JP2000250602A - 総合特性最適化装置 - Google Patents

総合特性最適化装置

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JP2000250602A
JP2000250602A JP11054309A JP5430999A JP2000250602A JP 2000250602 A JP2000250602 A JP 2000250602A JP 11054309 A JP11054309 A JP 11054309A JP 5430999 A JP5430999 A JP 5430999A JP 2000250602 A JP2000250602 A JP 2000250602A
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Hirotaka Kaji
洋隆 梶
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Yamaha Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 最適化された特性を単時間で制御対象に反映
させることができ、また、演算も簡単になる総合特性最
適化装置を提供すること。 【解決手段】 本発明に係る総合特性最適化装置は、所
定の入力情報に基づいて制御対象の操作量に関連する出
力を決定する通常制御用制御モジュールを備えた通常制
御部と、前記通常制御用制御モジュールの制御パラメー
タをヒューリスティックスを用いた最適化手法を用いて
直接最適化する最適化処理部とを有することを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制御対象を制御す
るための制御モジュールを最適化する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、制御対象を制御するための制
御モジュールの特性(即ち、制御モジュールの入出力の
関係を決めるパラメータの値)の最適値は、制御対象と
なる製品の使用者を想定し、その想定した使用者の特性
(好み、技量、性格、使用状態)に合うように、設計段
階又は出荷前のセッティング段階で実験により決められ
ていた。しかし、近年の制御内容の多様化及び高度化に
伴い、実験により制御モジュールの特性の最適値を決定
する従来の方法では、制御モジュールを最適化するため
の難易度が高くなり、そのため多大な時間が必要とな
る。また、上記した従来の制御方法では、設計又は出荷
前のセッティング段階で、制御対象となる製品の使用者
を想定し、その想定した使用者の特性(好み、技量、性
格、使用状態)に合わせて制御モジュールの最適化を行
なうが、人間の個性や好みは千差万別であるため、この
ような従来の方法では、全ての使用者が満足する特性の
製品を提供することは不可能であるという問題がある。
出願人は、上記した従来の問題点に鑑みて、所定の入力
情報に基づいて制御対象に対する制御出力を決定する基
本制御モジュールと、前記基本制御モジュールの出力に
対する補正量を決定する補正用制御モジュールと、前記
補正用制御モジュールの入出力関係を、使用者の意志に
従って遺伝的アルゴリズムにより最適化させる進化用制
御モジュールとから成り、前記補正用制御モジュールが
最適化用制御モジュールで最適化された入出力関係を教
師データとして学習を行う進化的制御方式を、特願平9
−264604号で提案した。この方式によれば、使用
者の意志を使用者が直接指示することによって進化用制
御モジュールで補正用制御モジュールの入出力関係を最
適化させ、これが補正用制御モジュールに実際に反映さ
れるので、個々の使用者が、その時々の気分に合わせて
好みの制御モジュールの特性を得ることが可能になり、
また、遺伝的アルゴリズムを用いることにより最適化が
短時間で簡単に行えるようになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した出願
人の提案した進化的制御方式は、進化用制御モジュール
で補正用制御モジュールの入出力関係を最適化させ、最
適化された入出力関係を補正用制御モジュールが学習す
るように構築されていたため学習に時間がかかり、最適
化された特性が実際に制御対象に反映されるのに時間が
かかるという問題があり、また、演算も複雑になるとい
う問題もあり、未だ改善の余地があった。本発明は、上
記した従来の問題点を解決し、最適化された特性を単時
間で制御対象に反映させることができ、また、演算も簡
単になる総合特性最適化装置を提供することを目的とし
ている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明に係る総合特性最適化装置は、所定の入
力情報に基づいて制御対象の操作量に関連する出力を決
定する通常制御用制御モジュールを備えた通常制御部
と、前記通常制御用制御モジュールの制御パラメータを
ヒューリスティックスを用いた最適化手法を用いて直接
最適化する最適化処理部とを有することを特徴とする。
好ましくは、前記最適化処理部が、最適化手法に関する
演算を行う最適化演算部と、予め設定された評価基準に
基づいて最適化処理に関する評価を行う自律型評価部と
を備え、前記最適化処理部が、最適化演算部で得られた
制御パラメータを通常制御用制御モジュールに用いて実
際に制御を行い、その結果を前記評価部で評価しながら
最適化を進めるように構築され得る。また、前記最適化
処理部が、最適化手法に関する演算を行う最適化演算部
と、最適化処理に関する使用者意志に基づく評価を入力
する手段とを備え、前記最適化処理部が、最適化演算部
で得られた制御パラメータを通常制御用制御モジュール
に用いて実際に制御を行い、その結果を前記評価部で評
価しながら最適化を進めるように構築してもよい。さら
に、前記最適化処理部が、最適化手法に関する演算を行
う最適化演算部と、所定の入力情報に基づいて前記通常
制御用制御モジュールの制御パラメータ値を出力する最
適化用モジュールと、予め設定された評価基準に基づい
て最適化処理に関する評価を行う自律型評価部とを備
え、前記最適化処理部が、最適化用モジュールで得られ
た制御パラメータを通常制御用制御モジュールに用いて
実際に制御を行い、その結果を前記評価部で評価しなが
ら、最適化用モジュールで最適な制御パラメータが得ら
れるように前記最適化用モジュールの最適化を進めるよ
うに構築してもよい。さらにまた、前記最適化処理部
が、最適化手法に関する演算を行う最適化演算部と、所
定の入力情報に基づいて前記通常制御用制御モジュール
の制御パラメータ値を出力する最適化用モジュールと、
最適化処理に関する使用者意志に基づく評価を入力する
手段とを備え、前記最適化処理部が、最適化用モジュー
ルで得られた制御パラメータを通常制御用制御モジュー
ルに用いて実際に制御を行い、その結果を前記評価部で
評価しながら、最適化用モジュールで最適な制御パラメ
ータが得られるように前記最適化用モジュールの最適化
を進めるように構築してもよい。さらに、前記通常制御
用制御モジュールは、その制御パラメータの少なくとも
一部を変更した時に、その変更が他の制御パラメータへ
与える影響度を予測できるアルゴリズムを用いて構築し
てもよく、また、その制御パラメータの少なくとも一部
を変更した時に、その変更が制御モジュールの出力へ与
える影響度を予測できるアルゴリズムを用いて構築して
もよく、さらにまた、その入出力関係が線形になるアル
ゴリズムを用いて構築してもよい。また、前記最適化演
算部は、最適化手法として進化型計算法、近傍探索法、
及び/又は強化学習法を用いて最適化に関する演算を行
うように構成され得る。進化型計算法としては、例え
ば、遺伝的アルゴリズム、進化戦略又は進化的プログラ
ミングを用いることができ、近傍探索法としては、例え
ば、シミュレーテッドアニーリング、ヒルクライミン
グ、ランダムウォーク、又はタブサーチを用いることが
でき、また、強化学習法としては、例えば、Qラーニン
グ又はクラシファイアシステムを用いることができる。
また、前記通常制御用制御モジュールは、所定の入力情
報に基づいて制御対象の操作量を出力する制御モジュー
ルであり得、この場合、前記通常制御用制御モジュール
は、使用者操作量を入力情報とすることができる。ま
た、前記制御対象は、例えば、車両に搭載された原動
機、電動機又はそれらの組み合わせ等から成る最終制御
対象の性能をコントロールする手段であり得、具体的に
は、例えば、電子スロットルであり得る。制御対象が電
子スロットルの場合、前記通常制御用制御モジュール
は、スロットルレバー操作量を入力情報とし、吸入空気
量変化手段の操作量を出力とする制御モジュールであり
得る。さらにこの場合には、通常制御用制御モジュール
は、スロットルレバーの操作量に対する吸入空気量変化
手段の操作量の静特性に関する制御パラメータを備えて
いてもよく、また、スロットルレバーの操作量に対する
吸入空気量変化手段の操作量の動特性に関する制御パラ
メータを、スロットル入力に対して加えられる一次遅れ
定数及び/又は加速補正係数として備えていてもよい。
また、前記通常制御用制御モジュールは、所定の入力情
報に基づいて制御対象の操作量に関する補正量又は補正
率を出力する制御モジュールであり得、また、前記制御
対象は、例えば、車両に搭載された原動機、電動機又は
それらの組み合わせ等から成る最終制御対象の性能をコ
ントロールする手段であり得、具体的には、例えば、電
子制御燃料噴射装置や無段変速機であり得る。例えば、
前記制御対象が、電子制御燃料噴射装置の場合には、前
記通常制御用制御モジュールが、所定の入力情報に基づ
いて前記噴射装置への基本燃料噴射量に対する補正量又
は補正率を出力する制御モジュールであり得、また、制
御対象が無段変速機の場合には、前記通常制御用制御モ
ジュールは、所定の入力情報に基づいて無段変速機にお
ける変速比若しくは変速速度の補正量又は補正率を出力
する制御モジュールであり得る。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に示した幾つかの
実施例を参照しながら本発明に係る総合特性最適化装置
(以下、単に最適化方法と称する。)の実施の形態につ
いて説明する。図1〜図13は、本発明に係る総合特性
最適化装置を採用した車両のエンジン及び無段変速機制
御に適応した実施例を示している。図1は、総合特性最
適化装置を構成する制御装置10とエンジン1との関係
を示す概略図である。この制御装置10は、好みのドラ
ビリ性と加速性を獲得しながら燃費性能を向上させるよ
うに構成されている。尚、本明細書において、「ドラビ
リ性能」とは、スロットル操作に対するエンジン出力の
レスポンスの性能のことを意味する。図面に示すよう
に、制御装置10は、エンジン回転数、吸気負圧、アク
セル操作量、大気圧、吸気温度、冷却水温等の情報を入
力し、これら入力情報に基づいて燃料噴射装置、電子ス
ロットル弁及び無段変速機を操作することにより、燃料
噴射量、吸入空気量及び変速比を制御し、ドラビリ性
能、加速性能及び燃費性能の両立を図った最適制御を行
う。図2は、前記制御装置10の概略ブロック図であ
る。図面に示すように、この制御装置10は、電子スロ
ットル制御部、無段変速機制御部、及び燃料噴射装置制
御部を有する。電子スロットル制御部は、所定の入力情
報に基づいて電子スロットル弁の開度を決定する電子ス
ロットル制御モジュールと、前記電子スロットル制御モ
ジュールの制御パラメータを最適化する最適化処理部と
を有する。無段変速機制御部は、所定の入力情報(図2
における外界情報)に基づいて無段変速機の基本変速比
を決定する無段変速機制御モジュールと、前記基本変速
比に対する補正率を決定する変速比補正用モジュール
と、前記補正用モジュールを最適化する最適化処理部と
を有する。燃料噴射装置制御部は、所定の入力情報(図
2における外界情報)に基づいて基本燃料噴射量を決定
する燃料噴射装置制御モジュールと、前記基本燃料噴射
量に対する補正率を決定する燃料噴射量補正用モジュー
ルと、前記補正用モジュールを最適化する最適化処理部
と、最適化演算部の評価を行う評価部とを有する。
【0006】前記電子スロットル制御モジュールは、図
3に示すように、使用者のアクセル操作量に基づいて電
子スロットル弁の開度を決定する。尚、本明細書におけ
る「アクセル操作量」とは、実際の「アクセル角度」の
情報と、「アクセルの変化量」の情報の両方を含む。こ
こで、電子スロットル弁の特性について簡単に説明する
と、電子スロットル弁は静特性と動特性の二つの特性を
持つ。前者は、アクセル角度と電子スロットル弁との関
係から生じる特性であり、車両の定常走行特性に影響す
る。図4は、幾つかのスロットルの静特性の例を示すグ
ラフである。このように静特性を変えることにより、ア
クセル角度が小さい時に電子スロットル弁が大きく開
き、アクセル角度が大きくなるにつれてスロットル弁が
徐々に全開に収束していく低開度急加速型や、アクセル
角度が小さい間はスロットル弁が徐々に開き、アクセル
角度が大きくなると急激に全開まで開く高開度急加速型
や、アクセル角度とスロットル開度が比例している比例
型等、設定により同じアクセル角度で様々なスロットル
開度を得ることができるようになる。この静特性は、ア
クセル角度の増大につれてスロットル開度が増大又は不
変であればよく、様々な様々な関数を得ることができる
ようになる。尚、本実施例では、スロットル開度0〜2
0%時のスロットルバルブ開度率SP1と、スロットル
開度20〜100%時のスロットルバルブ開度率SP2
とを最適化することにより静特性の最適化を行う。ま
た、電子スロットル弁の特性の後者、即ち、動特性は、
アクセルの変化速度に対するスロットル弁の変化速度か
ら生じる特性であり、車両の過渡特性に影響する。この
特性は具体的には一次遅れと不完全微分を組み合わせる
ことにより、アクセルの変化速度に対するスロットルの
変化速度を変えられるように構成され得る。このように
一次遅れと不完全微分を組合せることにより、図5に示
すように、アクセル操作に対して比較的ゆっくりとスロ
ットルが開くレスポンスの低いタイプ、アクセル操作に
対して若干のスパイクは生じるが機敏に変化してスロッ
トルが開くレスポンスの高いタイプ、又は両者の中間程
度のタイプ等、様々な動特性が得られるようになる。
尚、本実施例では、一次遅れ時定数DRと、加速補正係
数AGとを最適化することにより動特性の最適化を行
う。電子スロットル制御部における最適化処理部は、最
適化演算として、例えば、進化型計算法を採用してお
り、電子スロットル制御モジュールにおける前記制御パ
ラメータ(スロットルバルブ開度率SP1及びSP2、
一時遅れ時定数DR、並びに加速補正係数AG)を、図
6に示すように一つの個体としてコーディングし、これ
らの制御パラメータを進化型計算法を用いて最適化す
る。最適化処理中の各制御パラメータの値の評価は、使
用者が実際に体感するドラビリ性能に基づいて行うよう
に構成されており、その結果、電子スロットル制御モジ
ュールにおける各制御パラメータは使用者の評価に従っ
て最適化され、使用者の評価に合った最適な電子スロッ
トルの特性(ドラビリ特性)が得られるようになる。こ
のように、最適化処理における評価を使用者が行う方法
を本明細書では対話型評価と称する。尚、本実施例で
は、静特性と動特性をまとめて一つの個体とし、全体の
組み合わせを最適化させるが、他にも下記のように幾つ
かの手法が考えられる。 1.静特性に関しては運転者が予め設定して、動特性の
みを最適化させる。 2.静特性と動特性を独立して別々に最適化させる。 3.静特性を先に進化させて固定しておき、動特性を最
適化させる。
【0007】無段変速機制御モジュールは、基本変速比
マップに基づいて所定の入力情報(例えば、車速及びス
ロットル弁開度)に対する基本変速比を出力する。変速
比補正用モジュールは、所定の入力情報(例えば、車速
及びスロットル弁開度)に基づいて前記基本変速比に対
する補正率を出力するニューラルネットワークで構成さ
れている。無段変速機制御部における最適化処理部は、
最適化演算として、例えば、進化型計算法を採用してお
り、前記変速比補正用モジュールを構成するニューラル
ネットワークの結合係数(制御パラメータ)をコーディ
ングして個体を生成し、進化型計算法を用いて、これら
の結合係数(制御パラメータ)の最適化を行う。最適化
処理中の各制御パラメータの値の評価は、使用者が、実
際に体感する加速感に基づいて行うように構成されてお
り、その結果、変速比補正用モジュールの制御パラメー
タは使用者の評価に従って最適化され、使用者の評価に
合った最適な無段変速機の特性(加速性)が得られる。
【0008】燃料噴射装置制御モジュールは、例えば、
図7に示すように、学習機能付きフィードフォワード制
御ロジックを用いてモデル化されたエンジンの順モデル
と、この順モデルの出力と目標空燃比とに基づいて燃料
噴射装置の基本燃料噴射量を決定する燃料噴射量決定部
とを備えている。前記目標空燃比は、エンジン回転数と
スロットル開度とに基づいて目標空燃比算出部により算
出される。燃料噴射量補正用モジュールは、図8(a)
に示すようにスロットル開度及びエンジン回転数を入力
し、補正率を出力するニューラルネットワークから成
り、ここで得られた補正率が前記燃料噴射装置制御モジ
ュールから出力される基本燃料噴射量に乗算されて最終
的な燃料噴射量が得られる。燃料噴射装置制御部におけ
る最適化処理部は、最適化演算として、例えば、進化型
計算法を採用しており、図8(b)に示すように燃料噴
射量補正用モジュールを構成するニューラルネットワー
クの結合係数をコーディングして個体を生成し、進化型
計算法を用いて、これらの結合係数(制御パラメータ)
の最適化を行う。最適化処理中の各制御パラメータの値
の評価は、目標となる燃費が設定された評価部が行うよ
うに構成されており、その結果、燃料噴射量補正用モジ
ュールの結合係数(制御パラメータ)は目標となる燃費
に向けて自動的に最適化され、最適な燃費特性が得られ
るようになる。このように、最適化演算における評価
を、予め設計された評価部により行い、最適化を自動的
に行えるようにする方法を本明細書では自律型評価と称
する。
【0009】次に、上記した電子スロットル制御部、無
段変速機制御部及び燃料噴射装置制御部における最適化
処理について説明していく。図9は、制御装置10全体
の最適化処理の流れを示すフローチャートである。上述
のように、この制御装置10では、最適化処理を行う際
に、電子スロットル制御部及び無段変速機制御部につい
ては対話型評価を用い、燃料噴射装置制御部については
自律型を用いている。評価方法が異なると最適化処理の
流れが異なるので、以下の説明では対話型評価方法を採
用した最適化処理と自律型評価方法を採用した最適化処
理とに分けて説明する。
【0010】a.電子スロットル制御部及び無段変速機
制御部における最適化処理 図9に示すように、始めに各制御部における最適化の対
象となる制御モジュールの最適化する制御パラメータ
(電子スロットル制御モジュールの場合は、静特性SP
1,SP2、動特性DR,AGであり、変速比補正用モジ
ュールの場合は、それを構成するニューラル回路網の結
合係数)の初期値を予め決めた範囲内でランダムに決定
し、複数の初期個体から成る第1世代を生成する(ステ
ップ1−1)。そして、第1世代の何れかの個体のパラ
メータを用いて試乗を行い(ステップ1−2)、その個
体に対する評価値を使用者が入力する(ステップ1−
3)。前記評価値に基づいて、好みのドラビリ性又は加
速性が得られたか否かを判断し(ステップ1−4)、得
られたと判断した場合には進化処理を終了し、得られて
いない場合には、1世代の全ての個体に対して試乗及び
評価が終了したか否かを判断する(ステップ1−5)。
全ての個体に対する試乗及び評価が終了していない場合
には、制御モジュールのパラメータを別の個体のものに
変更し(ステップ1−6)、再び試乗を行わせる(ステ
ップ1−2)。また、全ての個体に対する試乗及び評価
が終了した場合には、進化型計算モジュールに入り(ス
テップ1−7)、次世代の個体群を生成し、再び、それ
らの個体のパラメータを用いた試乗及び評価を行う。こ
れらの処理は好みのドラビリ性又は加速性が得られるま
で繰り返し行われ、その結果、電子スロットル制御モジ
ュール及び変速比補正率モジュールのパラメータは最適
化される。ここで、対話型を採用したドラビリ性及び加
速性の評価について説明すると、使用者が進化に介入で
きるように、運転中に操作できる評価値の入力装置をボ
タン等で実現する。使用者は試乗後にこのボタンを押す
ことにより試乗した個体の評価値を入力する。評価値
は、ボタンを押した時間の長さに基づいて決められる。
具体的には、例えば、押した時間の逆数に一定の係数を
乗じる方法やファジィルールを用いて算出する方法があ
る。こうすることで、人間の評価にあいまいさがあって
も、ある程度の正確さで評価値が得られ、使用者が対話
的に進化手法を使用できるようになる。また、一定時間
を越えてボタンを押した場合には、その時点で評価中の
個体を次の個体に切り換えることもできる。こうするこ
とで、使用者は気に入らない特性を持つ個体を即座に変
更することができ、進化を高速に行えるようになる。ま
た、個体の切り換えは車両が停止している時に限って行
う。これは走行中にスロットル特性が急変することによ
る影響を排除するために有効である。
【0011】b.燃料噴射制御部における最適化処理 図9に示すように、始めに各制御部における最適化の対
象となる制御モジュールの最適化する制御パラメータ
(燃料噴射量補正用モジュールの場合は、それを構築す
るニューラル回路網の結合係数)の初期値を予め決めた
範囲内でランダムに決定し、複数の初期個体から成る第
1世代を生成する(ステップ2−1)そして、第1世代
の全ての個体に対する燃費計算を行う(ステップ2−
2)。ここで、燃費計算について簡単に説明すると、燃
料噴射制御進化モジュールについては、時分割により複
数の個体を擬似的に並行的に作動させ、その期間の合計
での評価値を比較する。具体的には、例えば、図10に
示すように、10個の個体について、1分間ずつ制御を
行い、これを1サイクルとして、20サイクル繰り返
し、評価期間内の総走行距離を燃料消費量で割って燃
費、即ち、評価値を算出する。こうすることで、ギヤポ
ジションの違いや登坂角度による影響を、各個体でトー
タルとしてそろえられるため、各個体の特性を公平に評
価することができる。上記した燃費計算処理(ステップ
2−2)で得られた各個体の燃費(即ち、評価値)に基
づいて、それが最適な燃費特性か否かを評価し(ステッ
プ2−3)、評価の結果、最適な燃費が獲得できたか否
かを判断する(ステップ2−4)。そして、最適な燃費
が得られていた場合には最適化処理を終了し、得られて
いない場合には、進化型計算モジュールに入り(ステッ
プ2−5)、次世代の個体群を生成する。
【0012】ここで、進化型計算モジュールの幾つかの
例について説明する。 a.遺伝的アルゴリズム(GA) 図11は、進化型計算法として遺伝的アルゴリズムを用
いた場合の進化型計算モジュールの概略フローチャート
である。このモジュールでは、1世代の個体全ての評価
の終了後、好みの特性が得られなかった場合に、次世代
の個体群を生成する。スケーリング(ステップ1)につ
いては、個体群内の最大適応度と平均適応度の比が一定
となるように、適応度の線形変換を行う。選択(ステッ
プ2)については、使用者の評価値(適応度)に比例し
て確立的に選択するルーレット選択方式が採用され得
る。また、ランダムに選んだn個の個体の中で最良の評
価値を持つものを選択するトーナメント選択方式を用い
ることもできる。交叉(ステップ3)には1点交叉、2
点交叉、又は正規分布交叉等の手法がある。選択された
交叉の親が同一の固定であることも起こり得るが、これ
を放置すると、個体群としての多様性が失われる。この
ため、交叉に選択された親が同一の個体であった場合、
他の選択された個体と入れ換えをおこなって、可能限り
同じ個体の交叉を避ける。突然変異(ステップ4)につ
いては、個体の各遺伝子座について一定の確率で、ラン
ダムに値を変更する。そのほかにも正規分布に従う摂動
を加える方法も考えられる。異なる個体を交叉の親とし
て選択したにもかかららず、それらが遺伝的に見て全く
同一である場合には、交叉する親の両方について、通常
より高い確率で突然変異を生じさせる。また、上記の他
に、一度に一世代の全ての個体を置き換える「再生」と
呼ばれる世代交代の手法を用いることもできる。さら
に、厳密に世代交代を適用した場合、評価の高い個体を
破壊してしまう恐れがあるため、エリート(評価の最も
高い個体)を無条件に次世代に残す、エリート保存戦略
を合わせた用いることができる。
【0013】b.進化戦略(ES) 図12は、進化型計算法として進化戦略を用いた場合の
進化型計算モジュールの概略フローチャートである。こ
のモジュールでは、1世代の個体全ての評価の終了後、
好みの特性が得られなかった場合に、次世代の個体群を
生成する。選択(ステップ1)については、進化戦略の
種類により選択の仕方が異なるので、ここでは、代表的
な2種類の手法について説明する。(μ,λ)-ES と呼
ばれる進化戦略の場合、μ個の親個体から生成されたλ
個の子個体から、適応度の良いものから順にμ個を確定
的に選択する。(μ+λ)-ES と呼ばれる進化戦略の場
合、μ個の親個体とλ個の子個体とを合わせた個体群の
中から、適応度の良いものから順にμ個を確定的に選択
する。進化戦略には、上記の他に下記のような手法があ
り、これらを用いる場合には、これらの手法に合わせた
選択の仕方を行う。 ・(1,1)-ES:ランダムウォーク(RW) ・(1+1)-ES:ヒルクライミング(HC) ・(1,λ)-ES,(1+λ)-ES:近傍探索法 ・(μ+1)-ES:連続世代型多点探索法 交叉(ステップ2)については、正規分布交叉を用いる
が、パラメータごとに親の値を継承したり、中点や内分
点、外分点を子の値としても良い。突然変異(ステップ
3)については、各パラメータに対して正規分布に従う
摂動を加える。このとき、正規分布の分散はパラメータ
ごとに調整を行っても良いし、パラメータ間の相関を持
たせてもよい。以上説明した進化戦略(ES)は、各パ
ラメータを実数値のまま使用するため、遺伝的アルゴリ
ズムのような表現型から遺伝子型への変換が不要になる
という利点がある。また、正規分布交叉などの実数の連
続性を考慮した交叉手法を用いることで、遺伝的アルゴ
リズムにおいて良く用いられるバイナリコードやグレイ
コードを1点交叉や多点交叉させるものよりも、親の形
質を強く子の形質に反映させることができる。
【0014】c.進化的プログラミング(EP) 図13は、進化型計算法として進化的プログラミングを
用いた場合の進化型計算モジュールの概略フローチャー
トである。スケーリング(ステップ1)については、固
体数がμ個の場合、個摂動を加える前の個体と摂動を加
えた後の個体を合わせた2μ個の個体について、それぞ
れランダムに選んだq個の個体と比較し、勝っている数
をその個体の適応度とする。選択(ステップ2)は、生
成された個体群の中から適応度の良いものから順にμ個
を選択する。選択は確定的であるが、スケーリングが確
率的であるので、実質的には選択は確率的となる。以上
説明した進化的プログラミング(EP)は、各パラメー
タを実数値のまま使用するため、遺伝的アルゴリズムの
ような表現型から遺伝子型への変換が不要になるという
利点がある。また、交叉を用いないので、表現型に制約
がない。遺伝的アルゴリズムは進化戦略の様にパラメー
タをストリング状にする必要がなく、木構造などでも良
い。
【0015】上記した実施例では、最適化手法として進
化型計算を用いた例について説明してきたが、最適化処
理部に用いられる最適化手法はこれに限定されることな
く、様々な手法を用いることができる。以下に、進化型
計算以外の最適化手法の幾つかの例について説明してい
く。
【0016】1.近傍探索法 ここでは、近傍探索法の具体例として、シミュレーティ
ッド・アニーリング(SA)とタブーサーチ(TABU)とを組
み合わせた方法を図2における各最適化処理部に採用し
た例について説明する。図14は、SAとTABUとを組み合
わせた近傍探索法を用いた場合の制御全体の流れを示し
ている。始めに、予め決めた範囲内で初期パラメータ群
を生成し(ステップ1)、その初期パラメータ群を用い
て試乗(又は燃費計算)を行い(ステップ2)、その結
果に対する評価値を入力する(又は算出する)(ステッ
プ3)。そして、好みのドラビリ性及び加速性(又は最
適な燃費)が得られた否かを判断し(ステップ4)、得
られていない場合には近傍探索モジュールに入る(ステ
ップ5)。図15は、近傍探索モジュールの処理を示す
概略フローチャートである。始めに摂動解の評価が元解
の評価より高いか否かについて判断を行い(ステップ
1)、摂動解の評価が元解の評価より高い場合には、そ
の解が禁止領域(TABU)に属するか否かを判断し(ステッ
プ2)、TABUではない場合にはTABUリストに追加して、
摂動解を元解に移動するが(ステップ3)、最適化処理
の開始直後は、元解が存在しなく、TABUリストも空なの
で、初期パラメータ群の解が元解に設定され、TABUリス
トに追加され(ステップ3)、その後、温度が充分に低
いか否かが判断される(ステップ4)。シミュレーティ
ッド・アニーリングでは、温度が高い場合には状態遷移
も高い確率で行われ、温度が低い場合には状態遷移が行
われにくくなる温度スケジュールを予め設計しておき、
その温度スケジュールに従って探索を行うが、通常、検
索の探索域が初期状態は大域的に終盤では局所的になる
ように、即ち、初期状態では温度が高く、終盤に向けて
温度が除々に低くなるように温度スケジュールは設計さ
れる。従って、最適化処理の開始直後は温度は高いの
で、強制終了はされずに摂動解の生成が行われ(ステッ
プ5)、温度スケジュールに従って温度パラメータが更
新される(ステップ6)。摂動解の生成は、現在のパラ
メータ群の各成分に対して独立に、平均0、分散σ2
正規分布N(0,σ2 )に従う摂動を加えることで生成
される。σは、一定であるか、検索状況に応じて適応的
に変化するか、又は使用者が状況に応じて自由に設定す
る。摂動解が生成されると、その摂動解を用いて図14
に示す処理、即ち、試乗(又は燃費計算)(ステップ
2)及び評価(ステップ3)が行われ、その摂動解で好
みのドラビリ性又は最適な燃費が獲得されないと、再
び、近傍探索モジュールに入る(ステップ5)。近傍探
索モジュールでは、摂動解の評価が元解の評価より高い
か否かを判断し(ステップ1)、元解より高い場合に
は、その摂動解がTABUか否かを判断し(ステップ2)、
TABUでなければTABUリストに追加して、その摂動解を元
解に設定し(ステップ4)、温度が充分に低いか否かを
判断して(ステップ4)、充分に低ければ強制終了して
進化処理を終わらせ、温度が充分に低くなければ、新た
な摂動解を生成する。前記したステップ1の判断で、摂
動解の評価が元解の評価より低い場合には、温度に従っ
て確率的に摂動解を元解に設定する(ステップ6)。即
ち、温度が高ければ高い程、大域的に探索を行うので、
元解より評価の低い摂動解側にも移動するが、終盤にな
り温度が低くなると、局所的な探索を行うので元解より
評価の低い摂動解側へは移動しない。上記した処理を、
好みのドラビリ性及び加速性若しくは最適な燃費を獲得
するか、又は温度が充分に下がって強制終了させられる
まで繰り返し行う。これにより、大域的な探索から除々
に局所的な探索を行ってパラメータの最適値を探し出
す。 特に対話型最適化に、このシミュレーティッド・アニー
リングを用いる場合には、前回のパラメータ群の評価を
基準として今回のパラメータ群の評価がどれだけ良いか
悪いかを、相対評価値△Eとして入力するようにし、こ
れに基づいて、摂動解の移動を決める。尚、 上記した
実施例では、近傍探索法として、シミュレーティッド・
アニーリングとタブーサーチとを組み合わせた方法を例
に挙げたが、シミュレーティッド・アニーリングとタブ
ーサーチを単独で用いてもよいことは勿論である。
【0017】2.強化学習法 次に、最適化処理として強化学習法を用いた例を図16
に示す。図16は、強化学習モジュールの処理を概略的
に示すフローチャートであり、この強化学習モジュール
は、図9又は図14における進化型計算モジュール又は
近傍探索モジュールに代えて用いられる。この方法は、
始めに、環境から入力に対して、実行可能なルールを選
択する。次に実行するルールを確率的(強化学習のタイ
プにより異なる)に決定し、ルールに基づいてパラメー
タ群を出力する。パラメータ群を作動させた結果に基づ
いて報酬を与え、ルールを強化する。特に対話型最適化
にこれを用いる場合は、使用者による評価を報酬として
与える。尚、この強化学習法には経験強化型と環境同定
型とがあり、前者は報酬を重視するため、うまくいった
ルールほど使用される確率が高くなり、後者は最適政策
(入力に対して実行すべきルールを与える関数)を獲得
するために環境同定を重視するため、使用されないルー
ルほど使用される確率が高くなる。
【0018】3.学習アルゴリズム+進化型計算(又は
近傍探索法) 次に、最適化処理として学習アルゴリズムと進化型計算
との組み合わせを用いた例を図17に示す。 図17
は、学習+進化型計算モジュールの処理を概略的に示す
フローチャートであり、この学習+進化型計算モジュー
ルは、図9又は図14における進化型計算モジュール又
は近傍探索モジュールに代えて用いられる。この方法で
は、スロットル開度を入力情報とし、スロットル特性を
出力情報とした制御モジュールを構成するニューラル回
路網の結合度や、ファジィシステムのファジィルールを
パラメータ群として、進化型計算又は近傍探索手法を用
いて入出力関係の最適化を行う。
【0019】4.進化型計算+近傍探索法(切換型) 次に、最適化処理として進化型計算と近傍探索法とを切
換可能に組み合わせた方法を用いた例を図18に示す。
図18は、進化型計算+近傍探索切換型モジュールの処
理の概略を示すフローチャートであり、この進化型計算
+近傍探索切換型モジュールは、図9又は図14におけ
る進化型計算モジュール又は近傍探索モジュールに代え
て用いられる。この方法によれば、進化型計算で大域的
探索を行い、ある程度収束した段階で近傍段策法へ切り
換え、局所的探索を行うので、効率のよい最適化が可能
となる。
【0020】5.進化型計算+近傍探索法(複合型) 次に、最適化処理として進化型計算と近傍探索法とを複
合的に組み合わせた方法を用いた例を図19に示す。
図19は、学習+進化型計算複合型モジュールの概略フ
ローチャートであり、この学習+進化型計算複合型モジ
ュールは、図9又は図14における進化型計算モジュー
ル又は近傍探索モジュールに代えて用いられる。この方
法では、進化型計算の個体に対して近傍探索法による局
所的探索を行い、得られた局所解を個体として遺伝的ア
ルゴリズムを用いた進化を行うので、効率の良い最適化
が可能になる。 6.進化型計算+タブーサーチ 最後に、次に、最適化処理として進化型計算とタブサー
チとを組み合わせた方法を用いた例について簡単に言及
すると、このように、進化型計算とタブーサーチとを組
み合わせることにより、進化型計算が生成し、かつ、淘
汰した個体をタブリストに記録し、記録された個体の出
現を禁止することによって、同じ個体を何度も評価する
ことが無くなり、使用者に対する負担を減少させること
ができるようになる。
【0021】以上説明した各実施例のように、制御対象
が複数あり、各制御モジュールに対してそれぞれ最適化
を行う場合、進化させる制御モジュール毎に最適化処理
部が構築され得る。また、この場合の各最適化処理部の
評価方法は、上記した実施例の組み合わせに限定される
ことなく、対話型又は自律型の何れか一方だけを用いて
もよく、これらの組み合わせでもよい。また、このよう
に制御モジュールが複数あり、それぞれに対して最適化
モジュールを構築する場合、制御対象の関係にによって
は特性の変化が相互に影響し合うものもあり、特性の最
適化がトレードオフになることがある。具体的には、例
えば、クレーン車におけるエンジンとクレーンとは基本
的には、両者の動作特性が影響し合うことはないので、
エンジンの燃料噴射装置を制御対象とする制御モジュー
ルと、クレーンを制御対象とする制御モジュールとが同
じ制御装置内に構築されていても、協調させることなく
各制御モジュールを各々最適化することができる。しか
し、例えば、同一エンジンにおける燃料噴射装置と電子
スロットル装置とを制御対象とし、前者の制御モジュー
ルを燃費が向上するように最適化し、後者の制御モジュ
ールをレスポンスが向上するように最適化しようとする
と、燃費が良くなるとレスポンスが悪くなり、レスポン
スが良くなると燃費が悪くなる可能性がある。このよう
な場合には、複数の制御モジュール間での最適化処理を
協調させる。具体的には、全ての制御モジュールの最適
化モジュールに自律型最適化方法又は対話型最適化方法
の何れか一方を用いている場合には、 ・一つの制御モジュールを最適化した後に、獲得した特
性を向上又は維持するように他の制御モジュールの最適
化を行うことで、一つの制御対象の最適な特性の範囲内
で他の制御対象の特性を最適化させることができるよう
にするか、又は、 ・複数の制御モジュールを、お互いに獲得した特性を向
上又は維持するように一定間隔ごとに最適化すること
で、各制御モジュールの最適化の方向性を制限して短時
間で複数の制御対象の特性を向上させることができるよ
うにするか、又は、 ・一つの制御モジュールの最適化中に、その制御モジュ
ールが獲得した特性を向上又は維持するように、他の制
御モジュールの最適化を並列的に行うことで、一つの制
御対象の特性を向上させながら、他の制御対象の適切な
特性が得られるようにするか、又は、 ・複数の制御モジュールを、お互いの獲得した特性を向
上又は維持するように並列的に最適化することで、各制
御モジュールの最適化の方向性を制限して短時間で複数
の制御対象の特性を向上させることができるようにす
る。また、複数の制御モジュールの最適化モジュールに
自律型最適化方法と対話型最適方法との両方を組み合わ
せて用いる場合には、 ・対話型最適方法を用いた最適化制御モジュールで、あ
る制御モジュールを最適化した後に、獲得した特性を向
上又は維持するように、自律型最適方法を用いた最適化
制御モジュールで、他の制御モジュールの最適化を行う
ことで、対話型最適化方法で得られた制御対象の最適な
特性の範囲内で他の制御対象の特性を最適化させること
ができるようにするか、又は、 ・自律型最適方法を用いた最適化制御モジュールで、あ
る制御モジュールを最適化した後に、獲得した特性を向
上又は維持するように、対話型最適方法を用いた最適化
制御モジュールで、他の制御モジュールの最適化を行う
ことで、自律型最適化方法で得られた制御対象の最適な
特性の範囲内で他の制御対象の特性を最適化させること
ができるようにするか、又は、 ・対話型最適方法を用いた最適化制御モジュールと、自
律型最適化方法を用いた最適化制御モジュールとを、お
互いに獲得した特性を向上又は維持するように一定間隔
ごとに繰り返すことで、各制御モジュールの最適化の方
向性を制限して短時間で複数の制御対象の特性を向上さ
せることができるようにするか、又は、 ・対話型最適方法を用いた最適化制御モジュールでの最
適化処理中に、獲得した特性を向上又は維持するように
自律型最適化方法を用いた最適化制御モジュールでの最
適化処理を並列的に行うことで、対話型最適化方法で一
つの制御対象の特性を向上させながら、自律型最適化方
法で他の制御対象の適切な特性が得られるようにする
か、又は、 ・自律型最適方法を用いた最適化制御モジュールでの最
適化処理中に、獲得した特性を向上又は維持するように
対話型最適化方法を用いた最適化制御モジュールでの最
適化処理を並列的に行うことで、自律型最適化方法で一
つの制御対象の特性を向上させながら、対話型最適化方
法で他の制御対象の適切な特性が得られるようにする
か、又は、 ・複数の制御モジュールを、お互いの獲得した特性を向
上又は維持するように並列的に最適化することで、各制
御モジュールの最適化の方向性を制限して短時間で複数
の制御対象の特性を向上させることができるようにす
る。 上記のような方法で、複数の制御モジュールの最適化を
協調させることで、制御モジュール間で最適化がトレー
ドオフになることはなくなり、複数の制御モジュールを
備えている場合でも、相互に協調させて短時間で最適化
させることができるようになる。尚、相互に協調させる
ことはできないが、複数の制御モジュールを独立して並
列的に最適化処理を行ってもよく、このように、独立し
て並列的に処理を行うと、最適化の多様性が拡大し、創
発的効果を期待することができる。
【0022】以上説明した実施例では、所定の入力情報
に基づいて制御対象に対する操作量を決定する基本制御
モジュール(具体的には、例えば、図2における電子ス
ロットル制御モジュール)、又は所定の入力情報に基づ
いて制御対象の操作量に対する補正率を決定する補正用
制御モジュール(具体的には、例えば、図2における変
速比補正用モジュール又は、燃料噴射量補正用モジュー
ル)の制御パラメータから直接、個体等の初期パラメー
タ群を生成し、最適化手法で制御パラメータを最適化
し、基本制御モジュール又は補正用制御モジュールの制
御パラメータを最適化された制御パラメータに次々に更
新していく総合特性最適化装置について説明している
が、本発明に係る総合特性最適化装置は、上記した実施
例に限定されることなく、通常制御用制御モジュールの
制御パラメータを直接最適化させる方法であれば任意の
方法でよいことは勿論であり、例えば、 a.通常制御用制御モジュールが基本制御モジュールの
出力に対する補正量を出力する補正用制御モジュールで
ある場合には、通常制御用制御モジュール(補正用制御
モジュール)と同等の制御パラメータを持つ最適化用制
御モジュールを設け、該最適化用制御モジュールにおけ
る制御パラメータを最適化させた後に、通常制御用制御
モジュール(補正用制御モジュール)の制御パラメータ
を最適化された制御パラメータに更新するような方法で
もよく(図20参照)、 b.通常制御用制御モジュールが基本制御モジュールの
出力に対する補正量を出力する補正用制御モジュールで
あり、さらに、学習用モジュールと実行用モジュールと
を備えている場合には、通常制御用制御モジュール(補
正用制御モジュール)と同等の制御パラメータを持つ最
適化用制御モジュールを設け、該最適化用制御モジュー
ルにおける制御パラメータを最適化させた後に、通常制
御用制御モジュール(補正用制御モジュール)における
学習用モジュールに最適化された制御パラメータを学習
させ、学習用モジュールの学習が終了した後に、学習用
モジュールと実行用モジュールとを入れ換えるような方
法でもよく(図21参照)、 c.通常制御用制御モジュールの制御パラメータの初期
値を予め決めておき、その初期値の補正量又は補正率を
最適化手法を用いて最適化するよう構成してもよく(図
22参照)、 d.通常制御用制御モジュールとして線形関数を用いて
いる場合には、所定の入力情報に基づいて通常制御用制
御モジュールの制御パラメータを出力するよう構成され
た最適化用制御モジュールを設け、この最適化用制御モ
ジュールを最適化させることにより制御パラメータを最
適化させる方法でもよい(図23参照)。 尚、上記方法dの場合、最適化用モジュールはどのよう
に構築されていてもよいが、例えば、最適化用モジュー
ルが、所定の入力情報に基づいて通常制御用制御モジュ
ールの制御パラメータ値を出力するニューラル回路網で
構築されている場合には、その結合係数若しくはその入
出力関係が最適化され得、又、前記最適化用モジュール
がファジィ推論で構築されている場合には、そのルール
が最適化され得る。尚、上記方法c及びdにおける通常
制御用制御モジュールは、基本制御モジュールでも、補
正用制御モジュールでもよい。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る総合
特性最適化装置は、所定の入力情報に基づいて制御対象
の操作量に関連する出力を決定する通常制御用制御モジ
ュールを備えた通常制御部と、前記通常制御用制御モジ
ュールの制御パラメータをヒューリスティックスを用い
た最適化手法を用いて直接最適化する最適化処理部と最
適化された特性を単時間で制御対象に反映させることが
できるようになるという効果をそうする。また、従来の
通常制御用制御モジュールにおける入出力関係を最適化
させる最適化装置では、最適化された入出力関係を通常
制御用制御モジュールに反映させるために通常制御用制
御モジュールにおける学習が必須であったが、本発明に
係る総合特性最適化装置は、通常制御用制御モジュール
の制御パラメータを直接最適化するので、最適化させた
制御パラメータを通常制御用制御モジュールに反映させ
るのに学習が必須ではなくなり、学習を行わない場合に
は、演算が簡単になり、また、メモリ量も最低限に抑え
られるという効果を奏する。また、本発明の請求項17
に係る総合特性最適化装置によれば、電子スロットルを
制御対象とする時に、前記制御モジュールの入力情報と
操作量とをスロットルレバー操作量及び吸入空気量変化
手段の操作量とし、該制御モジュールを最適化させるの
で、リーンスパイクを減少させて、燃費、排ガス性能を
向上させることができるようになり、また、使用者の好
みに応じて車両の運転特性を変化させることができるよ
うになるという効果を奏する。さらに、本発明の請求項
18に係る総合特性最適化装置によれば、前記制御モジ
ュールが、スロットルレバー操作量に対する吸入空気量
変化手段の操作量の静特性に関する情報を有し、前記最
適化手法で前記静特性に関する情報を最適化するので、
定常走行時の運転特性を最適化することができるように
なるという効果を奏する。さらにまた、本発明の請求項
19に係る総合特性最適化装置によれば、前記制御モジ
ュールが、スロットルレバー操作量に対する吸入空気量
変化手段の操作量の動特性に関する情報を、スロットル
入力に対して一時遅れ定数及び/又は加速補正係数を加
えるアルゴリズムとして有し、前記最適化手法で前記一
時遅れ定数及び/又は加速補正係数を変化させることで
動特性に関する情報を最適化するので、車両の過渡運動
特性を最適化することができるようになるという効果を
奏する。また、本発明の請求項25に係る総合特性最適
化装置によれば、電子制御燃料噴射装置を制御対象とす
る時に、前記制御モジュールを、所定の入力情報に基づ
いて前記噴射装置における燃料噴射量を出力するように
構築し、該制御モジュールを最適化させるので、エンジ
ン性能、燃費性能及び排ガス性能等を最適化することが
できるようになる。さらに、本発明の請求項26に係る
総合特性最適化装置によれば、無段変速機を制御対象と
する時に、前記制御モジュールの入出力情報を、スロッ
トルレバー操作量と無段変速機における変速比として構
築し、該制御モジュールを最適化するので、トルク出力
及び燃費性能等を最適化することが可能になる。また、
本発明の請求項27に係る総合特性最適化装置によれ
ば、無段変速機を制御対象とする時に、前記制御モジュ
ールの入出力情報を、スロットルレバー操作量及び無段
変速機における変速速度として構築し、該制御モジュー
ルを最適化するので、車両の加速フィーリングを最適化
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 総合特性最適化装置を構成する制御装置10
とエンジン1との関係を示す概略図である。
【図2】 制御装置10の概略ブロック図である。
【図3】 電子スロットル制御モジュールの概略ブロッ
ク図である。
【図4】 幾つかのスロットルの静特性の例を示すグラ
フである。
【図5】 幾つかのスロットルの動特性の例を示すグラ
フである。
【図6】 電子スロットル制御モジュールにおける制御
パラメータのコーディング例を示す図である。
【図7】 燃料噴射装置制御モジュールの概略ブロック
図である。
【図8】 (a)は燃料噴射量補正用モジュールを構成
するニューラル回路網の概略図であり、(b)は燃料噴
射用制御モジュールの制御パラメータのコーディング例
を示す図である。
【図9】 制御装置10全体の最適化処理の流れを示す
フローチャートである。
【図10】 時分割で各個体を評価する場合の分割方法
の一例を示す図である。
【図11】 進化型計算法として遺伝的アルゴリズムを
用いた場合の進化型計算モジュールの概略フローチャー
トである。
【図12】 進化型計算法として進化戦略を用いた場合
の進化型計算モジュールの概略フローチャートである。
【図13】 進化型計算法として進化的プログラミング
を用いた場合の進化型計算モジュールの概略フローチャ
ートである。
【図14】 シミュレーティッド・アニーリングとタブ
ーサーチとを組み合わせた近傍探索法を用いた場合の制
御全体の流れを示している。
【図15】 近傍探索モジュールの処理を示す概略フロ
ーチャートである。
【図16】 強化学習モジュールの処理を概略的に示す
フローチャートである。
【図17】 学習+進化型計算モジュールの処理を概略
的に示すフローチャートである。
【図18】 進化型計算+近傍探索切換型モジュールの
処理の概略を示すフローチャートである。
【図19】 学習+進化型計算複合型モジュールの概略
フローチャートである。
【図20】 総合特性最適化装置の別の実施例を示す図
である。
【図21】 総合特性最適化装置のさらに別の実施例を
示す図である。
【図22】 総合特性最適化装置のさらに別の実施例を
示す図である。
【図23】 総合特性最適化装置のさらに別の実施例を
示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06F 15/18 550 G06F 15/18 550E

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の入力情報に基づいて制御対象の操作
    量に関連する出力を決定する通常制御用制御モジュール
    を備えた通常制御部と、 前記通常制御用制御モジュールの制御パラメータをヒュ
    ーリスティックスを用いた最適化手法を用いて直接最適
    化する最適化処理部とを有することを特徴とする総合特
    性最適化装置。
  2. 【請求項2】前記最適化処理部が、最適化手法に関する
    演算を行う最適化演算部と、 予め設定された評価基準に基づいて最適化処理に関する
    評価を行う自律型評価部とを備え、 前記最適化処理部が、最適化演算部で得られた制御パラ
    メータを通常制御用制御モジュールに用いて実際に制御
    を行い、その結果を前記評価部で評価しながら最適化を
    進めることを特徴とする請求項1に記載の総合特性最適
    化装置。
  3. 【請求項3】前記最適化処理部が、最適化手法に関する
    演算を行う最適化演算部と、 最適化処理に関する使用者意志に基づく評価を入力する
    手段とを備え、 前記最適化処理部が、最適化演算部で得られた制御パラ
    メータを通常制御用制御モジュールに用いて実際に制御
    を行い、その結果を前記評価部で評価しながら最適化を
    進めることを特徴とする請求項1に記載の総合特性最適
    化装置。
  4. 【請求項4】前記最適化処理部が、最適化手法に関する
    演算を行う最適化演算部と、 所定の入力情報に基づいて前記通常制御用制御モジュー
    ルの制御パラメータ値を出力する最適化用モジュール
    と、 予め設定された評価基準に基づいて最適化処理に関する
    評価を行う自律型評価部とを備え、 前記最適化処理部が、最適化用モジュールで得られた制
    御パラメータを通常制御用制御モジュールに用いて実際
    に制御を行い、その結果を前記評価部で評価しながら、
    最適化用モジュールで最適な制御パラメータが得られる
    ように前記最適化用モジュールの最適化を進めることを
    特徴とする請求項1に記載の総合特性最適化装置。
  5. 【請求項5】前記最適化処理部が、最適化手法に関する
    演算を行う最適化演算部と、 所定の入力情報に基づいて前記通常制御用制御モジュー
    ルの制御パラメータ値を出力する最適化用モジュール
    と、 最適化処理に関する使用者意志に基づく評価を入力する
    手段とを備え、 前記最適化処理部が、最適化用モジュールで得られた制
    御パラメータを通常制御用制御モジュールに用いて実際
    に制御を行い、その結果を前記評価部で評価しながら、
    最適化用モジュールで最適な制御パラメータが得られる
    ように前記最適化用モジュールの最適化を進めることを
    特徴とする請求項1に記載の総合特性最適化装置。
  6. 【請求項6】前記通常制御用制御モジュールが、その制
    御パラメータの少なくとも一部を変更した時に、その変
    更が他の制御パラメータへ与える影響度を予測できるア
    ルゴリズムを用いて構築されていることを特徴とする請
    求項1〜5の何れか一項に記載の総合特性最適化装置。
  7. 【請求項7】前記通常制御用制御モジュールが、その制
    御パラメータの少なくとも一部を変更した時に、その変
    更が制御モジュールの出力へ与える影響度を予測できる
    アルゴリズムを用いて構築されていることを特徴とする
    請求項1〜5の何れか一項に記載の総合特性最適化装
    置。
  8. 【請求項8】前記通常制御用制御モジュールの入出力が
    線形であることを特徴とする請求項6又は7に記載の総
    合特性最適化装置。
  9. 【請求項9】前記最適化演算部が、進化型計算法、近傍
    探索法、及び/又は強化学習法を用いて最適化に関する
    演算を行うように構成されていることを特徴とする請求
    項1〜8の何れか一項に記載の総合特性最適化装置。
  10. 【請求項10】前記最適化演算部が、進化型計算法又は
    近傍探索法を用いて最適化に関する演算を行うように構
    成され、 前記最適化用モジュールが、学習アルゴリズム又はファ
    ジィ推論に基づいて構成されていることを特徴とする請
    求項5〜8の何れか一項に記載の総合特性最適化装置。
  11. 【請求項11】前記最適化演算部が、進化型計算法と近
    傍探索法との組み合わせを用いて最適化に関する演算を
    行うように構成されていることを特徴とする請求項1〜
    8の何れか一項に記載の総合特性最適化装置。
  12. 【請求項12】前記通常制御用制御モジュールが、所定
    の入力情報に基づいて制御対象の操作量を出力する制御
    モジュールであることを特徴とする請求項1〜11の何
    れか一項に記載の総合特性最適化装置。
  13. 【請求項13】前記通常制御用制御モジュールが、使用
    者操作量を入力情報とし、制御対象の操作量を出力する
    ことを特徴とする請求項12に記載の総合特性最適化装
    置。
  14. 【請求項14】前記制御対象が、最終制御対象の性能を
    コントロールする手段であることを特徴とする請求項1
    1又は12に記載の総合特性最適化装置。
  15. 【請求項15】前記最終制御対象が、原動機、電動機、
    又はそれらの組み合わせであることを特徴とする請求項
    14に記載の総合特性最適化装置。
  16. 【請求項16】前記原動機、電動機、又はそれらの組み
    合わせが車両に搭載されていることを特徴とする請求項
    15に記載の総合特性最適化装置。
  17. 【請求項17】前記最終制御対象の性能をコントロール
    する手段が電子スロットルであり、 前記通常制御用制御モジュールが、スロットルレバー操
    作量を入力情報とし、吸入空気量変化手段の操作量を出
    力とすることを特徴とする請求項14〜16の何れか一
    項に記載の総合特性最適化装置。
  18. 【請求項18】前記通常制御用制御モジュールが、スロ
    ットルレバーの操作量に対する吸入空気量変化手段の操
    作量の静特性に関する制御パラメータを用いるように構
    成され、 前記最適化処理部が前記静特性に関する制御パラメータ
    の最適化処理を行うことを特徴とする請求項17に記載
    の総合特性最適化装置。
  19. 【請求項19】前記通常制御用制御モジュールが、スロ
    ットルレバーの操作量に対する吸入空気量変化手段の操
    作量の動特性に関する制御パラメータを、スロットル入
    力に対して加えられる一次遅れ定数及び/又は加速補正
    係数として用いるように構成され、 前記最適化処理部が前記動特性に関する制御パラメータ
    の最適化処理を行うことを特徴とする請求項17又は1
    8に記載の総合特性最適化装置。
  20. 【請求項20】前記通常制御部が、 所定の入力情報に基づいて制御対象の基本操作量を出力
    する基本制御モジュールと、 前記基本制御モジュールの基本操作量に対する補正量を
    出力する補正用制御モジュールとを備え、 前記補正用制御モジュールが前記通常制御用制御モジュ
    ールであることを特徴とする請求項1〜11の何れか一
    項に記載の総合特性最適化装置。
  21. 【請求項21】前記通常制御部が、 所定の入力情報に基づいて制御対象の基本操作量を出力
    する基本制御モジュールと、 前記基本制御モジュールの基本操作量に対する補正率を
    出力する補正用制御モジュールとを備え、 前記補正用制御モジュールが前記通常制御用制御モジュ
    ールであることを特徴とする請求項1〜11の何れか一
    項に記載の総合特性最適化装置。
  22. 【請求項22】前記制御対象が、最終制御対象の性能を
    コントロールする手段であることを特徴とする請求項2
    1又は22に記載の総合特性最適化装置。
  23. 【請求項23】前記最終制御対象が、原動機、電動機、
    又はそれらの組み合わせであることを特徴とする請求項
    22に記載の総合特性最適化装置。
  24. 【請求項24】前記原動機、電動機、又はそれらの組み
    合わせが車両に搭載されていることを特徴とする請求項
    23に記載の総合特性最適化装置。
  25. 【請求項25】前記最終制御対象の性能をコントロール
    する手段が、電子制御燃料噴射装置であり、 前記基本制御モジュールが所定の入力情報に基づいて前
    記噴射装置への基本燃料噴射量を出力するように構成さ
    れ、 前記補正用制御モジュールが、所定の入力情報に基づい
    て前記基本燃料噴射量に対する補正量又は補正率を出力
    するように構成されていることを特徴とする請求項21
    〜24の何れか一項に記載の総合特性最適化装置。
  26. 【請求項26】前記最終制御対象の性能をコントロール
    する手段が、無段変速機であり、 前記基本制御モジュールが所定の入力情報に基づいて前
    記無段変速機への基本変速比を出力するように構成さ
    れ、 前記補正用制御モジュールが、所定の入力情報に基づい
    て前記基本変速比に対する補正量又は補正率を出力する
    ように構成されていることを特徴とする請求項21〜2
    4の何れか一項に記載の総合特性最適化装置。
  27. 【請求項27】前記最終制御対象の性能をコントロール
    する手段が、無段変速機であり、 前記基本制御モジュールが所定の入力情報に基づいて前
    記無段変速機への基本変速速度を出力するように構成さ
    れ、 前記補正用制御モジュールが、所定の入力情報に基づい
    て前記基本変速速度に対する補正量又は補正率を出力す
    るように構成されていることを特徴とする請求項21〜
    24の何れか一項に記載の総合特性最適化装置。
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