JP2000246094A - 吸着用プラスチック発泡体及びその製造方法 - Google Patents

吸着用プラスチック発泡体及びその製造方法

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JP2000246094A
JP2000246094A JP11052206A JP5220699A JP2000246094A JP 2000246094 A JP2000246094 A JP 2000246094A JP 11052206 A JP11052206 A JP 11052206A JP 5220699 A JP5220699 A JP 5220699A JP 2000246094 A JP2000246094 A JP 2000246094A
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adsorption
charcoal
plastic foam
plastic
foam
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JP11052206A
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Shigeo Yokoi
重夫 横井
Susumu Taguchi
進 田口
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NAGANO NOBAFUOOMU KK
NISHI NIPPON NOBAFUOOMU KK
Hinomaru Carbotechno Co Ltd
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NAGANO NOBAFUOOMU KK
NISHI NIPPON NOBAFUOOMU KK
Hinomaru Carbotechno Co Ltd
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  • Molding Of Porous Articles (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造が容易で再生可能であり、しかも吸着性
能及び微生物固定化・増殖促進能に優れ、適切な強度及
び衝撃吸収性能を有する吸着用プラスチック発泡体を提
供すること。 【解決手段】 粉末木炭が配合されており、気泡を含ん
だプラスチックで構成される吸着用プラスチック発泡体
を作成する。この吸着用プラスチック発泡体には粉末木
炭が配合されているため、木炭の吸着性により微生物の
固定化担体として、また汚染物質の吸着体として有用で
ある。粉末木炭としては、白炭の一種である備長炭の粉
末が用いられる。粉末木炭の配合量は、プラスチック1
00重量部に対して1重量部以上40重量部以下程度と
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、活性汚泥処理用の
微生物固定化担体、ゴミ消却場や工場等において発生す
る有機物質、環境ホルモン等の吸着体、水槽や浴槽等の
水の浄化用吸着体ならびに気体雰囲気中の臭気物質等の
汚染物質の吸着体として有用なプラスチック発泡体に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、活性汚泥処理における生物学的処
理工程で、微生物を効率よく増殖させて反応槽を減容化
するため、結合固定化担体として活性炭、砂、アンスラ
サイト、ゼオライト、不織布、合成樹脂、スラグ等が利
用されている。これら固定化担体としては、微生物を吸
着・固定化して良好に増殖させることができ、しかも再
生が容易で、適切な強度を有し取り扱いやすいものが望
ましい。例えば活性炭は、微生物の吸着能に優れるもの
の、一旦吸着した微生物は強固に結合して脱離し難いの
で再生が困難であり、さらに脆い材質のため壊れやす
く、このことも再利用が困難な原因となる。その他の担
体は概して、強度と再生能に優れていても、微生物との
吸着能及び増殖促進能に劣る場合が多い。
【0003】木炭は、微生物の吸着能に優れ、しかも吸
着後の微生物との結合が比較的緩やかであるため、洗浄
によって容易に再生することができる。そして表面に酸
素及び灰分を多く含み、微生物が増殖しやすい多孔性の
構造となっているためその受入面積が広い。木炭はこの
ような利点を有するのであるが、材質が脆いので取り扱
いにくいうえ、加圧により壊れやすいために回収や洗浄
等による再生が行ない難い。
【0004】さらに木炭は、物質の吸着能に優れるがゆ
えに、微生物を固定化するだけでなく、液体中・気体中
を問わず種々の汚染物質の吸着体として利用できる。し
かも吸着した汚染物質を、洗浄や通気によって容易に脱
離するため再生が容易であり、従ってその寿命が長いと
いう利点を有している。ところが木炭そのままでは、使
用場所によっては周囲を黒色に汚染してしまい、梱包等
の必要が生じるという不利益がある。また、脆い材質で
あるので、使用環境によっては水圧により崩壊したり、
洗浄・通風時等の取扱中や運搬中に付される圧力や衝撃
によって砕けてしまうことがある。
【0005】従って、微生物の固定化担体や汚染物質の
吸着体としての木炭の利用は、極めて限定されたものに
なっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した問題
に鑑みてなされたものであり、製造が容易で再生可能で
あり、しかも吸着性能及び微生物固定化・増殖促進能に
優れ、適切な強度及び衝撃吸収性能を有する吸着用プラ
スチック発泡体を提供することをその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した問題を解決する
ためになされた本発明は、粉末木炭が配合されており、
気泡を含んだプラスチックで構成される吸着用プラスチ
ック発泡体である(請求項1)。
【0008】この発明のプラスチック発泡体は、粉末木
炭が配合されているので微生物を吸着してこれを固定化
させ、増殖の場を提供することができる。さらには、液
体中・気体中を問わず種々の汚染物質を良好に吸着し、
生物体に有害な物質や不快な臭気等の拡散を抑制するこ
とができる。その上、木炭表面に吸着された微生物や汚
染物質は、洗浄、通気等によって容易に再生できる。し
かも、粉末木炭を分散させる基材としてプラスチックを
用いているので強度に優れ、適用範囲が広い。そして、
この吸着用プラスチック発泡体のプラスチックは、気泡
を含んでいるので衝撃吸収性能にも優れ、さらに表面積
が大きいため雰囲気である液体または気体と粉末木炭と
の接触の場を多く提供することができ、目的対象物の吸
着能が高くなる。
【0009】この発明において、木炭粉末の配合量はプ
ラスチック100重量部に対して1重量部以上40重量
部以下が好ましい(請求項2)。これにより、吸着用プ
ラスチック発泡体の成形性を損なうことなく、好適な吸
着能を付することができる。
【0010】この発明において、吸着用プラスチック発
泡体に含まれる気泡は連続気泡が好ましい(請求項
3)。連続気泡とすることにより、雰囲気である液体や
気体が吸着用プラスチック発泡体の内部まで侵入するこ
とができ、係る雰囲気と粉末木炭との接触の場をより多
く提供することができるので、吸着による効果をより高
めることができる。
【0011】この発明において、気泡を含んだプラスチ
ックの発泡倍率は、10倍以上40倍以下が好ましい
(請求項4)。これにより適度な衝撃吸収性能と柔軟性
とを維持しつつ、雰囲気と粉末木炭との接触の場をより
多く提供することができるので、吸着による効果をより
高めることができる。
【0012】この発明において用いられる粉末木炭とし
ては、吸着性に優れる白炭の粉末が好ましく(請求項
5)、その中でも特にウバメガシを原料とする白炭の粉
末を用いるのが好ましい(請求項6)。また、赤松を原
料とする木炭の粉末も優れた吸着性を有し、この発明に
て用いられる粉末木炭として好ましいものである(請求
項7)。
【0013】この吸着用プラスチック発泡体は、粉末木
炭が混合された溶融プラスチックコンパウンドを口金か
ら連続的に押し出して発泡させ、気泡の内壁に粉末木炭
の一部を露出させることにより製造される(請求項
8)。これにより、雰囲気である液体または気体と、プ
ラスチック発泡体に含まれる粉末木炭との接触の場を多
く提供することができるようになる。また、この方法に
よれば、通常のプラスチック発泡体の製造とほとんど変
わることなく容易に製造することが可能となり、製造を
困難とする木炭粉末の水中への分散工程を含まず、また
界面活性剤を配合する必要も生じない。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳説
する。
【0015】本発明の吸着用プラスチック発泡体は気泡
を含んだプラスチックで構成されており、プラスチック
中には粉末木炭が分散している。
【0016】粉末木炭は、木炭を粉砕して粉末状とした
ものが用いられる。粉砕は、粉砕機等の既知の手段を用
いることにより行うことができる。粉末木炭の粒径は特
には限定されないが、平均で10マイクロメーター以上
100マイクロメーター以下のものが好適に用いられ
る。粒径が上記範囲未満であると、嵩高となってプラス
チックへの練り混みが困難となってしまうことがある。
逆に粒径が上記範囲を超えると、分散効率が低下して吸
着性能を損ねてしまうことがある。
【0017】ここで木炭とは、木材の熱分解後の固体残
渣のことであり、無定形炭素の一種である。木炭には、
炭窯で造られた黒炭及び白炭、乾留でできた乾留炭、木
材の不完全燃焼でできた消炭等が含まれる。木炭は吸着
性に優れるため活性汚泥に含まれる微生物を吸着・固定
化し、しかもその増殖を効率よく行なう場を提供するこ
とができる。従って、活性汚泥処理によるBOD、SS
(懸濁固形物)の低減等の浄水効果を向上させることが
できる。また、汚染物質すなわち、有機物質(例えば、
メタン、エチレン、アンモニア、トリメチルアミン、メ
チルメルカプタン、アセトアルデヒド、硫化水素、スチ
レン等、さらにダイオキシン、フタル酸エステル類等の
いわゆる環境ホルモン)、界面活性剤、色素、重金属等
の無機物質、及びその他の臭気物質、ならびに気体中の
VOC(揮発性有機化合物)や余分な水分を吸着するこ
とができる。そして、プラスチック発泡体は吸着された
物質と緩やかに結合しているので、水や低級アルコール
等の有機溶媒を用いた洗浄によって容易に脱離させるこ
とができる。また気体中では、換気や移動等による汚染
物質の雰囲気中の濃度低下に伴い、吸着された物質を放
出し、必要に応じて強制通風して吸着した物質を放出さ
せることもできる。このように木炭は吸着と脱離を繰り
返すことができるため、単に吸着性のみに優れる活性炭
とは異なり、長期間にわたりその効果を有している。本
発明の吸着用プラスチック発泡体には、前述のように粉
末木炭が配合されているため、活性汚泥処理における微
生物の固定化担体として水質浄化効果を向上させたり、
汚染物質を吸着して環境改善、消臭、除湿等の効果を奏
することができ、しかもかような吸着に伴う効果を長期
間維持することができる。
【0018】この吸着用プラスチック発泡体では、粉末
木炭として備長炭の粉末を用いることが好ましい。備長
炭はウバメガシ(姥女樫)を原料として製炭された南部
(和歌山県地方)等で産出される良質の木炭であり、白
炭の一種である。一般に白炭は、黒炭等よりも炭素含有
量が高く酸素や水素の含有量が低いので、黒炭等に比べ
て吸着性が高い。特にウバメガシを原料とした白炭は、
吸着性に優れる。従って、本吸着用プラスチック発泡体
ではウバメガシを原料とした白炭の一種である備長炭を
用いると、汚染物質の吸着による環境改善、消臭、除湿
等の効果がより高められる。また、赤松を原料とする木
炭の粉末を用いても、優れた汚染物質の吸着による環境
改善、消臭、除湿等の効果を達成することができる。な
お、活性汚泥処理における微生物の固定化・増殖促進を
目的として用いられる場合、固定化される微生物の性質
(好気性・嫌気性等)に応じて適切な木炭を選択するこ
とが好ましい。
【0019】この吸着用プラスチック発泡体において、
粉末木炭の配合量はプラスチック100重量部に対して
1重量部以上40重量部以下が好ましく、5重量部以上
30重量部以下が特に好ましい。粉末木炭の配合量が上
記範囲未満であると、吸着に伴う上記効果が充分ではな
くなってしまうことがある。逆に粉末木炭の配合量が上
記範囲を越えると、吸着用プラスチック発泡体の成形性
が低下してしまうことがある。
【0020】この吸着用プラスチック発泡体に用いられ
るプラスチックの種類は特に限定されるものではない
が、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、エチレンビニルアルコール樹脂、ポリビニルアルコ
ール等を用いることができる。なかでも、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系プラスチック
が、有毒ガスを発生させることなく焼却処分できるので
好ましい。また、使用中に吸着用プラスチック発泡体に
対してかなりの圧力負荷があることが予測される用途の
場合、相応の強度を有するプラスチックを用いることで
適切に対応するとよい。例えばポリエチレンを用いる場
合、通常のポリエチレンにメタロセン触媒にて重合され
たポリエチレン(以下「メタロセンポリエチレン」とも
いう)をブレンドして用いればよい。これにより、吸着
用プラスチック発泡体の強度を高めることができる。メ
タロセンポリエチレンの配合量は、プラスチック総量1
00重量部に対して5重量部以上60重量部以下が好ま
しい。メタロセンポリエチレンの配合量が上記範囲未満
であると、強度向上の効果が充分でなくなってしまうこ
とがある。逆に、メタロセンポリエチレンの配合量が上
記範囲を越えると、発泡が困難となってしまうことがあ
る。
【0021】この吸着用プラスチック発泡体は、気泡を
含むことにより衝撃吸収性能が高められ、また、表面積
が増して雰囲気と粉末木炭との接触の場をより多く提供
することができる。気泡は連続気泡であっても独立気泡
であってもかまわないが、連続気泡が好ましい。連続気
泡とすることにより、雰囲気である液体や気体が吸着用
プラスチック発泡体の内部まで侵入することができ、粉
末木炭との接触の場をより多く提供することができるの
で、吸着に伴う効果をより高めることができる。
【0022】この吸着用プラスチック発泡体の発泡倍率
(気泡が存在する場合の密度に対する気泡が存在しない
場合の密度の比)は、10倍以上40倍以下が好まし
く、10倍以上30倍以下が特に好ましい。発泡倍率が
前記範囲未満であると、吸着用プラスチック発泡体の衝
撃吸収性能及び吸着に伴う効果が不充分となってしまう
ことがある。逆に発泡倍率が前記範囲を超えると、吸着
用プラスチック発泡体の強度が弱くなってしまうことが
ある。
【0023】気泡は、一般的には発泡剤を発泡させるこ
とにより形成される。用いられる発泡剤は低沸点型の発
泡剤でも、熱分解型の発泡剤でもよい。特に低沸点型の
発泡剤を用いれば、発泡が瞬時に完了して量産に適する
ので好ましい。低沸点型の発泡剤としては、例えばプロ
パンやブタンやペンタン等の脂肪族炭化水素類、塩化メ
チレンや塩化メチル等の塩素化脂肪族炭化水素類、フレ
オン、窒素や二酸化炭素等の無機ガス等が挙げられる。
なお、熱分解型の発泡剤としては、例えば重曹、重曹と
酸等の無機物の混合物、アゾ化合物やニトロソ化合物や
トリアゾール化合物等の有機化学物質等が挙げられる。
【0024】この吸着用プラスチック発泡体に用いられ
るプラスチックには、上記した発泡剤の他、着色剤、発
泡助剤、安定剤、可塑剤、耐候剤、劣化防止剤、加工助
剤等が必要に応じて適量配合される。
【0025】本発明の吸着用プラスチック発泡体の形状
は、使用目的に応じた、そして洗浄、通気等による再生
が容易な、柱状、ブロック状、球状その他の異形立体等
の種々の塊状(シート状は除く)であればよく、またこ
れらは稠密構造であっても中空構造であってもよい。そ
してその寸法は、目的、載置場所等に応じて適宜に決定
される。前記塊状のいずれかを有し、比較的小さい寸法
の粒状(ビーズ状)に整形して、充填材として用いやす
いものとしてもよい。このようにすると、雰囲気に接触
する面積がより広くなるため、吸着による効果により優
れたものとなりうる。本吸着用プラスチック発泡体は、
前述のとおり気泡を含むプラスチックで構成されている
ので、用いたプラスチックの種類によっては使用者が適
宜、カッターナイフ、鋏等で容易に切断、整形すること
もできる。
【0026】次にこの吸着用プラスチック発泡体の製造
方法の一例について説明する。まず、粉末木炭が配合さ
れたプラスチックコンパウンドを加熱・溶融し、押出機
のほぼ中央付近に設けられた発泡剤注入口よりポンプで
低沸点型の発泡剤を注入し、良く混練し、適温に冷却し
てダイから発泡体状に押し出す。押出とほぼ同時に低沸
点型の発泡剤が気化して気泡を形成し、発泡体となる
(いわゆる発泡押出)。この際、配合される核剤の種類
や量を調整することにより、気泡を連続気泡としたり、
独立気泡としたりできる。このように本吸着用プラスチ
ック発泡体は、通常行われているプラスチック押出成形
においてプラスチックコンパウンドに粉末木炭を配合す
るのみで、容易かつ低コストで大量に生産することがで
きる。しかも、その内壁に粉末木炭を露出させること
で、雰囲気と粉末木炭との接触の場を多く提供すること
ができるようになる。
【0027】なお、粉末木炭は直接プラスチックコンパ
ウンドに配合しても良いが、粉末木炭をプラスチック中
に強制的に練り込んでペレット状に加工したマスターペ
レットを用い、これをプラスチックコンパウンドに配合
するのが好ましい。これにより、微細粒子であるため分
散不良となりやすい木炭粉末の分散性を高めることがで
き、また、押出装置や作業場の環境の汚染を防ぐことが
できる。
【0028】次にこの吸着用プラスチック発泡体の使用
例について説明する。
【0029】まず、吸着用プラスチック発泡体を微生物
固定化担体として活性汚泥処理の微生物処理槽に投入す
ることにより、活性汚泥中に含まれる微生物が木炭の多
孔部に吸着して固定化され、その増殖の場が提供され
る。従って、微生物による処理廃液中の有機物質の消化
分解が高効率で行なわれ、処理廃液の浄化が促進され
る。また、ある程度の期間使用した吸着用プラスチック
発泡体には、微生物体(生菌、死滅菌の双方)を始めそ
の他の物質(例えば、有機物質、界面活性剤、色素、重
金属等の無機物質)が吸着し、徐々に飽和状態に近づく
ので、適当な時期に回収して洗浄することにより再生す
る。洗浄は、水を用いてもよいが、必要に応じて洗浄剤
を加えたり、疎水性を高めるよう有機溶媒(例えばエタ
ノール等の低級アルコール)を組み合わせて用いてもよ
い。但し、吸着用プラスチック発泡体のプラスチック素
材を溶解、変性させないものが用いられるべきことはい
うまでもない。また、吸着用プラスチック発泡体の構造
を破壊しない範囲で圧力や超音波を付したり加温して洗
浄効果を高めてもよい。この微生物固定化担体としての
使用例の場合、吸着用プラスチック発泡体の形状は種々
選択可能であり、安定に浸漬・載置できるように好まし
くは水よりも高い比重を有するか貫通した連続気泡を充
分に含んだ吸着用プラスチック発泡体を柱状、ブロック
状に整形したものや、適切な容器に充填できる粒状のも
のなどが好適である。さらに、中空構造とすることで、
処理水が良好に通過し、流動性が高められるため、より
優れた浄水効果を期待することができる。
【0030】また、ゴミ消却場や工場等で発生するガス
が通過する排出口や排気ダクト内に、適切な形状の吸着
用プラスチック発泡体、または粒状の吸着用プラスチッ
ク発泡体を充填したものを装備して、汚染物質、例え
ば、メタン、エチレン、アンモニア、トリメチルアミ
ン、エチルメルカプタン、アセトアルデヒド、硫化水
素、スチレン等、さらにダイオキシン等のいわゆる環境
ホルモンの気体成分を吸着させ、排気ガスの浄化を図る
ことができる。こうして使用され汚染物質が吸着した吸
着用プラスチック発泡体を再生するためには、前段落に
記載したと同様の洗浄を行い、洗液に回収される汚染物
質をその種類に応じて分解・破棄するとよい。または、
広大な解放空間に所定期間放置して吸着された物質を放
出させたり、強制通気により放出させることもできる。
この際発泡体を適温に加熱することにより再生効率を高
めることもできる。
【0031】さらに、本発明の吸着用プラスチック発泡
体は、水槽や浴槽等の水の浄化用吸着体として、水中に
繁殖する微生物、微生物を含む生物の排泄物などの有機
物や、水垢、湯垢及びその原因物質等の汚染物質を吸着
するために、家庭用、産業用に広く使用することができ
る。用いられる吸着用プラスチック発泡体の形状、再生
法等は、微生物固定化担体としての利用に係る前記の内
容に準じる。
【0032】また、本発明の吸着用プラスチック発泡体
は、室内の湿気、臭気物質、煙、VOC等の汚染物質の
吸着体として、居住空間を快適なものにし、さらにカ
ビ、ダニ、VOC等に起因するアレルギーを低減させる
ために用いることができる。特に、手洗い、洗面所等
や、食器棚、冷蔵庫、下駄箱、タンス、押入、その他自
動車内等の閉止空間における、消臭、除湿による腐敗防
止やカビ、ダニの発生防止に有用である。この場合、吸
着用プラスチック発泡体は、吊り下げたり載置するのに
相応しい形状に整形するとよく、また所定の形状体への
詰め物として充填して用いてもよい。通常、再生は、広
大な解放空間に所定期間放置して吸着された物質を放出
させることによって行うとよい。
【0033】そして、粒状の本発明の吸着用プラスチッ
ク発泡体をペット用室内トイレの砂等に混ぜ込んで、ア
ンモニアやメルカプタン等の臭気物質や尿を吸着させる
ことにより防臭することができる。
【0034】また、適切な寸法の粒状とした吸着用プラ
スチック発泡体を、青果物等の輸送時に用いられる梱包
空隙の緩衝材として充填すれば、青果物から遊離するエ
チレンガスを吸着させることができ青果物の鮮度維持に
有用である。使用後、梱包を開けて解放空間に放置する
だけで吸着されたエチレンガスは大気中に放出されるの
で、特段の工程を経ることなく再利用することも可能で
ある。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
活性汚泥に含まれる微生物を吸着・固定化し、しかもそ
の増殖を効率よく行なう場を提供することができるの
で、活性汚泥処理による浄水効果を向上させることがで
きる。また、本発明の吸着用プラスチック発泡体によ
り、環境ホルモンを含む有機物質及びその他の臭気物
質、ならびに気体中のVOCや余分な水分などの汚染物
質を吸着させ、環境改善、消臭、除湿等を行なうことが
できる。
【0036】そして、この吸着用プラスチック発泡体に
含まれる木炭は、吸着された物質と緩やかに結合してい
るので、洗浄、換気、強制通風等により容易に再生させ
ることができ、従って長期間の使用に耐える。
【0037】その上、本発明の吸着用プラスチック発泡
体は、基材として用いられるプラスチック発泡体が有す
る優れた強度、衝撃吸収性能を備えており、製造が容易
で安定供給が可能である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29C 47/00 C02F 3/10 Z 4D024 C02F 1/28 C08J 9/04 CER 4F074 3/10 103 4F207 C08J 9/04 CER C08K 3/04 4G066 103 A61L 9/16 D 4J002 C08K 3/04 B01D 53/34 120D // A61L 9/16 134E B29K 105:16 C08L 101:00 (72)発明者 横井 重夫 岡山県津山市草加部字松尾峪1170番地2 西日本ノバフォーム株式会社内 (72)発明者 田口 進 岡山県津山市草加部字松尾峪1170番地2 西日本ノバフォーム株式会社内 Fターム(参考) 4C080 AA05 BB02 HH05 JJ10 KK08 MM05 MM31 NN22 QQ03 4D002 AA03 AA06 AA13 AA14 AA21 AA32 AA40 AC04 AC06 AC07 BA04 DA41 DA56 HA01 4D003 AA01 DA21 DA26 EA01 EA14 EA15 EA19 EA25 EA26 EA30 EA38 EA40 4D012 BA03 CA01 CA09 CA10 CA12 CD07 CD08 CD10 CG02 CG03 4D017 AA01 BA04 BA09 BA11 CA02 CA13 CB10 DA01 EA05 4D024 AA06 AA10 AB04 AB07 BA03 BA17 BB01 BB08 DA07 DB01 DB14 4F074 AA15 AC02 BA36 BA37 BA39 BA53 CC03Y DA13 DA59 4F207 AA03 AB11 AB18 AH03 KA01 KA11 4G066 AA41A AA41B AC12C AC12D AC13C AC13D AC14C AC14D AE19C AE19D BA22 CA02 CA24 CA25 CA27 CA29 CA33 CA52 DA02 DA03 DA07 DA08 FA21 FA27 FA28 4J002 AA011 BB031 BB041 BB121 BE021 BE031 DA016 GE00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉末木炭が配合されており、気泡を含ん
    だプラスチックで構成される吸着用プラスチック発泡
    体。
  2. 【請求項2】 上記粉末木炭の配合量が、プラスチック
    100重量部に対して1重量部以上40重量部以下であ
    る請求項1に記載の吸着用プラスチック発泡体。
  3. 【請求項3】 上記気泡が連続気泡である請求項1又は
    2に記載の吸着用プラスチック発泡体。
  4. 【請求項4】 上記気泡を含んだプラスチックの発泡倍
    率が、10倍以上40倍以下である請求項1から3のい
    ずれかに記載の吸着用プラスチック発泡体。
  5. 【請求項5】 上記粉末木炭が、白炭の粉末である請求
    項1から4のいずれかに記載の吸着用プラスチック発泡
    体。
  6. 【請求項6】 上記白炭が、ウバメガシを原料とする白
    炭である請求項5に記載の吸着用プラスチック発泡体。
  7. 【請求項7】 上記粉末木炭が、赤松を原料とする木炭
    の粉末である請求項1から4のいずれかに記載の吸着用
    プラスチック発泡体。
  8. 【請求項8】 粉末木炭が混合された溶融プラスチック
    コンパウンドを口金から連続的に押し出して発泡させ、
    気泡の内壁に粉末木炭の一部を露出させることを特徴と
    する吸着用プラスチック発泡体の製造方法。
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