JP2000232305A - 伝送線路の結合構造、伝送線路の結合量調整方法、フィルタ、デュプレクサ、通信機装置、アンテナ装置 - Google Patents

伝送線路の結合構造、伝送線路の結合量調整方法、フィルタ、デュプレクサ、通信機装置、アンテナ装置

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JP2000232305A
JP2000232305A JP11033190A JP3319099A JP2000232305A JP 2000232305 A JP2000232305 A JP 2000232305A JP 11033190 A JP11033190 A JP 11033190A JP 3319099 A JP3319099 A JP 3319099A JP 2000232305 A JP2000232305 A JP 2000232305A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】非放射性誘電体線路と同軸線路とを信号伝搬方
向が同一方向となるように配置して結合させる場合にお
いても、両者の結合が取れる伝送線路の結合構造を提供
する。 【解決手段】略平行な二つの導体板11、12と、該二つの
導体板11、12間に狭持される誘電体ストリップ13とを含
んで構成される非放射性誘電体線路10と、同軸線路15と
をそれぞれの信号伝搬方向が略同一方向となるように配
置して結合させる伝送線路の結合構造であって、前記非
放射性誘電体線路10の信号伝搬方向に垂直な面における
中心の位置と、前記同軸線路15の信号伝搬方向に垂直な
面における中心導体16の位置とをずらしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ミリ波等の高周波
帯域で使用される非放射性誘電体線路と伝送線路との結
合構造や結合量の調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な非放射性誘電体線路と伝送線路
との結合構造を、図13に基づいて説明する。なお、図13
は非放射性誘電体線路と伝送線路との結合部分を示す一
部破砕斜視図である。図13に示すように非放射性誘電体
線路110は、上下二枚の導体板111、112とその間に挟ま
れる誘電体ストリップ113とから構成され、伝送線路は
中心導体116および外導体117とを含んで構成される同軸
線路115である。非放射性誘電体線路110と同軸線路115
とを結合させる際には、非放射性誘電体線路110の信号
伝搬方向に対する垂直方向から、同軸線路115の中心導
体116を非放射性誘電体線路110の誘電体ストリップ113
に挿入する。これにより、非放射性誘電体線路110の伝
送モードであるLSMモードと同軸線路115のTEMモードと
が磁界結合し、非放射性誘電体線路110と同軸線路115と
が結合する。
【0003】図13に示すような伝送線路の結合構造にお
いては、非放射性誘電体線路110の信号伝搬方向に対し
て垂直な方向から同軸線路115を挿入しているため、非
放射性誘電体線路110の誘電体ストリップ113に沿った領
域(図13においてAで示す領域)がデッドスペースとな
る。そこで、非放射性誘電体線路110の信号伝搬方向と
同軸線路115の信号伝搬方向とを同一方向とした結合構
造が特開平5−183333号に示されているが、ここで同軸
線路の中心導体の位置については言及されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図14に非放射性誘電体
線路と同軸線路それぞれの伝搬方向に垂直な面における
電磁界分布を示す。なお、図14において実線が電界、破
線が磁界を示し、非放射性誘電体線路における主伝送モ
ードはLSM01モード、同軸線路における伝送モードはTEM
モードである。図14からも分かるように、非放射性誘電
体線路と同軸線路とを信号伝搬方向が同一方向となるよ
うに配置した場合、両者は主に同一方向に分布する電界
により結合する。
【0005】しかしながら、同軸線路の信号伝搬方向に
垂直な面における中心導体の位置を、非放射性誘電体線
路の信号伝搬方向に垂直な面における中心の位置と一致
するように、同軸線路の中心導体を非放射性誘電体線路
の誘電体ストリップに挿入すると、非放射性誘電体線路
と同軸線路との結合が取れないという問題があった。す
なわち、非放射性誘電体線路においては中心の位置で電
界エネルギーが最大となるが、その位置に同軸線路の中
心導体を配置すると、中心導体に入る電界と中心導体か
ら出て行く電界とが同じ大きさとなるため、それらが互
いに打ち消し合う。したがって、非放射性誘電体線路と
同軸線路との結合が取れないということになる。
【0006】また、一般に非放射性誘電体線路と同軸線
路等の伝送線路同士を結合させる場合、それらの結合量
の最適値はその使用目的に応じて異なる。すなわち、伝
送線路変換器として用いる場合、その結合量は大きい方
が良いが、例えばフィルタの入出力部として用いる場合
はフィルタの周波数や帯域幅等によりその結合量の最適
値は様々である。しかしながら、これまで非放射性誘電
体線路と中心導体を有する伝送線路とを結合させる場合
に、両者の結合量を容易に調整できる技術は無かった。
【0007】本発明の伝送線路の結合構造、伝送線路の
結合量調整方法、フィルタ、デュプレクサ、通信機装
置、アンテナ装置は、上述の問題を鑑みてなされたもの
であり、これらの問題を解決し、信号伝搬方向が略同一
方向となるように配置しても非放射性誘電体線路と中心
導体を有する伝送線路との結合が取れ、またその結合量
を容易に調整できる伝送線路の結合構造、伝送線路の結
合量調整方法、フィルタ、デュプレクサ、通信機装置、
アンテナ装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の伝送線路の結合構造は、略平行な二つの導体
と、該二つの導体間に狭持される誘電体ストリップとを
含んで構成される非放射性誘電体線路と、中心導体を有
する伝送線路とをそれぞれの信号伝搬方向が略同一方向
となるように配置して結合させる伝送線路の結合構造で
あって、前記非放射性誘電体線路の信号伝搬方向に垂直
な面における中心の位置と、前記伝送線路の信号伝搬方
向に垂直な面における中心導体の位置とがずれている。
これにより、中心導体を有する伝送線路の中心導体に入
る電界と、中心導体から出て行く電界との大きさが異な
るようになり、そのバランスが崩れて非放射性誘電体線
路と中心導体を有する伝送線路との結合が取れるように
なる。
【0009】また、請求項2に係る伝送線路の結合構造
では、前記非放射性誘電体線路と前記伝送線路とが結合
する部分において、前記伝送線路の中心導体が平板状と
なっている。これにより、中心導体が円筒状のものに比
べて、非放射性誘電体線路と伝送線路との結合が大きく
なるので、使用目的によって結合量が大きい方が良い場
合には有利となる。
【0010】さらに、本発明の伝送線路の結合量調整方
法は、略平行な二つの導体と、該二つの導体間に狭持さ
れる誘電体ストリップとを含んで構成される非放射性誘
電体線路と、中心導体を有する伝送線路とを、該伝送線
路の中心導体を前記非放射性誘電体線路の電磁界領域内
に挿入して結合させるときの伝送線路の結合量調整方法
であって、前記伝送線路の中心導体における前記非放射
性誘電体線路の電磁界領域内への挿入量を変化させるこ
とにより結合量を変化させる。これにより、非放射性誘
電体線路と中心導体を有する伝送線路とを結合させる際
に、使用目的に応じてその結合量を容易に調整すること
ができる。
【0011】さらにまた、本発明のフィルタは、請求項
1、2記載の伝送線路の結合構造または請求項3記載の伝
送線路の結合量調整方法を用いている。
【0012】さらにまた、本発明のデュプレクサは、少
なくとも二つのフィルタと、該フィルタのそれぞれに接
続される入出力接続用手段と、前記フィルタに共通的に
接続されるアンテナ接続用手段とを含んでなるデュプレ
クサであって、前記フィルタの少なくとも一つが請求項
4記載のフィルタである。
【0013】さらにまた、本発明の通信機装置は、請求
項5記載のデュプレクサと、該デュプレクサの少なくと
も一つの入出力接続用手段に接続される送信用回路と、
該送信用回路に接続される前記入出力接続用手段と異な
る少なくとも一つの入出力接続用手段に接続される受信
用回路と、前記デュプレクサのアンテナ接続用手段に接
続されるアンテナとを含んでなる。
【0014】さらにまた、本発明のアンテナ装置は、請
求項1、2記載の伝送線路の結合構造または請求項3記載
の伝送線路の結合量調整方法を用いている。例えば、フ
ィルタにおける入出力部に本発明の伝送線路の結合構造
または伝送線路の結合量調整方法を用いた場合、非放射
性誘電体線路の信号伝搬方向と伝送線路の信号伝搬方向
とが同一方向であるときでもフィルタの入出力の結合を
取ることができ、また帯域幅等のフィルタ特性に応じて
所望の結合量を容易に得ることができる。また、デュプ
レクサ、通信機装置、アンテナ装置においても、これと
同様の利点が得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例である非放
射性誘電体線路と中心導体を有する伝送線路とを結合さ
せる伝送線路の結合構造を、図1に基づいて説明する。
なお、図1は非放射性誘電体線路と伝送線路との結合部
分を示す分解斜視図である。図1に示すように非放射性
誘電体線路10は、アルミニウムからなる上下二枚の導体
板11、12と、それら二枚の導体板11、12間に挟まれるポ
リテトラフルオロエチレンからなる誘電体ストリップ13
とから構成されている。上下導体板11、12の間隔は使用
周波数における半波長以下に設定されており、これによ
り誘電体ストリップ13が存在する所以外の領域はほぼ遮
断領域となる。誘電体ストリップ13が挟まれる位置の上
下導体板11、12には溝部が形成されており、その溝部に
誘電体ストリップ13を嵌合させることにより、非放射性
誘電体線路10はベンド部などを設けても不要モードであ
るLSEモードに変換されることがなくなり、主モードで
あるLSMモードのみを使用することができるようにな
る。非放射性誘電体線路10に結合される伝送線路は、非
放射性誘電体線路10と伝送線路との信号伝搬方向が同一
方向となるように、その中心導体16の一部が非放射性誘
電体線路10の誘電体ストリップ13端面に挿入されてい
る。そして、中心導体16が導出される部分の上下導体板
11、12には、それぞれ断面半円状の溝17が形成されてお
り、上下導体板11、12が合わされることにより上下の溝
17で形成される円筒状の空洞の軸に中心導体16が配置さ
れることになって、中心導体16と上下導体板11、12とで
同軸線路15が構成される。なお、中心導体16周囲に誘電
体を充填して同軸線路15を構成してもよく、その場合中
心導体16の位置が固定されることで同軸線路15の特性が
安定する。
【0016】本実施例において同軸線路15の中心導体16
が挿入される位置は、非放射性誘電体線路10の信号伝搬
方向に垂直な面における中心、すなわち誘電体ストリッ
プ13の中心軸から誘電体ストリップ13の幅方向にずれた
位置である。このように、同軸線路15の中心導体16を非
放射性誘電体線路10の信号伝搬方向に垂直な面における
中心からずらすと、中心導体16が非放射性誘電体線路10
の信号伝搬方向に垂直な面における中心の位置にある場
合に結合が取れなかったのに対して、非放射性誘電体線
路10と同軸線路15とを結合させることができる。
【0017】このことを示すグラフを図2に示す。図2
は、非放射性誘電体線路10に結合する同軸線路15の中心
導体16を、非放射性誘電体線路10の信号伝搬方向に垂直
な面における中心から誘電体ストリップ13の幅方向にず
らして、誘電体ストリップ13内に1.0mm挿入したときの7
6.5GHzにおける通過特性を示すものである。なお、ここ
での誘電体ストリップ13は幅1.2mmを有しているため、
図2のグラフにおける±0.6mmより外の範囲では、同軸線
路15の中心導体16は直接誘電体ストリップに挿入されて
いないが、非放射性誘電体線路10の電磁界領域内にある
ため両者は結合している。図2からも分かるように、横
軸における0の位置すなわち同軸線路15の中心導体16の
位置が非放射性誘電体線路10の信号伝搬方向に垂直な面
における中心の位置と一致しているところでは、両者の
結合はほとんど取れていない。それに対して、同軸線路
15の中心導体16の位置を誘電体ストリップ13の幅方向に
ずらすと両者の結合が取れるようになる。
【0018】また、図2からも明らかなように、同軸線
路15の中心導体16をどれだけずらすかにより、非放射性
誘電体線路10と同軸線路15との結合量が変化するので、
使用目的に応じた所望の結合量を得るために中心導体16
の位置を設定することもできる。例えば、図3、4の概略
図に示すように非放射性誘電体線路で構成されたサーキ
ュレータ20やカプラ21の、終端抵抗22が取り付けられて
終端されるポート(図3、4におけるP3)に本実施例のよ
うな伝送線路の結合構造を用いて同軸線路15を接続し、
測定器を接続する。このような場合、図3におけるサー
キュレータ20ではP1からP2への経路が入出力であり、図
4におけるカプラ21ではP1、P2からP4への経路が入出力
であるので、それらの入出力に影響を与えないために
も、測定器側からサーキュレータ20やカプラ21の方へ波
が伝搬されることなくサーキュレータ20やカプラ21の特
性を測定できることが望ましい。すなわち、非放射性誘
電体線路10と同軸線路15との間で、強い結合を取らずに
非放射性誘電体線路10と同軸線路15とを結合させるよう
にすることが望ましいので、それに応じた位置に同軸線
路15の中心導体16を挿入すればよい。
【0019】さらに、図5に同軸線路15の中心導体16の
位置を、非放射性誘電体線路10の信号伝搬方向に垂直な
面における中心の位置から誘電体ストリップ13の幅方向
に0.5mmずらし、中心導体16の誘電体ストリップ13への
挿入量を変化させたときの、76.5GHzにおける通過特性
の関係を表すグラフを示す。なお、図5のグラフにおけ
る横軸の0の位置は、同軸線路15の中心導体16の先端と
非放射性誘電体線路10の誘電体ストリップ13端面とが一
致したときであり、横軸のマイナスの範囲では中心導体
16は直接誘電体ストリップ13に挿入されていないが、非
放射性誘電体線路10の電磁界領域内にあるため両者は結
合している。図5からも分かるように、同軸線路15にお
ける中心導体16の、非放射性誘電体線路10の電磁界領域
内への挿入量を変化させると、それに応じて非放射性誘
電体線路10と同軸線路16との結合量が変化する。つま
り、中心導体16の非放射性誘電体線路10の電磁界領域内
への挿入量を変化させることで、使用目的に応じた所望
の結合量を得るための調整を行うことができる。
【0020】なお、本実施例においては非放射性誘電体
線路10に結合させる伝送線路として同軸線路15を用いた
が、本発明における伝送線路はこれに限られるものでは
ない。例えば、図6に示すように誘電体基板25の上に電
極26を形成し、その誘電体基板25を下導体板12および下
誘電体ストリップ13aと、上導体板11および上誘電体ス
トリップ(上誘電体ストリップは図示せず)とで挟んで
構成した構造にも適用できる。この場合の伝送線路は、
誘電体基板25上に形成された電極26を中心導体としたサ
スペンデッドラインである。
【0021】次に、本発明の第二の実施例である伝送線
路の結合構造を、図7、8に基づいて説明する。なお、図
7、8は本実施例の伝送線路の結合構造を示す分解斜視図
であり、第一の実施例と同一部には同符号を付し詳細な
説明は省略する。この実施例においては、同軸線路15の
中心導体16の先端すなわち非放射性誘電体線路10の誘電
体ストリップ13に挿入されて非放射性誘電体線路10と結
合する箇所において、中心導体16が平板状となってい
る。なお、図7では中心導体16の平板部分が上下導体板1
1、12と垂直な方向であり、図8では中心導体16の平板部
分が上下導体板11、12と平行な方向である。このように
することで、第一の実施例のように中心導体16の先端が
円筒状の場合に比較して、非放射性誘電体線路10と同軸
線路15との結合量が大きくなるので、両者の結合量の可
変範囲が広まって様々な用途に対応できるようになる。
【0022】さらに、本発明の第三の実施例であるフィ
ルタを、図9に基づいて説明する。なお、図9は本実施例
のフィルタの分解斜視図である。図9に示すように本実
施例のフィルタ30は、上下導体板11、12と、上下導体板
11、12に挟まれる共振器14a、14b、14cと、入出力接続
用手段としての同軸線路15とから構成されている。共振
器14a、14b、14cは直方体状の誘電体三つを間隔を隔て
て配置しており、その伝搬方向長さなどにより共振周波
数が決まり、配置の間隔によってそれぞれ共振器14a、1
4b、14c同士の結合度が決まる。入出力接続用手段とし
ての同軸線路15は、一段目と三段目の共振器14a、14cに
挿入されて結合されており、所望のフィルタ特性を得る
ための結合量にするため、その挿入位置や挿入量が設定
されている。このような構成にすることによりフィルタ
30は、三段の帯域通過フィルタとして機能している。
【0023】さらにまた、本発明の第四の実施例である
デュプレクサを、図10に基づいて説明する。なお、図10
は本実施例のデュプレクサの概略図である。図10に示す
ように本実施例のデュプレクサ40は、送信用フィルタ41
と受信用フィルタ42とから構成され、送信用フィルタ41
の入力側および受信用フィルタ42の出力側に入出力接続
用端子43a、43bが形成されている。また、送信用フィル
タ41の出力側と受信用フィルタ42の入力側とはアンテナ
接続用端子44に統合されている。このデュプレクサ40に
おける送信用フィルタ41および受信用フィルタ42は、第
三の実施例に示したようなフィルタであり、送信用フィ
ルタ41で所定の周波数帯域の信号のみを通過させ、受信
用フィルタ42で送信用フィルタ41の周波数とは異なる周
波数帯域の信号のみを通過させる。
【0024】さらにまた、本発明の第五の実施例である
通信機装置を、図11に基づいて説明する。なお、図11は
本実施例の通信機装置の概略図である。図11に示すよう
に本実施例の通信機装置50は、デュプレクサ40と、送信
用回路51と、受信用回路52と、アンテナ53から構成され
る。ここでデュプレクサ40は先の実施例で示したもので
あり、図10における送信用フィルタ41と接続される入出
力接続用端子42aが、送信用回路51に接続されており、
受信用フィルタ42と接続される入出力接続用端子43b
が、受信用回路52に接続されている。また、アンテナ接
続用端子44はアンテナ53に接続されている。
【0025】さらにまた、本発明の第六の実施例である
アンテナ装置を、図12に基づいて説明する。なお、図12
は本実施例のアンテナ装置の分解斜視図である。図12に
示すように本実施例のアンテナ装置60は、上下導体板1
1、12と、上下導体板11、12に挟まれた誘電体ストリッ
プ13と、誘電体ストリップ13に挿入され結合する同軸線
路15とから構成されている。そして、誘電体ストリップ
13の上面には、使用周波数における半波長の間隔で凹部
18が設けられている。また、上導体板11には信号伝搬方
向と同一方向に三つのスロット19が形成されている。こ
のような構成を有するアンテナ装置60においては、まず
同軸線路15からの電磁波が誘電体ストリップ13側に伝搬
する。誘電体ストリップ13側に伝搬した電磁波は、誘電
体ストリップ13がその上面に設けられた凹部18により非
対称となることでその部分から漏れ、漏れた電磁波は上
導体板11に形成されたスロット19から放射される。
【0026】これらの実施例で示したフィルタ30、デュ
プレクサ40、通信機装置50、アンテナ装置60において
も、非放射性誘電体線路と中心導体を有する伝送線路と
を両者の信号伝搬方向がほぼ同一方向となるように配置
して結合させるときに、中心導体の位置を非放射性誘電
体線路と信号伝搬方向と垂直な面における中心からずら
している。あるいは、非放射性誘電体線路の電磁界領域
内への、中心導体の挿入量を変化させてその結合量を調
整している。
【0027】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、非放射性
誘電体線路と中心導体を有する伝送線路とを結合させる
伝送線路の結合構造において、中心導体の位置を非放射
性誘電体線路の信号伝搬方向に垂直な面における中心の
位置からずらした。これにより、非放射性誘電体線路と
伝送線路とを信号伝搬方向が同一方向となるように配置
して結合させる場合においても、非放射性誘電体線路と
伝送線路とを結合させることができる。また、伝送線路
の中心導体の位置あるいは挿入量により結合量が変化す
るので、使用目的に応じて容易に非放射性誘電体線路と
伝送線路との結合量を調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例における非放射性誘電体
線路と同軸線路との結合構造を示す分解斜視図である。
【図2】中心導体の幅方向のずれに対する通過特性を示
すグラフである。
【図3】本発明の結合構造を使用するサーキュレータの
概略図である。
【図4】本発明の結合構造を使用するカプラの概略図で
ある。
【図5】中心導体の挿入量に対する通過特性を示すグラ
フである。
【図6】第一の実施例における伝送線路の他の例を示す
分解斜視図である。
【図7】本発明の第二の実施例における非放射性誘電体
線路と同軸線路との結合構造を示す分解斜視図である。
【図8】本発明の第二の実施例における非放射性誘電体
線路と同軸線路との結合構造を示す分解斜視図である。
【図9】本発明のフィルタを示す分解射視図である。
【図10】本発明のデュプレクサを示す概略図である。
【図11】本発明の通信機装置を示す概略図である。
【図12】本発明のアンテナ装置を示す分解射視図であ
る。
【図13】従来における一般的な非放射性誘電体線路と
同軸線路との結合構造を示す一部破砕斜視図である。
【図14】非放射性誘電体線路と同軸線路との電磁界分
布を示す図である。
【符号の説明】
10 非放射性誘電体線路 11,12 導体板 13 誘電体ストリップ 14a〜14c 共振器 15 同軸線路 16 中心導体 19 スロット 20 サーキュレータ 21 カプラ 22 終端抵抗 25 誘電体基板 30 フィルタ 40 デュプレクサ 50 通信機装置 60 アンテナ装置
フロントページの続き Fターム(参考) 5J006 HC03 JA01 KA01 LA11 NA01 NA10 NE13 5J014 HA06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】略平行な二つの導体と、該二つの導体間に
    狭持される誘電体ストリップとを含んで構成される非放
    射性誘電体線路と、中心導体を有する伝送線路とをそれ
    ぞれの信号伝搬方向が略同一方向となるように配置して
    結合させる伝送線路の結合構造であって、 前記非放射性誘電体線路の信号伝搬方向に垂直な面にお
    ける中心の位置と、前記伝送線路の信号伝搬方向に垂直
    な面における中心導体の位置とがずれていることを特徴
    とする伝送線路の結合構造。
  2. 【請求項2】前記非放射性誘電体線路と前記伝送線路と
    が結合する部分において、前記伝送線路の中心導体が平
    板状となっていることを特徴とする請求項1記載の伝送
    線路の結合構造。
  3. 【請求項3】略平行な二つの導体と、該二つの導体間に
    狭持される誘電体ストリップとを含んで構成される非放
    射性誘電体線路と、中心導体を有する伝送線路とを、該
    伝送線路の中心導体を前記非放射性誘電体線路の電磁界
    領域内に挿入して結合させるときの伝送線路の結合量調
    整方法であって、 前記伝送線路の中心導体における前記非放射性誘電体線
    路の電磁界領域内への挿入量を変化させることにより結
    合量を変化させる伝送線路の結合量調整方法。
  4. 【請求項4】請求項1、2記載の伝送線路の結合構造また
    は請求項3記載の伝送線路の結合量調整方法を用いたこ
    とを特徴とするフィルタ。
  5. 【請求項5】少なくとも二つのフィルタと、該フィルタ
    のそれぞれに接続される入出力接続用手段と、前記フィ
    ルタに共通的に接続されるアンテナ接続用手段とを含ん
    でなるデュプレクサであって、 前記フィルタの少なくとも一つが請求項4記載のフィル
    タであることを特徴とするデュプレクサ。
  6. 【請求項6】請求項5記載のデュプレクサと、該デュプ
    レクサの少なくとも一つの入出力接続用手段に接続され
    る送信用回路と、該送信用回路に接続される前記入出力
    接続用手段と異なる少なくとも一つの入出力接続用手段
    に接続される受信用回路と、前記デュプレクサのアンテ
    ナ接続用手段に接続されるアンテナとを含んでなること
    を特徴とする通信機装置。
  7. 【請求項7】請求項1、2記載の伝送線路の結合構造また
    は請求項3記載の伝送線路の結合量調整方法を用いたこ
    とを特徴とするアンテナ装置。
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