JP2000235845A5 - - Google Patents
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Description
【書類名】明細書
【発明の名称】 電池
【特許請求の範囲】
【請求項1】発電要素と、これに接続され、所定箇所が樹脂により被覆されたリードと
金属樹脂ラミネートフィルムからなり、フィルムの縁部同士及びフィルムの縁部と前記被覆樹脂とを溶着することによって、発電要素及びリードの前記箇所までを収納する電池容器とを備えた電池において、
前記被覆樹脂はフィルム縁部側の樹脂外層とリード側の樹脂内層とを備え、前記樹脂外層は架橋結合していることを特徴とする電池。
【請求項2】前記樹脂外層は着色されたものである請求項1に記載の電池。
【請求項3】前記樹脂外層のゲル分率が、20%以上95%以下である請求項1又は2に記載の電池。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属樹脂ラミネートフィルムからなる電池容器を備えた電池に属する。
【0002】
【従来の技術】携帯用無線電話、携帯用パソコン、携帯用ビデオカメラ等の小型電子機器が普及している。これらの電子機器に内蔵されるリチウムイオン電池などの電池は、従来より、金属樹脂ラミネートフィルムからなり、フィルムの縁部同士を溶着することにより気密に形成される電池容器と、この中に収納される発電要素と、発電要素に接続されるとともに、電池容器外に露出するリードとを備えた電池が使用されている。リードはフィルムの内面間を通って電池容器外に露出するので、リードが露出する所ではフィルム縁部同士を溶着することができない。ただし、リードのフィルム縁部と交差する箇所は樹脂によって被覆されているため、この樹脂とフィルム縁部とが溶着し、ここでも気密性が維持される。
【0003】
この種の電池は、例えば以下のようにして製造される。はじめに、リードの所定箇所に樹脂を被覆し、続いてリードを発電要素の電極に接続する。次に、これを電池容器の材料となるフィルムによって、リードの一部が露出するように包む。このとき、フィルムの縁部と前記被覆樹脂とが交差するように発電要素及びリードの位置を定める必要がある。最後に、フィルムの縁部同士及びフィルムの縁部と前記被覆樹脂とを溶着する。ただし、リードの反対側のフィルム縁部は開いたままにしておき、そこから電解液を注入した後に溶着する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、フィルムの縁部とリードの被覆樹脂とを溶着する際、被覆樹脂が完全に溶けたり、変形の程度が大きすぎたりすると、フィルム縁部とリードとの間における被覆樹脂の厚みが薄くなって溶着強度が低下し、結果的に気密性も低下する。そればかりか、フィルムを構成する金属にリードが接触し、フィルムを介して正極リードと負極リードとが短絡することもある。それ故、本発明の目的は、高い気密性を維持することができ、また正負リード間の絶縁性に優れた薄型電池を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の電池は、発電要素と、これに接続され、所定箇所が樹脂により被覆されたリードと、金属樹脂ラミネートフィルムからなり、フィルムの縁部同士及びフィルムの縁部と前記被覆樹脂とを溶着することによって、発電要素及びリードの前記箇所までを収納する電池容器とを備えた電池において、前記被覆樹脂はフィルム縁部側の樹脂外層とリード側の樹脂内層とを備え、前記樹脂外層は架橋結合していることを特徴としている。
【0006】
本発明の電池では、リードを被覆する樹脂はフィルム縁部側の樹脂外層とリード側の樹脂内層とを備え、前記樹脂外層は架橋結合している。そのため、熱溶着時の高温下でもフィルム縁部との被覆部分は変形しにくく、所定の厚みが確保される。従って、被覆樹脂とフィルム縁部との溶着部の気密性に優れるほか、正負のリードが被覆樹脂で絶縁される。
【0007】
樹脂を架橋結合させるには、架橋剤によるよりも電子線を照射すると良い。架橋剤による場合、融点以上の高温で架橋させる必要があり、しかも支持体で支持しなければならないのに対し、電子線による場合は低温、高温いずれでも架橋可能であるし、支持体も必要としないからである。さらに、架橋結合しているかどうか知るには、キシレンに溶解したときの不融分で表されるゲル分率や熱変形性を調べると良い。
【0008】
熱変形性による場合、例えば、樹脂に一定荷重を加えた状態で200℃まで昇温させたときの樹脂の厚さを測り、この厚さが昇温前の厚さの50〜60%の範囲にあれば、架橋結合していると認めて良い。架橋度は、ゲル分率で20〜95%の範囲が望ましい。その理由としては、架橋が不十分な場合には、被覆樹脂が溶けて形状が保持できなくなったり、厚みが薄くなり、また、架橋しすぎると、樹脂とフィルムの溶着が困難となり、いずれの場合も気密性が低下するためである。また前記樹脂外層が着色されることにより、光センサーでフィルム縁部に対する被覆樹脂の位置を高い精度で検知することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図面とともに説明する。図1は、実施形態の電池を示す正面図であり、図2は、図1のAA線断面図である。本実施形態の電池1は、発電要素2と、リード3と、電池容器4とを備えている。
【0010】
発電要素2は、集電体に活物質を塗布してなる正極板、電解液が保持されたセパレータ、及び集電体にホスト物質を塗布してなる負極板を順に積層して渦状に巻いたものである。また、これを収納する電池容器4は、外側から順に、表面保護層、バリア層、溶着層を積み重ねたラミネートフィルムからなり、フィルム縁部同士を熱溶着することによって作製される。ここで、表面保護層及び溶着層は絶縁性の樹脂からなり、バリア層は金属からなる。
【0011】
リード3は、平板型をしており、発電要素2の電極板に接続されるとともに、電池容器4の溶着部分より電池容器4外に露出している。リード3のフィルム縁部と交差する箇所は、互いに熱溶着された平らな二枚の絶縁性樹脂31によって覆われており、この箇所においては樹脂31とフィルム縁部41とが熱溶着する。これにより電池容器4内の気密性が維持され、同時にリード3と電池容器4のバリア層とが接触して短絡するのを防ぐことができる。また、樹脂31は外層31aと内層31bとの二層からなり、外層31aには着色され電子線で架橋結合した樹脂が使用されている。この樹脂31としては、外層31a、内層31bともに酸変性ポリエチレンが適している。
【0012】
本実施形態の電池1は以下のようにして製造される。まず、外層31aが既に着色され架橋結合した樹脂31を二枚用意して、これらでリード3の所定箇所を挟み、樹脂31を互いに熱溶着するとともにリード3を樹脂31に固着する。このとき、外層31aは架橋結合しているので、高温により変形することはなく、形状が維持される。次に、リード3を発電要素2の電極板に接続し、これを電池容器4の材料となるフィルムによって樹脂31とフィルムの縁部41とが交差するように位置決めして包む。このとき、樹脂31は着色されていて、しかも被覆後も形状が維持されているので、光センサーでフィルム縁部41に対する樹脂31の位置を高い精度で検知することができる。
【0013】
そして、発電要素2等を包んだフィルムの縁部同士及びフィルムの縁部41と樹脂31とを熱溶着することにより、フィルムは電池容器4の形状をなす。ただし、リード3の反対側の縁部42は開口させておき、そこから電解液を注入しセパレーターに浸透させた後に熱溶着する。これにより電池1が得られる。
【0014】
本実施形態の電池1の各構成要素の材質に関しては、従来より使用されているものを使用することができる。また、本実施形態ではリード3に被覆される樹脂31を二層で構成しているが、フィルム側の表面が架橋結合された一層の樹脂だけで構成しても良い。
【0015】
【実施例】上記実施形態の電池において、樹脂31の外層31aとしてゲル分率が35%となるように電子線で架橋結合した酸変性低密度ポリエチレンを、内層31bとして架橋結合していない以外は外層31aと同質の酸変性低密度ポリエチレンを用いて幅4mm、厚さ100μmのAlからなる2本のリードを別個に被覆した。これら被覆樹脂付きの2本のリードを15mmの間隔をあけて厚さ12μmのPETからなる表面保護層、厚さ25μmのAlからなるバリア層及び厚さ60μmのPPからなる溶着層で構成されたフィルムと合わせた。そして、温度230℃に設定された熱ロールにかけて被覆樹脂とフィルムとを溶着した。溶着部をHe検知器にかけたところ、リークはしていなかった。又、リード間は絶縁されていた。
【0016】
比較のために、外層31aを内層31bと同質の酸変性ポリエチレンを用いた以外は同様にして被覆樹脂とフィルムとを溶着した。溶着部をHe検知器にかけたところ、リークしていた。ただし、リード間は絶縁されていた。
【0017】
【発明の効果】本発明によると、電池容器を構成するラミネートフィルムがリードの被覆樹脂を変形させることなく周縁部で密着しているので、電池の気密性を高く維持することができ、正負リード間の絶縁性にも優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の電池を示す正面図である。
【図2】図1のAA線断面図である。
【符号の説明】
1 電池
2 発電要素
3 リード
31 樹脂
31a 外層、 31b 内層
4 電池容器
41、42 縁部
【発明の名称】 電池
【特許請求の範囲】
【請求項1】発電要素と、これに接続され、所定箇所が樹脂により被覆されたリードと
金属樹脂ラミネートフィルムからなり、フィルムの縁部同士及びフィルムの縁部と前記被覆樹脂とを溶着することによって、発電要素及びリードの前記箇所までを収納する電池容器とを備えた電池において、
前記被覆樹脂はフィルム縁部側の樹脂外層とリード側の樹脂内層とを備え、前記樹脂外層は架橋結合していることを特徴とする電池。
【請求項2】前記樹脂外層は着色されたものである請求項1に記載の電池。
【請求項3】前記樹脂外層のゲル分率が、20%以上95%以下である請求項1又は2に記載の電池。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属樹脂ラミネートフィルムからなる電池容器を備えた電池に属する。
【0002】
【従来の技術】携帯用無線電話、携帯用パソコン、携帯用ビデオカメラ等の小型電子機器が普及している。これらの電子機器に内蔵されるリチウムイオン電池などの電池は、従来より、金属樹脂ラミネートフィルムからなり、フィルムの縁部同士を溶着することにより気密に形成される電池容器と、この中に収納される発電要素と、発電要素に接続されるとともに、電池容器外に露出するリードとを備えた電池が使用されている。リードはフィルムの内面間を通って電池容器外に露出するので、リードが露出する所ではフィルム縁部同士を溶着することができない。ただし、リードのフィルム縁部と交差する箇所は樹脂によって被覆されているため、この樹脂とフィルム縁部とが溶着し、ここでも気密性が維持される。
【0003】
この種の電池は、例えば以下のようにして製造される。はじめに、リードの所定箇所に樹脂を被覆し、続いてリードを発電要素の電極に接続する。次に、これを電池容器の材料となるフィルムによって、リードの一部が露出するように包む。このとき、フィルムの縁部と前記被覆樹脂とが交差するように発電要素及びリードの位置を定める必要がある。最後に、フィルムの縁部同士及びフィルムの縁部と前記被覆樹脂とを溶着する。ただし、リードの反対側のフィルム縁部は開いたままにしておき、そこから電解液を注入した後に溶着する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、フィルムの縁部とリードの被覆樹脂とを溶着する際、被覆樹脂が完全に溶けたり、変形の程度が大きすぎたりすると、フィルム縁部とリードとの間における被覆樹脂の厚みが薄くなって溶着強度が低下し、結果的に気密性も低下する。そればかりか、フィルムを構成する金属にリードが接触し、フィルムを介して正極リードと負極リードとが短絡することもある。それ故、本発明の目的は、高い気密性を維持することができ、また正負リード間の絶縁性に優れた薄型電池を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の電池は、発電要素と、これに接続され、所定箇所が樹脂により被覆されたリードと、金属樹脂ラミネートフィルムからなり、フィルムの縁部同士及びフィルムの縁部と前記被覆樹脂とを溶着することによって、発電要素及びリードの前記箇所までを収納する電池容器とを備えた電池において、前記被覆樹脂はフィルム縁部側の樹脂外層とリード側の樹脂内層とを備え、前記樹脂外層は架橋結合していることを特徴としている。
【0006】
本発明の電池では、リードを被覆する樹脂はフィルム縁部側の樹脂外層とリード側の樹脂内層とを備え、前記樹脂外層は架橋結合している。そのため、熱溶着時の高温下でもフィルム縁部との被覆部分は変形しにくく、所定の厚みが確保される。従って、被覆樹脂とフィルム縁部との溶着部の気密性に優れるほか、正負のリードが被覆樹脂で絶縁される。
【0007】
樹脂を架橋結合させるには、架橋剤によるよりも電子線を照射すると良い。架橋剤による場合、融点以上の高温で架橋させる必要があり、しかも支持体で支持しなければならないのに対し、電子線による場合は低温、高温いずれでも架橋可能であるし、支持体も必要としないからである。さらに、架橋結合しているかどうか知るには、キシレンに溶解したときの不融分で表されるゲル分率や熱変形性を調べると良い。
【0008】
熱変形性による場合、例えば、樹脂に一定荷重を加えた状態で200℃まで昇温させたときの樹脂の厚さを測り、この厚さが昇温前の厚さの50〜60%の範囲にあれば、架橋結合していると認めて良い。架橋度は、ゲル分率で20〜95%の範囲が望ましい。その理由としては、架橋が不十分な場合には、被覆樹脂が溶けて形状が保持できなくなったり、厚みが薄くなり、また、架橋しすぎると、樹脂とフィルムの溶着が困難となり、いずれの場合も気密性が低下するためである。また前記樹脂外層が着色されることにより、光センサーでフィルム縁部に対する被覆樹脂の位置を高い精度で検知することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図面とともに説明する。図1は、実施形態の電池を示す正面図であり、図2は、図1のAA線断面図である。本実施形態の電池1は、発電要素2と、リード3と、電池容器4とを備えている。
【0010】
発電要素2は、集電体に活物質を塗布してなる正極板、電解液が保持されたセパレータ、及び集電体にホスト物質を塗布してなる負極板を順に積層して渦状に巻いたものである。また、これを収納する電池容器4は、外側から順に、表面保護層、バリア層、溶着層を積み重ねたラミネートフィルムからなり、フィルム縁部同士を熱溶着することによって作製される。ここで、表面保護層及び溶着層は絶縁性の樹脂からなり、バリア層は金属からなる。
【0011】
リード3は、平板型をしており、発電要素2の電極板に接続されるとともに、電池容器4の溶着部分より電池容器4外に露出している。リード3のフィルム縁部と交差する箇所は、互いに熱溶着された平らな二枚の絶縁性樹脂31によって覆われており、この箇所においては樹脂31とフィルム縁部41とが熱溶着する。これにより電池容器4内の気密性が維持され、同時にリード3と電池容器4のバリア層とが接触して短絡するのを防ぐことができる。また、樹脂31は外層31aと内層31bとの二層からなり、外層31aには着色され電子線で架橋結合した樹脂が使用されている。この樹脂31としては、外層31a、内層31bともに酸変性ポリエチレンが適している。
【0012】
本実施形態の電池1は以下のようにして製造される。まず、外層31aが既に着色され架橋結合した樹脂31を二枚用意して、これらでリード3の所定箇所を挟み、樹脂31を互いに熱溶着するとともにリード3を樹脂31に固着する。このとき、外層31aは架橋結合しているので、高温により変形することはなく、形状が維持される。次に、リード3を発電要素2の電極板に接続し、これを電池容器4の材料となるフィルムによって樹脂31とフィルムの縁部41とが交差するように位置決めして包む。このとき、樹脂31は着色されていて、しかも被覆後も形状が維持されているので、光センサーでフィルム縁部41に対する樹脂31の位置を高い精度で検知することができる。
【0013】
そして、発電要素2等を包んだフィルムの縁部同士及びフィルムの縁部41と樹脂31とを熱溶着することにより、フィルムは電池容器4の形状をなす。ただし、リード3の反対側の縁部42は開口させておき、そこから電解液を注入しセパレーターに浸透させた後に熱溶着する。これにより電池1が得られる。
【0014】
本実施形態の電池1の各構成要素の材質に関しては、従来より使用されているものを使用することができる。また、本実施形態ではリード3に被覆される樹脂31を二層で構成しているが、フィルム側の表面が架橋結合された一層の樹脂だけで構成しても良い。
【0015】
【実施例】上記実施形態の電池において、樹脂31の外層31aとしてゲル分率が35%となるように電子線で架橋結合した酸変性低密度ポリエチレンを、内層31bとして架橋結合していない以外は外層31aと同質の酸変性低密度ポリエチレンを用いて幅4mm、厚さ100μmのAlからなる2本のリードを別個に被覆した。これら被覆樹脂付きの2本のリードを15mmの間隔をあけて厚さ12μmのPETからなる表面保護層、厚さ25μmのAlからなるバリア層及び厚さ60μmのPPからなる溶着層で構成されたフィルムと合わせた。そして、温度230℃に設定された熱ロールにかけて被覆樹脂とフィルムとを溶着した。溶着部をHe検知器にかけたところ、リークはしていなかった。又、リード間は絶縁されていた。
【0016】
比較のために、外層31aを内層31bと同質の酸変性ポリエチレンを用いた以外は同様にして被覆樹脂とフィルムとを溶着した。溶着部をHe検知器にかけたところ、リークしていた。ただし、リード間は絶縁されていた。
【0017】
【発明の効果】本発明によると、電池容器を構成するラミネートフィルムがリードの被覆樹脂を変形させることなく周縁部で密着しているので、電池の気密性を高く維持することができ、正負リード間の絶縁性にも優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の電池を示す正面図である。
【図2】図1のAA線断面図である。
【符号の説明】
1 電池
2 発電要素
3 リード
31 樹脂
31a 外層、 31b 内層
4 電池容器
41、42 縁部
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US09/552,716 US6395420B1 (en) | 1999-04-19 | 2000-04-19 | Battery sealed in battery case of resin film |
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JP35718098 | 1998-12-16 | ||
JP13856999A JP2000235845A (ja) | 1998-12-16 | 1999-05-19 | 薄型電池 |
Publications (2)
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JP2000235845A JP2000235845A (ja) | 2000-08-29 |
JP2000235845A5 true JP2000235845A5 (ja) | 2006-07-06 |
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Family Applications (1)
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JP13856999A Pending JP2000235845A (ja) | 1998-12-16 | 1999-05-19 | 薄型電池 |
Country Status (1)
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JP2006015884A (ja) * | 2004-07-02 | 2006-01-19 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | タイヤ情報送信装置、タイヤ情報取得システムおよびタイヤ・ホイール組立体 |
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WO2009011371A1 (ja) * | 2007-07-19 | 2009-01-22 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | リード部材及びその製造方法並びに非水電解質蓄電デバイス |
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1999
- 1999-05-19 JP JP13856999A patent/JP2000235845A/ja active Pending
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