JP2000230764A - 食品等の凍結を防止した冷蔵庫 - Google Patents

食品等の凍結を防止した冷蔵庫

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JP2000230764A
JP2000230764A JP11070658A JP7065899A JP2000230764A JP 2000230764 A JP2000230764 A JP 2000230764A JP 11070658 A JP11070658 A JP 11070658A JP 7065899 A JP7065899 A JP 7065899A JP 2000230764 A JP2000230764 A JP 2000230764A
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Toru Sueyoshi
徹 末吉
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25DREFRIGERATORS; COLD ROOMS; ICE-BOXES; COOLING OR FREEZING APPARATUS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F25D11/00Self-contained movable devices, e.g. domestic refrigerators
    • F25D11/006Self-contained movable devices, e.g. domestic refrigerators with cold storage accumulators

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  • Devices That Are Associated With Refrigeration Equipment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 食品等を凍結のおそれなしに、従来よりも低
い温度で貯蔵でき、従来の冷蔵庫の低温冷蔵室より食品
等の貯蔵期間を長くできる電気冷蔵庫の実現。 【解決手段】 中点温度が−5℃以上0℃未満の所定の
温度に保たれる低温冷蔵室に、食品等を収容する断熱性
の壁で囲まれた区画と、この区画の少なくとも上部で区
画の壁を貫通する、熱良導体から成る液体容器を設け、
区画の内部を冷蔵室の他の部分から遮断し、液体容器に
は貯蔵品の凍結温度より低くない0℃以下の凝固点をも
つ液体を収容することにより、低温冷蔵室の温度を従来
より低く設定しても、時間的および場所的な温度変動に
よる、コイルや吹き出し口の付近での食品等の凍結が起
きない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は電気冷蔵庫に関し、特
に、平均又は中点温度が0℃以下−5℃以上に保たれる
低温冷蔵室を具え、食品等の凍結を防止した電気冷蔵庫
に関する。
【0002】
【従来の技術】チルド室、氷温室等と呼ばれる、0℃以
下−5℃以上の中点温度に保つようにした低温冷蔵室を
具えた電気冷蔵庫が普及している。最近の電気冷蔵庫に
は、冷凍機からの冷媒を通したコイル管または中空パネ
ルを冷蔵室内に設けた直冷方式と、冷凍機で冷やされた
冷気を循環させる冷気循環方式とがある。低温冷蔵室を
具える電気冷蔵庫は、特に冷気循環方式のものが多い
が、一部には直冷式のものもある。
【0003】電気冷蔵庫で冷蔵室内の温度をできるだけ
一定に保つには、温度センサーからの信号により、冷凍
機を断続運転するか、冷気を断続的に供給することによ
っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような温
度制御の方法では、冷蔵室内の温度は中点温度の上下に
1.5ないし3℃の範囲に変動するため、中点温度を例
えば−2℃に設定しても、冷蔵室内の温度は一時的に−
3.5ないし−5℃まで下がる。
【0005】さらに冷蔵室内の温度は、このような時間
的変動だけでなく、冷蔵室内の場所による温度差もかな
りある。直冷方式の場合には冷蔵室下部及びコイル又は
パネルの近くの温度が低目に、それ以外は温度が高目に
なる。冷気循環方式の場合には、冷気吹き出し口付近の
温度が低く、反対側で温度が高くなる。このような場所
的温度変動は2℃以上にもなる。それ故、冷蔵室内の標
準的な場所(例えば温度センサの設置場所)での温度を
例えば−2℃に設定しても、冷蔵室内の場所によって温
度は−4℃あるいはそれ以下まで下がる。
【0006】このような、時間的及び場所的な温度変動
のため、低温冷蔵室の温度を食品等の凍結の起きない筈
の温度に設定しても、冷蔵室全体で、あるいは場所によ
り、すなわちコイルや吹き出し口の近くで、食品等の凍
結が起き、それを不注意に解凍すると、食味や外観が甚
だしく損なわれる。
【0007】それ故本発明の目的は、食品の凍結を防止
した、低温冷蔵室を具える電気冷蔵庫を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、平
均温度又は中点温度が−5℃以上0℃未満の所定の温度
に保たれる冷蔵室を有する電気冷蔵庫において、冷蔵室
内に、食品等を収納する断熱性の壁で囲まれた区画と、
この区画の少なくとも上部で断熱性壁を貫通する、熱良
導体から成る液体容器を具え、区画によりその内部は冷
蔵室の区画外の部分から遮断され、液体容器中には食品
等の凍結温度より低くない0℃以下の凝固点をもつ液体
が収容され、容器の一部が冷蔵室の区画の外の冷気に接
触するようにされていることを特徴とする電気冷蔵庫に
より、達成された。
【0009】低温冷蔵室の中点温度とは、除霜時を除く
通常運転における、温度の変動範囲の上限と下限の中央
値を言う。中点温度と平均温度が等しいこともあるが、
平均温度は温度降下と温度上昇の勾配の関係に影響され
るので、平均温度よりむしろ中点温度により温度を規定
する方が好ましいこともある。本発明において、区画の
外界又は低温冷蔵室の温度は、液体容器が貫通する位置
での区画の外側で測定される温度を意味する。電気冷蔵
庫の機種により温度表示のあるものがあるが、冷却機付
近で測定した温度を表示するものが多く、本発明で定義
する低温冷蔵室内の温度とは必ずしも一致しない。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の電気冷蔵庫は、直冷式、
冷気循環式のいずれでもよいが、冷気循環式の場合に一
層効果的である。低温冷蔵室(平均温度または中点温度
が−5℃以上0℃未満)のほか、通常の冷蔵室(中点温
度4ないし10℃)、冷凍室、野菜室等を具えてもよ
い。また、任意の一室を複数の用途に切替え使用するも
のでもよい。
【0011】低温冷蔵室の中点温度θは、貯蔵される品
物の凍結温度を考慮して、それより若干高い温度に設定
される。ある種の果実(例えばぶどう)のように過冷却
状態の温度幅の広い食品では、過冷却による未凍結温度
の範囲に設定してもよい。
【0012】低温冷蔵室は、独立して周囲に断熱性の壁
を具えるものでも、通常冷蔵室内に付設され、通常冷蔵
室との間に隔壁を具えるものでもよい。後者の場合、隔
壁は多少とも断熱性のあるものが好ましい(例えば、厚
さ約1mm以上の合成樹脂、発泡ポリスチレン、発泡ポ
リウレタン)。
【0013】本発明の電気冷蔵庫において、区画は断熱
性であることが好ましいが、断熱性が多少低いものでも
よい。区画は剛性のものが好ましいが、一部が可撓性で
もよい。発泡ポリスチレン、発泡ポリウレタン、段ボー
ル、プラスチック段ボール(通称、段プラ)、空気封入
フィルム(通称、エアパック)、合成紙、塩化ビニル樹
脂等が好適である。区画は二つ以上の部分に分離できて
もよく、それらを連結する手段(ファスナー等)を有し
てもよい。
【0014】本発明の電気冷蔵庫において低温冷蔵室の
上部に具える液体容器は、金属のような熱良導体から成
る。例えば、アルミニウム、銅、銀等が好適である。金
属の腐蝕を防ぐために、めっきされてもよく、また薄い
プラスチック層等(例えばポリエチレンフィルム)で保
護されてもよい。熱伝導率は劣るが、ステンレス鋼でも
よい。容器は、剛性のもの(例えば箱)でも、薄い可撓
性のもの(袋)でもよく、それらの組み合わせでもよ
い。液体容器と区画をファスナー等で連結してもよい。
【0015】液体容器には、0℃以下で貯蔵品の凍結温
度より低くない凝固点をもつ液体を収容する。この液体
としては、0℃以下で貯蔵品の凍結温度より1℃以上3
℃未満高い凝固点をもつものが好ましい。2.5℃未満
高い凝固点をもつものが特に好ましい。電気冷蔵庫に付
属して用いる場合の液体容器には、θ+1℃以上θ+3
℃未満(θは冷蔵室の平均又は中点温度)の凝固点をも
つものが好ましく、θ+2.5℃未満の凝固点をもつも
のが特に好ましい。凝固熱の大きい水を溶媒とする水溶
液又は水が好ましいが、水溶液以外のものを用いること
もできる。容器に対する腐蝕性がなく、変質、腐敗しに
くい液体が好ましい。例えば、グリセリン、エチレング
リコール、プロピレングリコール等の多価アルコール類
の水溶液が好適である。糖類、塩類等の水溶液を用いて
もよいが、腐敗や金属の腐蝕の対策が必要である。例え
ば、少量のアルコールを加えた、蔗糖、ぶどう糖、果糖
等の水溶液を用いることができる。これらの水溶液の濃
度は、目的とする貯蔵品の種類、従って低温冷蔵室の中
点温度により、選ばれる。
【0016】液体容器を複数区画に分け、各区画に凝固
点の異なる液体を収容してもよい。例えば2区画に分
け、溶質濃度の異なる水溶液を容れてもよい。これによ
り、低温冷蔵室の広い範囲の温度変動に対し、食品の凍
結を防止できる。一つの区画を他の区画で囲むように配
置してもよい。区画に分ける代わりに、複数の液体容器
を設け、溶質濃度の異なる水溶液を容れてもよい。
【0017】液体容器は、開放のものでもよいが、内容
物の蒸発又は濃度の変化を防ぐ意味では密閉されている
方がよい。容器の体積および液体の量は、低温冷蔵室の
容積に対し、熱伝導、温度緩衝作用等の観点から十分の
大きさを有することが望ましい。容器の厚さは、熱伝導
の観点から過度に厚くしない方がよく、3cm以内がよ
い。
【0018】液体容器は区画又は低温冷蔵室の少なくと
も上部に設けるが、一部が区画又は冷蔵室の下部に及ん
でもよい。電気冷蔵庫が冷気循環方式のもので、低温冷
蔵室が冷気の吹き込み口を有する場合、区画の吹き込み
口に臨む部分を貫通して液体容器を配置するのが、好ま
しい。
【0019】冷蔵庫の冷却パネル(直冷式)又は冷気吹
き込み口(冷気循環式)に臨む部分で区画を貫通して液
体容器を設けるのが好ましいが、液体容器は区画の他の
部分の上部を貫通するようにしてもよい。冷気吹き込み
口等に近い部分の上部のみを貫通し、他の部分では区画
の内側に位置してもよい。区画の断面は長方形でもよい
が、半円形、馬蹄形等でもよい。区画は、底部が開放さ
れていてもよいが、底を有してもよい。区画の頂部につ
いても同様である。区画の手前側(冷蔵室の扉に面する
側面)は開放されていてもよいが、扉で閉鎖できるよう
にしてもよい。
【0020】冷蔵室の内壁が区画の一部、例えば片側の
壁を構成してもよい。区画の断面は長方形でもよいが、
半円形、馬蹄形等、種々の形をとることができる。区画
は冷蔵室と共通の底を有してもよいが、冷蔵室と別の底
を有してもよい。区画の頂部についても同様である。区
画の手前側(冷蔵室の扉側)は、冷蔵室と共通の扉で閉
鎖されてもよいし、独自の扉で閉鎖されるようにしても
よい。区画は、頂部の一部に開口をもち、冷蔵室の扉を
閉じたときはじめて区画が形成されてもよい。
【0021】[実施態様の具体例]図1に、本発明の電
気冷蔵庫の具体例を示す。電気冷蔵庫は、外壁1、冷凍
機室2、冷蔵室3a、低温冷蔵室3b、冷凍室3c、野
菜貯蔵室3dを有し、冷蔵室3a、低温冷蔵室3b、冷
凍室3c、野菜貯蔵室3dはそれぞれ、冷気吹き込み口
4a,4b,4c,4dを介して冷気ダクト5a,5
b,5c,5dに接続され、また扉6a,6c,6d、
及び棚7a、引き出し7b,7c,7dを有する。低温
冷蔵室3bには食品等の貯蔵物9を収容する区画8が設
けられている。区画8は片側(図1の左側)のみに垂直
の壁を有し、他の側(図1の右側)は冷蔵室3bの内壁
を利用して形成されている。その頂部及び奥の壁8Aの
上部を貫通して液体容器10が設けられ、液体容器10
には液体11が容れられている。液体容器10はアルミ
ニウム製で、液体11は、例えばプロピレングリコール
(PG)の3ないし6重量%水溶液である。PG水溶液
の濃度は低温冷蔵室の平均又は中点温度により選ばれ
る。
【0022】低温冷蔵室3には、冷気ダクト5bから吹
き出した冷気が区画8の壁8Aの外側を通り、区画8の
左外側に沿い前方に向かって流れ、図示しない吸い込み
口から回収され、冷凍機室2内の冷却コイル部に戻る。
【0023】液体容器10は区画8の頂部及び壁8Aの
上部を貫通しているので、区画8の頂部及び壁8Aの上
部の外側に沿って流れる冷気により、液体容器10の中
の液体11が冷やされる。平衡状態に達すれば液体11
は冷気と等しい温度まで下がるが、冷気の温度が常に変
動するのに対し、液体容器10の熱伝導と液体11の熱
容量のため、平衡に達する機会は実際には少なく、変動
する冷気の温度に追随して温度が変化する。冷気の温度
が中点温度より低くなり、それに応じて液体11の温度
がその凝固点以下に下がると、液体11は凝固(凍結)
を始め、容器外からの冷却は液体の凝固の潜熱を奪うた
めのみに費やされ、液体11の凝固が完結するまで、液
体11の温度、従って区画8内側の温度は、凝固点より
下に低下しない。
【0024】液体11の凝固が完結すると、液体11の
温度は再び低下しはじめるが、このとき冷気の温度は最
低温度に近づき、やがて上昇を始めるか、あるいはすで
に上昇し始めていて、いずれにせよ、中点温度以下の領
域の大部分を経過しているから、液体11の温度が余り
低下しないうちに、冷気の温度が再び上昇して、液体1
1の温度と等しくなり、結果として凝固完結後の液体1
1、従って区画8内の温度低下は僅かである。
【0025】冷気の温度が上昇して、液体11の温度を
上回った後、液体11の温度は上昇を始めるが、凝固点
以上では、融解が完結するまで融解の潜熱が必要とされ
るため、凝固点以上への液体11の温度上昇は小さい。
従って、区画8内の温度の上昇も冷気のそれに比して小
さい。以上に説明したように、液体11、従って区画8
内の温度の時間的変動の幅は、冷気のそれに比して小さ
くなる。
【0026】
【実施例】以下に、本発明の実施例を詳細に説明する。
図1の電気冷蔵庫において、液体11として表1に示す
種々の濃度のプロピレングリコール(PG)水溶液を用
いた。PG水溶液の凝固点を測定した結果は表1中に示
す通りであった。
【0031】
【0027】これらのPG水溶液を液体容器10に封入
して、図1のように配置し、低温冷蔵室内の区画8の奥
の位置での中点温度が−1℃、−2℃、−3℃、−3.
5℃になるように、冷蔵庫の運転条件を設定した。この
位置での温度の変動は約±2℃であった。
【0028】
【実施例1】濃度1,2,3.5,4.5,6,8%の
PG水溶液をそれぞれ液体容器10に封入して、図1の
ように配置し、低温冷蔵室内の区画8の奥の位置での中
点温度が−1℃になるように冷蔵庫の運転条件を設定
し、うす切り豚肉を冷蔵室の奥寄りに置いて1週間貯蔵
した。結果を表2に示す。表中+は凍結したこと、
(+)は表面付近に薄い凍結が見られたこと、−は凍結
がなかったことを示す。低温冷蔵室の中点温度が−1℃
の場合に、3.5%未満の濃度のPG水溶液を用いれ
ば、豚肉の凍結を生じないで低温冷蔵できた。
【0029】
【0030】
【実施例2】濃度1,2,3.5,4.5,6,8%の
PG水溶液をそれぞれ液体容器10に封入して、図1の
ように配置し、低温冷蔵室内の区画8の奥の位置での中
点温度が−2℃になるように冷蔵庫の運転条件を設定
し、ラフランス種洋梨を冷蔵室の奥寄りに置いて1週間
貯蔵した。結果を表3に示す。表中+、(+)、−の意
味は表1と同じである。
【0031】
【0032】低温冷蔵室の中点温度が−2℃の場合に、
4%未満の濃度のPG水溶液を用いれば、洋梨の凍結を
生じないで低温冷蔵できた。
【0033】
【実施例3】濃度1,2,3.5,4.5,6,8%の
PG水溶液をそれぞれ液体容器10に封入して、図1の
ように配置し、低温冷蔵室内の区画8の奥の位置での中
点温度が−3℃になるように冷蔵庫の運転条件を設定
し、次郎柿を冷蔵室の奥寄りに置いて1週間貯蔵した。
結果を表4に示す。表中+、(+)、−の意味は表1と
同じである。
【0034】
【0035】低温冷蔵室の中点温度が−3℃の場合に、
2%ないし6%のPG水溶液を用いれば、柿の凍結を生
じないで低温冷蔵できた。
【0036】
【実施例4】濃度2,3.5,4.5,6,8%のPG
水溶液をそれぞれ液体容器10に封入して、図1のよう
に配置し、低温冷蔵室内の区画8の奥の位置で中点温度
が−3.5℃になるように冷蔵庫の運転条件を設定し、
スチューベン種ぶどうを冷蔵室の奥寄りに置いて1週間
貯蔵した。結果を表5に示す。表中+、(+)、−の意
味は表1と同じである。
【0037】
【0038】冷蔵室の中点温度が−1℃の場合には濃度
2%以下のPG水溶液を用いれば豚肉の、冷蔵室の中点
温度が−2℃の場合には濃度4.5%未満のPG水溶液
を用いれば洋梨の、−3℃の場合には濃度2ないし6%
のPG水溶液を用いれば柿の、−3.5℃の場合には濃
度6ないし8%のPG水溶液を用いればぶどうの、それ
ぞれ凍結は起きなかった。また、凍結以外の品質の変化
は見られなかった。
【0039】液体容器を置かずに、それぞれの食品を上
記温度で冷蔵室に置いた場合には、1日以内に凍結し、
食味及び外観が劣化した。冷蔵室の中点温度が−1℃の
場合に3.5%以上のPG水溶液を用いると豚肉が、−
2℃の場合に8%以上のPG水溶液を用いるとデラウェ
ア種ぶどうが、1週間後に一部凍結した。また、−3℃
の場合に2.5%未満の濃度では柿が、−3.5℃の場
合に6%未満の濃度ではスチューべン種ぶどうが、1週
間後までに一部凍結を生じた。
【0040】
【発明の効果】本発明の電気冷蔵庫によると、中点温度
が−5℃以上0℃未満の所定の温度θに保たれる低温冷
蔵室を有する電気冷蔵庫において、低温冷蔵室に、食品
等を収容する断熱性の壁で囲まれた区画と、この区画の
少なくとも上部で区画の壁を貫通する、熱良導体から成
る液体容器を具え、区画の内部が冷蔵室の他の部分から
遮断され、液体容器には貯蔵品の凍結温度より低くない
0℃以下の凝固点をもつ液体を収容したので、低温冷蔵
室の温度を従来より低く設定しても、時間的および場所
的な温度変動による、コイルや吹き出し口の付近での貯
蔵物の凍結が起きない。それ故、食品等の凍結のおそれ
なしに、従来より低い温度での貯蔵が可能になるから、
従来の冷蔵庫の低温冷蔵室より食品等の貯蔵期間を長く
できる。
【0041】本発明は、食肉等の動物性食品にも、野
菜、果実等の植物性食品にも、有用である。また食品以
外、例えば花卉の保存期間の延長等にも有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電気冷蔵庫の具体例を示す説明図
【符号の説明】
1 外壁 2 冷凍機室 3a 冷蔵室 3b 低温冷蔵室 3c 冷凍室 3d 野菜貯蔵室 4a,4b,4c,4d 冷気吹き込み口 5a,5b,5c,5d 冷気ダクト 6a,6c,6d 扉 7a 棚 7b,7c,7d 引き出し 8 区画 8A 区画の壁 9 貯蔵物 10 液体容器 11 液体

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均温度又は中点温度が−5℃以上0℃
    未満の所定の温度に保たれる冷蔵室を有する電気冷蔵庫
    において、 前記冷蔵室内に、食品等を収納する断熱性の壁で囲まれ
    た区画と、この区画の少なくとも上部で前記壁を貫通す
    る、熱良導体から成る液体容器を具え、 前記区画の内部は前記冷蔵室の前記区画外の部分から遮
    断され、前記液体容器中には前記食品等の凍結温度より
    低くない0℃以下の凝固点をもつ液体が収容され、前記
    容器の一部が前記区画外の部分の冷気に接触するように
    されていることを特徴とする、電気冷蔵庫。
  2. 【請求項2】 前記液体が、前記食品等の凍結温度より
    1℃以上3℃未満高く0℃を超えない凝固点を有する、
    請求項1の電気冷蔵庫。
  3. 【請求項3】 前記液体が、前記食品等の凍結温度より
    2.5℃以内高い凝固点を有する、請求項2の電気冷蔵
    庫。
  4. 【請求項4】 前記液体容器を複数具え、凝固点が異な
    る前記液体をそれぞれ収容した、請求項1の電気冷蔵
    庫。
  5. 【請求項5】 前記冷蔵室が前記区画外に冷気の吹き込
    み口を有する、請求項1の電気冷蔵庫。
  6. 【請求項6】 前記区画の前記吹き込み口に臨む部分の
    上部で前記容器が前記壁を貫通している、請求項5の電
    気冷蔵庫。
  7. 【請求項7】 前記液体容器を複数具え、凝固点が異な
    る前記液体をそれぞれ収容した、請求項5又は6の電気
    冷蔵庫。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012242075A (ja) * 2011-05-24 2012-12-10 Mitsubishi Electric Corp 冷蔵庫
JP2019219125A (ja) * 2018-06-21 2019-12-26 東芝ライフスタイル株式会社 冷蔵庫

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JP2012242075A (ja) * 2011-05-24 2012-12-10 Mitsubishi Electric Corp 冷蔵庫
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