貸規制信号が出力されるようにしてある。な
お、ワンチップ・マイクロコンピュータ114と第6コ
ネクタCN6間にはフォトカプラを介在させてあり、両
者間の電気的絶縁を図れるようにしてある。
【0108】さらに、電気的制御装置110と管理装置
95のホールコンピュータ96は第7コネクタCN7を
介して接続してあり、電気的制御装置110からホール
コンピュータ96へ賞球排出信号および回収球信号を送
信できるようにしてある。また、ワンチップ・マイクロ
コンピュータ114と第7コネクタCN7間にもフォト
カプラを介在させて電気的絶縁を図るものとしてあり、
ワンチップ・マイクロコンピュータ114からの信号出
力によってスイッチング素子をオンさせることで、フォ
トカプラ内のフォト・ダイオードを点灯させ、フォトカ
プラ内のフォト・トランジスタをオンさせるのである。
【0109】なお、電気的制御装置110には上記した
ものの他に、ワンチップ・マイクロコンピュータ114
に供給する基本クロックを生成する発振制御手段、スピ
ーカを鳴動させて所望の音声を出力させるための音声信
号生成手段、パチンコ機1の裏面上部に設けた電源ター
ミナル部116より供給された電源を適宜に変圧して各
種駆動源駆動用の駆動電力やワンチップ・マイクロコン
ピュータ114の電源たる論理電力を生成する駆動電力
生成手段、論理電力生成手段等を設けてある。
【0110】次に、第10〜12図に示すフローチャー
トに基づいて、電気的制御装置110によるパチンコ機
1の動作制御を説明する。
【0111】電源投入等に伴って当該パチンコ機1が起
動されると、電気的制御装置110は初期化されて通常
状態に立ち上がり、セーフセンサ29a,29bの検出
情報を読み込む入力処理や玉抜き処理を行い、何れかの
セーフセンサがセーフ球を検出していれば、セーフ球の
検出記憶たるセーフ記憶に“1”を加算して、該セーフ
球に基づく賞球排出処理を行い、セーフ球が検出されて
いない場合であっても玉貸制御部108より玉貸信号が
入力されていれば、玉貸排出処理を行う。
【0112】そして、球排出装置25の第1,第2球排
出機構42a,42bより賞球排出もしくは玉貸排出が
適正に行われたかを判断し、これら第1,第2球排出機
構42a,42bに対して不正が為されていれば排出不
正処理を行う。
【0113】セーフ球に基づく賞球排出もしくは玉貸信
号に基づく玉貸用球排出を行う賞球・玉貸排出処理に際
しては、先ず玉貸制御装置106の玉貸制御部108よ
り玉貸信号が送信されることによってセットされる「玉
貸信号フラグ」がセットされているか否かを判断し、玉
貸信号フラグがセットされていれば、玉貸制御部108
より入力された玉貸信号を読み込み、玉貸信号の読込が
完了すると、玉貸信号入力判定用の玉貸信号フラグをク
リアすると共に、「玉貸排出フラグ」をセットして賞球
・玉貸排出処理を終了する。
【0114】そして、再び賞球・玉貸排出処理を行う際
には玉貸信号フラグがリセットされているので、次の判
断処理として玉貸排出フラグがセットされているか否か
の判断を行い、玉貸排出フラグがセットされていれば玉
貸排出処理を実行する。この玉貸排出処理によって所定
数の玉貸用球排出が完了すると、玉貸排出フラグをクリ
アして賞球・玉貸排出処理を終了する。
【0115】また、玉貸制御部108より玉貸信号は入
力されていないが、セーフセンサ29a,29bの何れ
かがセーフ球を検出することでセーフ記憶が加算されて
いる場合には、セーフ球が入賞した入賞具に応じて予め
設定してある賞球数に基づいて賞球設定数をセットし、
玉貸制御装置106の玉貸制御部108へ送信する玉貸
規制信号をハイレベルにすると共に、「賞球排出フラ
グ」をセットする。
【0116】そして、再び賞球・玉貸排出処理を行う際
には賞球排出フラグがセットされているので、セーフ球
に基づく賞球排出処理を実行し、該賞球排出処理によっ
て排出した賞球数を計数カウンタに加算する。次いで、
計数カウンタのカウント数が“100”を越えたか否か
を判断し、越えていれば「計数カウンタ100信号フラ
グ」をセットすると共に、計数カウンタのカウント数か
ら“100”減算する。
【0117】賞球設定数としてセットされた所定数の賞
球排出が完了すると、玉貸制御部108へ送信する玉貸
規制信号をローレベルに戻し、賞球排出動作を完了した
セーフ球の検出記憶を現数するために、セーフ記憶から
“1”を減算し、賞球排出処理を行うための賞球排出フ
ラグをクリアする。そして、計数カウンタ100信号フ
ラグがセットされていれば、賞球排出信号たる計数カウ
ンタ100信号を管理装置95のホールコンピュータ9
6へ出力する。なお、短時間に多数のセーフ球が検出さ
れた場合には、例えば最大4個のセーフ球を記憶可能な
セーフ記憶の記憶数が“0”になるまで、セーフ球に基
づく賞球排出を行うものとしてある。
【0118】上記のようにして賞球・玉貸排出処理を行
うことにより、セーフセンサ29a,29bが検出した
セーフ球に基づく賞球排出処理等を行っている間には、
ハイレベルの玉貸規制信号を玉貸制御装置106の玉貸
制御部108へ送信することで、玉貸制御部108から
玉貸信号が電気的制御装置110へ送信されることを規
制し、玉貸制御部108から送信された玉貸信号が無効
になることを防ぐと共に、セーフ球に基づく賞球排出を
優先的に行うことができる。
【0119】すなわち、セーフ球の検出記憶たるセーフ
記憶に基づく賞球排出処理を迅速に行い、所定数以上の
セーフ球を記憶できないものとしてあるセーフ記憶か
ら、賞球排出処理済みのセーフ球に対するセーフ記憶を
減算することで、短時間に多数のセーフ球が検出された
場合にも、セーフ記憶されずに無効となるセーフ球を極
力減らすことができる。
【0120】上記賞球・玉貸排出処理中に行う賞球排出
処理および玉貸排出処理は同一の処理内容であるが、排
出球数が異るものとしてあり、これらの排出処理を図1
2によって説明する。
【0121】排出処理に際しては、先ず第1排出ソレノ
イド63aを駆動させることによって第1球排出機構4
2aを作動させると共に、該第1球排出機構42aから
排出される賞球数をカウントするための第1排出センサ
50aによる排出球数のカウントを行う。なお、第1排
出センサ50aがカウントする排出球数は賞球排出処理
と玉貸処理とで異り、賞球排出処理においては、賞球設
定数で定められた所定数の球をカウントし、玉貸処理に
おいては、玉貸制御装置106の玉貸制御部108より
玉貸信号として入力されたパルス数に応じた所定数の球
をカウントする。
【0122】そして、第1センサ50aによる所定排出
球数のカウントが完了すると、第1排出ソレノイド63
aをオフにすることで第1球排出機構42aを停止させ
ると共に、「第1球排出機構動作終了フラグ」をセット
する。
【0123】次に、第2排出ソレノイド63bを駆動さ
せることによって第2球排出機構42bを作動させると
共に、第2排出センサ50bによって第2球排出機構4
2bから排出される排出球数のカウントをおこなう。そ
して、第2センサ50bによる所定排出球数のカウント
が完了すると、第2排出ソレノイド63bをオフにする
ことで第2球排出機構42bを停止させると共に、「第
2球排出機構動作終了フラグ」をセットする。
【0124】第1,第2球排出機構42a,42bによ
る所定数の球排出が完了すれば、第1球排出機構動作終
了フラグおよび第2球排出機構動作終了フラグをクリア
する。なお、排出処理終了か否かの判断処理に際して
は、個別にセットする第1球排出機構動作終了フラグと
第2球排出機構動作終了フラグとが共にセットされてい
るか否かを判定し、両フラグがセットされていれば球排
出処理が終了したものと判断するのである。すなわち、
第1球排出機構42aと第2球排出機構42bとで排出
球数が異る場合等には、第1球排出機構42aと第2球
排出機構42bとで球排出に要する時間が相違するた
め、一方の球排出機構のみが球排出処理を終了して排出
機構動作終了フラグがセットされた後も、排出機構動作
終了フラグがセットされていない他方の球排出機構によ
る球排出処理を継続させ、両排出機構の球排出処理が終
了した時点で排出処理を終了させるのである。
【0125】以上、本発明を図面の実施形態に基づいて
詳細に説明したが、本発明は上記した実施形態に限定さ
れるものではなく、特許請求の範囲に記載の構成を変更
しない限りどのようにでも実施することができる。
【0126】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、金
額を特定可能な所要情報が記憶された記憶媒体が挿入さ
れて遊技者の貸出操作が行われた際には、遊技媒体付与
手段の貸出遊技媒体付与制御手段により、遊技者の貸出
操作に基づく所定数の貸出遊技媒体が付与され、遊技に
おいて賞が成立すると、遊技媒体付与手段の賞遊技媒体
付与制御手段により、成立した賞に対応する所定数の賞
遊技媒体が付与され、付与される賞遊技媒体数を加算記
憶手段が加算記憶し、この加算記憶値が所定値に達する
毎に、信号発生手段が賞遊技媒体数に係わる計数信号を
発生する。
【0127】すなわち、遊技媒体付与手段によって賞遊
技媒体と貸出遊技媒体とを付与できる遊技装置であって
も、貸出遊技媒体の付与数とは別個独立して賞遊技媒体
数が加算記憶され、この加算記憶値が所定値に達するこ
とに基づいて発生する信号と、該信号を発生させるべく
定めた加算記憶の所定値とに基づいて、当該遊技装置に
おいて付与された賞遊技媒体の総数を管理装置で演算す
ることが可能となる。
【0128】従って、成立した賞に応じて付与される賞
遊技媒体数が異なる遊技盤が装着されている遊技装置
や、遊技盤が交換されて賞の成立に基づいて付与される
賞遊技媒体数が変化したり賞遊技媒体数の種類が変化し
た遊技装置であっても、遊技装置と管理装置との間の配
線を変更したり増設することなく、遊技店の管理装置は
各遊技装置で付与された賞遊技媒体の数を把握すること
が出来るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】玉貸機構部を備えるパチンコ機の正面図であ
る。
【図2】パチンコ機の分解斜視図である。
【図3】パチンコ機の裏面図である。
【図4】球排出機構の概略を示す断面図である。
【図5】(a)は排出ストッパ機構が球の流下を阻止し
ている状態を示す球排出機構の概略断面図である。
(b)は排出ストッパ機構が球の流下を許容している状
態を示す球排出機構の概略断面図である。
【図6】(a)は球排出樋の構成概略を示す分解斜視図
である。(b)は球抜きゲートの動作機構の概略を示す
斜視図である。
【図7】パチンコ店における管理装置と各パチンコ機群
とのデータ伝送システム及び該パチンコ店とカード発行
会社とのデータ伝送システムの概略を示すシステム構成
図である。
【図8】パチンコ機の構成概略を示す機能ブロック図で
ある。
【図9】各パチンコ機に設けた電気的制御装置の一例を
示す概略回路図である。
【図10】パチンコ機の電気的制御装置による動作制御
の主ルーチンを示すフローチャートである。
【図11】賞球・玉貸排出処理を示すフローチャートで
ある。
【図12】排出処理を示すフローチャートである。
【図13】球排出機構の垂直部の壁面を迫り出させてい
ない従来の構造を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1 パチンコ機 6 玉貸機構部 25 球排出装置 106 玉貸制御装置 110 電気的制御装置 111 役物制御部 112 球排出装置制御部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年4月4日(2000.4.4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 遊技設備システム
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、球貸用のプリペイ
ドカードを用いて球を貸し、その貸し出された球を使用
して遊技が可能な遊技装置と、複数の遊技装置が設けら
れた遊技店のデータ収集および管理が可能な管理装置
と、を備え、遊技店内の各遊技装置と上記管理装置との
間をデータ伝送可能に構成されてなる遊技設備システム
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】多数の遊技装置が設置された遊技店で
は、これらの遊技装置を統括的に管理するための管理装
置を導入しており、この管理装置によって、各遊技装置
で発生する各種の遊技情報を取得し、これらの情報に基
づいて営業を行うのが一般的となっている。なお、遊技
装置で発生する情報としては、各遊技装置で行われた遊
技に関する情報の他、球貸用のプリペイドカードを用い
て行われた球貸に関する球貸データもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような複数の遊技装置と管理装置とを伝送線路で接続し
た遊技設備システムにおいては、各遊技装置と管理装置
とを1:1で対応するようにケーブルを引いて接続する
方法を採用すると、ケーブルの敷設工事が面倒でコスト
も高くなり、伝送線路の保守も大変煩雑である。その
上、遊技に関する情報と球貸データとを別々に管理装置
へ送信する場合には、各遊技装置と管理装置とを接続す
るケーブル数が倍になってしまう。加えて、遊技店の新
装開店などで遊技装置の設置台数を増加させたい場合に
は、増加台数に応じてケーブルを増設しなければなら
ず、遊技設備システムを一旦導入した後の拡張性も乏し
いという不都合もあった。
【0004】そのため、各遊技装置と管理装置との間の
データ伝送を無線通信で行う方式も考えられるものの、
2系統以上の無線伝送路を遊技店内に混在させると、複
数の無線伝送経路で相互干渉が生ずるなどして、データ
伝送の信頼性が低下する可能性もある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に係る遊技設備システムは、球貸用のプリ
ペイドカードを用いて球を貸し、その貸し出された球を
使用して遊技が可能な遊技装置(パチンコ機1)と、複
数の遊技装置が設けられた遊技店のデータ収集および管
理が可能な管理装置(95)と、を備え、遊技店内の各
遊技装置と上記管理装置との間をデータ伝送可能に構成
されてなる遊技設備システムであって、上記管理装置
は、主に遊技に関する情報を収集するホールコンピュー
タ(96)と、主に球貸しデータを収集する球貸データ
収集用コンピュータ(98)と、を含み、上記遊技装置
と上記ホールコンピュータとの間のデータ伝送を有線の
データ伝送路で行う第1のデータ伝送手段と、上記遊技
装置と上記球貸データ収集用コンピュータとの間のデー
タ伝送を少なくとも無線を含むデータ伝送路で行う第2
のデータ伝送手段と、を備えたことを特徴とする
【0006】斯く構成した請求項1の発明においては、
遊技装置とホールコンピュータとの間は第1のデータ送
信手段によってデータ伝送を行い、遊技装置と球貸デー
タ収集用コンピュータとの間は第2のデータ送信手段に
よってデータ伝送を行うものとすることで、無線の伝送
路は球貸しデータの伝送にのみ用いられることとなる。
【0007】また、請求項2に係る遊技設備システム
は、請求項1において、上記第2のデータ伝送手段は、
上記遊技装置と上記球貸データ収集用コンピュータとの
間に、予め対応が定められた複数の遊技装置から発生す
る球貸しデータを送信可能な中継機(100)を介在さ
せ、上記中継機と、該中継機に対応する複数の遊技装置
との間を、データ伝送が無線で可能な構成としたことを
特徴とする。
【0008】斯く構成した請求項2の発明においては、
予め対応が定められた複数の遊技装置から発生する球貸
しデータを送信可能な中継機を介在させ、該中継機と遊
技装置との間はデータ伝送が無線で可能な構成とするこ
とで、各遊技装置と中継機との間を伝送ケーブルで接続
する必要が無くなる。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施形態を添付
図面に基づいて詳細に説明する。
【0010】を用いた遊技を行える遊技装置の一具体
例たるパチンコ機1は図1に示すように、額縁状の前
面枠2へ遊技球供給皿3等を設けると共に、上記前面枠
2の前後に貫通する窓部を後方から塞ぐように遊技盤4
を設け、該前面枠2の上方適所には当該パチンコ機1の
稼動状態等を表示するための表示ランプ5を設けてあ
る。
【0011】また、例えば上記表示ランプ5の側方部に
は玉貸機構部6を設けてあり、この玉貸機構部6は、カ
ード挿排口7より金額を特定可能な所要情報が記憶され
た記憶媒体たるプリペイドカード(所定の金額で予め販
売されるパチンコ遊技用のカードであって、例えば金額
と等価な有価データを磁気記録部等に記憶させたものを
いう)が挿入されると、当該プリペイドカードに記憶さ
れた情報(金額と等価な有価データ)を読み取ると共
に、第1〜第3選択スイッチ8a〜8cの何れかを遊技
客が選択することに応じて所定数の遊技球を貸し出し、
貸し出した遊技球に相当する金額を減算した値にプリペ
イドカードの情報(金額と等価な有価データ)を書き換
え、カード払い出しスイッチ9を遊技客が選択するか、
もしくはプリペイドカードの金額(有価データ)の残数
が“0”になった場合に、カード挿排口7へ挿入された
プリペイドカードを排出するのである。
【0012】さらに、玉貸機構部6には上記した各種ス
イッチ等の他に、残度数表示部10を所要位置に設け、
プリペイドカードの磁気記憶部に記録された有価データ
を遊技者が把握できるようにしてあると共に、当該パチ
ンコ機1がプリペイドカード使用可能状態にあることを
遊技者に知らせるためのカード使用可能状態表示部11
を設けてある。
【0013】 パチンコ機1の概略構造は図2に示すよう
なものとしてあり、上記前面枠2の裏面側に設けた裏機
構盤12によって支持される遊技盤4の前面側には開閉
可能なガラス枠13を配し、該ガラス枠13によって支
持されるカバーガラス14が遊技盤4の前面を覆うよう
にしてあると共に、かかる構造の前面枠2を函状の機枠
15に収納するようにしてある。
【0014】なお、遊技盤4は係止部16a,16bに
よって前面枠2の裏機構盤12内に係止されるものと
し、前面枠2はヒンジ17a,17bによって機枠15
へ開閉可能に組み付けられるものとしてあり、これらの
開閉制御用の施錠フック18a,18bを設けてある。
【0015】上記遊技盤4の表面の遊技部には種々の入
賞口を有する入賞具、変動入賞装置や可変表示装置等の
電気的遊技機器、上記各入賞口に入賞しなかった遊技球
を回収するアウト口および多数の遊技釘等が配列され、
遊技盤4の裏面には各入賞口に入賞した入賞球を案内す
る入賞球集合樋19a,19bが形成される。遊技盤4
に変動入賞装置(図示省略)を有する最近のパチンコ機
では、天入賞口等の一般の入賞口の他に変動入賞装置の
始動用等の特別の入賞口を設けているが、これら一般の
入賞口への入賞と特定の入賞口への入賞とで賞球数を変
えられるように、遊技盤4の裏面に2系統の樋を形成す
るものとしてあり、例えば一般の入賞口と連通する入賞
球集合樋19aを奥側(パチンコ機1の前面側)に、特
定の入賞口と連通する入賞球集合樋19bを手前側(パ
チンコ機1の背面側)に構成してある。
【0016】なお、入賞球集合樋19bと特定の入賞口
とは流路19cや入賞球集合樋19a内を貫通する流路
等によって接続してあると共に、これら入賞球集合樋1
9a,19bの下部は開口させてあり、各種入賞口へ入
賞した入賞球は後述する入賞球処理装置へ導かれるので
ある。
【0017】上記のように遊技盤4を前面枠2へ取付け
可能なように、前面枠2の裏機構盤12後部には遊技盤
4の裏面構造等に応じて所定の開口部が形成されるよう
にしてあり、塵埃の侵入等を防ぐために開口部後方には
遊技盤4の裏面を覆い得る所要形状の開閉カバー20を
取り付けてある。
【0018】また、例えば前面枠2の左下部(図2およ
び図3において)には遊技球供給皿3より遊技球を供給
するための球供給機構(図示省略)、発射杆21、モー
タ22等からなる打球発射装置23を配設し、裏機構盤
12の背面側所要位置には上記入賞球集合樋19a,1
9bと連通し得るように入賞球処理装置24を、上部か
ら右側部および下部にかけて球排出装置25を配設して
ある。
【0019】上記入賞球処理装置24は遊技盤4の裏面
の入賞球集合樋19a,19bを流下してきた入賞球を
各系統毎に処理するもので、前面枠2の裏機構盤12背
面側の前後方向に入賞球集合樋19a,19bと同じく
2系統の流路を設けてある。なお、図3においては2系
統のうち1系統(例えば背面側)しか図示しないが、入
賞球集合樋19a,19bに接続する入賞球案内樋26
a,26bと、入賞球案内樋26a,26bに続く調流
樋27a,27bと、調流樋27a,27bに続く導出
樋28a,28bと、調流樋27a,27bに設置した
ストッパ機構(図示省略)およびセーフ球検出手段るセ
ーフセンサ29a,29bとから構成されるものとして
あり、入賞球案内樋26a、調流樋27a、導出樋28
a、前面側ストッパ機構、セーフセンサ29aは入賞球
処理装置24の奥側(パチンコ機1の前面側)に、入賞
球案内樋26b、調流樋27b、導出樋28b、背面側
ストッパ機構、セーフセンサ29bは入賞球処理装置2
4の手前側(パチンコ機1の裏面側)にそれぞれ配設し
てある。
【0020】入賞球案内樋26a,26bは上部の開口
形状が入賞球集合樋19a,19bの下部の開口形状と
ほぼ同一となるように形成し、前面枠2のフレーム3に
遊技盤4を取り付けた状態で対応する入賞球集合樋19
a,19bの下部開口部と接続されると共に、開口部の
図3中左側の曲部30に続いて中央に向けて緩やかに下
り傾斜する底部31と、開口部の図示右側から中央にか
けて緩やかに下り傾斜して底部31に対し所定の段差を
形成する案内部32と、案内部32の終端から底部31
の終端に向けてパチンコ球を整列通過させる整列部33
と、底部31の終端に垂直に続いてパチンコ球を一個ず
つ通過可能な落下部34とを設けてある。
【0021】調流樋27a,27bは、入賞球案内樋2
6a,26bの落下部34に続いてパチンコ球を一個ず
つ通過可能に緩やかに下り傾斜する誘導部35と、誘導
部35の終端の導入部36に略45度の傾斜角で続いて
パチンコ球を一個ずつ通過可能な調流部37と、調流部
37に垂直に続いてパチンコ球を落下する落下部38と
から形成してある。
【0022】誘導部35の上壁は終端の導入部36に向
けていくらか通路断面が大きくなるように上り傾斜に
し、かつ導入部36の上壁は導入部36にてパチンコ球
が後続のパチンコ球よりも上方に行かないように誘導部
35側へ前傾するように形成することで、誘導部35に
入ったパチンコ球が導入部36にて球詰まりを生じるこ
となくスムースに調流部37へ流入し、セーフセンサ2
9a,29bに1個宛検出されるようにしてある
【0023】調流部37は直線の通路形状で所定の長さ
に形成すると共に、調流部37の通路断面はほぼ通路の
中心にてパチンコ球を通すようにパチンコ球の直径より
もやや大きい正方形に形成し、落下部38も同様に調流
部37からのパチンコ球を素早く落下するように調流部
37よりも大きな通路断面に形成してある。
【0024】導出樋28a,28bは、調流樋27a,
27bの落下部38に続く傾斜部39と流下部40とか
ら形成し、流下部40の出口はパチンコ機1の背面側に
設けた回収樋に連通するようにしてある。
【0025】なお、上述した本実施形態のごとく、入賞
球案内樋26a,26b、調流樋27a,27b、導出
樋28a,28bの各樋を、入賞球処理装置24背面の
奥側と手前側とへ2条に形成せず、一体に形成してもよ
い。また、打球発射装置23はパチンコ機1前面下部に
設けた動作ハンドル41を遊技者が適宜回動させること
によって作動するものとしてある。
【0026】球排出装置25の第1賞球排出機構42a
及び第2賞球排出機構42bは、前面枠2の裏機構盤1
2に取り付けるユニット基板43の前後方向へ2系統に
設けるものとしてあり、その概略は図4に示すようなも
ので、誘導樋44に2条に設けた球通路45a,45b
と連通する流入樋46a,46bと、流入樋46a,4
6bに設置した排出ロック機構47と、流入樋46a,
46bに続く調流樋48a,48bに設置した排出スト
ッパ機構49a,49b及び排出球の検出器たる第1排
出センサ50a、第2排出センサ50bとから構成して
ある。
【0027】なお、本実施形態においては流入樋46
a、調流樋48aをユニット基板43の裏面側(パチン
コ機1の前面側)に、流入樋46b、調流樋48bをユ
ニット基板43の表面側(パチンコ機1の背面側)に一
体的に形成するものとし、ユニット基板43を間に介し
て流入樋46a、調流樋48a、排出ストッパ機構49
a、第1排出センサ50aは前面枠2の裏機構盤12後
面の奥側に、流入樋46b、調流樋48b、排出ストッ
パ機構49b、第2排出センサ50bは前面枠2の裏機
構盤12後面の手前側に位置した状態となる。
【0028】上記流入樋46a,46bは、パチンコ球
を一個ずつ通過可能な通路で、誘導樋44の球通路45
a,45bに続いて図4中右側に緩やかに下り傾斜する
第1傾斜部51と、第1傾斜部51の下流端に続いて通
路方向を略180度反転させる第1屈曲部52と、第1
屈曲部52に続いて図中左側に緩やかに下り傾斜する第
2傾斜部53と、第2傾斜部53の下流端に続いて通路
方向を再び略180度反転させる第2屈曲部54とから
形成してある。
【0029】なお、流入樋46a,46bの各部の通路
断面をパチンコ球の径よりもやや大きい正方形とするこ
とで、各通路のほぼ中心にてパチンコ球を通すように
し、通路を略180度反転させるように第1屈曲部52
及び第2屈曲部54を設けることで、通路内を流下する
パチンコ球の落下速度を減少させると共に、排出ストッ
パ機構49a,49bによる通路内パチンコ球の流下阻
止状態(後に詳述する)において、誘導樋44の各球通
路45a,45bに停留する球から第1,第2賞球排出
機構42a,42b内の球が受ける球圧を軽減させ得る
のである。
【0030】上記調流樋48a,48bは、同じくパチ
ンコ球を一個ずつ通過可能な通路で、第2屈曲部54に
続いて通路方向を略90度反転させて垂直下方に向う垂
直部55と、垂直部55の終端の側部に続く誘導部56
と、誘導部56に略45度の傾斜角で続く調流部57
と、調流部57に垂直に続く落下部58とから形成して
ある。
【0031】垂直部55の通路断面はパチンコ球の径よ
りもやや大きい正方形に、ほぼ通路の中心にてパチンコ
球を通すように形成し、垂直部55の終端の底壁59は
誘導部56側へ緩やかに傾斜する下り傾斜に形成し、垂
直部55の誘導部56と対向側の壁面60は誘導部56
側にいくらか迫り出させて形成してある。
【0032】上記のように誘導部56と対向側の壁面6
0を迫り出させることにより、垂直部55の底壁59上
に乗ったパチンコ球の中心は後続のパチンコ球の中心よ
りも誘導部56側に位置することになり(この2つのパ
チンコ球の中心のずれを図4の“d”に示す)、垂直部
55の底壁59上に乗ったパチンコ球には後続のパチン
コ球によって誘導部56側へ押し出されるような球圧が
生じる。これにより垂直部55内のパチンコ球は終端部
分において球詰まりを生じることなく誘導部56へ流入
するのである。
【0033】なお、図13に壁面301を迫り出してい
ない従来の構造を示すが、これだと、垂直部302の通
路とパチンコ球の間に必ず設けなければならないクリア
ランスによって、底壁303上のパチンコ球の中心より
も後続のパチンコ球の中心が誘導部304側に来ること
があり、球詰まりを避けられない。
【0034】誘導部56の上壁61は略45度下り傾斜
するように形成してあり、誘導部56においてパチンコ
球が後続の垂直部55の底壁59上のパチンコ球よりも
上方に行かないようにすると共に、垂直部55の底壁5
9にて方向を変えながら誘導部56に流入するパチンコ
球を略45度傾斜した上壁61に当てることで、誘導部
56でパチンコ球を一定の間隔で流下させ、かつパチン
コ球の流下速度を調速する。これにより、垂直部55か
ら誘導部56に入ったパチンコ球は誘導部56を所定の
速度および間隔で流下し、スムースに調流部57に流入
される。また、垂直部55に接続される誘導部56を設
けることで、後述する排出ストッパ機構49a,49b
による流下阻止状態において、調流部57内のパチンコ
球が後続の球から受ける球圧を軽減することができる。
【0035】調流部57は直線の通路形状で所定の長さ
(パチンコ球2個分)に形成され、調流部57の通路断
面はパチンコ球の径よりもやや大きい正方形に、ほぼ通
路の中心にてパチンコ球を通すように形成し、落下部5
8は調流部57からのパチンコ球を素早く落下するよう
に調流部57よりも大きな通路断面に形成してある。
【0036】排出ストッパ機構49a,49bには、調
流樋48a,48bの調流部57側上方より調流部57
内に進入して各流路内のパチンコ球の流下を阻止するス
トッパ用係止爪62a,62bと、それぞれストッパ用
係止爪62a,62bを駆動させるための駆動手段たる
第1排出ソレノイド63a、第2排出ソレノイド63b
を設けてある。上記ストッパ用係止爪62a,62bは
流路内に臨む部分を弧状とした扇状部材からなり、両ス
トッパ用係止爪62a,62bは調流部57の流下部側
方にてユニット基板43に突設した支軸64により揺動
自在に支持されるものとしてあり、該支軸64を支点に
両ストッパ用係止爪62a,62bが回動した際には、
球阻止部となる扇状外周部が揺動軌跡と一致するように
形成してある。
【0037】なお、このストッパ用係止爪62a,62
bはリンク65を介して第1,第2排出ソレノイド63
a,63bのプランジャとピン連結してある。また、ス
トッパ用係止爪62a,62bに対応して調流部57の
側壁には適宜なスリットを設け、ストッパ用係止爪62
a,62bが調流部57内に進入した状態において調流
部57内に流下を阻止されたパチンコ球2個が並ぶよう
に、ストッパ用係止爪62a,62bの配設位置やスリ
ットの位置等を設定する。
【0038】これら第1,第2排出ソレノイド63a,
63bはユニット基板43に設けた所要形状の嵌合枠
(図示省略)に嵌装し、嵌合枠に立設した取付片にボル
ト止めする等の適宜手段によってユニット基板43へ固
定する。
【0039】第1,第2排出ソレノイド63a,63b
の非通電状態では、図5(a)のようにストッパ用係止
爪62a,62bの球阻止部が調流部57内に所定量進
入した第1状態にあり、この状態では調流部57内のパ
チンコ球はストッパ用係止爪62a,62bの球阻止部
により流下を阻止される。そして、第1,第2排出ソレ
ノイド63a,63bへ通電することで第1,第2排出
ソレノイド63a,63bを駆動させると、図5(b)
のようにリンク65の引動によりストッパ用係止爪62
a,62bが上方に回動して、ストッパ用係止爪62
a,62bの球阻止部がスリット内に後退した第2状態
となる。このため調流部57内のパチンコ球はストッパ
用係止爪62a.62bから解放され、落下部58に落
下する。そして、第1,第2排出ソレノイド63a,6
3bの通電が断たれると、リターンスプリングの付勢力
によりストッパ用係止爪62a,62bが元の位置(第
1状態)に戻り、球阻止部により調流部57内のパチン
コ球は流下を阻止されれる。
【0040】しかして、ストッパ用係止爪62a.62
bは支軸64によって揺動自在に支持してあると共に、
各球係止部を揺動軌跡と一致する扇状に形成してあるの
で、各球係止部はパチンコ球とストッパ用係止爪62
a,62bの接点における接線方向へ常に回動すること
となり、ストッパ用係止爪62a,62bが第2状態か
ら第1状態に復帰する際に、ストッパ用係止爪62a,
62bが調流部57内のパチンコ球を噛んだり、ストッ
パ用係止爪62a,62bが第1状態から第2状態に変
動する際に、流下を阻止しているパチンコ球の球圧が過
大に変化することがなく、ストッパ用係止爪62a,6
2bを第1,第2排出ソレノイド63a,63bのオン
・オフに応じてスムースに動作させることができる。
【0041】さらに、図4および図5(a)に示すごと
く、ストッパ用係止爪62a,62bとパチンコ球との
接点および支軸64の軸心を、当該パチンコ球の中心点
を通る水平面上に設けるように構成すれば、このパチン
コ球よりストッパ用係止爪62a,62bにかかる球圧
を支軸64によって受けることができるので、極めて機
械的強度に優れた排出ストッパ機構49a,49bとす
ることができる。
【0042】第1,第2排出センサ50a.50bは、
パチンコ球が通過可能な通孔を有する近接スイッチより
構成してあり、排出ストッパ機構49a,49bのスト
ッパ用係止爪62a,62bによりパチンコ球の流下を
阻止した第1状態において、先頭に続く2番目のパチン
コ球のほぼ中央に各近接スイッチが位置するように、調
流樋48a,48bの調流部57に設けた収納部66に
設置してある。なお、パチンコ球が第1,第2排出セン
サ50a.50b内にあるときは第1,第2排出センサ
50a.50bはオン信号を出力し、無いときはオフ信
号を出力する。
【0043】上記排出ロック機構47には、それぞれ流
入樋46a,46bの第1傾斜部51の下流部の上壁に
設けたスリットを介して第1傾斜部51内に進入可能な
扇状部材からなるロック用係止爪67a,67bと、ロ
ック用係止爪67a,67bの駆動手段たるロックソレ
ノイド68を設けてあり、第1傾斜部51の下流部上方
にてユニット基板43に設けた支軸69によってロック
用係止爪67a,67bは揺動自在に支持されると共
に、上記したストッパ用係止爪62a,62bと同様に
して、球阻止部となる扇状外周部が揺動軌跡と一致する
ようにしてある。なお、ロック用係止爪67a,67b
はリンク70を介してロックソレノイド68のプランジ
ャとピン連結してある。また、ロックソレノイド68は
例えばロック用係止爪67bの上方にてユニット基板4
3の表面側(パチンコ機1の背面側)に設けた嵌合枠
(図示省略)に嵌装し、嵌合枠から立設した取付片にボ
ルト止めすることでユニット基板43に固定する。
【0044】ロックソレノイド68の通電状態において
は、ロック用係止爪67a,67bの球阻止部が第1傾
斜部51の球通路外へ後退した第1状態となり、ロック
ソレノイド68の通電が断たれた場合には、図4のよう
にスプリングの付勢力によりロック用係止爪67a,6
7bが下方に回動し、両ロック用係止爪67a,67b
の球阻止部が第1傾斜部51内に進入し、第1傾斜部5
1内のパチンコ球の流下を阻止する第2状態となる。
【0045】なお、ロック用係止爪67a,67bの球
阻止部は揺動軌跡と一致するように形成してあるため
に、第2状態から第1状態に変動する際に第1傾斜部5
1内のパチンコ球を噛んだり、第2状態から第1状態に
変動する際に第1傾斜部51内のパチンコ球より受ける
球圧が過大に変化することがなく、ロック用係止爪67
a,67bをロックソレノイド68のオン・オフに応じ
てスムースに動作させることができる。
【0046】次に、上記のように構成した第1,第2賞
球排出機構42a,42bにおけるパチンコ球の動きを
詳述する。
【0047】排出ストッパ機構49a,49bのストッ
パ用係止爪62a,62bが調流樋48a,48bの調
流部57内に進入してパチンコ球の流下を阻止している
第1状態(この状態を排出ロック機構47のオン状態と
する)では、ストッパ用係止爪62a,62bに当接す
るパチンコ球を先頭に調流樋48a,48b及び流入樋
46a,46b内にパチンコ球が隙間なく整列した状態
で静止している。
【0048】この際、誘導樋44側のパチンコ球からの
球圧は流入樋46a,46bの第1屈曲部52及び第2
屈曲部54によって軽減されるので、調流樋48a,4
8bの上流側に位置する球群から調流樋48a,48b
側に過大な球圧がかかることを防げる。したがって、排
出ストッパ機構49a,49bのストッパ用係止爪62
a,62bにかかる球圧は調流樋48a,48bの調流
部57内および誘導部56内に位置するパチンコ球より
受ける球圧に近似したものとなる。
【0049】そして、排出ストッパ機構49a,49b
の第1,第2排出ソレノイド63a,63bをオンさせ
ることによって、ストッパ用係止爪62a,62bが調
流部57から後退した第2状態に変動させると、調流部
57内の先頭のパチンコ球および先頭に続く調流部5
7、誘導部56内のパチンコ球が速やかに流下し始め、
これに続いて垂直部55内のパチンコ球が誘導部56内
に進入し、誘導部56の上壁61より速度、間隔を調整
されて誘導部56内を落下し、調流部57内を速やかに
流下する。
【0050】さらに、これに続いて流入樋46a,46
bの第2屈曲部54内のパチンコ球が第2屈曲部54内
に、第1屈曲部52内のパチンコ球が第2傾斜部53内
に、第1傾斜部51内のパチンコ球が第1屈曲部52内
にそれぞれ速やかに流入する。
【0051】この際、ストッパ用係止爪62a,62b
の後退により、先頭のパチンコ球と先頭に続く調流部5
7内のパチンコ球はほぼ接しながら調流部57内を流下
し、誘導部56からのパチンコ球は45度の角度で調流
部57が続くため、方向を変えつつ前方のパチンコ球と
漸次離間して調流部57内を流下し、さらに垂直部55
からのパチンコ球は誘導部56の上壁61により速度、
間隔を調整されるため、それぞれの所定の離間距離で調
流部57内を流下するようになる。
【0052】そして、排出ストッパ機構49a,49b
の第1,第2排出ソレノイド63a,63bをオフにす
ることで、ストッパ用係止爪62a,62bが調流部5
7内に進入した第1状態に変動させると、調流部57内
を流下途中のパチンコ球がストッパ用係止爪62a,6
2bに衝突して流下を阻止され、これに続いて調流部5
7、誘導部56、垂直部55、第2屈曲部54、第2傾
斜部53、第1屈曲部52、第1傾斜部51内のパチン
コ球も流下を阻止され、元の静止状態に戻る。
【0053】このとき、ストッパ用係止爪62a,62
bの球阻止部は揺動軌跡と一致するようにしてあるの
で、パチンコ球がストッパ用係止爪62a,62bに衝
突した際の衝撃力を支軸64によって受けることがで
き、パチンコ球の衝撃力に抗して良好にパチンコ球を係
止できると共に、球阻止部はパチンコ球に対して接線方
向に動くため、ストッパ用係止爪62a,62bが調流
部57内へ進入する際にパチンコ球と衝突しても、スト
ッパ用係止爪62a,62bがパチンコ球を噛んだりす
ることはなく、ストッパ用係止爪62a,62bは調流
部57内へスムースに進入する。
【0054】このように、誘導樋44の球通路45a,
45bに続く第1,第2賞球排出機構42a,42bの
流入樋46a,46bに2つの屈曲部76,78を、第
2屈曲部54に続いて垂直部55を設け、垂直部55の
壁面60を迫り出させて対向側に上壁61を傾斜した誘
導部56を設け、誘導部56の下方に略45度傾斜した
調流部57を設けると共に、この調流部57に排出スト
ッパ機構49a,49bを配設したので、第1,第2排
出ソレノイド63a,63bのオン時たる第2状態にお
いてはパチンコ球がスムースに流下すると共に、第1,
第2排出ソレノイド63a,63bのオフ時たる第1状
態においてはストッパ用係止爪62a,62b等にかか
る球圧を充分に軽減でき、第1,第2球排出機構42
a,42bの信頼性を大幅に向上させることができる。
【0055】また、第1,第2球排出機構42a,42
bはユニット構造としてあるので、各部品が故障したと
き等には、故障部分をユニット単位で簡便に交換できる
ので、故障等に対して迅速に対応できる。しかも、第
1,第2排出ソレノイド63a,63b及びロックソレ
ノイド68を鉛直方向に配設することにより、駆動用プ
ランジャの挿通孔よりソレノイド内部へ塵埃が侵入した
り、プランジャと挿通孔の摩擦によってプランジャが片
減りするのを防止できる。
【0056】なお、71は前面枠2の前面に適宜形成し
た操作孔よりピンあるいはワイヤのような器具を挿入す
ることにより、オン・オフ操作可能なスイッチたる球抜
きセンサで、後述する球抜きゲートを作動させるための
ものである。
【0057】上記のように構成した第1,第2球排出機
構42a,42bはそれぞれ個別に制御されるものとし
てあり、例えば“13個”の賞球排出動作を行う場合に
は、第1球排出機構42aより“7個”の賞球を排出さ
せると共に、第2球排出機構42bより“6個”の賞球
を排出させることで、短時間に総計“13個”の賞球を
排出させるのである。すなわち、賞球を2系統排出にす
ることで、特別遊技の発生に伴って多量の入賞球が発生
した場合でも、迅速に賞球排出処理を行うことができる
ので、賞球排出動作の遅延によって遊技者に不快感を与
えることを防止できる。
【0058】なお、各球排出機構42a,42bより排
出される賞球数は第1,第2排出センサ50a,50b
によって計数されるものとしてあり、排出賞球数に過不
足の無い正確な賞球排出動作が可能である。
【0059】第1,第2球排出機構42a,42bに続
く球排出樋72は、図3および図6に示すように1系統
からなるもので、第1,第2球排出機構42a,42b
の調流樋48a,48bの両落下部58,58に接続す
る流入部73と、前面枠2の前面のパチンコ球の球供給
皿につながる流下樋74を設けた排球部75から形成さ
れ、調流樋48a,48bの両落下部58,58から流
入したパチンコ球を突壁等に当てながら流下樋74上に
落として遊技球供給皿3へ排出する。
【0060】上記流下樋74の下部につながる分配樋7
6は前面枠2の前面下部の球受皿77につながり、遊技
球供給皿3がパチンコ球で一杯になると前記流下樋74
から溢れたパチンコ球を球受皿77へ排出する。また、
分配樋76には流下樋74の直下方にて樋壁を兼ねる検
知片78に連動するスイッチたるオーバーフロースイッ
チ79を設けてあり、分配樋76内がパチンコ球で一杯
になった場合には、その押圧力で検知片78が押圧され
て、オーバーフロースイッチ79がオン信号を出力され
るのである。
【0061】球排出樋72の途中から分岐する球抜き樋
80の流入部には、図6(a)のように板状の球抜きゲ
ート81を支軸82によって回動自由に配設してあり、
この球抜きゲート81によって球抜き樋80への分岐路
を適宜開閉できるようにしてある。
【0062】この球抜きゲート81は図6(b)に示す
ように、樋壁の外部において支軸82に固定したクラン
ク83をレバー84の一端部に係合させると共に、レバ
ー84の他端部には球抜きゲート81を球抜き樋80の
閉位置(球排出樋72が開)に付勢するバネ85を掛合
させ、さらにバネ85の付勢力に抗してレバー84を上
方へ回動させ得るリンク86を設けてある。このリンク
86の上端部は球抜きソレノイド87と連結してあり、
上記球抜きソレノイド87をオン・オフさせることによ
って、球抜きゲート81を所望角度回動させられるよう
にしてある。
【0063】そして、球抜きソレノイド87へ通電する
と、球抜きソレノイド87のプランジャが引き上げられ
るためにリンク86が上動し、バネ85の付勢力に抗し
て球抜きゲート81を流下樋74側へ回動させることに
より、球抜き樋80をの流入口を開成させる。なお、球
抜きゲート81は球排出樋72を塞ぐ位置(パチンコ球
が通過不可能な状態となる位置)まで回動されるものと
してある。
【0064】また、球抜きソレノイド87への通電を断
つと、バネ85の復元力により球抜きゲート81が球抜
き樋80の流入口を閉塞する位置へ速やかに復帰する。
なお、球抜きゲート87が復帰する際に、球抜きソレノ
イド87のプランジャが所定位置まで下降すると、それ
以上球抜きゲート87は回動できないので、球抜きゲー
ト87が球抜き樋80内へ大きく後退することはない。
また、球抜きゲート87が所定位置に復帰した状態で当
接する適宜なストッパ等を設けるようにすれば、球抜き
ゲート87が揺動運動するのを防げると共に、バネ85
の復帰力によって球抜きソレノイド87が破損する危険
性をも小ならしめ得る。
【0065】上記リンク86の側方にはリンク86の側
部に突設した球抜き検知片88の位置により球抜きゲー
ト81の位置を検知するゲートセンサ89を設けてあ
り、球抜きゲート81が球抜き樋80の閉位置にあれば
ゲートセンサ89はオフ信号を出力し、球抜きゲート8
1が球抜き樋80の開位置(球排出樋72の閉塞位置)
にあれば、球抜き検知片88がゲートセンサ89内に進
入した状態となるために、ゲートセンサ89はオン信号
を出力する。なお、90はゲートセンサ89のセンサカ
バーであり、例えば樋壁へネジ止め等によって固定さ
れ、ゲートセンサ89を所定位置に保持するのである。
【0066】以上、賞球の排出動作および排出球の流路
について説明したが、球排出樋42a,42bへ排出用
の球を供給する誘導樋44へは、裏機構盤12の裏面上
部に設けた球貯留タンク91より球が供給されるものと
してあり、多量の球排出によって上記球貯留タンク91
内に球が無くなった場合には、該状態を適宜に設けた球
切れセンサが「完了状態」として検出することで、第
1,第2球排出機構42a,42bによる賞球排出動作
を停止させる等の処理を適宜に行うのである。
【0067】また、球抜き樋80の下流側は、遊技盤4
のアウト口92(図3に図示)より回収されたアウト球
を導くアウト球導出樋93と合流させてあり、さらにパ
チンコ機後方の図示しない回収樋へ導いて、パチンコ機
列よりなる島設備の遊技球循環機構へ還元し、回収され
た遊技球を研摩・清浄した後、再び球貯留タンク91へ
供給するのである。なお、上記アウト球導出樋93の適
所にはアウト球検出手段たるアウトセンサ94を設けて
あり、アウト口92より回収樋へ導かれる全てのアウト
球を検出可能なようにしてある。
【0068】上記のように構成したパチンコ機1はパチ
ンコ店たるホールの管理装置95と接続され、管理装置
95において必要とする各種のデータ(遊技機器制御用
のデータや玉貸に関するデータ等)を管理装置95へ送
信するのである。
【0069】次に、プリペイドカードを媒介とした各パ
チンコ機1と管理装置95、該管理装置95が設置され
ているホールとカード発行会社等のデータ伝送システム
の概略を図7に基づいて説明する。
【0070】各パチンコ機1毎に設けた電気的制御装置
(後に詳述)と管理装置95のホールコンピュータ96
とは、例えば制御ライン97によって双方向通信が可能
なようにしてあり、該制御ライン97を介してパチンコ
機1から管理装置95へ各種の遊技データを送信すると
共に、管理装置95より当該パチンコ機1へ各種遊技機
器制御データ等が伝送されるのである。この制御ライン
97は、「遊技装置とホールコンピュータとの間のデー
タ伝送を有線のデータ伝送路で行う第1のデータ伝送手
段」として機能する。
【0071】また、各パチンコ機1に設けた玉貸機構部
6と管理装置95の玉貸データ収集用コンピュータ98
とは玉貸データ伝送ライン99によって接続してあり、
遊技者がプリペイドカードを使用することによって得た
球数や該球数に等価な通貨データ等を玉貸データとし
て、パチンコ機1から管理装置95へ適宜に伝送するの
である。すなわち、「球貸用のプリペイドカードを用い
て球を貸し、その貸し出された球を使用して遊技が可能
な遊技装置と、複数の遊技装置が設けられた遊技店のデ
ータ収集および管理が可能な管理装置と、を備え、遊技
店内の各遊技装置と上記管理装置との間をデータ伝送可
能に構成されてなる遊技設備システム」が当該ホールに
構築されている。
【0072】なお、図7に示すにおいては、各島設備
毎に中継機100を設け、各パチンコ機1より引き出し
た玉貸データ出力ライン101a,101b,101c
…より出力される玉貸データを一括して玉貸データ収集
用コンピュータ98へ伝送するものとしてある。さら
に、各伝送ラインは光ファイバによって構成し、各玉貸
データをパチンコ機1毎の玉貸機構部6において光信号
に置き換えて伝送するものとしてある。かくすることに
よって、管理装置95と各パチンコ機1との間の配線を
簡略化することができ、当該玉貸データ伝送システムの
導入時における敷設工事を容易に行うことができると共
に、玉貸データ伝送システムの導入された遊技店におけ
る内装の美観を著しく損ねることがない。しかも、伝送
線路が複雑に絡み合うことによって断線が生ずることを
防ぎ、信頼性の高いデータ伝送を行うことができるの
で、極めて実用性の高い玉貸データ伝送システムとする
ことができる。しかしながら、各パチンコ機1…と中継
機100とを玉貸データ出力ライン101a,101
b,101c…で接続しているために、島設備内での光
ファイバが煩雑になり、島設備内での作業中にうっかり
光ファイバを傷つけて伝送不良が生じたりする危険性も
ある。
【0073】そこで、本実施形態に係る遊技設備システ
ムでは、各パチンコ機1と中継機100を接続する玉貸
データ出力ライン101a,101b,101c…を無
くし、各パチンコ機1から中継機100へ直接的に光を
発するようなデータ伝送が無線で行える構成とする。か
くすることによって、各パチンコ機1…から中継機10
0までの光ファイバによる配線をも無くすることがで
き、システム導入に伴う内装工事を簡略化できると共
に、遊技店における内装の美観をより良好なものとする
ことができる。加えて、当該島設備の各パチンコ機1と
中継機100は比較的近接しているので、データ伝送に
おける信頼性が著しく損なわれることはないと共に、伝
送線路の断線やコネクタ抜けといった故障が発生しない
ことから、より信頼性の高いデータ伝送を行うことがで
きる。しかも、中継機100の前後で有線の伝送路と無
線の伝送路を混在させることにより「遊技装置と球貸デ
ータ収集用コンピュータとの間のデータ伝送を少なくと
も無線を含むデータ伝送路で行う第2のデータ伝送手
段」を構成したので、第1のデータ伝送手段により行う
遊技装置から行うデータ送信と、第2のデータ送信手段
により遊技装置から行うデータ送信とに干渉が生じるよ
うな障害が起こることを回避できる。なお、各パチンコ
機1…と中継機100との接続距離に比べれば長距離と
ならざるを得ない中継機100と玉貸データ収集用コン
ピュータ98との間は、玉貸データ伝送ライン99によ
って接続してあるので、伝送品質が著しく損なわれるこ
とはない。
【0074】また、管理装置95の玉貸データ収集用コ
ンピュータ98は当該ホールに設置されているカード発
行機102と発行データ伝送ライン103を介して接続
してあり、該カード発行機102で発行されたプリペイ
ドカードの発行データを玉貸データ収集用コンピュータ
98によって収集可能なようにしてある。なお、本実施
形態における発行データ伝送ライン103は、上記玉貸
データ伝送ライン99と同様に中継機100を介してデ
ータ伝送するようにしてある。
【0075】さらに、管理装置95が設置されているA
ホールとカード発行会社の本部コンピュータ104とは
電話回線等の信号通信線105によって接続してあり、
Aホールの玉貸データ収集用コンピュータ98が加算記
憶している各種データを1日の営業終了後に一括してカ
ード発行会社へ伝送する。なお、カード発行会社とホー
ル間のデータ伝送のタイミング及び伝送データに関して
は上記のものに限らず、カード発行会社の本部コンピュ
ータ104から発された「データ要求」をAホールの管
理装置95が受信した時点で、要求されたデータを管理
装置95からカード発行会社の本部コンピュータ104
へ送信するように構成しても良いし、玉貸データ収集用
コンピュータ98が収集したデータの他に、管理装置9
5内で適宜演算処理された処理データをカード発行会社
の本部コンピュータ104へ伝送するように構成しても
よい。
【0076】カード発行会社の本部コンピュータ104
はAホールのみでなく、Bホール、Cホール、Dホール
とも信号通信線105を介して接続され、当該カード発
行会社のプリペイドカードを導入している各ホールより
所望の発行データを収集できるようになっている。ま
た、各ホールとカード発行会社は所定の銀行(BAN
K)ともオン・ライン接続されている。
【0077】 次に、各パチンコ機1内のデータ収集およ
びデータ伝送処理のシステム概略を図8に基づいて説明
する。
【0078】玉貸機構部6内の玉貸制御装置106に
は、カード挿排口7より挿入されたプリペイドカードに
書込まれているデータを読み出したり、当該データを書
き変えたりできるカード読出し・書換え手段たるカード
リードライタ107を備え、該カードリードライタ10
7はプリペイドカードより読み出した「セキュリティ情
報」、「通し番号」、「貸玉残情報」等の玉貸データを
玉貸制御部108へ供給すると共に、該玉貸制御部10
8より入力された制御信号に基づいてプリペイドカード
の玉貸残情報を書き換えるのである。
【0079】上記玉貸制御部108にはパチンコ機1前
面上部に設けた玉貸用球数選択手段たる第1〜第3選択
スイッチ8a〜8c及びカード払出しスイッチ9のオン
・オフ情報を読み取り、該状態に応じた処理を実行させ
るのである。例えば第1選択スイッチ8aが遊技者によ
って選択されている場合には「100円」に相当する数
の遊技球を、第2選択スイッチ8bが遊技者によって選
択されている場合には「300円」に相当する数の遊技
球を、第3選択スイッチ8cが遊技者によって選択され
ている場合には「500円」に相当する数の遊技球を遊
技球供給皿3へ排出させ、カード払出しスイッチ9が遊
技者によって選択されている場合にはカード挿排口7内
へ挿入されているプリペイドカードを排出させる。
【0080】また、玉貸制御装置106が正常な制御動
作を行える場合、玉貸制御部108はカード使用可能状
態表示部11を点灯させ、カードリードライタ107に
よってプリペイドカード内のデータを読み込んだ場合、
玉貸制御部108は貸玉残情報に基づく残度数情報を残
度数表示部10へ表示するのである。
【0081】さらに、玉貸制御装置106には信号変換
器109を設けてあり、例えば玉貸制御部108より電
気的信号として出力される玉貸データを光信号に変換し
て管理装置95の玉貸データ収集用コンピュータ98へ
伝送すると共に、該玉貸データ収集用コンピュータ98
より光信号として入力されるデータ要求信号等を電気的
信号に変換して玉貸制御部108へ供給するのである。
【0082】なお、玉貸制御部108より管理装置95
の玉貸データ収集用コンピュータ98へ玉貸データを送
信する際の送信タイミングは、例えば玉貸機構部6によ
って玉貸動作が行われる毎に管理装置95へ送信するよ
うに構成したり、玉貸制御部108が所定時間(例えば
10分間)継続して計数記憶した玉貸データを定期的
(10分毎)に管理装置95へ送信するように構成した
り、或いは管理装置95の玉貸データ収集用コンピュー
タ98よりデータ要求信号が玉貸制御部108へ送信さ
れた時点で玉貸制御部108が計数記憶している玉貸デ
ータを玉貸データ収集用コンピュータ98へ送信するよ
うに構成してもよく、特に限定されるものではない。
【0083】また、パチンコ機1の遊技盤4に設けた各
種電気的遊技機器の動作制御や球排出機構42a,42
bの動作制御を行う電気的制御装置110を玉貸制御装
置106とは別途に設けてあり、管理装置95より入力
された遊技機器制御データや予め設定された遊技機器制
御データに基づいて可変表示装置や変動入賞装置等の遊
技機器の動作制御を行うと共に、セーフセンサ29a,
29b、排出センサ50a,50b、アウトセンサ94
等より得た「賞球排出データ」や「回収球データ」を管
理装置95のホールコンピュータ96へ伝送するのであ
る。
【0084】上記電気的制御装置110は役物制御部1
11、球排出装置制御部112、回収球集計部113等
より構成してあり、役物制御部111が所定の遊技機器
制御データに基づいて各種電気的遊技機器の動作制御を
行うと共に、動作制御の結果として各種センサより得ら
れた各種データを適宜に処理する。そして、セーフセン
サ29a,29bが検出したセーフ信号に基づいて役物
制御部111は球排出装置制御手段たる球排出装置制御
部112へ排出制御信号を送信し、該排出制御信号に基
づいて球排出装置制御部112が球排出装置25に賞球
排出動作を行わせるのである。また、回収球集計部11
3はセーフセンサ29a,29b及びアウトセンサ94
が検出した遊技球の集計することで回収球の総数を求
め、回収球の総数を回収球信号として管理装置95のホ
ールコンピュータ96へ送信する。
【0085】なお、図8においては図示を省略したが、
役物制御部111が収集した各種データや該収集データ
を元に役物制御部111が演算処理した演算結果等を遊
技データとして管理装置95へ送信すると共に、管理装
置95からは遊技機器制御データや打止め制御指令等が
役物制御部111へ送信されるようにしてある
【0086】上記球排出装置制御部112と玉貸制御装
置106の玉貸制御部108とは双方向通信が可能なよ
うにしてあり、玉貸制御部108から球排出装置制御部
112へは玉貸用の球排出動作を行わせるための「玉貸
信号」が、球排出装置制御部112から玉貸制御部10
8へは玉貸信号の送信を規制するための「玉貸規制信
号」が送信される。
【0087】本実施形態においては、遊技者が選択した
第1〜第3選択スイッチ8a〜8cに応じて、玉貸制御
部108が所定時間幅のパルスを所定回数だけ球排出装
置制御部112へ送信し、球排出装置制御部112が
“1”パルスに対して所定個数の球を排出するものとし
てあり、第1選択スイッチ8aを遊技者が選択した場
合、玉貸制御部108は球排出装置制御部112へ5パ
ルス送信し、“1”パルスにつき5個の球を排出させる
ように予め設定されている球排出装置制御部112が2
5個の球を球排出装置25より排出させ、遊技者が第2
選択スイッチ8bを選択した場合、玉貸制御部108は
球排出装置制御部112へ15パルス送信し、該パルス
に基づいて球排出装置制御部112が75個の球を球排
出装置25より排出させ、遊技者が第3選択スイッチ8
cを選択した場合、玉貸制御部108は球排出装置制御
部112へ25パルス送信し、該パルスに基づいて球排
出装置制御部112が125個の球を球排出装置25よ
り排出させるのである。
【0088】すなわち、本実施形態においては、電気的
制御装置110の役物制御部111と球排出装置制御部
112とが協働することにより賞付与制御手段として
機能するので、役物制御部111より排出制御信号が入
力された場合に、球排出装置制御部112はセーフ球に
基づく賞球排出を球排出装置25に行わせて、成立した
賞に対応する賞を遊技者に付与でき、玉貸制御装置1
06と電気的制御装置110の球排出装置制御部112
が協働することにより貸出付与制御手段として機能す
るので、玉貸制御部108より玉貸信号が入力された場
合に、球排出装置制御部112はプリペイドカードの使
用に基づく玉貸用の球排出を球排出装置25に行わせ、
遊技者の貸出操作に基づく所定数の貸出を付与でき
る。これにより、当該パチンコ機1における唯一の球排
出手段たる球排出装置25によって、セーフ球に基づく
賞球排出動作と玉貸信号に基づく玉貸用の球排出動作と
を行うことができる。
【0089】したがって、遊技者が大量の遊技球を借り
ようとした場合にも、パチンコ機1の遊技球供給皿3へ
遊技球を供給することができるので、別途設けた玉貸機
からパチンコ機1の遊技球供給皿3に遊技球を移す煩わ
しさを無くすと共に、遊技者が玉貸機からパチンコ機の
球供給皿に遊技球を移す手間を省き、遊技球を借りる際
にも遊技者はパチンコ遊技に専念できるのである。
【0090】また、セーフセンサ29a,29bが検出
したセーフ球に基づいて球排出装置制御部112が球排
出装置25に賞球排出動作を行わせる際には、賞球排出
動作を優先させるために、球排出装置制御部112は玉
貸制御装置106の玉貸制御部108へ玉貸規制信号を
送信する。すなわち、球排出装置制御部112が球排出
装置25に賞球排出動作を行わせている間に、玉貸制御
部108より球排出装置制御部112へ送信された玉貸
信号が無効となることを防ぎ、遊技者が不利益を受ける
ことがないようにしてある。また、玉貸制御部108よ
り入力された玉貸信号に基づいて球排出装置制御部11
2が球排出装置25に玉貸用球排出動作を行わせている
間に、セーフセンサ29a,29bがセーフ球を検出し
た場合には、速やかに玉貸規制信号を玉貸制御部108
へ送信することで、玉貸信号が玉貸制御部108より発
されることを規制し、実行中の玉貸用球排出動作が終了
した時点で、入賞球に基づく賞球排出動作を球排出装置
25に行わせのである。
【0091】さらに、セーフセンサ29a,29bが検
出したセーフ球に基づいて球排出装置25に排出させた
賞球数を、球排出装置制御部112の加算記憶手段たる
計数カウンタに加算記憶してゆき、該計数カウンタが計
数した排出賞球数を計数信号(賞球排出信号)として、
信号発生手段が管理装置95のホールコンピュータ96
へ送信するのである。なお、本実施形態においては、上
記計数カウンタのカウント数が例えば“100”を越え
た際に、「賞球排出信号」を管理装置95のホールコン
ピュータ96へ送信すると共に、該「賞球排出信号」を
ホールコンピュータ96へ送信する毎に計数カウンタの
カウント数から“100”減算し、改めて賞球数が“1
00”を越えるまで継続カウントするものとしてある
球排出装置制御部112が球排出装置25にセーフ
球に基づく賞球排出動作を行わせる度に管理装置95の
ホールコンピュータ96へ排出賞球数を送信するように
構成してもよい。
【0092】上記のようにして球排出装置制御部112
が出力した賞球排出信号に基づいて、管理装置95のホ
ールコンピュータ96は当該パチンコ機1を「打止め」
にするか否かの判断を行うための「打止め演算値」を算
出すると共に、役物制御部111に遊技機器制御を行わ
せるための遊技機器制御データを設定変更するか否かの
判断を行うための「割数」を算出する。
【0093】打止め演算値は例えばセーフ球に基づいて
排出された全賞球数から回収球集計部113が集計した
回収球の総数を減ずることで求まるものとしてあり、こ
の打止め演算値によって遊技者がパチンコ遊技によって
得た球の獲得数を概算することができる。
【0094】
【数1】
【0095】そして、上式によって求めた打止め演算値
が予め設定された打止め設定値を越えた場合には、当該
パチンコ機1を打止め状態とし、特定の遊技者が所定数
以上の賞球を得ることがないようにするのである。
【0096】また、割数は遊技盤4の遊技部内へ弾球さ
れた遊技球数(回収球の総数)に対する排出賞球数の割
合によって求まる数値としてあり、遊技者の獲得賞球数
とパチンコ機1が回収した球数との比率たる割数から、
パチンコ店は当該パチンコ機1における営業上の収支を
概括的に掌握できるのである。そして、実現させたい割
数としてパチンコ機毎に予め設定した設定割数を実現す
るために、例えば管理装置95から当該パチンコ機1の
電気的制御装置110へ遊技機器制御データたる遊技確
率を送信し、該電気的制御装置110の役物制御部11
1は当該遊技確率に基づいて変動入賞装置の変換駆動時
間を調整したり、可変表示装置の表示部に特別態様が形
成される確率を調整したりするのである。
【0097】
【数2】
【0098】しかし、各パチンコ機1は同一の機種であ
っても、微妙な釘配列の違い等が入賞率に影響するため
に、同一の設定割数で電気的遊技機器の動作制御を行っ
たとしても、パチンコ機毎に異る遊技結果が生ずる。し
たがって、実際に各種電気的遊技機器を制御した結果と
して得られた実績データを元に算出した割数を遊技割数
とし、該遊技割数と設定割数とを比較することによっ
て、当該パチンコ機1の遊技機器制御データたる遊技確
率を設定変更するか否かの判断基準とすることができ、
管理装置95はパチンコ機毎の個性に左右されない遊技
機器制御を適切に行わせることができる。
【0099】上述したように、球排出装置25に賞球排
出および玉貸用球排出を行わせる球排出装置制御部11
2には排出賞球数計数手段たる計数カウンタを設けてあ
るので、球排出装置25が行った球排出のうち、賞球用
の球数と玉貸用の球数とを明確に識別することが可能で
ある。しかも、該計数カウンタが計数した排出賞球数を
管理装置95のホールコンピュータ96へ送信するよう
にしてあるので、パチンコ機1の外部たる管理装置95
は正確な排出賞球数を知ることができ、各パチンコ機の
管理・制御を適切に行うことができる。
【0100】図9には上記電気的制御装置110の概略
回路図を示してあり、変動データ記憶手段(RAM)、
固定データ記憶手段(ROM)、演算制御手段(CP
U)等を単一基材に集積状に設けたワンチップ・マイク
ロコンピュータ114が主な機能を司り、該ワンチップ
・マイクロコンピュータ114には第1〜第7コネクタ
CN1〜CN7等を介して各信号の入出力を行うと共
に、例えば可変表示装置に設けられる可変表示器115
へ表示出力することで、上記役物制御部111、球排出
装置制御部112、回収球集計部113の諸機能を実現
するものとしてある。
【0101】各種の検出器たる第1排出センサ50a、
第2排出センサ50bおよびセーフセンサ29a,29
bの検出信号は夫々第1コネクタCN1、第2コネクタ
CN2、第5コネクタCN5より電気的制御装置110
に入力される。なお、各検出器の検出信号たるハイレベ
ルの信号は上記ワンチップ・マイクロコンピュータ11
4へ反転入力されるものとしてあるので、各検出器のオ
フ状態においては、ワンチップ・マイクロコンピュータ
114はハイレベルの信号を検出することとなり、信号
線路の断線やコネクタ抜け等が発生した場合には、ワン
チップ・マイクロコンピュータ114が検出するローレ
ベルの継続時間が各検出器より発される検出信号と異る
ために、該状態を的確に検出することができる。
【0102】また、各種の駆動源たる第1排出ソレノイ
ド63a、第2排出ソレノイド63b、玉抜きソレノイ
ド87、発射杆21駆動用のモータ22は夫々第1コネ
クタCN1、第2コネクタCN2、第4コネクタCN
4、第3コネクタCN3を介して接続してあり、ワンチ
ップ・マイクロコンピュータ114より信号出力するこ
とによってスイッチング素子をオンさせ、所望の駆動源
を駆動させる。なお、打止め状態表示用の完了ランプも
同様に、ワンチップ・マイクロコンピュータ114から
の信号出力でスイッチング素子をオンさせることによっ
て、点灯表示可能なものとしてある。
【0103】電気的制御装置110は第6コネクタCN
6を介して玉貸制御装置106と接続してあり、玉貸制
御装置106から電気的制御装置110へは玉貸信号が
入力され、電気的制御装置110から玉貸制御装置10
6へは玉貸規制信号が出力されるようにしてある。な
お、ワンチップ・マイクロコンピュータ114と第6コ
ネクタCN6間にはフォトカプラを介在させてあり、両
者間の電気的絶縁を図れるようにしてある。
【0104】さらに、電気的制御装置110と管理装置
95のホールコンピュータ96は第7コネクタCN7を
介して接続してあり、電気的制御装置110からホール
コンピュータ96へ賞球排出信号および回収球信号を送
信できるようにしてある。また、ワンチップ・マイクロ
コンピュータ114と第7コネクタCN7間にもフォト
カプラを介在させて電気的絶縁を図るものとしてあり、
ワンチップ・マイクロコンピュータ114からの信号出
力によってスイッチング素子をオンさせることで、フォ
トカプラ内のフォト・ダイオードを点灯させ、フォトカ
プラ内のフォト・トランジスタをオンさせるのである。
【0105】なお、電気的制御装置110には上記した
ものの他に、ワンチップ・マイクロコンピュータ114
に供給する基本クロックを生成する発振制御手段、スピ
ーカを鳴動させて所望の音声を出力させるための音声信
号生成手段、パチンコ機1の裏面上部に設けた電源ター
ミナル部116より供給された電源を適宜に変圧して各
種駆動源駆動用の駆動電力やワンチップ・マイクロコン
ピュータ114の電源たる論理電力を生成する駆動電力
生成手段、論理電力生成手段等を設けてある。
【0106】次に、第10〜12図に示すフローチャー
トに基づいて、電気的制御装置110によるパチンコ機
1の動作制御を説明する。
【0107】電源投入等に伴って当該パチンコ機1が起
動されると、電気的制御装置110は初期化されて通常
状態に立ち上がり、セーフセンサ29a,29bの検出
情報を読み込む入力処理や玉抜き処理を行い、何れかの
セーフセンサがセーフ球を検出していれば、セーフ球の
検出記憶たるセーフ記憶に“1”を加算して、該セーフ
球に基づく賞球排出処理を行い、セーフ球が検出されて
いない場合であっても玉貸制御部108より玉貸信号が
入力されていれば、玉貸排出処理を行う。
【0108】そして、球排出装置25の第1,第2球排
出機構42a,42bより賞球排出もしくは玉貸排出が
適正に行われたかを判断し、これら第1,第2球排出機
構42a,42bに対して不正が為されていれば排出不
正処理を行う。
【0109】セーフ球に基づく賞球排出もしくは玉貸信
号に基づく玉貸用球排出を行う賞球・玉貸排出処理に際
しては、先ず玉貸制御装置106の玉貸制御部108よ
り玉貸信号が送信されることによってセットされる「玉
貸信号フラグ」がセットされているか否かを判断し、玉
貸信号フラグがセットされていれば、玉貸制御部108
より入力された玉貸信号を読み込み、玉貸信号の読込が
完了すると、玉貸信号入力判定用の玉貸信号フラグをク
リアすると共に、「玉貸排出フラグ」をセットして賞球
・玉貸排出処理を終了する。
【0110】そして、再び賞球・玉貸排出処理を行う際
には玉貸信号フラグがリセットされているので、次の判
断処理として玉貸排出フラグがセットされているか否か
の判断を行い、玉貸排出フラグがセットされていれば玉
貸排出処理を実行する。この玉貸排出処理によって所定
数の玉貸用球排出が完了すると、玉貸排出フラグをクリ
アして賞球・玉貸排出処理を終了する。
【0111】また、玉貸制御部108より玉貸信号は入
力されていないが、セーフセンサ29a,29bの何れ
かがセーフ球を検出することでセーフ記憶が加算されて
いる場合には、セーフ球が入賞した入賞具に応じて予め
設定してある賞球数に基づいて賞球設定数をセットし、
玉貸制御装置106の玉貸制御部108へ送信する玉貸
規制信号をハイレベルにすると共に、「賞球排出フラ
グ」をセットする。
【0112】そして、再び賞球・玉貸排出処理を行う際
には賞球排出フラグがセットされているので、セーフ球
に基づく賞球排出処理を実行し、該賞球排出処理によっ
て排出した賞球数を計数カウンタに加算する。次いで、
計数カウンタのカウント数が“100”を越えたか否か
を判断し、越えていれば「計数カウンタ100信号フラ
グ」をセットすると共に、計数カウンタのカウント数か
ら“100”減算する。
【0113】賞球設定数としてセットされた所定数の賞
球排出が完了すると、玉貸制御部108へ送信する玉貸
規制信号をローレベルに戻し、賞球排出動作を完了した
セーフ球の検出記憶を現数するために、セーフ記憶から
“1”を減算し、賞球排出処理を行うための賞球排出フ
ラグをクリアする。そして、計数カウンタ100信号フ
ラグがセットされていれば、賞球排出信号たる計数カウ
ンタ100信号を管理装置95のホールコンピュータ9
6へ出力する。なお、短時間に多数のセーフ球が検出さ
れた場合には、例えば最大4個のセーフ球を記憶可能な
セーフ記憶の記憶数が“0”になるまで、セーフ球に基
づく賞球排出を行うものとしてある。
【0114】上記のようにして賞球・玉貸排出処理を行
うことにより、セーフセンサ29a,29bが検出した
セーフ球に基づく賞球排出処理等を行っている間には、
ハイレベルの玉貸規制信号を玉貸制御装置106の玉貸
制御部108へ送信することで、玉貸制御部108から
玉貸信号が電気的制御装置110へ送信されることを規
制し、玉貸制御部108から送信された玉貸信号が無効
になることを防ぐと共に、セーフ球に基づく賞球排出を
優先的に行うことができる。
【0115】すなわち、セーフ球の検出記憶たるセーフ
記憶に基づく賞球排出処理を迅速に行い、所定数以上の
セーフ球を記憶できないものとしてあるセーフ記憶か
ら、賞球排出処理済みのセーフ球に対するセーフ記憶を
減算することで、短時間に多数のセーフ球が検出された
場合にも、セーフ記憶されずに無効となるセーフ球を極
力減らすことができる。
【0116】上記賞球・玉貸排出処理中に行う賞球排出
処理および玉貸排出処理は同一の処理内容であるが、排
出球数が異るものとしてあり、これらの排出処理を図1
2によって説明する。
【0117】排出処理に際しては、先ず第1排出ソレノ
イド63aを駆動させることによって第1球排出機構4
2aを作動させると共に、該第1球排出機構42aから
排出される賞球数をカウントするための第1排出センサ
50aによる排出球数のカウントを行う。なお、第1排
出センサ50aがカウントする排出球数は賞球排出処理
と玉貸処理とで異り、賞球排出処理においては、賞球設
定数で定められた所定数の球をカウントし、玉貸処理に
おいては、玉貸制御装置106の玉貸制御部108より
玉貸信号として入力されたパルス数に応じた所定数の球
をカウントする。
【0118】そして、第1センサ50aによる所定排出
球数のカウントが完了すると、第1排出ソレノイド63
aをオフにすることで第1球排出機構42aを停止させ
ると共に、「第1球排出機構動作終了フラグ」をセット
する。
【0119】次に、第2排出ソレノイド63bを駆動さ
せることによって第2球排出機構42bを作動させると
共に、第2排出センサ50bによって第2球排出機構4
2bから排出される排出球数のカウントをおこなう。そ
して、第2センサ50bによる所定排出球数のカウント
が完了すると、第2排出ソレノイド63bをオフにする
ことで第2球排出機構42bを停止させると共に、「第
2球排出機構動作終了フラグ」をセットする。
【0120】第1,第2球排出機構42a,42bによ
る所定数の球排出が完了すれば、第1球排出機構動作終
了フラグおよび第2球排出機構動作終了フラグをクリア
する。なお、排出処理終了か否かの判断処理に際して
は、個別にセットする第1球排出機構動作終了フラグと
第2球排出機構動作終了フラグとが共にセットされてい
るか否かを判定し、両フラグがセットされていれば球排
出処理が終了したものと判断するのである。すなわち、
第1球排出機構42aと第2球排出機構42bとで排出
球数が異る場合等には、第1球排出機構42aと第2球
排出機構42bとで球排出に要する時間が相違するた
め、一方の球排出機構のみが球排出処理を終了して排出
機構動作終了フラグがセットされた後も、排出機構動作
終了フラグがセットされていない他方の球排出機構によ
る球排出処理を継続させ、両排出機構の球排出処理が終
了した時点で排出処理を終了させるのである。
【0121】以上、本発明を図面の実施形態に基づいて
詳細に説明したが、本発明は上記した実施形態に限定さ
れるものではなく、特許請求の範囲に記載の構成を変更
しない限りどのようにでも実施することができる。
【0122】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に係る発明
によれば、遊技装置とホールコンピュータとの間は第1
のデータ送信手段によってデータ伝送を行い、遊技装置
と球貸データ収集用コンピュータとの間は第2のデータ
送信手段によってデータ伝送を行うものとすることで、
無線の伝送路は球貸しデータの伝送にのみ用いられるこ
ととなり、遊技に関する情報の伝送と球貸データの伝送
とに干渉が生じるような障害が起こることを回避でき
る。よって、遊技に関する情報と球貸データを個別の伝
送路を介して管理装置へ送信する構成としても、各遊技
装置と管理装置とを接続するケーブルが増えることによ
る煩雑さを抑制することが可能となる。
【0123】また、請求項2に係る発明によれば、予め
対応が定められた複数の遊技装置から発生する球貸しデ
ータを送信可能な中継機を介在させ、該中継機と遊技装
置との間はデータ伝送が無線で可能な構成とすること
で、各遊技装置と中継機との間を伝送ケーブルで接続す
る必要が無くなので、球貸データ収集用コンピュータに
接続される中継機と各遊技装置とを接続する伝送ケーブ
ルのために配線が煩雑になることを回避でき、断線など
の原因を排除できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】玉貸機構部を備えるパチンコ機の正面図であ
る。
【図2】パチンコ機の分解斜視図である。
【図3】パチンコ機の裏面図である。
【図4】球排出機構の概略を示す断面図である。
【図5】(a)は排出ストッパ機構が球の流下を阻止し
ている状態を示す球排出機構の概略断面図である。
(b)は排出ストッパ機構が球の流下を許容している状
態を示す球排出機構の概略断面図である。
【図6】(a)は球排出樋の構成概略を示す分解斜視図
である。(b)は球抜きゲートの動作機構の概略を示す
斜視図である。
【図7】パチンコ店における管理装置と各パチンコ機群
とのデータ伝送システム及び該パチンコ店とカード発行
会社とのデータ伝送システムの概略を示すシステム構成
図である。
【図8】パチンコ機の構成概略を示す機能ブロック図で
ある。
【図9】各パチンコ機に設けた電気的制御装置の一例を
示す概略回路図である。
【図10】パチンコ機の電気的制御装置による動作制御
の主ルーチンを示すフローチャートである。
【図11】賞球・玉貸排出処理を示すフローチャートで
ある。
【図12】排出処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】 1 パチンコ機 6 玉貸機構部 25 球排出装置 106 玉貸制御装置 110 電気的制御装置 111 役物制御部 112 球排出装置制御部
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図13
【補正方法】削除

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 賞の成立に基づく賞遊技媒体と、遊技者
    の貸出操作に基づく貸出遊技媒体とを各々付与すること
    が可能な遊技媒体付与手段を備え、 上記遊技媒体付与手段は、 金額を特定可能な所要情報が記憶された記憶媒体が挿入
    されて遊技者の貸出操作が行われた際に、遊技者の貸出
    操作に基づく所定数の貸出遊技媒体を付与する貸出遊技
    媒体付与制御手段と、 遊技において成立した賞に対応する所定数の賞遊技媒体
    を付与する賞遊技媒体付与制御手段と、 上記賞遊技媒体付与制御手段により付与される賞遊技媒
    体数を加算記憶する加算記憶手段と、 上記加算記憶手段の加算記憶値が所定値に達する毎に、
    賞遊技媒体数に係わる計数信号を発生する信号発生手段
    と、 を備えたことを特徴とする遊技装置。
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