JP2000237314A - 気管内チューブ - Google Patents

気管内チューブ

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JP2000237314A
JP2000237314A JP11037744A JP3774499A JP2000237314A JP 2000237314 A JP2000237314 A JP 2000237314A JP 11037744 A JP11037744 A JP 11037744A JP 3774499 A JP3774499 A JP 3774499A JP 2000237314 A JP2000237314 A JP 2000237314A
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JP
Japan
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cuff
tube
endotracheal tube
cuffs
pressure
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JP11037744A
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Inventor
Junichi Miyata
純一 宮田
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SOPHIA KAI MIYATA NAIKA IIN
Original Assignee
SOPHIA KAI MIYATA NAIKA IIN
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的高い圧力をカフに与え、たとえPEE
Pを適用した呼吸をさせた場合でも、長期間において気
管内に留め置くことが可能な気管内チューブを提供す
る。 【解決手段】 チューブ本体11の排気口12に近接し
た位置に第1カフ2と第2カフ3とを設ける。加圧系統
として、第1カフ2は第1加圧チューブ21と第1パイ
ロットバルーン22、第2カフ3は第2加圧チューブ3
1と第2パイロットバルーン32を備る。それぞれのパ
イロットバルーンから空気を注入して、それぞれのカフ
を別々に膨張させる。気管内チューブ1を装着した時点
より適宜カフの交換をする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、意識障害や麻酔状態な
どにある患者に装着して気道を確保する気道管であっ
て、口または鼻から挿入して装着する気管内チューブに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】意識障害や麻酔状態などにある患者に装
着して気道を確保する気道管は、主に手術時や呼吸不全
時の気道確保に使用される気管内チューブと、気管を切
開した患者に適用される気管切開チューブとに大別され
る。このうち気管内チューブは鼻または口から挿入し、
その先端を気管内に到達させて、先端付近に設けられた
カフに空気を供給して膨張させ、気管内壁に密着させる
ことにより、分泌物や逆流した胃内容物の誤嚥を防止す
ることができる。
【0003】このような気管内チューブのもっとも標準
的なものとしては、図3に示すように挿入した部位
(口)から気管に至るに足る長さを有するチューブ本体
51と、その先端付近に設けられたカフ52と、チュー
ブ本体51の側面に設けられ、カフ52に一端が連通し
た細い加圧チューブ53と、加圧チューブ53の他端に
設けられ、カフ52の膨らみ具合を確認するパイロット
バルーン54とから構成されている。
【0004】カフは十分な気管内壁との密着を得られな
いと空気漏れが生じることになる。特に、僅かな陽圧を
呼気にもかける終末呼気陽圧法(以下「PEEP:Posi
tiveend-expriratory pressure」)を用いた呼吸におい
ては、その効果が激減する可能性がある。このPEEP
は、肺の酸素化能の改善を目的としており、呼気にも陽
圧をかけることにより、肺容量を増大させ、細い気道の
虚脱や微少無気肺、肺内シャントを減少させるなどの効
果を有している。また、PEEPは人工呼吸または自発
呼吸ともに適用可能ではあるが、過剰な加圧による循環
抑制が問題となることから、最もPEEPの効果を得ら
れる至適PEEP(optimal PEEP)を維持するためには
上記した空気漏れは大きな障害となりかねない。
【0005】このような空気漏れを防止するためには、
カフの内圧を十分に上げることにより、機密性を保つこ
とは可能である。しがしながら、カフの内圧を上げるこ
とにより気管内壁との密接が強くなり、その結果、密着
部分に障害が生じて、別の問題へ派生することになる。
このため、従来の気管内チューブでは2週間以上気管内
に留め置いて、至適PEEPを維持することは困難であ
った。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、上記の問
題に鑑み比較的高い圧力をカフに与え、たとえPEEP
を適用した呼吸をさせた場合でも、長期間において気管
内に留め置くことが可能な気管内チューブを提供するこ
とを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】経口用または経鼻用の気
管内チューブであって、その先端に近接した位置に少な
くとも2つのカフを隣接して備え、それぞれの該カフに
ついて個別の加圧系統を設け、前記カフが少なくとも一
つカフで気管内の密閉を得られるに足る耐圧を有するよ
うにしたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明では、患者の口または鼻か
ら挿入する気管内チューブであって、その先端近傍に従
来は一つだけ備えていたカフを、互いに隣接した位置に
複数備え、それぞれのカフについて独立した個別の加圧
系統を設け、このうち少なくとも一つのカフで気管内の
密閉をえられるようにしている。
【0009】特に、本発明の気管内チューブによる気管
内の密閉は、PEEPを適用した呼吸においても肺胞内
の圧力を維持するのに足る密閉を得られる高圧型のカフ
によるようにしている。すなわち、このカフの耐圧とし
ては、気管内圧を実行コンプライアンス(=一回換気量
/気道のピーク圧−PEEP)を20〜60ml/cm
Oに保つことができるものであることが望ましい。
【0010】したがって、患者に人工呼吸または自発呼
吸させるにあたり、気管内チューブのカフによる十分な
気管の密閉を得られ、効果的な呼吸をさせることができ
ると共に、気管内チューブそのものを交換することな
く、複数あるカフを短期間で交替させるだけで、カフの
密着により生じる気管内壁の障害を未然に防止すること
ができる。したがって、長期間の気道管挿入で行われて
いる気管切開の必要もなくなる。
【0011】さらに、カフの交替にあたってそれぞれの
加圧系統を識別する手段を設けることにより誤操作等を
防止できる。この識別手段としては、色分けや模様また
は数字などの視覚的な手段が設けやすく明瞭である。
【0012】
【実施例】図1は本実施例の気管内チューブの斜視図、
図2は本実施例の気管内チューブの使用形態を示す模式
図である。図1に示すように、本実施例の気管内チュー
ブ1は、チューブ本体11と、その先端である排気口1
2に近接した位置に設けられた第1カフ2と第2カフ3
とからなり、それぞれのカフには独立した加圧系統とし
ての、第1加圧チューブ21と第1パイロットバルーン
22、第2加圧チューブ31と第2パイロットバルーン
32を備えている。それぞれの加圧チューブは一部がチ
ューブ本体11の側壁内に埋設され、一端がそれぞれの
カフに連通している。また、それぞれの加圧チューブの
埋設された部分以外は剥き出しで、その先端はそれぞれ
のパイロットバルーンに接続され、ここから空気を注入
してそれぞれのカフを別々に膨張させることができるよ
うに設けられている。
【0013】それぞれのカフは、伸縮性に富みしかも揮
発性物質のない素材、たとえば脱気されたシリコーンゴ
ムなどで形成さている。このカフの耐圧性としてはPE
EPを適用した呼吸において密閉性を保つ見地から、少
なくとも通常圧にPEEPの圧を加えたもの以上である
ことが望ましい。例えば、手術を施すために人工呼吸さ
せた場合、PEEP圧を5〜10ml/cmHOと
し、通常圧が20ml/cmHOであると、耐圧は2
5〜40ml/cmHOより高い圧ということにな
る。
【0014】次に、この気管内チューブの使用方法につ
いて説明する。図2(a)に示すように、当初この気管内
チューブ1を患者に装着する際には、例えば口から挿入
して所望の位置に排気口12と第1カフ2および第2カ
フ3が位置するようにする。人工呼吸器に接続して陽圧
を与える前に、まず第1カフ2に注射器で空気を注入し
て加圧する。加圧状態を第1パイロットバルーン22で
確認した後、陽圧を与える。この際、PEEPを適用し
た呼吸においては気管圧モニター装置(図示せず)によ
り、気管内圧が至適PEEPであるかを確認すると共
に、空気漏れが生じていないかを確認する。
【0015】気管内チューブ1を装着した時点より数時
間から数日程度経過したところで、適宜カフの交換をす
る。具体的には、まず第2カフ3に注射器で空気を注入
して加圧し、加圧状態を第2パイロットバルーン32で
確認する。次に、第1パイロットバルーン22から徐々
に空気を抜き、第1カフ2を萎ませる。この際、気管圧
モニター装置と空気漏れの状態を確認しながら行うもの
とする。
【0016】その後は、同様の期間をおいて交互にカフ
を使用すれば良い。これにより、気管内チューブ1その
ものを抜くことはなく、気管内壁との密着部分が変わる
ため、ここに障害が起こることがない。したがって、治
療する側と患者にとっても非常に負担が少なく、長期間
にわたって安定した呼吸をさせることができる。
【0017】尚、本実施例においてはカフを2個設けた
ものを示していたが、これに限られるものではなく、3
個以上設けたもので、それぞれ独立した加圧系統を備え
たものでも良い。また、機密性を増すために、2個ずつ
2組合計4個のカフを設け、それぞれ1組ごとのカフが
同一の加圧系統で収縮するように設けたものなどでも良
い。
【0018】
【発明の効果】本発明では、上記のように構成したの
で、気管内チューブを長期間にわたって患者に装着して
安定した呼吸をさせることができると共に、カフと気管
内壁との密着による障害が生じることを防止できる。特
に、本発明の気管内チューブは、PEEPを適用した効
果的な呼吸治療に供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の気管内チューブの斜視図である。
【図2】本実施例の気管内チューブの使用形態を示す模
式図である。
【図3】従来技術の気管内チューブの斜視図である。
【符号の説明】
1・・・…気管内チューブ 11・…チューブ本体 12・…排気口 13・…送気口 2・・・…第1カフ 21・…第1加圧チューブ 22・…第1パイロットバルーン 3・・・…第2カフ 31・…第2加圧チューブ 32・…第2パイロットバルーン

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 経口用または経鼻用の気管内チューブで
    あって、その先端に近接した位置に少なくとも2つのカ
    フを隣接して備え、それぞれの該カフについて個別の加
    圧系統を設け、前記カフが少なくとも一つカフで気管内
    の密閉を得られるに足る耐圧を有することを特徴とする
    気管内チューブ。
  2. 【請求項2】 カフの耐圧が少なくとも至適PEEPに
    おいて密閉を維持できる圧以上であることを特徴とする
    請求項1記載の気管内チューブ。
  3. 【請求項3】 カフの耐圧が、気管内圧の実行コンプラ
    イアンスを20〜60ml/cmHOに維持できるこ
    とを特徴とする請求項1記載の気管内チューブ。
  4. 【請求項4】 それぞれの加圧系統を識別する識別手段
    を設けたことを特徴とする請求項1記載の気管内チュー
    ブ。
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