JP2000238698A - 飛行船型成層圏プラットフォームの地上支援用設備 - Google Patents
飛行船型成層圏プラットフォームの地上支援用設備Info
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- JP2000238698A JP2000238698A JP11042156A JP4215699A JP2000238698A JP 2000238698 A JP2000238698 A JP 2000238698A JP 11042156 A JP11042156 A JP 11042156A JP 4215699 A JP4215699 A JP 4215699A JP 2000238698 A JP2000238698 A JP 2000238698A
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Abstract
ができるコントロール機能を持たせ、そのハンドリング
を容易にした飛行船型成層圏プラットフォームの地上支
援用設備を提供する。 【解決手段】 船体2を載置できる低床ボディーの台車
1を備え、この台車にステアリング制御される多数の車
輪12を設けて、その台車を任意回転中心の回りにおい
て旋回可能にする。台車1を船体2に固縛するため、船
体2の周面には、ロープ21等を係止させる係留リング
を備えた大型で外表面の空気抵抗を小さくしたパッチ構
造体20を設ける。
Description
層圏プラットフォームを格納庫等から引き出し、あるい
は、そのプラットフォームを回収後に基地に収容するた
めに用いる地上支援用台車、及びその飛行船型成層圏プ
ラットフォームにおける上記台車への固縛に適した構造
等からなる地上支援用設備に関するものである。
等の面から格納庫を保有しない例が多く、飛行船の船首
の一点を係留塔に繋ぎ、塔の周囲を風に任せて回転させ
る方式を採っている。そのため、飛行船は船首にパテン
と呼ぶ骨材を配置し、係留に要する力を船体に分散させ
ている。また、従来の大型硬式飛行船には、トロッコ状
の台車で飛行船を引き回す例があるが、地上移動は基本
的に機首係留によるものであり、そのため、パテンによ
り船首補強され、そのパテンにより引き回す方式が採用
されている。
し、主として成層圏に滞留させて地球環境観測や電波中
継等に利用しようとする飛行船型成層圏プラットフォー
ムは、船体長が200〜300mに達する程度に非常に
巨大なものであり、そのため、軟式構造として極限の軽
量化を追求する必要があり、また、船首を回転中心とし
て旋回するスペースを含む基地の確保が不可能に近いも
のである。
トフォームにおいては、構造上船首一点係留方式を採り
難く、また、船体を重くするパテン構造を採用すること
は困難であり、そのためパテン構造に代えて船全体にス
トレスを分散させる固縛(ラッシング)構造を採用する
必要がある。更に、狭いマヌーバリングスペースで船体
の方向転換及び横風回避等を行う必要があり、そのため
の手段を考慮する必要もある。
層圏プラットフォームにおける上記の問題を解消するた
めになされたもので、その技術的課題は、適宜回転中心
の回りにおいて船体を回頭させることができるコントロ
ール機能を持たせた地上支援用設備を提供することにあ
る。本発明の他の技術的課題は、船体が軟式の膜構造か
らなる飛行船型成層圏プラットフォームの固縛手段とし
て、船体の重量を大きくする前記パテンに代えて、軽量
で空気抵抗が小さく、船全体にストレスを分散させるこ
とができるようにしたパッチ構造体を含む地上支援用設
備を提供することにある。
の本発明の飛行船型成層圏プラットフォームの地上支援
用設備は、その船体を載置できる低床ボディーの台車を
備え、この台車には多数の車輪を設けて、その台車を任
意回転中心の回りにおいて旋回可能にするステアリング
制御手段を設け、上記台車と船体との間に、その船体を
台車に対して固縛するための固縛手段を設けたことを特
徴とするものである。
いては、船体の周面における固縛位置に船体の固縛手段
の一部として付設し、台車に対して固縛するロープ等を
係止させるパッチ構造体を、外表面がスムーズで空気抵
抗が小さい高強度シートからなり、周囲の環状貼着部が
船体のエンベロープに貼着され、中心に係留リングの導
出孔が形成されたカバーシートと、該シートの裏面また
はエンベロープにおける上記環状貼着部の内側に外端部
が貼着され、その外端部から中心に向かって伸びる多数
の連結部が設けられた連結部材と、上記連結部材の連結
部の内端に係合する係留リングとによって構成するのが
有効である。また、上記地上支援用設備においては、台
車上に、搭載船体の搭載高さを調節できる膜材を張設し
てなる支持用構造物を装備するのが望ましい。
の地上支援用の台車は、成層圏に打ち上げるために基地
格納庫等で調整、整備されたプラットフォームを乗せ
て、格納庫から引き出し、ランチャーとして打ち上げ支
援を行い、あるいは、プラットフォームを回収後に基地
に収容するもので、その台車自体がステアリング制御手
段の動作によりその場で回頭できるため、必要最小限度
のスペースで船体の方向転換及び横風回避等を行うこと
が可能になり、また、船体に軽量で高強度を有する固縛
用のパッチ構造体を設けているので、パテン構造による
場合よりも巨大な船体を安全確実にハンドリングするこ
とができ、しかも、上記パッチ構造体を軽量で船体への
空気抵抗が可及的に小さくなるように形成しているの
で、軟式構造の成層圏プラットフォームを極限的に軽量
化するのに有効であるばかりでなく、滞空時における風
の抵抗をできるだけ小さくすることができる。
飛行船型成層圏プラットフォーム及びその地上支援用設
備の実施例を示している。この地上支援用設備の主要部
を構成する台車1は、成層圏プラットフォームの船体2
を載置できる低床ボディーのもので、図ではこの台車1
を三つの台車部分10A,10B,10Cに分割して、
それらをコネクティングロッド11により一体に連結し
た場合を示しているが、これらの台車部分10A〜10
Cに分割することは本質的に必要ではなく、また、さら
に他数の台車部分に分割することもできる。上記台車1
は、成層圏プラットフォームの船体2を収容する格納庫
等の開口サイズのぎりぎりの車幅を持たせて構成され、
また、全部または一部の台車部分にアウトリガー16を
設置するなどにより、風による転倒モーメントに耐える
構造とすることが望まれる。
れ多数の車輪12を設け、それらの車輪12の一部に駆
動装置13を設けて、その動力により車輪12を回転駆
動可能にし、また、少なくともそれらの車輪12の一部
に、台車1を任意回転中心の回りにおいて旋回可能にす
るステアリング制御手段14を設けている。このステア
リング制御手段14は、台車1の車輪12の方向を転向
させ、台車1を任意の方向に直進させたり、特定の点、
例えば台車1の略中心位置等を回転中心として船体2を
回頭させたりするものであり、コンピュータ等を利用し
て各車輪12の向きを制御可能にすることにより、台車
1に各種走行態様についてのコントロール機能を持たせ
ることができる。なお、台車1の一定方向への走行及び
回頭動作は、台車自体の走行機能によることなく、トレ
ーラによる牽引を行うこともできる。
応じて搭載船体2の搭載高さを部分的に調節できるよう
にするため、図2に示すように、支持部材15a間に張
設した膜材15bによって船体2を支持する支持用構造
物15を装備している。これにより、船体2の支持姿勢
を調整し、車輪12によるその場での回頭や移動等のハ
ンドリングに際しての安全性、確実性を高めることがで
きる。また、成層圏プラットフォームを海上輸送し、あ
るいは海上で回収することを考慮すると、上記台車1
は、船体2を搭載したままで、あるいは台車1のみを、
回収支援船に搭載固定できる構造とすることが望まれ
る。
2を台車1に対して固縛するための固縛手段を設けてい
る。図4及び図5は、船体2の周面における適宜固縛位
置に固縛手段の一部として付設される大型のパッチ構造
体20の構成を例示するものである。このパッチ構造体
20は、船体2を台車1に対して固縛するロープ21等
を係止させるためのもので、図4の(A)及び図5に示
すパッチ構造体20では、外表面がスムーズで空気抵抗
が小さい高強度シートからなるカバーシート22と、該
カバーシート22の裏面に貼着される環状の外端部24
aから中心に向かって伸びる多数のスポーク状連結部2
4bが設けられた輪状の連結部材24と、上記スポーク
の連結部24bの内端に係合する係留リング26とを備
えている。
貼着部22aが船体2のエンベロープ2aにおける固縛
位置に貼着されるものであり、その環状貼着部22aの
貼着部分により固縛に必要な力を支持するため、カバー
シート22自体が必要な大きさに形成され、このカバー
シート22の中心には、係留リング26の導出孔22b
が形成される。図示の例では、輪状の連結部材24の環
状の外端部24aをこのカバーシート22の裏面におけ
る環状貼着部22aの内側に貼着しているが、この環状
外端部24aは、エンベロープ2aにおける上記環状貼
着部22aの内側に貼着することもできる。
構成例を示すもので、このパッチ構造体20では、前記
輪状の連結部材24に代えて、多数の扇状の連結部材3
4を用い、それらの広幅の外端部34aを、カバーシー
ト22の裏面における環状貼着部22aの内側、あるい
は、エンベロープ2aにおける上記環状貼着部22aの
内側に貼着し、その外端部34aから内側に伸びる先細
の連結部34bの内端に係留リング26を係合させるよ
うにしている。また、図4の(C)に示すパッチ構造体
20では、連結部材44として、多数の帯状または線状
の連結部材44を放射状に、あるいは適当に編組して用
い、それらの外端部44aを、カバーシート22の裏面
における環状貼着部22aの内側、あるいは、エンベロ
ープ2aにおける上記環状貼着部22aの内側に貼着
し、その外端部44aから内側に伸びる連結部44bの
内端に係留リング26を係合させるようにしている。な
お、これらのパッチ構造体20のその他の構成は、図4
の(A)及び図5によって説明したところと変わるとこ
ろがないので、同一部分に同一の符号を付してそれらの
説明を省略する。
の地上支援用の台車は、成層圏に打ち上げるために基地
格納庫等で調整、整備されたプラットフォームの船体2
を乗せて、該格納庫から引き出し、ランチャーとして打
ち上げ支援を行い、あるいは、プラットフォームを回収
後に基地に収容するためのもので、その台車自体がステ
アリング制御手段14の動作によりその場で回頭できる
ため、必要最小限度のスペースで船体2の方向転換及び
横風回避等を行うことが可能になる。また、船体に軽量
で高強度を有する固縛用のパッチ構造体20を設けてい
るので、パテン構造による場合よりも、巨大な船体2を
安全確実にハンドリングすることができ、しかも、上記
パッチ構造体20は、外表面がスムーズで空気抵抗が小
さいカバーシート22をエンベロープ2aに貼着するこ
とにより、軽量で船体への空気抵抗が可及的に小さくな
るように形成しているので、滞空時における風の抵抗を
できるだけ小さくすることができる。
が軟式の膜構造であることから、船全体にストレスを分
散させて固縛を行う必要があり、そのため、船体に重量
のかさむパテンに代えて大型の軽量パッチ構造体20を
設け、そのカバーシート22の裏面に貼着された大径の
環状外端部24a等から中心に向かって伸びる多数のス
ポーク状連結部24b等の内端の係留リング26にロー
プ21を結合して固縛できるようにすることは、十分な
強度を持たせることができるので地上における軟式構造
の成層圏プラットフォームのハンドリングに有効である
ばかりでなく、その軟式構造の成層圏プラットフォーム
を極限的に軽量化するためにも有効なものである。
トして打ち上げる場合などの飛行船のハンドリングにお
いて、最大の課題は、風に対する対応である。過去にお
いて飛行船が起こした事故の多くが、ハンガーアウトま
たはハンガーインの時、またはパテンによる一点係留時
にあったが、この種の事故を防止し、安全確実にハンド
リングし、成層圏往還を実現するには、風の状況判断を
適切に行うことは当然として、地上でのハンドリング中
の安全確保のために、台車1の構造と操作性、船体側の
パッチ構造体20の強度と安全性が問題になるが、上述
した地上支援用設備はこのような問題の解決に極めて有
効なものである。
型成層圏プラットフォームの船体を台車に固縛し、その
台車自体をステアリング制御手段の動作によりその場で
回頭できるため、必要最小限度のスペースで船体の方向
転換及び横風回避等を行うことができ、また、船体には
軽量で高強度を有する固縛用のパッチ構造体を設けてい
るので、パテン構造による場合よりも巨大な船体を安全
確実にハンドリングすることができ、しかも、上記パッ
チ構造体を軽量で船体への空気抵抗が可及的に小さくな
るように形成しているので、軟式構造の成層圏プラット
フォームを極限的に軽量化するのに有効であるばかりで
なく、滞空時における風の抵抗をできるだけ小さくする
ことができる。
及びその地上支援用設備の実施例を示す側面図である。
ォームに設けるパッチ構造体の異なる構造例を示す正面
図である。
である。
層圏プラットフォームを格納庫等から引き出し、あるい
は、そのプラットフォームを回収後に基地に収容するた
めに用いる地上支援用台車、及びその飛行船型成層圏プ
ラットフォームにおける上記台車への固縛に適した構造
等からなる地上支援用設備に関するものである。
等の面から格納庫を保有しない例が多く、飛行船の船首
の一点を係留塔に繋ぎ、塔の周囲を風に任せて回転させ
る方式を採っている。そのため、飛行船は船首にバテン
と呼ぶ骨材を配置し、係留に要する力を船体に分散させ
ている。また、従来の大型硬式飛行船には、トロッコ状
の台車で飛行船を引き回す例があるが、地上移動は基本
的に機首係留によるものであり、そのため、バテンによ
り船首補強され、そのバテンにより引き回す方式が採用
されている。
し、主として成層圏に滞留させて地球環境観測や電波中
継等に利用しようとする飛行船型成層圏プラットフォー
ムは、船体長が200〜300mに達する程度に非常に
巨大なものであり、そのため、軟式構造として極限の軽
量化を追求する必要があり、また、船首を回転中心とし
て旋回するスペースを含む基地の確保が不可能に近いも
のである。
トフォームにおいては、構造上船首一点係留方式を採り
難く、また、船体を重くするバテン構造を採用すること
は困難であり、そのためバテン構造に代えて船全体にス
トレスを分散させる固縛(ラッシング)構造を採用する
必要がある。更に、狭いマヌーバリングスペースで船体
の方向転換及び横風回避等を行う必要があり、そのため
の手段を考慮する必要もある。
層圏プラットフォームにおける上記の問題を解消するた
めになされたもので、その技術的課題は、適宜回転中心
の回りにおいて船体を回頭させることができるコントロ
ール機能を持たせた地上支援用設備を提供することにあ
る。本発明の他の技術的課題は、船体が軟式の膜構造か
らなる飛行船型成層圏プラットフォームの固縛手段とし
て、船体の重量を大きくする前記バテンに代えて、軽量
で空気抵抗が小さく、船全体にストレスを分散させるこ
とができるようにしたパッチ構造体を含む地上支援用設
備を提供することにある。
の本発明の飛行船型成層圏プラットフォームの地上支援
用設備は、その船体を載置できる低床ボディーの台車を
備え、この台車には多数の車輪を設けて、その台車を任
意回転中心の回りにおいて旋回可能にするステアリング
制御手段を設け、上記台車と船体との間に、その船体を
台車に対して固縛するための固縛手段を設けたことを特
徴とするものである。
いては、船体の周面における固縛位置に船体の固縛手段
の一部として付設し、台車に対して固縛するロープ等を
係止させるパッチ構造体を、外表面がスムーズで空気抵
抗が小さい高強度シートからなり、周囲の環状貼着部が
船体のエンベロープに貼着され、中心に係留リングの導
出孔が形成されたカバーシートと、該シートの裏面また
はエンベロープにおける上記環状貼着部の内側に外端部
が貼着され、その外端部から中心に向かって伸びる多数
の連結部が設けられた連結部材と、上記連結部材の連結
部の内端に係合する係留リングとによって構成するのが
有効である。また、上記地上支援用設備においては、台
車上に、搭載船体の搭載高さを調節できる膜材を張設し
てなる支持用構造物を装備するのが望ましい。
の地上支援用の台車は、成層圏に打ち上げるために基地
格納庫等で調整、整備されたプラットフォームを乗せ
て、格納庫から引き出し、ランチャーとして打ち上げ支
援を行い、あるいは、プラットフォームを回収後に基地
に収容するもので、その台車自体がステアリング制御手
段の動作によりその場で回頭できるため、必要最小限度
のスペースで船体の方向転換及び横風回避等を行うこと
が可能になり、また、船体に軽量で高強度を有する固縛
用のパッチ構造体を設けているので、バテン構造による
場合よりも巨大な船体を安全確実にハンドリングするこ
とができ、しかも、上記パッチ構造体を軽量で船体への
空気抵抗が可及的に小さくなるように形成しているの
で、軟式構造の成層圏プラットフォームを極限的に軽量
化するのに有効であるばかりでなく、滞空時における風
の抵抗をできるだけ小さくすることができる。
飛行船型成層圏プラットフォーム及びその地上支援用設
備の実施例を示している。この地上支援用設備の主要部
を構成する台車1は、成層圏プラットフォームの船体2
を載置できる低床ボディーのもので、図ではこの台車1
を三つの台車部分10A,10B,10Cに分割して、
それらをコネクティングロッド11により一体に連結し
た場合を示しているが、これらの台車部分10A〜10
Cに分割することは本質的に必要ではなく、また、さら
に他数の台車部分に分割することもできる。上記台車1
は、成層圏プラットフォームの船体2を収容する格納庫
等の開口サイズのぎりぎりの車幅を持たせて構成され、
また、全部または一部の台車部分にアウトリガー16を
設置するなどにより、風による転倒モーメントに耐える
構造とすることが望まれる。
れ多数の車輪12を設け、それらの車輪12の一部に駆
動装置13を設けて、その動力により車輪12を回転駆
動可能にし、また、少なくともそれらの車輪12の一部
に、台車1を任意回転中心の回りにおいて旋回可能にす
るステアリング制御手段14を設けている。このステア
リング制御手段14は、台車1の車輪12の方向を転向
させ、台車1を任意の方向に直進させたり、特定の点、
例えば台車1の略中心位置等を回転中心として船体2を
回頭させたりするものであり、コンピュータ等を利用し
て各車輪12の向きを制御可能にすることにより、台車
1に各種走行態様についてのコントロール機能を持たせ
ることができる。なお、台車1の一定方向への走行及び
回頭動作は、台車自体の走行機能によることなく、トレ
ーラによる牽引を行うこともできる。
応じて搭載船体2の搭載高さを部分的に調節できるよう
にするため、図2に示すように、支持部材15a間に張
設した膜材15bによって船体2を支持する支持用構造
物15を装備している。これにより、船体2の支持姿勢
を調整し、車輪12によるその場での回頭や移動等のハ
ンドリングに際しての安全性、確実性を高めることがで
きる。また、成層圏プラットフォームを海上輸送し、あ
るいは海上で回収することを考慮すると、上記台車1
は、船体2を搭載したままで、あるいは台車1のみを、
回収支援船に搭載固定できる構造とすることが望まれ
る。
2を台車1に対して固縛するための固縛手段を設けてい
る。図4及び図5は、船体2の周面における適宜固縛位
置に固縛手段の一部として付設される大型のパッチ構造
体20の構成を例示するものである。このパッチ構造体
20は、船体2を台車1に対して固縛するロープ21等
を係止させるためのもので、図4の(A)及び図5に示
すパッチ構造体20では、外表面がスムーズで空気抵抗
が小さい高強度シートからなるカバーシート22と、該
カバーシート22の裏面に貼着される環状の外端部24
aから中心に向かって伸びる多数のスポーク状連結部2
4bが設けられた輪状の連結部材24と、上記スポーク
の連結部24bの内端に係合する係留リング26とを備
えている。
貼着部22aが船体2のエンベロープ2aにおける固縛
位置に貼着されるものであり、その環状貼着部22aの
貼着部分により固縛に必要な力を支持するため、カバー
シート22自体が必要な大きさに形成され、このカバー
シート22の中心には、係留リング26の導出孔22b
が形成される。図示の例では、輪状の連結部材24の環
状の外端部24aをこのカバーシート22の裏面におけ
る環状貼着部22aの内側に貼着しているが、この環状
外端部24aは、エンベロープ2aにおける上記環状貼
着部22aの内側に貼着することもできる。
構成例を示すもので、このパッチ構造体20では、前記
輪状の連結部材24に代えて、多数の扇状の連結部材3
4を用い、それらの広幅の外端部34aを、カバーシー
ト22の裏面における環状貼着部22aの内側、あるい
は、エンベロープ2aにおける上記環状貼着部22aの
内側に貼着し、その外端部34aから内側に伸びる先細
の連結部34bの内端に係留リング26を係合させるよ
うにしている。また、図4の(C)に示すパッチ構造体
20では、連結部材44として、多数の帯状または線状
の連結部材44を放射状に、あるいは適当に編組して用
い、それらの外端部44aを、カバーシート22の裏面
における環状貼着部22aの内側、あるいは、エンベロ
ープ2aにおける上記環状貼着部22aの内側に貼着
し、その外端部44aから内側に伸びる連結部44bの
内端に係留リング26を係合させるようにしている。な
お、これらのパッチ構造体20のその他の構成は、図4
の(A)及び図5によって説明したところと変わるとこ
ろがないので、同一部分に同一の符号を付してそれらの
説明を省略する。
の地上支援用の台車は、成層圏に打ち上げるために基地
格納庫等で調整、整備されたプラットフォームの船体2
を乗せて、該格納庫から引き出し、ランチャーとして打
ち上げ支援を行い、あるいは、プラットフォームを回収
後に基地に収容するためのもので、その台車自体がステ
アリング制御手段14の動作によりその場で回頭できる
ため、必要最小限度のスペースで船体2の方向転換及び
横風回避等を行うことが可能になる。また、船体に軽量
で高強度を有する固縛用のパッチ構造体20を設けてい
るので、バテン構造による場合よりも、巨大な船体2を
安全確実にハンドリングすることができ、しかも、上記
パッチ構造体20は、外表面がスムーズで空気抵抗が小
さいカバーシート22をエンベロープ2aに貼着するこ
とにより、軽量で船体への空気抵抗が可及的に小さくな
るように形成しているので、滞空時における風の抵抗を
できるだけ小さくすることができる。
が軟式の膜構造であることから、船全体にストレスを分
散させて固縛を行う必要があり、そのため、船体に重量
のかさむバテンに代えて大型の軽量パッチ構造体20を
設け、そのカバーシート22の裏面に貼着された大径の
環状外端部24a等から中心に向かって伸びる多数のス
ポーク状連結部24b等の内端の係留リング26にロー
プ21を結合して固縛できるようにすることは、十分な
強度を持たせることができるので地上における軟式構造
の成層圏プラットフォームのハンドリングに有効である
ばかりでなく、その軟式構造の成層圏プラットフォーム
を極限的に軽量化するためにも有効なものである。
トして打ち上げる場合などの飛行船のハンドリングにお
いて、最大の課題は、風に対する対応である。過去にお
いて飛行船が起こした事故の多くが、ハンガーアウトま
たはハンガーインの時、またはバテンによる一点係留時
にあったが、この種の事故を防止し、安全確実にハンド
リングし、成層圏往還を実現するには、風の状況判断を
適切に行うことは当然として、地上でのハンドリング中
の安全確保のために、台車1の構造と操作性、船体側の
パッチ構造体20の強度と安全性が問題になるが、上述
した地上支援用設備はこのような問題の解決に極めて有
効なものである。
型成層圏プラットフォームの船体を台車に固縛し、その
台車自体をステアリング制御手段の動作によりその場で
回頭できるため、必要最小限度のスペースで船体の方向
転換及び横風回避等を行うことができ、また、船体には
軽量で高強度を有する固縛用のパッチ構造体を設けてい
るので、バテン構造による場合よりも巨大な船体を安全
確実にハンドリングすることができ、しかも、上記パッ
チ構造体を軽量で船体への空気抵抗が可及的に小さくな
るように形成しているので、軟式構造の成層圏プラット
フォームを極限的に軽量化するのに有効であるばかりで
なく、滞空時における風の抵抗をできるだけ小さくする
ことができる。
Claims (3)
- 【請求項1】飛行船型成層圏プラットフォームの船体を
載置できる低床ボディーの台車を備え、 この台車には多数の車輪を設けて、その台車を任意回転
中心の回りにおいて旋回可能にするステアリング制御手
段を設け、 上記台車と船体との間に、その船体を台車に対して固縛
するための固縛手段を設けた、ことを特徴とする飛行船
型成層圏プラットフォームの地上支援用設備。 - 【請求項2】船体の周面における固縛位置に船体の固縛
手段の一部として付設し、台車に対して固縛するロープ
等を係止させるパッチ構造体を、 外表面がスムーズで空気抵抗が小さい高強度シートから
なり、周囲の環状貼着部が船体のエンベロープに貼着さ
れ、中心に係留リングの導出孔が形成されたカバーシー
トと、 該シートの裏面またはエンベロープにおける上記環状貼
着部の内側に外端部が貼着され、その外端部から中心に
向かって伸びる多数の連結部が設けられた連結部材と、 上記連結部材の連結部の内端に係合する係留リングと、
によって構成した、ことを特徴とする請求項1に記載の
飛行船型成層圏プラットフォームの地上支援用設備。 - 【請求項3】台車上に、搭載船体の搭載高さを調節でき
る膜材を張設してなる支持用構造物を装備した、ことを
特徴とする請求項1または2に記載の飛行船型成層圏プ
ラットフォームの地上支援用設備。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04215699A JP3588650B2 (ja) | 1999-02-19 | 1999-02-19 | 飛行船型成層圏プラットフォームの地上支援用設備 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04215699A JP3588650B2 (ja) | 1999-02-19 | 1999-02-19 | 飛行船型成層圏プラットフォームの地上支援用設備 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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