JP2000253134A - ハンズフリー通話装置 - Google Patents

ハンズフリー通話装置

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JP2000253134A
JP2000253134A JP5512699A JP5512699A JP2000253134A JP 2000253134 A JP2000253134 A JP 2000253134A JP 5512699 A JP5512699 A JP 5512699A JP 5512699 A JP5512699 A JP 5512699A JP 2000253134 A JP2000253134 A JP 2000253134A
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JP5512699A
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Kenichiro Hayashi
健一郎 林
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のハンズフリー通話装置においては、相
手側音声を出力するスピーカーは所定方向に向けられて
いるため、所定方向に位置する話者以外との通話は難し
かった。 【解決手段】 筐体1aの天面にスピーカー2を配置
し、スピーカー2との対向位置にスピーカー2から出力
する相手側音声を話者8a、8bが存在する周辺の高さ
へ反射させるリフレクタ10を設けた。これにより、ス
ピーカー2より出力される相手側音声の方向はハンズフ
リー通話装置の周囲に存在する話者8a、8bに向くた
め、ハンズフリー通話装置の周囲に存在する話者8a、
8bは一様に相手側音声を聴くことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ハンドセットを
使用することなく相手側との通話が可能なハンズフリー
装置に係わり、特にスピーカーが出力する音声を水平方
向に拡散して周囲の話者と通話可能とするハンズフリー
通話装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図13は、例えば特開平3−27880
0号公報に示された従来のハンズフリー通話装置の構成
図、図14は図13に示すハンズフリー通話装置の回路
構成図である。図において、1は筐体、13は第1スピ
ーカー、14は第2スピーカー、3aは変換回路、15
はマイク、5は送受信回路、6は送話信号、7は受話信
号、8はこのハンズフリー通話装置を用いて相手側(図
示せず)と通話する話者である。また、40及び41は
A/D変換器、42〜44はD/A変換器、45は適応
フィルター、46は遅延回路であり、51は逆相増幅
器、9a、9bは増幅器である。
【0003】次に動作を図13及び図14について説明
する。話者8が話す自側音声はマイク15がアナログ送
話信号に変換し、増幅器9bが増幅してA/D変換器4
1に出力する。A/D変換器41では、入力したアナロ
グ送話信号をディジタル送話信号に変換してD/A変換
器44に出力する。D/A変換器44では、入力したデ
ィジタル送話信号をアナログ送話信号に変換して送受信
回路5に出力する。送受信回路5では、入力したアナロ
グ送話信号を送話信号6として相手側に出力する。
【0004】また、送受信回路5は相手側より入力した
アナログの受話信号7をA/D変換器40に出力する。
A/D変換器40は、アナログ受話信号をディジタル受
話信号に変換するとともに、適応フィルター45又は遅
延回路46を介してD/A変換器42又はD/A変換器
43に出力する。尚、適応フィルター45及び遅延回路
46の動作は後述する。D/A変換器42は、ディジタ
ル受話信号をアナログ受話信号に変換して逆相増幅器5
1に出力する。また、D/A変換器43は、ディジタル
受話信号をアナログ受話信号に変換して増幅器9aに出
力する。
【0005】増幅器9aは入力したアナログ受話信号を
増幅して第1スピーカー13に出力する。また、逆相増
幅器51は、入力したアナログ受話信号を増幅するとと
もに逆相にして第2スピーカー14に出力する。これに
より、第1スピーカー13からは相手側音声が出力さ
れ、第2スピーカー14からは逆相の相手側音声が出力
される。これにより、第1スピーカー13からの相手側
音声のマイク15への回り込み分が、第2スピーカー1
4からの逆相の相手側音声によって相殺されるため、マ
イク15への相手側音声の入力が阻止され、エコー、ハ
ウリング等を防止することができる。
【0006】次に、適応フィルター45及び遅延回路4
6の動作を説明する。例えば、第1スピーカー13及び
第2スピーカー14がともにマイク15への距離が同じ
場合、第1スピーカー13が出力する相手側音声と第2
スピーカー14が出力する逆相の相手側音声のマイク1
5への到達時間が等しいことで位相ずれが発生しないた
め、マイク15の位置での相手側音声は相殺される。し
かし、第1スピーカー13と第2スピーカー14のマイ
ク15への距離が異なる場合、第1スピーカー13が出
力する相手側音声と第2スピーカー14が出力する逆相
の相手側音声のマイク15への到達時間が相違するた
め、マイク15の位置での位相がずれて相殺されない場
合が発生する。
【0007】適応フィルター45は、上記現象に対応す
るために設けられたものであり、エコーキャンセラや回
線等価器等で利用されているトランスバーサルフィルタ
ーの形式を採り、A/D変換器41が出力するディジタ
ル送話信号から、相殺されなかった相手側音声を検知
し、A/D変換器40が出力するディジタル受話信号の
位相を遅延させるものである。これにより、第1スピー
カー13が出力する相手側音声と第2スピーカー14が
出力する逆相の相手側音声との位相が、マイク15の位
置で完全に逆相となるため、マイク15の位置での相手
側音声がより相殺されるようになる。
【0008】また、遅延回路46は第1スピーカー13
とマイク15との距離が第2スピーカー14とマイク1
5との距離より長くなった場合に対応して設けられたも
ので、適応フィルター45の遅延容量の半分の遅延容量
を有する回路である。例えば、適応フィルター45が4
0msecの遅延容量を有する場合、遅延回路46は2
0msecの遅延容量を有する。
【0009】また、図15は図13に示すハンズフリー
通話装置における話者8の位置での出力特性図であり、
横軸に周波数(Hz)、縦軸に音圧レベル(dB)を示
す。また、G1は第1スピーカー13が出力する相手側
音声及び第2スピーカー14が出力する逆相の相手側音
声の話者8の位置での各々の出力特性、G2は第1スピ
ーカー13が出力する相手側音声と第2スピーカー14
が出力する逆相の相手側音声の話者8の位置での合成出
力特性である。
【0010】図15のG2を見ると、波長が長く位相遅
延の影響が少ない低域においては、第1スピーカー13
が出力する相手側音声と第2スピーカー14が出力する
逆相の相手側音声によりほぼ打ち消されるため音圧が小
さくなる。また、波長が短く位相遅延の影響が多い高域
においては、第1スピーカー13が出力する相手側音声
と第2スピーカー14が出力する逆相の相手側音声によ
り打ち消される帯域と相乗される帯域とが交互に発生す
るため音圧が凸凹になる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来のハンズフリー通
話装置は以上のように構成されており、以下のような課
題があった。 (1)従来のハンズフリー通話装置は、使用時の話者8
の位置が図13に示すように第1スピーカー13と第2
スピーカー14の正面に限定されてしまい、例えば円卓
の中心に図13に示すハンズフリー通話装置を配置する
と、該円卓を囲んだ話者の中でマイク15と対向する話
者の音声しか拾うことができず、また複数の話者に対し
て相手側音声を等しく出力できないという課題があっ
た。
【0012】(2)従来のハンズフリー通話装置では、
話者8の位置での相手側音声が図15のG2のようにな
り、話者8の位置での相手側音声の明瞭度が低く、話者
8にとって聞き取りにくいという課題があった。
【0013】(3)2つのスピーカーを使用するため回
路が複雑になり、コスト的に高くなってしまうという課
題があった。
【0014】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、第1の目的は例えば円卓などを囲
んだ複数の話者での使用を可能にした会議用のハンズフ
リー通話装置を提供するものである。また、第2の目的
は話者の位置で相手側音声が聞き取りやすいハンズフリ
ー通話装置を提供するものである。また、第3の目的は
使用するスピーカーを1つにすることにより、シンプル
な構成のハンズフリー通話装置を提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明に係るハンズフ
リー通話装置は、筐体と、上記筐体の天面に設けられ、
相手側音声を垂直上方に出力するスピーカーと、上記ス
ピーカーに対向して設けられ、該スピーカーから出力さ
れる相手側音声を反射させて出力方向を変換するリフレ
クタと、上記リフレクタの上面に設けられ、話者からの
音声を入力するマイクとを備えたものである。
【0016】また、次の発明に係るハンズフリー通話装
置は、マイクには双指向性マイクを用い、該双指向性マ
イクの指向性を水平方向に配置したものである。
【0017】また、次の発明に係るハンズフリー通話装
置は、マイクには複数の双指向性マイクを用い、各々の
双指向性マイクの指向性を水平方向に配置するとともに
設置角度をずらしたものである。
【0018】また、次の発明に係るハンズフリー通話装
置は、リフレクタのスピーカーとの対向部分を球状とし
たものである。
【0019】更に、次の発明に係るハンズフリー通話装
置は、リフレクタのスピーカーとの対向位置に該スピー
カーの振動板面積より広い平面部を設け、該平面部の周
囲に屈曲部を設けるとともに該平面部と屈曲部との変わ
り目を緩やかにつないだものである。
【0020】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の形態を図について説明する。図1はこの発明の実
施の形態1に示すハンズフリー通話装置の構成図、図2
は図1に示すハンズフリー通話装置の回路構成図であ
り、図13又は図14と同一符号は同一又は同等の機能
を示し、説明を省略する。図において、1aは筐体、2
はスピーカー、3は変換回路、4は双指向性マイク、8
a、8bは複数の話者、10は例えば半球状のリフレク
タ、47はエコーキャンセラーである。
【0021】また、図3は図1に示す双指向性マイク4
の上面から見た指向特性図であり、図において、11が
双指向性マイク4の有効範囲、12が相手側音声の出力
方向である。また、図示はしないが、図1に示すハンズ
フリー通話装置1aは話者8a、8b以外にもハンズフ
リー通話装置1aの周囲を取り巻くさらに複数の話者に
も対応可能としている。
【0022】次に動作について説明する。図1における
ハンズフリー通話装置では、使用するスピーカーは相手
側音声を拡声するスピーカー2の1つだけである。この
スピーカー2を筐体1aの天面に配置し、スピーカー2
の中心軸上にリフレクタ10を配置した。これにより、
スピーカー2から拡声された相手側音声はリフレクタ1
0により全方位に均等に反射する。つまり、図1に示す
ハンズフリー通話装置を取り囲む複数の話者8a、8b
には同音圧の相手側音声が出力される。
【0023】また、図1におけるハンズフリー通話装置
では、図13に示すハンズフリー通話装置のように2つ
のスピーカーが互いに逆相の音声を出力して打ち消し合
う動作をしないため、話者8a、8b付近での出力特性
は、少なくても1KHz以下においては図15のG1の
ように平坦となり、話者8a、8bにとって聴き取りや
すい相手側音声となる。
【0024】また、双指向性マイク4をスピーカー2の
中心軸上のリフレクタ10の上に配置した。これによ
り、図3に示すとおりスピーカー2から双指向性マイク
4に回り込む相手側音声12の音圧と位相は双指向性マ
イク4内の振動板(図示せず)の左右で全く等しいもの
になる。
【0025】この結果、双指向性マイク4内の振動板
は、左右からの相手側音声12が相殺されることにより
相手側音声12によっては振動しない。つまり、双指向
性マイク4は相手側音声12を拾わないため、エコー、
ハウリングなどが発生しにくくなる。また、双指向性マ
イク4は、双指向性マイク4の有効範囲内の話者8a、
8bが発する自側音声については拾うことができる。
【0026】また、図2に示すように、図13に示す第
2スピーカー14が不要になるため、図13に示すよう
な適応フィルター45に含まれる遅延回路部分(図示せ
ず)と遅延回路46も不要になり、エコーキャンセラー
47のみが必要になる。エコーキャンセラー47は、ス
ピーカー2から双指向性マイク4への回り込み経路の伝
達特性を学習しながら疑似エコーを生成する。これによ
って、図1の構成で相殺しきれずに双指向性マイク4が
拾った相手側音声12から疑似エコー信号を差し引くこ
とで、回り込み信号のみを消去することができるディジ
タル処理装置である。
【0027】実施の形態2.図4はこの発明の実施の形
態2に示すハンズフリー通話装置の構成図であり、図1
と同一符号は同一又は同等の機能を示し説明を省略す
る。図において、41、42は双指向性マイクである。
また、図5は図4に示す双指向性マイク41、42の上
面から見た指向特性図であり、図5(1)が双指向性マ
イク41、42の各々の指向特性、図5(2)が双指向
性マイク41、42を合成した指向特性を示す。図にお
いて、411が双指向性マイク41の有効範囲、421
が双指向性マイク42の有効範囲である。
【0028】一般的な双指向性マイクの有効範囲は、図
3に示す双指向性マイク4の有効範囲11のとおり双方
向に分布している。また、図1のハンズフリー通話装置
を円卓上を囲む複数の人間で使おうとする場合、図1に
示す双指向性マイク4が1つだけでは十分な有効範囲を
確保することができない。そこで、図5に示すように、
2つの双指向性マイク41、424を用い、各々の角度
を例えば90度ずらして配置することで図5(2)に示
すように有効範囲が拡大される。
【0029】これを応用して、双指向性マイク4を複数
個用いて、それぞれ設置角度をずらすことにより、より
広い有効範囲を得ることが可能になる。この場合もそれ
ぞれの双指向性マイクが相手側音声を拾わない原理に変
わりはないため、エコー、ハウリングなどは発生しにく
くなる。
【0030】実施の形態3.実施の形態3では、図1に
示す話者位置での相手側音声が好適となるリフレクタの
形状を解析により検討する。図6は、この発明の実施の
形態3に示すリフレクタを用いて話者位置で相手側音声
の周波数特性を観測する観測方法の説明図である。実施
の形態3では図6の通りに3箇所の話者位置を設けて相
手側音声の観測点とした。また、観測点は以下の通りで
ある。
【0031】・筐体1aの下面より400mm上方、か
つ、筐体1aの中心から水平に500mm離れた地点を
観測点1とする。 ・筐体1aの下面より400mm上方、かつ、筐体1a
の中心から水平に1000mm離れた地点を観測点2と
する。 ・筐体1aの下面より400mm上方、かつ、筐体1a
の中心から水平に1500mm離れた地点を観測点3と
する。
【0032】また、観測時には直径100mm、高さ1
00mmの円柱状の筐体1aを使用した。また、筐体1
aの天面に配置するスピーカー2の振動板の直径6.6
cmとした。以下、観測結果を示す図7〜図12の説明
を行う。
【0033】・図7はリフレクタ10を設けない場合の
観測結果の説明図であり、図7(1)が観測するハンズ
フリー通話装置の構成、図7(2)が周波数1100H
zでの音圧分布(単位はdB)、図7(3)が観測点1
〜3での周波数特性(横軸−周波数(Hz)、縦軸−音
圧(dB))を示す。 ・図8はスピーカー2に対向させて直径100mm、高
さ70mmの円錐状のリフレクタ10を設けた場合の観
測結果の説明図であり、図8(1)が観測するハンズフ
リー通話装置の構成、図8(2)が周波数1100Hz
での音圧分布(単位はdB)、図8(3)が観測点1〜
3での周波数特性(横軸−周波数(Hz)、縦軸−音圧
(dB))を示す。
【0034】・図9はスピーカー2に対向させて直径3
00mmの半球状のリフレクタ10を設けた場合の観測
結果の説明図であり、図9(1)が観測するハンズフリ
ー通話装置の構成、図9(2)が周波数1100Hzで
の音圧分布(単位はdB)、図9(3)が観測点1〜3
での周波数特性(横軸−周波数(Hz)、縦軸−音圧
(dB))を示す。 ・図10はスピーカー2に対向させて直径400mmの
半球状のリフレクタ10を設けた場合の観測結果の説明
図であり、図10(1)が観測するハンズフリー通話装
置の構成、図10(2)が周波数1100Hzでの音圧
分布(単位はdB)、図10(3)が観測点1〜3での
周波数特性(横軸−周波数(Hz)、縦軸−音圧(d
B))を示す。
【0035】・図11はスピーカー2に対向させて上面
の直径300mm、下面の直径100mm、高さ150
mmで上面と下面の間を半径400mmの屈曲部でつな
いだ椀状のリフレクタ10を設けた場合の観測結果の説
明図であり、図11(1)が観測するハンズフリー通話
装置の構成、図11(2)が周波数1100Hzでの音
圧分布(単位はdB)、図11(3)が観測点1〜3で
の周波数特性(横軸−周波数(Hz)、縦軸−音圧(d
B))を示す。 ・図12はスピーカー2に対向させて上面の直径300
mm、下面の直径100mm、高さ150mmで下面の
延長上を半径100mmの屈曲部で接続し、この屈曲部
の延長と上面とを円柱部でつないだ椀状のリフレクタ1
0を設けた場合の観測結果の説明図であり、下面部と屈
曲部との変わり目を緩やかに接続したことを特徴とす
る。また、図12(1)が観測するハンズフリー通話装
置の構成、図12(2)が周波数1100Hzでの音圧
分布(単位はdB)、図12(3)が観測点1〜3での
周波数特性(横軸−周波数(Hz)、縦軸−音圧(d
B))を示す。
【0036】尚、音波の波長Lは一般にL=340m/
F(Fは周波数)で求めることができ、500Hzでの
波長は約68cm、1000Hzでの波長は約34cm
になる。また、図7〜図12の(2)の音圧分布におい
ては、明度が明るい箇所ほど音圧が高い箇所であること
を示す。また、また、図7〜図12の(3)の周波数特
性は、人間の声を判断するのに必要十分とされる100
Hz〜3.5KHzの範囲を観測した。また、観測点1
を0.5m、観測点2を1.0m、観測点3を1.5m
で示している。
【0037】図7〜図12の(3)を見ると、100H
z〜1KHzまでの周波数特性は何れも安定して大きな
相違点は見られない。しかし、1KHzを越える頃から
周波数特性の落ち込みが見られ出す。これは、周波数が
高域になるほど音圧分布に指向性が見られるようにな
り、音圧の低い部分が観測点にかかるためと考えられ
る。例えば、リフレクタがない場合の1100Hzの音
圧分布は図7(2)のようになり、ちょうど観測点付近
の音圧が低くなっていることがわかる。
【0038】また、図7(2)と図8(2)を比較して
も音圧分布に大きな違いは見られない。理由は、110
0Hzの波長は約31cmであり、直径100mm、高
さ70mmの円錐状のリフレクタ10を透過するためと
考えられる。また、図9(2)では音圧分布の高いとこ
ろがリフレクタ10の延長線上に沿って話者方向に向い
ていることがわかる。また、図10(2)では更にその
傾向が強まる。
【0039】また、図9(3)と図10(3)とを比較
すると、図9(3)では周波数特性の落ち込みが2KH
z以下で発生していたが、図10(3)では4KHz付
近まで落ち込みは見られない。つまり、図10(1)に
示すリフレクタ10を用いた場合の音圧分布は、4KH
z程度までは話者位置には常に音圧の高い部分がかかる
ため落ち込みが見られないものと思われる。つまり、話
者位置においては図10(1)のリフレクタ10を用い
たハンズフリー通話装置の方が図9(1)のリフレクタ
10を用いたハンズフリー通話装置より聴き取りやすく
なると思われる。
【0040】また、図11(2)を見ると図10(2)
と同様に音圧分布の高いところがリフレクタ10の延長
線上に沿って話者方向に向いているが、リフレクタ10
の径400mmの曲線に平行した落ち込みがあるのがわ
かる。また、図12(2)では図11(2)に見られる
ような落ち込みが無くなる。つまり、図11(2)に見
られる落ち込みは、下面と屈曲部とのつなぎ目が急に変
化したため発生したと思われる。これに対し、図12
(2)では、下面部と屈曲部とのつなぎ目が緩やかに変
化するため、図11(2)に見られた課題が解消したも
のと思われる。
【0041】また、図12(3)を見ると、何れの観測
点でも急激な落ち込みが見られない。理由としては、ス
ピーカー2にとって図12(1)のリフレクタ10の形
状は緩やかなホーン形状となって乱反射が少なくなった
ためと思われる。
【0042】これにより、実施の形態3で設定した話者
位置では、 (1)リフレクタ10のスピーカー2との対向部分を球
状として半径を少なくても30cm以上にすると110
0Hz程度の指向性はリフレクタの延長線上に沿って話
者方向を向くようになる。 (2)リフレクタ10のスピーカー2との対向部分を球
状として半径を少なくても40cm以上にすると、話者
位置において4KHz程度まで音圧の落ち込みが無くな
る。 (3)リフレクタ10のスピーカー2との対向位置に該
スピーカーの振動板面積より広い平面部を設け、該平面
部の周囲に屈曲部を設けるとともに該平面部と屈曲部と
の変わり目を緩やかにつなぐと話者位置での周波数特性
は理想的な特性を示すようになる。
【0043】
【発明の効果】この発明によれば、ハンズフリー通話装
置は、相手側音声を垂直上方に出力するスピーカーが筐
体の天面に設けられ、該スピーカーから出力される相手
側音声を反射させて出力方向を変換するリフレクタが上
記スピーカーに対向して設けられ、話者からの音声を入
力するマイクが上記リフレクタの上面に設けられるの
で、ハンズフリー通話装置の周囲に存在する話者に均等
に相手側音声を出力できる効果がある。
【0044】また、次の発明によれば、ハンズフリー通
話装置は、マイクには双指向性マイクを用い、該双指向
性マイクの指向性を水平方向に配置したので、スピーカ
ーが出力する相手側音声が回り込みによって相殺され、
双指向性マイクには相手側音声が入力されない効果があ
る。
【0045】また、次の発明によれば、ハンズフリー通
話装置は、マイクには複数の双指向性マイクを用い、各
々の双指向性マイクの指向性を水平方向に配置するとと
もに設置角度をずらしたので、複数の双指向性マイクの
合成した指向性がより広がり話者音声をより拾いやすく
できる効果がある。
【0046】また、次の発明によれば、ハンズフリー通
話装置は、リフレクタのスピーカーとの対向部分を球状
としたので、相手側音声をより反射させて話者位置方向
に向けることができる効果がある。
【0047】更に、次の発明によれば、ハンズフリー通
話装置は、リフレクタのスピーカーとの対向位置に該ス
ピーカーの振動板面積より広い平面部を設け、該平面部
の周囲に屈曲部を設けるとともに該平面部と屈曲部との
変わり目を緩やかにつないだので、話者位置での相手側
音声の周波数特性が平坦になり、周波数特性の落ち込み
が少なくなる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に示すハンズフリー
通話装置の構成図である。
【図2】 図1に示すハンズフリー通話装置の回路構成
図である。
【図3】 図1に示す双指向性マイクの上面から見た指
向特性図である。
【図4】 この発明の実施の形態2に示すハンズフリー
通話装置の構成図である。
【図5】 図4に示す2つの双指向性マイクの上面から
見た指向特性図であり、図5(1)が2つの双指向性マ
イクの各々の指向特性図、図5(2)が2つの双指向性
マイクを合成した指向特性図である。
【図6】 この発明の実施の形態3で示すリフレクタを
用いて話者位置で相手側音声の周波数特性を観測する観
測方法の説明図である。
【図7】 リフレクタを設けない場合の観測結果の説明
図であり、図7(1)が観測するハンズフリー通話装置
の構成、図7(2)が周波数1100Hzでの音圧分
布、図7(3)が図6に示す観測点での周波数特性を示
す。
【図8】 スピーカーに対向させて直径100mm、高
さ70mmの円錐状のリフレクタを設けた場合の観測結
果の説明図であり、図8(1)が観測するハンズフリー
通話装置の構成、図8(2)が周波数1100Hzでの
音圧分布、図8(3)が図6に示す観測点での周波数特
性を示す。
【図9】 スピーカーに対向させて直径300mmの半
球状のリフレクタを設けた場合の観測結果の説明図であ
り、図9(1)が観測するハンズフリー通話装置の構
成、図9(2)が周波数1100Hzでの音圧分布、図
9(3)が図6に示す観測点での周波数特性を示す。
【図10】 スピーカーに対向させて直径400mmの
半球状のリフレクタを設けた場合の観測結果の説明図で
あり、図10(1)が観測するハンズフリー通話装置の
構成、図10(2)が周波数1100Hzでの音圧分
布、図10(3)が図6に示す観測点での周波数特性を
示す。
【図11】 スピーカーに対向させて上面の直径300
mm、下面の直径100mm、高さ150mmで上面と
下面の間を径400mmの屈曲部でつないだ椀状のリフ
レクタを設けた場合の観測結果の説明図であり、図11
(1)が観測するハンズフリー通話装置の構成、図11
(2)が周波数1100Hzでの音圧分布、図11
(3)が図6に示す観測点での周波数特性を示す。
【図12】 スピーカーに対向させて上面の直径300
mm、下面の直径100mm、高さ150mmで下面の
延長上を径100mmの屈曲部で接続し、この屈曲部の
延長と上面とを円柱部でつないだ椀状のリフレクタを設
けた場合の観測結果の説明図であり、図12(1)が観
測するハンズフリー通話装置の構成、図12(2)が周
波数1100Hzでの音圧分布、図12(3)が図6に
示す観測点での周波数特性を示す。
【図13】 従来のハンズフリー通話装置の構成図であ
る。
【図14】 図13に示すハンズフリー通話装置の回路
構成図である。
【図15】 図13に示すハンズフリー通話装置におけ
る話者の位置での出力特性図である。
【符号の説明】
1a 筐体 2 スピーカー 4、41、42 双指向性マイク 8a、8b 話者 10 リフレクタ 11 双指向性マイクの有効範囲 12 回り込んできた相手側音声 47 エコーキャンセラー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筐体と、 上記筐体の天面に設けられ、相手側音声を垂直上方に出
    力するスピーカーと、 上記スピーカーに対向して設けられ、該スピーカーから
    出力される相手側音声を反射させて出力方向を変換する
    リフレクタと、 上記リフレクタの上面に設けられ、話者からの音声を入
    力するマイクとを備えたことを特徴とするハンズフリー
    通話装置。
  2. 【請求項2】 マイクには双指向性マイクを用い、該双
    指向性マイクの指向性を水平方向に配置したことを特徴
    とする請求項第1項記載のハンズフリー通話装置。
  3. 【請求項3】 マイクには複数の双指向性マイクを用
    い、各々の双指向性マイクの指向性を水平方向に配置す
    るとともに設置角度をずらしたことを特徴とする請求項
    第1項記載のハンズフリー通話装置。
  4. 【請求項4】 リフレクタのスピーカーとの対向部分を
    球状としたことを特徴とする請求項第1項記載のハンズ
    フリー通話装置。
  5. 【請求項5】 リフレクタのスピーカーとの対向位置に
    該スピーカーの振動板面積より広い平面部を設け、該平
    面部の周囲に屈曲部を設けるとともに該平面部と屈曲部
    との変わり目を緩やかにつないだことを特徴とする請求
    項第1項記載のハンズフリー通話装置。
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