JP2000242630A - 畳み込み積分演算装置 - Google Patents

畳み込み積分演算装置

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JP2000242630A
JP2000242630A JP11044587A JP4458799A JP2000242630A JP 2000242630 A JP2000242630 A JP 2000242630A JP 11044587 A JP11044587 A JP 11044587A JP 4458799 A JP4458799 A JP 4458799A JP 2000242630 A JP2000242630 A JP 2000242630A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多種の距離に再生点が存在する再生像を再生
することができる計算機ホログラムを高速に作成するこ
とができる畳み込み積分演算装置を提供する。 【解決手段】 複数の要素プロセッサPEが実質的に縦
続接続されている。各要素プロセッサPEは、座標値Z
に基づいて発生した伝搬関数を出力するメモリ91と、
メモリ91から出力された伝搬関数と輝度値Iとを乗算
して乗算値を出力する乗算器92と、乗算器92から出
力された乗算値とホログラム時系列信号PDinとを加
減算して加減算値を出力する加減算器93と、加減算器
93から出力された加減算値を入力し保持してホログラ
ム時系列信号PDoutとして出力するレジスタ94
と、を備える。縦続接続された前段の要素プロセッサの
レジスタ94から出力されたホログラム時系列信号PD
outは、後段の要素プロセッサの加減算器93にホロ
グラム時系列信号PDinとして入力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、実時間で畳み込み
積分演算を行う畳み込み積分演算装置に関し、特に、3
次元物体像を再生する計算機ホログラムを作成する際の
畳み込み積分演算を好適に行うことができる畳み込み積
分演算装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】物体の3次元像の表示技術としてホログ
ラフィ技術が注目されている。このホログラフィ技術
は、物体の3次元情報を含むホログラムを作成するホロ
グラム作成技術と、ホログラム作成技術によって記録さ
れた物体の3次元情報を読み出して物体の3次元像を表
示するホログラフィ表示技術とから構成される。ホログ
ラムは、実際の物体に可干渉光を照射して反射されて生
じた物体光と参照光とを干渉させた結果生じる干渉パタ
ーンを撮像することで作成される。また、ホログラムは
計算によっても作成することが可能である。計算により
作成されるホログラムを計算機ホログラムと呼ぶ。そし
て、作成されたホログラムに照明光を照射することによ
り再生像が得られる。
【0003】計算によってホログラムを作成するホログ
ラム作成装置としては、再生像の各輝点(再生点)ごと
にホログラム面での球面波(ゾーンプレート)を計算
し、これらの球面波をホログラム面で加算してホログラ
ムを作成する装置が提案されている(以下、従来例1と
呼ぶ)。また、高速フーリエ変換を利用し、再生物体を
多数の平面物体によって構成されているものとして、各
平面からホログラムまでの距離に応じた伝搬関数(ゾー
ンプレート)と各伝搬関数に対応した平面との畳み込み
積分を実行し、ホログラム面で加算する装置が提案され
ている(以下、従来例2と呼ぶ)。
【0004】従来例1では、(a)一つの再生点からホ
ログラム面上の全ての点(離散点)までの距離を計算
し、(b)その計算で得られた各距離を波長で除算し、
(c)各除算結果の小数点以下に円周率の2倍を乗算し
て、ホログラム面上の各離散点ごとの位相角を求め、
(d)各位相角の余弦で実数成分を、また、各位相角の
正弦で虚数成分を計算し、(e)各実数成分および各余
弦成分と再生点の光の振幅に対応している輝度値とを乗
算する。そして、以上の(a)〜(e)の計算処理を各
再生点ごとに行い、その後にホログラム面上の各離散点
ごとに加算する。また、従来例2においても、伝搬関数
の計算にあたって、従来例1と同様の計算を実行する。
【0005】このような計算機ホログラムは、ソフトウ
ェアにより計算して作成することができるが、計算量が
膨大であるので、作成に長時間を要する。一方、計算機
ホログラムは、ハードウェアによっても作成することが
できる(例えば特開平10−268739号公報を参
照)。ソフトウェアによる場合と比較してハードウェア
による場合には作成に要する時間は比較的短い。図12
は、従来の畳み込み積分演算装置の構成図である。
【0006】この図に示すホログラム作成装置では、再
生像上の再生点とホログラム面上の離散点との間の距離
により異なる伝搬関数をその都度計算するのではなく、
予め距離に応じた伝搬関数を計算しておいてメモリ1に
記憶しておく。また、再生点の座標値(X,Y,Z)お
よび輝度値Iがホログラム作成装置に外部より入力され
る。ここでは、X軸およびY軸それぞれがホログラム面
に平行であるとする。2次元アドレス発生器2により発
生され出力されたホログラム面上の2次元アドレス値と
入力された座標値Zとがセレクタ3に入力して、セレク
タ3により、2次元アドレス値と座標値Zとに応じた伝
搬関数が、メモリ1に記憶されている伝搬関数のうちか
ら選択される。セレクタ3により選択された伝搬関数と
入力された輝度値Iとは乗算器4により乗算される。ま
た、2次元アドレス発生器2から出力された2次元アド
レス値と入力された座標値X,Yとは加減算器5に入力
し、これらが加減算器5により加減算される。その加減
算結果はホログラムメモリ6のアドレスとなる。このホ
ログラムメモリ6は、ホログラム面上の位置に対応する
アドレスを有している。そして、ホログラムメモリ6の
そのアドレスに記憶されているデータと、乗算器4によ
る乗算結果とは、加減算器7により加減算されて、その
加減算結果がホログラムメモリ6のそのアドレスに更新
記憶される。このようにして、伝搬関数と再生点の輝度
値との畳み込み積分演算が行われ、その演算結果がホロ
グラムメモリ6に記憶される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図12に示したハード
ウェア構成では、再生像上の全ての再生点について同様
の処理が行われる。したがって、ホログラム作成に要す
る時間は再生点の数に比例する。そこで、ホログラム作
成の更なる高速化が望まれ、その為に並列計算化を図る
ことも考えられる。しかし、ホログラムメモリ6と他の
要素との接続が多重化し、交差または時分割多重化する
必要があるので複雑な構成となる。
【0008】また、ホログラム作成の高速化を図る技術
として、文献「波動信号処理、青木由直著、森北出版
(1986)、pp.152〜155」に、パイプライ
ン型FIR(Finite Impulse Response)フィルタを用
いて伝搬関数と再生点の輝度値との畳み込み積分演算を
行う装置が記載されている。また、文献「VLSIとデ
ィジタル信号処理、谷萩隆嗣他著、コロナ社(199
7)、pp166〜175」には、シストリックアレイ
によるFIRフィルタを用いて伝搬関数と再生点の輝度
値との畳み込み積分演算を行う装置技術が記載されてい
る。しかし、これらの文献に記載された技術では、伝搬
関数が固定であることから、特定の距離に再生点が存在
する場合のホログラムを作成することしかできず、多種
の距離に再生点が存在する再生像を再生することができ
る計算機ホログラムを作成することができない。
【0009】本発明は、上記問題点を解消する為になさ
れたものであり、多種の距離に再生点が存在する再生像
を再生することができる計算機ホログラムを高速に作成
することができる畳み込み積分演算装置を提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る畳み込み積
分演算装置は、実質的に縦続接続された複数の要素プロ
セッサを備える畳み込み積分演算装置であって、これら
複数の要素プロセッサそれぞれは、(1) 第1の入力信号
を入力し、その第1の入力信号に基づいて所定値を発生
して、その所定値を出力する定数発生部と、(2) 定数発
生部から出力された所定値と第2の入力信号とを入力
し、所定値と第2の入力信号とを乗算して、その乗算の
結果である乗算値を出力する乗算器と、(3) 乗算器から
出力された乗算値と第3の入力信号とを入力し、乗算値
と第3の入力信号とを加減算して、その加減算の結果で
ある加減算値を出力する加減算器と、(4) 加減算器から
出力された加減算値を入力し保持して出力する第1のレ
ジスタと、を備え、縦続接続された前段の要素プロセッ
サの第1のレジスタから出力された加減算値が、後段の
要素プロセッサの加減算器に第3の入力信号として入力
して、所定値と第2の入力信号との畳み込み積分を行う
ことを特徴とする。
【0011】この畳み込み積分演算装置では、複数の要
素プロセッサは、直接に又はシフトレジスタを介して縦
続接続されている。各要素プロセッサでは、第1の入力
信号に基づいて定数発生部から出力された所定値と第2
の入力値とは乗算器により乗算される。その乗算値と第
3の入力値とは加減算器により加減算され、その加減算
値は最1のレジスタにより保持される。そして、縦続接
続された前段の要素プロセッサの第1のレジスタから出
力された加減算値は、後段の要素プロセッサの加減算器
に第3の入力信号として入力する。このようにして、所
定値と第2の入力信号との畳み込み積分を行う。しか
も、本発明に係る畳み込み積分演算装置は、所定値が第
1の入力信号に基づいて定数発生部から出力されるもの
であるので、多種の距離に再生点が存在する再生像を再
生することができる計算機ホログラムを高速に作成する
ことができる。
【0012】また、本発明に係る畳み込み積分演算装置
における複数の要素プロセッサそれぞれは、縦続接続さ
れた前段の要素プロセッサの第1のレジスタから出力さ
れた加減算値、および、自己の第1のレジスタから出力
された加減算値を入力し、これらのうち何れか一方を選
択して、加減算器に入力する第3の入力信号として出力
するセレクタを更に備えることを特徴とする。この場合
には、各要素プロセッサにおける演算量を増加させるこ
とができ、したがって、要素プロセッサの個数を削減す
ることができ、畳み込み積分演算装置は小型化される。
【0013】また、本発明に係る畳み込み積分演算装置
における複数の要素プロセッサそれぞれは、第1の入力
信号を入力し保持して出力する第2のレジスタと、第2
の入力信号を入力し保持して出力する第3のレジスタ
と、第3の入力信号を入力し保持して出力する第4のレ
ジスタと、を更に備え、定数発生部が、第2のレジスタ
により保持された第1の入力信号に基づいて所定値を発
生して、その所定値を出力し、乗算器が、定数発生部か
ら出力された所定値と第3のレジスタにより保持された
第2の入力信号とを乗算して、その乗算の結果である乗
算値を出力し、加減算器が、乗算器から出力された乗算
値と第4のレジスタにより保持された第3の入力信号と
を加減算して、その加減算の結果である加減算値を出力
する、ことを特徴とする。この場合には、第2のレジス
タを介して第1の入力信号が各要素プロセッサに伝搬さ
れ、第3のレジスタを介して第2の入力信号が各要素プ
ロセッサに伝搬されるので、各要素プロセッサの間の配
線の長さを短くすることができ、ファンアウト数を少な
くすることができるので、畳み込み積分演算装置は安定
かつ高速な演算を行うことができる。
【0014】また、本発明に係る畳み込み積分演算装置
における複数の要素プロセッサそれぞれは、定数発生部
から発生される所定数を書き換え可能である、ことを特
徴とする。この場合には、定数発生部は、例えばSRA
Mで構成され、所定数を初期化あるいは書き換えを行う
ことができる。
【0015】また、本発明に係る畳み込み積分演算装置
は、第1および第2の入力信号を所定の遅延を与えて複
数の要素プロセッサそれぞれに対して入力させるシフト
レジスタを更に備える、ことを特徴とする。この場合に
は、各要素プロセッサから出力される信号のファンアウ
ト数を少なくすることができるので、畳み込み積分演算
装置は安定かつ高速な演算を行うことができる。
【0016】なお、本発明に係る畳み込み積分演算装置
は、計算機ホログラムを作成するのに好適に用いられ
る。その場合、第1の入力信号は、再生点とホログラム
面との間の距離である再生距離であり、定数発生部から
出力される所定値は、再生距離に応じた伝搬関数であ
り、第2の入力信号は輝度値であり、第3の入力信号お
よび畳み込み積分の結果はホログラム時系列信号であ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明にお
いて同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を
省略する。また、以下では、ホログラム面に平行な方向
にX軸およびY軸をとり、ホログラム面に垂直な方向に
Z軸をとる。
【0018】(第1の実施形態)先ず、本発明に係る畳
み込み積分演算装置の第1の実施形態について説明す
る。図1は、第1の実施形態に係る畳み込み積分演算装
置の構成図である。本実施形態に係る畳み込み積分演算
装置は、カウンタ10、メモリ20,30、要素プロセ
ッサPE0,0〜PEn,m、シフトレジスタSR1〜SRn
よびD/A変換器40を備えて構成される。これらのう
ちカウンタ10、メモリ20,30、要素プロセッサP
0,0〜PEn,mおよびシフトレジスタSR1〜SRnは、
共通のピクセルクロック信号PCLKに同期して動作す
る。
【0019】カウンタ10は、クロック信号PCLKを
入力し、そのパルスを計数して、その計数値を座標値
X,Yとして出力する。メモリ20は、各座標値X,Y
に対応する輝度値Iが予め記憶されており、カウンタ1
0から出力された座標値X,Yをアドレスとして入力
し、そのアドレスに記憶されているデータを輝度値Iと
して出力する。また、メモリ30は、各座標値X,Yに
対応する座標値Zが予め記憶されており、カウンタ10
から出力された座標値X,Yをアドレスとして入力し、
そのアドレスに記憶されているデータを座標値Zとして
出力する。これら座標値(X,Y,Z)は再生点の座標
値を表している。クロック信号PCLK、メモリ20か
ら出力された輝度値I、および、メモリ30から出力さ
れた座標値Zは、各要素プロセッサPEj,i(j=0〜
n、i=0〜m)に同時に入力される。
【0020】((n+1)×(m+1))個の要素プロ
セッサPEは互いに同様の構成である。(m+1)個の
要素プロセッサPEが縦続接続されて1列とされ、全体
で(n+1)列の構成とされ、そして、列と列との間に
シフトレジスタSRが挿入されて、これらが縦続接続さ
れている。各要素プロセッサPEj,i(j=0〜n、i
=0〜m)は、ホログラム面上の((n+1)×(m+
1))個の各離散点に対応している。なお、ホログラム
面上の離散点が水平方向にHで、垂直方向にVであると
する。この場合、各シフトレジスタSRj(j=1〜
n)は、(H−(m+1))段のシフトレジスタであ
る。
【0021】図2は、要素プロセッサPEの構成図であ
る。この要素プロセッサPEは、メモリ(定数発生部)
91、乗算器92、加減算器93およびレジスタ94を
備える。メモリ91は、各座標値Zに対応する伝搬関数
が記憶されており、メモリ30から出力された座標値Z
をアドレスとして入力し、そのアドレスに記憶されてい
るデータを伝搬関数として出力する。乗算器92は、メ
モリ91から出力された伝搬関数と、メモリ20から出
力された輝度値Iとを入力し、これら伝搬関数と輝度値
Iとを乗算して、その乗算の結果である乗算値を出力す
る。加減算器93は、乗算器92から出力された乗算値
と、前段の要素プロセッサPEまたはシフトレジスタS
Rから出力されて到達したホログラム時系列信号PDi
nとを入力し、これら乗算値とホログラム時系列信号P
Dinとを加減算して、その加減算の結果である加減算
値を出力する。レジスタ94は、クロック信号PCLK
の立上りエッジ時刻に加減算器93から出力されている
加減算値を入力して保持し、後段の要素プロセッサPE
またはシフトレジスタSRへホログラム時系列信号PD
outとして出力する。
【0022】各要素プロセッサPEj,i(j=0〜n、
i=0〜m)および各シフトレジスタSRj(j=1〜
n)は、ホログラム時系列信号を介して縦続接続されて
いる。すなわち、(m+1)個の要素プロセッサからな
る各列それぞれにおいて、要素プロセッサPEj,i-1
ら出力されたホログラム時系列信号PDoutは、その
後段にある要素プロセッサPEj,iにホログラム時系列
信号PDinとして入力する(j=0〜n、i=1〜
m)。各列の最終段の要素プロセッサPEjー1,mから出
力されたホログラム時系列信号PDoutは、シフトレ
ジスタSRjを経て、次列の初段の要素プロセッサPE
j,0にホログラム時系列信号PDinとして入力する
(j=1〜n)。なお、要素プロセッサPE00は、ホロ
グラム時系列信号PDinとして値0を入力する。要素
プロセッサPEn,mは、ホログラム時系列信号として畳
み込み積分演算の結果を出力する。そして、D/A変換
器40は、その畳み込み積分演算の結果の値(デジタル
値)を入力し、アナログ値に変換して出力する。
【0023】なお、要素プロセッサPEは、図2におけ
るメモリ91および乗算器92に替えて、図3に示すよ
うに、各輝度値Iおよび各座標値Zに応じたデータを予
め記憶しているメモリ95を備えてもよい。このメモリ
85は、輝度値Iおよび座標値Zをアドレスとして入力
し、そのアドレスに記憶されているデータを輝度値と伝
搬関数との乗算値として出力する。
【0024】各要素プロセッサPEj,i(j=0〜n、
i=0〜m)のメモリ91に格納されている伝搬関数
は、その要素プロセッサが対応しているホログラム面上
の離散的位置に応じて各座標値Zごとの値が格納されて
いる。したがって、各要素プロセッサPEj,i(j=0
〜n、i=0〜m)は、輝度値Iと座標値Zに応じた伝
搬関数とを乗算器92により乗算し、その乗算結果とホ
ログラム時系列信号PDinとを加減算器93により加
減算して、その加減算の結果である加減算値をレジスタ
94からクロック信号に同期して出力する。すなわち、
クロック信号の1周期の期間に、1つの再生点に対応し
た伝搬関数と輝度値との積が一度に加算され、高速に畳
み込み積分演算を行うことができる。また、再生点の数
は、メモリ20および30それぞれのアドレス数を上限
とするのみであって、計算時間とは無関係であり、畳み
込み積分演算は画面走査時間内に終了する。
【0025】次に、各要素プロセッサPEj,i(j=0
〜n、i=0〜m)のメモリ91に格納される伝搬関数
について詳細に説明する。以下の説明を簡単にするため
に、再生点とホログラム面との間の距離Loを、再生時
に用いる照明光の波長λの整数倍と近似する。ホログラ
ム面でのゾーンプレートの中心からの半径距離をrとす
ると、ゾーンプレートの第k次明部となる距離rb(Lo,
k)は、 rb(Lo,k)=(2・Lo・k・λ+k2・λ21/2 …(1) であり、第k次暗部となる距離rd(Lo,k)は、 rd(Lo,k)=(2・Lo・(k+0.5)・λ+(k+0.5)2・λ21/2 …(2) である。
【0026】ホログラム面における離散的位置の間隔が
Pであるとすると、ゾーンプレートが解像可能であるた
めの条件は、 rd(Lo,k)−rb(Lo,k)>P …(3) である。これより、解像可能なゾーンプレートの明部の
最大次数k=kmaxを求める。また、加増可能なゾー
ンプレートの明部の最大半径はrb(Lo,kmax)となる。
この明部の最大半径rb(Lo,kmax)は物理量であるか
ら、ホログラム面における離散的位置の間隔(画素のピ
ッチ)Pで除算して、ホログラム面上での格子点距離r
(Lo)を r(Lo)=rb(Lo,kmax)/P …(4) なる式で求める。
【0027】距離Loに対応したホログラム面での伝搬
関数を以下のようにして求める。x,yをホログラム面
上の格子点座標番号とし、x,yそれぞれの値を例えば
−254から+255までの整数であるとする。再生点
とホログラム面上の1点(P・X, P・Y)との間の距離L
(X,Y、Lo)は、 L(X,Y,Lo)=(P2・X2+P2・Y2+Lo21/2 …(5) なる式で表される。また、この距離L(X,Y、Lo)に対応す
る位相phs(X,Y,Lo)は、 phs(X,Y,Lo)=2π[L(X,Y,Lo)/λ−(int)(L(X,Y,Lo)/λ)] …(6) となる。ここで、int は、小数部を切り捨てて整数化す
る演算記号である。
【0028】そして、伝搬関数Zp(X,Y,Lo)を複素数と
して表す場合には、実数成分を Zp(X,Y,Lo)=[1/L(X,Y,Lo)]・cos[phs(X,Y,Lo)] …(7) なる式で求め、虚数成分を、 Zp(X,Y,Lo)=[1/L(X,Y,Lo)]・sin[phs(X,Y,Lo)] …(8) なる式で求める。なお、伝搬関数Zp(X,Y,Lo)を実数と
して表す場合には(7)式のみ計算すればよい。また、ホ
ログラム面上でのゾーンプレートの最大半径r(Lo)を考
慮して、 (X2+Y2)1/2>r(Lo)でZp(X,Y,Lo)=0 …(9) としてもよい。また、(7)式および(8)式それぞれで、co
s関数やsin関数の係数である 1/L(X,Y,Lo) を省略して
もよいし、ホログラムの表示に用いられる2次元空間光
変調素子の変調伝達関数(MTF: Modulation Transfe
r Function)に応じてcos関数やsin関数の係数を適宜変
更してもよい。
【0029】以上のようにして求められた伝搬関数Zp
を要素プロセッサPEのメモリ91に格納する。このと
き、各要素プロセッサPEj,i(j=0〜n、i=0〜
m)は、ホログラム面上の離散的な各位置すなわち座標
値X,Yに既に対応しているので、距離Loの各値に対
応する伝搬関数のみをメモリ91に格納すればよい。つ
まり、メモリ91は、距離Loのみをアドレスとして入
力して、格納されている伝搬定数のうち該アドレスに記
憶されている伝搬関数を出力する。また、正常に畳み込
み積分演算を行う為には、各要素プロセッサPEの位置
関係とホログラム面上の離散的位置の関係とが、X軸お
よびY軸それぞれの方向に関して反対になるようにす
る。具体的には、整数n,mそれぞれを偶数とすると、
要素プロセッサPEj,iのメモリ91には伝搬関数Zp
(n/2−j, m/2−i, Lo)を格納する(j=0〜n、i=0
〜m)。
【0030】メモリ20に輝度値Iを格納する際および
メモリ30に座標値Zを格納する際には以下のようにす
る。すなわち、ホログラム時系列信号に伝搬関数の中心
成分が得られるようにするために、遅延を考慮して、行
方向には−n/2だけシフトし、且つ、列方向には−m
/2だけシフトして、各要素プロセッサPEのメモリ2
0および30それぞれにデータを格納しておく。また、
ホログラム面での伝搬関数の折り返しの発生を防止する
ために、要素プロセッサPEj,i(V−(n+1)≦j
≦V−1、または、H−(m+1)≦i≦H−1)のメ
モリ20および30それぞれのデータとして0を格納し
ておく。
【0031】次に実施例について説明する。この実施例
は、以上のようにして作成されたホログラムを用いて再
生像を再生し表示する際に、ホログラムを2次元空間光
変調素子に書き込んで、この2次元空間光変調素子に照
明光を照射してレンズを介して表示するものである。
【0032】再生距離Loを0mmから127.5mm
までの0.5mm刻みとして、各距離Loに対応して伝
搬関数を256種類用意した。再生時の照明光の波長λ
を0.6328μmとした。画素ピッチPが26μmで
あって画素数が1024×768の2次元空間光変調素
子を、焦点距離12cmのレンズの直前に配置した。ま
た、伝搬関数として余弦波ゾーンプレート半分とし、そ
の伝搬関数の最大半径を考慮して、要素プロセッPEの
数を128×64とした。
【0033】メモリ20,30から出力される輝度値I
および座標値Zそれぞれを8ビットデータとした。各要
素プロセッサPEのメモリ91から出力される伝搬関数
を8ビットデータとし、乗算器92から出力される乗算
値を16ビットデータとした。加減算器92に入力する
ホログラム時系列信号PDinを32ビットデータと
し、レジスタ94から出力されるホログラム時系列信号
PDoutを32ビットデータとした。なお、回路規模
と再生点数とを間引くことを考慮すれば、乗算器92か
ら出力される乗算値を8ビットデータとし、ホログラム
時系列信号PDout,PDinを16ビットデータと
してもよい。
【0034】以上のような構成の畳み込み積分演算装置
をゲートアレイで実現した。各要素プロセッサPEの回
路規模は1万ゲート程度であり、400万ゲートのゲー
トアレイ素子に、他の周辺回路を含めて300個程度の
要素プロセッサを集積することができた。このようなゲ
ートアレイ素子を30個程度用いて、実時間で計算機ホ
ログラムを作成することができる畳み込み積分演算装置
を構成した。
【0035】なお、振幅および位相の双方を制御するこ
とができる2次元空間光変調素子を用いる場合には、図
1に示した構成のうち要素プロセッサPEj,i(j=0
〜n、i=0〜m)およびシフトレジスタSRj(j=
1〜n)を2組設け、一方の組で余弦のホログラム時系
列信号を発生させ、他方の組で正弦のホログラム時系列
信号を発生させて、ルックアップテーブルを用いて振幅
および位相のホログラム時系列信号に変換すればよい。
【0036】(第2の実施形態)次に、本発明に係る畳
み込み積分演算装置の第2の実施形態について説明す
る。前述した第1の実施形態では、メモリ20,30か
ら出力された輝度値Iおよび座標値Zそれぞれが全ての
要素プロセッサPEに同時に入力することから、要素プ
ロセッサPEの数が多い場合に、ファンアウト数が多く
なり、安定かつ高速な動作を行う上で支障が生じること
も考えられる。本実施形態では、ファンアウト数を削減
して、このような問題を解決するものである。
【0037】図4は、第2の実施形態に係る畳み込み積
分演算装置の構成図である。本実施形態に係る畳み込み
積分演算装置は、カウンタ10、メモリ20,30、要
素プロセッサPE0,0〜PEn,m、シフトレジスタSR1
〜SRn、n段シフトレジスタSRおよびD/A変換器
40を備えて構成される。これらのうちカウンタ10、
メモリ20,30、要素プロセッサPE0,0〜PEn,m
シフトレジスタSR1〜SRnおよびn段シフトレジスタ
SRは、共通のピクセルクロック信号PCLKに同期し
て動作する。カウンタ10、メモリ20,30、要素プ
ロセッサPE0, 0〜PEn,mおよびD/A変換器40それ
ぞれは、第1の実施形態の場合と同様のものである。
【0038】n段シフトレジスタSRは、メモリ20か
ら出力された輝度値Iおよびメモリ30から出力された
座標値Zそれぞれを入力して、これら輝度値Iおよび座
標値Zをクロック信号PCLKの1〜n周期それぞれ遅
らせて出力する。要素プロセッサPEj,i(j=0〜n
−1、i=0〜m)それぞれは、メモリ20,30から
出力された輝度値Iおよび座標値Zがクロック信号PC
LKの(n−j)周期分だけn段シフトレジスタSRに
より遅延されたものを入力する。要素プロセッサPE
n,i(i=0〜m)それぞれは、メモリ20,30から
出力された輝度値Iおよび座標値Zを直接に入力する。
【0039】このように要素プロセッサPEj,iへの輝
度値Iおよび座標値Zの入力タイミングが列番号jによ
りクロック信号PCLKの1周期ずつ異なることから、
本実施形態におけるシフトレジスタSRj(j=1〜
n)は、(H−(m+1)−1)段のシフトレジスタと
なる。
【0040】本実施形態に係る畳み込み積分演算装置の
動作は、第1の実施形態の動作と同様であるので、説明
を省略する。
【0041】(第3の実施形態)次に、本発明に係る畳
み込み積分演算装置の第3の実施形態について説明す
る。本実施形態に係る畳み込み積分演算装置は、前述し
た第1および第2の実施形態と比べて、総演算量を減少
させることなく、要素プロセッサの個数を削減して、回
路規模を小さくすることができるものである。なお、以
下では、ホログラム時系列信号の1転送時間内に4回の
演算を行い、整数mを4の倍数であるして、((n+
1)×m/4)個の要素プロセッサを備える場合につい
て説明する。
【0042】図5は、第3の実施形態に係る畳み込み積
分演算装置の構成図である。本実施形態に係る畳み込み
積分演算装置は、カウンタ10、メモリ20,30、要
素プロセッサPE0,0〜PEn,m、シフトレジスタSR1
〜SRn、1/4カウンタ50、m/4段シフトレジス
タ61,71、2m/4段シフトレジスタ62,72、
3m/4段シフトレジスタ63,73、セレクタ64,
74およびD/A変換器40を備えて構成される。これ
らのうちカウンタ10、メモリ20,30およびD/A
変換器40それぞれは、第1の実施形態の場合と同様の
ものである。
【0043】1/4カウンタ50は、システムクロック
信号SCLKのパルスを計数する2ビットカウンタであ
り、その2ビットのデコード出力LCを出力するととも
に、システムクロック信号SCLKが4分周されたリッ
プルキャリー信号をピクセルクロック信号SPとして出
力する。このピクセルクロック信号SPは、デューティ
比が1/4であり、カウンタ10、m/4段シフトレジ
スタ61,71、2m/4段シフトレジスタ62,7
2、3m/4段シフトレジスタ63,73、各要素プロ
セッサPEj,i(j=0〜n、i=0〜m/4−1)お
よび各シフトレジスタSRj(j=0〜n)に供給され
る。
【0044】m/4段シフトレジスタ61は、メモリ2
0から出力された輝度値Iを、ピクセルクロック信号S
Pのm/4周期分だけ遅延させて出力する。2m/4段
シフトレジスタ62は、メモリ20から出力された輝度
値Iを、ピクセルクロック信号SPの2m/4周期分だ
け遅延させて出力する。また、3m/4段シフトレジス
タ63は、メモリ20から出力された輝度値Iを、ピク
セルクロック信号SPの3m/4周期分だけ遅延させて
出力する。そして、セレクタ64は、1/4カウンタ5
0から出力されてデコード信号LCに基づいて、メモリ
20から出力された輝度値I、ピクセルクロック信号S
Pのm/4周期分だけ遅延された輝度値I、ピクセルク
ロック信号SPの2m/4周期分だけ遅延された輝度値
I、および、ピクセルクロック信号SPの3m/4周期
分だけ遅延された輝度値Iそれぞれを、順次に選択して
出力する。
【0045】同様にm/4段シフトレジスタ71は、メ
モリ30から出力された座標値Zを、ピクセルクロック
信号SPのm/4周期分だけ遅延させて出力する。2m
/4段シフトレジスタ72は、メモリ30から出力され
た座標値Zを、ピクセルクロック信号SPの2m/4周
期分だけ遅延させて出力する。また、3m/4段シフト
レジスタ73は、メモリ30から出力された座標値Z
を、ピクセルクロック信号SPの3m/4周期分だけ遅
延させて出力する。そして、セレクタ74は、1/4カ
ウンタ50から出力されてデコード信号LCに基づい
て、メモリ30から出力された座標値Z、ピクセルクロ
ック信号SPのm/4周期分だけ遅延された座標値Z、
ピクセルクロック信号SPの2m/4周期分だけ遅延さ
れた座標値Z、および、ピクセルクロック信号SPの3
m/4周期分だけ遅延された座標値Zそれぞれを、順次
に選択して出力する。
【0046】システムクロック信号SCLK、1/4カ
ウンタ50から出力されたピクセルクロック信号SPお
よびデコード信号LC、セレクタ64から出力された輝
度値I、および、セレクタ74から出力された座標値Z
は、各要素プロセッサPEj, i(j=0〜n、i=0〜
m/4−1)に同時に入力される。
【0047】((n+1)×m/4)個の要素プロセッ
サPEは互いに同様の構成である。m/4個の要素プロ
セッサPEが縦続接続されて1列とされ、全体で(n+
1)列の構成とされ、そして、列と列との間にシフトレ
ジスタSRが挿入されて、これらが縦続接続されてい
る。なお、ホログラム面上の離散点が水平方向にHで、
垂直方向にVであるとする。この場合、各シフトレジス
タSRj(j=1〜n)は、(H−m/4)段のシフト
レジスタである。
【0048】図6は、要素プロセッサPEの構成図であ
る。この要素プロセッサPEは、メモリ(定数発生部)
191、乗算器192、加減算器193、レジスタ19
4およびセレクタ195を備える。メモリ191は、各
座標値Zおよびデコード信号LCの各値に対応する伝搬
関数が記憶されており、セレクタ64から出力された座
標値Zおよび1/4カウンタ50から出力されたデコー
ド信号LCをアドレスとして入力し、そのアドレスに記
憶されているデータを伝搬関数として出力する。乗算器
192は、メモリ191から出力された伝搬関数と、セ
レクタ74から出力された輝度値Iとを入力し、これら
伝搬関数と輝度値Iとを乗算して、その乗算の結果であ
る乗算値を出力する。加減算器193は、乗算器192
から出力された乗算値と、セレクタ195から出力され
たデータとを入力し、これらを加減算して、その加減算
の結果である加減算値を出力する。レジスタ194は、
システムクロック信号SCLKの立上りエッジ時刻に加
減算器193から出力されている加減算値を入力して保
持し、後段の要素プロセッサPEまたはシフトレジスタ
SRへホログラム時系列信号PDoutとして出力す
る。
【0049】セレクタ195は、前段の要素プロセッサ
PEまたはシフトレジスタSRから出力されて到達した
ホログラム時系列信号PDinと、レジスタ194から
出力されたホログラム時系列信号PDoutと、1/4
カウンタ50から出力されたピクセルクロック信号SP
とを入力する。そして、セレクタ195は、ピクセルク
ロック信号SPがアクティブであるときには、前段の要
素プロセッサPEまたはシフトレジスタSRから出力さ
れて到達したホログラム時系列信号PDinを出力し、
そうでないときには、レジスタ194から出力されたホ
ログラム時系列信号PDoutを選択して出力する。
【0050】各要素プロセッサPEj,i(j=0〜n、
i=0〜m/4−1)および各シフトレジスタSR
j(j=1〜n)は、ホログラム時系列信号を介して縦
続接続されている。すなわち、m/4個の要素プロセッ
サからなる各列それぞれにおいて、要素プロセッサPE
j,i-1から出力されたホログラム時系列信号PDout
は、その後段にある要素プロセッサPEj,iにホログラ
ム時系列信号PDinとして入力する(j=0〜n、i
=1〜m/4−1)。各列の最終段の要素プロセッサP
jー1,m/4ー1から出力されたホログラム時系列信号PD
outは、シフトレジスタSRjを経て、次列の初段の
要素プロセッサPEj,0にホログラム時系列信号PDi
nとして入力する(j=1〜n)。なお、要素プロセッ
サPE00は、ホログラム時系列信号PDinとして値0
を入力する。要素プロセッサPEn,m/4- 1は、ホログラ
ム時系列信号として畳み込み積分演算の結果を出力す
る。そして、D/A変換器40は、その畳み込み積分演
算の結果の値(デジタル値)を入力し、アナログ値に変
換して出力する。
【0051】本実施形態に係る畳み込み積分演算装置は
以下のように動作する。システムクロック信号SCLK
に同期して、各要素プロセッサPEは、入力したホログ
ラム時系列信号PDinと伝搬関数とを加減算し、その
加減算の結果をレジスタ194に保持する。システムク
ロック信号SCLKのパルスは、ホログラム時系列信号
の1転送時間内に4回発生する。
【0052】ホログラム時系列信号の1転送時間内の最
初の1/4の時間では、ピクセル信号SPがアクティブ
となる。これにより、前段の要素プロセッサPEまたは
シフトレジスタSRから出力されて到達したホログラム
時系列信号PDinが、各要素プロセッサPEのセレク
タ195により選択され出力される。このホログラム時
系列信号PDinは加減算器193に入力する。1/4
カウンタ50から出力されたデコード信号LCに基づい
て、遅延されていない輝度値Iおよび座標値Zが、セレ
クタ64,74から出力される。各要素プロセッサPE
のメモリ191からは、座標値Zおよびデコード信号L
Cに基づいて、これらに対応する伝搬関数が出力され
る。この伝搬関数と輝度値Iとが乗算器192により乗
算され、その乗算結果は加減算器193に入力する。そ
して、この乗算結果とホログラム時系列信号PDinと
が加減算器193により加減算され、その結果はレジス
タ194に入力し保持され出力される。デコード信号L
Cによって列方向に4分割された伝搬関数がメモリ19
1に格納されており、ホログラム時系列信号の1転送時
間内の最初の1/4の時間であることをデコード信号L
Cが示していることから、伝搬関数の列方向の3m/4
からm−1までであって且つその要素プロセッサPEの
位置に対応した伝搬関数がメモリ191から出力され
る。したがって、ホログラム時系列信号の1転送時間内
の最初の1/4の時間に、全体の伝搬関数のうちの1/
4が累積加算されることになる。
【0053】続いて、ホログラム時系列信号の1転送時
間内の2番目の1/4の時間では、ピクセル信号SPが
アクティブではない。これにより、各要素プロセッサP
Eにおいて、レジスタ194から出力されたホログラム
時系列信号PDがセレクタ195により選択され出力さ
れる。このホログラム時系列信号PDは加減算器193
に入力する。1/4カウンタ50から出力されたデコー
ド信号LCに基づいて、ピクセルクロック信号SPのm
/4周期分だけ遅延された輝度値Iおよび座標値Zが、
セレクタ64,74から出力される。各要素プロセッサ
PEのメモリ191からは、座標値Zおよびデコード信
号LCに基づいて、これらに対応する伝搬関数が出力さ
れる。この伝搬関数と輝度値Iとが乗算器192により
乗算され、その乗算結果は加減算器193に入力する。
そして、この乗算結果とホログラム時系列信号PDとが
加減算器193により加減算され、その結果はレジスタ
194に入力し保持され出力される。ホログラム時系列
信号の1転送時間内の2番目の1/4の時間であること
をデコード信号LCが示していることから、伝搬関数の
列方向の2m/4から3m/4−1までであって且つそ
の要素プロセッサPEの位置に対応した伝搬関数がメモ
リ191から出力される。したがって、ホログラム時系
列信号の1転送時間内の2番目の1/4の時間に、全体
の伝搬関数のうちの次の1/4が累積加算されることに
なる。
【0054】以下同様にして、ホログラム時系列信号の
1転送時間内の3番目の1/4の時間では、ピクセル信
号SPがアクティブではなく、伝搬関数の列方向のm/
4から2m/4−1までであって且つその要素プロセッ
サPEの位置に対応した伝搬関数がメモリ191から出
力され、全体の伝搬関数のうちの次の1/4が累積加算
される。また、ホログラム時系列信号の1転送時間内の
最後の1/4の時間では、ピクセル信号SPがアクティ
ブではなく、伝搬関数の列方向の0からm/4−1まで
であって且つその要素プロセッサPEの位置に対応した
伝搬関数がメモリ191から出力され、全体の伝搬関数
のうちの次の1/4が累積加算される。
【0055】以上のようにして、或る1つの再生点の座
標値X,Yが定まると、直ちに、全体の伝搬関数のうち
の1/4の伝搬関数が累積加算され、最終の要素プロセ
ッサPEn,m/4-1からD/A変換器40へホログラム時
系列信号が出力される。その後に一定時間だけ遅延し
て、その1つの再生点の座標値X,Yが再び出現し、次
の1/4の伝搬関数が累積加算される。これを4回繰り
返して完全な伝搬関数の累積加算の結果すなわち畳み込
み積分演算の結果が得られる。
【0056】(第4の実施形態)次に、本発明に係る畳
み込み積分演算装置の第4の実施形態について説明す
る。本実施形態に係る畳み込み積分演算装置は、第2の
実施形態のものと比較して更にファンアウト数を削減し
て、更に安定かつ高速な演算を行うことを可能とするも
のである。
【0057】図7は、第4の実施形態に係る畳み込み積
分演算装置の構成図である。本実施形態に係る畳み込み
積分演算装置は、カウンタ10、メモリ20,30、要
素プロセッサPE0,0〜PEn,m、シフトレジスタSR1
〜SRn、D/A変換器40およびセレクタ80を備え
て構成される。これらのうちカウンタ10、メモリ2
0,30およびD/A変換器40それぞれは、第1の実
施形態の場合と同様のものである。
【0058】((n+1)×(m+1))個の要素プロ
セッサPEは互いに同様の構成である。(m+1)個の
要素プロセッサPEが縦続接続されて1列とされ、全体
で(n+1)列の構成とされ、そして、列と列との間に
シフトレジスタSRが挿入されて、これらが縦続接続さ
れている。各要素プロセッサPEj,i(j=0〜n、i
=0〜m)は、ホログラム面上の((n+1)×(m+
1))個の各離散点に対応している。なお、ホログラム
面上の離散点が水平方向にHで、垂直方向にVであると
する。この場合、各シフトレジスタSRj(j=1〜
n)は、(H−2(m+1)−1)段のシフトレジスタ
である。
【0059】図8は、要素プロセッサPEの構成図であ
る。この要素プロセッサPEは、メモリ(定数発生部)
291、乗算器292、加減算器293、レジスタ29
4〜297を備える。レジスタ295は、入力した座標
値Zをクロック信号PCLKの立ち上がりエッジで保持
し出力する。レジスタ296は、入力した輝度値Iをク
ロック信号PCLKの立ち上がりエッジで保持し出力す
る。また、レジスタ297は、入力したホログラム時系
列信号PDinをクロック信号PCLKの立ち上がりエ
ッジで保持し出力する。
【0060】メモリ291は、各座標値Zに対応する伝
搬関数が記憶されており、レジスタ295により保持さ
れ出力された座標値Zをアドレスとして入力し、そのア
ドレスに記憶されているデータを伝搬関数として出力す
る。乗算器292は、メモリ291から出力された伝搬
関数と、レジスタ296により保持され出力された輝度
値Iとを入力し、これら伝搬関数と輝度値Iとを乗算し
て、その乗算の結果である乗算値を出力する。加減算器
293は、乗算器292から出力された乗算値と、レジ
スタ297により保持され出力されたホログラム時系列
信号PDinとを入力し、これら乗算値とホログラム時
系列信号PDinとを加減算して、その加減算の結果で
ある加減算値を出力する。レジスタ294は、クロック
信号PCLKの立上りエッジ時刻に加減算器293から
出力されている加減算値を入力して保持し、後段の要素
プロセッサPEまたはシフトレジスタSRへホログラム
時系列信号PDoutとして出力する。
【0061】各要素プロセッサPEj,i(j=0〜n、
i=0〜m)および各シフトレジスタSRj(j=1〜
n)は、ホログラム時系列信号を介して縦続接続されて
いる。すなわち、(m+1)個の要素プロセッサからな
る各列それぞれにおいて、要素プロセッサPEj,i-1
ら出力されたホログラム時系列信号PDoutは、その
後段にある要素プロセッサPEj,iにホログラム時系列
信号PDinとして入力する(j=0〜n、i=1〜
m)。各列の最終段の要素プロセッサPEjー1,mから出
力されたホログラム時系列信号PDoutは、シフトレ
ジスタSRjを経て、次列の初段の要素プロセッサPE
j,0にホログラム時系列信号PDinとして入力する
(j=1〜n)。なお、要素プロセッサPE00は、ホロ
グラム時系列信号PDinとして値0を入力する。要素
プロセッサPEn,mは、ホログラム時系列信号として畳
み込み積分演算の結果を出力する。そして、D/A変換
器40は、その畳み込み積分演算の結果の値(アナログ
値)を入力し、デジタル値に変換して出力する。
【0062】また、各要素プロセッサPEj,i(j=0
〜n、i=0〜m)は、座標値Zおよび輝度値Iを介し
ても接続されている。すなわち、(m+1)個の要素プ
ロセッサからなる各列それぞれにおいて、要素プロセッ
サPEj,i-1から出力された座標値Zおよび輝度値I
は、その後段にある要素プロセッサPEj,iに入力する
(j=0〜n、i=1〜m)。各列の初段の要素プロセ
ッサPEjー1,0から出力された座標値Zおよび輝度値I
は、次列の初段の要素プロセッサPEj,0に入力する
(j=1〜n)。なお、要素プロセッサPE00には、メ
モリ20,30から出力された座標値Zおよび輝度値I
が入力する。このことより、各シフトレジスタSR
j(j=1〜n)は、(H−2(m+1)−1)段のシ
フトレジスタとされる。
【0063】以上のように各要素プロセッサPE
j,i(j=0〜n、i=0〜m)は接続されることか
ら、或る1つの要素プロセッサPEから出力される各信
号(座標値Z、輝度値I、ホログラム時系列信号)のフ
ァンアウト数は1または2であり、しかも、各信号の配
線長は短い。
【0064】次に、本実施形態に係る畳み込み積分演算
装置の動作について説明する。図9は、第4の実施形態
に係る畳み込み積分演算装置の動作を説明する図であ
る。この図には、説明を簡便にする為に、要素プロセッ
サPEj,i(j=0〜n、i=0〜m)のうち縦続接続
されている3つの要素プロセッサPE1、PE2および
PE3が示されている。この図9および図8にも示すよ
うに、座標値Zおよび輝度値Iは、1つの要素プロセッ
サ当たり1つのレジスタを経て伝搬し、ホログラム時系
列信号PDは、1つの要素プロセッサ当たり2つのレジ
スタを経て伝搬するようになっており、座標値Zおよび
輝度値Iに比べてホログラム時系列信号PDは2倍の伝
搬時間を要するようになっている。
【0065】例えば、時刻T0に、要素プロセッサPE
1は、レジスタ295に座標値Zー1を保持し、レジスタ
296に輝度値Iー1を保持し、レジスタ297にホログ
ラム時系列信号PDー1を保持する。このとき、要素プロ
セッサPE1のレジスタ294に保持されたホログラム
時系列信号は、時刻T0よりピクセルクロック信号PC
LKの1周期前の時刻T-1にレジスタ295により保持
された座標値Zー2に基づいてメモリ291から出力され
た伝搬関数Zp0と、時刻T-1にレジスタ296により
保持された輝度値I-2との乗算値に、時刻T-1にレジス
タ297により保持されたホログラム時系列信号PD-2
を加減算した値、すなわち、Zp0・I- 2+PD-2であ
る。また、時刻T1に、要素プロセッサPE2は、レジ
スタ295に座標値Zー2を保持し、レジスタ296に輝
度値Iー2を保持し、レジスタ297にホログラム時系列
信号としてZp0・I-3+D-3を保持する。
【0066】時刻T0からピクセルクロック信号PCL
Kの1周期が経過した時刻T1に、要素プロセッサPE
2は、レジスタ295に座標値Z-1を保持し、レジスタ
296に輝度値I-1を保持し、レジスタ297にホログ
ラム時系列信号としてZp0・I-2+PD-2を保持す
る。このとき、要素プロセッサPE2のレジスタ294
に保持されたホログラム時系列信号は、時刻T0にレジ
スタ295により保持された座標値Zー2に基づいてメモ
リ291から出力された伝搬関数Zp1と、時刻T0にレ
ジスタ296により保持された輝度値I-2との乗算値
に、時刻T0にレジスタ297により保持されたホログ
ラム時系列信号Zp0・I-3+D-3を加減算した値、す
なわち、Zp1・I-2+Zp0・I-3+D-3である。
【0067】時刻T1からピクセルクロック信号PCL
Kの1周期が更に経過した時刻T2に、要素プロセッサ
PE3は、レジスタ295に座標値Z-1を保持し、レジ
スタ296に輝度値I-1を保持し、レジスタ297にホ
ログラム時系列信号としてZp 1・I-2+Zp0・I-3
-3保持する。このとき、要素プロセッサPE3のレジ
スタ294に保持されたホログラム時系列信号は、時刻
1にレジスタ295により保持された座標値Zー2に基
づいてメモリ291から出力された伝搬関数Zp 2と、
時刻T1にレジスタ296により保持された輝度値I-2
との乗算値に、時刻T1にレジスタ297により保持さ
れたホログラム時系列信号Zp1・I-3+Zp 0・I-4
-4を加減算した値、すなわち、Zp2・I-2+Zp1
-3+Zp0・I-4+D-4である。
【0068】ここで、要素プロセッサPE3のレジスタ
294から出力されるデータを時系列的に見ると、時刻
2でZp2・I-2+Zp1・I-3+Zp0・I-4+D-4
時刻T3でZp2・I-1+Zp1・I-2+Zp0・I-3+D
-3、時刻T4でZp2・I0+Zp1・I-1+Zp0・I-2
+D-2、時刻T5でZp2・I1+Zp1・I0+Zp0・I
-1+D-1、時刻T6でZp2・I2+Zp1・I1+Zp0
0+D0、…というように畳み込み積分演算が行われて
いる。
【0069】なお、実時間性よりもハードウェア構成の
小型化を優先させることを考慮すると、最終の要素プロ
セッサPEn,mの後段にセレクタ80を設けて、最終の
要素プロセッサPEn,mから出力されるホログラム時系
列信号を最初の要素プロセッサPE0,0に再び入力させ
るようにしてもよい。この場合、例えば畳み込み積分演
算を2回実施することにより、要素プロセッサPEの個
数を半減することができる。ただし、各要素プロセッサ
PEのメモリ291には、2倍の内容の伝搬関数を記憶
しておく必要がある。
【0070】(第5の実施形態)次に、本発明に係る畳
み込み積分演算装置の第5の実施形態について説明す
る。多数の要素プロセッサを高密度に配置するにはLS
I化するのが効率的である。このLSIを設計する際に
各要素プロセッサPEのメモリに伝搬関数を作り込んで
おいてもよい。しかし、伝搬関数を変更したい場合に
は、LSI製造後には対応することができず、再度LS
I設計からやり直す必要がある。また、各要素プロセッ
サの配置が固定されてしまう。このような欠点をなすべ
く、本実施形態に係る畳み込み積分演算装置は、実装終
了後においても、各要素プロセッサPEのメモリに格納
する伝搬関数を変更することができるものである。ま
た、本実施形態に係る畳み込み積分演算装置は、メモリ
として高速アクセスが可能なSRAM等を用いる場合
に、電源投入後であって演算開始前に各要素プロセッサ
PEのメモリに伝搬関数を格納することができるもので
ある。
【0071】図11は、第5の実施形態に係る畳み込み
積分演算装置の構成図である。なお、カウンタ10、メ
モリ20,30、シフトレジスタSR1〜SRnおよびD
/A変換器40それぞれは、第4の実施形態の場合と同
様のものであり、この図では省略されている。図12
は、第5の実施形態に係る畳み込み積分演算装置におけ
る要素プロセッサの構成図である。乗算器392、加減
算器393、レジスタ394〜397それぞれは、第4
の実施形態の場合と同様のものである。メモリ391は
SRAMからなる。更に、各要素プロセッサは、レジス
タ398,399、コンパレータ400および加減算器
401を備える。
【0072】本実施形態に係る畳み込み積分演算装置
は、パターンメモリ82を有している。このパターンメ
モリ82は、各要素プロセッサPEj,i(j=0〜n、
i=0〜m)のメモリに伝搬関数の書き込みを行うもの
である。パターンメモリ82は、各要素プロセッサPE
j,i(j=0〜n、i=0〜m)のうち何れかの要素プ
ロセッサPEを選択する選択信号PE ADD、要素プロセッ
サPEのメモリに伝搬関数の書き込みを行うステートを
示すステート信号WCONT、要素プロセッサPEのメモリ
内のアドレスを示すアドレス信号TABLE ADD、要素プロ
セッサPEのメモリに書き込むべき伝搬関数を示すデー
タ信号TABLE DATAを出力する。これらの4つの信号は、
ピクセルクロック信号PCLKに同期して、各要素プロ
セッサPE j,i(j=0〜n、i=0〜m)を順次にシ
フトしていく。なお、書き込み時に用いられるアドレス
信号TABLE ADDの信号線と、演算時に用いられる座標値
Zの信号線とは、共通のものであるのが好適である。書
き込み時に用いられるデータ信号TABLE DATAの信号線
と、演算時に用いられる輝度値Iの信号線とは、共通の
ものであるのが好適である。
【0073】各要素プロセッサでは、レジスタ398
は、ピクセルクロック信号PCLKの立ち上がりエッジ
で、入力した選択信号PE ADDを保持し出力する。レジス
タ399は、ピクセルクロック信号PCLKの立ち上が
りエッジで、入力したステート信号WCONTを保持し出力
する。コンパレータ400は、レジスタ398により保
持され出力された選択信号PE ADDと、所定値(例え
ば、"0")とを比較し、ステート信号WCONTが書き込み
を行うステートであることを示しているときに両者が一
致した場合に、書き込み許可を示す書き込み許可信号WE
をメモリ391に対して出力する。加減算器401は、
レジスタ398により保持され出力された選択信号PE A
DDを1減して、その結果を後段へ出力する。
【0074】選択信号PE ADDは、各要素プロセッサPE
で加減算器401により1減されて、後段の要素プロセ
ッサに入力される。そして、何れかの要素プロセッサP
Eに入力する選択信号PE ADDが値 "0" となったとき
に、ステート信号WCONTが書き込みを行うステートであ
ることを示していれば、その要素プロセッサPEのメモ
リ391にデータが書き込まれる。すなわち、各要素プ
ロセッサPEのメモリ391は、書き込み許可信号WEが
書き込み許可を示しているときに、クロック信号PCL
Kに同期して、レジスタ395により保持され出力され
たアドレス信号TABLE ADDで示されるアドレスに、レジ
スタ396により保持され出力されたデータ信号TABLE
DATAで示されるデータが書き込まれる。
【0075】なお、本実施形態では、パターンメモリ8
2に替えて、パーソナルコンピュータのメモリに蓄えら
れたデータをパラレルポートから出力して、各要素プロ
セッサPEj,i(j=0〜n、i=0〜m)のメモリ3
91に書き込むようにしてもよい。各要素プロセッサP
Eの加減算器401における一方の入力値は"−1"に限
定されるものではなく、コンパレータ400における一
方の入力値は"0"に限定されるものではない。要する
に、選択信号PE ADDにより各要素プロセッサPE
j,i(j=0〜n、i=0〜m)を1つずつ指定できれ
ばよい。
【0076】
【発明の効果】以上、詳細に説明したとおり、本発明に
係る畳み込み積分演算装置では、複数の要素プロセッサ
は、直接に又はシフトレジスタを介して縦続接続されて
いる。各要素プロセッサでは、第1の入力信号に基づい
て定数発生部から出力された所定値と第2の入力値とは
乗算器により乗算される。その乗算値と第3の入力値と
は加減算器により加減算され、その加減算値は最1のレ
ジスタにより保持される。そして、縦続接続された前段
の要素プロセッサの第1のレジスタから出力された加減
算値は、後段の要素プロセッサの加減算器に第3の入力
信号として入力する。このようにして、所定値と第2の
入力信号との畳み込み積分を行う。しかも、本発明に係
る畳み込み積分演算装置は、所定値が第1の入力信号に
基づいて定数発生部から出力されるものであるので、多
種の距離に再生点が存在する再生像を再生することがで
きる計算機ホログラムを高速に作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る畳み込み積分演算装置の
構成図である。
【図2】第1の実施形態に係る畳み込み積分演算装置に
おける要素プロセッサの構成図である。
【図3】第1の実施形態に係る畳み込み積分演算装置に
おける要素プロセッサの他の構成図である。
【図4】第2の実施形態に係る畳み込み積分演算装置の
構成図である。
【図5】第3の実施形態に係る畳み込み積分演算装置の
構成図である。
【図6】第3の実施形態に係る畳み込み積分演算装置に
おける要素プロセッサの構成図である。
【図7】第4の実施形態に係る畳み込み積分演算装置の
構成図である。
【図8】第4の実施形態に係る畳み込み積分演算装置に
おける要素プロセッサの構成図である。
【図9】第4の実施形態に係る畳み込み積分演算装置の
動作を説明する図である。
【図10】第5の実施形態に係る畳み込み積分演算装置
の構成図である。
【図11】第5の実施形態に係る畳み込み積分演算装置
における要素プロセッサの構成図である。
【図12】従来の畳み込み積分演算装置の構成図であ
る。
【符号の説明】
PE…要素プロセッサ、SR…シフトレジスタ、10…
カウンタ、20,30…メモリ、40…D/A変換器、
50…1/4カウンタ、61…m/4段シフトレジス
タ、62…2m/4段シフトレジスタ、63…3m/4
段シフトレジスタ、64…セレクタ、71…m/4段シ
フトレジスタ、72…2m/4段シフトレジスタ、73
…3m/4段シフトレジスタ、74…セレクタ、80…
セレクタ、82…パターンメモリ、91…メモリ、92
…乗算器、93…加減算器、94…レジスタ、191…
メモリ、192…乗算器、193…加減算器、194…
レジスタ、291…メモリ、292…乗算器、293…
加減算器、294…レジスタ、391…メモリ、392
…乗算器、393…加減算器、394…レジスタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高谷 昌昭 大阪府大阪市天王寺区大道3丁目7番8号 株式会社ボルク電子内 Fターム(参考) 5B022 AA01 BA00 CA01 CA03 CA04 FA01 5B056 AA04 BB26 FF01 FF08 FF09 HH03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質的に縦続接続された複数の要素プロ
    セッサを備える畳み込み積分演算装置であって、 前記複数の要素プロセッサそれぞれは、 第1の入力信号を入力し、その第1の入力信号に基づい
    て所定値を発生して、その所定値を出力する定数発生部
    と、 前記定数発生部から出力された前記所定値と第2の入力
    信号とを入力し、前記所定値と前記第2の入力信号とを
    乗算して、その乗算の結果である乗算値を出力する乗算
    器と、 前記乗算器から出力された前記乗算値と第3の入力信号
    とを入力し、前記乗算値と前記第3の入力信号とを加減
    算して、その加減算の結果である加減算値を出力する加
    減算器と、 前記加減算器から出力された前記加減算値を入力し保持
    して出力する第1のレジスタと、 を備え、 縦続接続された前段の要素プロセッサの前記第1のレジ
    スタから出力された前記加減算値が、後段の要素プロセ
    ッサの前記加減算器に前記第3の入力信号として入力し
    て、前記所定値と前記第2の入力信号との畳み込み積分
    を行うことを特徴とする畳み込み積分演算装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の要素プロセッサそれぞれは、
    縦続接続された前段の要素プロセッサの前記第1のレジ
    スタから出力された前記加減算値、および、自己の前記
    第1のレジスタから出力された加減算値を入力し、これ
    らのうち何れか一方を選択して、前記加減算器に入力す
    る前記第3の入力信号として出力するセレクタを更に備
    えることを特徴とする請求項1記載の畳み込み積分演算
    装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の要素プロセッサそれぞれは、 前記第1の入力信号を入力し保持して出力する第2のレ
    ジスタと、前記第2の入力信号を入力し保持して出力す
    る第3のレジスタと、前記第3の入力信号を入力し保持
    して出力する第4のレジスタと、を更に備え、 前記定数発生部が、前記第2のレジスタにより保持され
    た前記第1の入力信号に基づいて所定値を発生して、そ
    の所定値を出力し、 前記乗算器が、前記定数発生部から出力された前記所定
    値と前記第3のレジスタにより保持された前記第2の入
    力信号とを乗算して、その乗算の結果である乗算値を出
    力し、 前記加減算器が、前記乗算器から出力された前記乗算値
    と前記第4のレジスタにより保持された前記第3の入力
    信号とを加減算して、その加減算の結果である加減算値
    を出力する、 ことを特徴とする請求項1記載の畳み込み積分演算装
    置。
  4. 【請求項4】 前記複数の要素プロセッサそれぞれは、
    前記定数発生部から発生される前記所定数を書き換え可
    能である、ことを特徴とする請求項1記載の畳み込み積
    分演算装置。
  5. 【請求項5】 前記第1および前記第2の入力信号を所
    定の遅延を与えて前記複数の要素プロセッサそれぞれに
    対して入力させるシフトレジスタを更に備える、ことを
    特徴とする請求項1記載の畳み込み積分演算装置。
  6. 【請求項6】 計算機ホログラムを作成するのに用いら
    れる畳み込み積分演算装置であって、前記第1の入力信
    号は再生距離であり、前記定数発生部から出力される前
    記所定値は前記再生距離に応じた伝搬関数であり、前記
    第2の入力信号は輝度値であり、前記第3の入力信号お
    よび畳み込み積分の結果はホログラム時系列信号であ
    る、ことを特徴とする請求項1記載の畳み込み積分演算
    装置。
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JP2003005616A (ja) * 2001-06-19 2003-01-08 Hamamatsu Photonics Kk 計算機ホログラム作成方法および装置
WO2006126540A1 (ja) * 2005-05-25 2006-11-30 Hamamatsu Photonics K.K. 畳み込み積分演算装置
JP2012118920A (ja) * 2010-12-03 2012-06-21 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 計算装置および計算方法

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