JP2000241364A - 液体濃度測定装置及び飲料充填用濃度制御装置 - Google Patents

液体濃度測定装置及び飲料充填用濃度制御装置

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JP2000241364A
JP2000241364A JP11042684A JP4268499A JP2000241364A JP 2000241364 A JP2000241364 A JP 2000241364A JP 11042684 A JP11042684 A JP 11042684A JP 4268499 A JP4268499 A JP 4268499A JP 2000241364 A JP2000241364 A JP 2000241364A
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concentration
liquid
beverage
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microwave
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JP11042684A
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Toyoichi Uchida
豊一 内田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐蝕性及び耐振動性に優れ、高精度で高い信頼
性が得られる液体濃度測定装置を提供することを目的と
する。 【解決手段】内側に被測定液体12が流れる検出管11
に単一の同軸プローブ13を取り付ける。計測に際して
は、高周波発振器25からマイクロ波を出力し、サーキ
ュレータ27、接続ケーブル22及び切替スイッチ21
を介して同軸プローブ13の中心導体17に入力する。
中心導体17に入力されたマイクロ波は、その先端から
液体12に放射されると共に、一部が液体界面にて濃度
に応じて反射され、切替スイッチ21、接続ケーブル2
2及びサーキュレータ27を介して高周波受信器26へ
送られる。受信器26は、同軸プローブ13から送られ
てくる反射波の強度と位相を検出してCPU24に入力
する。CPU24は、反射波の強度と位相に基づいて液
体12の比誘電率を求め、液体濃度を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、飲料充填機械等で
充填する液体の濃度を検出する液体濃度測定装置及びこ
の液体濃度測定装置を利用して液体濃度を一定値に制御
する飲料充填用濃度制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】飲料充填機械では、例えばガラスビン、
PETボトル等の容器に飲料を充填する際、充填する飲
料の濃度を液体濃度測定装置により計測し、その計測結
果に基づいて適正濃度の飲料が容器に充填されるように
濃度制御を行なっている。従来の液体濃度測定装置は、
図10に示すように構成されている。
【0003】図10において、1は液体濃度を検出する
ための検出管で、その流路中に例えば飲料等の液体2が
流れる。上記検出管1には、直径方向に流路に対して対
称に、つまり、対向するように一対の電極3a、3bが
取り付けられている。そして、上記電極3a、3b間に
高周波印加回路4から100MHz以下の高周波を印加
し、その時の交流インピーダンス変化を信号処理回路5
で検出して濃度変換している。この場合、電極3a、3
b間に液体2が入った場合の時のキャパシタンスCは、
液体2の誘電率をε、電極3a、3b間の間隔をdとす
ると、次式 C=ωε/d により求められる。交流インピーダンスが変化すること
は、キャパシタンスCが変化することであり、液体2の
誘電率εが変化することを示している。従って、信号処
理回路5で、キャパシタンスCを計測することにより、
液体2の誘電率εを算出して液体濃度を求めることがで
きる。
【0004】また、その他、従来の液体濃度測定装置と
して、特開平5−322879号公報、特開平10−1
42168号公報、特開平8−220024号公報等が
ある。上記特開平5−322879号公報は、密閉容器
内の飲料中の糖度及び及びガス濃度同時測定装置であ
り、飲料液体中のガス濃度の測定には、容器剛性が密閉
容器の内圧により決まる特性を利用して、また、飲料液
体の濃度の測定には、超音波の伝播度特性を利用して、
ガス濃度及び糖度を測定している。従って、飲料液体中
のガス濃度の測定と飲料液体の糖度の測定とが密閉容器
の開栓を必要とせずに行なうことができる。
【0005】上記特開平10−142168号公報は、
被測定流体を伝播したマイクロ波と被測定流体を伝播し
ない信号との位相差を検出することにより、被測定流体
の濃度を測定する濃度計に関するものである。すなわ
ち、第1マイクロ波発振器から周波数f1のマイクロ波
を被測定流体に放射して受信アンテナで受信し、そのマ
イクロ波を第2マイクロ波発振器からの第2マイクロ波
(周波数f2)と混合して|f1−f2|の低周波信号
に変換し、更に、この低周波信号を波形成形回路で矩形
波に変換した後、位相差演算回路に入力し、被測定流体
を伝播しない信号と、上記波形成形回路からの矩形波信
号との位相差を、基準発振器からの基準周波数の信号を
用いて計数することにより、アナログ回路を少なくして
アナログ回路の特性に起因する誤差を少なくして精度を
向上するようにしたものである。
【0006】上記特開平8−220024号公報は、半
導体中に注入されたキャリアのライフタイム測定により
半導体の製造工程中に起こる不純物汚染を検出し、汚染
不純物の濃度を測定する半導体の汚染不純物濃度の測定
方法及びその装置に関するものである。すなわち、マイ
クロ波が照射された半導体試料にレーザー光をパルス状
に照射して半導体試料にキャリアを注入し、上記半導体
試料から反射または透過したマイクロ波を検出し、その
強度の時間的変化から上記キャリアのライフタイムを測
定することにより半導体試料中の汚染不純物の濃度を検
出する半導体の汚染不純物濃度の測定方法において、上
記半導体試料の汚染不純物の状態を変化させるバイアス
光を照射したときと、照射しないときのライフタイムを
それぞれ測定し、上記バイアス光を照射したときのライ
フタイムと、バイアス光を照射しないときのライフタイ
ムとを比較することにより、上記半導体試料の汚染物濃
度を検出するようにしたもので、半導体の欠陥等の影響
を含まない汚染不純物の濃度をライフタイムの測定から
検出することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図10に示した従来の
液体濃度測定装置は、電極3a、3bの間隔が測定精度
に大きく影響するため、検出管1に電極3a、3bを高
精度で埋め込む必要があり、高度の製造技術を必要とす
ると共にコスト高になるという問題がある。
【0008】また、特開平5−322879号公報、特
開平10−142168号公報、特開平8−22002
4号公報に示される測定装置は、回路構成が非常に複雑
になるという問題がある。
【0009】また、他の液体濃度測定装置として、従
来、(1)光屈折率計、(2)導電率計、(3)超音波
音速計、(4)質量流量計等がある。上記(1)の光屈
折率計は、ガラス面と接する液体と反射率が、液体の濃
度により変化することを利用して濃度を算出するもので
あるが、光を透過させるためにガラスを使用するので、
そのガラスがアルカリ系の洗浄剤にて腐蝕されたり、汚
れたりすることによって、反射率計測に誤差が生じる。
【0010】上記(2)の導電率計では、液体の導電率
が濃度に依存するものがある。この場合、液体の導電率
を計測すれば濃度計測が可能であるが、導電率の小さい
ものは計測できない。
【0011】上記(3)の超音波音速計は、液体の濃度
により超音波音速が変化することを利用して、既知の定
められた間隔の超音波の伝播距離を計測することによ
り、超音波音速を計測して濃度を求めるものであるが、
液体によっては凸型や凹型の極大極小点を持つ場合があ
り、一意的に計測できない場合がある。
【0012】上記(4)の質量流量計は、液体の温度変
化をコリオリ力の変化量で計測するものであるが、振動
のある場所や隣接して設置すると、他の質量流量計内で
コリオリ力を検出するために使用している振動が伝達さ
れ、誤差要因になる。
【0013】また、例えば飲料充填機械においては、洗
浄工程に酸(次亜塩素酸ナトリウムや硝酸)、アルカリ
(苛性ソーダ)、熱水(90〜95℃)、スチーム(1
40℃)が使用され、耐蝕性と耐熱性が求められてい
る。
【0014】本発明は上記の課題を解決するためになさ
れたもので、耐蝕性及び耐振動性に優れ、高精度で高い
信頼性が得られる液体濃度測定装置及び飲料充填用濃度
制御装置を提供することを目的とする
【0015】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、内側に被
測定液体が流れる検出管と、この検出管に取り付けら
れ、中心導体と外部導体との間に絶縁体が設けられると
共に少なくとも中心導体の先端が前記検出管内に挿入さ
れる単一の濃度検出器と、この濃度検出器の中心導体に
接続ケーブルを介してマイクロ波を送出する高周波発振
器と、前記濃度検出器の中心導体先端から液体界面での
反射率に応じて反射されるマイクロ波を前記接続ケーブ
ルを介して受信し、前記マイクロ波の反射強度及び位相
を検出する高周波受信器と、この高周波受信器で検出さ
れたマイクロ波の反射強度及び位相から被測定液体の比
誘電率を算出し、この比誘電率から液体濃度を算出する
演算手段とを具備したことを特徴とする。
【0016】第2の発明は、前記第1の発明である液体
濃度測定装置において、検出管の近傍に、前記接続ケー
ブルを前記濃度検出器あるいはマイクロ波の反射基準端
に切替える切替スイッチを設けると共に、この切替スイ
ッチの温度を一定に保持する保温手段を設け、前記切替
スイッチを切替えながら計測を行なって被測定液体に対
する計測値を補正することを特徴とする。
【0017】第3の発明は、高濃度の飲料と処理水とを
それぞれ流量調整弁を介して混合し、目標濃度の飲料に
調整して容器に充填する飲料充填用濃度制御装置におい
て、前記流量調整弁を介して混合した飲料の濃度を前記
請求項1又は2記載の液体濃度測定装置にて測定し、そ
の計測値に基づいて飲料濃度が目標濃度になるように前
記流量調整弁の開度を制御することを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。
【0019】(第1実施形態)図1は、本発明の第1実
施形態に係る液体濃度測定装置の構成図である。図1に
おいて、11は液体濃度を検出するための検出管11
で、その流路中に例えば飲料等の液体12が流れる。上
記検出管11には、濃度検出器である単一の同軸プロー
ブ13が取り付けられる。上記同軸プローブ13として
は、図2に示すような高周波同軸コネクタSMAが使用
される。上記同軸プローブ13は、外導体14の外側に
検出管11への取付基板15が設けられ、内側に中心誘
電体16が設けられると共にその中心部に中心導体17
が設けられる。上記中心誘電体16及び中心導体17
は、検出管取付側に延長して設けられると共に、中心導
体17の先端が中心誘電体16より突出している。上記
中心誘電体16としては、例えばテフロン(商品名)ま
たはセラミック等が用いられ、また、中心導体17とし
ては、表面露出部が金メッキされた銅線または金線が用
いられる。上記同軸プローブ13は、取付基板15が検
出管11にネジ止め等により固定される。この場合、検
出管11と中心誘電体16との間にOリングが介在さ
れ、また、金属部はハンダ付けや銀ロウ付けされて耐圧
性を確保している。
【0020】そして、上記同軸プローブ13の中心導体
17は、2ポートの切替スイッチ21及び接続ケーブル
22を介して計測部23に接続される。上記切替スイッ
チ21は、検出管11の近傍に設けられる。上記接続ケ
ーブル22としては、例えば中心誘電体がテフロン(商
品名)で、中心導体が銅のセミリジッドケーブルが使用
される。また、上記切替スイッチ21は、一方のポート
aが上記同軸プローブ13の中心導体17に接続され、
他方のポートbが基準素子18を介して接地される。こ
の基準素子18としては、例えば50Ωの抵抗が用いら
れる。上記基準素子18を接続した切替スイッチ21の
ポートbが測定の基準端となる。この基準端は、上記の
ように基準素子18を接続する他、開放端あるいは短絡
端としても良い。
【0021】通常、上記切替スイッチ21や基準素子1
8は、温度特性を持っているので、例えばベルチェ素子
やヒータ等の保温素子/ヒートシンク19、この保温素
子/ヒートシンク19の温度をコントロールする温度コ
ントローラ20を用いて切替スイッチ21及び基準素子
18の温度を一定に保ち、温度特性の安定化を図ってい
る。上記基準素子18、切替スイッチ21、保温素子/
ヒートシンク19等は、断熱材により外部から断熱され
ている。
【0022】また、上記計測部23は、CPU(マイク
ロ・コンピュータ)24、例えば300MHz以上のマ
イクロ波を発生する高周波発振器25、上記同軸プロー
ブ13からの信号を受信する高周波受信器26、上記高
周波発振器25及び高周波受信器26を切替スイッチ2
1の可動接点cに方向を持たせて結合する結合器、例え
ばサーキュレータ27からなっている。
【0023】上記の構成において、検出管11内を流れ
る液体12の濃度を計測する場合、計測部23は、高周
波発振器25から例えば300MHz以上のマイクロ波
を出力する。このマイクロ波はサーキュレータ27、接
続ケーブル22及び切替スイッチ21を介して同軸プロ
ーブ13の中心導体17に入力される。この中心導体1
7に入力されたマイクロ波は、その先端である開放端か
ら検出管11内を流れる液体12に放射されると共に、
その一部が液体界面にて濃度に応じて反射される。この
反射波は、切替スイッチ21、接続ケーブル22及びサ
ーキュレータ27を介して高周波受信器26へ送られ
る。高周波受信器26は、同軸プローブ13から送られ
てくる反射波の強度と位相を検出してCPU24に入力
する。
【0024】CPU24は、高周波発振器25から出力
したマイクロ波と、反射波の強度と位相を比較し、その
比較結果に基づいて液体12の比誘電率を求め、この比
誘電率から液体濃度を算出する。このCPU24により
算出された液体濃度は、出力装置、例えば表示装置に出
力されて表示される。
【0025】上記濃度計測に際し、同軸プローブ13か
らの反射波は、接続ケーブル22により減衰したり、位
相が変化したりするので、切替スイッチ21により同軸
プローブ13と基準素子18とを切替えて交互に計測す
ることにより、反射波に対する計測値を補正する。すな
わち、基準素子18側の反射率の相対変化量で液体12
側の反射率を相対補正することにより、接続ケーブル2
2での変動量を補正することができる。
【0026】なお、上記切替スイッチ21は、手動操作
により切替えても、あるいはCPU24から切替え信号
を出力して自動的に切替えるようにしても良い。
【0027】上記同軸プローブ13に設けられた中心導
体17の開放端における反射波強度と位相は、高周波領
域の誘電率を表わす複素誘電率に依存している。複素誘
電率の実部は、高周波の損失を表し、虚部は伝播を表わ
している。以下、同軸プローブ13の開口面電磁界分布
からの放射について説明する。例えばパラボラアンテナ
からの放射や導体板に開けられた穴による回折などのよ
うに、開口面(Aperture)上の電磁界分布が少なくとも
近似的に与えられている場合が多い。本実施形態におけ
る同軸プローブ13の開放端面も、開口面上の電磁界分
布を源としている放射電磁界として求めることができ
る。同軸プローブ13の開口面では、一部はそのまま放
射され、残りは反射される。
【0028】すなわち、同軸プローブ13の開口面での
アドミッタンスに相当するyL を用いて、複素誘電率と
の関係式を与える。この関係式は、計測端面の放射端か
ら電磁界を計算することにより得られる式である。通
常、印加する高周波の周波数が30GHz以下では、
【0029】
【数1】
【0030】が実用式となる。この複素2次方程式を解
くことにより比誘電率ε* が得られる。従って、開口面
での電磁波の反射を計測すれば、比誘電率ε* を得るこ
とが可能である。
【0031】また、1GHz以下の周波数では、第1項
に比べ、第2項の係数ξを無視できるので、
【0032】
【数2】
【0033】と更に簡単になり、アドミッタンスに相当
するyLを求めるだけで比誘電率ε*を得ることが可能と
なる。ここで得た比誘電率ε* と液体12の濃度が相関
関係を持っている。
【0034】また、例えば300MHz以上の水中の波
長は、約33cm以下となり、検出管11の中でもその
波長が問題ならなくなってくる。更に、上記のように3
00MHz以上の高周波を用いると、液体12中での減
衰率が高くなり、同軸プローブ13から液体12内へ放
射された高周波が液体中で減衰し、検出管11の反対側
の影響を受け難くなる。
【0035】上記のようにして同軸プローブ13から液
体12にマイクロ波を放射し、その液体界面での反射波
の強度と位相を高周波受信器26で受信して検出し、C
PU24で高周波発振器25から出力されるマイクロ波
と比較することにより、液体12の誘電率を求めて濃度
を算出することができる。
【0036】マイクロ波領域の液体中での波長は数cm
であり、光に比較して波長が長いので、微少なスケール
の影響を受け難く、マイクロ波領域より長い波長帯に比
べ液体濃度に対する感度が高い。基本的にはマイクロ波
領域において、その伝搬は複素誘電率で表される定数に
依存する。複素誘電率には誘電率と導電率、透磁率が含
まれ、物性そのものを表わしている。その定数の測定方
法には、(1)同軸プローブ法、(2)平行平板法、
(3)同軸線路法、(4)Sパラメータ法、フリースペ
ース法等がある。周波数が高く水溶液のように比較的誘
電率の高いものに対しては(1)の同軸プローブ法が有
利である。特に、この同軸プローブ法は、プローブ端面
でのマイクロ波の反射率を計測すれば算出することがで
き、非常に簡便な方法である。
【0037】次に実際の測定結果について説明する。 [溶液の反射率測定]試験対象として、サッカロース
(蔗糖)水溶液濃度、エタノール水溶液濃度、グリコー
ルエーテル(GE)水溶液濃度での反射率を計測した。
そして、この計測した反射率を元に比誘電率を算出す
る。水溶液にすると、元の水の導電率にその複素誘電率
特性が大きく左右されるので、水は純粋製造装置(0.01
μS/cm)から採取したものを使用し、重量濃度で試料を
作成した。それぞれの液種の各周波数で濃度毎の反射率
と位相を図3、図4、図5に示す。
【0038】図3は、サッカロース水溶液を計測した時
の反射率Rと位相Mを示したもので、(a)は0.3G
Hzの周波数、(b)は1GHzの周波数、(c)は6
GHzの周波数を使用した場合のグラフである。図4
は、エタノール水溶液を計測した時の反射率Rと位相M
を示したもので、6GHzの周波数を使用した場合のグ
ラフである。図5は、グリコールエーテル(GE)水溶
液を計測した時の反射率Rと位相Mを示したもので、6
GHzの周波数を使用した場合のグラフである。
【0039】基本的には、濃度が濃くなると反射率は低
下する。位相はプローブ長により基準が異なるので一概
には云えないが、今回の実験では濃度が濃くなると位相
が進む。反射率、位相どちらでも水溶液濃度と関連ある
データが得られた。感度や誤差は、誘電率の変化量や試
料の温度安定度に依存するが、飲料充填機のように液温
が条件によって異なるような場合には、実機で濃度との
関係を把握することが望ましい。
【0040】[誘電率の算出]計測部23における計測
値のキャリブレーション(補正調整)を行なった後、ま
ず、同軸プローブ13のキャリブレーションを行なうた
めに、同軸プローブ13にフランジを取り付け、OPE
N(開放)とSHORT(短絡)での反射率を測定した
後、基準誘電体に食塩水濃度を10wt%中の反射率を
測定し、これらをキャリブレーション用データとした。
このデータを基準にアセトン、サッカロース(蔗糖)水
溶液の誘電率を算出した。図6(a)はアセトンの各周
波数における比誘電率の算出結果を示し、図6(b)は
サッカロース(蔗糖)水溶液濃度毎の温度と比誘電率と
の関係を示している。
【0041】アセトンの物性値から標準偏差で±0.0862
の計測結果が得られ、また、濃度や温度に応じた比誘電
率計測結果が得られた。なお、これらの結果と同軸プロ
ーブ13の材質上から、0〜90℃までの計測が可能と
思われる。
【0042】[検出管内計測結果]基準素子18として
50Ωダミーロード補正を用い、ダミーロード側の反射
率の変化量から計測対象側の反射率変動量を比例補正し
た。試験は、同軸プローブ13と計測部23との間の接
続ケーブル22に対して途中で温度変化を与え、ケーブ
ル内の伝搬条件を大きく変化させた。この時、基準とケ
ーブル内の変動を比誘電率で0.34(=0.538%)以下に
補正できた。図7は、上記接続ケーブル22の誤差補正
結果を示している。
【0043】また、検出管11内の比誘電率計測を行な
った。このとき同軸プローブ13から放射されたマイク
ロ波が検出管11内で反射され、受信量に重畳する。こ
のため、マイクロ波の損失が小さい場合には補正曲線が
必要である。蔗糖水溶液データのバラツキとしては、損
失が大きい6GHzでは±0.419(=0.735%)、損失が
小さい1GHzでは3.087(=4.3%)at25.4mmであっ
た。図8は、検出管直径を変えた時の比誘電率の変化を
示している。
【0044】上記のように計測値から比誘電率を算出す
る過程において、マイクロ波の損失(減衰)の大きい食
塩水を基準試料とすることにより、図7及び図8に示し
た結果から明らかなように、 √{(0.538%)2 +(0.735%)2 }=0.938% の精度で比誘電率を計測することができた。
【0045】(第2実施形態)次に本発明の第2実施形
態について説明する。この第2実施形態は、上記第1実
施形態で示した液体濃度測定装置を利用して飲料充填装
置の糖度を制御する場合について示したものである。
【0046】図9は、本発明の第2実施形態に係る飲料
充填用濃度制御装置のシステム構成図である。なお、こ
の第2実施形態では、炭酸水を容器に一定量充填する場
合について示している。
【0047】図9において、31はシンプルシロップを
貯留するシロップタンクで、外部から供給される処理水
及び砂糖をモータ32により撹拌し、均質なシンプルシ
ロップとしている。上記シロップタンク31に貯留され
たシロップは、ポンプ33及びフィルタ34を介してミ
キシングタンク35a、35bへ送られる。また、この
ミキシングタンク35a、35bには、外部から異なる
飲料原液及び処理水が供給される。上記ミキシングタン
ク35a、35bは、外部から供給される上記シロッ
プ、原液及び処理水をモータ36a、36bによりミキ
シングし、例えば50%濃度(糖度)のシロップ混合液
としている。
【0048】また、37は処理水をタンクに貯留して脱
気する脱気装置(デュアレータ)で、この脱気装置37
で脱気された処理水は、ポンプ38により処理水流量調
整弁41を介して混合装置(ブレンダ)43へ送られ
る。更に、この混合装置43には、上記ミキシングタン
ク35a、35bに貯留されたシロップ混合液がポンプ
39によりシロップ混合液流量調整弁42を介して供給
される。上記混合装置43は、調整弁41、42を介し
て送られてくる処理水とシロップ混合液とを混合し、所
定の濃度の飲料とする。この飲料の濃度は、詳細を後述
するように調整弁41、42の開度によって調整され
る。上記混合装置43によって混合された飲料は、ポン
プ44により第1実施形態で示した検出管11及び同軸
プローブ13からなる濃度検出器及び冷却器45を介し
て混合装置(カーボネータ)46へ送られる。この混合
装置46は、上記濃度調整された飲料に炭酸ガス(CO
2 )を混合する。この炭酸ガスが混合された飲料は、ポ
ンプ47によりフィラ48へ送られる。このフィラ48
では、複数の充填バルブ49が一定間隔を保って円状に
配設されており、順次回転しながら上記飲料を容器50
に充填する。この容器50に充填される飲料の流量は、
流量計(図示せず)で計測され、設定流量に達したとき
に流量計からの信号により充填バルブ49が閉じるよう
になっている。
【0049】そして、上記検出管11の同軸プローブ1
3による検出信号は、接続ケーブル22を介して計測部
23へ送られる。この計測部23は、同軸プローブ13
から出力される検出信号に基づいて濃度ρを計算し、制
御装置51へ入力する。この制御装置51は、偏差量演
算部52と操作量演算部53からなり、主制御部(図示
せず)目標の濃度値ρs(wt%W)が偏差量演算部5
2に与えられる。
【0050】上記偏差量演算部52は、目標の濃度値ρ
sから計測濃度ρを減算して偏差量eを求め、その偏差
量eを操作量演算部53に入力する。この操作量演算部
53は、上記偏差量eに基づいて調整弁41、42に対
する操作量v1、v2を算出し、処理水流量調整弁41
に操作量v1、シロップ混合液流量調整弁42に操作量
v2を出力する。この場合、上記操作量演算部53は、
偏差量演算部52にて算出される偏差量eが零に近付く
ように操作量v1、v2を算出する。
【0051】上記操作量演算部53から出力される操作
量v1により処理水流量調整弁41の開度が制御されて
処理水流量q1が調整され、操作量v2によりシロップ
混合液流量調整弁42の開度が制御されてシロップ混合
液流量q2が調整される。この場合、処理水流量q1と
シロップ混合液流量q2とを加算した供給液流量q(q
=q1+q2)は、常に一定(運転条件として与えられ
た条件)になるように処理水流量調整弁41とシロップ
混合液流量調整弁42の開度が制御される。
【0052】上記のようにして容器49に充填される飲
料の濃度、すなわち、この例では飲料の糖度を常に目標
の糖度となるように制御することができる。従って、常
に一定品質の飲料を容器49に充填することができる。
【0053】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、検
出管に単一の同軸プローブを取り付け、高周波発振器か
らマイクロ波を出力して同軸プローブに入力し、検出管
内の被測定液体から反射されるマイクロ波を高周波受信
器で受信して強度及び位相を検出し、それに基づいて液
体の比誘電率を求めて液体濃度を算出するようにしたの
で、構成を非常に簡易化できると共に高精度の計測が可
能となる。また、本発明は、検出管の近傍において、接
続ケーブルを同軸プローブ濃度検出器あるいはマイクロ
波の反射基準端に切替える切替スイッチを設けると共
に、この切替スイッチの温度を一定に保持する保温手段
を設け、前記切替スイッチを切替えながら計測を行なっ
て被測定液体に対する計測値を補正するようにしたの
で、接続ケーブルによる影響を除いて反射マイクロ波の
強度や位相を高精度で計測することができる。
【0054】更に本発明は、高濃度の飲料と処理水とを
それぞれ流量調整弁を介して混合し、目標濃度の飲料に
調整して容器に充填する飲料充填用濃度制御装置におい
て、前記流量調整弁を介して混合した飲料の濃度を前記
マイクロ波を利用した液体濃度測定装置にて測定し、そ
の計測値に基づいて飲料濃度が目標濃度になるように前
記流量調整弁の開度を制御するようにしたので、容器に
充填される飲料の濃度常に目標の糖度となるように制御
することができる。このため常に一定品質の飲料を容器
に充填することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る液体濃度測定装置
の構成図。
【図2】同実施形態における同軸プローブを取出して示
す図。
【図3】同実施形態におけるサッカロース水溶液を計測
した時の反射率Rと位相Mを示し、(a)は0.3GH
zの周波数、(b)は1GHzの周波数、(c)は6G
Hzの周波数を使用した場合のグラフ。
【図4】エタノール水溶液を計測した時の反射率Rと位
相Mを示すグラフ。
【図5】グリコールエーテル(GE)水溶液を計測した
時の反射率Rと位相Mを示すグラフ。
【図6】(a)はアセトンの各周波数における比誘電率
の算出結果を示す図、(b)はサッカロース(蔗糖)水
溶液濃度毎の温度と比誘電率との関係を示す図。
【図7】接続ケーブルの誤差補正結果を示す図。
【図8】検出管直径を変えた時の比誘電率の変化を示す
図。
【図9】本発明の第2実施形態に係る飲料充填用濃度制
御装置のシステム構成図。
【図10】従来の液体濃度測定装置を示す構成図。
【符号の説明】
11 検出管 12 被測定液体 13 同軸プローブ 14 外導体 15 取付基板 16 中心誘電体 17 中心導体 18 基準素子 19 保温素子/ヒートシンク 20 温度コントローラ 21 切替スイッチ 22 接続ケーブル 23 計測部 24 CPU 25 高周波発振器 26 高周波受信器 27 サーキュレータ 31 シロップタンク 34 フィルタ 35a.35b ミキシングタンク 37 脱気装置 41 処理水流量調整弁 41.42 調整弁 42 シロップ混合液流量調整弁 43 混合装置 45 冷却器 46 混合装置 48 フィラ 49 充填バルブ 50 容器 51 制御装置 52 偏差量演算部 53 操作量演算部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内側に被測定液体が流れる検出管と、こ
    の検出管に取り付けられ、中心導体と外部導体との間に
    絶縁体が設けられると共に少なくとも中心導体の先端が
    前記検出管内に挿入される単一の濃度検出器と、この濃
    度検出器の中心導体に接続ケーブルを介してマイクロ波
    を送出する高周波発振器と、前記濃度検出器の中心導体
    先端から液体界面での反射率に応じて反射されるマイク
    ロ波を前記接続ケーブルを介して受信し、前記マイクロ
    波の反射強度及び位相を検出する高周波受信器と、この
    高周波受信器で検出されたマイクロ波の反射強度及び位
    相から被測定液体の比誘電率を算出し、この比誘電率か
    ら液体濃度を算出する演算手段とを具備したことを特徴
    とする液体濃度測定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の液体濃度測定装置におい
    て、前記検出管の近傍に、前記接続ケーブルを前記濃度
    検出器あるいはマイクロ波の反射基準端に切替える切替
    スイッチを設けると共に、この切替スイッチの温度を一
    定に保持する保温手段を設け、前記切替スイッチを切替
    えながら計測を行なって被測定液体に対する計測値を補
    正することを特徴とする液体濃度測定装置。
  3. 【請求項3】 高濃度の飲料と処理水とをそれぞれ流量
    調整弁を介して混合し、目標濃度の飲料に調整して容器
    に充填する飲料充填用濃度制御装置において、前記流量
    調整弁を介して混合した飲料の濃度を前記請求項1又は
    2記載の液体濃度測定装置にて測定し、その計測値に基
    づいて飲料濃度が目標濃度になるように前記流量調整弁
    の開度を制御することを特徴とする飲料充填用濃度制御
    装置。
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