JP2000242409A - ポインティングデバイス - Google Patents

ポインティングデバイス

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JP2000242409A
JP2000242409A JP11047970A JP4797099A JP2000242409A JP 2000242409 A JP2000242409 A JP 2000242409A JP 11047970 A JP11047970 A JP 11047970A JP 4797099 A JP4797099 A JP 4797099A JP 2000242409 A JP2000242409 A JP 2000242409A
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JP11047970A
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Kazuo Hajima
一夫 羽島
Manabu Uchisawa
学 内澤
Hideto Iwamoto
秀人 岩本
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 限られた操作面積内で良好な操作性が安価に
実現することができるポインティングデバイスを得る。 【解決手段】 操作部3における、X方向の絶対位置を
X方向スライド抵抗5の抵抗値で、Y方向の絶対位置を
Y方向スライド抵抗7の抵抗値でそれぞれ検出すると共
に、検出した各方向の絶対位置から前回検出した各方向
の絶対位置に対するそれぞれの相対移動量、すなわち、
単位時間あたりの各移動量を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パーソナルコンピ
ュータ等の各種情報処理機器の入力装置として用いられ
るポインティングデバイスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の携帯型情報処理機器等に使用さ
れ、画面上での位置指定や座標データを指示するための
装置であるポインティングデバイスとして、図16で示
すようなスティック状のポインティングデバイスがあ
る。該スティック型のポインティングデバイスは、ステ
ィック状の棒の先端に動かしたい方向に力を加えること
によってカーソル移動が行われ、該加える力の大きさに
応じてカーソル移動の速さが変化するようにしたデバイ
スである。このようなスティック型のポインティングデ
バイスは、操作対象物が動かないことからカーソルの移
動量と加える力との関係が得難く、マウス等のような良
好な操作感が得られなかったり、移動量の調整が難しい
という問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような問題を解決
するために、ボール型の操作部を有するポインティング
デバイスを使用する場合があるが、ボール型のポインテ
ィングデバイスでは、情報処理機器を小型化及び/又は
薄型化するためにボールを小さくすると一回のボール操
作で行えるカーソル移動量が小さくなる。このため、カ
ーソル位置の微調整と大きな距離の移動を両立させるこ
とが難しく、良好な操作感が得られないという問題があ
った。
【0004】一方、薄型に適したポインティングデバイ
スとして、タッチパッドタイプのポインティングデバイ
スがある。しかし、該タッチタイプのポインティングデ
バイスにおいても操作対象が固定されているため、指先
の移動量とカーソルの移動量との関係を得ることが難し
く、指全体を動かさなくともパッドに当てている指先が
わずかに動いただけでカーソルが動いてしまうという問
題があった。
【0005】このような問題を解決するために、特開平
5−119915号公報では、スライド可能な操作部を
設けてスライド量をカーソル移動量として出力するよう
にしたポインティングデバイスが開示されている。しか
し、該ポインティングデバイスは、可動範囲の中心から
の距離と方向でカーソル移動の速度と方向を制御する方
式であるため、スティック型のポインティングデバイス
と同様に操作部の移動量とカーソルの移動量との関係を
得ることが難しいという問題がある。
【0006】そこで、単位時間あたりの操作部の移動量
をカーソル移動量として出力する方法として、マウス等
で広く使用されている光学式のエンコーダを用いて、単
位時間あたりの相対的な移動量をエンコーダのパルス数
としてカウントして出力するという方法がある。しか
し、携帯型の情報処理機器では、マウスのように広い操
作面積をとることができないため、従来のマウスで用い
られている0.5mm程度のスリット幅を用いたエンコ
ーダでは、可動部の移動量が5cm程度までに制限され
ている情報処理機器において、最高でも100〜200
パルス程度の移動量しか得られず、近年の600ライン
以上の解像度を有するディスプレイデバイスに対応する
には分解能が不十分であった。また、この問題を解決す
るためにエンコーダの分解能を向上させると、コストア
ップにつながるという問題があった。
【0007】本発明は、上記のような問題を解決するた
めになされたものであり、可動範囲内でのカーソルの絶
対位置を検出し、該検出した絶対位置から前回に検出し
た絶対位置に対する相対移動量、すなわち、単位時間あ
たりの移動量を算出することによって、限られた操作面
積内で良好な操作性が安価に実現することができるポイ
ンティングデバイスを得ることを目的とする。
【0008】なお、本発明と目的及び構成が異なるが、
特開平5−265656号公報で、可動支持体と固定支
持体をスプリングで支持し、下部に変位センサを配置し
た触感動作ボードが開示されており、特開平2−234
214号公報では、可動操作基板をスプリングで支える
ようにしたXY座標入力装置が開示されている。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係るポインテ
ィングデバイスは、情報処理機器におけるカーソルの移
動等を行うための入力装置をなすポインティングデバイ
スにおいて、所定の可動領域内をスライドさせてカーソ
ルの移動操作が行われる操作部と、該操作部の水平方向
の絶対位置を伝達する水平方向ガイド部と、該水平方向
ガイド部によって伝達された絶対位置を電気信号に変換
する水平方向変換部と、操作部の垂直方向の絶対位置を
伝達する垂直方向ガイド部と、該垂直方向ガイド部によ
って伝達された絶対位置を電気信号に変換する垂直方向
変換部と、所定の時間t1ごとに、水平方向変換部及び
垂直方向変換部から入力される各電気信号から操作部の
各方向に対する絶対位置をそれぞれ検出すると共に該検
出した各方向の絶対位置から前回検出した各方向の絶対
位置に対するそれぞれの相対移動量を算出する演算回路
部とを備えるものである。
【0010】また、この発明に係るポインティングデバ
イスは、請求項1において、演算回路部は、所定の時間
t1ごとに算出した各方向の相対移動量を所定の時間t
2(t2>t1)の間それぞれ積算した各相対移動量の
積算値をそれぞれ算出するものである。
【0011】また、この発明に係るポインティングデバ
イスは、請求項1又は請求項2のいずれかにおいて、水
平方向ガイド部は、操作部における水平方向の移動に応
じて水平方向に移動し、垂直方向ガイド部は、操作部に
おける垂直方向の移動に応じて垂直方向に移動するもの
である。
【0012】また、この発明に係るポインティングデバ
イスは、請求項3において、垂直方向変換部及び水平方
向変換部は、対応するガイド部の移動に応じて摺動子が
スライドするスライド形可変抵抗器でそれぞれ形成され
るものである。
【0013】また、この発明に係るポインティングデバ
イスは、請求項3において、水平方向ガイド部及び垂直
方向ガイド部は、対応するガイド部の移動に伴ってスラ
イドする、可視光又は赤外光で連続して濃度が変化する
ように着色された透過性を有する材質で形成した濃淡ス
ケールをそれぞれ有し、水平方向変換部及び垂直方向変
換部は、対応する濃淡スケールの濃度を検出すると共に
検出した濃度に応じた電気信号を出力する光学式センサ
でそれぞれ形成されるものである。
【0014】また、この発明に係るポインティングデバ
イスは、請求項1から請求項5のいずれかにおいて、操
作部は、外部から加えられる力によって開閉するスイッ
チを有し、該スイッチの開閉状態を検出して外部へ出力
するスイッチ開閉状態検出部を備えるものである。
【0015】また、この発明に係るポインティングデバ
イスは、請求項1から請求項5のいずれかにおいて、操
作部は、外部から加えられる力に応じて電気信号を出力
するセンサを有し、該センサからの出力信号に応じてス
イッチの開閉操作を判断して外部へ出力するスイッチ開
閉操作検出部を備えるものである。
【0016】また、この発明に係るポインティングデバ
イスは、請求項7において、センサは、外部から加えら
れる押力を電気信号に変換する圧力センサであり、スイ
ッチ開閉操作検出部は、該圧力センサから出力信号と所
定のしきい値とを比較してスイッチの開閉操作を判断す
るものである。
【0017】また、この発明に係るポインティングデバ
イスは、請求項1から請求項5のいずれかにおいて、操
作部は、外部から加えられる力に応じて電気信号を出力
するセンサを有し、演算回路部は、算出した各方向の相
対移動量を該センサからの出力信号に応じてそれぞれ換
算し外部へ出力するものである。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、図面に示す実施の形態に基
づいて、本発明を詳細に説明する。 実施の形態1.図1は、本発明の実施の形態1における
ポインティングデバイスの可動部の構造例を示した概略
図であり、図1では、(a)は平面図を示しており、
(b)は(a)のA−A’断面を示した概略の断面図で
ある。
【0019】図1において、ポインティングデバイスの
可動部2は、操作部3と、該操作部3の可動領域4内に
おける水平方向(以下、これをX方向と呼ぶ)の移動量
をスライド形可変抵抗器であるX方向スライド抵抗5に
伝達するX方向ガイド部材6と、操作部3の可動領域4
内における垂直方向(以下、これをY方向と呼ぶ)の移
動量をスライド形可変抵抗器であるY方向スライド抵抗
7に伝達するY方向ガイド部材8とで構成されている。
X方向スライド抵抗5及びY方向スライド抵抗7には、
例えば10kΩのスライド形可変抵抗器を使用する。
【0020】X方向ガイド部材6には、操作部3が可動
領域4を越えて移動しないように操作部3のY方向の移
動量を制限するガイド穴11が形成されており、同様
に、Y方向ガイド部材8には、操作部3が可動領域4を
越えて移動しないように操作部3のX方向の移動量を制
限するガイド穴12が形成されている。操作部3は、円
盤状の操作つまみ15から棒状の軸16が延在した形状
に形成されており、該軸16が、ガイド穴11に挿入さ
れ、更にガイド穴12に挿入されており、該ガイド穴1
1及び12に沿ってスライドすることができる。
【0021】また、Y方向ガイド部材8の一端は、連結
部21を介してY方向スライド抵抗7の摺動部22に接
続されており、同様に、X方向ガイド部材6の一端は、
連結部(図示せず)を介してX方向スライド抵抗5の摺
動部(図示せず)に接続されている。なお、図1の
(b)において、操作部3の軸16は、ガイド穴12に
挿入され、更にガイド穴11に挿入されるようにしても
よい。
【0022】このような構成において、操作部3が操作
されX方向に対して移動すると、該移動に応じてX方向
スライド抵抗5の摺動部がX方向ガイド部材6を介して
摺動する。また、操作部3が操作されY方向に対して移
動すると、該移動に応じてY方向スライド抵抗7の摺動
部22がY方向ガイド部材8を介して摺動する。このよ
うにして、操作部3におけるX方向の移動量に応じてX
方向スライド抵抗5の抵抗値が、操作部3におけるY方
向の移動量に応じてY方向スライド抵抗7の抵抗値がそ
れぞれ変化し、可動領域4内のX方向絶対位置及びY方
向絶対位置にそれぞれ1:1に対応した各抵抗値を読み
取ることができる。
【0023】図2は、図1の可動部2を有するポインテ
ィングデバイス1の回路例を示した概略のブロック図で
ある。図2において、ポインティングデバイス1は、X
方向スライド抵抗5及びY方向スライド抵抗7で構成さ
れ、X方向ガイド部材6及びY方向ガイド部材8によっ
て伝達された操作部3の絶対位置を電気信号に変換する
信号変換回路部31と、該信号変換回路部31からの入
力電圧によって得られる操作部3の絶対位置と前回得ら
れた絶対位置とから所定時間での操作部3の各方向の相
対移動量をそれぞれ算出する演算回路部32と、該演算
回路部32で算出された各方向の相対移動量を示すデー
タを情報処理機器に出力する出力ドライブ回路部33と
を備えている。
【0024】信号変換回路部31において、X方向スラ
イド抵抗5は、直流電源の例えば5V端子と接地との間
に接続されたポテンショメータをなすように各端子が接
続されており、同様に、Y方向スライド抵抗7は、直流
電源の5V端子と接地との間に接続されたポテンショメ
ータをなすように各端子が接続されている。X方向スラ
イド抵抗5の出力端子5aは演算回路部32の入力ポー
トIaに、Y方向スライド抵抗7の出力端子7aは演算
回路部32の入力ポートIbにそれぞれ接続されてい
る。
【0025】演算回路部32は、X方向スライド抵抗5
からの入力電圧とY方向スライド抵抗7からの入力電圧
の切換を行うスイッチ回路からなる入力切換回路41
と、A/Dコンバータ42と、メモリ43と、演算器4
4と、入力切換回路41、メモリ43及び演算器44の
動作制御を行う制御回路45とを備えている。入力切換
回路41は、2つのスイッチ回路41a,41bを有し
ており、該スイッチ回路41aの一方の端子は、入力ポ
ートIaを介してX方向スライド抵抗5の出力端子5a
に接続され、スイッチ回路41bの一方の端子は、入力
ポートIbを介してY方向スライド抵抗7の出力端子7
aに接続されている。更に、入力切換回路41のスイッ
チ回路41a,41bの各他方の端子は互いに接続され
ると共に該接続部はA/Dコンバータ42に接続されて
いる。
【0026】A/Dコンバータ42はメモリ43に、メ
モリ43は演算器44にそれぞれ接続され、演算器44
の出力は、演算回路部32の1つの出力ポートOUTを
なしており、出力ドライブ回路部33の入力に接続され
ている。また、制御回路45は、入力切換回路41、メ
モリ43及び演算器44にそれぞれ接続され、あらかじ
め格納された所定の制御プログラムに従って、入力切換
回路41、メモリ43及び演算器44のそれぞれの動作
制御を行う。
【0027】このような構成において、制御回路45
は、あらかじめ格納された制御プログラムに従い、所定
の時間t1例えば0.8ミリ秒ごとに、入力切換回路4
1の各スイッチ回路41a及び41bの制御を行ってX
方向スライド抵抗5の出力端子5aの電圧及びY方向ス
ライド抵抗7の出力端子7aの電圧がそれぞれA/Dコ
ンバータ42に入力されるようにする。A/Dコンバー
タ42は、入力された各電圧をA/D変換してそれぞれ
2値の位置データに変換する。制御回路45は、メモリ
43を制御し、メモリ43に対して、A/Dコンバータ
42でA/D変換された各位置データをメモリ43内に
格納させる。メモリ43に格納された該各位置データ
は、操作部3の絶対位置を示したデータである。
【0028】次に、制御回路45は、演算器44を制御
し、演算器44に対して、メモリ43に格納された各絶
対位置データと前回に検出された各絶対位置データとを
比較演算させ、0.8ミリ秒間の操作部3の移動距離に
相当するカーソルの相対移動量を算出させて出力ドライ
ブ回路部33に出力させる。出力ドライブ回路部33
は、入力されたカーソルの相対移動量を示すデータを情
報処理機器(図示せず)に出力する。
【0029】図3は、図2で示したポインティングデバ
イス1の動作例を示したフローチャートであり、図3を
用いて、図2のポインティングデバイス1における動作
の流れについてもう少し詳細に説明する。なお、図3で
は、特に明記しない限り各フローで行われる処理は、制
御回路45で行われるものである。図3において、まず
最初にステップS1で、電源が入ると、所定の制御回路
プログラムに従って各入・出力ポートの初期化が行わ
れ、ステップS2で、メモリ43に格納されている前回
のX方向の絶対位置データXold及びY方向の絶対位置
データYoldの初期化を行って、Xold=0及びYold=
0とする。
【0030】次に、ステップS3で、X方向の絶対位置
を示す電圧のみがA/Dコンバータ42に入力されるよ
うに入力切換回路41を制御し、A/Dコンバータ42
でA/D変換された絶対位置を示す位置データがA/D
コンバータ42からメモリ43に出力される。更に、ス
テップS4で、メモリ43に対して、A/Dコンバータ
42から入力されたX方向の絶対位置データを今回のX
方向絶対位置データXnewとして更新して格納させる。
このようにして、今回のX方向の絶対位置データXnew
を得る。
【0031】次に、ステップS5で、Y方向の絶対位置
を示す電圧のみがA/Dコンバータ42に入力されるよ
うに入力切換回路41を制御し、A/Dコンバータ42
でA/D変換された絶対位置を示す位置データがA/D
コンバータ42からメモリ43に出力される。更に、ス
テップS6で、メモリ43に対して、A/Dコンバータ
42から入力されたY方向の絶対位置データを今回のY
方向絶対位置データYnewとして更新して格納させる。
このようにして、今回のY方向の絶対位置データYnew
を得る。
【0032】次に、ステップS7で、演算器44に対し
て、(Xnew−Xold)で算出されるX方向の相対移動量
Xrel、及び(Ynew−Yold)で算出されるY方向の相
対移動量Yrelをそれぞれ算出させ、該算出させた相対
移動量Xrel及びYrelをメモリ43にそれぞれ格納させ
る。更に、ステップS8で、メモリ43に対して、メモ
リ43に格納させた絶対位置データXnewを前回の絶対
位置データXoldとして、メモリ43に格納させた絶対
位置データYnewを前回の絶対位置データYoldとしてそ
れぞれ更新して格納させる。
【0033】次に、ステップS9で、演算器44を介し
て、メモリ43に格納した各相対移動量Xrel及びYrel
をそれぞれ出力ドライブ回路部33に出力させ、ステッ
プS10で、一定時間t1、ここでは0.8ミリ秒間待
機した後、ステップS3に戻る。なお、上記のように、
情報処理機器への相対移動量を示すデータの出力を必ず
しも0.8ミリ秒間隔で行う必要はなく、情報処理機器
の通信手順に従って、適宜、データバッファに蓄えて出
力する等の処理を行うことも可能である。
【0034】図3では、相対移動量を算出するごとに出
力ドライブ回路部33を介して情報処理機器に出力して
いたが、所定の時間t2、例えば42ミリ秒の間、算出
した相対移動量を積算し、該積算した値を出力ドライブ
回路部33を介して情報処理機器に出力するようにして
もよく、図4は、このようにした場合の図2で示したポ
インティングデバイス1の動作例を示したフローチャー
トである。なお、図4では、図3と同じ処理を行うフロ
ーは図3と同じ符号で示しており、ここではその説明を
省略し、特に明記しない限り各フローで行われる処理
は、制御回路45で行われるものである。
【0035】図4において、最初に図3のステップS1
及びステップS2の処理を行った後、ステップS21
で、メモリ43に格納されているX方向の相対移動量X
refの積算値Xsum及びY方向の相対移動量Yrefの積算
値Ysumの初期化を行って、Xsum=0及びYsum=0と
する。次に、ステップS22で、内蔵するタイマ(図示
せず)のカウント時間tを0にリセットした後、タイマ
をセットしてカウントを開始させる。
【0036】この後、図3のステップS3からステップ
S7の処理を行った後、ステップS23で、メモリ43
に対して、メモリ43に格納している積算値Xsumにス
テップS7で算出したX方向の相対移動量Xrelを加算
した値を新たな積算値Xsumとして、メモリ43に格納
している積算値YsumにステップS7で算出したY方向
の相対移動量Yrelを加算した値を新たな積算値Ysumと
してそれぞれ更新して格納させる。
【0037】次に、図3のステップS10の処理を行っ
た後、ステップS24で、タイマのカウント時間tが所
定の時間t2を超えたか否かを調べ、t>t2の場合
(YES)、ステップS25で、メモリ43に格納して
いる各積算値Xsum及びYsumをそれぞれ演算器44及び
出力ドライブ回路部33を介して情報処理機器に出力さ
せた後、ステップS21に戻る。このように、タイマを
セットしてからの経過時間がt2を過ぎた時点で、外部
の情報処理機器に各積算値Xsum及びYsumを出力するよ
うにした。また、ステップS24で、t≦t2の場合
(NO)、ステップS3に戻って、引き続き各相対移動
量Xrel及びYrelの積算を行う。
【0038】このように、一定時間t2間隔で、各相対
移動量Xrel及びYrelを積算することによって、分解能
を損なうことなく、より大きな移動量が得られるように
した。このことから、800×600ドットの画素領域
を有する表示装置に対しても、1ドット単位の移動か
ら、800ドットにわたる移動まで、ポインティングデ
バイスの操作量と情報処理機器の表示装置上のカーソル
移動量が対応し、良好な操作性を実現することができ
る。
【0039】上記のように、本実施の形態1におけるポ
インティングデバイスは、操作部3における、X方向の
絶対位置をX方向スライド抵抗5の抵抗値で、Y方向の
絶対位置をY方向スライド抵抗7の抵抗値でそれぞれ検
出すると共に、検出した各方向の絶対位置から前回検出
した各方向の絶対位置に対するそれぞれの相対移動量、
すなわち、単位時間あたりの各移動量を算出するように
した。このことから、限られた操作面積内で良好な操作
性を安価に得ることができる。
【0040】実施の形態2.実施の形態1では、操作部
3の絶対位置を2つのスライド抵抗の抵抗値から検出す
るようにしたが、該各スライド抵抗の代わりに光学式セ
ンサを用いて操作部3の絶対位置を検出するようにして
もよく、このようにしたものを本発明の実施の形態2と
する。図5は、本発明の実施の形態2におけるポインテ
ィングデバイスの可動部の構造例を示した概略図であ
り、図5では、(a)は平面図を示しており、(b)は
(a)のB−B’断面を示した概略の断面図である。な
お、図5では、図1と同じものは同じ符号で示してお
り、ここではその説明を省略する。
【0041】図5において、ポインティングデバイス5
1の可動部52は、操作部3と、該操作部3の可動領域
4内におけるX方向の移動量をX方向フォトインタラプ
タ53に伝達するX方向ガイド部材54と、操作部3の
可動領域4内におけるY方向の移動量をY方向フォトイ
ンタラプタ55に伝達するY方向ガイド部材56とで構
成されている。
【0042】X方向ガイド部材54及びY方向ガイド部
材56は、透明な樹脂、例えばポリカーボネイトで大略
T字形をなすようにそれぞれ形成されており、X方向ガ
イド部材54には、ガイド穴11が、Y方向ガイド部材
56には、ガイド穴12がそれぞれT字の縦線をなすガ
イド部54a及び56aに対応して形成されている。操
作部3の軸16は、ガイド穴12に挿入され、更にガイ
ド穴11に挿入されている。なお、操作部3の軸16
は、ガイド穴11に挿入され、更にガイド穴12に挿入
されるようにしてもよい。
【0043】X方向ガイド部材54及びY方向ガイド部
材56において、T字の横線をなす各移動伝達部54b
及び56bには、該各移動伝達部54b及び56bが発
光部と受光部との間を平行に移動するようにX方向フォ
トインタラプタ53及びY方向フォトインタラプタ55
が対応して配置されている。移動伝達部54b及び56
bの各一方の面には、対応するX方向フォトインタラプ
タ53及びY方向フォトインタラプタ55で使用されて
いる発光素子の波長域で光吸収係数が大きい塗料を使用
して、例えば一方の端から他方の端に向かって、可視光
で黒から透明まで連続して濃度が変化するように着色さ
れた透明な材質からなる各濃淡スケール57及び58が
対応して貼り付けられている。
【0044】このような構成において、X方向フォトイ
ンタラプタ53及びY方向フォトインタラプタ55にお
けるそれぞれの発光部と受光部との間を対応する濃淡ス
ケール57及び58が平行に移動することによって、X
方向フォトインタラプタ53及びY方向フォトインタラ
プタ55におけるそれぞれの発光部と受光部との間の光
透過率が変化する。このため、操作部3の位置に応じて
各フォトインタラプタ53及び55の出力が変化して、
X方向フォトインタラプタ53の出力が操作部3のX方
向の絶対位置を、Y方向フォトインタラプタ55の出力
が操作部3のY方向の絶対位置をそれぞれ示し、操作部
3の絶対位置の検出を行うことができる。
【0045】図6は、図5の可動部52を有するポイン
ティングデバイス51の回路例を示した概略のブロック
図である。なお、図6では図2と同じものは同じ符号で
示しており、ここではその説明を省略すると共に相違点
のみ説明する。図6における図2との相違点は、図2の
信号変換回路部31の回路構成を変えて信号変換回路部
61にしたことにある。
【0046】図6において、ポインティングデバイス5
1は、X方向フォトインタラプタ53及びY方向フォト
インタラプタ55を有し、操作部3の絶対位置を電気信
号に変換する信号変換回路部61と、該信号変換回路部
61からの入力電圧によって得られる操作部3の絶対位
置と、前回得られた絶対位置とから各方向の相対移動量
を算出する演算回路部32と、出力ドライブ回路部33
とを備えている。
【0047】信号変換回路部61は、X方向フォトイン
タラプタ53、Y方向フォトインタラプタ55及び抵抗
62〜64で形成されている。X方向フォトインタラプ
タ53は、発光ダイオード53a及びフォトディテクタ
53bからなり、Y方向フォトインタラプタ55は、発
光ダイオード55a及びフォトディテクタ55bからな
る。なお、図6では、フォトディテクタ53b及び55
bが、フォトトランジスタの場合を例にして示してい
る。
【0048】発光ダイオード53a及び55aにおい
て、各アノードは、それぞれ抵抗62を介して直流電源
の例えば5V端子に接続され、各カソードは、それぞれ
接地されている。また、フォトディテクタ53bにおい
て、コレクタは抵抗63を介して直流電源の5V端子に
接続され、エミッタは接地されている。同様に、フォト
ディテクタ55bにおいて、コレクタは抵抗64を介し
て直流電源の5V端子に接続され、エミッタは接地され
ている。
【0049】更に、フォトディテクタ53bのコレクタ
は、演算回路部32の入力ポートIa介して入力切換回
路41のスイッチ回路41aにおける一方の端子に、フ
ォトディテクタ55bのコレクタは、演算回路部32の
入力ポートIbを介して入力切換回路41のスイッチ回
路41bにおける一方の端子にそれぞれ接続されてい
る。なお、フォトディテクタ53b及び55bの各コレ
クタと演算回路部32の対応する入力ポートIa,Ib
との間には、例えば50Ωの保護抵抗がそれぞれ接続さ
れているが、図6では該各保護抵抗を省略している。
【0050】このような構成において、制御回路45
は、あらかじめ格納された制御プログラムに従い、所定
の時間t1例えば0.8ミリ秒ごとに、入力切換回路4
1の各スイッチ回路41a及び41bの制御を行って、
X方向フォトインタラプタ53のフォトディテクタ53
bによって制御される入力電圧、及びX方向フォトイン
タラプタ55のフォトディテクタ55bによって制御さ
れる入力電圧がそれぞれA/Dコンバータ42に入力さ
れるようにする。
【0051】濃淡スケール57において、フォトインタ
ラプタ53の発光ダイオード53aとフォトディテクタ
53bとの間で最も光透過率が高くなる位置になってい
る場合、フォトディテクタ53bはオンし、演算回路部
32の入力ポートIaの電圧はLowレベルとなる。反
対に、濃淡スケール57において、フォトインタラプタ
53の発光ダイオード53aとフォトディテクタ53b
との間で最も光透過率が低くなる位置になっている場
合、フォトディテクタ53bはオフし、演算回路部32
の入力ポートIaの電圧はHighレベルとなる。
【0052】また、発光ダイオード53aとフォトディ
テクタ53bとの間の濃淡スケール57の位置が、最も
光透過率が高くなる位置と最も光透過率が低くなる位置
との間にある場合は、濃淡スケール57の光透過率に比
例してフォトディテクタ53bのコレクタ電圧が変化す
るため、入力ポートIaの電圧を検出することによって
操作部3のX方向の絶対位置を検出することができる。
【0053】同様に、濃淡スケール58において、発光
ダイオード55aとフォトディテクタ55bとの間で最
も光透過率が高くなる位置になっている場合、演算回路
部32の入力ポートIbの電圧はLowレベルとなる。
反対に、濃淡スケール58において、発光ダイオード5
5aとフォトディテクタ55bとの間で最も光透過率が
低くなる位置になっている場合、演算回路部32の入力
ポートIbの電圧はHighレベルとなる。
【0054】また、発光ダイオード55aとフォトディ
テクタ55bとの間の濃淡スケール58の位置が、最も
光透過率が高くなる位置と最も光透過率が低くなる位置
との間にある場合は、濃淡スケール58の光透過率に比
例してフォトディテクタ55bのコレクタ電圧が変化す
るため、入力ポートIbの電圧を検出することによって
操作部3のY方向の絶対位置を検出することができる。
このようにして、入力ポートIa及びIbから入力され
る電圧から、操作部3の絶対位置を検出することができ
る。なお、図6で示したポインティングデバイス51の
動作例を示したフローチャートは、図3及び図4と同様
であるの省略する。
【0055】ここで、フォトディテクタ53b及び55
bの特性によって、各コレクタ電圧の範囲が電源電圧5
Vよりも小さくなり、A/Dコンバータ42の入力電圧
範囲よりも小さくなってしまうことから、実効的に分解
能が低下する場合がある。このような場合は、必要に応
じて図7で示すように、フォトディテクタ53bのコレ
クタと演算回路部32の入力ポートIaとの間にゲイン
調整用アンプ71を、フォトディテクタ55bのコレク
タと演算回路部32の入力ポートIbとの間にゲイン調
整用アンプ72をそれぞれ挿入して、フォトディテクタ
53b及び55bの各コレクタ電圧をA/Dコンバータ
42の入力電圧範囲まで増幅して、対応する入力ポート
Ia及びIbに入力することができ、最大の分解能を得
ることができる。
【0056】一方、通常は、可動領域4全体にわたって
一定の速度で操作部3が移動した場合に一定の出力が得
られるように、濃淡スケール57及び58の光透過率が
直線的に変化するように濃淡スケール57及び58をそ
れぞれ形成するが、必要に応じて、操作部3のX方向及
びY方向の移動に対する各光透過率の変化が曲線をなす
ように濃淡スケール57及び58を形成してもよい。
【0057】例えば、操作部3のY方向の移動に対する
濃淡スケール58の光透過率の勾配を、図8で示すよう
な曲線をなすようにすることにより、操作部3を一定の
速度で動かした場合に、可動領域4の下部ではカーソル
がゆっくりと移動し、可動領域4の上部に行くに従って
カーソルが速く移動するようにできる。このようにする
ことによって、情報処理機器の画面の下の部分では微
調、画面の上の部分では粗調に適したカーソルの動きを
実現することができる。
【0058】また、濃淡スケール57及び58の光透過
率変化を直線にした状態で、図7で示したゲイン調整用
アンプ71及び72の特性を、入力電圧に対して非線型
にしたり、演算回路部32の制御プログラムにおいて、
各入力ポートIa及びIbのそれぞれの入力電圧に対
し、出力ポートOUTからの出力電圧を非直線的に変化
させるようプログラムすることでも同様の効果を得るこ
とが可能になる。このように、アンプやプログラムによ
ってカーソル移動速度を変化させる方法を用いれば、外
部からの命令により、プログラムやアンプのゲインを切
り替えて能動的に出力を制御することも可能である。
【0059】なお、本実施の形態2においては、X方向
ガイド部材54、Y方向ガイド部材56、及び濃淡スケ
ール57,58にそれぞれ光透過性の材料を用いて、透
過型のフォトインタラプタを使用したが、X方向ガイド
部材54、Y方向ガイド部材56、及び濃淡スケール5
7,58にそれぞれ光を透過しない材料を用いても、濃
淡スケールの表面反射率に勾配を持たせ、反射型のフォ
トインタラプタを用いることで、全く同じ機能及び効果
を実現することができる。また、操作部3の絶対位置を
検出するセンサとして、タブレット等で広く用いられて
いる電磁誘導方式を用いることも可能である。
【0060】このように、本実施の形態2におけるポイ
ンティングデバイスは、操作部3における、X方向の絶
対位置を濃淡スケール57の光透過率によるX方向フォ
トインタラプタ53の出力電圧で、Y方向の絶対位置を
濃淡スケール58の光透過率によるY方向フォトインタ
ラプタ55の出力電圧でそれぞれ検出すると共に、検出
した各方向の絶対位置から前回検出した各方向の絶対位
置に対するそれぞれの相対移動量、すなわち、単位時間
あたりの各移動量を算出するようにした。このことか
ら、限られた操作面積内で良好な操作性を安価に得るこ
とができる。
【0061】実施の形態3.実施の形態1及び実施の形
態2において、操作部3にスイッチを設けてもよく、こ
のようにしたものを実施の形態3とする。図9は、本発
明の実施の形態3におけるポインティングデバイスの操
作部の構造例を示した概略の断面図である。なお、ポイ
ンティングデバイスの可動部の構造例は図1又は図5と
同様であるのでその説明を省略する。
【0062】図9において、操作部81は、板状の操作
つまみ82から棒状の軸83が延在した形状に形成され
ており、操作つまみ82上にはドームスイッチ85と該
ドームスイッチ85のスイッチング動作を行うための押
しボタン86とが設けられている。軸83は、ガイド穴
11及び12にそれぞれ挿入され、操作部81は、該ガ
イド穴11及び12に沿ってスライドすることができ
る。ドームスイッチ85は、金属で形成された中空のド
ーム型をなすメタルドーム87を有しており、押しボタ
ン86が強く押されることによって該メタルドーム87
が挫屈し、ドームスイッチ85内の回路が短絡されるよ
うになっている。ドームスイッチ85のスイッチ開閉状
態は、軸83内を通って外部に接続される信号線88で
検知することができる。
【0063】図10は、図9の操作部81を有するポイ
ンティングデバイス90の回路例を示した概略のブロッ
ク図である。なお、図10では、図2で示したポインテ
ィングデバイス1に図9の操作部81を使用した場合を
例にして示しており、図2と同じものは同じ符号で示し
ており、ここではその説明を省略すると共に図2との相
違点のみ説明する。
【0064】図10における図2との相違点は、図2の
信号変換回路部31にドームスイッチ85と抵抗91と
を備えたことと、図2の演算回路部32にラッチ回路9
2を備え、該ラッチ回路92を制御回路45で制御する
ようにしたことにある。これらのことから、図2の信号
変換回路部31を信号変換回路部93、図2の演算回路
部32を演算回路部94、図2の制御回路45を制御回
路95とすると共に、図2のポインティングデバイス1
をポインティングデバイス90としたことにある。
【0065】図10において、ポインティングデバイス
90は、X方向スライド抵抗5、Y方向スライド抵抗
7、ドームスイッチ85及び抵抗91で構成され操作部
81の絶対位置を電気信号に変換する信号変換回路部9
3と、該信号変換回路部93からの入力電圧によって得
られる操作部81の絶対位置と、前回得られた絶対位置
とから各方向の相対移動量をそれぞれ算出する演算回路
部94と、該演算回路部94で算出された各方向の相対
移動量を示すデータを情報処理機器に出力する出力ドラ
イブ回路部33とを備えている。
【0066】信号変換回路部93において、ドームスイ
ッチ85の一方の端子は接地されており、他方の端子は
抵抗91を介して直流電源の5V端子に接続されると共
に演算回路部94の入力ポートIcに接続されている。
演算回路部94において、入力ポートIcには、ラッチ
回路92の入力が接続されており、ラッチ回路92の出
力はメモリ43に接続されている。制御回路95は、入
力切換回路41、メモリ43、演算器44及びラッチ回
路92にそれぞれ接続され、あらかじめ格納された所定
の制御プログラムに従って、入力切換回路41、メモリ
43、演算器44及びラッチ回路92のそれぞれの動作
制御を行う。
【0067】このような構成において、ドームスイッチ
85が開放状態にある場合は、入力ポートIcの電圧レ
ベルはHighレベルとなり、ドームスイッチ85が短
絡状態にある場合は、入力ポートIcの電圧レベルはL
owレベルとなって、入力ポートIcの電圧レベルは、
0.8ミリ秒ごとにラッチ回路92によって保持され
る。制御回路95は、演算器44を制御し、演算器44
に対して、メモリ43に格納された各位置データと前回
に検出された各位置データとを比較演算させ、0.8ミ
リ秒間の操作部81の移動距離に相当するカーソルの相
対移動量を算出させメモリ43に格納させる。
【0068】更に、制御回路95は、演算器44を制御
し、0.8ミリ秒ごとにラッチ回路92で保持されてい
る電圧レベルが示すドームスイッチ85のボタン情報を
メモリ43を介して取得し、メモリ43に格納した各相
対移動量と共に出力ドライブ回路部33に出力させる。
出力ドライブ回路部33は、入力された操作部81の相
対移動量を示すデータ及び上記ボタン情報を情報処理機
器(図示せず)に出力する。なお、上記ボタン情報と
は、押しボタンが押されているか否かを示しており、情
報処理機器では、該ボタン情報を利用して、入力装置の
一種であるマウスのボタン操作と関連付けることができ
る。
【0069】次に、図11は、図10で示したポインテ
ィングデバイス90の動作例を示したフローチャートで
ある。なお、図11では、図3の制御回路45を制御回
路95に置き換える以外は図3と同じ処理を行うフロー
は図3と同じ符号で示しており、ここではその説明を省
略し、特に明記しない限り各フローで行われる処理は、
制御回路95で行われるものである。図11において、
最初に図3のステップS1及びステップS2の処理を行
った後、ステップS31で、ラッチ回路92にラッチさ
れているボタン情報をなすボタン状態Sbottomを0にリ
セットして初期化を行う。
【0070】次に、図3のステップS3からステップS
8の処理を行った後、演算器44を制御して、ステップ
S32で、ラッチ回路92にラッチされているボタン状
態Sbottomをメモリ43を介して取得させ、ステップS
33で、メモリ43に格納した各相対移動量Xrel及び
Yrel並びにボタン状態Sbottomで示されるボタン情報
をそれぞれ出力ドライブ回路部33に出力させて、図3
のステップS10の処理を行う。
【0071】なお、本実施の形態3の説明では、薄型化
に有利なドームスイッチを使用した場合を例にして説明
したが、本発明はこれに限定するものではなく、ドーム
スイッチの変わりにタクトスイッチ等を用いても同じ機
能を実現させることができる。
【0072】このように、本実施の形態3におけるポイ
ンティングデバイスは、操作部81の操作つまみ82に
ドームスイッチ85を設けて、押しボタン86が押され
ているか否かを示すドームスイッチ85のボタン情報
を、各相対移動量Xrel及びYrelと共に情報処理機器に
出力するようにした。このことから、実施の形態1又は
実施の形態2と同様の効果を得ることができると共に、
操作部81から手を離すことなく、押しボタン86を押
した状態でカーソル移動を行うドラッグや、ボタンをク
リックすることによる選択動作等の操作を行うことがで
き、ポインティングデバイスの操作性を格段に向上させ
ることができる。
【0073】実施の形態4.実施の形態3では、機械的
接点を有するスイッチを操作部に設けたが、該スイッチ
の代わりに圧力センサを使用してもよく、このようにし
たものを本発明の実施の形態4とする。図12は、本発
明の実施の形態4におけるポインティングデバイスの操
作部の構造例を示した概略の断面図である。なお、ポイ
ンティングデバイスの可動部の構造例は図1又は図5と
同様であるのでその説明を省略する。また、図12で
は、図9と同じものは同じ符号で示しており、ここでは
その説明を省略する。
【0074】図12において、操作部101は、板状の
部材の外周に沿って逆L字形の断面の側壁が形成されて
なる操作つまみ102における該板状の部材から棒状の
軸83が延在した形状に形成されている。操作つまみ1
02内における上記板状の部材上には圧力センサ103
が設けられ、更に、操作つまみ102内には、押しボタ
ン104が設けられており、該押しボタン104の裏面
には押しボタン104が押されたときの力を圧力センサ
103に伝えるための突起105が形成されている。な
お、圧力センサ103として拡散型半導体圧力センサを
使用する場合を例にして説明するが、歪みゲージや電気
容量式圧力センサを使用してもよい。
【0075】押しボタン104は、該突起105が圧力
センサ103上に位置するように配置されている。ま
た、押しボタン104と操作つまみ102における板状
の部材との間にはコイルばね106が設けられており、
通常は該コイルばね106によって押しボタン104は
上方に押し上げられており、圧力センサ103には圧力
がかからない状態になっている。押しボタン104が押
されることによって、該押圧が突起105を介して圧力
センサ103に伝わる。圧力センサ103からは、受け
た力に比例した出力電圧が出力され、該出力電圧は、軸
83内を通って外部に接続される信号線107を介して
検出することができる。
【0076】図13は、図12の操作部101を有する
ポインティングデバイス110の回路例を示した概略の
ブロック図である。なお、図13では、図1及び図2で
示したポインティングデバイス1に図12の操作部10
1を使用した場合を例にして示しており、図2と同じも
のは同じ符号で示しており、ここではその説明を省略す
ると共に図2との相違点のみ説明する。
【0077】図13における図2との相違点は、図2の
信号変換回路部31に圧力センサ103、該圧力センサ
103に電源を供給する定電流駆動回路111及び圧力
センサ103の出力電圧を増幅する増幅器112を備え
たことと、図2の入力切換回路41を3つのスイッチ回
路115a,115b,115cを有する入力切換回路
115に置き換え、該入力切換回路115、メモリ43
及び演算器44を制御回路45で制御するようにしたこ
とにある。これらのことから、図2の信号変換回路部3
1を信号変換回路部117、図2の演算回路部32を演
算回路部118、図2の制御回路45を制御回路119
とすると共に、図2のポインティングデバイス1をポイ
ンティングデバイス110としたことにある。
【0078】図13において、ポインティングデバイス
110は、操作部101の絶対位置を電気信号に変換す
る信号変換回路部117と、該信号変換回路部117か
らの入力電圧によって得られる操作部101の絶対位置
と、前回得られた絶対位置とから各方向の相対移動量を
それぞれ算出する演算回路部118と、該演算回路部1
18で算出された各方向の相対移動量を示すデータ等を
情報処理機器に出力する出力ドライブ回路部33とを備
えている。信号変換回路部117は、X方向スライド抵
抗5、Y方向スライド抵抗7、圧力センサ103、定電
流駆動回路111及び増幅器112で構成されている。
また、演算回路部118は、入力切換回路115、A/
Dコンバータ42、メモリ43、演算器44及び制御回
路119で構成されている。
【0079】信号変換回路部117において、直流電源
の5V端子と接地間には定電流駆動回路111と圧力セ
ンサ103の直列回路が接続され、圧力センサ103の
出力端子は増幅器112を介して演算回路部118の入
力ポートIcに接続されている。演算回路部118にお
いて、入力ポートIaには、入力切換回路115のスイ
ッチ回路115aにおける一方の端子が、入力ポートI
bには、入力切換回路115のスイッチ回路115bに
おける一方の端子が、入力ポートIcには、入力切換回
路115のスイッチ回路115cにおける一方の端子が
それぞれ接続されている。
【0080】入力切換回路115のスイッチ回路115
a,115b,115cの各他方の端子は互いに接続さ
れると共に該接続部はA/Dコンバータ42に接続され
ている。また、制御回路119は、入力切換回路11
5、メモリ43及び演算器44にそれぞれ接続され、あ
らかじめ格納された所定の制御プログラムに従って、入
力切換回路115、メモリ43及び演算器44のそれぞ
れの動作制御を行う。
【0081】このような構成において、押しボタン10
4への操作荷重範囲0〜600gfに対して増幅器11
2の出力電圧が1〜4Vの範囲で変化するように増幅器
112が設定されている。制御回路119は、0.8ミ
リ秒ごとに入力ポートIcのみがA/Dコンバータ42
の入力に接続されるように入力切換回路115を制御し
て、増幅器112の出力電圧がA/Dコンバータ42に
入力されるようにする。
【0082】A/Dコンバータ42でA/D変換された
増幅器112の出力電圧を示すA/D変換値Spress
は、メモリ43を介して演算器44に入力され、演算器
44で、あらかじめ設定された押しボタン104が押さ
れたか否かの判定を行うためのしきい値Thと比較す
る。例えば、Th=128とすると、このときの増幅器
112の出力電圧は2.5Vに相当し、押しボタン10
4への操作荷重は300gfである。なお、最適な操作
荷重は個人差があるため、外部からしきい値Thを変更
できるようにしておくことによって、使用する人に合わ
せた快適な操作感を得るようにすることができる。
【0083】演算器44は、しきい値Thとの比較を行
った結果、増幅器112の出力電圧を示すA/D変換値
Spressがしきい値Thを超えている場合、ボタン状態
Sbottomを1にセットして押しボタン104が押されて
いることを、A/D変換値Spressがしきい値Th以下
の場合、ボタン状態Sbottomを0にリセットして押しボ
タン104が押されていないことを示すボタン情報を、
メモリ43に格納しておいた各相対移動量Xrel及びYr
elと共に出力ポートOUTから出力ドライブ回路部33
へ出力する。なお、入力切換回路115のスイッチ回路
115a及び115bの切換タイミングは、実施の形態
1から実施の形態3における入力切換回路41のスイッ
チ回路41a及び41bと同様であるのでその説明を省
略する。
【0084】次に、図14は、図13で示したポインテ
ィングデバイス110の動作例を示したフローチャート
である。なお、図14では、図3の制御回路45を制御
回路119に置き換える以外は図3と同じ処理を行うフ
ローは図3と同じ符号で、図11の制御回路95を制御
回路119に置き換える以外は図11と同じ処理を行う
フローは図11と同じ符号でそれぞれ示しており、ここ
ではその説明を省略する。また、特に明記しない限り図
14の各フローで行われる処理は、制御回路119で行
われるものである。
【0085】図14において、最初に図3のステップS
1及びステップS2の処理を行った後、図11のステッ
プS31の処理を行う。次に、図3のステップS3から
ステップS8の処理を行った後、ステップS41で、入
力切換回路115を制御して、入力ポートIcのみがA
/Dコンバータ42の入力に接続されるようにして、増
幅器112の出力電圧がA/Dコンバータ42でA/D
変換され、演算器44に対して、該A/D変換値Spres
sをメモリ43を介して取得させる。次に、ステップS
42で、演算器44に対して、取得されたA/D変換値
Spressとあらかじめ設定されたしきい値128とを比
較させ、A/D変換値Spressがしきい値128を超え
ている場合(YES)、ステップS43に進む。
【0086】ステップS43で、演算器44に対して、
ボタン状態Sbottomを1にセットさせてメモリ43に格
納させた後、図11のステップS33の処理を行い、そ
の後図3のステップS10の処理を行ってステップS3
に戻る。また、ステップS42で、A/D変換値Spres
sがしきい値128以下の場合(NO)、ステップS4
4で、演算器44に対して、ボタン状態Sbottomを0に
リセットさせてメモリ43に格納させ、ステップS33
に進む。
【0087】図14では、圧力センサ103からの出力
電圧より、押しボタン104が押されたか否かの判断を
行うようにしたが、操作部を一定速度で移動させている
ときでも、押しボタン104に加えられる押圧に応じ
て、すなわち圧力センサ103の出力電圧に応じて、算
出する各相対移動量を変化させるようにしてもよく、図
15は、このようにした場合の図13で示したポインテ
ィングデバイス110の動作例を示したフローチャート
である。なお、図15では、図14と同じ処理を行うフ
ローは図14と同じ符号で示しており、ここではその説
明を省略し、特に明記しない限り各フローで行われる処
理は、制御回路119で行われるものである。
【0088】図15において、最初に図3のステップS
1及びステップS2の処理を行った後、ステップS51
で、メモリ43に格納されているA/D変換値Spress
と下記(1)式で示した相対移動量の増加係数Kaccを
それぞれ0にリセットして初期化を行う。 Kacc=Spress/128………………………(1) 次に、図3のステップS3からステップS8の処理を行
った後、図14のステップS42の処理を行い、ステッ
プS52で、演算器44に対して、上記(1)式から増
加係数Kaccを算出させる。
【0089】次に、ステップS53で、メモリ43に格
納しているX方向の相対移動量Xrel及びY方向の相対
移動量Yrelを読み出して演算器44に入力させ、演算
器44に対して、増加係数Kaccを用いてX方向の相対
移動量Xrel及びY方向の相対移動量Yrelを換算した値
であるX方向の相対移動量換算値Xrel2及びY方向の相
対移動量換算値Yrel2を下記(2)式及び(3)式を用
いて算出させる。 Xrel2=Xrel×Kacc………………………(2) Yrel2=Yrel×Kacc………………………(3)
【0090】次に、ステップS54で、演算器44に対
して、算出したX方向の相対移動量換算値Xrel2及びY
方向の相対移動量換算値Yrel2並びにボタン情報をそれ
ぞれ出力ドライブ回路部33に出力させて、図3のステ
ップS10の処理を行った後、ステップS3に戻る。
【0091】このように、一定速度で操作部101を動
かしながら、より大きなカーソル移動量を得たい場合に
は、操作部101の押しボタン104を押すことによっ
て単位時間あたりのカーソル移動量、すなわちカーソル
移動速度が大きくなり、押しボタン104の押圧に応じ
てカーソル移動量を調整することができ、快適な操作性
を実現することができる。また、外部から上記(1)式
の分母の値を変更できるようにしておくことによって、
個人の適正に合わせた操作感を実現することができる。
【0092】一方、操作部101のX方向及びY方向の
移動量が共に0の場合は、図14で説明したように、押
しボタン104への押圧に応じた上記ボタン情報を情報
処理機器に出力することによって、カーソル移動の加速
機能とドラッグや、ボタンをクリックすることによる選
択動作等の操作機能とを同時に得ることができる。例え
ば、実施の形態1における図4で示したように、積算を
行う所定の時間t2における積算を実行するサイクルに
おいて、上記A/D変換値Spressの最大値と最小値と
の差が128を超え、かつ相対移動量の積算値が0であ
る場合に、押しボタン104を押したと判断することに
よって、ボタン動作を含めた操作性の向上を図ることが
できる。
【0093】なお、A/Dコンバータ42で取得したA
/D変換値Spressに対してしきい値レベルを設定して
押しボタン104が押されたか否かに対応させたが、ハ
ードウエア的に、コンパレータを内蔵したマイクロコン
トローラを演算回路部118に使用したり、増幅器11
2の出力と演算回路部118の入力ポートIcとの間に
コンパレータを設けて、図10で示したように演算回路
部内にラッチ回路を備え、ラッチ回路のラッチデータに
応じて圧力センサ103の出力電圧とボタン情報とを対
応付けることもできる。
【0094】上記のようにして、本実施の形態4におけ
るポインティングデバイスは、操作部101の操作つま
み102内に圧力センサ103を設けて、押しボタン1
04が押されているか否かを示す圧力センサ103から
の出力電圧を増幅器112で増幅して得たボタン情報
を、各相対移動量Xrel及びYrelと共に情報処理機器に
出力するようにした。また、押しボタン104への押圧
に応じて、すなわち圧力センサ103の出力電圧に応じ
て、算出する各方向の相対移動量を変化させるようにし
た。このことから、実施の形態3同様の効果を得ること
ができると共に、カーソル移動の加速機能を備えること
ができ、ボタン動作を含めた操作性の向上を図ることが
できる。
【0095】なお、実施の形態1から実施の形態4にお
いて、各演算回路部に、A/Dコンバータを内蔵したマ
イクロコントローラを使用してもよく、該マイクロコン
トローラには、あらかじめ所定の制御プログラムが記憶
されており、この場合、各制御回路は、マイクロコント
ローラにおける、該所定の制御プログラムを実行する部
分をなす。このように、マイクロコントローラに8ビッ
トのA/Dコンバータを内蔵した汎用のマイクロコント
ローラを使用した場合、可動範囲内で1/256、すな
わち0.2mm以下という実用上十分な分解能を実現す
ることができる。また、分解能に関しては、例えば10
ビットのA/Dコンバータを内蔵したり、10ビットの
A/Dコンバータをマイクロコントローラと別に設ける
ことによって、1/1024の分解能を容易に実現する
ことができる。
【0096】また、上記実施の形態1から実施の形態4
において、入力切換回路が複数のスイッチ回路で形成さ
れている場合を例にして説明したが、機械的接点を有す
る複数のスイッチで形成してもよい。但し、この場合、
各スイッチは制御回路からの制御信号によって開閉動作
を制御することができるものである。
【0097】
【発明の効果】請求項1に係るポインティングデバイス
は、操作部における、水平方向の絶対位置を水平方向変
換部で、垂直方向の絶対位置を垂直方向変換部でそれぞ
れ検出すると共に、各方向に対して検出した絶対位置か
ら前回検出した絶対位置に対する相対移動量、すなわ
ち、単位時間あたりの移動量をそれぞれ算出するように
した。このことから、限られた操作面積内で良好な操作
性を安価に得ることができる。
【0098】請求項2に係るポインティングデバイス
は、請求項1において、一定時間t2間隔で、各相対移
動量Xrel及びYrelを積算することによって、分解能を
損なうことなく、より大きな移動量が得られるようにし
た。このことから、大きな画素領域を有する表示装置に
対しても、1ドット単位の移動から、画素領域にわたる
移動まで、ポインティングデバイスの操作量と情報処理
機器の表示装置上のカーソル移動量が対応し、良好な操
作性を実現することができる。
【0099】請求項3に係るポインティングデバイス
は、請求項1において、水平方向ガイド部は、操作部に
おける水平方向の移動に応じて水平方向に移動し、垂直
方向ガイド部は、操作部における垂直方向の移動に応じ
て垂直方向に移動するようにした。このことから、操作
部における、水平方向の絶対位置を水平方向変換部で、
垂直方向の絶対位置を垂直方向変換部でそれぞれ電気信
号に変換することができる。
【0100】請求項4に係るポインティングデバイス
は、請求項3において、垂直方向変換部及び水平方向変
換部を、対応するガイド部の移動に応じて摺動子がスラ
イドするスライド形可変抵抗器でそれぞれ形成した。こ
のことから、操作部の移動に対して、水平方向及び垂直
方向の各絶対位置を対応するそれぞれのスライド形可変
抵抗器の各抵抗値で検出することができ、検出した各方
向の絶対位置から前回検出した各方向の絶対位置に対す
るそれぞれの相対移動量、すなわち、単位時間あたりの
各移動量を算出することができる。
【0101】請求項5に係るポインティングデバイス
は、請求項3において、操作部における水平方向及び垂
直方向の各絶対位置を、対応する各濃淡スケールのそれ
ぞれの光透過率に対応した各光学式センサの出力電圧で
それぞれ検出するようにした。このことから、検出した
各方向の絶対位置から前回検出した各方向の絶対位置に
対するそれぞれの相対移動量、すなわち、単位時間あた
りの各移動量を算出することができるため、限られた操
作面積内で良好な操作性を安価に得ることができる。
【0102】請求項6に係るポインティングデバイス
は、請求項1から請求項5のいずれかにおいて、操作部
は、外部から加えられる力によって開閉するスイッチを
有し、該スイッチの開閉状態を検出して外部へ出力する
スイッチ開閉状態検出部を備えるようにした。このこと
から、操作部から手を離すことなく、スイッチを押した
状態でカーソル移動を行うドラッグや、スイッチを押す
ことによる選択動作等の操作を行うことができ、ポイン
ティングデバイスの操作性を格段に向上させることがで
きる。
【0103】請求項7に係るポインティングデバイス
は、請求項1から請求項5のいずれかにおいて、操作部
は、外部から加えられる力に応じて電気信号を出力する
センサを有し、該センサからの出力信号に応じて外部か
ら加えられた力に対するスイッチ開閉操作を判断して外
部へ出力するスイッチ開閉操作検出部を備えるようにし
た。このことから、操作部から手を離すことなく、スイ
ッチを押した状態でカーソル移動を行うドラッグや、ス
イッチを押すことによる選択動作等の操作を行うことが
でき、ポインティングデバイスの操作性を格段に向上さ
せることができる。更に、スイッチ開閉操作の判断基準
を変えることによって、使用する人に合わせた快適な操
作感を得ることができる。
【0104】請求項8に係るポインティングデバイス
は、請求項7において、具体的には、上記センサは圧力
センサであり、圧力センサからの出力信号と所定のしき
い値とを比較してスイッチの開閉操作を判断するように
した。このことから、しきい値を変えることによって、
スイッチ開閉操作の判断基準を変えることができ、使用
する人に合わせた快適な操作感を得ることができる。
【0105】請求項9に係るポインティングデバイス
は、請求項1から請求項5のいずれかにおいて、操作部
は、外部から加えられる力に応じて電気信号を出力する
センサを有し、演算回路部は、算出した各方向の相対移
動量をセンサからの出力信号に応じてそれぞれ換算し外
部へ出力するようにした。このことから、カーソル移動
の加速機能を備えることができ、センサに加えられた力
に応じてカーソル移動量を調整することができ、センサ
に力を加えた状態でカーソル移動を行うドラッグや、セ
ンサに力を加えることによる選択動作等の操作を行う動
作を含めた操作性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1におけるポインティン
グデバイスの可動部の構造例を示した概略図である。
【図2】 図1の可動部2を有するポインティングデバ
イス1の回路例を示した概略のブロック図である。
【図3】 図2で示したポインティングデバイス1の動
作例を示したフローチャートである。
【図4】 図2で示したポインティングデバイス1の他
の動作例を示したフローチャートである。
【図5】 本発明の実施の形態2におけるポインティン
グデバイスの可動部の構造例を示した概略図である。
【図6】 図5の可動部52を有するポインティングデ
バイス51の回路例を示した概略のブロック図である。
【図7】 図5の可動部52を有するポインティングデ
バイス51における他の回路例を示した概略のブロック
図である。
【図8】 濃淡スケール58における位置と光透過率と
の関係例を示した図である。
【図9】 本発明の実施の形態3におけるポインティン
グデバイスの操作部の構造例を示した概略の断面図であ
る。
【図10】 図9の操作部81を有するポインティング
デバイス90の回路例を示した概略のブロック図であ
る。
【図11】 図10で示したポインティングデバイス9
0の動作例を示したフローチャートである。
【図12】 本発明の実施の形態4におけるポインティ
ングデバイスの操作部の構造例を示した概略の断面図で
ある。
【図13】 図12の操作部101を有するポインティ
ングデバイス110の回路例を示した概略のブロック図
である。
【図14】 図13で示したポインティングデバイス1
10の動作例を示したフローチャートである。
【図15】 図13で示したポインティングデバイス1
10の他の動作例を示したフローチャートである。
【図16】 従来のポインティングデバイスを示した概
略図である。
【符号の説明】
1,51,90,110 ポインティングデバイス、
2,52 可動部、3,81,101 操作部、 4
可動領域、 5 X方向スライド抵抗、 6,54 X
方向ガイド部材、 7 Y方向スライド抵抗、 8,5
6 Y方向ガイド部材、 11,12 ガイド穴、 3
1,61,93,117 信号変換回路部、 32,9
4,118 演算回路部、 33 出力ドライブ回路
部、 41,115 入力切換回路、 42 A/Dコ
ンバータ、 43 メモリ、 44 演算器、 45,
95,119 制御回路、 53 X方向フォトインタ
ラプタ、 55 Y方向フォトインタラプタ、 57,
58 濃淡スケール、 85 ドームスイッチ、 92
ラッチ回路、 103 圧力センサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩本 秀人 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5B087 AA02 AA06 AC02 AE00 BC12 BC13 BC17 BC19 BC26 BC32 BC33 DD03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報処理機器におけるカーソルの移動等
    を行うための入力装置をなすポインティングデバイスに
    おいて、 所定の可動領域内をスライドさせてカーソルの移動操作
    が行われる操作部と、 該操作部の水平方向の絶対位置を伝達する水平方向ガイ
    ド部と、 該水平方向ガイド部によって伝達された絶対位置を電気
    信号に変換する水平方向変換部と、 上記操作部の垂直方向の絶対位置を伝達する垂直方向ガ
    イド部と、 該垂直方向ガイド部によって伝達された絶対位置を電気
    信号に変換する垂直方向変換部と、 所定の時間t1ごとに、上記水平方向変換部及び垂直方
    向変換部から入力される各電気信号から上記操作部の各
    方向に対する絶対位置をそれぞれ検出すると共に該検出
    した各方向の絶対位置から前回検出した各方向の絶対位
    置に対するそれぞれの相対移動量を算出する演算回路部
    と、を備えることを特徴とするポインティングデバイ
    ス。
  2. 【請求項2】 上記演算回路部は、所定の時間t1ごと
    に算出した各方向の相対移動量を所定の時間t2(t2
    >t1)の間それぞれ積算した各相対移動量の積算値を
    それぞれ算出することを特徴とする請求項1に記載のポ
    インティングデバイス。
  3. 【請求項3】 上記水平方向ガイド部は、操作部におけ
    る水平方向の移動に応じて水平方向に移動し、上記垂直
    方向ガイド部は、操作部における垂直方向の移動に応じ
    て垂直方向に移動することを特徴とする請求項1又は請
    求項2のいずれかに記載のポインティングデバイス。
  4. 【請求項4】 上記垂直方向変換部及び水平方向変換部
    は、対応するガイド部の移動に応じて摺動子がスライド
    するスライド形可変抵抗器でそれぞれ形成されることを
    特徴とする請求項3に記載のポインティングデバイス。
  5. 【請求項5】 上記水平方向ガイド部及び垂直方向ガイ
    ド部は、対応するガイド部の移動に伴ってスライドす
    る、可視光又は赤外光で連続して濃度が変化するように
    着色された透過性を有する材質で形成した濃淡スケール
    をそれぞれ有し、上記水平方向変換部及び垂直方向変換
    部は、対応する濃淡スケールの濃度を検出すると共に検
    出した濃度に応じた電気信号を出力する光学式センサで
    それぞれ形成されることを特徴とする請求項3に記載の
    ポインティングデバイス。
  6. 【請求項6】 上記操作部は、外部から加えられる力に
    よって開閉するスイッチを有し、該スイッチの開閉状態
    を検出して外部へ出力するスイッチ開閉状態検出部を備
    えることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか
    に記載のポインティングデバイス。
  7. 【請求項7】 上記操作部は、外部から加えられる力に
    応じて電気信号を出力するセンサを有し、該センサから
    の出力信号に応じてスイッチの開閉操作を判断して外部
    へ出力するスイッチ開閉操作検出部を備えることを特徴
    とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のポイン
    ティングデバイス。
  8. 【請求項8】 上記センサは、外部から加えられる押力
    を電気信号に変換する圧力センサであり、上記スイッチ
    開閉操作検出部は、該圧力センサから出力信号と所定の
    しきい値とを比較してスイッチの開閉操作を判断するこ
    とを特徴とする請求項7に記載のポインティングデバイ
    ス。
  9. 【請求項9】 上記操作部は、外部から加えられる力に
    応じて電気信号を出力するセンサを有し、上記演算回路
    部は、算出した各方向の相対移動量を該センサからの出
    力信号に応じてそれぞれ換算し外部へ出力することを特
    徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のポイ
    ンティングデバイス。
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