JP2000235012A - 炭酸ガスセンサ - Google Patents

炭酸ガスセンサ

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JP2000235012A
JP2000235012A JP11038170A JP3817099A JP2000235012A JP 2000235012 A JP2000235012 A JP 2000235012A JP 11038170 A JP11038170 A JP 11038170A JP 3817099 A JP3817099 A JP 3817099A JP 2000235012 A JP2000235012 A JP 2000235012A
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Masahiro Komachiya
昌宏 小町谷
Takao Miwa
崇夫 三輪
Kazuhiro Suzuki
和弘 鈴木
Hiroshi Nakano
中野  広
Takeshi Itabashi
武之 板橋
Hideaki Katayama
秀昭 片山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シリコン基板上に炭酸ガスセンサを構成するこ
とで、幅広い用途に適用可能な小型で安価な炭酸ガスセ
ンサを提供する。 【解決手段】センサ部は、少なくとも一組の電極31,
32と、前記電極の主要部を被覆するゲル状の膜20
と、前記ゲル状の膜を被覆するガス透過膜10とから成
り、前記ゲル状の膜にはヒドロゲルを、ガス透過膜10
にポリシロキサン系の樹脂材料を用い、処理回路部40
と共にシリコン基板50上に集積化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭酸ガスの濃度を
計測するためのセンサに係わる。また、炭酸ガス濃度を
計測する医療システム,温室内の炭酸ガス濃度を制御す
る農業システム,炭酸ガス濃度の変化から火災の発生や
人の存在を判定するセキュリティシステム、あるいは炭
酸ガス濃度を基準に気密環境でのIAQ(Indoor Air Q
uality)を定量的に改善する空調システムなどの技術分
野に係わる。
【0002】
【従来の技術】炭酸ガスセンサの従来技術として、固体
電解質と炭酸塩を組み合わせた固体電解質式センサがあ
る。前記炭酸ガスセンサの詳細は一例としてT. Murayam
a, S.Sasaki,and Y. Saito,Solid State Ionics,vo
l. 23 pp. 107−112 (1987) に説明されている。前記セ
ンサを動作させるには固体電解質にイオン伝導性を持た
せる必要がある。このため固体電解質はセンサ使用時に
数百度に加熱する必要がある。これに対し、検出部の加
熱を要さない炭酸ガスセンサとして電気化学式ガスセン
サがある。非加熱式のセンサは消費電力が少ないばかり
でなく、センサを種々の位置に安全に取り付けることが
容易であり、幅広いシステムに応用できる。電気化学式
ガスセンサの詳細は一例として特開平6−109697 号に説
明されている。本方式の炭酸ガスセンサは、例えば、絶
縁基板と、その表面に設けた電極群と、前記電極群を一
連に被覆するゲル状の電解質膜と、前記ゲル状の電解質
膜を被覆するはっ水性のガス透過膜から構成され、特開
平6−109697 号ほかの例によると、前記はっ水性のガス
透過膜にはポリテトラフルオロエチレンに代表されるフ
ッ素系の樹脂が主として用いられてきた。フッ素系の樹
脂ははっ水性を有するのでゲル状の電解質膜の水分を保
存するのに役立ち、同時に炭酸ガスに対する透過性を有
する。
【0003】ところで、センサの量産性向上と低コスト
化を目的とした小型化や付属回路との一体化は、近年の
技術的動向の一つである。具体例としてシリコン基板上
にセンサと付属回路の集積化を可能とする表面マイクロ
マシーニングと呼ばれる技術がある。表面マイクロマシ
ーニング技術の詳細は、一例としてC. Linder, L.Para
tte,M−A. Gretillat,V.P. Jaecklin,and N.F. de R
ooij,J.Micromach.Microeng.,vol. 2 pp. 122−131
(1992) に具体例をもって説明されている。表面マイク
ロマシーニング技術よると、シリコン半導体プロセス技
術を応用して、センサ部と回路部とをシリコン基板表面
に一緒に作り込むことができる。エッチングや蒸着とい
った周知の技術を組み合わせ、センサ部と回路部とをミ
クロンあるいはサブミクロンオーダーの高い加工精度で
1つのチップ上に構成できるので、均質な極小型センサ
を一枚のシリコンウエハから数多く生産することが可能
となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】炭酸ガスセンサ、特に
電気化学式ガスセンサをシリコン基板上に形成し、回路
部やその他のセンサ部と一緒に集積化する場合、前記電
気化学式ガスセンサ部を構成する材料の選択に課題があ
った。
【0005】前記はっ水性のガス透過膜に用いられるフ
ッ素系の樹脂は一般に成形性の悪いことが知られてお
り、極小型センサのための微細加工に適さない。また、
シリコン基板との接着性も悪いので、シリコン基板上に
設けるゲル状の電解質膜を気密に被覆することができ
ず、ゲル状の電解質膜の水分の保持が難しくなる。はっ
水性のガス透過膜の材料としては、前記フッ素系の樹脂
以外にもポリ塩化ビニル,ポリエチレン,ポリプロピレ
ンなどが知られているが、シリコン基板との密着性とい
う点で、フッ素系の樹脂と同じ問題がある。このため、
従来の電気化学式ガスセンサの技術に基づいて、シリコ
ン基板上に集積化された炭酸ガスセンサを製作するに
は、はっ水性のガス透過膜の材質をシリコン集積化セン
サに適するよう変更する必要があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の主たる特徴は、
炭酸ガスセンサのガス透過膜にポリシロキサン系の樹脂
材料を使用し、前記電気化学式炭酸ガスセンサを、回路
部やその他のセンサ部と一緒にシリコン基板上へ集積化
するようにした点にある。
【0007】即ち、本発明は、被検出ガスとガス検出手
段との間にガス透過膜を有する炭酸ガスセンサにおい
て、前記ガス透過膜をポリシロキサン系の樹脂材料で構
成したことを特徴とする炭酸ガスセンサであり、また、
シリコン基板上にセンサ部と回路部とを形成した集積化
センサであって、前記センサ部は、少なくとも一組の電
極と、前記電極の主要部を被覆するゲル状の膜と、前記
ゲル状の膜を被覆するガス透過膜とから成り、前記ガス
透過膜をポリシロキサン系の樹脂材料で構成したことを
特徴とする集積化した炭酸ガスセンサである。
【0008】ポリシロキサン系の樹脂材料は、疎水性と
共に炭酸ガスの透過性を示すので、前記はっ水性のガス
透過膜と同様の機能を有する。これに加え、ポリシロキ
サン系の樹脂材料は、シリコーンゴムに代表されるよう
に成形性に富む。更に、成分にシリコン(Si)を含む
ので、シリコン基板への密着性がよい。従って、シリコ
ン基板上に炭酸ガスセンサを形成する場合、前記センサ
のガス透過膜にポリシロキサン系の樹脂材料を使用すれ
ば、従来のガス透過膜の機能を維持したまま、樹脂の成
形性とシリコン基板への密着性に関する前記課題を解決
できる。
【0009】なお、ポリシロキサン系の樹脂材料は、水
性溶媒に解けた炭酸ガスの分圧であるpCO2を測定す
るpCO2センサにおいて、センサ構成材料の一部に用
いられた例がある。一例として特開平6−194336 号のガ
スセンサを挙げることができるが、気体である炭酸ガス
を直接測定対象とする炭酸ガスセンサと水性溶媒に解け
た炭酸ガスの分圧を測定するpCO2 センサとでは、セ
ンサの構造が本質的に異なる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図面を用いて詳
細に説明する。
【0011】図1に本発明第1の実施例に係わる炭酸ガ
スセンサの断面図を示す。
【0012】最初に、センサの構成を説明する。シリコ
ン基板50の表面には炭酸ガスを検出するための一組の
電極31,32及び配線に係わる配線30が形成されて
おり、処理回路部40に電気的に接続されている。前記
電極の上部には前記一組の電極31,32の各々につい
て少なくともその一部を被覆するようにゲル状の膜20
が施されている。また、ゲル状の膜20と共に処理回路
部40を被覆するように、ガス透過膜10が施されてい
る。ガス透過膜10は、ポリシロキサン系の樹脂材料で
構成する。またゲル状の膜20は、一例として、分散媒
が水であるゲル、即ちヒドロゲルを使って構成する。あ
るいはヒドロゲルに炭酸塩を添加して得られるゲル状の
電解質を使ってもよい。本実施例では、少なくとも一つ
の入出力端子60と付属する配線を介して、センサ外部
から回路部への信号の出し入れと電源の供給をしてい
る。
【0013】炭酸ガスを検出するセンサ部はゲル状の膜
20と電極31,32によって構成されている。この様
子を明らかにするために、図2に本発明第1の実施例に
係わる炭酸ガスセンサを上部からみた図を摸式的に示
す。図2では、一組の電極パターン31,32を互いに
噛みあう櫛歯状電極で構成している。ゲル状の膜20は
櫛歯状電極31,32をほぼ覆うように、またガス透過
膜10はセンサ部70と処理回路部40全体を覆うよう
に施されている。ガス透過膜10は、処理回路部40に
おいては、外部からの水などの浸入を防止し、センサ部
70においては、外部からの水などの浸入を防止すると
共に、ゲル状の膜20の乾燥を防止している。なお、ゲ
ル状の膜20は、一組の電極31,32のうち配線部に
繋がる部分まで含めて完全に覆う必要はなく、炭酸ガス
の検出に必要な電極長さを確保するようにすればよい。
電極31,32のうち炭酸ガスの検出に実質的に必要な
電極長さ部分を、電極の主要部と呼ぶことにする。
【0014】次に本発明第1の実施例に係わる炭酸ガス
センサの動作原理を説明する。炭酸ガスは気体のままで
は不活性であり、検出が難しいが、水などの極性溶媒に
溶けるとイオン化する性質がある。この性質を使って不
活性な炭酸ガスを検出できる。炭酸ガスが水に溶ける場
合の平衡関係を化1に示す。
【0015】
【化1】CO2+H2O ⇔ H2CO3 ⇔ H++HCO3 - CO2:炭酸ガス(二酸化炭素) H2O:水 H2CO3:炭酸 H+:水素イオン HCO3 -:炭酸水素イオン 水に溶けた炭酸ガスは炭酸になり、炭酸は更に水素イオ
ンと炭酸水素イオンに解離する。これより、炭酸ガス濃
度が変化すると、生成されるイオンの濃度が変化し、結
果として溶媒の電気伝導性が変化することが分かる。従
って、溶媒に一組の電極を浸けておくと、環境炭酸ガス
濃度の変化に応じて電気伝導性が変化するので、炭酸ガ
ス濃度を電気的に検出できる。電気的検出の測定原理を
図3に説明する。図3では、炭酸ガスを溶解する極性溶
媒21をシャーレ51中に浅く溜め、そこに一組の電極
34,35を挿入している。極性溶媒21をシャーレ5
1中に保持したのは、環境炭酸ガスに接触する表面積を
増し、且つ薄くすることで、極性溶媒へのガスの溶解を
容易にし、センサとしての応答性を上げることを目的と
している。ここで、環境炭酸ガス濃度が変化すると、化
1の平衡を維持するように極性溶媒21中のイオン濃度
が変化し、結果として電流Iが変化するので、これを測
定用抵抗41両端の電圧変化V2として捉えるようにし
ている。図3において33は電極からの配線を、42は
電圧V1の電源を、61は信号検出端子をそれぞれ示
す。
【0016】図3に示した原理説明のための測定例に
は、(1)極性溶媒が液体なので、こぼさないように取
扱いの注意を要すること、(2)極性溶媒を薄くするに
は限界があり、また再現性に乏しいこと、(3)極性溶
媒が気化するため、長期間の安定した使用にはメンテナ
ンスが頻繁に必要なこと、といった問題がある。これに
対し、前記本発明第1の実施例に係わる炭酸ガスセンサ
では、極性溶媒21の代わりにゲル状の膜20を使うの
で、(1)極性溶媒と同様の働きをしながら、液がこぼ
れることがなく、(2)薄膜化が容易であるので、シリ
コン表面に小型のセンサ部を構成するのに適している。
また、ゲル状の膜20をガス透過膜10で被覆すること
で、ゲル状の膜20の乾燥を防止している。このため、
(3)センサの維持に頻繁なメンテナンスを要しない。
【0017】ゲル状の膜20に、分散媒が水であるゲ
ル、即ちヒドロゲルを使う場合には、極性溶媒として水
を使う場合と同じ原理で炭酸ガスの計測ができる。溶媒
がゲル状であり、成膜が容易で扱い易い点が異なる。ま
た、ヒドロゲルに炭酸塩を添加して得られるゲル状の電
解質を使う場合にも同様の計測ができる。この場合に
は、炭酸ガス濃度に依存した炭酸塩の解離平衡によるイ
オン化も加わるので、ガスの選択性を高め、S/N比の
よい出力信号を期待できる。ガス透過膜10は、疎水性
と炭酸ガス透過性を有するポリシロキサン系の樹脂材料
で構成している。ポリシロキサン系の樹脂材料は、シリ
コン基板との密着性がよく、加えて成形性がよいので、
シリコン表面へのセンサ部の集積化に適している。この
ように本発明に係わる炭酸ガスセンサでは、センサとし
ての特性を損なうことなく、シリコン基板上への炭酸ガ
スセンサの小型集積化が容易になるように材料を選択し
ている。
【0018】ここで、ポリシロキサンについてその構造
的特徴を説明する。一般に、シリコン(Si)と酸素
(O)から成るSi−O結合をシロキサン結合と呼び、
シロキサン結合を持つ化合物をシロキサンと呼ぶ。また
シロキサン結合を持つ高分子化合物をポリシロキサンと
呼ぶ。シリコーンゴムに代表されるシリコーン樹脂がそ
の例である。樹脂としての特徴には、シリコン基板との
高い密着性と成形性や成膜性の良さがあり、炭酸ガスの
透過性も有するので、シリコン基板上に設けた小型炭酸
ガスセンサに使うはっ水性のガス透過膜に適している。
ポリシロキサン系の樹脂には成膜に加熱を要するものの
他、室温で硬化させる室温硬化型のものがある。室温硬
化型のポリシロキサン系の樹脂では、例えば異なる種類
の液体を混合し、成膜して、そのまま室温で硬化させ
る。センサ製造時に、前記ゲル状の膜20の乾燥を防止
するには、ポリシロキサン系樹脂として室温硬化型のも
のが好ましい。
【0019】図4に本発明第2の実施例に係わる炭酸ガ
スセンサの断面図を示す。本実施例の特徴は、前記本発
明第1の実施例に加えて、回路保護手段80を処理回路
部40の上部に設けた点にある。ガス透過膜10は炭酸
ガスに対する透過性を有するので、センサの使用環境に
その他のガスがある場合、それも同時に透過させてしま
う場合がある。透過したその他のガスが回路の腐食など
深刻な影響を及ぼす場合には、ガス透過性の少ない回路
保護手段80を採用することで、影響を低減できる。回
路保護手段80には、ガス透過性の少ない樹脂コートの
ほか、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition )
などで形成したシリコン窒化物の薄い層を用いてもよ
い。
【0020】図5に本発明第3の実施例に係わる炭酸ガ
スセンサの断面図を示す。本実施例の特徴は、前記本発
明第1の実施例で、センサ部70と処理回路部40とを
それぞれ異なる手段である10,80で被覆した点にあ
る。本実施例では、ガス透過膜10と回路保護手段80
とが互いに重ならないので、回路保護手段80の材料選
択や構造の自由度を広げることができる。
【0021】図6に本発明第4の実施例に係わる炭酸ガ
スセンサの構造を示す。本実施例の特徴は、前記本発明
第1の実施例に加えて、炭酸ガス以外の化学量や物理量
を計測できる参照センサ部91,92を一つのチップ上
に集積化した点にある。前記参照センサ部に温度センサ
と湿度センサとをそれぞれ集積化した場合を図7に示
す。温度センサ部91は、簡単には、温度により電気抵
抗が変化する抵抗部39を温度ゲージとして構成でき
る。湿度センサ部92は、炭酸ガスセンサ部と同様の配
線36と櫛歯状電極37,38を設け、前記櫛歯状電極
の主要部を感湿樹脂22で被覆して構成できる。感湿樹
脂22には、一例として高分子で構成された固体電解質
(高分子電解質)を使うことができる。高分子電解質の
構造例と感湿樹脂としての働きを図8に摸式的に説明す
る。図8の例では高分子電解質は、高分子鎖に繋がる陽
イオンと、前記陽イオンと対をなす陰イオン(対イオ
ン)で構成されている。湿度の低い状態では、高分子電
解質中の対イオンは鎖に繋がった状態にあり、移動でき
ないが、吸湿すると共に、鎖から解離し、移動できるよ
うになる。従って、吸湿と共に電気伝導性が変るので、
湿度を電気的に検出できる。前記センサ部には表面マイ
クロマシーニングにより構成できるその他のセンサ、例
えば圧力センサなどを集積化することもできる。
【0022】炭酸ガスセンサ部を、回路部及び参照セン
サ部と共に一つのシリコンチップに集積化すると、より
正確な炭酸ガスの検出ができる。例えば、炭酸ガスセン
サ部からの出力信号が環境温度で変化する場合、参照セ
ンサ部(温度センサ部)からの信号を基に、温度変化分
を処理回路部40で補正した後、正確な炭酸ガス濃度を
出力することができる。また、湿度と炭酸ガス濃度とい
った複数の環境情報を一つのチップで検出して、それぞ
れを温度補正をした後、独立に出力することもできる。
何れの場合もセンサ部を小さなシリコンチップ上に集積
化してあるので、センサの実装スペースを気にすること
なく、センサの精度の向上、或いは機能の向上を実用上
容易にすることができる。
【0023】図9に本発明第5の実施例に係わる炭酸ガ
スセンサの構造を示す。本実施例では、シリコン基板5
0上に炭酸ガスセンサ部のみを形成している。ガス透過
膜10はポリシロキサン系の樹脂で構成する。また、セ
ンサ部は入出力端子60を介して外部の信号処理回路に
接続する。本実施例によると、センサチップと信号処理
回路が別体になっているので、例えば外部に設けた規模
の大きい信号処理回路と組み合わせた計測ができるとい
うように、センサチップの汎用性を高めることができ
る。
【0024】図9のように回路部を基板50上に集積化
しない場合、基板50は必ずしもシリコン基板である必
要はない。ゲル状の膜20を被覆するポリシロキサン系
の樹脂(ガス透過膜10)は基板中のシリコン成分に対
して化学的な結合を期待できるので、図9の炭酸ガスセ
ンサの場合、例えばガラス基板上に前記センサを構成し
てもよい。ガラス基板はシリコン基板より安価であるの
で、センサ部単体の低コスト化には有利である。
【0025】
【発明の効果】前記本発明の炭酸ガスセンサによると、
加熱なしに動作可能な電気化学式炭酸ガスセンサを、シ
リコン基板上に構成できる。また、回路部やその他のセ
ンサ部と一緒にシリコン基板上へ集積化できる。これに
より、幅広い用途に適用可能な小型で安価な炭酸ガスセ
ンサを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係わる炭酸ガスセンサ
の断面図。
【図2】本発明の第1の実施例に係わる炭酸ガスセンサ
の説明図。
【図3】本発明の第1の実施例に係わる炭酸ガスセンサ
の動作原理の説明図。
【図4】本発明の第2の実施例に係わる炭酸ガスセンサ
の断面図。
【図5】本発明の第3の実施例に係わる炭酸ガスセンサ
の断面図。
【図6】本発明の第4の実施例に係わる炭酸ガスセンサ
の説明図。
【図7】本発明の第4の実施例に係わる炭酸ガスセンサ
の参照センサ部の説明図。
【図8】湿度センサ部の動作原理の説明図。
【図9】本発明の第5の実施例に係わる炭酸ガスセンサ
の説明図。
【符号の説明】
10…ガス透過膜、20…ゲル状の膜、30…配線、3
1,32…電極、40…処理回路部、50…シリコン基
板、60…入出力端子。
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 和弘 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 中野 広 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 板橋 武之 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 片山 秀昭 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 Fターム(参考) 2G046 AA12 BA01 BB02 BC03 CA09 EA04 EB01 FA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガス検出手段と、前記ガス検出手段を被覆
    するガス透過膜と、を有する炭酸ガスセンサにおいて、 前記ガス透過膜をポリシロキサン系の樹脂材料で構成し
    たことを特徴とする炭酸ガスセンサ。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記ガス検出手段の形
    成されたシリコン基板上に処理回路部を共に集積化し、 前記ガス検出手段は、少なくとも一組の電極と、前記電
    極の主要部を被覆するゲル状の膜とから成ることを特徴
    とする集積化した炭酸ガスセンサ。
  3. 【請求項3】請求項2において、 前記ゲル状の膜は、ヒドロゲルあるいはヒドロゲルに炭
    酸塩を添加して得られるゲル状の電解質膜であることを
    特徴とする炭酸ガスセンサ。
  4. 【請求項4】請求項2または3において、 前記ガス検出手段は、炭酸ガスを検出するセンサ部に加
    えて、炭酸ガス以外の化学量あるいは物理量を検出する
    第2のセンサ部を集積化したことを特徴とする炭酸ガス
    センサ。
  5. 【請求項5】請求項2から4の何れかにおいて、 前記ガス透過膜は、前記回路部あるいは前記第2のセン
    サ部のうち、少なくとも一つを併せて被覆するようにし
    たことを特徴とする炭酸ガスセンサ。
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