JP2000227353A - 熱式流量センサ及びその製造方法 - Google Patents

熱式流量センサ及びその製造方法

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JP2000227353A
JP2000227353A JP11030077A JP3007799A JP2000227353A JP 2000227353 A JP2000227353 A JP 2000227353A JP 11030077 A JP11030077 A JP 11030077A JP 3007799 A JP3007799 A JP 3007799A JP 2000227353 A JP2000227353 A JP 2000227353A
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Hironao Yamaguchi
宏尚 山口
Toru Nomura
徹 野村
Rikiya Kamimura
力也 上村
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】空気層の高さを確保して断熱効果を高め、ひい
ては空気流量の検出精度を向上させる。 【解決手段】熱式空気流量センサ10の基板11の上に
はブリッジ形状の絶縁層14が設けられ、基板11と絶
縁層14との間には空気層15が設けられている。空気
層15を形成する際、絶縁層14を焼成する温度では焼
結しないペーストを用いて同ペーストを基板11上にス
クリーン印刷し、絶縁層14等の形成後、ペーストを除
去して空気層15とする。空気層15の高さは60μm
程度となっている。絶縁層14上には所定の発熱温度で
保持される発熱抵抗体12が設けられている。また、温
度補償用の感温抵抗体13は基板11上に直に設けられ
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば車両用内燃
機関に適用され、同機関の吸入空気量を計測するための
熱式流量センサ及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱式流量センサの動作原理を図8を用い
て説明する。図8では、所定の発熱温度で保持される発
熱抵抗体51及び温度補償用の感温抵抗体52とその他
2つの抵抗53,54とによりブリッジ回路が構成され
る。また、これらのブリッジ抵抗の差電圧をオペアンプ
55を介して差動増幅し、オペアンプ55の出力により
トランジスタ56を駆動することでフィードバック回路
が構成される。ここで、発熱抵抗体51は感温抵抗体5
2と共に例えば空気を流す空気通路内に配置され、空気
温度に対して常に所定の温度差(約100〜200℃程
度)を保つようにフィードバック制御される。仮に空気
の流れにより発熱抵抗体51が冷やされた場合には、所
定の温度差を維持すべく同発熱抵抗体51に供給する電
流が増加される。そして、この電流により空気の流量が
計測される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この種の熱式空気流量
センサでは一般に、発熱抵抗体と温度補償用の感温抵抗
体とを別部材に形成して組み付けていたが、かかる構成
では両者の相対位置による計測誤差が生じる、又は部品
点数、接続箇所が多くなる、等々のデメリットがあるこ
とから、近年では発熱抵抗体と感温抵抗体とを同一基板
上に形成することが考えられている。しかしながら、発
熱抵抗体及び感温抵抗体を同一基板上に形成する場合の
問題点として、発熱抵抗体の熱が感温抵抗体に伝わり、
空気温度が正確に検出できなくなることが挙げられる。
【0004】その対策として、例えば特開平2−748
25号公報では、発熱抵抗体と温度補償用の感温抵抗体
との間にスリット(切除部)を設けている。また、特開
平4−1527号公報では、発熱抵抗体と温度補償用の
感温抵抗体とを形成する基板に切欠部を設けたり、同基
板を薄くしたりして、基板の断面積を小さくしている。
ところが、何れも専用基板を必要とする。
【0005】さらに、特許第2616183号公報で
は、シリコン基板上にシリコン酸化膜によるブリッジ部
を形成して空洞を設け、その上に発熱抵抗体を形成する
ことにより、熱容量が小さく、感度が良く、更に低消費
電力のセンサを実現している。ところが、空洞の高さが
数μm(2μm)と低いため、非常に大きな断熱効果は
得られない。またシリコン酸化膜の厚さが2μmと薄い
ため、強度上の信頼性にも欠ける。
【0006】本発明は、上記問題に着目してなされたも
のであって、その目的とするところは、空気層の高さを
確保して断熱効果を高め、ひいては流体流量の検出精度
を向上させることができる熱式流量センサ及びその製造
方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の熱式流
量センサでは、基板と絶縁層との間に高さ15μm以上
の空気層が設けられ、その空気層の上部にあたる絶縁層
上に、所定の発熱温度で保持される発熱抵抗体が配設さ
れる。
【0008】本構成によれば、空気層の高さを15μm
以上とすることでその断熱効果が高められ、発熱抵抗体
と感温抵抗体との熱的な分離が可能となる。また、空気
層の十分な断熱効果に伴い熱容量が小さくなるために、
低消費電力化、高応答性が実現できる。その結果、流体
流量の検出精度を向上させることができる。
【0009】請求項2に記載の発明では、発熱抵抗体と
感温抵抗体とが高断熱材料からなる同一の基材上に形成
される熱式流量センサであって、基板直上に温度補償用
の感温抵抗体が設けられる。本構成によれば、感温抵抗
体は発熱抵抗体から発せられる熱の影響を受けにくくな
り、流量検出の精度がより一層向上する。
【0010】請求項3に記載の発明では、流体の流れ方
向に対して上流側と下流側とに発熱抵抗体を挟んで感温
抵抗体が各々配置され、それら感温抵抗体の温度差によ
り流体流量と流れの方向とを検出する熱式流量センサに
おいて、それら並設される各抵抗体は何れも前記空気層
の上部にあたる絶縁層上に配設される。
【0011】つまり、感温抵抗体の温度差により流体流
量と流れの方向とを検出する熱式流量センサにおいて
も、上記の如く各抵抗体を高さ15μm以上の空気層の
上に置くことで断熱効果を高め、その検出精度を向上さ
せることができる。
【0012】請求項4に記載の発明では、絶縁層の厚さ
を15μm以上とすることで、センサの強度を確保する
ことができる。従って、熱式流量センサの信頼性が向上
する。
【0013】熱式流量センサの製造方法に係る請求項5
に記載の発明では、発熱抵抗体を載置するための絶縁層
を焼成する温度では焼結しないペースト材料を用い、基
板上に部分的に下層ペーストを印刷する。そして、その
上に上層ペーストを印刷し、下層及び上層のペーストを
同時に焼成して上層ペーストを絶縁層とする。更にその
後、下層ペーストを除去することにより基板と絶縁層と
の間に空気層を形成する。
【0014】上記製造法によれば、印刷及び焼成といっ
た周知の厚膜印刷手法を用いることにより、空気層の高
さは少なくとも厚膜印刷による膜厚以上(例えば20μ
m以上)となる。従って、十分な断熱効果を確保するた
めの空気層が容易に形成でき、発熱抵抗体と感温抵抗体
との熱的な分離が可能となる。その結果、空気層の高さ
を確保して断熱効果を高め、ひいては流体流量の検出精
度を向上させることができる。この場合、専用基板を必
要としたり、基板を加工するなど、特別で且つ煩雑な工
程を必要としたりすることはない。また、絶縁層を形成
するための上層ペーストもやはり厚膜印刷されること
で、絶縁層の厚さは少なくとも厚膜印刷による膜厚以上
(例えば20μm以上)となる。それ故、強度が確保で
き、信頼性も向上する。
【0015】請求項6に記載の発明では、前記下層ペー
ストは、所望の厚さになるまで多層印刷される。この場
合、印刷の回数により下層ペーストの膜厚、すなわち空
気層の高さが調整される。つまり、空気層の高さを大き
くするほど断熱効果は高まるが、その際に空気層を所望
の高さにするには下層ペーストの印刷の回数を調整する
だけでよい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明を具体化した一実
施の形態を図面に従って説明する。本実施の形態におけ
る熱式空気流量センサは車両用内燃機関の吸気管に配設
され、同吸気管を介して機関の気筒内に吸入される空気
の量(吸入空気量)を計測する。ここで、図1は、熱式
空気流量センサの構成を示す平面図であり、図2(a)
は図1のA−A線断面図、同図2(b)は図1のB−B
線断面図である。
【0017】図1及び図2に示す熱式空気流量センサ1
0において、高断熱のアルミナ或いはガラスなどからな
る基板11の上には、所定の発熱温度で保持される発熱
抵抗体12と、温度補償用の感温抵抗体13とが設けら
れている。これら各抵抗体12,13は白金、ニッケ
ル、サーミスタなどにて構成される。また、これら各抵
抗体12,13は空気の流れ方向に対して直交する方向
に延び、且つそれぞれ平行に並べて配設されている。
【0018】詳細に説明すれば、基板11上には、ガラ
スなどからなるブリッジ形状の絶縁層14が設けられ、
基板11と絶縁層14との間には空気層15が設けられ
ている。絶縁層14上にはその長手方向に沿って発熱抵
抗体12が設けられ、その両端には電極16が設けられ
ている。また、絶縁層14上には発熱抵抗体12の全体
を覆うようにしてガラスなどからなる保護膜17が設け
られている。
【0019】発熱抵抗体12が上記の如くブリッジ形状
の絶縁層14上に設けられるのに対し、感温抵抗体13
は基板11上に直に設けられている(図2(a)参
照)。感温抵抗体13の両端には電極18が設けられ、
感温抵抗体13の全体を覆うようにしてガラスなどから
なる保護膜19が設けられている。
【0020】因みに、本実施の形態では一例として、空
気層15の高さを60μmとし、絶縁層14の厚さ、電
極16,18の厚さ、保護膜17,19の厚さをそれぞ
れ20μmとしている。
【0021】図3(a)は、機関吸気管への熱式空気流
量センサ10の取付状態を示す断面図、同図3(b)は
熱式空気流量センサ10の要部を示す斜視図である。機
関吸気管Inには樹脂等で成形されたボディ21が取り
付けられ、そのボディ21の一部が吸気管In内に突出
している。ボディ21には前記図1,2に示す熱式空気
流量センサ10が組み込まれ、同センサ10の発熱抵抗
体12及び感温抵抗体13が吸気管Inの略中央に位置
している。基板11上の制御回路22はボンディングワ
イヤ23を介してターミナル24に接続されている。
【0022】次に、熱式空気流量センサ10の製造工程
を図4を用いて説明する。但し、図4(a)〜(f)
は、図1のB−B線断面(発熱抵抗体12を通る断面)
における一連の工程を示す。
【0023】先ずは(a)のように、基板11上に部分
的にペースト20をスクリーン印刷する。このとき、周
知の厚膜印刷手法を用いて1回で20μm程度の厚膜を
印刷し、それを必要に応じて複数回繰り返してペースト
20を多層印刷する。このペースト20の膜厚が後工程
で形成される空気層15の高さに相当し、本実施の形態
では空気層15の高さを60μmとする。
【0024】ここで、所望とする空気層の高さ(ペース
ト20の膜厚)は図5の関係に従って決定されるとよ
い。図5は、空気層の高さと基板への放熱量との関係を
示す図であり、空気層の高さを大きくするほど基板への
放熱量が抑えられ、断熱効果が高まるのが分かる。例え
ば実線で示す特性において基板への放熱量を図のQレベ
ル以下に抑えようとするのであれば、空気層の高さを略
20μm以上とすればよい。またこのとき、発熱抵抗体
の発熱面積に応じて放熱の特性が変わるため、発熱面積
に応じて空気層の高さを設定するとよい。
【0025】ペースト20は、ブリッジ部分を形成する
ための絶縁層14の焼成温度(900℃)では焼結しな
いペースト材料からなり、無機粉末、有機樹脂を溶剤に
分散したものである。無機粉末は、900℃にて焼成し
た際、粉末同士の焼結、緻密化、溶融、分解等が起こら
ない、高融点で且つ安定な無機粉末であれば良く、例と
してはアルミナ、シリカ、ムライト、ジルコニア等があ
るが、本実施の形態では安価なアルミナ粉末を使用し
た。有機樹脂及び溶剤については、前記無機粉末を分散
してスクリーン印刷が良好に行えるペーストが得られれ
ば特に指定は無く、本実施の形態では有機樹脂としてエ
チルセルロースをペーストに対し2重量%添加し、溶剤
としてはテルピネオールを使用して粘度80〜200P
a・sになるように適当量添加した。
【0026】次に、(b)のように絶縁層14をスクリ
ーン印刷し、下層側のペースト20と上層側の絶縁層1
4とを900℃で同時に焼成する。但しかかる工程で
は、上層側の絶縁層14のみが焼結され、下層側のペー
スト20は未硬化の状態のまま変化しない。
【0027】また、(c)のように絶縁層14上に左右
一対の電極16をスクリーン印刷し、約850℃で焼成
する。その後、(d)のように絶縁層14上に発熱抵抗
体12を印刷し、更に(e)のように発熱抵抗体12の
全体を覆うように保護膜17を印刷し、約600℃で焼
成する。
【0028】最後に、未硬化の状態のペースト20を水
などで洗浄することにより取り除く。すると、(f)の
ように基板11と絶縁層14との間に空気層15が形成
され、図1及び図2に示す熱式空気流量センサ10が完
成する。
【0029】なお図示は省略しているが、上記製造過程
において(d)の工程では、感温抵抗体13が基板11
上に印刷され、続く(e)の工程では、感温抵抗体13
の全体を覆うように保護膜19が印刷されて約600℃
で焼成される。
【0030】以上詳述した本実施の形態によれば、以下
に示す効果が得られる。 (1)基板11と絶縁層14との間に高さ60μm程度
の空気層15を設け、その空気層15の上部にあたる絶
縁層14上に発熱抵抗体12を配設したので、空気層1
5による断熱効果が高められ、発熱抵抗体12と感温抵
抗体13との熱的な分離が可能となる。また、空気層1
5の十分な断熱効果に伴い熱容量が小さくなるために、
低消費電力化、高応答性が実現できる。その結果、空気
流量の検出精度を向上させることができる。
【0031】(2)基板11直上に感温抵抗体13が設
けられるので、感温抵抗体13は発熱抵抗体12から発
せられる熱の影響を受けにくくなり、流量検出の精度が
より一層向上する。
【0032】(3)熱式空気流量センサ10の製造過程
において、絶縁層14を焼成する温度では焼結しないペ
ースト20を用いて同ペースト20を基板11上に印刷
し、絶縁層14等の形成後、ペースト20を除去して空
気層15とした。この場合、印刷及び焼成といった周知
の厚膜印刷手法を用いることにより、十分な断熱効果を
確保するための空気層15が容易に形成でき、ひいては
空気流量の検出精度を向上させることができる。この場
合、専用基板を必要としたり、基板を加工するなど、特
別で且つ煩雑な工程を必要としたりすることはない。
【0033】(4)発熱抵抗体12及び感温抵抗体13
を含むセンシング部分が厚膜印刷手法にて製作されるた
め、同じく厚膜印刷手法にて製作される制御回路基板と
の一体化が容易に実現できる。因みに、前述の特許第2
616183号公報のセンサでは、センシング部分が薄
膜成形されるため、同センシング部分と制御回路基板と
が別工程にて各々形成されるようになっていた。
【0034】(5)絶縁層14を形成するための上層ペ
ーストもやはり厚膜印刷されることで、絶縁層14の厚
さは少なくとも1回の厚膜印刷の膜厚以上(例えば20
μm以上)となる。それ故、強度が確保でき、信頼性も
向上する。
【0035】(6)空気層15を形成するための下層ペ
ーストは、所望の厚さになるまで多層印刷されるので、
同ペーストの印刷の回数を調整するだけで所望の高さの
空気層15が形成できる。
【0036】なお、本発明の実施の形態は、上記以外に
次の形態にて具体化できる。熱式空気流量センサを図6
のように構成する。図6(a)は熱式空気流量センサ3
0の平面図、同(b)は(a)のA−A線断面図であ
る。前記図1,2との相違点として図6では、ブリッジ
形状をなす絶縁層31上に、発熱抵抗体12を挟んで一
対の感温抵抗体32,33が新たに設けられている。基
板11と絶縁層31との間には空気層34が形成され、
その空気層34は前述の図1,2の空気層15と同様、
60μm程度の高さを有する(その製造方法も同じ)。
感温抵抗体32,33の両端には電極35,36が各々
設けられ、発熱抵抗体12及び感温抵抗体32,33の
全体を覆うようにしてガラスなどからなる保護膜37が
設けられている。
【0037】すなわち、図6の熱式空気流量センサ30
では、発熱抵抗体12を挟んで設けられる上流側及び下
流側の感温抵抗体32,33の温度差により空気流量と
流れの方向とを検出する構成となっている。以上図6の
構成の熱式空気流量センサ30にあっても、各抵抗体1
2,32,33を高さ60μm程度の空気層34の上に
置くことで断熱効果を高め、その検出精度を向上させる
ことができる。
【0038】熱式空気流量センサを図7のように構成す
る。図7(a)は熱式空気流量センサ40の平面図、同
(b)は(a)のA−A線断面図である。前記図1,2
との相違点として図7では、基板11上に、ブリッジ形
状をなす絶縁層41が設けられ、基板11と絶縁層41
との間には空気層42が設けられている。空気層42は
その横の空気層15と同様、60μm程度の高さを有す
る(その製造方法も同じ)。絶縁層41上にはその長手
方向に沿って感温抵抗体13が設けられている。ここ
で、発熱抵抗体12側の絶縁層14の高さと感温抵抗体
13側の絶縁層41の高さとは一致している。すなわ
ち、図の上下に示す空気層15,42の高さは各々一致
する。
【0039】以上図7の構成の熱式空気流量センサ40
にあっても、各抵抗体12,13を高さ60μm程度の
空気層42の上に置くことで断熱効果を高め、その検出
精度を向上させることができる。また上記効果に加え、
絶縁層14,41の膜厚(空気層15,42の高さ)が
一致することから、その製造過程において絶縁層14,
41並びに抵抗体12,13の印刷の高さを変更する必
要はなく、作業の簡素化を図ることができる。
【0040】上記実施の形態では、空気層15の高さを
60μm程度としたがこれを変更する。空気層15の高
さは15μm以上であればよく、望ましくは20μm〜
100μmの範囲内であるとよい。但し、前記図5のよ
うな関係を参照して要求に見合った最適値を求め、その
最適値になるよう空気層を形成すればよい。
【0041】上記実施の形態の熱式空気流量センサで
は、空気の流れ方向に対して直交させ、且つそれぞれ平
行に並べて各抵抗体を配設したが、これを変更する。例
えば各抵抗体が空気の流れ方向に対して直角以外の角度
を持って配設されるものとしてもよい。
【0042】上記実施の形態の熱式空気流量センサで
は、絶縁層14の厚さを20μm以上としたが、これを
変更し、15μm以上としてもよい。かかる構成におい
てもセンサの強度が確保できる。
【0043】空気以外の流体の流量を検出する熱式流量
センサとして本発明を具体化することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態における熱式空気流量センサ
の構成を示す平面図。
【図2】(a)は図1のA−A線断面図、(b)は図1
のB−B線断面図。
【図3】(a)は熱式空気流量センサの取付状態を示す
断面図、(b)は熱式空気流量センサの要部を示す斜視
図。
【図4】熱式空気流量センサの製造過程を示す断面図。
【図5】空気層の高さと基板への放熱量との関係を示す
図。
【図6】他の形態において熱式空気流量センサの構成を
示す図。
【図7】他の形態において熱式空気流量センサの構成を
示す図。
【図8】熱式空気流量センサの動作原理を説明するため
の回路図。
【符号の説明】
10,30,40…熱式空気流量センサ、11…基板、
12…発熱抵抗体、13,32,33…感温抵抗体、1
4,31,41…絶縁層、15,34,42…空気層、
20…ペースト。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上村 力也 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 2F035 AA02 EA04 EA08 3G084 DA04 FA08 4M112 AA10 BA01 BA10 CA49 CA51 CA54 DA13 DA15 FA01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板と絶縁層との間に高さ15μm以上の
    空気層が設けられ、その空気層の上部にあたる絶縁層上
    に、所定の発熱温度で保持される発熱抵抗体が配設され
    ることを特徴とする熱式流量センサ。
  2. 【請求項2】発熱抵抗体と感温抵抗体とが高断熱材料か
    らなる同一の基材上に形成される熱式流量センサであっ
    て、基板直上に温度補償用の感温抵抗体が設けられる請
    求項1に記載の熱式流量センサ。
  3. 【請求項3】流体の流れ方向に対して上流側と下流側と
    に発熱抵抗体を挟んで感温抵抗体が各々配置され、それ
    ら感温抵抗体の温度差により流体流量と流れの方向とを
    検出する熱式流量センサにおいて、それら並設される各
    抵抗体は何れも前記空気層の上部にあたる絶縁層上に配
    設される請求項1又は2に記載の熱式流量センサ。
  4. 【請求項4】前記絶縁層の厚さが15μm以上である請
    求項1〜3の何れかに記載の熱式流量センサ。
  5. 【請求項5】発熱抵抗体を載置するための絶縁層を焼成
    する温度では焼結しないペースト材料を用い、基板上に
    部分的に下層ペーストを印刷する工程と、 その上に上層ペーストを印刷し、下層及び上層のペース
    トを同時に焼成して上層ペーストを絶縁層とする工程
    と、 その後、下層ペーストを除去することにより基板と絶縁
    層との間に空気層を形成する工程とを有することを特徴
    とする熱式流量センサの製造方法。
  6. 【請求項6】前記下層ペーストは、所望の厚さになるま
    で多層印刷される請求項5に記載の熱式流量センサの製
    造方法。
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CN106768112A (zh) * 2016-12-30 2017-05-31 苏州容启传感器科技有限公司 热式流量传感器及其制作方法与应用

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