JP2000239044A - 黒色膜付き電子管の製造方法 - Google Patents

黒色膜付き電子管の製造方法

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JP2000239044A
JP2000239044A JP3837299A JP3837299A JP2000239044A JP 2000239044 A JP2000239044 A JP 2000239044A JP 3837299 A JP3837299 A JP 3837299A JP 3837299 A JP3837299 A JP 3837299A JP 2000239044 A JP2000239044 A JP 2000239044A
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JP
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black film
membrane
particle diameter
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Application number
JP3837299A
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English (en)
Inventor
Tatsuo Mifune
達雄 三舩
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のカーボン等の超微粒子材料では、粒子
径を300nm以下にすると、色が茶色になるため電子
管の表面コート材料としては不適当であった。このた
め、300nm以下の粒子径でかつ色が黒色である超微
粒子材料が望まれていた。 【解決手段】 Fe、Cu、Mn、Crのうち少なくと
も2種類の元素を含む酸化化合物の粒子を含み、かつ前
記粒子の粒子径が300nm以下であり、かつシリカの
アルコキシド、ポリシロキサン、アルカリ珪酸ガラスの
うち少なくとも1種類を含む塗料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガラス基材上に形成
する黒色膜およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】テレビ用もしくはコンピュータ用の電子
管の断面構成図を図1に示す。図1の1がガラス製の前
面パネルであり、2が表面コート材料であり、3が蛍光
体膜である。2の表面コートには電子管内部から発生す
る電磁波を抑制するための帯電防止機能や外光による映
り込みを抑制するための反射防止機能が要求されてい
る。
【0003】3の蛍光体膜の材料は硫化亜鉛系の材料が
主流であるが、可視領域の波長の光の照射下ではほぼ白
色である。コントラストの明確な画像を得るためには、
外部から白色の蛍光体が見えにくくする必要があり、こ
れを実現するために従来の電子管では前面パネル1を黒
色の着色ガラスにして対応していた。通常可視光の中心
波長である580nm付近の光の透過率が約60%にな
るように前面パネル1の黒色度を調整していた。
【0004】最近では前面パネルが平面である電子管が
主流になってきている。図2に上方から見た前面パネル
の断面図を示す。フラットタイプの電子管は前面パネル
の外側はフラットであるが、内側にはわずかにアールを
持っており、中心部とエッジ部ではガラスの肉厚差があ
る。
【0005】そのため、前面パネル1を黒色の着色ガラ
スにすると中心部とエッジ部の肉厚差によって、中心部
とエッジの光透過率に差が生じ、画像の輝度ムラの原因
になってしまう。
【0006】これらのことから、フラットタイプの電子
管では表面コート2を黒色の透明膜として、パネル全面
の光透過率を同一にして、輝度ムラを小さく、かつ画像
のコントラストを高くすることが望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記したような表面コ
ートを黒色の透明膜とする方法として、大きく分けて2
つの方法がある。1つは黒色の染料で着色した樹脂性の
フィルムを前面パネルの表面に接着する方法であり、も
う1つは黒色の超微粒子をシリカのアルコキシド等の無
機バインダ中に分散した塗料を前面パネルに直接塗布し
て膜厚約300nmの薄膜を形成する方法である。この
膜厚は表面コートの反射防止機能を実現するために決定
される。
【0008】前者の方法では、樹脂製のフィルムをガラ
ス製の前面パネルに接着するため前面パネル表面の硬度
が低くなり傷が付きやすくなったり、樹脂とガラスの光
学特性に違いによる画像の劣化が生じたり、リサイクル
の際の樹脂とガラスの分別が困難になるなどのデメリッ
トがあった。
【0009】後者の方法では、膜厚が約300nmと薄
いため必然的に黒色の超微粒子の粒子径も300nm以
下とする必要がある。従来から知られているカーボン等
の超微粒子材料では粒子径を300nmにすると、色が
茶色になるため電子管の表面コート材料としては不適当
であった。表面コート用の黒色超微粒子としては可視光
領域である380nmから780nmの波長の光の透過
率が一定であることが望ましいためである。
【0010】このため、300nm以下の粒子径でかつ
色が黒色である超微粒子材料が望まれていた。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する手段
として本発明は、Fe、Cu、Mn、Crのうち少なく
とも2種類の元素を含む酸化化合物の粒子を含み、かつ
前記粒子の粒子径が300nm以下であることを特徴と
する黒色膜とするものである。
【0012】これによって、透明性を有し、かつ波長が
380nmから780nmの可視領域の光の透過率が一
定であり、かつ対候性に優れた黒色膜を実現することが
できる。
【0013】また、Fe、Cu、Mn、Crのうち少な
くとも2種類の元素を含む酸化化合物の粒子を含み、か
つ前記粒子の粒子径が300nm以下であり、かつシリ
カのアルコキシド、ポリシロキサン、アルカリ珪酸ガラ
スのうち少なくとも1種類を含むことを特徴とする黒色
膜形成用塗料とするものである。
【0014】また、Fe、Cu、Mn、Crのうち少な
くとも2種類の元素を含む酸化化合物の粒子を含み、か
つ前記粒子の粒子径が300nm以下であり、かつシリ
カのアルコキシド、ポリシロキサン、アルカリ珪酸ガラ
スのうち少なくとも1種類を含む塗料を塗布し、乾燥す
ることを特徴とする黒色膜の製造方法とするものであ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】(実施の形態)一次粒子径が30
0nm以下で化学組成が(Fe1-xMnx)2O3、x=
0.1〜0.5である超微粒子を合成した。この超微粒
子の合成手順は、原料となるFe2O3、MnO2の粉末
を混合し、この混合粉末に電子ビームを照射して加熱し
て、蒸発させ、この気化した金属を液体窒素で冷却した
酸素雰囲気中で急速冷却することにより所望の超微粒子
を得るという方法で行った。冷却速度の調整により粒子
径を任意にコントロールすることができた。
【0016】本実施例で使用した黒色超微粒子の平均一
次粒子径はD50が約50nmで、D100が80nm
であった。こうして得られた黒色超微粒子と溶媒である
エチルアルコールとバインダであるエチルシリケートを
混合した。配合比率はエチルアルコール90wt%、黒
色超微粒子5wt%、エチルシリケート5wt%とし
た。この混合物をサンドミルにて周速10m/sで分散
し、塗料を得た。レーザー式の粒度分布測定機にて粒径
をモニターしながら分散を進めて、平均粒子径が一次粒
子径に近くなった状態を分散終点とした。
【0017】この塗料をスピンコートにて電子管の前面
パネル上に塗布した。塗布後約250℃まで加熱して膜
を硬化させた。硬化後の膜厚が約100nmになるよう
にスピンコート時の回転数を調整して塗布を行った。
【0018】こうして得られた前面パネルの可視光透過
率を測定を分光光度計にて測定した。その結果を図3に
示す。波長が380nmから780nmまでの光透過率
が55%から65%であり、非常に良好な光透過特性で
あることがわかった。
【0019】比較例として図3中にカーボン系の超微粒
子材料を同様の手法で塗料化し、塗布して得られた前面
パネルの光透過特性を示す。
【0020】カーボン系の材料に比較して本発明の黒色
超微粒子膜は光波長の変化に対する透過率の変化が小さ
いことがわかった。この本発明の黒色膜が付いた前面パ
ネルを用いた電子管は赤、青、緑の蛍光体が発光した光
がほぼ同じ輝度で前面パネルを通過し、良好な画像が得
られることがわかった。
【0021】本実施の形態ではFeーMnーO系の材料
を用いたがFe、Mn、Cu、Crの金属元素を少なく
とも2種類を含む酸化化合物であれば同様の効果が得ら
れることを確認した。
【0022】また、本実施の形態ではシリカのアルコキ
シドであるエチルシリケートをバインダとして用いた
が、ポリシロキサンやアルカリケイ酸ガラスを用いた場
合でも同様の結果が得られた。
【0023】また、本実施の形態では波長が380nm
から780nmの可視領域の光透過率が55%から65
%であったが、45%から75%の場合でも同様に良好
な画像である電子管が得られることがわかった。
【0024】また、本実施の形態では黒色の超微粒子材
料を前面パネルに単層で塗布したが下層にITOやAT
Oの膜を形成することにより帯電防止機能を備えた表面
コート付き電子管を得ることができる。
【0025】また、本実施の形態では最大粒子径D10
0が100nmの黒色超微粒子を用いたが最大粒子径D
100が300nmまでであれば同様の効果が得られる
ことがわかった。
【0026】
【発明の効果】以上のように本発明の黒色膜を電子管の
前面パネル用の表面コートとして用いることにより画質
劣化がなく、かつリサイクルが容易で、良好な画質であ
る電子管が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子管の構造図
【図2】前面パネルを上方から見た断面図
【図3】本発明の実施の形態における黒色膜付き前面パ
ネルの光透過率の測定結果を示す図
【符号の説明】
1前面パネル 2表面コート 3蛍光体層
フロントページの続き Fターム(参考) 4G059 AA07 AA08 AC04 AC11 AC12 CA01 CB05 DA02 EA01 EA03 EA05 EA06 EB04 EB05 GA01 GA12 GA14 4J038 AA011 DL021 DL031 HA216 HA451 HA486 JC32 KA20 NA19 NA20 PB09 5C028 JJ09 5C036 CC14

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Fe、Cu、Mn、Crのうち少なくと
    も2種類の元素を含む酸化化合物の粒子を含み、かつ前
    記粒子の粒子径が300nm以下であることを特徴とす
    る黒色膜。
  2. 【請求項2】 Fe、Cu、Mn、Crのうち少なくと
    も2種類の元素を含む酸化化合物の粒子を含み、かつ前
    記粒子の粒子径が300nm以下であり、かつシリカの
    アルコキシド、ポリシロキサン、アルカリ珪酸ガラスの
    うち少なくとも1種類を含むことを特徴とする黒色膜形
    成用塗料。
  3. 【請求項3】 Fe、Cu、Mn、Crのうち少なくと
    も2種類の元素を含む酸化化合物の粒子を含み、かつ前
    記粒子の粒子径が300nm以下であり、かつシリカの
    アルコキシド、ポリシロキサン、アルカリ珪酸ガラスの
    うち少なくとも1種類を含む塗料を塗布し、乾燥するこ
    とを特徴とする黒色膜の製造方法。
  4. 【請求項4】 ITOもしくはATOによって構成され
    る導電膜を下地層とすることを特徴とする請求項1記載
    の黒色膜。
  5. 【請求項5】 ITOもしくはATOによって構成され
    る導電性の下地層の上に塗布することを特徴とする請求
    項3記載の黒色膜の製造方法。
  6. 【請求項6】 電子管の前面パネルに形成することを特
    徴とする請求項1または4記載の黒色膜。
  7. 【請求項7】 電子管の前面パネルに形成することを特
    徴とする請求項3または5記載の黒色膜の製造方法。
  8. 【請求項8】 380nmから780nmの波長の光の
    透過率が、45%〜75%であることを特徴とする請求
    項第1項記載の黒色膜。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002352709A (ja) * 2001-05-22 2002-12-06 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd ブラックストライプ形成用塗布液とそれを用いたブラックストライプ及びその製造方法
CN101024742B (zh) * 2006-02-21 2010-05-12 中国科学院化学研究所 具有光致变色和阳光控制性能的纳米涂料及其制法和用途

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002352709A (ja) * 2001-05-22 2002-12-06 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd ブラックストライプ形成用塗布液とそれを用いたブラックストライプ及びその製造方法
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